JP2679163B2 - 演算例外発生命令情報検出回路 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は演算例外発生命令情報検出回路に関する。

［従来の技術］ 従来、演算例外を発生した命令に関する情報を得る目
的の為に、以下に示すような専用の回路を持っており、
又該回路とは別にハードウェアの動作の履歴を記憶する
回路を具備していた。

前記従来の演算例外発生命令情報検出回路は、複数の
演算器対応に、該演算器を識別する演算器認識番号と、
該演算器を使用する命令に起動をかけるタイミングで値
を＋１とする第１のカウンタと、該演算器の演算終了タ
イミングで値を＋１する第２のカウンタとを備え、前記
演算器認識番号と前記第１のカウンタを結合した値を書
き込みエントリアドレス、前記演算器認識器番号と前記
第２のカウンタを結合した値を読み出しエントリアドレ
スとしてアクセスできる複数のエントリから成る記憶部
から構成され、次のように動作する。

演算命令に起動がかかると、該演算命令が使用する演
算器に対応する演算器認識番号と第１のカウンタで指示
されている前記記憶部のエントリに該命令のアドレス
（その時点での命令カウンタの値）を登録し、第１のカ
ウンタの値を＋１する。

この時、前記演算器認識番号と第２のカウンタを結合
した情報は上述の演算命令のエントリを指示している。

この時点で上記演算で例外が発生すると、該例外を発
生した演算器に対応した演算器認識番号と第２のカウン
タで指示しているエントリから登録されている命令のア
ドレスを読み出す。

又、演算が正常に終了した場合には、該演算器に対応
する上記第２のカウンタの値を＋１する。

［発明が解決しようとする課題］ 上述した従来の演算例外発生命令情報検出回路では、
障害調査用の利用頻度の低い動作履歴記憶部の他に、同
様に利用頻度の低い演算例外発生命令情報検出用のハー
ドウェアを独立に具備している為に、ハードウェアの使
用効率が悪いという欠点がある。

［課題を解決するための手段］ 本発明による演算例外発生命令情報検出回路は、装置
の動作状態の履歴を記憶する動作状態履歴記憶装置と複
数の演算器とを備えたベクトル情報処理装置において、 該動作状態履歴記憶装置は、命令のオペレーションコ
ードや命令アドレスの情報の他に命令が使用する演算器
を識別するフィールドを持ち、 例外処理時には登録時までの情報を登録順とは逆に順
次読出す手段と、 前記複数の演算器のうちの一つから演算例外報告を受
信した時点から以後該演算器から報告される演算終了報
告の数を加算計数し、前記動作状態履歴記憶装置から読
出した演算器識別フィールドの情報で減算計数する計数
器と、 該計数器の値が既定の値になったことを検出する検出
回路と、 前記計数器が既定の値になったことを該検出回路が検
出した時点で、前記動作状態履歴記憶装置から所定のフ
ィールドの情報を読出す手段とを備えている。

［実施例］ 第１図は本発明の一実施例による演算例外発生命令情
報検出回路の構成を示すブロック図である。

第１図中、１は動作状態履歴記憶部で、本実施例では
命令起動時、該命令のオペレーションコード１−ａ、命
令アドレス（インストラクションカウンタ）１−ｂ、及
び該命令で使用する演算器を識別する情報（演算器対応
に１ビットのフラグビットフィールドをもつ）１−ｃを
登録するフィールドをもっている。

２は前記動作状態履歴記憶部１に対し情報を書き込ん
だり、又読み出したりする為のアドレスを保持するレジ
スタ部で、登録時には該レジスタの内容を＋１し、読出
時には該レジスタの内容を−１する機能を有する。

３は後述する演算例外発生命令を検索する動作時、前
記動作状態履歴記憶部１への登録アドレスが該検索動作
によって破壊される為、該登録アドレスであるレジスタ
２の内容を退避しておくレジスタであり、該検索動作を
終え通常の登録動作に戻る場合には該レジスタ３の内容
を前記レジスタ２へ復帰させる。

４は演算器から報告される演算終了信号のうちで、演
算例外発生報告を含む演算終了報告を保持するレジスタ
である。

5,6は選択回路である。選択回路５は前記演算例外発
生演算器情報保持レジスタ４からの情報により、複数の
演算器（図示せず）からの演算終了報告のうち、前記例
外を発生した演算器からの演算終了報告を選択する選択
回路である。選択回路６は既に動作状態履歴記憶部１に
登録されている演算器識別情報から前記同様演算例外発
生演算情報保持レジスタ４からの情報により、演算例外
を報告した演算器に対応するフィールドの情報を選択す
る選択回路である。

７は＋1,−１機能付のレジスタであり、その動作につ
いては後述する。

８は前記レジスタ７の値がある既定値になったことを
検出する検出回路で、本実施例では既定値として−１を
検出する。

９は動作状態履歴記憶部１から後述する検索動作によ
って演算例外発生命令のオペレーションコードと該命令
のICを読み出し、保持するレジスタである。

次に第２図を用いて本発明の動作を説明する。

第２図はベクトル加算器（図中、VADDのオペレーショ
ンコードで示す演算を実行する）から演算例外発生有の
演算終了報告を受信した時点での動作状態履歴記憶部１
の状態を示す。本例では、仮にのVADD命令で演算例外
が発生したものとし、のVADDに起動をかけた時点で該
VADD命令の演算例外有演算終了報告を受信したものと
する。

例外有演算終了報告を受信すると、命令制御部（図示
せず）は以降の命令の起動を中断し、該演算例外を発生
した命令の検索を開始する。

演算例外を報告した演算器がどれであるかという情報
は、レジスタ４に登録され、該情報によって選択回路５
がVADD演算器からの演算終了報告を選択し、該演算器か
らの演算終了報告信号によってレジスタ７（初期値０）
の値が＋１される。本例の場合、命令と命令のVADD
の演算終了報告によって、該レジスタの値は＋２となっ
ている。

次に例外報告受信以前に起動をかけた命令のすべての
終了報告を受信した後、動作状態履歴登録用アドレスを
レジスタ３に退避し、レジスタ２の値を−１しながら、
登録順とは逆に登録情報を読み出していく。

選択回路６は、選択回路５と同様に、レジスタ４から
の情報によって、動作状態履歴記憶部１から読み出した
登録情報の中の演算器識別フィールド１−ｃのフラグビ
ットの内、VADD演算器に対応するビットの情報を選択
し、該情報によって命令でレジスタ７（値は＋２）の
値が−１され“＋1"になり、さらに命令によって−１
され“0"になり、命令によって−１され“−1"にな
る。

ここで、既定値検出回路８によって、“−1"という値
が検出され、該検出報告信号によって命令のオペレー
ションコード、命令アドレス（IC）がレジスタ９にセッ
トされる。すなわち、これが演算例外を発生した命令情
報となる。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明は、演算例外を発生した命
令に関する情報を得る為のハードウェアを、障害調査の
目的の為のハードウェアの一部を流用して実現すること
により、ハードウェアの使用効率を向上させることがで
きるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による演算例外発生命令情報
検出回路の構成を示すブロック図、第２図は本発明の実
施例の動作を説明するための動作状態履歴記憶部の一例
を示す図である。 １……動作状態履歴記憶部、2,7……＋1,−１機能を有
するレジスタ、３……動作状態履歴記憶部ポインタ退避
レジスタ、４……演算例外報告演算器情報保持レジス
タ、5,6……選択回路、８……既定値検出回路、９……
演算例外発生命令情報読出レジスタ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】装置の動作状態の履歴を記憶する動作状態
   履歴記憶装置と複数の演算器とを備えたベクトル情報処
   理装置において、 該動作状態履歴記憶装置は、命令のオペレーションコー
   ドや命令アドレスの情報の他に命令が使用する演算器を
   識別するフィールドを持ち、 例外処理時には登録時までの情報を登録順とは逆に順次
   読出す手段と、 前記複数の演算器のうちの一つから演算例外報告を受信
   した時点から以後該演算器から報告される演算終了報告
   の数を加算計数し、前記動作状態履歴記憶装置から読出
   した演算器識別フィールドの情報で減算計数する計数器
   と、 該計数器の値が既定の値になったことを検出する検出回
   路と、 前記計数器が既定の値になったことを該検出回路が検出
   した時点で、前記動作状態履歴記憶装置から所定のフィ
   ールドの情報を読出す手段とを備えたことを特徴とする
   演算例外発生命令情報検出回路。