JP2707120B2 - 防滑性多層フイルムもしくはシート - Google Patents

防滑性多層フイルムもしくはシート

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JP2707120B2
JP2707120B2 JP27327188A JP27327188A JP2707120B2 JP 2707120 B2 JP2707120 B2 JP 2707120B2 JP 27327188 A JP27327188 A JP 27327188A JP 27327188 A JP27327188 A JP 27327188A JP 2707120 B2 JP2707120 B2 JP 2707120B2
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志浩 林
英明 戸田
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東燃化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はエチレン系重合体多層フイルムもしくはシー
トに関し、特に、防滑性と透明性と剛性とヒートシール
性とを兼備した、包装分野やアイスクリーム容器等の容
器分野に好適で、就中低温下で有用な多層構成のエチレ
ン系重合体フイルムもしくはシートに関する。
[従来の技術] エチレン系重合体などのポリオレフイン製フイルムよ
りなる包装袋は、寒冷地方や低温室内などの低温下で、
包装袋同士が滑りを起こし易く、また、荷物の運搬、移
送を行う際に荷崩れを起こすことがある。当該ポリオレ
フィンシートを真空圧空成形などにより例えばアイスク
リーム容器の如き容器に成形したものでも同様であり、
低温下での防滑性を具備したものを要望されている。
一方、このように防滑性を具備しているだけでなく、
当該フイルム,シートにあっては、透明性が良く、剛性
(弾性率)やヒートシール性能にも優れていることが要
求されており、包装材として透明性が良くディスプレイ
効果を発揮できるとか、包装袋の製袋に際しヒートシー
ル性が良好であるとか、荷物を運搬、保管等するのに用
いるパレットとして剛性があることが必要であるとかこ
れら特性をバランスよく有していることが求められてい
る。
「発明が解決しようとする課題] 本発明は防滑性と透明性と剛性とヒートシール性とを
バランスよく具備しており、包装分野や容器分野への用
途として好適で、特に、寒冷地やアイスクリームなどを
保冷貯蔵している低温室内などの低温下で有用なプラス
チックフイルムもしくはシートを得ることを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] かかる目的を達成するための本発明は、 エチレン−ブテンゴム(EBR)もしくはエチレンプロ
ピレンジェンゴム(EPDM)40〜70重量%とエチレン−酢
酸ビニルコポリマー(EVA)30〜60重量%よりなる表層
(以下A層ということもある)とホモポリプロピレン
(H−PP)もしくは線状低密度ポリエチレ(LLDPE)よ
りなる中間層(以下B層ということもある)とLLDPEも
しくはエチレンプロピレンランダムコポリマー(R/CE
P)よりなる表層(以下C層ということもある)との三
層構成よりなる包装・容器用防滑性多層フイルムもしく
はシートに存する。
本発明におけるA層は主として防滑性能に寄与し、B
層は主として剛性性能及び耐寒強度に寄与し、C層は主
としてヒートシール性能に寄与している。全体として、
LLDPEやH−PPやEVAなどの比較的透明性が良いものでポ
リオレフィン系フイルムもしくはシートを形成している
ので透明性も良い。
本発明におけるA層を構成するEBRもしくはEPDMとEVA
との混合比率は、前者/後者=40〜70wt%/30〜60wt%
であることが必要である。当該混合範囲を外れる場合に
は、防滑性能が悪く、また、混合の際の相溶性が悪く、
フイルムの製膜に際し加工安定性が悪く、フイルムやシ
ートにゲルやフィツシュアイを生じさせる。
当該組成物のMIは、同様の理由から0.5〜5g/10分の範
囲であることが好ましい。
上記EBRは、エチレンとブテンとの共重合体ゴムであ
る。
EPDMにおけるジエン成分の例としては、ジシクロペン
タジエン,エチリデンノルボーネン,メチレンノルボー
ネン、1,4−ヘキサジエンを挙げることができる。
EVAにおける酢酸ビニル(VA)の含有量は10wt%以上
であることが好ましい。
本発明におけるB層を構成するポリプロピレンは、プ
ロピレンのホモ重合体である。
本発明におけるC層を構成するLLDPEには、密度が0.9
10〜0.935g/cm3のものを使用することができる。同様に
C層を構成することのできるR/CEPは、エチレンとプロ
ピレンをランダム共重合したものである。
本発明では、B層のH−PP又はLLDPE層は剛性又は耐
寒性は良いが滑り易いという欠点をA層の防滑表層で補
い、また、このH−PP層のヒートシール性の欠如をC層
のLLDPEやR/CEP層で補っており、これら三層の組み合せ
により本発明所望の優れた性能を有する多層フイルムも
しくはシートを得ることができる。
本発明の多層フイルムもしくはシートは、例えば、A
層,B層及びC層を構成すべき各重合体をそれぞれ別個の
押出機に供給し、溶融させ、適当な厚み構成比のA層/B
層/C層からなる三層多層フイルムを共押出し後、冷却ロ
ール(キャスティングロール)に接触させ、フイルムを
冷却固化後、巻取りすることにより得ることができる。
第1図は当該製法を模式的にしめすもので、第1図に
て、1は押出機,2はTダイ,3はキャスティンロール,4は
引取ロール,5は多層フイルムである。
第2図には本発明の実施例を示す多層フイルムの構成
断面を示す。第2図にて、6はA層,7はB層,8はC層で
ある。
本発明では、同様の構成断面シールを得、例えば、第
3図(A)に示すように、多層シート9を金型10上に固
定し、ヒータ11で加熱して軟化した当該シートを、同図
(B)に示すように、金型10に真空吸着して、同図
(C)に示すように、真空圧空成形された容器12を取出
しすることができる。
[実施例] 以下、本発明を実施例に基づいて詳述する。尚、例中
の試験方法は次の通り。
(1)曇り度(%):ASTM D−1003 (2)1%弾性率(kg/cm2):ASTM D882 (3)ヒートシール温度 (℃): ASTM D882 300gポイントによる。C層について測定。
(4)滑り特性: (イ)滑り始め角度(゜):第4図に示すように、1.5m
(長さ)×250mm(巾)×2mm(厚)の板13にポリプロピ
レンシート(3mm厚)14を貼着したもの(以下、単に板
という)の上に、各々のテスト品15を載せて、その板を
引き上げ、当該テスト品15が滑り出す水平面16に対する
板との角度(θ)で評価。
(ロ)降下時間(秒):水平面16に対する板との角度θ
を30゜に固定し、板の長さ1.5mの距離を降下する時間で
評価。
実施例1. A層を構成する重合体(以下ELFという)として、EPD
M60%(wt.以下同じ)とEVA(VA含有量28%)40%(wt.
以下同じ)からなるELFを用い、B層を構成する重合体
として、ホモポリプロピレン(東燃石油化学社製 F−
209C)を用い、C層を構成する重合体として、エチレン
プロピレンランダムコポリマー(東燃石油化学社製 F
−409CE)を用い、それぞれ別々の押出機に供給し、200
℃で溶融させ、A層/B層/C層(厚み構成比1:4:1,厚み50
μ)からなる三層多層フイルムを共押出し後、20℃に保
たれたキャスティングロールに接触させ、フイルムを固
化させた後に、巻取りした。
当該フイルムを用いて、総重量が500gの袋体を構成し
て、滑り特性評価のためのテスト品として供した。
結果を第1表に示す。
実施例2. EVAを50%,EPDMを50%としたELFを用いた以外は実施
例1と同様とした。
結果を第1表に示す。
実施例3. EVA35%,EPDM65%のELFを用い、かつ、F−409CEに代
えL−LDPEを用い、フイルム厚を30μとした以外は実施
例1と同様とした。
結果を第1表に示す。
実施例4. EVA60%,EPDM40%とした以外は実施例3と同様とし
た。
結果を第1表に示す。
比較例1. A層を構成する重合体として、ELFに代えF209Cとした
以外は実施例1と同様にした。
結果を第1表に示す。
曇り度(ヘイズ)は小さくなるが、滑りやすい。
比較例2. A層を構成する重合体として、ELFに代えLLDPEとして
以外は実施例1と同様にした。
結果を第1表に示す。
曇り度は小さく透明性が良くなるが、滑りやすい。
比較例3. A層がEVA40%,EPDM60%のELFで、B層がF409CEの二
層フイルム(A層/B層 厚み構成比1:2,50μ厚)とした
以外は実施例1と同様とした。
結果を第1表に示す。
滑り特性は良いが、透明性が悪い。
比較例4. EVA35%とEPDM65%よりなるELF単層フイルム(30μ
厚)とした以外は実施例1と同様とした。
当該単層品では、透明性が悪く、剛性も悪い。
比較例5. A層がEVA35%,EPDM65%のELFで、B層がF209Cの二層
フイルム(A層/B層 厚み構成比1:2,50μ厚)とした以
外は実施例1と同様とした。
結果を第1表に示す。
ヒートシール温度が極めて高くなる 実施例5. 厚み2mmの多層シート(厚み構成比1:4:1)とし、総重
量500gのテスト品とした以外は実施例1と同様にした。
結果を第2表に示す。
比悪例7〜8. 第2表に示すような多層シートとした以外は実施例5
と同様にした。
滑り特性の評価結果はそれぞれ第2表に示す。
実施例6. 上記多層シートを真空圧空成形して、総重量100gのア
イスクリーム容器とし、その滑り特性の評価を行った。
結果を第3表に示す。
比較例9〜10. 第3表に示す重合体構成とした以外は実施例6と同様
とした。
結果を第3表に示す。
[発明の効果] 本発明によれば、低温下での防滑性,透明性,剛性,
ヒートシール性を兼備した多層フイルム,シートを得る
ことができ、低温での防滑性が要求される包装分野や容
器分野において有用なエチレン系重合体多層フイルム,
シートを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例工程を示す説明図、第2図は本
発明の実施例を示す構成断面図、第3図(A)〜(C)
はそれぞれ本発明の実施例工程を示す断面図、第4図は
本発明におけるテスト方法の説明図である。 1……押出機 5……多層フイルム 6……A層 7……B層 8……C層 9……多層シート 12……真空成形容器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン−ブテンゴムもしくはエチレンプ
    ロピレンジェンゴム40〜70重量%とエチレン−酢酸ビニ
    ルコポリマー30〜60重量%よりなる表層とホモポリプロ
    ピレンもしくは線状低密度ポリエチレンよりなる中間層
    と線状低密度ポリエチレンもしくはエチレンプロピレン
    ランダムコポリマーよりなる表層との三層構成よりなる
    包装・容器用防滑性多層フイルムもしくはシート。
JP27327188A 1988-10-31 1988-10-31 防滑性多層フイルムもしくはシート Expired - Lifetime JP2707120B2 (ja)

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