JP2673445B2 - 無延伸極薄フイルムの製造方法 - Google Patents

無延伸極薄フイルムの製造方法

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JP2673445B2
JP2673445B2 JP63269513A JP26951388A JP2673445B2 JP 2673445 B2 JP2673445 B2 JP 2673445B2 JP 63269513 A JP63269513 A JP 63269513A JP 26951388 A JP26951388 A JP 26951388A JP 2673445 B2 JP2673445 B2 JP 2673445B2
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志浩 林
英明 戸田
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東燃化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリオレフィン系樹脂フイルムの製造方法に
関し、特に、無延伸で極薄のフイルムをネックインが小
さくサージング現象などもなく高速下で得ることができ
る技術に関する。
[従来の技術] 従来、高速化による無延伸での極薄フイルムの成形
は、ネックインが大きく、サージング現象があることな
どにより、高速下に例えば150m/minの引取速度で例えば
30μ以下の薄手のフイルムを成形しようとすると、フイ
ルムのネックインが大で、有効なフイルム幅が狭くな
り、フイルムの損失が大で、厚みむらも大で、肌荒れを
起こしたりするなどの事態を招来していた。
特に、何層かを積層して多層フイルムとする場合、引
取速度を大にできないし、ネックイン巾も大となる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は無延伸にて高速下で極薄フイルムの成膜を可
能とする技術を提供することを目的とする。
本発明は、また、特に、多層フイルムであって、ポリ
プロピレンよりなる層を中間層とし、その両面にポリオ
レフィン系樹脂よりなる層を有する三層構造の極めて薄
手のフイルムを高速下で無延伸で成形することのできる
技術を提供することを目的とする。
本発明は、さらに、上記の如き中間層と両表面層とを
有する三層構造のフイルムのこれら層の好適な組合せ技
術を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] かかる目的を達成する為の本発明は、 (A)ポリオレフィン系樹脂と (B)エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム40〜70重
量%およびエチレン−酢酸ビニル共重合体30〜60重量%
からなるゴム類1〜30重量%とポリオレフィン系樹脂99
〜70重量%とからなる組成物と (C)ポリオレフィン系樹脂とを 各々別々の押出機に供給し、溶融させ、上記(B)の
組成物が中間層を構成し、上記(A)のポリオレフィン
系樹脂よりなる層および上記(C)のポリオレフィン系
樹脂よりなる層が両表層を構成するように多層フイルム
を共押出し後、当該フイルム原反を冷却固化して延伸せ
ずに厚みが3〜30μのフイルムを得ることを特徴とする
無延伸極薄多層フイルムの製造方法に存する。
本発明では、上記の如く、(A)層,(B)層,
(C)層の構成において、(B)層が中間層を構成する
ようにし、また、この(B)層のポリオレフィン系樹脂
好ましくはホモポリプロピレンに特定範囲で上記共重合
体ゴムおよび上記共重合体を含有させるようにし、さら
に、当該(B)層との好ましい組合せとして、(A)層
のポリオレフィン系樹脂にホモポリプロピレンを、
(C)層のポリオレフィン系樹脂にエチレン−プロピレ
ンランダムコポリマーまたは線状低密度ポリエチレンを
用いるようにして、多層(三層)フイルムを共押出し
て、延伸を行わずに、厚みを3〜30μに設定して、無延
伸極薄多層フイルムを得るもので、本発明によれば、後
述の実施例にも示すように、例えば150m/minでの高速化
製膜が可能となり、例えば5μ程度の極薄多層フイルム
を例えばネックイン巾50mm巾で得ることができ、偏肉も
小さいものであった。
本発明に使用される(A),(B),(C)層におけ
るポリオレフィン系樹脂としては、エチレンもしくはα
−オレフィンの単独体、またはエチレンとα−オレフィ
ンとの共重合体が例示でき、具体例としてはホモポリプ
ロピレン,エチレン−プロピレンランダムコポリマー,
線状低密度ポリエチレンが挙げられるが、前記の如く、
(A)層のポリオレフィン系樹脂にはホモポリプロピレ
ンを、(B)層のポリオレフィン系樹脂にはホモポリプ
ロピレンを、また、(C)層のポリオレフィン系樹脂に
はエチレン−プロピレンランダムコポリマーまたは線状
低密度ポリエチレンを用いることが好ましい。
当該ポリオレフィンには、充填剤,核剤,ブロッキン
グ防止剤,酸化防止剤などの各種添加剤を添加すること
ができる。
(B)層におけるポリオレフィン系樹脂には、エチレ
ンα−オレフィンとの共重合体ゴム40〜70重量%とエチ
レン−酢酸ビニル共重合体30〜60%とからなる常温でゴ
ム状弾性を有する共重合体ゴム類(以下単にゴム類とい
う)が含有される。
当該ゴム類は、ポリオレフィン系樹脂に対して1〜30
重量%好ましくは10〜20重量%含有させる。
当該ゴム類が1重量%未満であるときには、無延伸で
極薄フイルムを高速下に得難く、一方、30重量%を超え
ると光学性が悪くなったりしてフイルムとして好ましい
ものを得難い。
従って、上記からポリオレフィン系樹脂の使用量は99
〜70重量%好ましくは90〜80重量%である。
上記エチレンα−オレフィン共重合体ゴムの例として
は、エチレン−プロピレンジェン共重合体ゴム(EPD
M)、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−ブ
テン共重合体ゴム(EBR)を挙げることができる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)は、酢酸ビニ
ル含有量が10重量%以上のものが好ましい。
当該ゴム類におけるエチレンα−オレフィン共重合体
ゴム含有量は40〜70重量%好ましくは50〜60重量%、EV
Aの含有量は30〜60重量%好ましくは40〜50重量%であ
る。
上記エチレンα−オレフィン共重合体ゴムとEVAとの
混合範囲を外れる場合には、混合の際の相溶性が悪くな
り、高速化での製膜加工安定性に劣り、また、フイルム
におけるゲルやフィシュアイの原因となる。
なお、上記のエチレンα−オレフィン共重合体ゴムと
EVAとからなるゴム類のMIは0.2〜5g/10分(190℃)の範
囲のものがフィシュアイやゲルの発生や製膜加工安定性
の立場からは好ましい。
本発明では、(A)ポリオレフィン系樹脂と(B)上
記ゴム類を含有するポリオレフィン系樹脂(組成物)と
(C)ポリオレフィン系樹脂とを各々別々の押出機に供
給し、溶融させ、Tダイから多層フイルムを共押出しす
る。
その際(B)の組成物よりなる層[(B)層]が中間
層を構成し、(A)および(C)の各ポリオレフィン系
樹脂がそれぞれ表層を構成するようにサンドイッチ構造
とすることが必要である。
好ましい実施態様は前述の如く、特定混合比率のゴム
類1〜30wt%とホモポリプロピレン99〜70wt%とよりな
る(B)層を中間層とし、一方の表層(A)層をホモポ
リプロピレンよりなる層とし、他方の表層(C)層をエ
チレン−プロピレンランダムコポリマーまたは線状低密
度ポリエチレンよりなる層としたものである。
本発明では、かかる多層フイルム原反を、延伸せず
に、そのまま、キャスティングロールにて、あるいは、
冷却水槽を通して、冷却固化させる。
従来、延伸し分子配向させ、そのシュリンク性を利用
して、インフレーションフイルムとするシュリンクフイ
ルム(収縮包装フイルム)の製法が行われている。この
場合、インフレーションフイルムの原反はその厚みがせ
いぜい50μ厚みで、この原反を加熱下に延伸して厚みを
例えば13μ程度に薄くしている。このインフレーション
法は、一般に、ダイ押出機のフイルム組成物を急冷して
原反を得、この原反をニップロール間に通し、その内部
に空気を入れ、膨張させ、延伸させ、エヤーリングにて
冷却し、ニップロールで引取りし、耳部を縦方向にスリ
ットして二枚のフイルムとする。
本発明では延伸せずに、押出機のTダイから出た共押
出三層フイルムを例えばキャスティングロールに接触さ
せ当該フイルムを冷却固化させ、巻取りする。
当該共押出フイルムにおけるその厚み構成比(A)層
/(B)層/(C)層は0.05〜4:1:0.05〜4とすること
が好ましい。
中間層(B)層の厚みは全体厚みの15〜80%の範囲で
あり、好ましくは30〜70%である。15%未満のときには
ネックインが大で安定製膜に欠け、80%を越えるときに
はドローダウン性が悪く、高速製膜に耐え得なくなり、
フイルム破断に至る。
本発明では、上記如く、(A)層,(B)層,(C)
層の厚み構成比を好ましくは特定のものとし、(B)層
が中間層を構成するようにし、また、この(B)層のポ
リオレフィン系樹脂好ましくはホモポリプロピレンに、
特定範囲で上記共重合ゴムおよび上記共重合体を含有さ
せるようにし、さらに、当該(B)層との好ましい組合
せとして、(A)層のポリオレフィン系樹脂にホモポリ
プロピレンを、(C)層のポリオレフィン系樹脂にエチ
レン−プロピレンランダムコポリマーまたは線状低密度
ポリエチレンを用いるようにして、多層(三層)フイル
ムを共押出して、キャスト法により無延伸で厚みが3〜
30μ好ましくは5〜20μの無延伸極薄多層フイルムを得
ることができる。
本発明の上記構成によれば、高速化での製膜が可能
で、共押出後のフイルムの引取速度を例えば150m/minに
もすることができ、かかる製膜速度下で製膜を行っても
厚みむらが小さく、肌荒れも少ない。
[実施例] 次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明す
る。
実施例1. (A)層を構成する樹脂[ホモポリプロピレン、東燃
石油化学社製F209C、PP−1]、 (B)層を構成する樹脂[上記ホモポリプロピレン80
wt%に対し、ゴム類20wt%を添加したもの、当該ゴム類
(以下ELFということもある)はEPDM(エクソン化学社
製ビスタロン3708)60wt%とEVA(日本ユニカー社製DQD
J−3269)(VA28%、MI=20)40wt%とからなる] 及び (C)層を構成する樹脂[エチレンプロピレンランダ
ムコポリマー、東燃石油化学社製F409CE、PP−2] をそれぞれ別の押出機に供給し、230℃で溶融させ、
(A)層/(B)層/(C)層(厚み構成比1:4:1、全
厚5μ)からなる3層多層フイルムを共押出した後、15
0m/minの引取速度で25℃に保たれたキャスティングロー
ルに接触させ、当該フイルムを固化させた後に、5μの
三層フイルムを巻取りした。
結果を第1表に示す。
実施例2. (B)層を構成する樹脂中のゴム類をEPDM40wt%とEV
A60wt%とからなるものとし、三層フイルムの厚みを7
μとし、引取速度を120m/minとした以外は実施例1と同
様にした。
結果を第1表に示す。
実施例3. (B)層を構成する樹脂中のゴム類をEPDM50wt%とEV
A50wt%とからなるものとし、(C)層を構成する樹脂
を線状低密度ポリエチレン、日本ユニカー社製TUF−206
0、L−LDPEとした以外は実施例1と同様にした。
結果を第1表に示す。
実施例4. (A)層を構成する樹脂に、エチレンプロピレンラン
ダムコポリマー、東燃石油化学社製F409CE、PP−2を用
い、(B)層を構成する樹脂にホモポリプロピレン90wt
%に対し、ゴム類10wt%を添加したものを用いた以外は
実施例1と同様にした。
結果を第1表に示す。
比較例1〜3. 第1表に示す条件下で、三層フイルムを得た。
結果を第1表に示す。
[発明の効果] 以上本発明によれば、無延伸にて高速による極薄多層
フイルムの製膜が可能となった。
本発明によれば、特に、多層フイルムであって、ポリ
プロピレンよりなる層を中間層とし、その両面にポリオ
レフィン系樹脂よりなる層を有する三層構造の極めて薄
手のフイルムを高速下で無延伸で形成することのできる
技術を提供することができた。
さらに、本発明よれば、上記の如き中間層と両表面層
とを有する三層構造のフイルムのこれら層の好適な組合
せ技術を提供することができた。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリオレフィン系樹脂と (B)エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム40〜70重
    量%およびエチレン−酢酸ビニル共重合体30〜60重量%
    からなるゴム類1〜30重量%とポリオレフィン系樹脂99
    〜70重量%とからなる組成物と (C)ポリオレフィン系樹脂とを 各々別々の押出機に供給し、溶融させ、上記(B)の組
    成物よりなる層が中間層を構成し、上記(A)のポリオ
    レフィン系樹脂よりなる層および上記(C)のポリオレ
    フィン系樹脂よりなる層が両表層を構成するように多層
    フイルムを共押出し後、当該フイルム原反を冷却固化し
    て延伸せずに厚みが3〜30μのフイルムを得ることを特
    徴とする無延伸極薄多層フイルムの製造方法。
  2. 【請求項2】(A)のポリオレフィン系樹脂がホモポリ
    プロピレンで、(C)のポリオレフィン系樹脂がエチレ
    ン−プロピレンランダムコポリマーである、請求項1に
    記載の無延伸極薄多層フイルムの製造方法。
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