JP2675553B2 - ディジタルチューナ - Google Patents

ディジタルチューナ

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JP2675553B2
JP2675553B2 JP16261387A JP16261387A JP2675553B2 JP 2675553 B2 JP2675553 B2 JP 2675553B2 JP 16261387 A JP16261387 A JP 16261387A JP 16261387 A JP16261387 A JP 16261387A JP 2675553 B2 JP2675553 B2 JP 2675553B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は日本におけるFMステレオ放送、あるいは米国
におけるテレビ音声多重放送等をディジタル的に受信す
るディジタルチューナに関する。 〔背景技術〕 日本のFMステレオ放送においては、左(L)信号と右
(R)信号の左信号(L−R信号)又は外国語の音声信
号よりなる副音声信号により38KHzの副搬送波が振幅変
調される。この振幅変調信号は副搬送波成分が抑圧され
た後、左右ステレオ信号の和信号(L+R信号)又は日
本語の音声信号よりなる主音声信号、並びに副搬送波の
1/2の周波数のパイロット信号と複合される。この複合
信号が所定の主搬送波を周波数変調することにより送出
される。 一方米国のテレビ音声多重放送においては副搬送波の
周波数(2fH=31.468Hz)、従ってパイロット信号の周
波数(fH=15.734KHz)が異なるだけで、同様の方式で
ステレオ信号が送出される(尚ここにfHは水平同期周波
数)。 従来斯かるFMステレオ放送あるいはテレビ音声多重放
送等を受信するチューナは、複合信号をアナログ的に復
調するようにしている。従って安定性、信頼性、調整の
容易性等の面において不利であった。 〔発明が解決しようとする問題点〕 斯かる欠点を改善するため複合信号をディジタル的に
復調処理するチューナも提案されている。しかしながら
これらの装置は構成が複雑になり、高価となる欠点があ
る。 そこで本発明は簡単な構成で複合信号をディジタル的
に復調するようにするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 上記問題点を解決するために、特許請求の範囲第1項
に記載の発明は、FM電波を受信して得られた中間周波信
号を予め設定されたチューナサンプリング周波数でサン
プリングしてA/D変換するA/D変換回路等のA/D変換手段
を備え、当該A/D変換したディジタル信号を用いて復調
処理を行い、ディジタル復調信号を出力するディジタル
チューナにおいて、前記チューナサンプリング周波数
を、前記出力されたディジタル復調信号を用いてディジ
タル処理を行う外部ディジタル装置におけるサンプリン
グ周波数の略自然数倍となるように設定して前記ディジ
タルチューナにおけるサンプリングを行うように構成さ
れる。 また、特許請求の範囲第2項に記載の発明は、特許請
求の範囲第1項に記載のディジタルチューナにおいて、
前記FM電波に含まれているパイロット信号の周波数fp
前記チューナサンプリング周波数fsとの関係が、fs=2n
×N×fp(但し、n≧4、且つ、Nは自然数)であるよ
うに構成される。 〔作用〕 特許請求の範囲第1項に記載の発明によれば、チュー
ナサンプリング周波数を外部ディジタル装置におけるサ
ンプリング周波数の略自然数倍となるように設定してデ
ィジタルチューナにおけるサンプリングが行われる。 よって、外部ディジタル装置を含むディジタル的な復
調が簡単な構成で実現できると共に、ディジタルチュー
ナの出力を当該外部ディジタル装置において簡単に処理
することが可能となる。 特許請求の範囲第2項に記載の発明によれば、特許請
求の範囲第1項に記載のディジタルチューナの作用に加
えて、FM電波に含まれているパイロット信号の周波数fp
とチューナサンプリング周波数fsとの関係が、fs=2n×
N×fp(但し、n≧4、且つ、Nは自然数)であるよう
に構成される。 よって、雑音を低減してディジタル的な復調処理を行
うことができる。 〔実施例〕 第1図は本発明のディジタルチューナのブロック図で
ある。同図において1はアナログ回路部であり、テレビ
音声多重信号とFMステレオ信号とを受信する。テレビ音
声多重信号のRF信号はRF増幅回路2により増幅され、ミ
キサ5に入力される。同様にFMステレオ信号のRF信号は
RF増幅回路3により増幅され、ミキサ5に入力される。
ミキサ5は局部発振回路4より入力される所定周波数の
信号とRF信号とを乗算する。これらのフロントエンド回
路より出力された信号はバンドパスフィルタ6に入力さ
れ、所定周波数fcの中間周波(IF)信号が分離される。
中間周波信号は中間周波増幅回路7により増幅され出力
される。 中間周波信号はA/D変換回路8に入力され、周波数fs
のサンプリング信号によりA/D変換される。A/D変換回路
8より出力されたディジタルFM信号はFM検波回路9に入
力され、FM検波される。 第2図はFM検波回路9のブロック図を表わしている。
端子51にはA/D変換されたディジタルFM信号(sinωt)
が入力される。このFM信号は移相回路としてのヒルベル
ト変換回路52により90度移相される。90度移相されたFM
信号Y(Y=cosωt)と移相されないFM信号X(X=s
inωt)がATAN回路53に入力される。ROM等よりなるATA
N回路53は2つの入力信号を割算し(tanωt=sinωt/c
osωt=X/Y)、さらにそのアークタンジェント(tan-1
(X/Y))を演算する。これによりFM信号の移相ωtが
検出される。ATAN回路53の出力は、加算(減算)回路55
とともに差分回路を構成する遅延回路54に入力され、サ
ンプリング周波数fsの1サンプル分だけ遅延される。遅
延回路54により遅延されないATAN回路53の出力と遅延さ
れたATAN回路53の出力は減算(加算)回路55に入力さ
れ、その差が演算される。これにより搬送波周波数と変
調信号が得られる。減算回路55の出力は減算(加算)回
路56に入力され、係数回路57が出力する所定の係数値だ
け減算される。これにより検波出力に含まれる直流分が
除去され、端子58よりFM検波出力、すなわち変調信号が
得られる。 第3図はヒルベルト変換回路52のブロック図を表わし
ている。端子51より入力されたディジタルFM信号は遅延
回路61により1周期遅延され、信号Xとして出力され
る。この信号Xは遅延回路62によりさらに1周期だけ遅
延され、減算(加算)回路63に入力される。減算回路63
は遅延回路62の出力から端子51より入力される信号を減
算する。減算回路63の出力はレベル制御回路64により1/
2のレベルに制御された後、Y信号として出力される。
Y信号の位相はX信号に較べ、全帯域で90度進む。 ディジタルFM信号を搬送波(中間周波信号)の1/4周
期(90度)だけ移相するヒルベルト変換回路52は、アナ
ログFM信号をサンプリングするサンプリング周波数fsを
例えば3648KHz、中間周波信号(搬送波)fcを例えばそ
の1/4の912KHzとするとき、全帯域の信号に対して例え
ば第10図に示すように、中間周波信号fcを中心とするバ
ンドパスフィルタの特性を有している。また周波数fc±
200KHzの帯域を拡大すると第11図に示すようになる。 第10図及び第11図より明らかなように、ヒルベルト変
換回路52は周波数fc(=fs/4)の中間周波信号に対して
左右対称な特性となる。また中間周波信号の所要帯域幅
fwを例えば241KHzとした場合、使用帯域の偏差は0dB乃
至−0.2dB程度となり、歪の少ないFM検波(ATAN検波)
が可能である。 このようにヒルベルト変換回路52とATAN回路53を用い
てFM検波するとき、周波数fcとfsが次式を満足するよう
にするのが好ましい。 fc≒(1/4+m/2)fs ・・(1) ここに値mは0又は自然数である。上式の関係からず
れる程、良好な検波出力を得ることが困難になる。値m
を種々に変化させた場合における中間周波信号fcのスペ
クトラムは第6図に示すようになる。値mを2以上に設
定した場合、サブサンプリングとなり、fc=fs/4の場合
のスペクトラムと区別できない。 値mを例えば23とし、数波数fsを912KHzとすると、上
式を満足する中間周波信号fcは10.716MHzとなり、通常
の第1中間周波信号の周波数10.7MHzに近い値となる。
中間周波信号の帯域幅fwを、現行のFMステレオ放送波の
帯域幅にあわせて241KHzとすると、最低次スペクトラム
は第7図に示すようになり、この帯域幅fwはサンプリン
グ周波数fsに較べて充分狭帯域とは言い難い。そこでサ
ンプリング周波数fsを上述した場合の例えば4倍、すな
わち3648KHzとし、かつ上記(1)式を満足するような
中間周波信号fcを選ぶのが好ましい。例えばfs=3648KH
zを代入し、(1)式を変形すると、 fc=912(2k+1)KHz ・・(2) が得られる(kは0又は自然数)。この関係式を満足す
るような値に中間周波信号fcを設定すれば、最終的には
fc=912KHz(k=m=0)とした場合と、サブサンプリ
ングにより折り返されてきた最低次スペクトラムとの区
別ができない。従って値k(m)は任意の値に設定する
ことができる。 このように中間周波信号の周波数fc(RF信号から変換
された搬送波)を(1)式を満足するように設定し、周
波数fcを中心とする帯域幅fwをサンプリング周波数fsに
対して充分狭帯域に設定すれば、すなわち次式 2fw≦fs ・・(3) を満足するようにすれば、ヒルベルト変換回路52を第3
図に示すように最も簡単な構成とすることが可能にな
る。 例えば第8図(a)に示すような1KHzの正弦波を変調
信号として周波数fc(=912KHz)の搬送波をFM変調する
と、そのFM信号の波形とスペクトラムは同図(b)及び
(c)に各々示すようになる。尚最大周波数偏位は±75
KHzとしてある。 このFM信号(第9図(a))を周波数fs(=3648KH
z)でサンプリングし、例えば7ビットのA/D変換回路で
量子化(ディジタル化)すると、そのスペクトラムは同
図(b)に示すようになる。同図より明らかなように、
この例は充分狭帯域と考えることができる。 このようにしてFM検波回路9により中間周波信号がFM
検波され、FM検波回路9は複合信号を出力する。複合信
号は左右ステレオ信号の和信号よりなる主音声信号と、
左右ステレオ信号の差信号よりなる副音声信号により副
搬送波を振幅変調した信号から副搬送波成分を抑圧した
抑圧副搬送波と、副搬送波の1/2の周波数のパイロット
信号とを含んでいる。FM検波回路9の出力は、FMステレ
オ信号の複合信号を復調する回路12と、テレビ音声多重
信号の複合信号を復調する回路13と、マトリックス回路
16と、コントローラ17と、バンドパスフィルタ37とより
なるマルチプレックス回路18に入力される。 使用者がFMステレオ放送を受信するように所定の入力
を行ったとき、コントローラ17はスイッチ11、14、15、
40を各々端子FM側に切り替えるとともに、バンドパスフ
ィルタ37の特性を、FMステレオ信号の複合信号に含まれ
るパイロット信号(19KHz)を分離するように切り替え
る。 バンドパスフィルタ37は例えば第4図に示すように2
段のIIR(Infinite Impulse Response)フィルタ(巡回
型フィルタ)により構成される。この実施例においては
加算回路71乃至74と、入力データを1サンプルだけ遅延
する遅延回路75乃至78と、所定の係数A1、B1、A2、B2
C1、C2、D1を各々乗算する乗算回路79乃至85とによりバ
ンドパスフィルタ37が構成されている。その伝達関数H
(z)は、 H(z)=〔(1+C1Z-2)/(1+A1Z-1+B1Z-2)〕 ×〔(1+C2Z-2)/(1+A2Z-1+B2Z-2)〕 と設定され、また各係数は次のように設定される。 A1=A2=−1−32721/32768 B1=B2=8189/8192 C1=C2=−1 D1=2-13 このときバンドパスフィルタ37の周波数fs/2までの振
幅特性は第12図に示すようになり、その一部を拡大して
示すと第13図のようになる。 このようなバンドパスフィルタ37により周波数fp(=
19KHz)のパイロット信号がディジタル的に抽出、分離
される。抽出、分離されたパイロット信号(15ビット)
はスイッチ40を介してレベル制御回路32に入力され、所
定の係数(例えば19/16384)が乗算される。これにより
FM検波回路9より出力され、スイッチ11、遅延回路31を
介して加算回路33に入力される複合信号中のパイロット
信号と同一のレベルにそのレベルが調整される。所定の
レベル(5ビット)に制御されたパイロット信号は加算
回路33に入力される。 加算回路33にはFM検波回路9より出力された複合信号
が遅延回路31を介して入力される。遅延回路31は複合信
号を所定サンプル数(例えば14サンプル)遅延させる。
この遅延量はバンドパスフィルタ37における処理時間と
群遅延特性に対応して設定してある。すなわちレベル制
御回路32より入力されるパイロット信号の位相が、遅延
回路31より入力される複合信号中に含まれるパイロット
信号の位相に対して180度変化する(逆相となる)よう
に設定されている。従って加算回路33において同レベル
で逆相のパイロット信号が加算されるので、加算回路33
はパイロット信号を除去した複合信号を出力する。勿論
ここにおいて逆相の信号の加算は、同相の信号の減算を
含むものである。 遅延回路31はバンドパスフィルタ37の処理時間自体を
補償するものではなく、上述したように位相回りを補償
するものである。従って遅延回路31の挿入位置は必ずし
も複合信号の系である必要はなく、パイロット信号の系
とすることができる。FM検波回路9の出力から加算回路
33への入力までの系(パイロット信号及び複合信号の
系)において最もビット数が少ない位置に挿入すると、
遅延回路31の構成が最も簡単になる。 バンドパスフィルタ37が出力するパイロット信号とFM
検波回路9が出力する複合信号中のパイロット信号の位
相差が頂度nπ(ラジアン)となるとき(nは整数)、
位相補償の必要がないので遅延回路31は不要となる。バ
ンドパスフィルタ37をFIR(Finite Impulse Response)
フィルタで構成すると、サンプリング周波数fsとの関係
からその次数を適宜選定すればよいので、この位相差は
比較的容易に実現することができる。これに対してIIR
フィルタで構成すると、位相差は次数で定まらないの
で、正確な上記位相差を実現することは困難である。 このことからすればバンドパスフィルタ37をFIRフィ
ルタで構成し、遅延回路31を省略するのが好ましいこと
になる。しかしながらFIRフィルタによりバンドパスフ
ィルタ37を簡単に構成すると高調波歪が発生する。パイ
ロット信号を高調波歪が発生しないように分離するに
は、FIRフィルタの構成が相当複雑になる。従って高調
波歪が発生しないように分離するには、FIRフィルタの
構成が相当複雑になる。従って高調波歪が発生しないよ
うにパイロット信号を分離するにはバンドパスフィルタ
37をIIRフィルタで構成し、遅延回路31を付加して位相
補償を行うようにした方が総合的には構成を簡単にする
ことができ、実用的である。 バンドパスフィルタ37により分離されたパイロット信
号は生成回路34に入力される。生成回路34は例えば第19
図に示すように、検出回路151、遅延回路152乃至154、
排他的論理和回路155乃至157、インバータ158、加算回
路159により構成されている。 検出回路151は入力される15ビットのデータのMSBを検
出する。複合信号は例えば2の補数(2′sコンプリメ
ント)、折り返し2進、オフセットバイナリ等、少なく
ともその1つのビット(通常MSB)が極性を表わす符号
の信号とされている。その結果検出回路151によりパイ
ロット信号は1ビットのディジタル信号に変換される。
この1ビットの信号(第20図(a)、尚この図は便宜上
アナログ的に示されている。以下同様)は遅延回路152
により48サンプル(=3648/(19×4))、すなわちパ
イロット信号の1/4周期(90度)だけ遅延される。遅延
回路152により遅延された信号(第20図(b))と遅延
されない信号(同図(a))は排他的論理和回路155に
入力され、両者の排他的論理和(同図(c))が演算さ
れる。排他的論理和回路155の出力は38KHzの矩形波とな
っている。この信号は遅延回路153により12サンプル
(=3648/(38×8))、すなわち38KHzの1/8周期だけ
遅延される(第20図(d))。遅延回路153の出力は遅
延回路154により24サンプル、すなわち38KHzの1/4周期
だけさらに遅延される(第20図(e))。遅延回路154
により遅延された信号(第20図(e))と遅延されない
信号(同図(d))が排他的論理和回路156に入力さ
れ、両者の排他的論理和が演算される(同図(f))。
周波数が76KHzの排他的論理和回路156の出力はインバー
タ158により反転される(第20図(g))。インバータ1
58の出力(第20図(g))はその1/4周期分だけ排他的
論理和回路155の出力(同図(c))と位相がずれてい
る。排他的論理和回路157は38KHzの排他的論理和回路15
5の出力(第20図(c))と76KHzのインバータ158の出
力(同図(g))の排他的論理和を演算する(同図
(h))。この排他的論理和回路155と157の出力を、加
算回路159において1対1/(1+21/2)の割合で加算す
ると、第20図(i)に示す如き38KHzの近似正弦波を生
成することができる。排他的論理和回路155が出力する
信号も38KHzの信号であるが、この信号は矩形波である
ため、3、5、7、9、11・・・等の奇数次の高調波を
多く含んでいる。これに対し第20図(i)に示す如き38
KHzの近似正弦波の高調波は、(4+8(n−1)±
1)次の成分(3、5、11、13、19、21・・・)が除去
され、(8n±1)次の成分(7、9、15、17、23、25・
・・)のみとなる。高調波成分を含む副搬送波(38KH
z)を乗算して副音声信号を復調すると、バーディノイ
ズが発生する。従って排他的論理和回路155の出力(矩
形波)を利用するより、排他的論理和回路155と157の出
力を所定の割合で加算した信号(近似正弦波)を利用し
た方が、高調波が少ない分だけバーディノイズを少なく
することができる。近似の程度をできるだけ近づけ、最
終的には正規の正弦波とすればよいのであるが、そうす
ると回路構成が極めて複雑になる。第20図(i)は最も
近似の程度が低い近似正弦波である。すなわちこの最低
限の近似正弦波を生成するためには、副搬送波38KHz
(パイロット信号fpの2倍の周波数)の2倍の周波数76
KHz(fpの22倍)の信号を、その1/4周期だけ副搬送波の
位相からずれた信号を必要とするから、結局最も低くて
304KHz(24fpKHz)の信号が必要になる。そこでサンプ
リング周波数fsは304KHzの整数倍(24fpNKHz)とするの
が好ましい。上述した実施例(fs=3648KHz)はN=12
とした場合のものである。 生成回路34により生成された近似正弦波は乗算回路35
に入力され、加算回路33が出力するディジタル複合信号
と乗算される。その結果乗算回路35より副音声信号(L
−R信号)が出力される。 乗算回路35より出力された副音声信号はレベル制御回
路36により所定の係数(例えば1437/1024)が乗算さ
れ、所定のレベルに設定された後、スイッチ15を介して
マトリックス回路16に入力される。このレベル制御回路
36は副音声信号を主音声信号と対応するレベルに設定す
るものであるから、主音声信号の系路中に配置すること
もできる。 マトリックス回路16はスイッチ14を介して入力され
る、加算回路33が出力するパイロット信号が相殺された
複合信号(主音声信号)と、スイッチ15を介して入力さ
れる、レベル制御回路36が出力する副音声信号とをマト
リックス合成する。すなわち両信号は同相又は逆相で加
算される。その結果左信号と右信号が出力される。 マトリックス回路16から左右ステレオ信号とともに抑
圧副搬送波成分も出力されるが、これは周波数をベース
バンドのサンプリング周波数まで下げる目的で後段に接
続されるダウンサンプリング回路19(ローパスフィルタ
を構成する)により除去される。左右ステレオ信号はさ
らにD/A変換回路20によりD/A変換され、アナログ信号と
して出力される。 ダウンサンプリング回路19は例えば第5図に示すよう
に、縦続接続された3段のダウンサンプリング回路91、
92、93により構成される。ダウンサンプリング回路91
は、入力データを1サンプル遅延する遅延回路101、10
2、レベルを2倍する乗算回路111(例えばシフトレジス
タ等により構成される)及び加算回路131よりなるフィ
ルタ94と、デシメーション回路141とにより構成されて
いる。フィルタ94はローパスフィルタとしての演算を行
い、デシメーション回路141はサンプリングデータを1
個おきに間引き、サンプリング周波数を1/n(この場合1
/2)に低下させる。その結果ダウンサンプリング回路91
によりサンプリング周波数は3648KHzからその1/2の1824
KHzに低下される。 次段のダウンサンプリング回路92はダウンサンプリン
グ回路91と同様に、遅延回路103、104、乗算回路112及
び加算回路132よりなるフィルタ95とデシメーション回
路142により構成されている。サンプリング周波数はこ
のダウンサンプリング回路92により1824KHzからその1/2
の912KHzに低下される。 最終段のダウンサンプリング回路93は、遅延回路105
乃至110、乗算回路113乃至127並びに加算回路133乃至13
8よりなるフィルタ96とデシメーション回路143とにより
構成されている。各乗算回路113乃至127における各係数
A1乃至G3は、次のように設定される。 A1=−1−3965/4096 A2=−1−955/1024 A3=−1−929/1024 B1=4011/4096 B2=7701/8192 B3=233/256 C1=−1−243/256 C2=−1−233/256 C3=−1−7/16 D1=D2=D3=1 G1=1/2 G2=1/16 G3=1/64 尚各係数G1、G2、G3は、FMステレオ放送受信時におい
ては上記のように設定されるが、テレビ音声多重放送受
信時においては、ステレオ信号のとき1、1/32、1/8
に、また異種信号のとき1、1/32、1/4に、各々設定さ
れる。 ダウンサンプリング回路93によりサンプリング周波数
は912KHzの1/19の48KHzに低下される。 このダウンサンプリング回路93のフィルタ96の振幅特
性は第17図のようになり、その一部を拡大すると第18図
のようになる。 以上においては3648KHzのサンプリング周波数を1/2、
1/2、1/19の順に低下させたが、1/4、1/19の順に低下さ
せることもできる。このようにすることによりダウンサ
ンプリング回路19の構成を簡単にすることができる。論
理的には1/19、1/2、1/2あるいは1/19、1/4の順、さら
には一度に1/76に低下させることもできるが、そのよう
にすると、構成が複雑になる。 ダウンサンプリング回路19より出力される最終的なサ
ンプリング周波数f0(=48KHz)のディジタル信号がD/A
変換回路20に供給され、D/A変換されるとともに、例え
ばR−DAT、ディジタルアンプ等(図示せず)のディジ
タル入力を有するディジタル信号処理装置に供給され、
処理される。従って周波数f0が所定の値に設定されてい
るとき、サンプリング周波数fsは、パイロット信号fpの
24倍(19×24)の周波数と周波数f0(=24×3)の公倍
数(19×24×3=912KHz)又はその自然数倍とする。 すなわち少なくとも1つのディジタル信号処理装置を
選定し、そのオーディオディジタル入力信号のサンプリ
ング周波数fiに略対応するサンプリング周波数f0がディ
ジタルチューナより出力されるように、サンプリング周
波数fsを、出力サンプリング周波数f0(サンプリング周
波数fi)の略自然数倍とするのが好ましい。また上述し
たように副搬送波の近似正弦波信号を作るのに必要な周
波数(24fp)との関係をも考慮し、両者の公倍数(又は
その自然数倍)とするのが最も好ましい。さらにサンプ
リング周波数fsを素因数に分解したとき、その素因数が
できるだけ小さい値(上述した実施例はパイロット信号
fpの成分を除き2又は3)となるようにすると、ダウン
サンプリング回路の構成を簡単にすることができる。 尚サンプリング周波数f0はサンプリング周波数fiに略
対応していればよく、必ずしも完全に一致している必要
はない。R−DATの場合、サンプリング周波数fiは48KHz
であるが、±300ppm(±14.4Hz)の誤差が許容されてい
る。従ってR−DATをディジタル信号処理装置とした場
合、サンプリング周波数f0は47.9856KHz乃至48.0144KHz
の範囲とすることができる。例えばサンプリング周波数
fsを3649KHz、ダウンサンプル数を76とすると、サンプ
リング周波数f0は48.013158KHzとなり、許容範囲内とな
る。このとき式 fs=24×N×fp(Nは自然数) にfs=3649KHzを代入すると、Nは6、fpは19.005208KH
zとなる。すなわちサンプリング周波数fsを3649KHzに設
定すると、19KHzのパイロット信号を正確に抜き出すこ
とが困難になり、その分だけ歪が増加するがステレオ信
号を復調できないことはない。 以上のFMステレオ信号の系は、パイロット信号fpを1
5.734KHz、副搬送波を31.5KHzとすることにより、米国
のテレビ音声多重信号の系として用いることが可能であ
る。 次に日本のテレビ音声多重信号を選択する入力がなさ
れたとき、コントローラ17はスイッチ11、14、15、40を
端子TV側に切り替えるとともに、バンドパスフィルタ37
を、テレビ音声多重信号の副搬送波(16KHz乃至47KHz)
を分離する特性に切り替える。 このとき第4図に示すバンドパスフィルタ37の各係数
は次のように設定される。 A1=−977/1024−1 B1=983/1024 A2=−2009/2048−1 B2=4023/4096 C1=C2=−1 D1=1 この場合におけるバンドパスフィルタ37の振幅特性は
第14図に示すようになり、その一部を拡大すると第15図
のようになる。またその群遅延特性は第16図に示すよう
になる。 このようにバンドパスフィルタ37は、その構成を変更
せず、係数を変更するだけで、パイロット信号を分離す
る場合と副搬送波を分離する場合とで共用することが可
能である。 バンドパスフィルタ37により分離されたテレビ音声多
重信号の副搬送波はスイッチ40を介してFM検波回路39に
入力され、FM検波される。このFM検波回路39もFM検波回
路9と同様に構成することができる。FM検波回路39によ
り検波された副音声信号(L−R信号)はスイッチ15を
介してマトリックス回路16に入力される。FM検波回路9
より出力された主音声信号はスイッチ11を介して遅延回
路38に入力され、所定時間遅延される。この遅延時間は
バンドパスフィルタ37及びFM検波回路39における処理時
間に対応して設定してある。従って遅延回路39より出力
され、スイッチ14よりマトリックス回路16に入力される
主音声信号の時間軸は副音声信号の時間軸と一致され
る。従ってマトリックス回路16において左右ステレオ信
号を良好なセパレーションで分離することができる。 以後の動作は前述した場合と同様である。 尚ダウンサンプリング回路93のフィルタ96と各係数A1
乃至G3を、第21図に示すように、FMステレオ放送受信時
50μs、テレビ音声多重放送時75μsの各ディエンファ
シス特性となるように設定することができる。このよう
にデシメーションのためのフィルタ96に、送信側におけ
るプリエンファシスに対応したディエンファシスを行う
ディエンファシス回路としての機能をも兼用させること
により、D/A変換後のアナログ系においてディエンファ
シス回路を省略することができる。 〔効果〕 以上説明したように、特許請求の範囲第1項に記載の
発明によれば、チューナサンプリング周波数を外部ディ
ジタル装置におけるサンプリング周波数の略自然数倍と
なるように設定してディジタルチューナにおけるサンプ
リングが行われるので、外部ディジタル装置を含むディ
ジタル的な復調が簡単な構成で実現できると共に、ディ
ジタルチューナの出力を当該外部ディジタル装置におい
て簡単に処理することが可能となる。 また、特許請求の範囲第2項に記載の発明によれば、
特許請求の範囲第1項に記載のディジタルチューナの効
果に加えて、FM電波に含まれているパイロット信号の周
波数fpとチューナサンプリング周波数fsとの関係が、fs
=2n×N×fp(但し、n≧4、且つ、Nは自然数)であ
るので、雑音を低減してディジタル的な復調処理を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明のディジタルチューナのブロック図、第
2図はそのFM検波回路のブロック図、第3図はそのヒル
ベルト変換回路のブロック図、第4図はそのバンドパス
フィルタのブロック図、第5図はそのダウンサンプリン
グ回路のブロック図、第6図及び第7図はその中間周波
信号のスペクトラム図、第8図(a)、(b)はその変
調信号とFM信号の波形図、同図(c)はそのFM信号のス
ペクトラム図、第9図(a)、(b)はそのFM信号の波
形図とスペクトラム図、第10図及び第11図はそのヒルベ
ルト変換回路の特性図、第12図乃至第16図はそのバンド
パスフィルタの特性図、第17図及び第18図はそのダウン
サンプリング回路のフィルタの特性図、第19図はその生
成回路のブロック図、第20図はそのタイミングチャー
ト、第21図はディエンファシスの特性図である。 1……アナログ回路部 2,3……RF増幅回路 4……局部発振回路 5……ミキサ 6……バンドパスフィルタ 7……中間周波増幅回路 8……A/D変換回路 9……FM検波回路 11……スイッチ 12,13……回路 14,15……スイッチ 16……マトリックス回路 17……コントローラ 18……マルチプレックス回路 19……ダウンサンプリング回路 20……D/A変換回路 31……遅延回路 32……レベル制御回路 33……加算回路 34……生成回路 35……乗算回路 36……レベル制御回路 37……バンドパスフィルタ 38……遅延回路 39……FM検波回路 40……スイッチ 51……端子 52……ヒルベルト変換回路 53……ATAN回路 54……遅延回路 55,56……減算回路 57……係数回路 58……端子 61,62……遅延回路 63……減算回路 64……乗算回路 71乃至74……加算回路 75乃至78……遅延回路 79乃至85……乗算回路 91,92,93……ダウンサンプリング回路 94、95、96……フィルタ 101乃至110……遅延回路 111乃至127……乗算回路 131乃至138……加算回路 141乃至143……デシメーション回路 151……検出回路 152乃至154……遅延回路 155乃至157……排他的論理和回路 158……インバータ 159……加算回路

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.FM電波を受信して得られた中間周波信号を予め設定
    されたチューナサンプリング周波数でサンプリングして
    A/D変換するA/D変換手段を備え、当該A/D変換したディ
    ジタル信号を用いて復調処理を行い、ディジタル復調信
    号を出力するディジタルチューナにおいて、 前記チューナサンプリング周波数を、前記出力されたデ
    ィジタル復調信号を用いてディジタル処理を行う外部デ
    ィジタル装置におけるサンプリング周波数の略自然数倍
    となるように設定して前記ディジタルチューナにおける
    サンプリングを行うことを特徴とするディジタルチュー
    ナ。 2.特許請求の範囲第1項に記載のディジタルチューナ
    において、 前記FM電波に含まれているパイロット信号の周波数fp
    前記チューナサンプリング周波数fsとの関係が、 fs=2n×N×fp(但し、n≧4、且つ、Nは自然数) であることを特徴とするディジタルチューナ。
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