JP2740666B2 - 内燃機関の弁作動状態切換装置 - Google Patents

内燃機関の弁作動状態切換装置

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JP2740666B2 JP2709989A JP2709989A JP2740666B2 JP 2740666 B2 JP2740666 B2 JP 2740666B2 JP 2709989 A JP2709989 A JP 2709989A JP 2709989 A JP2709989 A JP 2709989A JP 2740666 B2 JP2740666 B2 JP 2740666B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] 〈産業上の利用分野〉 本発明は、内燃機関の回転速度に応じて吸気弁または
排気弁の作動状態を段階的に変化させるための弁作動状
態切換装置に関する。
〈従来の技術〉 従来より、広い運転範囲に亘って吸・排気効率の最適
化を図るべく気筒毎に複数の吸気弁或いは排気弁を設
け、かつ機関の回転速度に応じて作動バルブ数を切換え
たり弁の作動タイミングを変化させるようにした内燃機
関の動弁機構が種々提案されている。例えば本願出願人
による特開昭61−19911号公報には、機関の回転に同期
して回転駆動するカム軸に機関の低速運転及び高速運転
にそれぞれ対応した形状の低速用カム及び高速用カムを
一体化し、低速用カムに摺接する第1及び第2ロッカー
アームと高速用カムに摺接する第3ロッカアームとを隣
接して相対角変位可能にロッカシャフトに軸支し、かつ
各ロッカアームを相対角変位する状態と一体的に連結し
た状態とに切換可能な連結手段を設けた内燃機関の弁作
動状態切換装置が開示されている。
この連結手段は、各ロッカアームに内設されたガイド
孔に摺合するピストンを有し、各ロッカアームのカムス
リッパ面にカムのベース円が摺接して各ガイド孔が整合
した状態でピストンを作動させることによって各ロッカ
アーム同士を連結または連結解除する。しかし、ロッカ
アームのカムスリッパ面に異常摩耗が生じた場合等に
は、該ロッカアームの揺動角度が変化するためにガイド
孔同士が偏心してピストンの正常な動作に支障をきたす
ことが考えられる。そこで、本願出願人は、特開昭63−
147909号公報に開示されるようにピストンの作動不良を
検出する手段を備えた内燃機関の弁作動状態切換装置を
提案している。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の目的は、上述した従来技術に改良を加えて、
連結切換手段のピストン動作に異常事態が生じた場合に
速やかに処置できるように、比較的簡単な構造でかつ全
気筒に於けるピストンの作動状態を必要最小限のセンサ
手段で確実に検出し得る内燃機関の弁作動状態切換装置
を提供することにある。
[発明の構成] 〈課題を解決するための手段〉 上述の目的は、本発明によれば、互いに隣接配置され
た複数のカムフォロワを介してカムによって開閉駆動さ
れる吸気弁または排気弁と、前記カムフォロワに内設さ
れたガイド孔に摺合するピストンを往復駆動して前記カ
ムフォロワ同士間を連結または連結解除し、相対変位が
不能な状態と可能な状態とを選択する連結切換手段と、
前記ガイド孔を介して圧力流体源と機関内とを連通する
流体通路とを備える内燃機関の弁作動状態の切換装置で
あって、前記流体通路が、前記ピストンの作動位置に応
じて圧力流体源と機関内との連通・遮断が選択されるよ
うにしてなる第1流体通路と第2流体通路とを備えてお
り、前記第1及び第2流体通路のそれぞれが、前記圧力
流体源と前記ガイド孔とを連結する第1通路と、前記ガ
イド孔と前記機関内とを連結しかつ前記ピストンの作動
位置に応じて前記第1通路との連通・遮断が選択される
第2通路と、流体圧力または流量の変化を検知して前記
ピストンの作動状態を検出するためのセンサ手段とを有
することを特徴とする内燃機関の弁作動状態切換装置を
提供することにより達成される。
〈作用〉 このようにすれば、ピストンが隣接するカムフォロワ
のガイド孔同士に跨って所定の作動位置で係合して各カ
ムフォロワが同時に動作する連結状態では第1流体通路
を連通し、かつ第2流体通路を遮断し、かつピストンが
対応するカムフォロワのガイド孔内に摺合して各カムフ
ォロワが相対変位する状態では逆に第1流体通路を遮断
し、かつ第2流体通路を連通することによって、1気筒
でもピストンの作動に異常があればいずれか一方または
両流体通路内の圧力または流量が大きく変化するので、
ピストンの動作状態を常時監視することができる。
〈実施例〉 以下、本発明の好適実施例を添付の図面について詳し
く説明する。
第1図に示されるように内燃機関本体に設けられた一
対の吸気弁1a、1bは、図示されないクランク軸の1/2の
速度で同期駆動されるカム軸2に一体的に設けられた卵
形断面の一対の低速用カム3a、3b及び単一の高速用カム
4と、これら各カムにそれぞれ摺接して揺動するカムフ
ォロワとしての第1〜第3ロッカアーム5〜7とによっ
て開閉動作を行なう。また、前記機関は、上記した吸気
弁1a、1bと同様に開閉駆動される一対の排気弁(図示せ
ず)を備える。
第1〜第3ロッカアーム5〜7は、カム軸2と平行に
かつその下方に架設されたロッカシャフト8に互いに隣
接して揺動自在に軸支されている。第1及び第3ロッカ
アーム5、7は基本的に同一形状をなし、その基部がロ
ッカシャフト8に軸支され、かつ遊端部が吸気弁1a、1b
の上方へ延出している。両ロッカアーム5、7の遊端部
には、各吸気弁1a、1bの上端に当接するタペットねじ9
a、9bがそれぞれ進退可能に螺着され、かつロックナッ
ト10a、10bにより緩み止めされている。また、両ロッカ
アーム5、7の中央部上面には低速用カム3a、3bにそれ
ぞれ摺接するカムスリッパ5a、7aが形成されている。
第2ロッカアーム6は、その基部が第1及び第3ロッ
カアーム5、7間でロッカシャフト8に軸支されてい
る。第2ロッカアーム6の遊端部は、ロッカシャフト8
から両吸気弁1a、1bの中間に向けて僅かに延出してお
り、その上面に高速用カムに摺接するカムスリッパ6aが
形成され、かつ下面にはシリンダヘッド側に固定された
リフタ(図示せず)の上端面が当接している。このリフ
タは、ロストモーションスプリングとして第2ロッカア
ーム6を常時上向きに付勢してカムスリッパ6aが高速用
カム4に常時摺接するようにしている。
機関本体の上方に回転自在に枢支されたカム軸2は、
第1及び第3ロッカアーム5、7に対応する低速用カム
3a、3bと第2ロッカアーム6に対応する高速用カム4と
が一体的に連設されている。第2図に良く示されるよう
に、低速用カム3a、3bは比較的小さな揚程を有し、かつ
機関の低速運転時に適合したカムプロフィルに形成され
ており、それぞれ第1及び第3ロッカアーム5、7のカ
ムスリッパ5a、7bに摺接する。高速用カムは、低速用カ
ム3a、3bに比してより広角度に亘る大きな揚程を有し、
かつ高速運転時に適合したカムプロフィルに形成されて
おり、第2ロッカアーム6のカムスリッパ6aに摺接す
る。
第1〜第3ロッカアーム5〜7は、それらの中央部に
内設された連結装置11によって一体的に揺動し得るよう
な状態と相対変位し得る状態とに切換可能である。ま
た、両吸気弁1a、1bの上部にはリテーナ12a、12bがそれ
ぞれ設けられ、かつ両吸気弁1a、1bのステム部を囲繞す
るように機関本体との間に介装されたバルブスプリング
13a、13bが両弁1a、1bを閉弁方向即ち第2図に於て上向
きに付勢している。
第3図に良く示されるように、第1ロッカアーム5に
は、第2ロッカアーム6側に向けて開放する第1ガイド
孔14がロッカシャフト8と平行に穿設されている。第1
ガイド孔14の底部側には、小径部15とこれに伴う段部16
とが形成されている。第2ロッカアーム6には、第1ロ
ッカアーム5の第1ガイド孔14に連通する第2ガイド孔
17が貫設されている。第3ロッカアーム7には、第2ガ
イド孔17に連通する第3ガイド孔18が穿設されている。
第3ガイド孔18には段部20が形成され、底部には小径の
貫通孔19が第3ガイド孔18と同心に穿設されている。
第1〜第3ガイド孔14、17、18には、それぞれ第1ピ
ストン21と第2ピストン22とストッパ23とが摺合してい
る。ストッパ23は、圧縮コイルばね24により第1及び第
2ロッカアーム5、6側に付勢されてピストン21、22の
移動を規制している。第1ピストン21は、その一端が第
1ガイド孔14の段部16に当接する位置で他端が第1ガイ
ド孔14から突出しないような軸線方向長さを有し、かつ
その外周面には軸線方向に所定幅の第1環状溝21aが周
設されている。第2ピストン22は、第2ガイド孔17と等
しい軸線方向長さを有し、かつその外周面には軸線方向
に所定幅の第2環状溝22aが周設されている。また、ス
トッパ23は第3ガイド孔18底部の貫通孔19に挿通された
ガイド溝23aを有する。
第1ガイド孔14の底部には、第1ピストン21の端部と
の間に油圧室25が郭定されている。他方、ロッカシャフ
ト8内には後述する油圧供給装置に接続された作動油供
給通路26が穿設されている。作動油供給通路26は、ロッ
カシャフト8の周壁に穿設された連通孔28と第1ロッカ
アーム5に内設された連通路29を介して油圧室25に連通
しており、第1ロッカアーム5の揺動状態の如何に拘ら
ず常に作動油が油圧室25に導入される。
更に、ロッカシャフト8内には、作動油供給通路26と
平行に2本の潤滑油通路31、32が形成されている。第1
潤滑油通路31は、ロッカシャフト8周壁に穿設された連
通孔33と第1ロッカアーム5に内設された連通路34とを
介して第1ガイド孔14に連通する第1油路35と、同様に
ロッカシャフト8周壁に穿設された連通孔36と第1ロッ
カアーム5に内設された連通路37とを介して第1ガイド
孔14に連通する第2油路38とを備える。同様に、第2潤
滑油通路32は、ロッカシャフト8周壁に穿設された連通
孔39と第2ロッカアーム6に内設された連通路40とを介
して第2ガイド孔17に連通する第1油路41と、ロッカシ
ャフト8周壁の連通孔42と第2ロッカアーム6に内設さ
れた連通路43とを介して第2ガイド孔17に連通する第2
油路44とを備える。
作動油供給通路26は、第4図及び第5図に示すよう
に、電磁弁51を介して例えば機関のクランク軸に連結さ
れた潤滑油ポンプ52に接続されている。オイルパン53か
ら潤滑油ポンプ52によって所定の圧力で送られる潤滑油
は、電磁弁51より手前で分岐されて第1及び第2潤滑油
通路31、32に供給される。両潤滑油通路31、32の下流端
にはそれぞれオリフィス54、55が設けられ、かつその手
前には油圧センサ56、57が取り付けられて常時両通路3
1、32内の油圧を監視し得るようになっている。更に、
潤滑油ポンプ52のすぐ下流側に、圧送される潤滑油の温
度を検知するための温度センサ58が設けられている。
次に、第4図及び第5図を参照しつつ上述した実施例
の作動要領について説明する。
機関の中低速度域では、電磁弁51が閉弁されるので、
連結装置11の油圧室25には油圧が供給されない。従っ
て、各ピストン21、22が圧縮コイルばね24の付勢力によ
って第3図のように各ガイド孔14、17内に位置するの
で、各ロッカアーム5〜7は互いに相対角変位すること
ができる。このような連結装置11の非連結状態では、カ
ム軸2の回転動作により第1及び第3ロッカアーム5、
7がそれぞれ低速用カム3a、3bと摺接して揺動し、両吸
気弁1a、1bを開閉駆動する。この場合に、第2ロッカア
ーム6は高速用カム6と摺接して揺動するが、両吸気弁
1a、1bの作動には何ら影響を及ぼさない。
一方、両潤滑油通路31、32には常時潤滑油が圧送され
ている。この位置関係では、第1潤滑油通路31は、下流
側の連通路37が第1ピストン21外周面に閉塞されて第1
油路35と第2油路38とが遮断されている。従って、第2
油路38側に潤滑油が供給されないので、油圧センサ56の
指示圧力P1が低い値を示す。他方、第2潤滑油通路32
は、上流側及び下流側の連通路40、43双方が第2環状溝
22aに開口して第1油路41と第2油路44とが連通してい
る。従って、第1油路41から第2環状溝22aを介して第
2油路44に潤滑油が圧送されるので、油圧センサ57の指
示圧力P2が高い値を示す。これらの圧力P1、P2から各ピ
ストンの正常な作動状態が確認される。
機関の高速運転時には、電磁弁51が開弁されることに
よって作動油供給通路26から連通孔28及び連通路29を介
して油圧室25に作動油圧が供給される。これにより、第
5図に示されるように、ストッパ23が第3ガイド孔18の
段部20に当接するまで第1ピストン21がばね24の付勢力
に抗して第2ロッカアーム6側へ移動し、かつ第2ピス
トン22が第1ピストン21に押されて第3ロッカアーム7
側へ移動する。このようにして第1ピストン21により第
1及び第2ロッカアーム5、6が、第2ピストンにより
第2及び第3ロッカアーム6、7がそれぞれ連結され
る。この連結状態では、高速用カム4に摺接する第2ロ
ッカアーム6の揺動量が最も大きいので、第1及び第3
ロッカアーム5、7は第2ロッカアーム6と共に揺動
し、両吸気弁1a、1bを高速用カム4のカムプロフィルに
従って開閉駆動する。
この第1及び第2ピストン21、22の移動により、第1
ロッカアーム5では上流側及び下流側の連通路34、37が
第1環状溝21aを介して接続され、第2ロッカアーム6
では上流側の連通路40が第1ピストン22外周面に閉塞さ
れる。従って、第1潤滑油通路31では、潤滑油が第1油
路35から第1環状溝21aを介して第2油路38に圧送され
るので、油圧センサ56の指示圧力P1が高い値を示す。他
方、第2潤滑油通路32では、第2油路44側に潤滑油が供
給されないので、油圧センサ57の指示圧力P2が低い値を
示す。上述した非連結時と同様に、これらの圧力P1、P2
から各ピストンの正常な作動状態が確認される。
また、作動油供給通路26、第1及び第2潤滑油通路3
1、32は、それぞれ隣接する次の気筒の動弁装置59の作
動油供給通路、第1及び第2潤滑油通路に直列に接続さ
れている。尚、第1潤滑油通路31または第2潤滑油通路
32の末端から機関内に吐出された潤滑油は各カムの摺接
面等を潤滑するために利用される。このようにして機関
の潤滑油を増量することなくその有効利用が図られる。
この高速運転時に、機関の一部の気筒についてもピス
トンの不作動があると、第1ロッカアーム5の下流側の
連通路37が第1ピストン21外周面に閉塞されたままであ
るので第1潤滑油通路31の末端まで潤滑油が流れないこ
とになる。従って、油圧センサ56の指示圧力P1が低いま
まの値を示すので即座に作動不良を知ることができる。
また、第1ピストン21及び第2ピストン22が幾分作動し
たが、それぞれ第2ガイド孔17及び第3ガイド孔18の所
定位置まで完全に摺合していない場合には、第1及び第
2ロッカアーム5、7双方の下流側連通路37、43がそれ
ぞれ第1及び第2ピストン21、22外周面に閉塞されるの
で、両油圧センサ56、57の指示圧力P1、P2が共に低い値
を示す。
機関の高速運転から低速運転への切換時に於て、いず
れかの気筒にピストンの不作動があった場合には、第2
ロッカアーム6の下流側の連通路43が第2ピストン22外
周面に閉塞されたままであるので、第2潤滑油通路32の
末端まで潤滑油が流れないことになる。従って、油圧セ
ンサ57の指示圧力P2が低いままの値を示すので即座に作
動不良を知ることができる。また、第1ピストン21及び
第2ピストン22がそれぞれ第1ガイド孔14及び第2ガイ
ド孔17内に完全に戻っていない場合には、第1及び第2
ロッカアーム5、7双方の下流側連通路37、43がそれぞ
れ第1及び第2ピストン21、22外周面に閉塞されるの
で、両油圧センサ56、57の指示圧力P1、P2が共に低い値
を示すことになる。このようにして、ピストンの両方向
の動作について作動状態を検知することができる。
一般に潤滑油は機関始動時や寒冷時のような低温状態
では流動性が悪い。このため、温度センサ58で検知され
る油温が所定の設定値以下の場合には、上述したピスト
ン作動不良の検知システムは誤作動を防止するべく油温
が設定値以上に上昇するまで作動させないようになって
いる。
第6図及び第7図には、本発明による別の実施例が示
されている。この実施例では、第1及び第2潤滑油通路
31、32双方がそれぞれ第2ガイド孔17に開口する上流側
及び下流側の連通路61〜64を介して連通し得るようにな
っている。第2ピストン22の外周面には前述した第1実
施例と同様の環状溝65が周設されている。第2ピストン
22が第2ガイド孔17内に位置する第6図の非連結時に
は、連通路61、62が第2ピストン22外周面に閉塞されて
第1潤滑油通路31が遮断され、かつ環状溝65により連通
路63、64が接続されて第2潤滑油通路32が連通する。第
2ピストン22が第2ガイド孔17と第3ガイド孔18とに跨
る第7図の連結時には、逆に連通路63、64が第2ピスト
ン22外周面により閉塞されて第2潤滑油通路32が遮断さ
れ、かつ環状溝65により連通路61、62が接続されて第1
潤滑油通路31が連通する。従って、第1実施例と同様に
してピストンの作動状態を検知することができる。
更に、本実施例では、各気筒の吸気側及び排気側にそ
れぞれ別個に上述した連結装置が設けられているので、
吸気側と排気側に於て別個にピストンの作動不良を検出
することができる。また、電磁弁51の作動不良によるピ
ストンの不作動も考えられが、これは作動油供給通路26
の油圧を別個の油圧センサにより監視することによって
検知することができる。
第8図には、本発明による第3図示の第1実施例を多
気筒エンジンの給気側及び排気側の動弁機構71i、71eに
適用した場合の給油系が示されている。
オイルパン53から潤滑油を汲み上げる潤滑油ポンプ52
の吐出口には、リリーフ弁72及びオイルフィルタ73を介
してオイルギャラリ74が接続されている。オイルギャラ
リ74は、油圧を高・低に切り換えて供給する電磁弁51を
介して吸気側及び排気側の各ロッカシャフトに内設され
た作動油供給通路26i、26eに接続されている。各作動油
供給通路26i、26eの後端部は、それぞれオリフィス75
i、75eを介して動弁機構71i、71eの潤滑部を給油するた
めの油路76i、76eに接続されている。また、オイルギャ
ラリ74は、電磁弁51の上流側で分岐されて吸気側及び排
気側の各ロッカシャフトに内設された第1及び第2潤滑
油通路31i、31e、32i、32eに接続されている。
排気側及び排気側の第1潤滑油通路31i、31eは、各気
筒の第2油路38i、38eがそれぞれ隣接する次の気筒の第
1油路35i、35eに直列に接続されている。同様に、第2
潤滑油通路32i、32eは、各気筒の第2油路44i、44eがそ
れぞれ隣接する次の気筒の第1油路41i、41eに直列に接
続されている。各潤滑油通路31i,31e、32i、32eの下流
端には、それぞれオリフィス54i、54e、55i、55eと第1
及び第2油圧センサ56i、56e、57i、57eとが取り付けら
れている。また、排気側及び排気側の各第1及び第2潤
滑油通路31i、31e、32i、32eの下流端は、夫々潤滑用油
路76i、76eに接続されている。
第8図は機関の高速運転時を示しており、電磁弁51が
開弁されて高温の潤滑油が作動油供給通路26i、26eから
油圧室25i、25eに供給されている。各連結装置11i、11e
が第5図のように作動して第1油路35i、35eと第2油路
38i、38eとが連通し、第1潤滑油通路31i、31eに供給さ
れた潤滑油がそれぞれ下流端まで流れるので第1油圧セ
ンサ56i、56eの指示圧力P1が高くなる。他方、第2潤滑
油通路32i、32eは、第1油路41i、41eと第2油路44i、4
4eとが遮断されているので潤滑油が流れず、第2油圧セ
ンサ57i、57eの指示圧力P2が低くなる。また、各作動油
供給通路26i、26e及び第1潤滑油通路31i、31eに供給さ
れた潤滑油は油路76i、76eに供給されて各動弁系潤滑部
を給油する。
機関の低速運転時には、電磁弁51が閉弁されているの
で各連結装置11i、11eは作動せず、第4図の状態にあ
る。従って、第2潤滑油通路32i、32eは第1油路41i、4
1eと第2油路44i、44eとが連通して潤滑油がそれぞれ下
流端まで流れるので、第1油圧センサ56i、56eが低い圧
力P1を示す。他方、第1潤滑油通路31i、31eは、第1油
路35i、35eと第2油路38i、38eとが遮断されるので第2
油圧センサ57i、57eが高い圧力P2を示す。そして、第2
潤滑油通路32i、32eに供給された潤滑油が油路76i、76e
に供給されて各動弁系潤滑部を給油する。
この場合に、一部の連結装置にピストンの作動不良が
起こると、全気筒に亘って連通するべき一方の潤滑油通
路が途中で遮断されて圧力が低下する。即ち、高速運転
時にいずれかの連結装置11i、11eが低速状態にあると第
1潤滑油通路31i、31eの圧力が低くなり、かつ、低速運
転時にいずれかの連結装置11i、11eが高速状態にあると
第2潤滑油通路32の圧力が低くなる。従って、各油圧セ
ンサ56i、56e、57i、57eの指示圧力から給気側及び排気
側の動弁機構71i、71eのそれぞれについてピストンの両
方向の動作について作動状態を検知することができる。
尚、ピストン切換の駆動手段としては、油圧式ではな
く電気的或いは機械的な装置によることができる。ま
た、ロッカアームはセンターピボット式であってもよ
く、伝達部材はダイレクト式バケットリフタでもよい。
更に、各連通路のガイド孔への開口位置は上記実施例に
限定されるものではない。また、本実施例では、ガイド
孔を介して連通する潤滑油通路を第1及び第2ロッカア
ームに設けたが、第1及び第3ロッカアーム、または第
2及び第3ロッカアームに設けることができ、かつ第1
〜第3ロッカアームの全部に設けることもできる。この
場合にも、各潤滑油通路の下流側にそれぞれ1個の油圧
センサを設けることによりピストンの作動状態を検出す
ることができる。また、上記実施例は3分割ロツカアー
ムで2個の弁共に作動時期を切り換えるものであるが、
本発明は、2分割ロッカアームを単一のカムで駆動し、
かつ所定の回転速度で一方の弁が休止するように構成さ
れ、1個のピストンでロッカアームを連結・解除する弁
作動状態切換装置にも同様に適用することができる。
[発明の効果] 上述したように本発明によれば、ピストンの作動位置
によりそれぞれガイド孔を介して連通または遮断される
2系統の潤滑油通路をロッカシャフト内に設け、かつ各
潤滑油通路の下流側に設けた油圧センサにより各潤滑油
通路の連通状態を知ることによって、ロッカシャフトの
連結時及び非連結時双方に於てピストンの作動状態を確
実に検知することができるので、内燃機関の弁作動状態
切換装置の使用性、信頼性が改善される等効果が大であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を適用した弁作動状態切換装置を有す
る動弁機構の上面図である。 第2図は、第1図の矢印IIから見た矢視図である。 第3図は、低速運転状態に於ける第2図のIII−III線に
沿う断面図である。 第4図は、低速運転状態に於ける油圧回路図である。 第5図は、第4図の高速運転状態に於ける油圧回路図で
ある。 第6図は、本発明の別の実施例を示す低速運転状態の油
圧回路図である。 第7図は、第6図の低速運転状態に於ける油圧回路図で
ある。 第8図は、本発明を多気筒エンジンに適用した場合の油
圧系統を示す回路図である。 1a、1b……吸気弁、2……カム軸 3a、3b……低速用カム 4……高速用カム、5……第1ロッカアーム 6……第2ロッカアーム、7……第3ロッカアーム 5a〜7a……カムスリッパ 8……ロッカシャフト、9a、9b……タペットねじ 10a、10b……ロックナット 11、11i、11e……連結装置 12a、12b……リテーナ 13a、13b……バルブスプリング 14……第1ガイド孔、15……小径部 16……段部、17……第2ガイド孔 18……第3ガイド孔、19……貫通孔 20……段部、21……第1ピストン 21a……第1環状溝、22……第2ピストン 22a……第2環状溝、23……ストッパ 23a……ガイド棒、24……圧縮コイルばね 25、25i、25e……油圧室 26、26i、26e……作動油供給通路 28……連通孔、29……連通路 31、31i、31e……第1潤滑油通路 32、32i、32e……第2潤滑油通路 33……連通孔、34……連通路 35、35i、35e……第1油路 36……連通孔、37……連通路 38、38i、38e……第2油路 39……連通孔、40……連通孔 41、41i、41e……第1油路 42……連通孔、43……連通路 44、44i、44e……第2油路 51……電磁弁、52……潤滑油ポンプ 53……オイルパン 54、54i、54e、55、55i、55e……オリフィス 56、56i、56e……第1油圧センサ 57、57i、57e……第2油圧センサ 58……温度センサ、59……動弁装置 61〜64……連通路、65……環状溝 71i、71e……動弁機構 72……リリーフ弁、73……オイルフィルタ 74……オイルギャラリ 75i、75e……オリフィス 76i、76e……油路

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに隣接配置された複数のカムフォロワ
    を介してカムによって開閉駆動される吸気弁または排気
    弁と、前記カムフォロワに内設されたガイド孔に摺合す
    るピストンを往復駆動して前記カムフォロワ同士間を連
    結または連結解除し、前記複数のカムフォロワ間の相対
    変位が不能な状態と可能な状態とを選択する連結切換手
    段と、前記ガイド孔を介して圧力流体源と機関内とを連
    通する流体通路とを備える内燃機関の弁作動状態の切換
    装置であって、 前記流体通路が、前記ピストンの作動位置に応じて圧力
    流体源と機関内との連通・遮断が選択されるようにして
    なる第1流体通路と第2流体通路とを備えており、 前記第1及び第2流体通路のそれぞれが、前記圧力流体
    源と前記ガイド孔とを連結する第1通路と、前記ガイド
    孔と前記機関内とを連結しかつ前記ピストンの作動位置
    に応じて前記第1通路との連通・遮断が選択される第2
    通路と、流体圧力または流量の変化を検知して前記ピス
    トンの作動状態を検出するためのセンサ手段とを有する
    ことを特徴とする内燃機関の弁作動状態切換装置。
  2. 【請求項2】前記第1及び第2流体通路のそれぞれの前
    記第1及び第2通路が、それぞれ別個の前記ピストンの
    作動位置に応じて連通・遮断が選択されることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載の内燃機関の弁作動状
    態切換装置。
  3. 【請求項3】前記第1及び第2流体通路のそれぞれの前
    記第1及び第2通路が、それぞれ共通の前記ピストンの
    作動位置に応じて連通・遮断が選択されることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載の内燃機関の弁作動状
    態切換装置。
  4. 【請求項4】前記ピストンの作動位置に応じて前記第1
    及び第2流体通路のいずれか一方が連通すると他方は遮
    断されることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第
    3項のいずれかに記載の内燃機関の弁作動状態切換装
    置。
  5. 【請求項5】前記流体通路から前記機関内に吐出された
    圧力流体が前記機関の動弁系潤滑部に供給されることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか
    に記載の内燃機関の弁作動状態切換装置。
  6. 【請求項6】前記流体通路が、複数の気筒に亘ってそれ
    ぞれ上流側から下流側に向けて直列に接続されているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第5項のいず
    れかに記載の内燃機関の弁作動状態切換装置。
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