JP2673982B2 - 杭打装置 - Google Patents

杭打装置

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JP2673982B2
JP2673982B2 JP4491295A JP4491295A JP2673982B2 JP 2673982 B2 JP2673982 B2 JP 2673982B2 JP 4491295 A JP4491295 A JP 4491295A JP 4491295 A JP4491295 A JP 4491295A JP 2673982 B2 JP2673982 B2 JP 2673982B2
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pile driving
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喜久雄 礒田
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ポーター製造株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オーガで掘削したの
ち、その掘削孔に杭を建込みその杭を圧入させていく杭
打装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば住宅を建てる場合に、地盤の強度
によって、その後建てた家が傾いたり沈下したりする虞
れがあるので、住宅を建てるのに先立ち地質調査を行う
ことがが重要である。そこで、各種の地質調査具を使用
して地質調査が行われており、その調査の結果、地盤が
軟弱である場合には、例えば杭打機を使用してコンクリ
ートの支持杭を土中に打ち込むこと等の対策が行われて
いる。
【0003】ところで、このような杭打機として、例え
ば操縦席を設けた自走式の本体部と、この本体部に起立
させたリーダの両側にオーガの掘進機構と杭の圧入機構
とを設けたものが知られている。この杭打機を用いて打
杭作業を行う場合には、先ず、オーガを掘進機構で土中
に掘削させていき、一定の支持耐力を有する地層まで到
達したところでオーガの掘削を止め、オーガを引き抜い
て掘削孔を設けた後、ウインチで杭を引上げてその掘削
孔に建て込み、その杭を圧入させて行くのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、通常このよ
うな杭打機の場合には、リーダの縦寸法が自由に変更で
きないので、例えば狭い場所への搬入作業の際に空中に
架空電線が低く垂れ下がってたり、高い塀が迴らされて
いるような状態では、搬入困難であったり、搬入出来な
い虞れもある。しかもまた、例えば打杭しようとする場
所の一部に、乗り越えられないような比較的大きな段差
や溝などがあると、その先での打杭作業が不可能となっ
ている。
【0005】またさらに、このような杭打機によれば、
オーガ用の掘進機構と杭の圧入機構とがリーダを挟みそ
の側方側に設置されているものの、双方の機構は良好な
効果をもたらすことができる程度に、つまり互いに干渉
できる程度に接近してはおらず、しかも双方を同時進行
で作動させることができない。従って、例えばこれらの
双方の作業、つまり、オーガの掘進作業と杭の圧入作
業、を同時に行う事による相乗効果は殆ど期待すること
ができず、換言すれば双方を同時に組み合わせることに
より初めて実現する巧妙な連動作業やこれに伴って発生
する付随効果が得られないのである。
【0006】そこで、この発明は、上記した事情に鑑
み、運搬輸送作業が容易であるとともに、小スペースで
の打杭作業を実現することが可能であり、しかも杭貫入
時の圧入力を最小限に抑えて効率良く打ち込むことがで
きるとともに、精度の良い打杭動作を実現することが可
能な杭打装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、この請求項1にか
かる発明は、オーガで掘削したのち、その掘削孔に杭を
建込みその杭を圧入させていく杭打装置であって、前記
オーガの上部に取り付けこのオーガを作動する掘進機構
と前記杭を打ち込む圧入機構とを取りつけた断面略H字
形のリーダを、旋回自在で伸縮自在のブームの先端に回
転自在に吊設し、前記掘進機構と前記圧入機構とを前記
リーダの両溝内部分に互いに接近させて包設し、前記掘
進機構と圧入機構とをラックアンドピニオン機構によっ
て同時に、かつ独立別個に作動可能としたものである。
【0008】また、この請求項2にかかる発明は、リー
ダの両側であって下部側がこのリーダに固着されている
とともに、上部側が掘進機構と圧入機構とに接続した略
無端リング状のチェーンを張架し、前記掘進機構と圧入
機構とを同時に若しくは何れか一方を作動させたとき
に、前記リーダが一方側へ引っ張られても、それに対向
して他方側が同方向に屈曲せぬように構成したものであ
る。
【0009】また、この請求項3にかかる発明は、リー
ダを旋回自在で伸縮自在のブームの先端に回転自在に吊
設したものである。
【0010】また、この請求項4にかかる発明は、リー
ダを杭打装置本体に対して少なくとも左右方向に傾斜さ
せる水平調整機構を備えたものである。
【0011】また、この請求項5にかかる発明は、互い
に対峙してリーダの各溝を構成する一対のベース部のう
ち、杭打装置本体の前面側寄りに位置するフロントベー
ス部の寸法をこれと対峙して前記装置本体の奥部寄りに
位置するバックベース部の寸法よりも短く構成し、開放
されたリーダのフロント側から杭やオーガスクリュウの
出し入れを行うように構成したものである。
【0012】また、この請求項6にかかる発明は、掘進
機構と圧入機構とをラックアンドピニオン機構によって
同時に、かつ独立別個に作動可能としたものである。
【0013】また、この請求項7にかかる発明は、リー
ダが縦方向に継ぎ足し可能であって、かつこのリーダの
両溝内面側に同一縦方向に継ぎ足し自在のラックを固着
し、前記一方側のラックに噛合するピニオン駆動用のモ
ータ及びオーガ駆動用のモータを有する掘進機構を収納
したオーガ用モータボックスと前記他方側のラックに噛
合するピニオン駆動用のモータを有する圧入機構を収納
した杭用モータボックスとの双方を独自に上下動させる
ガイドを前記リーダに設け、前記掘進機構と圧入機構と
の何れか一方を作動させたときに、前記リーダが他方側
に彎曲せぬように構成したものである。
【0014】またこの請求項8にかかる発明は、圧入機
構の作動時に発生する圧力を検出する検出手段を備え、
各打杭地点毎に前記検出手段が検出したデータを所定の
用紙に記録させるように構成したものである。
【0015】
【作用】この請求項1に記載の発明では、リーダの両側
に極く接近させて掘進機構及び圧入機構を設置している
とともに、これら双方の機構を同時進行で若しくは何れ
か一方を自由に選択して作動させることができるように
なっている。従って、例えば、杭の貫入深度よりも常に
ある程度先行してオーガを掘削させていくことにより、
杭が貫入されていくときにその押し出された土砂をオー
ガの掘削孔に廃土させることができ、その分、杭を貫入
するのに要する圧入力を削減できる。
【0016】また、この請求項2に記載の発明では、地
層の耐久力が大きく杭の貫入が難しいときには、オーガ
スクリュウを土中へネジ状にもみ込んでこれを停止させ
アンカーとして土中から引き抜くように操作すれば、そ
のとき発生する反力が杭側に作用して、杭の貫入力を大
幅に増大させることができる。またこのとき、オーガと
杭とが極めて接近している為、圧入力と反力とが相殺し
あい、双方のバランスが保たれる。しかも、この発明で
は、チェーンを使用することにより、掘進機構や圧入機
構の作動力のアンバラスに起因したリーダの反りや曲が
りが防止でき、これによって精度の高い杭打動作を実現
できる。
【0017】また、この請求項3に記載の発明では、旋
回自在で伸縮自在のブームの先端にリーダを回転自在に
吊設させて機動性を高めた構成としており、架空電線が
低く架設されていたり高い塀が廻らされた場所であって
も、ブームを縮めて簡単に通過することができ、また越
えるのが難しい崖や段差或いは溝等があっても、その手
前側からブームを伸ばして簡単に作業することができる
ようになっている。
【0018】また、さらに請求項4に記載の発明では、
杭を建込もうとする地面が水平方向に対し傾斜している
場合に、杭打装置本体は全く調整せずに水平調整機構を
調整するだけで、容易にリーダを鉛直方向に直立させる
ことができる。
【0019】また、さらに請求項5に記載の発明では、
略H字形のリーダの杭打装置本体よりもフロント側に位
置するフロントベース側を開放させた構成となってお
り、これによって毎回使用する杭の取り込み操作を極め
て容易に行うことができる。
【0020】また、さらに請求項8に記載の発明では、
長く継ぎ足していたリーダやラックをバラバラに分解さ
せてから搬送させれば、狭い場所での打杭作業が容易に
実施できる。
【0021】
【実施例】以下、この発明の実施例について添付図面を
参照しながら説明する。図1はこの発明の第1実施例に
係る杭打装置を示す概略説明図である。この杭打装置
は、操縦席1Aを設けた杭打装置本体1と、この杭打装
置本体1に直立させたリーダ2と、このリーダ2の両側
に極く接近させて(例えばこの実施例では30cm乃至
50cm程度離間する)設置した掘進機構3及び圧入機
構4と、これらの掘進機構3及び圧入機構4に接続させ
たチェーン5(図3参照)と、リーダを杭打装置本体1
に対して少なくとも左右方向に傾斜させる水平調整機構
9(図5,6参照)と、打杭時の荷重圧力を検出する圧
力検知手段6(図4参照)と、この圧力検知手段6で検
出したデータを記録する記録手段7(図4参照)とから
構成されている。なお、図1中符号8は、油圧式のモー
タ81(図3参照)で作動するウインチを示すものであ
り、図3に示すワイヤ82を介して杭41を建て込ませ
るようになっている。
【0022】杭打装置本体1は、リーダ2を基準として
圧入機構4を設置している側とは反対側の前部側と、後
部側の両側との3箇所にアウトリガ1Bが設置されてお
り、杭打装置本体1を安定した状態に保持するようにな
っている。
【0023】リーダ2は、図2に示すように、断面略H
字形の形状を有し、両側の溝2A,2Bに夫々掘進機構
3及び圧入機構4をスライド自在に配設するとともに、
これら掘進機構3及び圧入機構4の下部には夫々オーガ
31及び杭41がスライド自在に取り付けられている。
そして、このリーダ2は、互いに対峙してこのリーダ2
の各溝2A,2Bを構成する一対のベース部のうち、杭
打装置本体の前面側寄りに位置するフロントベース部2
1の寸法をこれと対峙して前記杭打装置本体1の奥部寄
りに位置するバックベース部22の寸法よりも短く構成
し、これによって開放されたリーダ2のフロント側から
杭41やオーガスクリュー31の出し入れを容易にした
ものである。なお、このフロントベース部21及びバッ
クベース部22には、内壁面にガイドレール21A,2
2Aが固着されているとともに、これらのガイドレール
21A,22Aにスライド自在にガイドジョー3A,4
Aが夫々掘進機構3側及び圧入機構4側に固設されてい
る。
【0024】掘進機構3は、図3に示すように、油圧式
のモータ32及び適宜のギア機構(図略)により、後に
説明するチェーン5を介してリーダ5の溝2A内を上下
に移動するとともに、別の油圧式のモータ33によりオ
ーガ31を正逆方向、例えば掘削させる場合には正転さ
せるようになっている。またこの掘進機構3は、モータ
33を逆回転させてオーガ31を引き抜くようになって
いるので、掘削にともなう土砂が地上に残留することが
防止できるようになっている。
【0025】圧入機構4は、図3に示すように、油圧式
のモータ42及び適宜のギア機構(図略)により、後に
説明するチェーン5を介してリーダ2の溝2B内を上下
に移動するとともに、ワイヤ82を介して、ウィンチ8
を作動する油圧式モータ81で引き上げられ、掘削孔に
建て込まれた杭41を油圧式の圧入機43により打ち込
んで行くようになっている。
【0026】チェーン5は、掘進機構3や圧入機構4の
何れか若しくは双方を作動させた時に、一方側へ強く引
っ張られても、これに対抗して他方側が同方向に屈曲せ
ぬようにするためのものであり、この実施例のチェーン
5は、図3に示すように、略環状に形成されており、リ
ーダ2の下端部側にボルト等で回り止めされているとと
もに、リーダ2の上端部に滑車21で移動可能の状態に
張架されている。従って、このチェーン5を使用する
と、掘進機構3や圧入機構4の貫入力がアンバランスで
あっても、リーダ2の反りや曲がりを防止することがで
きるので、精度の良い圧入動作や掘削動作が得られるよ
うになっている。
【0027】水平調整機構9は、例えば図4に示すよう
に、傾斜した地面Gに杭を建込み圧入するような場合
に、重力加速度が作用する鉛直方向にリーダ2を容易、
かつ確実に直立させるためのものである。この実施例の
水平調整機構9は、図5及び図6に示すように、杭打装
置本体1に堅固に固定した支持基台91と、この支持基
台91に対しアーム92を回動支点にして回動自在に設
けた傾斜体93と、この傾斜体93を支持基台91に対
して押し上げるシリンダ94とを備えている。なお、こ
のリーダ2は、アーム95及びシリンダ96を介して傾
斜体93に取り付けられており、水平調整機構9によっ
て水平方向に対して左右方向α(図6参照)に傾斜可能
であるとともに、前後方向β(図5参照)にも回動でき
るようになっている。
【0028】圧力検出手段6は、一定の支持耐力を有す
る地層に達したか否かを確認するべく、油圧式の圧入機
43を作動させるときに発生する荷重圧力を電気的に検
出するものであり、この実施例ではロードセルが使用さ
れており、ここで検出した荷重圧力に応じた信号を、図
7に示す制御部61へ出力するようになっている。なお
この場合、この荷重圧力と各種地層の支持耐力とは一次
関数その他等で略相関するので、このような知見からこ
の荷重圧力と支持耐力との関数関係を予め調査して決定
し、図7に示す制御部61と接続された記憶部62に記
憶させておくようになっている。
【0029】記録手段7は、各打杭地点毎に、圧力検出
手段6で検出した信号に基づき制御部61で算出した支
持耐力をリアルタイムに所定の用紙に記録させていくも
のであり、図7に示すように、制御部61の出力と接続
されている。またこの用紙へのハードコピーの他に、必
要に応じて適宜所定の画面、例えばCRT(陰極線管)
の画面や液晶画面等に検出されたデータが具体的な数字
で逐次表示されるようになっている。
【0030】次に、この実施例にかかる杭打装置を用い
た杭打方法について説明する。
【0031】先ず、所望の地点に移動してきた杭打装置
本体1をアウトリガで確実に固定させるとともに、ウイ
ンチ8側に巻装されたワイヤ82の先端側を地面Gに寝
かして用意してあった杭41の頭部に固定させる。その
後、モータ81によりウインチ8を作動させ、ワイヤ8
2を巻き上げることによって杭41を所望の地点に直立
させる。この場合、リーダ2の溝2Bへの杭41の取り
込み操作を極めて容易に行うことができる。なお、この
場合、杭41を打ち込む地面Gが水平面よりも傾いてい
る場合には、アウトリガ等により微妙な高さ調節を行わ
なくとも、つまり図8若しくは図9に示すように、傾斜
装置9によってリーダ2を簡単に鉛直方向に直立させる
ことができる。
【0032】次に、モータ42を作動させ、圧入機構4
を適宜の位置まで降下させて圧入機43を杭41の頭部
にセットしたら、圧入機43によりその杭41を打ち込
んでいく。この打杭される各地点での地質調査(例えば
N値)は適宜の調査機で予め行われており、その地点で
各深さでの地質(地層)が判明しているので、その杭4
1を必要とする一定の地耐力が得られる深さ(地層)ま
で打杭して行ったら、打杭動作を一旦停止する。
【0033】このようにして、一定の地耐力が得られる
深さに打杭された後、今度は圧入機構3側のモータ33
を作動させ、オーガ31を先の杭41の打込み深さより
も若干(D)深く、例えば0.5m乃至1.0m程度深
くまで先行させて貫入させる。
【0034】次に、モータ33を作動させたまま、先の
貫入機43を再作動させる、つまり、図10に示すよう
に、オーガ31を常に先行させながら、常時所定の距離
(W)だけ保持させながら、同時進行で双方を作動させ
る。これによって、譬え打杭中の地層が固い場合であっ
ても、先導するオーガ31が杭41の貫入方向近傍の土
や砂を取除いてくれるから、杭41を貫入させていく際
に、その排除させる土や砂がオーガ33で既に開口され
た掘削孔Aに向けて押し出されて行き、圧入機43によ
る圧入力をそれほど大きなものを必要とせずに打杭でき
るのである。従って、例えば砂層のように、そのままで
は貫入不可能な地層内であっても、オーガ31を併行削
孔させていくことにより、その掘削孔Aに杭41の押し
出す土や砂を排除させながら打杭することも可能とな
る。
【0035】また、より大きな掘削力を必要とする地層
内に打杭していく場合には、オーガ31の掘削動作を停
止させ、アンカー作用を有するオーガ33を逆に土中か
ら抜き戻す動作を行いつつ、杭41だけを貫入させてい
くようにすれば、そのオーガ31が杭41に反力として
作用し、その杭41には凡そ2倍程度の貫入力が得られ
るのである。
【0036】このようにして、最終深さまで杭41を貫
入させていき、杭天が地面から一定深さに押し込まれた
ならば、打杭作業を停止するが、打杭する際に圧入機4
3に発生する圧力に応じた信号をロードセルから出力し
ており、この杭41が貫入する最終地層を打杭するとき
に発生する圧力の内、最大値を制御部61が検出する
と、その最大圧力値を制御部61が保持耐力に換算して
記録部7へ出力する。これによって、その地点での地耐
力が決定され、所定の用紙に記録されるとともに、所定
の表示部の画面に数字で表示されるのである。
【0037】次に、この発明の第2実施例について説明
する。図11はこの発明の第2実施例に係る杭打装置を
示す概略説明図である。この杭打装置は、操縦席1Aを
設けた本体部1に備えたブーム11と、このブーム11
の先端に旋回機構12を介して吊設させたリーダ2′
と、このリーダ2′の両側に極く接近させて(例えばこ
の実施例では30cm乃至50cm程度離間する)設置
した掘進機構3′及び圧入機構4′と、これらの掘進機
構3′及び圧入機構4′を独立別個に駆動する駆動手段
を構成するラックピニオン機構5′(図11参照)と、
打杭時の荷重圧力を検出する先の(第1)実施例と同一
の圧力検知手段6(図7参照)と、この圧力検知手段6
で検出したデータを記録する先の(第1)実施例と同一
の記録手段7(図7参照)とから構成されている。
【0038】本体部1は、リーダ2′を基準として圧入
機構4を設置している側とは反対側の前部側と、後部側
の両側との3箇所にアウトリガ1Bが設置されており、
本体部1を安定した状態に保持するようになっている。
【0039】旋回機構12は、図16に示すように、伸
縮自在のブーム11の先端側とこのブーム11に吊設さ
れたリーダ2′との間に設置されており、リーダ2′を
自由に回動させて、例えば図18に示すようにリーダ
2′を90度等回動させて、狭い場所でも打杭作業を容
易に実施できるようになっている。この実施例の旋回機
構12は、ブーム11の先端側に設けられ、周縁部に沿
って多数開口された挿入孔を有する円板12Aと、この
円板12Aの中心孔に軸受を介して回転自在に取りつけ
た回動軸12Bと、この回動軸12Bに固着し最上部の
リーダ2′に取りつけた取付部材12Cと、この取付部
材12Cの側方に固設し先の挿入孔に選択的に油圧力で
挿入するピンを設けた回動位置変更用のシリンダ12D
(適宜の操作手段で作動する)とを備えている。
【0040】なおこの旋回機構12は、特に専用の旋回
駆動手段を備えておらず、即ち掘進機構3′若しくは圧
入機構4′を適宜作動することによりブーム11に対し
てリーダ2′の位置を左右反対方向に夫々180度回動
できるようになっており、その結果ブーム11に対して
リーダ2′側を360度自由に回動できる構成になって
いる。
【0041】リーダ2′は、図12に示すように、断面
略H字形の形状を有し、両側の溝2′A,2′Bに夫々
掘進機構3′及び圧入機構4′をガイド手段(後に説明
する)であるローラ21を介してスライド自在に配設す
るとともに、これら掘進機構3′及び圧入機構4′を収
納したオーガ用モータボックス30及び杭用モータボッ
クス40の下部側には夫々オーガ31及び杭41が着脱
自在に取り付けられているが、特にオーガ31は適宜の
軸受(図略)を介して回転自在にも取り付けられてい
る。
【0042】またこのリーダ2′は、狭小道路や狭小地
域を通過できるように、或いは運搬性や組立性を考慮し
て、一定長さを単位として縦方向に自在に継ぎ足して長
く伸ばして行くことができるよう印籠構造になってお
り、図13及び図14に示すように、この実施例では、
各リーダ2′の上下四隅に凹部2C及びこれに嵌合する
凸部2Dが形成されている。そして、これらのリーダ
2′を継ぎ足して長く伸ばしていく場合には、先の凹部
2Cに凸部2Dを嵌合させたのち、図15に示すよう
に、双方を貫通する孔に固定具22を挿入したのち、ぬ
けどめピン23を挿入するようになっている。なお、こ
の第2実施例のリーダ2′にも水平調整機構(図略)が
付設されている。
【0043】掘進機構3′は、図16に示すように、後
に説明するラック51及びこれに噛合するピニオン52
を介し、このピニオン52を駆動する油圧式のモータ3
2及び適宜のギア機構(図略)により、リーダ2′の溝
2′A内を上下に自由に移動するとともに、別の油圧式
のモータ33によりオーガ31を正逆両方向に回転、例
えば掘削させる場合には正転駆動させるようになってい
る。またこの掘進機構3′は、モータ33を逆回転させ
てオーガ31を引き抜くようになっているので、掘削に
ともなう土砂が地上に残留することが防止できるように
なっている。なお、この実施例のオーガ31も印籠構造
になっており、適宜の寸法を1単位として複数のものを
接合し、長さ方向に自由に延伸させることができるよう
に構成されている。
【0044】圧入機構4′は、図12に示すように、後
に説明するラック51及びこれに噛合するピニオン52
を介し、このピニオン52を駆動する油圧式のモータ4
2及び適宜のギア機構(図略)により、リーダ2′の溝
2′B内を上下に移動するとともに、ワイヤ82を介し
て、ウィンチ8を作動する油圧式モータ81で引き上げ
られ、掘削孔に建て込まれた杭41を油圧式のモータ4
2により打ち込んで行くようになっている。なおこの実
施例の杭41も印籠構造になっており、適宜の寸法を1
単位として複数のものを接合し、長さ方向に自由に延伸
させることができるように構成されている。
【0045】ラックアンドピニオン機構5′は、リーダ
2′の両溝内面側に固着したラック51と、掘進機構3
を収容するオーガ用モータボックス30及び圧入機構4
を収容する打杭用モータボックス40に収容され、ラッ
ク51に噛合するピニオン52(共に図12参照)とを
備えており、特にそのラック51は、リーダ2′と一体
に継ぎ足して縦方向に伸長させることができるようにな
っている。また、このラックアンドピニオン機構5′を
駆動させる時に、各ピニオン52が確実にラック51に
噛合できるようにするため、これらのピニオン52を取
りつけているオーガ用モータボックス30及び打杭用モ
ータボックス40には、図12に示すように、ガイド手
段として、リーダ2′の各レール部20に転動自在に係
合するガイドローラ21が付設されている。また、普段
このピニオン52がラック51に噛合している場合であ
って、掘進機構3′や圧入機構4′が作動していないと
きには、それらを収容しているオーガ用モータボックス
30及び打杭用モータボックス40が下方に自重で降下
せぬように各油圧モータのロック力でロックされてい
る。
【0046】なお、これら掘進機構3′や圧入機構4′
は、ラック51の剛性によって強度が補強されており、
これらの機構のうち何れか一方若しくは双方を作動させ
た時に、一方側へ偏って左右方向に彎曲せぬようになっ
ている。
【0047】従って、この実施例によれば、所望の場所
に移動して杭打作業を行う場合には、リーダ2′やオー
ガ31および杭41をばらばらに分離させてから運搬す
れば、どこへでも、簡単に移動することができる。そし
て、所望の場所に到着したならば、最上部のリーダ2′
に固定具22とぬけどめピン23を使用して、次々とそ
の下部にリーダ2′を繋ぎ足していくとともに、必要に
応じて、オーガ31や杭41をその作業に応じた長さに
繋ぎ足していくことができる。
【0048】また、この実施例によれば、ブーム11の
先端に旋回機構12を介してリーダ2が吊設されている
から、例えば図17に示すような周囲を障害物で囲まれ
た狭いコーナのような場所であっても、リーダ2′を1
80度旋回させることにより、確実に作業することがで
きる。
【0049】また、この第2実施例によれば、伸縮自在
のブーム11を備えているから、例えば図18に示すよ
うな、溝Dの先の地面に打杭を行う場合や、図19に示
すような、本体1が進入出来ないような狭い私道Dの先
の地面に打杭を行う場合であっても、ブ−ム11を長く
伸長させることによって、譬えその間に高い塀F等があ
っても、確実に作業を行うことができるのである。
【0050】なお、この第2実施例にかかる杭打装置を
用いた杭打方法については、先の第1実施例の場合と同
様であるから、ここではその説明を割愛する。
【0051】
【発明の効果】以上説明してきたように、この請求項1
の発明によれば、リーダの両側に極く接近させて掘進機
構及び圧入機構とを設置しているとともに、これら双方
の機構を同時進行で若しくは何れか一方を自由に選択し
て作動させることができるようになっている。従って、
例えば、杭の貫入深度よりも常にある程度先行してオー
ガを掘削させて行くことにより、杭が貫入されていくと
きにその押し出された土砂をオーガの掘削孔に廃土させ
ることができ、その分、杭を貫入するのに要する圧入力
を削減出来る効果がある。また、この請求項1の発明に
よれば、地層の耐久力が大きく杭の貫入が難しいときに
は、掘削中のオーガを停止させ、アンカーとして土中か
ら引き抜くように作業すれば、その時発生する反力が杭
側に作用して、杭の貫入力を大幅に増大させることがで
きる。
【0052】また、この請求項2にかかる発明によれ
ば、リーダの両側であって下部側をこのリーダに固着さ
せているとともに、上部側を掘進機構と圧入機構とに接
続した略無端リング状のチェーンが張架されており、掘
進機構と圧入機構とを同時に若しくは何れか一方を作動
させたときに、前記リーダが一方側へ引っ張れても、そ
れに対抗して他方側が同方向に屈曲せぬように構成され
ているので、オーガや杭の貫入動作の精度向上を格段と
図ることができる。
【0053】また、この請求項3の発明によれば、リー
ダが回転自在で伸縮自在のブームの先端に旋回自在に設
置されており、例えば通過・進入できない狭い私道の先
の場所に打杭作業する場合や、乗り越えられない崖や溝
の先の場所でも確実に打杭作業を行うことができる。
【0054】さらに、この請求項4にかかる発明によれ
ば、杭を建込もうとする地面が水平方向に対し傾斜して
いる場合に、杭打装置本体は全く調整せずに水平調整機
構を調整するだけで、容易にリーダを鉛直方向に直立さ
せることができるから、起伏が多い地面や傾斜地での打
杭作業を確実かつ容易にできるとともに、打杭作業を鉛
直精度を高めて行うことができる効果がある。
【0055】また、さらに請求項5に係る発明では、略
H字形のリーダの杭打装置本体よりもフロント側に位置
するフロントベース側を開放させた構成となっており、
これによって毎回使用する杭の取り込み操作を極めて容
易に行うことができ、作業性の高い効率的な打杭作業が
実現できる。
【0056】さらに、この請求項8にかかる発明によれ
ば、リーダが長さ方向に自在に継ぎ足して長く伸ばすこ
とができるようになっており、運搬・輸送する際にはそ
のリーダをばらばらに外して移動することにより、どこ
へでも簡単に運搬することができ、頗る実用的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る杭打装置を示す概略正面図。
【図2】この発明の第1実施例に係る杭打装置のリーダ
とこれに包持されたオーガや杭を示す縦断面図。
【図3】この発明の第1実施例の杭打装置の要部概略構
成を示す説明図。
【図4】この発明の第1実施例に係る杭打装置の水平調
整機構を示す概略正面図。
【図5】この発明の第1実施例の杭打装置の水平調整機
構を示す概略側面図。
【図6】同水平調整機構の概略正面図。
【図7】この発明の第1実施例の杭打装置の電気的構成
を示すブロック図。
【図8】この発明の第1実施例に係る水平調整機構の作
用を示す説明図。
【図9】この発明の第1実施例に係る水平調整機構の作
用を示す説明図。
【図10】この発明の第1実施例の作用を示す説明図。
【図11】この発明の第2実施例を示す概略側面図。
【図12】この発明の第2実施例のリーダ要部を示す概
略断面図。
【図13】同リーダの接続構造を示す説明図。
【図14】同リーダの概略断面図。
【図15】同リーダの接続状態を示す拡大断面図。
【図16】第2実施例の掘進機構や圧入機構等を示す概
略構成図。
【図17】第2実施例の作業態様を示す説明図。
【図18】他の作業態様を示す説明図。
【図19】さらに他の作業態様を示す説明図。
【符号の説明】
1 本体部 2,2′ リーダ 3,3′ 掘削機構 4,4′ 圧入機構 5 チェーン 5′ ラックアンドピニオン機構 6 圧力検知手段 9 水平調整機構 31 オーガ 41 杭

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーガで掘削したのち、その掘削孔に杭
    を建込みその杭を圧入させていく杭打装置であって、 前記オーガの上部に取りつけた掘進機構と前記杭の圧入
    機構とを、断面略H字形を有し直立させたリーダの両溝
    内部分に互いに接近させて包設し、 前記掘進機構と圧入機構とを同時に作動可能としたこと
    を特徴とする杭打装置。
  2. 【請求項2】 リーダの両側であって下部側がこのリー
    ダに固着されているとともに、上部側が掘進機構と圧入
    機構とに接続した略無端リング状のチェーンを張架し、 前記掘進機構と圧入機構とを同時に若しくは何れか一方
    を作動させたときに、前記リーダが一方側へ引っ張られ
    ても、それに対向して他方側が同方向に屈曲せぬように
    構成したことを特徴とする請求項1に記載の杭打装置。
  3. 【請求項3】 リーダを旋回自在で伸縮自在のブームの
    先端に回転自在に吊設したことを特徴とする請求項1に
    記載の杭打装置。
  4. 【請求項4】 リーダを杭打装置本体に対して少なくと
    も左右方向に傾斜させる水平調整機構を備えたことを特
    徴とする請求項1乃至3に記載の杭打装置。
  5. 【請求項5】 互いに対峙してリーダの各溝を構成する
    一対のベース部のうち、杭打装置本体の前面側寄りに位
    置するフロントベース部の寸法をこれと対峙して前記装
    置本体の奥部寄りに位置するバックベース部の寸法より
    も短く構成し、開放されたリーダのフロント側から杭や
    オーガスクリュウの出し入れを行うように構成したこと
    を特徴とする請求項4に記載の杭打装置。
  6. 【請求項6】 ラックアンドピニオン機構によって掘進
    機構と圧入機構とを独立別個に作動可能に構成したこと
    を特徴とする請求項1,3,4,5の何れかに記載の杭
    打装置。
  7. 【請求項7】 リーダが縦方向に継ぎ足し可能であっ
    て、かつこのリーダの両溝内面側に同一縦方向に継ぎ足
    し自在のラックを固着し、 前記一方側のラックに噛合するピニオン駆動用のモータ
    及びオーガ駆動用のモータを有する掘進機構を収納した
    オーガ用モータボックスと前記他方側のラックに噛合す
    るピニオン駆動用のモータを有する圧入機構を収納した
    杭用モータボックスとの双方を独自に上下動させるガイ
    ドを前記リーダに設け、 前記掘進機構と圧入機構との何れか一方を作動させたと
    きに、前記リーダが他方側に彎曲せぬように構成したこ
    とを特徴とする請求項6に記載の杭打装置。
  8. 【請求項8】 圧入機構の作動時に発生する圧力を検出
    する検出手段を備え、 各打杭地点毎に前記検出手段が検出したデータを所定の
    用紙に記録させるように構成したことを特徴とする請求
    項1乃至7に記載の杭打装置。
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