JP2678803B2 - 廃水のbod、窒素化合物、リン化合物の同時除去方法 - Google Patents

廃水のbod、窒素化合物、リン化合物の同時除去方法

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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、廃水より生物化学的酸素要求量によって
標示される汚濁物質(BOD)、アンモニア化合物、リン
化合物など海域、河川、湖沼の富栄養化原因となってい
る物質を連続式活性汚泥処理法により除去する方法に関
するものである。
(従来の技術) 従来、活性汚泥処理により、前述の富栄養化物質を除
去する方法として、バーデンフォー(Bardenpho)法
(J.L.Barnard,Water Wastes Engg.,33(1974))、あ
るいは特開昭54−24774号公報記載のA/O法、A2/O法があ
る。さらに、特公昭61−17558号公報記載のA2/O法の変
法として、硝化槽の生物を固定化するため回転円板を組
込んだ方法などが知られている。
これらの方法において、BODは主に好気性酸化分解に
より、窒素化合物は硝化脱窒法により、またリン化合物
は嫌気的環境において活性汚泥からリンを放出させ、好
気的環境において活性汚泥にリンを過剰摂取させること
により除去されている。
また、活性汚泥が存在するリアクターに鉄製ろ材を配
置してここより鉄イオンを溶出させ、汚水中のリン酸イ
オンと反応させてリンを除去する方法が特開昭61−2683
97号公報、特開昭63−51993号公報、および「用水と廃
水」、vol.31、NO.11、第3〜18頁、vol.31、NO.12、第
25〜33頁(1989)等によって明らかにされている。
さらに、特開昭62−282692号公報は、活性汚泥が存在
するリアクターに導電性物質により接続した複数の異種
金属を浸漬して、リアクターのORP(酸化還元電位)を
制御することにより、廃水のBOD、リン化合物、シアン
化合物、硫化物などを同時に除去する方法を明らかにし
ている。
また、特開昭63−126599号公報には活性汚泥が存在す
るリアクターを嫌気1槽、好気1槽、嫌気2槽および好
気2槽と4分割し、各種の好気度、嫌気度をORPを指標
にして制御し、また活性汚泥の固定化担体として高炉水
砕、カーボンの微粉等を用いて廃水のBOD、窒素化合
物、リン化合物の除去を行う方法が記載されている。
(発明が解決しようとする課題) 特開昭63−126599号公報記載の方法では各槽の好気
度、嫌気度の管理にORPを指標として用いている。これ
は、それまで指標とされていた溶存酸素濃度や窒素酸化
物濃度に比較すると、特に完全嫌気度の尺度として優れ
ており、BOD、リン化合物および窒素酸化物の除去を適
切に管理することができる。ところで、同公報記載の方
法では嫌気1槽におけるORP−100〜−300mVに制御する
こととしている。これは、後工程におけるリン化合物の
除去性を考慮すると活性汚泥からリン化合物を大量に放
出させないほうが望ましい場合があるため、この範囲に
おいて適度にリン化合物を放出させようというものであ
る。
しかしながら、その後の研究によると、嫌気1槽にお
ける活性汚泥からのリンの放出性は廃水の汚濁物濃度、
流入量、返送汚泥のNOx−Nの濃度等の影響を著しく受
け、リンの放出性が低下して結局リンの除去率が低下す
ることが分かった。
すなわち、湖、河川、閉鎖性海域等の公共用水域に放
流される下水、産業廃水は、これらの公共用水域の富栄
養化を防止するためにBOD、窒素化合物およびリン化合
物の排出が厳しく規制されている。BOD、窒素化合物は
本発明者等による前記4分割法により容易に除去でき、
処理水のBOD、窒素化合物を各々10mg/l以下にすること
ができ、現在日本で規制されているBOD、窒素化合物の
排出値を十分に満足することができる。しかし、最終処
理水のリン化合物は、先に説明したように嫌気1槽で活
性汚泥からリンが十分に放出されないと次の好気1槽で
活性汚泥によるリンの過剰摂取が十分に起こらないため
1〜2mg/l(全リンとして)に達することがあり、この
ため浜名湖等で実施されている排出規制値の全リンとし
て1mg/l以下を達成できないことがある。
そこで、本発明は種々の条件が変動しても安定してリ
ン化合物の除去率を向上させることができる方法を提供
する。
(課題を解決するための手段) 本発明は、少なくともBOD、アンモニア化合物、リン
化合物を富栄養化物質として含む廃水を連続式活性汚泥
処理する方法であって、活性汚泥が存在するリアクター
を廃水が流入する入口側から嫌気1槽、好気1槽、嫌気
2槽および好気2槽に4分割し、嫌気1槽には処理する
廃水と汚泥沈降槽からの返送汚泥を機械的撹拌を行いな
がら注入し、所定時間維持し、活性汚泥よりリン化合物
を放出させ、この活性汚泥混合易を次の好気1槽に供給
して曝気を行いORPを+100〜150mV(銀−塩化銀電極基
準)の範囲に制御して所定時間維持し、BODの酸化分解
とアンモニア化合物の酸化とを行うとともにリン化合物
を活性汚泥に過剰摂取させ、好気1槽の活性汚泥混合液
を嫌気2槽に供給し、廃水の一部を水素供与体に用いて
これを分注しながら機械的撹拌または機械的撹拌に加え
て曝気によりORPを−50〜−150mV(銀−塩化銀電極基
準)の範囲に制御して所定時間維持し、窒素酸化物を窒
素ガスに還元させ、嫌気2槽で処理した混合液を好気2
槽に供給して曝気を行い、水素供与体の残存したBODの
酸化分解を行わせるとともに、次の工程の汚泥沈降槽の
ORPを−150mV(銀−塩化銀電極基準)以上に維持するた
めに次工程の沈降槽で計測したORPに対応して吹込み空
気量を制御し、好気2槽で処理した活性汚泥混合液を汚
泥沈降槽に供給して汚泥を沈降させ、沈降汚泥と上澄液
の処理水に分離する廃水のBOD、窒素化合物、リン化合
物の同時除去方法において、嫌気1槽のORPを測定し、
測定値が−270mV超になったら沈砂池越流廃水を嫌気1
槽に供給してORPを−270mV以下に維持することを特徴と
する廃水のBOD、窒素化合物、リン化合物の同時除去方
法である。
(作用) 本発明において使用する活性汚泥処理装置の生物化学
的反応槽(リアクター)は4分割し、廃水と汚泥沈降槽
からの返送汚泥が供給される入口側から嫌気1槽、好気
1槽、嫌気2槽および好気2槽とする。活性汚泥は、嫌
気槽では撹拌機、水中撹拌機等の機械的撹拌により、ま
た好機槽では空気の曝気により、それぞれ混合撹拌す
る。また、各槽の嫌気度、好気度は各槽に浸漬したORP
センサーにより測定し、各槽のORPが所定のORP値より低
下したならば、嫌気1槽を除いて、空気の曝気や曝気量
の増加によりORPを上昇させ、所定値に回復したら空気
の曝気の中止や曝気量の低減を行う。各槽に浸漬するOR
Pセンサーは、金または金合金と塩化銀/銀よりなる複
合電極を用いるのが最も良い。
まず、好気1槽においてはBODの分解およびアンモニ
ア化合物の酸化が行われる。発明者等の研究によると下
水のBODは、リアクターのORPが0〜100mV(以下、銀−
塩化銀電極基準)で95%以上分解されることが明らかに
なっており、したがって好気1槽のORPを0mV以上に維持
してこの槽における下水の見掛けの滞留時間を1〜2時
間に維持すれば、ほぼ完全に分解する。また、アンモニ
ア性窒素化合物、有機性窒素化合物は、硝化・脱窒法に
より除去する。この場合、アンモニア性窒素化合物、有
機性窒素化合物等は生物学的に酸化して、硝酸性および
亜硝酸性窒素化合物(NOx−Nと略記)に変換する必要
がある。この硝化反応は、発明者等の研究によると下水
の場合、ORPが80〜100mV以上で起こることが明らかにな
っており、したがって好気1槽で硝化反応を行うのが最
良である。このため好気1槽のORPを+100〜150mVに管
理、制御すれば、アンモニア性窒素化合物、有機性窒素
化合物の硝化反応とともにBODの分解反応も起こる。
好気1槽で生成したNOx−Nは、次に嫌気2槽で廃水
の有機物を水素供与体に用いて脱窒反応を行い、窒素ガ
スに還元する。この時、嫌気2槽のORPが−150mV以下に
なると活性汚泥からのリンの放出が起こり、処理水のリ
ン濃度が高くなるので、嫌気2槽のORPが−150mV以下に
なったら底部からの曝気を行い、ORPの低下を防止す
る。このように、下水のアンモニア性および有機性窒素
化合物は、硝化、脱窒法により容易に除去することがで
きる。
リン化合物は、一般に嫌気性状態において活性汚泥か
らリンを放出させ、しかる後に好気性状態におくと活性
汚泥がリンを過剰に摂取し、リンを過剰摂取した活性汚
泥を余剰汚泥として抜き取ることにより、処理水のリン
濃度を低減することができる。こ合のように生物学的に
リンを除去する場合、処理水のリン濃度またはリンの除
去率には、嫌気状態(本発明における嫌気1槽に相当)
における活性汚泥からのリンの放出量が著しく影響す
る。すなわち、嫌気状態における活性汚泥からのリンの
放出量が多い程、次の好気状態(本発明における好気1
槽に相当)における活性汚泥のリンの摂取量が多くな
り、この結果リンの除去率が高くなり、処理水のリン濃
度を低減することができる。
しかし、この場合、前述したように嫌気状態における
活性汚泥のリンの放出性は、廃水の汚濁物の濃度、流入
量、返送汚泥のNOx−Nの濃度等の影響を著しく受け
る。すなわち、降雨により下水の汚濁物の濃度が薄くな
るとORPが上昇し、リンの放出が十分に起こらず、この
ためリン摂取が十分でなく、処理水のリン濃度が高くな
る。また、返送汚泥のNOx−Nの濃度が高いと、このNOx
−Nが活性汚泥のリンの放出を抑制し、このため処理水
のリン濃度が高くなる。したがって、嫌気1槽において
は嫌気度をなるべく大きく、すなわちORPで−270mV以下
に維持し、種々の条件が変動した場合でも、嫌気1槽に
おいて活性汚泥からリンが安定して放出されるようにす
る。これにより次の好気1槽におけるリンの除去率を高
く維持し、最終処理水のリンの濃度を低く保つことがで
きる。
すなわち、処理水のリン濃度は、第1図に示すように
好気1槽における活性汚泥によるリンの摂取量と密接な
関係があり、処理水の全リン濃度を1mg/l(リンとし
て)以下にするためには、リンの摂取量を活性汚泥1g当
り約2.1mg以上にする必要がある。また、好気1槽にお
けるリンの摂取量は第2図に示すように嫌気1槽におけ
るリンの放出量と密接な関係があり、好気1槽において
活性汚泥1g当りリンを約2.1mg以上摂取させるために
は、嫌気1槽においてリンを活性汚泥1g当り約2.5mg以
上放出させる必要がある。さらに、嫌気1槽における活
性汚泥からのリンの放出量は第3図に示すようにORPと
密接な関係があり、活性汚泥1g当りリンを約2.5mg以上
放出させるためには嫌気1槽のORPを−250〜−270mV以
下にする必要がある。このことから、処理水の全リン濃
度を常に安定して1mg/l以下にするためには、嫌気1槽
のORPを−270mV以下に維持すれば良いことが明らかにな
った。
しかし、下水の汚濁物の濃度は常に一定しているわけ
ではなく、たとえば一日においても朝食、夕食の支度時
は濃く、深夜は薄くなる傾向がある。また、降雨時、特
に梅雨時期は著しく薄くなる。下水の汚濁物濃度が低下
すると、一時処理廃水のみを嫌気1槽に供給しても、嫌
気1槽のORPは処理水の全リン濃度が常に安定して1mg/l
以下になるORP、すなわち−270mV以下に低下せず、この
ため処理水の全リン濃度が1mg/l以上になることがあ
る。このように、嫌気1槽のORPは嫌気1槽に供給する
廃水の汚濁物濃度と密接な関係がある。第4図に示すよ
うに供給する廃水の汚濁物、たとえば全有機性炭素(TO
C)とORPとの関係は、TOCが高くなる程ORPが低下する傾
向があり、嫌気1槽のORPを−270mV以下にするためには
供給廃水のTOCが約50mg/l以上でなければならないこと
が明らかになった。この第4図の結果から、汚濁物濃度
が濃い廃水を嫌気1槽に供給してORPを−270mV以下に維
持する方法について検討した結果、通常注入する廃水の
他に汚濁物濃度が高い沈砂池越流廃水を嫌気1槽に供給
してORPを−270mV以下に維持することとした。
例えば、下水は処理場においてまず沈砂池に導入さ
れ、下水に伴って流入する土砂などを沈澱除去し、また
スクリーンにより塵芥を除去する。通常は、その後一時
曝気槽、一次沈降槽を経て一次処理下水として生物化学
的処理のためリアクターに供給される。本発明ではこの
沈砂池越流下水を一次処理下水とともに直接嫌気1槽に
供給することにより嫌気1槽のORPを低下させ、これに
よりORPを−270mV以下に維持することが可能となる。
具体的には、第5図の嫌気1槽1のORPをORPセンサー
3により検知し、ORPが−270mV超になったらORP制御装
置4により一次処理下水より汚濁物濃度が高い沈砂池越
流下水を供給するポンプ5を稼動させ、ORPが−270mV以
下になったら停止することにより嫌気1槽のORPを−270
mV以下に維持する。なお、一次処理下水は、供給ポンプ
6により所定の条件で常に供給する。
このようにして嫌気1槽のORPを−270mV以下という著
しく嫌気性の強い環境に維持すると、外部状況の変化等
の影響を受けた場合でも活性汚泥からのリン化合物の放
出を十分に維持でき、その反動として好気1槽の好気性
環境における活性汚泥のリン化合物の過剰摂取が強めら
れる。その結果、最終処理水のリン化合物の濃度を低減
することが可能となる。
嫌気1槽のORPを低下させる方法として沈砂池あるい
は一次沈降槽に沈降している汚泥を嫌気1槽に投入する
ことも考えられるが、この方法だとリアクターの活性汚
泥を適正な濃度に維持、管理するのが困難になる。ま
た、一次処理下水の供給量を増加させて嫌気1槽のORP
を−270mV以下に下げる方法は、大量の一次処理下水を
必要とし、処理時間を著しく短縮するので、かえってリ
ン、窒素、BODの除去性能が低下する。反対に沈砂池越
流下水のみを嫌気1槽に供給してORPを−270mV以下に維
持することも考えられるが、この方法だと汚濁物の負荷
量が高くなり、このため下水の汚濁物除去性能が低下
し、処理水質が悪化する。
したがって、本発明の方法、すなわち嫌気1槽のORP
を−270mV以下に維持するため、ORPが−270mVを越えた
ら沈砂池越流下水を一次処理下水とは別系統で供給し、
ORPが回復したら供給を停止する方法が最適である。
以上説明した方法により下水のBOD、窒素化合物およ
びリン化合物を除去した実施例について説明する。
(実施例) 下水の汚濁物を除去する部分を活性汚泥が存在するリ
アクターと汚泥沈降槽より構成し、リアクターを下水が
流入する入口側から嫌気1槽、好気1槽、嫌気2槽およ
び好気2槽に4分割し、嫌気1槽は第5図に示したよう
にORPが−270mV以上になったら沈砂池越流下水供給ポン
プ5により沈砂池越流下水を供給し、ORPが−270mV以下
になったら沈砂池越流下水の供給を停止することにより
ORPを制御した。各槽のORPは、嫌気1槽が−270mV、好
気1槽が+100mV、嫌気2槽が−150mV、および好気2槽
が+150mVにそれぞれ設定した。
好気1槽および好気2槽は、活性汚泥が沈降しない程
度にルーツブロアーにより常時曝気を行い、ORPが設定
値より低下したらPID制御方式のORP制御装置によりルー
ツブロアーの曝気量を増やすことによりORPを制御し
た。また、嫌気1槽および嫌気2槽は活性汚泥の沈降を
防ぐため機械撹拌を行った。また、嫌気2槽には、好気
1槽で生成した硝酸性および亜硝酸性窒素化合物を窒素
ガスに還元する脱窒反応を行わせるため必要な水素供与
体として、曝気1槽に供給している一次処理廃水の一部
を分割して用いた。この場合、一次処理下水の分注比は
嫌気1槽4に対して嫌気2槽は1とした。
処理時間は、リアクターにおける下水の滞留時間(処
理時間に相当)を8〜10時間とし、汚泥沈降槽よりの汚
泥返送率を約25%とした。
このような処理条件で約1年間処理実験を行った。そ
の結果を第1表および第2表に示す。
第1表および第2表の結果より、嫌気1槽のORPを沈
砂池越流下水の供給により−270mV以下に制御、管理す
る本発明の方法は、BOD、窒素およびリン化合物の除去
性能が優れており、特に汚濁物濃度が薄い梅雨時期にお
いてもリン化合物の除去が優れ、処理水のT−Pを1mg/
l以下に維持できることが明らかになった。
(発明の効果) 本発明により、種々の条件が変動した場合でも嫌気1
槽における活性汚泥からのリン化合物の放出を強く維持
し、その反動として好気1槽において廃水のリン化合物
の活性汚泥への除去率を高め、最終処理水のリン化合物
濃度を安定して低く維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は好気1槽における活性汚泥によるリンの摂取量
と処理水の全リン濃度との関係を示す図、 第2図は好気1槽における活性汚泥によるリンの摂取量
と嫌気1槽における活性汚泥からのリンの放出量との関
係を示す図、 第3図は嫌気1槽におけるORPと活性汚泥からのリンの
放出量との関係を示す図、 第4図は供給下水の全有機性炭素(TOC)と嫌気1槽のO
RPとの関係を示す図、 第5図は本発明において嫌気1槽のORPを沈砂池越流廃
水により制御するための装置の例を示す図である。 1……嫌気1槽、2……好気1槽、3……ORPセンサ
ー、4……ORP制御装置、5……沈砂池越流廃水供給ポ
ンプ、6……一次処理廃水供給ポンプ、7……汚泥返送
ポンプ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともBOD、アンモニア化合物、リン
    化合物を富栄養化物質として含む廃水を連続式活性汚泥
    処理する方法であって、活性汚泥が存在するリアクター
    を廃水が流入する入口側から嫌気1槽、好気1槽、嫌気
    2槽および好気2槽に4分割し、嫌気1槽には処理する
    廃水と汚泥沈降槽からの返送汚泥を機械的撹拌を行いな
    がら注入し、所定時間維持し、活性汚泥よりリン化合物
    を放出させ、この活性汚泥混合液を次の好気1槽に供給
    して曝気を行いORPを+100〜150mV(銀−塩化銀電極基
    準)の範囲に制御して所定時間維持し、BODの酸化分解
    とアンモニア化合物の酸化とを行うとともにリン化合物
    を活性汚泥に過剰摂取させ、好気1槽の活性汚泥混合液
    を嫌気2槽に供給し、廃水の一部を水素供与体に用いて
    これを分注しながら機械的撹拌または機械的撹拌に加え
    て曝気によりORPを−50〜−150mV(銀−塩化銀電極基
    準)の範囲に制御して所定時間維持し、窒素酸化物を窒
    素ガスに還元させ、嫌気2槽で処理した混合液を好気2
    槽に供給して曝気を行い、水素供与体のBODの酸化分解
    を行わせるとともに、次の工程の汚泥沈降槽のORPを−1
    50mV(銀−塩化銀電極基準)以上に維持するために次工
    程の沈降槽で計測したORPに対応して吹込み空気量を制
    御し、好気2槽で処理した活性汚泥混合液を汚泥沈降槽
    に供給して汚泥を沈降させ、沈降汚泥と上澄液の処理水
    に分離する廃水のBOD、窒素化合物、リン化合物の同時
    除去方法において、 嫌気1槽のORPを測定し、測定値が−270mV超になったら
    沈砂池越流廃水を嫌気1槽に供給してORPを−270mV以下
    に維持することを特徴とする廃水のBOD、窒素化合物、
    リン化合物の同時除去方法。
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