JP2673642B2 - リードフレーム - Google Patents

リードフレーム

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JP2673642B2
JP2673642B2 JP28708992A JP28708992A JP2673642B2 JP 2673642 B2 JP2673642 B2 JP 2673642B2 JP 28708992 A JP28708992 A JP 28708992A JP 28708992 A JP28708992 A JP 28708992A JP 2673642 B2 JP2673642 B2 JP 2673642B2
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palladium
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bismuth
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精一 芹澤
匡弘 井川
隆治 高崎
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精一 芹澤
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  • Chemically Coating (AREA)
  • Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体用リードフレー
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来集積回路装置を作る際、一般的にリ
ードフレームのチップ搭載部とワイヤーボンディング部
には最外殻層に銀又は金鍍金があり、外部リード部には
スズ又はスズ合金層がある。この方法では鍍金マスクが
必要であり、製造工程が複雑になり、製造コストも高い
ことから、リードフレーム全面にパラジウム鍍金を施す
方法も取られている。しかしながら、パラジウム鍍金層
は熱処理や経時変化によって出来る酸化膜が強いため
に、外部リード部がパラジウム層である半導体フレーム
を、一般的に多用されている非活性フラックスを用いて
半田付けすると半田濡れ不良が発生する。また、優れた
ボンディング性と熱処理後の半田濡れ性を得るために全
面パラジウム鍍金フレーム上に、従来の部分スズ合金鍍
金では製造工程が複雑となり製造コストが高くなる。ま
た、全面パラジウム鍍金フレーム上に、従来の部分金又
は部分銀の鍍金厚1〜8μをフレーム全面に施したので
は貴金属の使用量が増え、製造コストが高くなる。ま
た、パラジウムの代わりに他のPd合金、すなわち、P
d−Au,Pd−Ag,Pd−Cu,Pd−Niではボ
ンディング性が悪く、チップ搭載時のAgペーストによ
る接着強度が低く、モールド樹脂との密着性が悪くな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明はボンディン
グ性に優れ、半田濡れ性も熱処理によって劣化せず、A
gペースト密着性、モールド樹脂密着性に優れたパラジ
ウム−ビスマス合金鍍金リードフレームを提供するもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明はチップ搭載部
及びワイヤーボンディング部より成る内部リード部と、
外部リード部とから構成される半導体リードフレームに
おいて、前記ワイヤーボンディング部と、外部リード部
との何れか一方又は両方の最表層部がビスマスを0.0
5〜10%含有する厚さ0.01〜10μのパラジウム
−ビスマス合金層により形成してあることを特徴とする
リードフレームを提供するものである。このようなリー
ドフレームであって、ワイヤーボンディング部の最表層
部を前記パラジウム−ビスマス合金層により形成したも
のにおいて、チップ搭載部の最表層部を前記パラジウム
−ビスマス合金層により形成したリードフレームも提供
するものである。なお、素材にニッケル鍍金を施した後
パラジウム−ビスマス合金層を形成しても良く、何れの
場合もニッケル層やパラジウム−ビスマス合金層は電解
鍍金方法、無電解鍍金方法、及び蒸着法の何れによって
も良い。
【0005】
【作用】この発明によるリードフレームは半田濡れ性の
熱処理による劣化が防止でき、更にボンディング性、チ
ップ密着性、樹脂密着性も良好であることが判明した。
【0006】
【実施例】以下この発明の実施例について説明する。以
下の説明で半田濡れ性評価はメニスコグラフ試験装置を
用いた。ボンディング性評価はワイヤーボンディングマ
シンにて25μφの金線ボンディングで評価した。チッ
プのAgペースト接着強度はダイシェア強度測定で評価
した。モールド樹脂との密着性は引き抜き法及び剪断法
で評価した。銅合金基材のリードフレームの表面に、常
法により脱脂及び活性化を行った後、全面に1μのニッ
ケル鍍金を行い、次いで0.1μのパラジウム−ビスマ
ス鍍金をしてこの発明のリードフレームを得た。これを
実施例1とする。また、前記1μのニッケル鍍金を省略
して銅合金基材の上に0.3μのパラジウム−ビスマス
鍍金をしてこの発明によるリードフレームを得た。これ
を実施例2とする。
【0007】ここで、ニッケル鍍金はスルファミン浴を
用いて4A/dm2 により行い、パラジウム−ビスマス
合金鍍金は日本高純度化学株式会社製のパラブライトS
ST市販浴にビスマスとして硝酸ビスマス0.3g/リ
ットルを添加した浴を用いて3A/dm2 にて行い、ビ
スマス0.3%含有のPd−Bi合金を最外層に鍍金し
た。
【0008】前記各実施例と比較のため、銅合金基材の
上に1μのニッケル鍍金と0.1μのパラジウム鍍金を
行った比較例1と、銅合金基材の上に0.1μのパラジ
ウム鍍金を行った比較例2のリードフレームを得た。ま
た、上記のパラジウムの代わりにPd−Auを用いてN
i鍍金上に鍍金した比較例3と、Ni鍍金を省略して鍍
金した比較例4のリードフレームを得た。また、パラジ
ウムの代わりにPd−Agを用いてNi鍍金上に鍍金し
た比較例5と、Ni鍍金を省略した比較例6のリードフ
レームを得た。また、パラジウムの代わりにPd−Cu
を用いてNi鍍金上に鍍金した比較例7と、Ni鍍金を
省略した比較例8のリードフレームを得た。更にまた、
パラジウムの代わりにPd−Niを用いてNi鍍金上に
鍍金した比較例9と、Ni鍍金を省略した比較例10の
リードフレームを得た。
【0009】上記のPd,Pd−Au,Pd−Ag,P
d−Ni,Pd−Cuはそれぞれ現時点で一般市場で販
売されている日本高純度化学株式会社製鍍金液であるパ
ラブライトSST,パラブライトAU,パラブライトA
G,パラブライトN10,パラブライトCUで鍍金し、
各合金鍍金においてはPd以外の合金金属を各々1%含
有させたPd合金鍍金を行った。前記各実施例と比較例
について150℃で2時間後300℃で5分の加熱処理
を行ったが、その前後の半田濡れ性を測定した。半田付
け条件はαメタル社のR−100のフラックスを浸漬塗
布して230±1℃の63%Sn−37%Pb半田浴に
浸漬してゼロクロス時間を測定した。
【0010】ボンディング性評価試験は25μφ金線を
用いて、加重80g,温度160℃,超音波条件800
mW(ミリワット),65mS(ミリ秒)にて330℃
で30秒の加熱処理の前後のワイヤーボンディングを行
い、ピールゲージで引っ張り強度を測定した。チップ接
着強度評価試験は、ペーストキュア条件160℃、60
分後、ダイシェア強度260℃にて測定した。モールド
樹脂密着性評価試験は、低応力樹脂を用いて150℃2
時間後300℃5分の加熱処理の前後の接着力を引き抜
き法及び剪断法により測定した。以上の結果は表1〜6
に示すとおりである。この表において、評価の,,
,の記号はそれぞれ半田濡れ性,ボンディング性,
チップ接着性,樹脂密着性を表示するものである。ま
た、評価のAは優れたもの、Bはやや良いもの、Cはや
や悪いもの、Dは悪いものを表示する。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】
【表3】
【0014】
【表4】
【0015】
【表5】
【0016】
【表6】
【0017】この発明においては更に鉄合金基材の42
アロイ材リードフレーム表面を実施例1と同様に全面に
1μのニッケル鍍金を行い、その上に0.1μのパラジ
ウム−ビスマス鍍金をしてこの発明のリードフレームを
得た。これを実施例3とする。また、前記1μのニッケ
ル鍍金を省略して42アロイ材上に0.1μのパラジウ
ム−ビスマス鍍金をしてこの発明によるリードフレーム
を得た。これを実施例4とする。ここで鍍金液は実施例
1,2と同一である。
【0018】また、比較のため、42アロイ材上に1μ
のニッケル鍍金と0.1μのパラジウム鍍金を行った比
較例11と、42アロイ材上にニッケル鍍金を省略して
0.1μのパラジウム鍍金を行った比較例12のリード
フレームを得た。この比較例11,12のパラジウムの
代わりに、Pd−Auを用いてNi鍍金上の比較例13
及びNi鍍金を省略した比較例14のリードフレームを
得た。またパラジウムの代わりにPd−Agを用いてN
i鍍金上の比較例15及びNi鍍金を省略した比較例1
6のリードフレームを得た。またパラジウムの代わりに
Pd−Cuを用いてNi鍍金上の比較例17及びNi鍍
金を省略した比較例18のリードフレームを得た。また
パラジウムの代わりにPd−Niを用いてNi鍍金上の
比較例19及びNi鍍金を省略した比較例20のリード
フレームを得た。実施例1,2等と同一の半田濡れ性評
価試験,ボンディング性評価試験,チップ接着強度評価
試験,モールド樹脂密着性評価試験を行ない表7〜12
に示す結果が得られた。
【0019】
【表7】
【0020】
【表8】
【0021】
【表9】
【0022】
【表10】
【0023】
【表11】
【0024】
【表12】
【0025】また、この発明において、Pd−Bi合金
の最表層の厚さを0.005μ,0.01μ,0.1
μ,1μ,10μ等に変化させ、かつBi含有量を0.
005%,0.01%,0.1%,1%,10%と変化
させた材料を製作し各々を前記各実施例及び比較例と同
一の条件でテストしたが0.005μと0.005%の
ものを除き、実施例のPd−Bi合金層と比較して性能
の変化は見られなかった。また、この発明においては必
要に応じて内部リード部のワイヤーボンディング部の
み、あるいは外部リード部のみにPd−Bi鍍金を施し
たり、内部リード部のチップ搭載部のみを除外して他の
全部にPd−Bi鍍金を施す場合もある。また、この発
明においてNi鍍金を施した上にPd−Bi鍍金を施す
ものではNi鍍金を0.05〜10μにすることが望ま
しい。更にまた、この発明においてはパラジウム−ビス
マス合金層の下地鍍金として種々の積層鍍金構造とする
ことができ、特にNi,Cu,Pd−Bi以外の合金鍍
金に成る積層鍍金であってもよい。
【0026】
【発明の効果】この発明のリードフレームは従来品より
耐熱性,ボンディング性,チップ接着性,樹脂密着性に
優れており、良好な半田濡れ性があり、かつ製造工程が
単純で経済性と信頼性が大きいという効果を有してい
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ搭載部及びワイヤーボンディング
    部より成る内部リード部と、外部リード部とから構成さ
    れる半導体リードフレームにおいて、前記ワイヤーボン
    ディング部と、外部リード部との何れか一方又は両方の
    最表層部がビスマスを0.05〜10%含有する厚さ
    0.01〜10μのパラジウム−ビスマス合金層により
    形成してあることを特徴とするリードフレーム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体リードフレームで
    あって、前記ワイヤーボンディング部の最表層部を前記
    パラジウム−ビスマス合金層により形成したものにおい
    て、前記チップ搭載部の最表層部がビスマスを0.05
    〜10%含有する厚さ0.01〜10μのパラジウム−
    ビスマス合金層により形成してあることを特徴とするリ
    ードフレーム。
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