JP2679836B2 - 内燃機関の弁作動状態切換装置 - Google Patents

内燃機関の弁作動状態切換装置

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JP2679836B2 JP2709889A JP2709889A JP2679836B2 JP 2679836 B2 JP2679836 B2 JP 2679836B2 JP 2709889 A JP2709889 A JP 2709889A JP 2709889 A JP2709889 A JP 2709889A JP 2679836 B2 JP2679836 B2 JP 2679836B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] 〈産業上の利用分野〉 本発明は、内燃機関の回転速度に応じて吸気弁または
排気弁の作動状態を段階的に変化させるための弁作動状
態切換装置に関する。
〈従来の技術〉 従来より、広い運転範囲に亘って吸・排気効率の最適
化を図るべく気筒毎に複数の吸気弁或いは排気弁を設
け、かつ機関の回転速度に応じて作動バルブ数を切り換
えたり弁の作動タイミングを変化させるようにした内燃
機関の動弁機構が種々提案されている。例えば本願出願
人による特開昭61−19911号公報には、機関の回転に同
期して回転駆動するカム軸に機関の低速運転及び高速運
転にそれぞれ対応した形状の低速用カム及び高速用カム
を一体化し、低速用カムに摺接する第1及び第2ロッカ
ーアームと高速用カムに摺接する第3ロッカアームとを
隣接して相対角変位可能にロッカシャフトに軸支し、か
つ各ロッカアームを相対角変位する状態と一体的に連結
した状態とに切換可能な連結手段を設けた内燃機関の弁
作動状態切換装置が開示されている。
この連結手段は、各ロッカアームに内設されたガイド
孔に摺合するピストンを有し、各ロッカアームのカムス
リッパ面にカムのベース円が摺接して各ガイド孔が整合
した状態でピストンを作動させることによって各ロッカ
アーム同士を連結または連結解除する。しかし、ロッカ
アームのカムスリッパ面に異常摩耗が生じた場合等に
は、該ロッカアームの揺動角度が変化するためにガイド
孔同士が偏心してピストンの正常な動作に支障をきたす
ことが考えられる。そこで、本願出願人は、特開昭63−
147909号公報に開示されるようにピストンの作動不良を
検出する手段を備えた内燃機関の弁作動状態切換装置を
提案している。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の目的は、上述した従来技術に改良を加えて、
連結切換手段のピストン動作に異常事態が生じた場合に
速やかに処置できるように、比較的簡単な構造でかつ全
気筒に於けるピストンの作動状態を必要最小限のセンサ
手段で確実に検出し得る内燃機関の弁作動状態切換装置
を提供することにある。
[発明の構成] 〈課題を解決するための手段〉 上述の目的は、本発明によれば、カムにより隣接配置
された複数のカムフォロワを介して開閉駆動される吸気
弁または排気弁と、前記カムフォロワに内設されたガイ
ド孔に摺合するピストンを往復駆動して前記カムフォロ
ワを選択的に連結または連結解除して相対変位可能にす
る連結切換手段と、前記ガイド孔を介して圧力流体源と
機関内とを連通する流体通路とを備える内燃機関の弁作
動状態切換装置であって、前記流体通路が、前記圧力流
体源と前記ガイド孔とを連通する第1通路と、前記ガイ
ド孔と前記機関内とを連通しかつ前記ピストンの作動位
置によって前記第1通路と選択的に連通する第2通路と
からなり、かつ前記流体通路に、その流体圧力または流
量を検知することによって前記ピストンの作動状態を検
出するセンサ手段を有することを特徴とする内燃機関の
弁作動状態切換装置を提供することにより達成される。
〈作用〉 このようにすれば、各ピストンが隣接するカムフォロ
ワのガイド孔同士に跨って所定の作動位置で係合して各
カムフォロワが同時に動作する連結状態では第1通路と
第2通路とが連通しまたは遮断され、かつ各ピストンが
対応するカムフォロワのガイド孔内に摺合して各カムフ
ォロワが相対変位する状態では逆に第1通路と第2通路
とが遮断されまたは連通することによって、ピストンの
作動に異常があれば流体通路内の圧力または流量が大き
く変化するので、その変化を常時検出することによって
ピストンの動作状態を監視することができる。
〈実施例〉 以下、本発明の好適実施例を添付の図面について詳し
く説明する。
第1図に示されるように内燃機関本体に設けられた一
対の吸気弁1a、1bは、図示されないクランク軸の1/2の
速度で同期駆動されるカム軸2に一体的に設けられた卵
形断面の一対の低速用カム3a、3b及び単一の高速用カム
4と、これら各カムにそれぞれ摺接して揺動するカムフ
ォロワとしての第1〜第3ロッカアーム5〜7とによっ
て開閉動作を行なう。また、前記機関は、上記した吸気
弁1a、1bと同様に開閉駆動される一対の排気弁(図示せ
ず)を備える。
第1〜第3ロッカアーム5〜7は、カム軸2と平行に
かつその下方に架設されたロッカシャフト8に互いに隣
接して揺動自在に軸支されている。第1及び第3ロッカ
アーム5、7は基本的に同一形状をなし、その基部がロ
ッカシャフト8に軸支され、かつ遊端部が吸気弁1a、1b
の上方へ延出している。両ロッカアーム5、7の遊端部
には、各吸気弁1a、1bの上端に当接するタペットねじ9
a、9bがそれぞれ進退可能に螺着され、かつロックナッ
ト10a、10bにより緩み止めされている。また、両ロッカ
アーム5、7の中央部上面には低速用カム3a、3bにそれ
ぞれ摺接するカムスリッパ5a、7aが形成されている。
第2ロッカアーム6は、その基部が第1及び第3ロッ
カアーム5、7間でロッカシャフト8に軸支されてい
る。第2ロッカアーム6の遊端部は、ロッカシャフト8
から両吸気弁1a、1bの中間に向けて僅かに延出してお
り、その上面に高速用カムに摺接するカムスリッパ6aが
形成され、かつ下面にはシリンダヘッド側に固定された
リフタ(図示せず)の上端面が当接している。このリフ
タは、ロストモーションスプリングとして第2ロッカア
ーム6を常時上向きに付勢してカムスリッパ6aが高速用
カム4に常時摺接するようにしている。
機関本体の上方に回転自在に枢支されたカム軸2は、
第1及び第3ロッカアーム5、7に対応する低速用カム
3a、3bと第2ロッカアーム6に対応する高速用カム4と
が一体的に連設されている。第2図に良く示されるよう
に、低速用カム3a、3bは比較的小さな揚程を有し、かつ
機関の低速運転時に適合したカムプロフィルに形成され
ており、それぞれ第1及び第3ロッカアーム5、7のカ
ムスリッパ5a、7bに摺接する。高速用カムは、低速用カ
ム3a、3bに比してより広角度に亘る大きな揚程を有し、
かつ高速運転時に適合したカムプロフィルに形成されて
おり、第2ロッカアーム6のカムスリッパ6aに摺接す
る。
第1〜第3ロッカアーム5〜7は、それらの中央部に
内設された連結装置11によって一体的に揺動し得るよう
な状態と相対変位し得る状態とに切換可能である。ま
た、両吸気弁1a、1bの上部にはリテーナ12a、12bがそれ
ぞれ設けられ、かつ両吸気弁1a、1bのステム部を囲繞す
るように機関本体との間に介装されたバルブスプリング
13a、13bが両弁1a、1bを閉弁方向即ち第2図に於て上向
きに付勢している。
第3図に良く示されるように、第1ロッカアーム5に
は、第2ロッカアーム6側に向けて開放する第1ガイド
孔14がロッカシャフト8と平行に穿設されている。第1
ガイド孔14の底部側には、小径部15とこれに伴う段部16
とが形成されている。第2ロッカアーム6には、第1ロ
ッカアーム5の第1ガイド孔14に連通する第2ガイド孔
17が貫設されている。第3ロッカアーム7には、第2ガ
イド孔17に連通する第3ガイド孔18が穿設されている。
第3ガイド孔18には段部20が形成され、かつ底部には小
径の貫通孔19が第3ガイド孔18と同心に穿設されてい
る。
第1〜第3ガイド孔14、17、18には、それぞれ第1ピ
ストン21と第2ピストン22とストッパ23とが摺合してい
る。ストッパ23は、圧縮コイルばね24により第1及び第
2ロッカアーム5、6側に付勢されてピストン21、22の
移動を規制している。第1ピストン21は、その一端が第
1ガイド孔14の段部16に当接する位置で他端が第1ガイ
ド孔14から突出しないような軸線方向長さを有する。第
2ピストン22は、第2ガイド孔17と等しい軸線方向長さ
を有し、かつその外周面には軸線方向に所定幅の環状溝
22aが周設されている。また、ストッパ23は第3ガイド
孔18底部の貫通孔19に挿通されたガイド棒23aを有す
る。
第1ガイド孔14の底部には、第1ピストン21の端面と
の間に油圧室25が郭定されている。他方、ロッカシャフ
ト8内には後述する油圧供給装置に接続された作動油供
給通路26と潤滑油通路27とが平行に穿設されている。作
動油供給通路26は、ロッカシャフト8の周壁に穿設され
た連通孔28と第1ロッカアーム5に内設された連通路29
とを介して油圧室25に連通し、第1ロッカアーム5の揺
動状態の如何に拘らず常に作動油が油圧室25に導入され
ている。潤滑油通路27は、互いに分離された第1油路31
と第2油路32とを備える。第1油路31はロッカシャフト
8周壁に穿設された連通孔33と第2ロッカアーム6に内
設された連通路34とを介して第2ガイド孔17に連通し、
かつ第2油路32は同様にロッカシャフト8周壁に穿設さ
れた連通孔35と第2ロッカアーム6に内設された連通路
36とを介して第2ガイド孔17に連通する。
作動油供給通路26は、機関の運転状態に応じて開閉さ
れる電磁弁41を介して例えば機関のクランク軸に連結さ
れた潤滑油ポンプ42に接続されている。オイルパン43か
ら潤滑油ポンプ42によって所定の圧力で送られる潤滑油
は、電磁弁41より手前で分岐されて潤滑油通路27に供給
されるう。潤滑油通路27の下流端にはオリフィス44が設
けられ、かつその手前及び上流端にはそれぞれ第1及び
第2油圧センサ45、46が取り付けられて常時潤滑油通路
27内の油圧を監視し得るようになっている。
機関の中低速度域では、電磁弁41が閉弁されて連結装
置11の油圧室25には作動油圧が供給されない。従って、
各ピストン21、22が第3図のように圧縮コイルばね24の
付勢力によって各ガイド孔14、17内に位置し、各ロッカ
アーム5〜7は互いに相対角変位することができる。こ
のような連結装置11の非連結状態では、カム軸2の回転
動作により第1及び第3ロッカアーム5、7がそれぞれ
低速用カム3a、3bと摺接して揺動し、両吸気弁1a、1bを
開閉駆動する。この場合に、第2ロッカアーム6は高速
用カム6と摺接して揺動するが、両吸気弁1a、1bの作動
には何ら影響を及ぼさない。
一方、潤滑油通路27には常時潤滑油が圧送されてい
る。第2ピストン22が上述した非連結位置にあるので、
第2ロッカアーム6の上流側及び下流側連通路34、36が
共に環状溝22aに開口し、第1油路31と第2油路32とが
互いに第2ガイド孔17を介して連通する。これにより、
潤滑油が第1油路31から環状溝22aを通って第2油路32
に圧送されるので、第1油圧センサ45の指示圧力P1が高
い値を示し、かつ第2油圧センサ46の指示圧力P2が低い
値を示す。これらの圧力P1、P2から各ピストンの正常な
作動状態が確認される。
機関の高速運転時には、電磁弁41が開弁されて作動油
供給通路26から作動油圧が連通孔28及び連通路29を介し
て油圧室25に供給される。これにより、第4図に示され
るように、ストッパ23が第3ガイド孔18の段部20に当接
するまで第1ピストン21がばね24の付勢力に抗して第2
ロッカアーム6側へ移動し、かつ第2ピストン22が第1
ピストン21に押されて第3ロッカアーム7側へ移動す
る。このようにして第1及び第2ロッカアーム5、6が
第1ピストン21により、かつ第2及び第3ロッカアーム
6、7が第2ピストンによりそれぞれ連結される。この
連結状態では、高速用カム4に摺接する第2ロッカアー
ム6の揺動量が最も大きいので、第1及び第3ロッカア
ーム5、7は第2ロッカアーム6と共に揺動し、両吸気
弁1a、1bを高速用カム4のカムプロフィルに従って開閉
駆動する。
この第2ピストン22の作動によって環状溝22aの位置
が移動し、第2ロッカアーム6の上流側連通路34が第2
ピストン22外周面により閉塞される。従って、潤滑油が
第1油路31から第2油路32側に供給されなくなり、第1
油圧センサ45の指示圧力P1が低くかつ第2油圧センサ46
の指示圧力P2が高くなる。前述した非連結時と同様に、
これらの圧力P1、P2から各ピストンの正常な作動状態が
確認される。
この高速運転時にピストンが正常に作動しない場合に
は、上流側及び下流側連通路34、36が共に第2ピストン
22の環状溝22aに開口しているため、第1油路31から第
2油路32に潤滑油が送られる。従って、下流側の圧力P1
が高くかつ上流側の圧力P2が低いので、即座にピストン
の作動不良を知ることができる。また、機関の高速運転
から低速運転への切換時にピストンが正常に作動しない
場合には、上流側の連通路34が第2ピストン22外周面に
閉塞されているため、第1油路31から第2油路32に潤滑
油が送れない。従って、下流側の圧力P1に低くかつ上流
側の圧力P2が高いので、即座にピストンの作動不良を知
ることができる。このようにして、ピストンの両方向の
動作について作動状態を検知することができる。尚、潤
滑油通路27の末端から機関内に吐出された潤滑油は、各
カムの摺接面等を潤滑するために利用される。このよう
にして機関の潤滑油を増量することなくその有効利用が
図られる。
本実施例では、潤滑油通路27の上流端及び下流端にそ
れぞれ油圧センサを配置したが、上述の説明から分るよ
うに、そのいずれか一方に1個の油圧センサを配置した
場合でも同様に潤滑油通路27内の油圧変化を感知してピ
ストンの作動不良を判断することができる。また、電磁
弁41の作動不良によるピストンの不作動も考えられる
が、これは作動油供給通路26の油圧を別個の油圧センサ
で監視することによって容易に検知することができる。
本発明による別の実施例では、第2ピストン22に周設
される環状溝22aの位置を変えて、第1油路31と第2油
路32とが機関の低速運転時に第2ピストン22外周面によ
り遮断され、かつ高速運転時に第2ガイド孔17を介して
連通するようにすることができる。この場合、潤滑油通
路27の上流側及び下流側で観測される圧力は、ピストン
作動位置による高低が上述した第1実施例の場合と逆に
なる。
次に、このような変更を加えた別の実施例を4気筒内
燃機関の吸気側及び排気側の動弁装置51i、51eに適用し
た場合の給油系について第5図を参照しつつ説明する。
この実施例では、個々の動弁装置がそれぞれ作動油供
給通路と潤滑油通路とを内設した別個のロッカシャフト
を備える。排気側のロッカシャフト8eはそれぞれ同心に
かつ直列に配置され、かつ各ロッカシャフトの作動油供
給通路が直列に接続されて排気側に1本の作動油供給通
路26eを構成している。同様に、吸気側のロッカシャフ
ト8iがそれぞれ同心にかつ直列に配置され、かつ各ロッ
カシャフトの作動油供給通路が直列に接続されて吸気側
に1本の作動油供給通路26iを構成している。
また、排気側の潤滑油通路27eは、上流側から下流側
に各ロッカシャフト8eの第2油路32eをそれぞれ隣接す
る次のロッカシャフト8eの第1油路31eに順次直列に接
続して構成されている。同様に、吸気側の潤滑油通路27
iは、上流側から下流側に各ロッカシャフト8iの第2油
路32iをそれぞれ隣接する次のロッカシャフト8iの第1
油路31iに順次直列に接続して構成されている。
オイルパン43から潤滑油を汲み上げるオイルポンプ41
の吐出口には、リリーフ弁52、オイルフィルタ53及びオ
イルクーラ54を介してオイルギャラリ55が接続されてい
る。このオイルギャラリ55から潤滑油が油路56a〜56eを
介してクランク軸の各ジャーナル軸受57a〜57eに供給さ
れる。オイルギャラリ55は、油圧を高・低に切り換えて
供給する電磁弁41を介して吸気側及び排気側の各作動油
供給通路26i、26eに接続されている。各作動油供給通路
26i、26eの後端部は、それぞれオリフィス58i、58eを介
して機関の高速運転時に各動弁装置51i、51eの高速用カ
ム4を給油するための給油路59i、59eに接続されてい
る。そして、給油路59i、59eには、各高速カム4に対応
する所定位置に潤滑油噴出孔60i、60eが開設されてい
る。
また、オイルギャラリ55は、電磁弁41より上流側で油
路61が分岐されてオリフィス62を介して排気側潤滑油通
路27eに接続されている。排気側潤滑通路27eの下流端は
吸気側潤滑油通路27iの上流端に接続されている。この
ようにして、全気筒の動弁装置51i、51eを排気側から吸
気側に直列に接続する1系統の潤滑油通路27が構成され
る。潤滑油通路27の下流端にはオリフィス44が設けら
れ、かつその手前には1個の油圧センサ45が取り付けら
れている。更に、潤滑油通路27の末端は高速運転時の給
油路59i、59eに接続されている。
油路61はオリフィス62より手前で分岐され、別のオリ
フィス63を介して吸気側及び排気側動弁装置51i、51eの
各低速用カム3a、3b及び高速用カム4を給油するための
給油路64i、64eに接続されている。そして給油路64i、6
4eには、各カムに対応する所定位置に潤滑油噴出孔65
i、65eが穿設されている。また、給油路64i、64eにはそ
れぞれ各カムジャーナル66i、66eを潤滑するための通路
67i、67eが接続されている。
機関の低速運転時には、電磁弁41が閉弁されて作動油
供給通路26i、26eに各ロッカアーム5〜7潤滑用の低圧
の潤滑油が供給されるので、連結装置11は作動しない。
潤滑油通路27は、各動弁装置に於て第1油路31と第2油
路32との連通が遮断されているので、その末端まで潤滑
油が流れず、油圧センサ45の指示圧力P1が低い値を示
す。他方、所定の圧力で油路61から供給される潤滑油
は、常時給油路64i、64eに供給されて各噴出孔65i、65e
から各カム3a、3b、4に噴射される。
機関の高速運転時には、電磁弁41が開弁されて高圧の
潤滑油が各作動油供給通路26i、26eに供給され、各連結
装置11が作動する。従って、各動弁装置に於て第1油路
31と第2油路32とが連通するので、潤滑油が潤滑油通路
27の末端まで流れ、油圧センサ45の指示圧力P1が高くな
る。各作動油供給通路26i、26eの末端から吐出した潤滑
油は、オリフィス58i、58eを通過して各給油路59i、59e
に供給され、潤滑油通路27の末端からオリフィス44を通
過して供給される潤滑油と共に各噴出孔60i、60eから高
速用カム4に噴射される。
この場合に、いずれか1つの動弁装置でもピストンが
正常に作動せず低速状態にあると、当該動弁装置の第1
油路31と第2油路32とが遮断された状態にあるために潤
滑油が潤滑油通路27の末端まで流れない。従って、油圧
センサ45の指示圧力P1が低いので、ピストン作動状態の
異常を容易に検出することができる。また、油圧センサ
45を潤滑油通路27の下流端ではなく上流端に設けること
によっても同様にピストン作動状態を検出することがで
きる。この場合には、ピストンの作動異常により油圧セ
ンサが通常より高い圧力を示すことになる。
第5図の実施例では、全気筒の吸気側及び排気側動弁
装置を直列に接続して1系統の潤滑油通路を構成した
が、吸気側と排気側とで潤滑油通路を独立に構成すれ
ば、それぞれ別個にピストンの作動不良を検出すること
ができる。更に、各動弁装置を第3図及び第4図の実施
例に置き換えれば、逆に機関の低速運転時に於けるピス
トンの作動不良を検知することができる。
一般に、潤滑油は機関始動時や寒冷時のような低温状
態では流動性が悪いので、上述したピストン作動不良の
検知システムは誤作動を防止するべく潤滑油温度が或る
程度上昇するまで作動させないことが好ましい。
尚、ピストン切換の駆動手段としては、油圧式ではな
く電気的或いは機械的な装置によることができる。ま
た、ロッカアームはセンターピボット式であってもよ
く、伝達部材はダイレクト式バケットリフタでもよい。
更に、各連通路のガイド孔への開口位置は上記実施例に
限定されるものではない。また、本実施例では、ガイド
孔を介して連通する潤滑油通路を第2ロッカアームに設
けたが、第1ロッカアームまたは第3ロッカアームに設
けることができる。また、上記実施例は3分割ロツカア
ームで2個の弁共に作動時期を切り換えるものである
が、本発明は、2分割ロッカアームを単一のカムで駆動
し、かつ所定の回転速度で一方の弁が休止するように構
成され、1個のピストンでロッカアームを連結・解除す
る弁作動状態切換装置にも同様に適用できる。
[発明の効果] 上述したように本発明によれば、いずれか1個のピス
トンの作動位置によりガイド孔を介して互いに連通また
は遮断される第1油路と第2油路とからなる潤滑油通路
をロッカシャフト内に設け、かつ各潤滑油通路の上流側
または下流側に設けた油圧センサにより潤滑油通路内の
油圧を検知することによって、最少限のセンサ手段を用
いて全気筒に置けるピストンの作動状態を確実に検知す
ることができるので、内燃機関の弁作動状態切換装置の
使用性、信頼性が改善される等効果が大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を適用した弁作動状態切換装置を有す
る動弁機構の上面図である。 第2図は、第1図の矢印IIから見た矢視図である。 第3図は、低速運転状態に於ける第2図のIII−III線に
沿う断面図である。 第4図は、高速運転状態に於ける第3図と同様の油圧回
路図である。 第5図は、4気筒内燃機関に適用した別の実施例を示す
給油系の油圧回路図である。 1a、1b……吸気弁、2……カム軸 3a、3b……低速用カム 4……高速用カム、5……第1ロッカアーム 6……第2ロッカアーム、7……第3ロッカアーム 5a〜7a……カムスリッパ 8、8i、8e……ロッカシャフト 9a、9b……タペットねじ 10a、10b……ロックナット 11……連結装置、12a、12b……リテーナ 13a、13b……バルブスプリング 14……第1ガイド孔、15……小径部 16……段部、17……第2ガイド孔 18……第3ガイド孔、19……貫通孔 20……段部、21……第1ピストン 22……第2ピストン、22a……環状溝 23……ストッパ、23a……ガイド棒 24……圧縮コイルばね、25……油圧室 26、26i、26e……作動油供給通路 27、27i、27e……潤滑油通路 28……連通孔、29……連通路 31……第1油路、32……第2油路 33……連通孔、34……連通路 35……連通孔、36……連通路 41……電磁弁、42……潤滑油ホンプ 43……オイルパン、44……オリフィス 45……第1油圧センサ、46……第2油圧センサ 51i、51e……動弁装置 52……リリーフ弁、53……オイルフィルタ 54……オイルクーラ、55……オイルギャラリ 56a〜56e……通路 57a〜57e……カムジャーナル 58i、58e……オリフィス 59i、59e……給油路 60i、60e……潤滑油噴出孔 61……油路、62、63……オリフィス 64i、64e……給油路 65i、65e……潤滑油噴出孔 66i、66e……カムジャーナル 67i、67e……通路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カムにより隣接配置された複数のカムフォ
    ロワを介して開閉駆動される吸気弁または排気弁と、前
    記カムフォロワに内設されたガイド孔に摺合するピスト
    ンを往復駆動して前記カムフォロワを選択的に連結また
    は連結解除して相対変位可能にする連結切換手段と、前
    記ガイド孔を介して圧力流体源と機関内とを連通する流
    体通路とを備える内燃機関の弁作動状態切換装置であっ
    て、 前記流体通路が、前記圧力流体源と前記ガイド孔とを連
    通する第1通路と、前記ガイド孔と前記機関内とを連通
    しかつ前記ピストンの作動位置によって前記第1通路と
    選択的に連通する第2通路とからなり、かつ前記流体通
    路に、その流体圧力または流量を検知することによって
    前記ピストンの作動状態を検出するセンサ手段を有する
    ことを特徴とする内燃機関の弁作動状態切換装置。
  2. 【請求項2】前記センサ手段が前記流体通路の上流端及
    び下流端双方に配置されていることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載の内燃機関の弁作動状態切換装
    置。
  3. 【請求項3】前記流体通路が、上流側から下流側に向け
    て各シリンダ毎にその前記第2通路を隣接する次のシリ
    ンダの前記第1通路に順次直列に接続させた1系統の通
    路からなることを特徴とする特許請求の範囲第1項また
    は第2項に記載の内燃機関の弁作動状態切換装置。
  4. 【請求項4】前記流体通路から前記機関内に吐出された
    潤滑油が前記機関の動弁系潤滑部に供給されることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに
    記載の内燃機関の弁作動状態切換装置。
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