JP2676053B2 - 液状石油樹脂およびその製造方法 - Google Patents
液状石油樹脂およびその製造方法Info
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- JP2676053B2 JP2676053B2 JP63034730A JP3473088A JP2676053B2 JP 2676053 B2 JP2676053 B2 JP 2676053B2 JP 63034730 A JP63034730 A JP 63034730A JP 3473088 A JP3473088 A JP 3473088A JP 2676053 B2 JP2676053 B2 JP 2676053B2
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- C08F240/00—Copolymers of hydrocarbons and mineral oils, e.g. petroleum resins
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は液状石油樹脂の製造方法に関し、詳しくは
接着剤、改質剤、塗料、防水剤、止水剤等、広範な用途
に供しうる液状石油樹脂の製造方法に関する。
接着剤、改質剤、塗料、防水剤、止水剤等、広範な用途
に供しうる液状石油樹脂の製造方法に関する。
[従来の技術] これまでに炭素数5の留分(以下、C5留分と記す場合
がある)のシクロペンタジエン(またはその二量体であ
るジシクロペンタジエン)にアリルアルコールを加えて
熱重合することによって、水酸基を有する石油樹脂を製
造する方法が知られている(米国特許第2689232号公
報)。
がある)のシクロペンタジエン(またはその二量体であ
るジシクロペンタジエン)にアリルアルコールを加えて
熱重合することによって、水酸基を有する石油樹脂を製
造する方法が知られている(米国特許第2689232号公
報)。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、この石油樹脂は固体であるため、その
取扱いに種々の支障があり、用途も制限されたものであ
った。また、水酸基を有しているため極性が付与され、
たとえばエポキシ樹脂との相溶性は向上されたものであ
るものの、その水酸基の有する反応性は低く、このため
にも用途に制限を受けるという問題もあった。
取扱いに種々の支障があり、用途も制限されたものであ
った。また、水酸基を有しているため極性が付与され、
たとえばエポキシ樹脂との相溶性は向上されたものであ
るものの、その水酸基の有する反応性は低く、このため
にも用途に制限を受けるという問題もあった。
この発明は、取扱いが容易で反応性に富み、広範な用
途に供しうる液状石油樹脂およびその製造方法を提供す
ることを目的とする。
途に供しうる液状石油樹脂およびその製造方法を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 発明者は前記目的を達成するために、種々の石油留分
の重合についてくり返し検討した結果、C5留分のうち、
炭素−炭素二重結合(以下、C=Cと記す場合がある)
を有する炭化水素を特定量以上含有する留分を特定の重
合開始剤を用いて重合すると、取扱いの容易な液状の石
油樹脂が得られ、しかも反応性の高い水酸基を有するも
のであるということを見い出し、この知見に基づいてこ
の発明を完成するに到った。
の重合についてくり返し検討した結果、C5留分のうち、
炭素−炭素二重結合(以下、C=Cと記す場合がある)
を有する炭化水素を特定量以上含有する留分を特定の重
合開始剤を用いて重合すると、取扱いの容易な液状の石
油樹脂が得られ、しかも反応性の高い水酸基を有するも
のであるということを見い出し、この知見に基づいてこ
の発明を完成するに到った。
すなわち、この発明は、ナフサを熱分解して得られる
沸点範囲5〜50℃の炭素数5の留分を、フルフラール、
アセトン、スルホランおよび/またはジメチルホルムア
ミド(DMF)を用いて、圧力0.01〜100kg/cm2、温度0〜
300℃で抽出蒸留することによって得られた炭素−炭素
二重結合を有する炭素数5の炭化水素を80重量%以上含
有する留分を、重合開始剤としての過酸化水素および/
または水酸基を有するアゾ化合物を前記抽出蒸留の留分
100重量部に対して0.1〜100重量部用い、20〜200℃の温
度で0.1〜100時間重合してなる水酸基を有する液状石油
樹脂およびその製造方法ならびに前記液状石油樹脂を水
素化してなる水酸基を有する液状石油樹脂およびその製
造方法を提供するものである。
沸点範囲5〜50℃の炭素数5の留分を、フルフラール、
アセトン、スルホランおよび/またはジメチルホルムア
ミド(DMF)を用いて、圧力0.01〜100kg/cm2、温度0〜
300℃で抽出蒸留することによって得られた炭素−炭素
二重結合を有する炭素数5の炭化水素を80重量%以上含
有する留分を、重合開始剤としての過酸化水素および/
または水酸基を有するアゾ化合物を前記抽出蒸留の留分
100重量部に対して0.1〜100重量部用い、20〜200℃の温
度で0.1〜100時間重合してなる水酸基を有する液状石油
樹脂およびその製造方法ならびに前記液状石油樹脂を水
素化してなる水酸基を有する液状石油樹脂およびその製
造方法を提供するものである。
この発明において用いるナフンサに特に制限はなく、
原油の蒸留によって得られる沸点範囲30〜230℃の石油
留分で、重質ナフサ、軽質ナフサのいずれでよい。
原油の蒸留によって得られる沸点範囲30〜230℃の石油
留分で、重質ナフサ、軽質ナフサのいずれでよい。
このナフサを熱分解してC5留分を先ず取得する。この
熱分解にあっては、熱のみで分解する方法、触媒を用い
て熱分解する接触分解法のいずれの方法をも採用され
る。
熱分解にあっては、熱のみで分解する方法、触媒を用い
て熱分解する接触分解法のいずれの方法をも採用され
る。
熱分解条件に特に制限はなく、通常は温度は200〜120
0℃、好ましくは400〜1000℃、圧力は0〜100kg/cm2、
好ましくは0.5〜50kg/cm2である。接触分解において用
いられる触媒としては、シリカ、アルミナ、シリカ・ア
ルミナ、ゼオライト、白金系触媒、パラジウム系触媒等
が用いられる。
0℃、好ましくは400〜1000℃、圧力は0〜100kg/cm2、
好ましくは0.5〜50kg/cm2である。接触分解において用
いられる触媒としては、シリカ、アルミナ、シリカ・ア
ルミナ、ゼオライト、白金系触媒、パラジウム系触媒等
が用いられる。
ナフサを熱分解して得られるC5留分は、熱分解生成物
を分留して得られる沸点範囲5〜50℃の留分である。こ
のC5留分は種々の炭化水素の混合物である。この発明に
おいては、実質的に炭素数5の種々の炭化水素の混合物
であればよく、炭素数4および6の炭化水素を20重量%
以下含有していてもよい。
を分留して得られる沸点範囲5〜50℃の留分である。こ
のC5留分は種々の炭化水素の混合物である。この発明に
おいては、実質的に炭素数5の種々の炭化水素の混合物
であればよく、炭素数4および6の炭化水素を20重量%
以下含有していてもよい。
このC5留分の組成の一例を第1表に示す。
この発明においては、次にナフサを熱分解して得られ
るC5留分を抽出蒸留することによって、C=Cを有する
炭化水素を80重量%以上含有する留分を得る。
るC5留分を抽出蒸留することによって、C=Cを有する
炭化水素を80重量%以上含有する留分を得る。
抽出蒸留にあたって用いる第三成分としては特に制限
はないが、通常は、フルフラール、アセトン、スルホラ
ン、ジメチルホルムアミド(DMF)を用いる。抽出蒸留
条件としても特に制限的ではなく、0.01〜100kg/cm2、
好ましくは0.1〜10kg/cm2の圧力、0〜300℃、好ましく
は20〜200℃の温度が採用される。
はないが、通常は、フルフラール、アセトン、スルホラ
ン、ジメチルホルムアミド(DMF)を用いる。抽出蒸留
条件としても特に制限的ではなく、0.01〜100kg/cm2、
好ましくは0.1〜10kg/cm2の圧力、0〜300℃、好ましく
は20〜200℃の温度が採用される。
この発明にあっては、この抽出蒸留によって、C=C
を有する炭化水素の含有量を80重量%以上とした留分を
用いることが必要である。80重量%未満のものを用いた
場合は、後に記載する重合によって得られる石油樹脂の
水酸基の反応性がきわめて低く、たとえば、ポリイソシ
アネート化合物を配合して硬化処理したとしても硬化せ
ず、実用上有用なものとして用い難いものとなる。
を有する炭化水素の含有量を80重量%以上とした留分を
用いることが必要である。80重量%未満のものを用いた
場合は、後に記載する重合によって得られる石油樹脂の
水酸基の反応性がきわめて低く、たとえば、ポリイソシ
アネート化合物を配合して硬化処理したとしても硬化せ
ず、実用上有用なものとして用い難いものとなる。
続いて、前記のようにして得られたC=Cを有する炭
化水素を80重量%以上含有する留分を、水酸基を有する
重合開始剤を用いて重合することによって、水酸基を有
する液状石油樹脂を得る。
化水素を80重量%以上含有する留分を、水酸基を有する
重合開始剤を用いて重合することによって、水酸基を有
する液状石油樹脂を得る。
ここで用いる水酸基を有する重合開始剤としては、過
酸化水素や水酸基を有するアゾ化合物を挙げることがで
きる。水酸基を有するアゾ化合物としては、δ,δ′−
アゾビス(δ−シアノ)−n−ペンタノール、2,2′−
アゾビスイソブチロニメリルとメルカプトエタノールと
の混合物、2,2′−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−
ビス(ハイドロキシメチル)エチル]プロピオンアミ
ド}等が挙げられる。
酸化水素や水酸基を有するアゾ化合物を挙げることがで
きる。水酸基を有するアゾ化合物としては、δ,δ′−
アゾビス(δ−シアノ)−n−ペンタノール、2,2′−
アゾビスイソブチロニメリルとメルカプトエタノールと
の混合物、2,2′−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−
ビス(ハイドロキシメチル)エチル]プロピオンアミ
ド}等が挙げられる。
この重合開始剤の使用量としては、抽出蒸留物である
前記留分100重量部に対し、0.1〜100重量部、好ましく
は1〜80重量部の範囲で用いられる。重合温度は20〜20
0℃、好ましくは30〜180℃、重合時間は0.1〜100時間、
好ましくは1〜30時間である。
前記留分100重量部に対し、0.1〜100重量部、好ましく
は1〜80重量部の範囲で用いられる。重合温度は20〜20
0℃、好ましくは30〜180℃、重合時間は0.1〜100時間、
好ましくは1〜30時間である。
このようにして得られる水酸基を有する液状石油樹脂
は、数平均分子数200〜20000、水酸基含量0.2〜10m当量
/g、粘度0.1〜10000ポイズ(20℃)のものであり、液状
であって、反応性に富んだ水酸基を有する石油樹脂であ
る。
は、数平均分子数200〜20000、水酸基含量0.2〜10m当量
/g、粘度0.1〜10000ポイズ(20℃)のものであり、液状
であって、反応性に富んだ水酸基を有する石油樹脂であ
る。
さらに、この発明にあっては、前記液状石油樹脂の耐
候性の向上、耐熱性の向上、または色相の向上等を目的
として、水素化することよりなる水酸基を有する液状石
油樹脂およびその製造方法が提供される。
候性の向上、耐熱性の向上、または色相の向上等を目的
として、水素化することよりなる水酸基を有する液状石
油樹脂およびその製造方法が提供される。
この水素化にあたっては、通常、触媒を用いて水素に
より水素化反応を行うことにより実施される。この際、
用いられる触媒としては、通常の水素化触媒で十分であ
り、パラジウム系、ニッケル系、ルテニウム系、白金系
等の触媒が用いられる。水素化反応の条件としても特に
制限はなく、20〜300℃、好ましくは50〜200℃の温度、
0.1〜100時間、好ましくは0.5〜50時間の時間で実施さ
れる。
より水素化反応を行うことにより実施される。この際、
用いられる触媒としては、通常の水素化触媒で十分であ
り、パラジウム系、ニッケル系、ルテニウム系、白金系
等の触媒が用いられる。水素化反応の条件としても特に
制限はなく、20〜300℃、好ましくは50〜200℃の温度、
0.1〜100時間、好ましくは0.5〜50時間の時間で実施さ
れる。
このようにして得られる水酸基を有する水素化液状石
油樹脂の数平均分子量は200〜20000、水酸基含量は0.2
〜10m当量/g、粘度は1〜10000ポイズ(20℃)である。
油樹脂の数平均分子量は200〜20000、水酸基含量は0.2
〜10m当量/g、粘度は1〜10000ポイズ(20℃)である。
[実施例] 以下、実施例および比較例を挙げて、この発明をさら
に詳細に説明する。
に詳細に説明する。
製造例 ナフサを接触分解して得た第2表に示す組成のC5留分
100重量部を、ジメチルホルムアミド(DMF)100重量部
を用いて、図に示す装置により抽出蒸留を行った。
100重量部を、ジメチルホルムアミド(DMF)100重量部
を用いて、図に示す装置により抽出蒸留を行った。
このときの塔底部Iの条件は、圧力2.0kg/cm2G、温度
120℃、塔底部IIの条件は、圧力3.5kg/cm2G、温度80℃
であった。
120℃、塔底部IIの条件は、圧力3.5kg/cm2G、温度80℃
であった。
抽出蒸留の結果、第2表に示す留分Aとして15.43重
量部、留分B(DMFに抽出されなかった留分)として77.
17重量部および留分C(DMFに同伴した留分)として7.4
0重量部を得た。
量部、留分B(DMFに抽出されなかった留分)として77.
17重量部および留分C(DMFに同伴した留分)として7.4
0重量部を得た。
なお、C=Cを有するC5炭化水素の含有量は、原料C5
留分にあっては47.26重量%、留分Aにあっては86.65重
量%であった。
留分にあっては47.26重量%、留分Aにあっては86.65重
量%であった。
(実施例1) 500mlのステンレス製耐圧反応容器に、前記製造例で
得た留分A100gを採取し、これに50重量%過酸化水素水1
0gおよびn−ブタノール70gを添加し、120℃で3時間、
重合反応を行った。
得た留分A100gを採取し、これに50重量%過酸化水素水1
0gおよびn−ブタノール70gを添加し、120℃で3時間、
重合反応を行った。
重合反応終了後、反応生成物を抜出し水500mlを添加
して振とうした後、3時間静置した。次いで油水相を分
離して得られた油相を100℃、1mmHgで2時間蒸留処理
し、残存原料、n−ブタノールおよび軽質成分を留去し
て、水酸基を有する液状石油樹脂68.1gを得た。
して振とうした後、3時間静置した。次いで油水相を分
離して得られた油相を100℃、1mmHgで2時間蒸留処理
し、残存原料、n−ブタノールおよび軽質成分を留去し
て、水酸基を有する液状石油樹脂68.1gを得た。
この液状石油樹脂の数平均分子量は1320(V.P.O)、
水酸基含量は1.28m当量/g、粘度は82ポイズ(20℃)、
色相(ガードナー)は6、臭素価は105であった。
水酸基含量は1.28m当量/g、粘度は82ポイズ(20℃)、
色相(ガードナー)は6、臭素価は105であった。
この液状石油樹脂に、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(日本ポリウレタン工業(株)製、ミリオネートMR
−200、クルードMDI、NCO含量30.5重量%)を、NCO/OH
(モル比)が1.0となるように配合し、25℃で1週間硬
化処理したところ、ゴム状弾性体が得られた。
ート(日本ポリウレタン工業(株)製、ミリオネートMR
−200、クルードMDI、NCO含量30.5重量%)を、NCO/OH
(モル比)が1.0となるように配合し、25℃で1週間硬
化処理したところ、ゴム状弾性体が得られた。
(実施例2) 実施例1で得られた水酸基を有する液状石油樹脂150g
を、1のステンレス製耐圧反応容器に採取し、これに
5重量%ルテニウム−炭素(日本エンゲルハルド(株)
製)15gおよびシクロヘキサン300gを添加し、水素を圧
力50kg/cm2まで張り込み、140℃で5時間水素化反応を
行った。
を、1のステンレス製耐圧反応容器に採取し、これに
5重量%ルテニウム−炭素(日本エンゲルハルド(株)
製)15gおよびシクロヘキサン300gを添加し、水素を圧
力50kg/cm2まで張り込み、140℃で5時間水素化反応を
行った。
反応終了後、反応生成物を抜出し、1μmのメンブラ
ンフィルターを用いて触媒をろ別し、ろ液を120℃、1mm
Hgで2時間蒸留処理してシクロヘキサンおよび軽質成分
を留去して、水酸基を有する水素化液状石油樹脂150gを
得た。
ンフィルターを用いて触媒をろ別し、ろ液を120℃、1mm
Hgで2時間蒸留処理してシクロヘキサンおよび軽質成分
を留去して、水酸基を有する水素化液状石油樹脂150gを
得た。
この液状石油樹脂の数平均分子量は1480(V.P.O)、
水酸基含量は1.36m当量/g、粘度は682ポイズ(20℃)、
色相(ガードナー)は1、臭素価は1であった。
水酸基含量は1.36m当量/g、粘度は682ポイズ(20℃)、
色相(ガードナー)は1、臭素価は1であった。
この水素化液状石油樹脂について、実施例1と同様の
硬化処理を施したところ、ゴム状弾性体が得られた。
硬化処理を施したところ、ゴム状弾性体が得られた。
(比較例1)(参考例) 前記製造例で用いた原料C5留分100gを500mlのステン
レス製反応容器に採取し、50重量%過酸化水素水10gお
よびn−ブタノール70gを添加して、120℃で3時間重合
反応を行い、以下、実施例1と同様に後処理して、水酸
基を有する液状石油樹脂7.1gを得た。
レス製反応容器に採取し、50重量%過酸化水素水10gお
よびn−ブタノール70gを添加して、120℃で3時間重合
反応を行い、以下、実施例1と同様に後処理して、水酸
基を有する液状石油樹脂7.1gを得た。
この液状石油樹脂の数平均分子量は525(V.P.O)、水
酸基含量は0.12m当量/g、粘度は14ポイズ(20℃)、色
相(ガードナー)は8、臭素価は88であった。
酸基含量は0.12m当量/g、粘度は14ポイズ(20℃)、色
相(ガードナー)は8、臭素価は88であった。
この液状石油樹脂について、実施例1と同様の硬化処
理を施したが、粘稠な液体のままで硬化しなかった。
理を施したが、粘稠な液体のままで硬化しなかった。
(比較例2) 1のステンレス製耐圧反応容器に、ジシクロペンタ
ジエン200gおよびアリルアルコール58gを採取し、270℃
で2時間反応を行った。反応終了後、反応生成物を抜出
し、200℃、1mmHgで2時間蒸留処理して軽質成分を留去
し、水酸基をを有する石油樹脂235gを得た。
ジエン200gおよびアリルアルコール58gを採取し、270℃
で2時間反応を行った。反応終了後、反応生成物を抜出
し、200℃、1mmHgで2時間蒸留処理して軽質成分を留去
し、水酸基をを有する石油樹脂235gを得た。
この石油樹脂は固体であり、その軟化点は82℃、数平
均分子量は735(V.P.O)、水酸基含量は3.62m当量/g、
色相(ガードナー、50重量%トルエン溶液)は12、臭素
価は41であった。
均分子量は735(V.P.O)、水酸基含量は3.62m当量/g、
色相(ガードナー、50重量%トルエン溶液)は12、臭素
価は41であった。
この石油樹脂を4メッシュ以下に粉砕し、実施例1で
用いたジフェニルメタンジイソシアネートを実施例1と
同じ量で配合して、25℃で1週間放置したが、反応は起
こらなかった。
用いたジフェニルメタンジイソシアネートを実施例1と
同じ量で配合して、25℃で1週間放置したが、反応は起
こらなかった。
[発明の効果] この発明によると、取扱いの容易な液状石油樹脂およ
びその製造方法が提供される。しかも、この液状石油樹
脂が有している水酸基は反応性に富んでいるため、ポリ
イソシアネートやポリカルボン酸等と容易に反応して硬
化し、ゴム状弾性体を与えることから、接着剤、樹脂改
質剤、塗料、防水剤、止水剤等、きわめて広範な用途に
供しうる液状石油樹脂であり、これらの分野に寄与する
ところ多大である。
びその製造方法が提供される。しかも、この液状石油樹
脂が有している水酸基は反応性に富んでいるため、ポリ
イソシアネートやポリカルボン酸等と容易に反応して硬
化し、ゴム状弾性体を与えることから、接着剤、樹脂改
質剤、塗料、防水剤、止水剤等、きわめて広範な用途に
供しうる液状石油樹脂であり、これらの分野に寄与する
ところ多大である。
図は、C5留分を抽出蒸留する際の工程を示す図である。 図中の符号は、1……蒸留塔I、2……蒸留塔II、3…
…塔底部I、4……塔底部II、5……DMF入口、6……
留分B出口、7……留分A出口、8……DMF出口、9…
…C5DMF入口である。
…塔底部I、4……塔底部II、5……DMF入口、6……
留分B出口、7……留分A出口、8……DMF出口、9…
…C5DMF入口である。
Claims (11)
- 【請求項1】ナフサを熱分解して得られる沸点範囲5〜
50℃の炭素数5の留分を、フルフラール、アセトン、ス
ルホランおよび/またはジメチルホルムアミド(DMF)
を用いて、圧力0.01〜100kg/cm2、温度0〜300℃で抽出
蒸留することによって得られた炭素−炭素二重結合を有
する炭素数5の炭化水素を80重量%以上含有する留分
を、重合開始剤としての過酸化水素および/または水酸
基を有するアゾ化合物を前記抽出蒸留の留分100重量部
に対して0.1〜100重量部用い、20〜200℃の温度で0.1〜
100時間重合してなる水酸基を有する液状石油樹脂。 - 【請求項2】数平均分子量が200〜20000である請求項1
に記載の液状石油樹脂。 - 【請求項3】水酸基含量が0.2〜10m当量/gである請求項
1に記載の液状石油樹脂。 - 【請求項4】粘度が0.1〜10000ポイズ(20℃)である請
求項1に記載の液状石油樹脂。 - 【請求項5】ナフサを熱分解して得られる沸点範囲5〜
50℃の炭素数5の留分を、フルフラール、アセトン、ス
ルホランおよび/またはジメチルホルムアミド(DMF)
を用いて、圧力0.01〜100kg/cm2、温度0〜300℃で抽出
蒸留することによって得られた炭素−炭素二重結合を有
する炭素数5の炭化水素を80重量%以上含有する留分
を、重合開始剤としての過酸化水素および/または水酸
基を有するアゾ化合物を前記抽出蒸留の留分100重量部
に対して0.1〜100重量部用い、20〜200℃の温度で0.1〜
100時間重合することを特徴とする請求項1、2、3ま
たは4に記載の液状石油樹脂の製造方法。 - 【請求項6】請求項1、2または3に記載の液状石油樹
脂を水素化してなる水酸基を有する液状石油樹脂。 - 【請求項7】数平均分子量が200〜20000である請求項6
に記載の液状石油樹脂。 - 【請求項8】水酸基含量が0.2〜10m当量/gである請求項
6に記載の液状石油樹脂。 - 【請求項9】粘度が1〜10000ポイズ(20℃)である請
求項6に記載の液状石油樹脂。 - 【請求項10】請求項1、2または3に記載の液状石油
樹脂を水素化することを特徴とする請求項6、7、8ま
たは9に記載の液状石油樹脂の製造方法。 - 【請求項11】触媒の存在下、水素化することを特徴と
する請求項10に記載の液状石油樹脂の製造方法。
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