JP2676804B2 - 温度制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電気毛布、電気カーペット等の電気暖房器
具における温度制御装置に関するものである。

従来の技術 従来のこの種の温度制御装置は、第３図、第４図に示
すように、ヒータ１の温度を熱的に結合した制御部２で
検出し、制御部２で検出した温度と設定すべき温度を比
較して設定温度より低い時はHi信号を出力して、ヒータ
１の通電をオンオフするスイッチング部３のトランジス
タ４をオン、そしてリレー５をオンしてヒータ１へ通電
する。電気毛布や電気カーペット等の電気暖房器具にお
いては、使用後は電源スイッチ７をオフする事が基本的
な使い方であるが、往々にしてこの電源スイッチ７をオ
フすることを忘れてしまうことがあり、例えば電気カー
ペット等においては就寝前に電源スイッチ７をオフする
つもりがこれを忘れ翌朝の使用開始時に初めて気づくと
言うことが発生していた。つまり、これによって不必要
な多くの電力を消費する。比較的、消費電力の大きい電
気毛布や電気カーペット等の電気暖房器において、この
ことは非常に重要なことであり、使用者からもこの対策
を要望されていた。そしてこれを防止するために、電源
スイッチ７入（オン時）から一定時間のみヒータ１の温
度制御を行い、その後にヒータ１の通電制御を停止す
る、即ちヒータ１をオフする構成としたものが従来より
提案されている。具体的にこのことを実現する手段とし
て次のように構成している。即ち、トランジスタ４はタ
イマー部６の出力Toutによってもコントロールされる。
タイマー部６は電源スイッチ７がonになるとタイマーセ
ット部８のコンデンサ９の充電電流によりトランジスタ
10がオンとなり、入力TinがLoになることによってスタ
ートする。スタートすると出力ToutはHiインピーダンス
となってトランジスタ４は制御部２の出力に従い動作す
る。そして、タイマー部６が設定時間をカウントしタイ
マーupすると出力ToutはLoとなってトランジスタ４をオ
フさせ、制御部２の出力ではヒータ１をオンできなくす
る。このように電源スイッチ７をonするとタイマー部６
がカウントをスタートしてカウント中のみヒータ１を通
電制御するようになっていた。即ち、タイマー部６がカ
ウント中のみ、制御部２によるスイッチング部３のトラ
ンジスタ４の制御を有効とする構成となっていた。ま
た、スイッチング部３、タイマーセット部８の電源は電
源部11から供給する。

発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、タイマー部６が
設定時間をカウントしタイマーupした状態で停電が発生
すると、停電中にタイマーセット部８のコンデンサ９の
電荷が放電し、停電が回復した時コンデンサ９に充電電
流が流れトランジスタ10がオンしてタイマー部６がカウ
ントをスタートしToutがHiインピーダンスとなり制御部
２の出力によりヒータ１へ通電する。

以上のようにタイマーupしてヒータ１への通電が停止
していると思っていたものが停電により、いつの間にか
通電されていると危険であり不安感を与えるという課題
を有していた。

本発明はかかる従来の課題を解消するもので、タイマ
ーup中に停電が発生して再びタイマーがスタートするの
を防止する温度制御装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の温度制御装置のタ
イマーセット部は、電源スイッチのオフ時にコンデンサ
に充電する充電回路と、電源スイッチのオン時に、コン
デンサに充電した電荷を放電してタイマー部をスタート
させる出力を発生する放電回路とからなる構成を備えた
ものである。

作用 上記構成によって、電源スイッチを一旦オフしてコン
デンサに電荷を充電しなければタイマー部をスタートさ
せる出力を発生しないので、タイマーup時に停電が発生
してもコンデンサには電荷が充電されないのでタイマー
部はスタートすることがない。

実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。第１図、第２図において、21は交流電源、22はヒー
タ、23はヒータ22の温度を検出して設定温度にコントロ
ールする制御部、24は制御部23の出力でヒータ22の通電
をオンオフするスイッチング部でトランジスタ25、リレ
ーコイル部26、リレー接点部27で構成する。28はスイッ
チング部24の動作時間をコントロールするタイマー部、
29はタイマー部28をスタートさせる信号を出力するタイ
マーセット部でダイオード30、抵抗31、コンデンサ32で
充電回路33を、抵抗34、35、トランジスタ36、37で放電
回路38を構成する。39は電源スイッチ、40はスイッチン
グ部24、タイマーセット部29へ電源を供給する電源部で
抵抗41、ダイオード42、コンデンサ43で構成する。

上記構成において、ヒータ22と熱的に結合した制御部
23でヒータ22の温度を検出し、設定温度と比較して、検
出温度が低い時はHi信号を、高い時はLo信号をスイッチ
ング部24へ出力する。スイッチング部24は、Hi信号が入
力されるとトランジスタ25がオンして、リレーコイル部
26へ電流が流れリレー接点部27がオンするとヒータ22へ
通電される。そして、ヒータ22の温度が上昇して制御部
23の出力が、Lo信号となるとヒータ22への通電がストッ
プする。以上のように温度制御するものであるが、スイ
ッチング部24は、さらにタイマー部28の出力Toutによっ
てもコントロールされ、ToutがLo信号の時は制御部23の
出力がHi信号であってもトランジスタ25はオンしなくな
る。すなわち、ToutがHiインピーダンス信号の時のみ通
電制御するものである。タイマー部28はタイマーセット
部29の出力Tinによってカウントをスタートする。タイ
マーセット部29は電源スイッチ39がOffの時、電源部40
からダイオード30、抵抗31を介してコンデンサ32を充電
する。この時、トランジスタ37はトランジスタ36がオン
であるのでオフしておりTinはHi信号である。そして電
源スイッチ39がonになると、トランジスタ36がオフにな
り、コンデンサ32に充電された電荷が抵抗35、トランジ
スタ37を介して放電され、トランジスタ37がオンしてTi
nがLo信号となる。TinがLo信号となるのはコンデンサ32
に電荷がある間で、放電してしまうと再びHi信号とな
る。TinがLo信号になるとタイマー部28がカウントをス
タートするとともに出力ToutがHiインピーダンスとなっ
てヒータ22の通電制御を開始する。そしてタイマー部28
がカウントを終了してタイマーupすると出力ToutがLo信
号となりトランジスタ25をオフしてヒータ22の通電制御
を停止する。このタイマーupした状態で停電が発生して
も電源スイッチ39はonのままであるのでタイマーセット
部29のコンデンサ32は充電されず、従ってトランジスタ
37はオフを持続しTinもHi信号のままでありタイマー部2
8が停電によりスタートすることはない。

発明の効果 以上の実施例の説明から明らかなように本発明の温度
制御装置によれば次の効果が得られる。

電源スイッチを一旦オフにしてコンデンサに電荷を充
電しなければタイマー部をスタートさせることができな
いので、タイマーup時に停電が発生してもコンデンサに
は電荷が充電されず、タイマー部がスタートすることが
ない。したがって、停電の発生によっていつのまにかヒ
ータが通電されていることがなくなり使用者に危険を与
えることのない安全な温度制御装置を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における温度制御装置の回路
図、第２図は同温度制御装置タイマー部の動作説明図、
第３図は従来の温度制御装置の回路図、第４図は同温度
制御装置のタイマー部の動作説明図である。 22……ヒータ、23……制御部、24……スイッチング部、
28……タイマー部、29……タイマーセット部、32……コ
ンデンサ、33……充電回路、38……放電回路、39……電
源スイッチ、40……電源部。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電源スイッチと、ヒータ等の負荷と、前記
   負荷の温度を検出して設定温度にコントロールする制御
   部と、前記制御部の出力で前記負荷への通電をオンオフ
   するスイッチング部と、前記制御部による前記スイッチ
   ング部の制御を一定時間有効とするタイマー部と、前記
   タイマー部をスタートさせる信号を出力するタイマーセ
   ット部と、前記スイッチング部とタイマーセット部へ供
   給する電源部とを備え、前記タイマーセット部は、電源
   スイッチoff時にコンデンサに充電する充電回路と、電
   源スイッチon時に前記コンデンサに充電した電荷を放電
   してタイマー部をスタートさせる出力を発生する放電回
   路とからなる温度制御装置。