JP2674335B2 - 巻線後のモータ回転子に残存するアンバランス量を低減する方法 - Google Patents
巻線後のモータ回転子に残存するアンバランス量を低減する方法Info
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- JP2674335B2 JP2674335B2 JP3053085A JP5308591A JP2674335B2 JP 2674335 B2 JP2674335 B2 JP 2674335B2 JP 3053085 A JP3053085 A JP 3053085A JP 5308591 A JP5308591 A JP 5308591A JP 2674335 B2 JP2674335 B2 JP 2674335B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は一般にモータに関し、
詳しくはモータ回転子のアンバランス量に対し巻線作業
開始前に行って、巻線後のモータ回転子に残存するアン
バランス量を低減する修正処置方法に関する。
詳しくはモータ回転子のアンバランス量に対し巻線作業
開始前に行って、巻線後のモータ回転子に残存するアン
バランス量を低減する修正処置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコア巻線モータ回転子の正面図を
図7に、シャフト2のVIII矢視図を図8の(A)及
び(B)に示すが、シャフト2に図8の(A)に示すよ
うに偏心モータとして使用するための偏心加工、又は図
8の(B)に示すように他の回転軸と連結するための直
径カット(Dカット)がされている場合には、質量の不
均衡による回転子の回転アンバランスを生じ、このまま
巻線作業を行うと巻線によるアンバランスが付加され
る。このアンバランスを除去する方法として、従来は、
巻線終了後にバランスウエイト5を、絶縁端部品4の外
側方で巻線1の外周付近の位置に、且つシャフト2の中
心軸線X−Xに対し偏心方向、又は直径カットのそれぞ
れの方向に付加する(プラスバランス修正)か、或いは
偏心方向又は直径カットと反対方向のコア3の外周部を
削り落とすかによって行われていた。
図7に、シャフト2のVIII矢視図を図8の(A)及
び(B)に示すが、シャフト2に図8の(A)に示すよ
うに偏心モータとして使用するための偏心加工、又は図
8の(B)に示すように他の回転軸と連結するための直
径カット(Dカット)がされている場合には、質量の不
均衡による回転子の回転アンバランスを生じ、このまま
巻線作業を行うと巻線によるアンバランスが付加され
る。このアンバランスを除去する方法として、従来は、
巻線終了後にバランスウエイト5を、絶縁端部品4の外
側方で巻線1の外周付近の位置に、且つシャフト2の中
心軸線X−Xに対し偏心方向、又は直径カットのそれぞ
れの方向に付加する(プラスバランス修正)か、或いは
偏心方向又は直径カットと反対方向のコア3の外周部を
削り落とすかによって行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法による回転
アンバランス量は比較的大きく、プラスバランス修正又
はマイナスバランス修正の何れによっても通常2〜3回
の試行錯誤による処理が必要であって、その処理工数の
削減による生産性の向上が要望されていた。
アンバランス量は比較的大きく、プラスバランス修正又
はマイナスバランス修正の何れによっても通常2〜3回
の試行錯誤による処理が必要であって、その処理工数の
削減による生産性の向上が要望されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、巻線作業前
の組立て工程の初期に於いて予めコアの絶縁端部品自体
を部分的に厚く、または薄くするか、或いは絶縁端部品
とコアとの間に絶縁端部品の形状に合致し所定の厚さを
有するプレートを挿入して、前記の部分的に厚くする方
法と同様な効果を持たせて、予め巻線質量を増大又は軽
減する方法により上記の課題を解決した。
の組立て工程の初期に於いて予めコアの絶縁端部品自体
を部分的に厚く、または薄くするか、或いは絶縁端部品
とコアとの間に絶縁端部品の形状に合致し所定の厚さを
有するプレートを挿入して、前記の部分的に厚くする方
法と同様な効果を持たせて、予め巻線質量を増大又は軽
減する方法により上記の課題を解決した。
【0005】
【作用】予め知られているシャフトの偏心又は直径カッ
トを考慮して、コアの絶縁端部品を部分的に厚くした部
分にコイルを巻くと、巻かれるコイルは長さが長くなり
質量が増大して、バランスウエイトを付加するのと同様
に作用し、逆に薄くした場合はコアを切削又は穴明けす
るマイナスバランスと同様に作用する。
トを考慮して、コアの絶縁端部品を部分的に厚くした部
分にコイルを巻くと、巻かれるコイルは長さが長くなり
質量が増大して、バランスウエイトを付加するのと同様
に作用し、逆に薄くした場合はコアを切削又は穴明けす
るマイナスバランスと同様に作用する。
【0006】
【実施例】本発明によるモータ回転子のアンバランス量
の巻線加工前に行う処置の第1の実施例の斜視図を図1
に、概略正面図を図2に示すが、シャフト2には図8の
(A)に示す偏心、または同図の(B)に示す直径カッ
トが行われている。コアの絶縁端部品4aは、図5に示
すように放射状に延びる多数のアーム4’aの中、1個
又は複数個(図1では2個)のアーム4”aは、厚さh
2が図6の(A)、(B)および(C)に示すように、
図6の(D)で示される他の通常のアーム4’aの厚さ
h1よりも厚く製作されて、そのように厚いアーム4”
aが、図1に示すようにシャフト2の中心軸線X−Xに
対し偏心された側、又は直径カット側に位置するように
組み立てられ、その部分に巻かれる巻線1aは他のアー
ム4’aに巻かれる巻線よりも長さが長くなっている。
の巻線加工前に行う処置の第1の実施例の斜視図を図1
に、概略正面図を図2に示すが、シャフト2には図8の
(A)に示す偏心、または同図の(B)に示す直径カッ
トが行われている。コアの絶縁端部品4aは、図5に示
すように放射状に延びる多数のアーム4’aの中、1個
又は複数個(図1では2個)のアーム4”aは、厚さh
2が図6の(A)、(B)および(C)に示すように、
図6の(D)で示される他の通常のアーム4’aの厚さ
h1よりも厚く製作されて、そのように厚いアーム4”
aが、図1に示すようにシャフト2の中心軸線X−Xに
対し偏心された側、又は直径カット側に位置するように
組み立てられ、その部分に巻かれる巻線1aは他のアー
ム4’aに巻かれる巻線よりも長さが長くなっている。
【0007】また第2の実施例として、第1の実施例の
ように、一体成型の絶縁端部品4a(図1、2参照)自
体を処理する代わりに、図3に示す別体のアンバランス
補償用のプレート4bを絶縁端部品4のアームとコアの
外端間に重ねて挿入し、図1または図5に示した厚みを
増したアーム4”aと同様な効果を得ることもできる。
ように、一体成型の絶縁端部品4a(図1、2参照)自
体を処理する代わりに、図3に示す別体のアンバランス
補償用のプレート4bを絶縁端部品4のアームとコアの
外端間に重ねて挿入し、図1または図5に示した厚みを
増したアーム4”aと同様な効果を得ることもできる。
【0008】図4は第3の実施例として、通常の複数の
絶縁端部品4c中の一部のアームを厚みを薄くした補償
用の絶縁端部品4dと取替えたもので、この場合は薄い
アームが中心軸線X−Xに対し偏心方向、又は直径カッ
トの、それぞれの反対方向に位置され、その部分に巻か
れる巻線1bは長さが短く質量が減少され、偏心側と直
径カット側の質量減が補償される。
絶縁端部品4c中の一部のアームを厚みを薄くした補償
用の絶縁端部品4dと取替えたもので、この場合は薄い
アームが中心軸線X−Xに対し偏心方向、又は直径カッ
トの、それぞれの反対方向に位置され、その部分に巻か
れる巻線1bは長さが短く質量が減少され、偏心側と直
径カット側の質量減が補償される。
【0009】
【発明の効果】上記のようにして、組立ての巻線作業前
に行う処置として、絶縁端部品の一部のアームの軸方向
の厚さを増加するか、または、平面形状が同一で所定の
厚さの別体のプレートを一部のアームに重ねるか、また
は一部のアームの軸方向の厚さを薄くする等の、加工と
取り付けが比較的に容易な補償用部材を準備して使用
し、その部分の巻線の長さを増減することにより巻線質
量を増減させ、回転アンバランス量を巻線作業前に予め
少なくしておくことができるので、最終バランス修正工
程では樹脂のバランスウエイトの付加量は僅かで、コア
の切削、又は穴明けなどの加工も少なく、バランス修正
工数は大幅に削減されてコストが低減される。
に行う処置として、絶縁端部品の一部のアームの軸方向
の厚さを増加するか、または、平面形状が同一で所定の
厚さの別体のプレートを一部のアームに重ねるか、また
は一部のアームの軸方向の厚さを薄くする等の、加工と
取り付けが比較的に容易な補償用部材を準備して使用
し、その部分の巻線の長さを増減することにより巻線質
量を増減させ、回転アンバランス量を巻線作業前に予め
少なくしておくことができるので、最終バランス修正工
程では樹脂のバランスウエイトの付加量は僅かで、コア
の切削、又は穴明けなどの加工も少なく、バランス修正
工数は大幅に削減されてコストが低減される。
【図1】本発明の第1の実施例として、絶縁端部品の一
部を厚くしてアンバランス量を組立ての巻線作業前に予
め修正したモータ回転子を示す斜視図である。
部を厚くしてアンバランス量を組立ての巻線作業前に予
め修正したモータ回転子を示す斜視図である。
【図2】図1に斜視図で示したモータ回転子の概略正面
図である。
図である。
【図3】絶縁端部品の一部を厚くするために別体のプレ
ートを使用した第2の実施例を示す概略正面図である。
ートを使用した第2の実施例を示す概略正面図である。
【図4】絶縁端部品の一部分を薄くした第3の実施例を
示す概略正面図である。
示す概略正面図である。
【図5】本発明による絶縁端部品の拡大正面図である。
【図6】(A)、(B)および(C)は、それぞれ、厚
さが増大された絶縁端部品の図5のA−A断面、B−B
断面およびC矢視図で、(D)は通常の絶縁端部品の図
5のD矢視図である。
さが増大された絶縁端部品の図5のA−A断面、B−B
断面およびC矢視図で、(D)は通常の絶縁端部品の図
5のD矢視図である。
【図7】バランスウエイトにより調整した従来のモータ
回転子の正面図である。
回転子の正面図である。
【図8】(A)および(B)は、それぞれ、図7のVI
II矢視図で、軸に存在する偏心又は直径カットを誇張
して示す説明図である。
II矢視図で、軸に存在する偏心又は直径カットを誇張
して示す説明図である。
1、1a、1b:巻線 2:シャフト 3:コア 4、4a、4c、4d:絶縁端部品 4b:アンバランス補償用プレート 4’a、4”a:アーム 5:バランスウエイト h1、h2:絶縁端部品のアームの厚さ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−181938(JP,A) 実開 昭55−148378(JP,U) 実公 昭54−2321(JP,Y1)
Claims (2)
- 【請求項1】 コアに巻線が巻かれたモータ回転子の、
回転軸に施した偏心加工および又は直径カットによる回
転軸に対する質量のアンバランスと、巻線開始後の巻線
の状態により発生する回転子のアンバランス量を除去す
るため前記巻線の表面にバランスウエイトを付加する方
法において、 前記コアの軸方向両外側端に配置される絶縁端部品中
で、質量のアンバランスが発生する方向にある部分に巻
かれる巻線の長さを変更させる手段として、前記コアの
軸方向両外側端に装着される絶縁端部品の中で、半径方
向で質量の減少が発生する側にある絶縁端部品のアーム
の軸方向の厚さを増加させるか、または、この厚さの増
加分に相当する厚さのプレートを巻線開始前に前記アー
ムに付着させ、アンバランス量を予め減少させて、巻線
後のモータ回転子に残存するアンバランス量を低減する
方法。 - 【請求項2】 前記巻線の長さを変更させる手段とし
て、前記コアの軸方向両外側端に装着される絶縁端部品
の中で、半径方向で質量の増大が発生する側の絶縁端部
品のアームの軸方向の厚さを減少させて、アンバランス
量を予め減少させて、巻線後のモータ回転子に残存する
アンバランス量を低減する請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3053085A JP2674335B2 (ja) | 1991-02-26 | 1991-02-26 | 巻線後のモータ回転子に残存するアンバランス量を低減する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3053085A JP2674335B2 (ja) | 1991-02-26 | 1991-02-26 | 巻線後のモータ回転子に残存するアンバランス量を低減する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04271256A JPH04271256A (ja) | 1992-09-28 |
JP2674335B2 true JP2674335B2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=12932952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3053085A Expired - Fee Related JP2674335B2 (ja) | 1991-02-26 | 1991-02-26 | 巻線後のモータ回転子に残存するアンバランス量を低減する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2674335B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5572787A (en) * | 1993-08-30 | 1996-11-12 | Axis Usa, Inc. | Methods for producing dynamo-electric machine armatures with improved balance |
US5576585A (en) * | 1993-08-30 | 1996-11-19 | Axis Usa, Inc. | Methods and apparatus for producing dynamo-electric machine armatures with improved balance |
JP3320355B2 (ja) | 1998-04-13 | 2002-09-03 | マブチモーター株式会社 | 小型モータの製造方法 |
JP6565393B2 (ja) * | 2015-07-06 | 2019-08-28 | 株式会社デンソー | 電機子、電機子の製造方法、回転電機 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA1097180A (en) * | 1977-08-31 | 1981-03-10 | Benjamin C. Benjamin | Valve control mechanism |
-
1991
- 1991-02-26 JP JP3053085A patent/JP2674335B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04271256A (ja) | 1992-09-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |