JP2003071490A - 廃水からの窒素の除去方法 - Google Patents
廃水からの窒素の除去方法Info
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Abstract
槽のpH調整を行わず,廃水中の窒素を除去する。即
ち、廃水からの生物学的脱窒プロセスにおいて,脱窒槽
に有機物および硫黄源を添加し,廃水中の亜硝酸性窒素
および/または硝酸性窒素を窒素ガスに還元して廃水か
ら除去することを特徴とする廃水からの窒素の除去方法
である。硫黄源を有機物にあらかじめ溶解槽において混
合させ,混合した状態で脱窒槽に供給する。有機物とし
てメチルアルコールまたはエチルアルコールを用いる。
硫黄源として元素硫黄を用いる。硫黄源に含まれる硫黄
の質量に対する有機物の質量の比率が1〜2である。有機
物および硫黄源を,脱窒槽の酸化還元電位(ORP)が
-200〜0mV(銀/塩化銀基準)の範囲に維持されるよ
うに脱窒槽に添加する。
Description
び独立栄養細菌である硫黄酸化細菌を用いて,下水・廃
水中に含まれる窒素化合物を効率的に除去することを目
的とする。
は,微生物を用いた生物学的脱窒方法が広く知られてい
る。下水・廃水中の窒素の形態としてはアンモニア性窒
素の形(NH4−N)で含有されることが多い。例え
ば,高濃度のアンモニア性窒素を含有する廃水は,製鉄
所コークス工場,屎尿,肥料工場,半導体工場,皮革工
場などから発生する。製鉄所コークス工場から発生する
アンモニア性窒素含有廃水は,安水とも呼ばれ,アンモ
ニア性窒素を数百−数千mg/l程度も含有している。
更に,都市下水は,アンモニア性窒素を数十mg/l程
度,養殖場廃水は数mg/l程度含有している。
水やステンレス酸洗工場廃水等のように硝酸性窒素の形
(NO3−N)で窒素を数mg/lから数千mg/l程度
含有している場合もある。
去方法は,以下のような生物学的硝化−脱窒法が広く知
見されている。すなわち,絶対好気性・独立栄養細菌
(Nitrosomonas,Nitrobacter等の硝化細菌)によるアンモ
ニア性窒素の生物学的酸化と通性嫌気性・従属栄養細菌
(Pseudomonas等)による亜硝酸性窒素や硝酸性窒素の
生物学的還元反応の組み合わせから成っている。
工程は以下の2段の反応から成っている。 2NH4 + + 3O2 → 2NO2 -+2H2O+4H+(1) 2NO2 - + O2 → 2NO3 - (2) (1)式に示す反応は,Nitrosomonasを代表種とする亜
硝酸菌によってもたらされ,(2)式に示す反応は,Ni
trobacterを代表種とする硝酸菌によってもたらされ
る。いずれも酸素を必要とする絶対好気性・独立栄養細
菌である。
窒素並びに硝酸性窒素,あるいは元来廃水に含まれてい
る亜硝酸性窒素並びに硝酸性窒素は,一般的には,通性
嫌気性の従属栄養細菌を用いて還元されて,酸化窒素ガ
ス(N2O)あるいは窒素ガス(N2)となり大気中に放
散される。また,このような通性嫌気性の従属栄養細菌
を用いた脱窒は,(3)式で示すようなメチルアルコー
ルや(4)式で示すようなエチルアルコールなどの有機
物質が必要である。ただし,都市下水のように,下水中
に有機物質が含まれる場合,これを通常利用する。な
お,これらの細菌は,通性嫌気性菌であるから,酸素が
あればまず酸素を用いて呼吸するので,この際には,
(3)式や(4)式で示す脱窒反応は生じない。 6NO3 - +5CH3OH → 3N2 + 5CO2+7H2O +6OH- (3) 12NO3 - +5C2H5OH → 6N2 +10CO2+9H2O+12OH- (4)
窒法は,都市下水のようにアンモニア性窒素濃度が100m
g/l以下では問題が少なく,安価で安定した処理方法で
ある。このため,窒素濃度が低い都市下水や廃水処理の
分野で広く用いられている。亜硝酸性窒素や硝酸性窒素
を含有する工場廃水処理にも広く用いられている。
栄養細菌に限らない。水素細菌や硫黄酸化細菌などの独
立栄養細菌も,酸素の無い状態で脱窒機能を有すること
は広く知られている。これらの独立栄養細菌は,それぞ
れ水素や還元性硫黄源を酸化した時に発生するエネルギ
ーと空気中の炭酸ガスから菌体を合成し増殖する。以下
に硫黄酸化細菌が元素硫黄を用い,脱窒を行う反応例を
示す。 6NO3 - + 5S +2H2O → 3N2 +5SO4 2- +4H+ (5) これらの独立栄養細菌は,従属栄養細菌と比較し増殖速
度が小さいことやフロック形成能力が弱い等の理由から
脱窒作用が知られているものの,脱窒に用いられた事例
はほとんどなかった。しかし,発明者らは,これらの独
立栄養細菌が亜硝酸性窒素に対し,従属栄養細菌と比較
し極めて強い耐性を有していることを知見し,アンモニ
ア性窒素を高濃度に含む廃水処理の場合,脱窒用の細菌
としては独立栄養細菌を用いた方が処理の安定化をもた
らすことを明らかにした(特開2000-30890号公報)。更
に,発明者らは,独立栄養細菌の中でも,硫黄酸化細菌
が自己造粒作用を有している場合もあるため,リアクタ
ーでの高濃度化が容易で,処理の高効率化が可能である
ことを知見している(特開平11-299481号公報)。
来の廃水中からの生物学的窒素除去方法は,以下のよう
な課題が残されている。
うに,廃水中に有機物が含まれない場合には,廃水中の
亜硝酸性窒素および/または硝酸性窒素を除去するため
には,脱窒槽にメチルアルコール等の有機物や硫黄を外
部から添加する必要がある。
物を添加する従属栄養細菌を用いた脱窒の場合の課題に
ついて説明する。
栄養細菌を用いた脱窒反応が進行すると,pHが上昇す
る。pHが8.5以上になると,pHが6-8の時と比較し,脱
窒細菌の脱窒機能は急速に低下する。また,廃水中にカ
ルシウム成分が含まれると,pHが上昇するとともに,C
O2とカルシウムイオンが反応し炭酸カルシウムが析出
しやすくなり,反応槽内の充填材や配管の閉塞などの設
備トラブルが多発するようになる。したがって,硫酸等
の薬品を用い,脱窒槽のpHを6-8に制御する必要が生じ
る。
硫黄酸化細菌などの独立栄養細菌を用いた脱窒方法と比
較すると,余剰汚泥の発生量が大きい。カルシウムイオ
ンが高い場合,炭酸カルシウムの発生量がこれに加わ
る。
てやや過剰に添加する(通常,メチルアルコールに対す
る硝酸性窒素と亜硝酸性窒素の和の質量比が2.5-3.0程
度)が,メチルアルコールは高価であるため,ランニン
グコストが極めて大きくなる。また,メチルアルコール
が脱窒槽の処理水に残留した場合,メチルアルコールは
CODとして測定されるため,脱窒槽の後段に,好気性
微生物により酸化分解し,CODを削減する設備を持つ
必要がある。したがって,廃水中の窒素濃度が高くなれ
ばなるほど,あるいは,変動が大きくなるほどこのCO
D対策が大きな課題となる。
題について説明する。独立栄養細菌としては,硫黄酸化
細菌が用いられることが多い。硫黄酸化細菌の中で,脱
窒機能を有する種類は,絶対独立栄養細菌であるThioba
cillus denitrificans といわれている。そして,硫黄
酸化細菌を脱窒に用いる場合,硫黄源が必要であるか
ら,廃水中に硫黄源が存在しない場合,外部から硫黄源
を添加する必要がある。硫黄源としては,硫化物
(S2-),元素硫黄(S0),チオ硫酸(S2O3 2-),
亜硫酸(SO3 2-)等が考えられる。山中は,これらの
物質の中で,Thiobacillus denitrificansの生育に用い
られるのはチオ硫酸(S2O3 2-)のみであると述べてい
る(例えば,独立栄養細菌の生化学,アイピ−シ−,p
48−p50,1999)。一方で,橋本らは,元素硫
黄(S0)を硫黄源とした脱窒の研究を行っており,こ
れによると元素硫黄(S0)でもThiobacillus denitrif
icansの生育が可能であることを報告している(例え
ば,高機能型活性汚泥法,p165−176,技報堂出
版)。しかし,このような硫黄源を用いる脱窒方法は,
以下の課題がある。
反応が進行するとpHが低下しやすい。特に,元々,廃
水のpHが低く,アルカリ度が低い廃水には影響が大き
くでやすい。pHが6.0以下になると,脱窒機能は低下す
る。したがって,NaOHやCa(OH)2を用い,脱窒槽のpH
を6-8に制御する必要が生じる。
題がある。まず,元素硫黄(S0)は,安価であるが,
疎水性が強くほとんど水に溶解しない。水に元素硫黄を
添加しても均一に分散せず,浮上し相互に固まりやす
い。このため,元素硫黄を用いた場合の脱窒速度は,硫
黄を細菌が有効に利用できないため,溶解性のチオ硫酸
(S2O3 2-)などの硫黄源を用いた場合に比較して小さ
くなる。
する硫黄源であるが,取り扱いが容易で,毒性が小さ
く,また,脱窒速度も早い特徴がある。しかしながら,
チオ硫酸は,硫黄の含有率が低いため,使用量が大きく
なる。また,チオ硫酸が脱窒槽からの処理水中に残留し
た場合,COD源となるが,空気で容易に酸化されない
ため,脱窒槽の後段に,生物酸化や薬剤酸化によりCO
Dを削減する設備を持つ必要がある。廃水中の窒素濃度
が高い場合,流出するチオ硫酸(S2O3 2-)の濃度も高
くなりやすく,COD対策設備費の削減が課題である。
あるが,取り扱いが困難で,pHが低下すると気化しや
すく,毒性が大きい。密閉式の設備,排ガスの安全対策
などの設備コストが高くなる課題がある。
題を解決すべく検討を重ねた結果,以下の方法により,
下水・廃水から窒素を安定して処理することに成功し
た。本発明の要旨とするところは,次の(1)〜(12)
である。 (1)廃水からの生物学的脱窒プロセスにおいて,脱窒
槽に有機物および硫黄源を添加し,廃水中の亜硝酸性窒
素および/または硝酸性窒素を窒素ガスに還元して廃水
から除去することを特徴とする廃水からの窒素の除去方
法。 (2)硫黄源を有機物にあらかじめ溶解槽において混合
させ,混合した状態で脱窒槽に供給することを特徴とす
る請求項1に記載の廃水からの窒素の除去方法。 (3)有機物としてメチルアルコールまたはエチルアル
コールを用いることを特徴とする請求項1〜2いずれか
に記載の廃水からの窒素の除去方法。 (4)硫黄源として元素硫黄を用いることを特徴とする
請求項1〜3いずれかに記載の廃水からの窒素の除去方
法。 (5)硫黄源に含まれる硫黄の質量に対する有機物の質
量の比率が1〜2であることを特徴とする請求項1〜4い
ずれかに記載の廃水からの窒素の除去方法。 (6)有機物および硫黄源を,脱窒槽の酸化還元電位
(ORP)が-200〜0mV(銀/塩化銀基準)の範囲に
維持されるように脱窒槽に添加することを特徴とする請
求項1〜5いずれかに記載の廃水からの窒素の除去方
法。 (7)有機物および硫黄源を,脱窒槽のpHが6〜8に
維持されるように添加することを特徴とする請求項1〜
6いずれかに記載の廃水からの窒素の除去方法。 (8)脱窒槽の細菌として,造粒させた細菌または自己
造粒作用を有する細菌を用いることを特徴とする請求項
1〜7いずれかに記載の廃水からの窒素の除去方法。 (9)脱窒槽を流動床型とし,微生物固定化担体を投入
することを特徴とすることを特徴とする請求項1〜8い
ずれかに記載の廃水からの窒素の除去方法。 (10)脱窒槽を充填材を充填した固定床型とすることを
特徴とする請求項1〜8いずれかに記載の廃水からの窒
素の除去方法。 (11)脱窒槽において,膜分離装置またはろ過装置を用
いることを特徴とする請求項1〜10いずれかに記載の廃
水からの窒素の除去方法。 (12)廃水および/または脱窒槽および/または処理水中
の亜硝酸性窒素濃度および硝酸性窒素濃度を測定し,そ
の濃度の和に応じて,脱窒槽に有機物および硫黄源を混
合して添加することを特徴とする請求項1〜11いずれか
に記載の廃水からの窒素の除去方法。
細菌や独立栄養細菌を用いた廃水からの窒素除去プロセ
スにおける課題を解決するため,以下の手法を考案し
た。
素を含有する廃水の場合,脱窒細菌により窒素ガスとし
て窒素を廃水から除去するのであるが,前述したように
従属栄養細菌の場合はpHが上昇し,硫黄酸化細菌の場
合はpHが低下する。すなわち,どちらの方法をとるに
しても,大量の硫酸やNaOHを用い,脱窒槽のpHを微生
物の最適な活性を維持できる状態にする必要がある。そ
こで,発明者らは,従属栄養細菌と硫黄酸化細菌が共存
する脱窒槽に有機物および硫黄源を所定の割合で混合し
て添加すれば,pH制御用の薬品を削減もしくは使用せ
ずに,廃水中の亜硝酸性窒素および/または硝酸性窒素
を窒素ガスに還元して廃水から除去できると考えた。有
機物および硫黄源を別々に脱窒槽に添加しても,硫黄源
を有機物にあらかじめ溶解槽において混合させ,混合し
た状態で脱窒槽に供給してもかまわない。
などの有機酸,メチルアルコールやエチルアルコールな
どのアルコール類を用いればよい。中でもメチルアルコ
ールやエチルアルコールは,(3)式や(4)式のように
反応式が明確で制御しやすいため,これらを用いること
が望ましい。
化水素を用いればよい。ただし,硫黄源の中で,元素硫
黄の場合は,最も安価であるという利点があるものの,
疎水性が強く水に溶解しにくく浮上しやすい課題があ
る。しかし,発明者らは,元素硫黄も,メチルアルコー
ルやエチルアルコールなどのアルコールと,あらかじめ
溶解槽において攪拌・混合すれば,硫黄の一部が溶解
し,また,固形の硫黄も十分に分散して混合することを
知見し,この状態で脱窒槽に供給すればよいことを見出
した。したがって,この方法を用いれば,安価な元素硫
黄も有効に用いることができるのである。
に対するメチルアルコールまたはエチルアルコールとの
質量(A)の比率(以下,A/Sと表示する)が1.5であれ
ば,(3)式あるいは(4)式および(5)式からOH-と
H+が等モル発生するため,理論上pHは変動しない。し
かし,実際には原水のpH,アルカリ度や脱窒槽での硫
黄の利用効率等が影響するため,脱窒槽に添加するA/S
比は1〜2程度に変動させ添加することになる。例えば,
脱窒槽のpHが5-6と低い場合は, A/S 比は1〜1.5とし
てOH-発生量を増加させ,逆に脱窒槽のpHが8-9と高
い場合はA/S 比を1.5〜2.0と高めに設定し,H+発生量
を増加させてやればよい。いずれにせよ,脱窒槽のpH
が6〜8に維持されるように, A/S 比を変動させ添加
すれば脱窒性能は安定する。pHが6未満あるいは8を超
える場合は,脱窒細菌の機能が低下し,脱窒性能が低下
してしまう。なお,補助的にNaOHや硫酸などの薬品を用
いてもかまわない。pH調整用の薬品使用量を大幅に削
減できる。
ば,脱窒槽の酸化還元電位(ORP)は低下する。この
性質を利用し,有機物および硫黄源または有機物と硫黄
の混合液の添加量は,脱窒槽の酸化還元電位(ORP)
を測定し,ORPが-200〜0mV(銀/塩化銀基準)の範囲
に維持されるように脱窒槽に添加すればよい。ほぼ完全
な脱窒性能が得られる。脱窒槽のORPが0mVを超えると
硝酸性窒素の残留があり,ORPが-200mV未満では有機物
および硫黄源または有機物と硫黄の混合液の添加量が過
剰となる。
たは処理水中の亜硝酸性窒素濃度および硝酸性窒素濃度
を測定し,その濃度の和に応じて,脱窒槽に有機物およ
び硫黄源を混合して脱窒槽に添加してもかまわない。な
お,処理水とは脱窒槽出口以降の処理水すべてを指す。
含まれる硫黄の質量(S)の和と窒素の質量(N)の比(以
下,(C+S)/N比と述べる)が3-3.5に維持されているこ
とが望ましい。例えば(3)式から窒素1gを除去するた
めの必要な有機物量は,1.9gと計算される。しかし,
この数字は反応効率や微生物の菌体合成を無視したもの
であり,実際には3g以上必要である。また,(5)式か
ら窒素1gを除去するための必要硫黄量も1.9.gと計算
される。しかし,これも同様の理由で3g以上必要であ
る。したがって,(C+S)/N比が3未満では,脱窒反応が
十分に進まず,処理水中に硝酸性窒素や亜硝酸性窒素が
残留する。このため,(C+S)/N比は3以上であることが
望ましい。一方で,(C+S)/N比が3.5をこえると,窒素
は除去されるものの,処理水に有機物および硫黄源が過
剰に残留することとなり,この処理設備が大型化する。
下の手段をとることは望ましいことである。すなわち,
脱窒槽の方式を流動床型とし槽内にプラスチックスや砂
やスラグあるいはゲルの微生物固定化担体を投入する。
固定化担体内部や表面に細菌が高濃度に増殖することに
より処理を高効率化できる。または,脱窒槽にセラミッ
クスやプラスチックスの充填材を充填した固定床方式と
してもよい。固定床内部や表面に細菌が高濃度に増殖す
ることにより処理を高効率化できる。更に,脱窒槽の内
部に膜分離装置またはろ過装置を設置することで膜やろ
過装置により細菌の流出が防止され,好気槽や脱窒槽内
部での細菌が高濃度に維持され,処理を高効率化でき
る。また,凝集剤等を用い造粒させた細菌または自己造
粒機能を有する細菌を用いた脱窒槽としてもかまわな
い。造粒により脱窒槽内部で細菌を高濃度に維持できる
ため,処理を高効率化できる。いずれの方法を用いて
も,脱窒槽の細菌濃度が高まり,反応速度が増加し,処
理が安定するとともに設備の小型化が可能となる。
物や硫黄源を除去するため,脱窒槽の後段に設置した再
曝気槽において,好気性条件下で従属栄養細菌や硫黄酸
化細菌を用いて有機物や硫黄源の酸化分解を行う。しか
し,従来の有機物単独あるいは硫黄源単独の添加の場
合,有機物の酸化過程でOH-が発生してpHが上昇す
る,あるいは,硫黄源の酸化過程でH+が発生しpHが低
下してしまう課題がある。しかし,有機物と硫黄を所定
の比率で混合して脱窒槽に添加した場合には,処理水に
も有機物と硫黄源が所定の割合で残留するため,有機物
と硫黄源の酸化過程でOH-とH+が同時に発生し,pH
の上昇あるいは低下を防止できるのである。したがっ
て,脱窒槽と同様に,再曝気槽においてもpH調整用の
薬品使用量を大幅に削減できる。
合して添加する本方法を用いれば,従来法と比較し,以
下に示すような多くの利点が生ずるのである。 脱窒槽でのpH調整用の薬品使用量削減 高価な有機物,特にアルコール使用量の削減 独立栄養細菌(硫黄酸化細菌)併用による余剰汚泥
発生量の削減 独立栄養細菌(硫黄酸化細菌)併用による脱窒素処
理の安定化 炭酸カルシウム生成による固定床などの充填材の閉
塞防止 再曝気槽でのpH調整用の薬品使用量削減
する廃水の場合,まず,廃水中のアンモニア性窒素を硝化細
菌を用いて酸化させ,生成した亜硝酸性窒素および硝酸
性窒素を,脱窒槽において脱窒細菌によって窒素ガスま
で還元して廃水から窒素を除去する。代表的な廃水とし
て,都市下水がある。通常,都市下水は30-50mg/l程
度のアンモニア性窒素を含有しているとともに有機物を含有
しているため,外部から有機物や硫黄を添加することは
ほとんどない。しかし,雨水の流入などによって,一時
的に有機物濃度が低下したり,工場廃水の流入により窒
素量が増加することがある。このような場合,脱窒を促
進するため,脱窒槽に有機物と硫黄を混合して添加して
もかまわない。
いる図1の内生脱窒法の改善を検討した。
好気槽1をおき,後段に脱窒槽2,再曝気槽3を置く脱
窒プロセスである。好気槽1では,都市下水中の有機物
(BOD)除去とアンモニア性窒素の酸化(硝化)を行って
いる。脱窒槽2では,微生物が自己分解する際に発生す
る有機物を用い,脱窒を行う。通常このような従属栄養
細菌が用いられている。再曝気槽3では余剰の有機物を
酸化する。この方法は,脱窒に微生物の自己分解作用を
利用しているため,内生脱窒法と呼ばれている。しか
し,脱窒槽2での脱窒速度が小さいことが欠点である。
また,自己分解した微生物の有機物は難分解性成分を含
むことが多いため,やや処理水質が悪化する。
と硫黄の混合液を添加し,従属栄養細菌と硫黄酸化細菌
を併用する脱窒プロセスに変更し,脱窒速度を向上させ
ることを発案した。
160mg/l,T−Nが平均40mg/l(大半が有
機性窒素とアンモニア性窒素)程度である。
の好気槽1でアンモニア性窒素を硝酸性窒素まで酸化す
るために以下の運転条件で好気槽1を運転した。好気槽
1には,浮遊性の円筒型プラスチックス担体(内径3m
m,長さ4mm)を好気槽容積あたり15容量/容量%(以
下,V/V%と表示する)投入し,硝化細菌を付着させた
(流動床型バイオリアクター)。好気槽1は,硫酸およ
び水酸化ナトリウムによって,pH12を7−8に制御す
るとともに,ブロア8により空気を供給し,ORP13を
+150mV(銀/塩化銀基準)以上に維持するように
運転した。この結果,好気槽1において,都市下水中の
アンモニア性窒素のほぼ100%が硝酸性窒素(40mg
/l)となった。
ルコールを質量比率が1:1.5(A/S=1.5)になるよう攪
拌添加装置6で混合し,脱窒槽2のORP12が0mVを超えた
場合,0mV以下に維持されるように添加した。ORP12が-
200mV未満の場合は添加せず,内生脱窒のみの運転とし
た。脱窒槽2には,浮遊性の円筒型プラスチックス担体
(内径:3mm;長さ4mm)を脱窒槽容積あたり15V/V%投入
した。また,脱窒槽2の下部中央に,水中攪拌機13を設
置し,常時攪拌した。脱窒槽2の硝酸性窒素の容積負荷
が5-10kg−N/m3・日の条件で運転した。この結
果,処理水7の窒素濃度は,1mg/l以下となった。脱
窒槽2は,従来の内生脱窒法と比較して,約10-20倍の
高効率化が可能となった。脱窒槽2のpHは7-8で安定し
ており,pH調整は不用であった。
よびメチルアルコールは,再曝気槽3によって好気性細
菌により硫酸イオンまで,容易に酸化でき,CODは10m
g/l以下であった。なお,再曝気槽3は,ブロア8の曝
気によってORP11を50mV以上に維持した。
窒法) 本発明の方法を都市下水処理へ適用し,広く適用されて
いる図2の循環式硝化脱窒法の改善を検討した。
内生脱窒法とは逆に,前段に脱窒槽2をおき,後段に好
気槽1を置くプロセスである。脱窒槽2では,好気槽1
から循環されてくる硝化液15を都市下水5の有機物(B
OD)を用いて脱窒を行う。
好気槽1では,余剰の有機物の除去とアンモニア性窒素の酸
化(硝化)を行っている。この方法は,硝化液をポンプ
を用いて循環することから,循環式硝化脱窒法と呼ばれ
ている。下水中の有機物を有効に利用できる利点がある
が,窒素除去率に限界があり,また,硝化液15から脱窒
槽2に溶存酸素の持ち込みが生じやすく,処理性能が悪
化する課題がある。
160mg/l,T−Nが平均40mg/l(大半が有
機性窒素とアンモニア性窒素)程度である。
に本法を適用した事例を述べる。従属栄養細菌と硫黄酸
化細菌を併用する循環式硝化脱窒法である。
性窒素まで酸化するために以下の運転条件で好気槽1を
運転した。好気槽1には,浮遊性の円筒型プラスチック
ス担体(内径3mm,長さ4mm)を好気槽容積あたり15V/
V%投入し,硝化細菌を付着させた(流動床型バイオリ
アクター)。好気槽1は,硫酸および水酸化ナトリウム
によって,pH12を7−8に制御するとともに,ブロア
8により,空気を供給し,ORP11を+150mV以上
に維持するように運転した。好気槽1において,アンモ
ニア性窒素のほぼ100質量%が硝酸性窒素となった。
たら,0mV以下に維持されるように,元素硫黄とメチ
ルアルコールの混合液6を添加した。なお,元素硫黄と
メチルアルコールは質量比率が1:1.5(A/S=1.5)にな
るよう攪拌添加装置6で混合した。脱窒槽2に担体は添
加しておらず,pH制御もおこなわなかった。
%,返送汚泥量10が原水流量に対して100V/V%の条件で
運転した結果,処理水7の窒素濃度は,年間を通じ平均4
mg/l以下となり,80質量%以上の安定した窒素除去
率が得られた。
した。工場酸洗廃水は,硝酸性窒素を100から500
mg/l程度含有している。従来は,通性従属栄養細菌
を利用し,外部からメチルアルコールを硝酸性窒素に対
し3倍程度添加し,除去している。このような方法は,
外部からのメチルアルコールの添加量が大きくなるた
め,薬品コストの増加や余剰汚泥が大量に発生しやす
い,また,脱窒槽2での充填材19の目詰の課題がある。
養細菌と硫黄酸化細菌を併用する方法を適用した。この
処理フローを図3に示す。
ラスチックス担体19をリアクター容積あたり70V/V
%投入し,硫黄酸化細菌を付着させた(固定床型バイオ
リアクター)。脱窒槽2には,元素硫黄とメチルアルコ
ールを攪拌槽6で混合(A/S=1.5)し,混合液を添加し
た。また,混合液は,メチルアルコールに起因する炭素
濃度と硫黄源に起因する硫黄濃度の和と硝酸性窒素濃度
と亜硝酸性窒素濃度の和の比率((C+S)/N比)が3に維
持された。
−N/m3・日の条件で運転したところ,処理水7の窒
素濃度は10mg/l以下となった。これは,従来のメチ
ルアルコールと従属栄養細菌を用いた場合の2−4倍の
除去速度であった。しかも,脱窒槽のpH12は7-8で安定
しており,pH調整は不用であった。
素硫黄とメチルアルコールを空気酸化する再曝気槽3を
設置した。再曝気槽3は,曝気によってORP13を100mV
以上に維持した。再曝気槽3の滞留時間が30分で,最
終処理水のCODは,15mg/l以下であった。やは
り,再曝気槽3のpH12は7-8で安定しており,pH調整は
不用であった。
あったpH調整用の薬品費を削減でき,また,廃水から
窒素を処理する方法の窒素除去効率低下を防止でき,安
定した窒素除去が可能となる。また,余剰汚泥の発生量
を削減できる。
Claims (12)
- 【請求項1】 廃水からの生物学的脱窒プロセスにおい
て,脱窒槽に有機物および硫黄源を添加し,廃水中の亜
硝酸性窒素および/または硝酸性窒素を窒素ガスに還元
して廃水から除去することを特徴とする廃水からの窒素
の除去方法。 - 【請求項2】 硫黄源を有機物にあらかじめ溶解槽にお
いて混合させ,混合した状態で脱窒槽に供給することを
特徴とする請求項1に記載の廃水からの窒素の除去方
法。 - 【請求項3】 有機物としてメチルアルコールまたはエ
チルアルコールを用いることを特徴とする請求項1〜2
いずれかに記載の廃水からの窒素の除去方法。 - 【請求項4】 硫黄源として元素硫黄を用いることを特
徴とする請求項1〜3いずれかに記載の廃水からの窒素
の除去方法。 - 【請求項5】 硫黄源に含まれる硫黄の質量に対する有
機物の質量の比率が1〜2であることを特徴とする請求
項1〜4いずれかに記載の廃水からの窒素の除去方法。 - 【請求項6】 有機物および硫黄源を,脱窒槽の酸化還
元電位(ORP)が−200〜0mV(銀/塩化銀基
準)の範囲に維持されるように脱窒槽に添加することを
特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の廃水からの窒
素の除去方法。 - 【請求項7】 有機物および硫黄源を,脱窒槽のpHが
6〜8に維持されるように添加することを特徴とする請
求項1〜6いずれかに記載の廃水からの窒素の除去方
法。 - 【請求項8】 脱窒槽の細菌として,造粒させた細菌ま
たは自己造粒作用を有する細菌を用いることを特徴とす
る請求項1〜7いずれかに記載の廃水からの窒素の除去
方法。 - 【請求項9】 脱窒槽を流動床型とし,微生物固定化担
体を投入することを特徴とすることを特徴とする請求項
1〜8いずれかに記載の廃水からの窒素の除去方法。 - 【請求項10】 脱窒槽を充填材を充填した固定床型と
することを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載の廃
水からの窒素の除去方法。 - 【請求項11】 脱窒槽において,膜分離装置またはろ
過装置を用いることを特徴とする請求項1〜10いずれ
かに記載の廃水からの窒素の除去方法。 - 【請求項12】 廃水および/または脱窒槽および/ま
たは処理水中の亜硝酸性窒素濃度および硝酸性窒素濃度
を測定し,その濃度の和に応じて,脱窒槽に有機物およ
び硫黄源を混合して添加することを特徴とする請求項1
〜11いずれかに記載の廃水からの窒素の除去方法。
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-
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- 2001-09-06 JP JP2001269798A patent/JP4104311B2/ja not_active Expired - Fee Related
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