JP2673226B2 - トロリー装置 - Google Patents

トロリー装置

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JP2673226B2
JP2673226B2 JP1239485A JP23948589A JP2673226B2 JP 2673226 B2 JP2673226 B2 JP 2673226B2 JP 1239485 A JP1239485 A JP 1239485A JP 23948589 A JP23948589 A JP 23948589A JP 2673226 B2 JP2673226 B2 JP 2673226B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はトロリー装置に係わり、特に、建築物の躯体
構築に用いられて好適なトロリー装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
周知のとおり、複数階を有する建築物の躯体は通常、
基礎構築後、柱を上方に立設して行きながら大梁および
小梁を立設された柱間に架設してゆき、さらに床および
外壁等を形成していくことにより構築される。
従来、上記作業を行うにあたっての前記梁等の躯体構
成部材の組付けは全て大型揚重機器によりなされてい
た。すなわち、構築すべき躯体が中低層の場合はトラッ
ク・クレーンあるいはクローラ・クレーン等の地上に載
置されるクレーンにより、また高層の場合には、躯体の
構築に伴って上方に移行できるように構成されたタワー
クレーンなどによって行なわれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記従来の躯体構築法にあっては下記の如
き問題が生じている。
すなわち、上記従来の構築法では、前記梁等の躯体構
成部材の大部分を大型揚重機器を使用して組み付けるた
め、全体工程が、該大型揚重機器の稼動率に左右される
ものとなる。しかしながら、通常、それら大型揚重機器
は多くとも数基しか用いられないため、当然ながら、柱
の構築、梁の架設、外壁取付といった各作業は揚重機器
のいわゆる空き待ちの状況となり、断続的なものとな
る。このため、工期を要し、結果的にコストのかかるも
のとなっていた。また、大型揚重機器を使用するため安
全の確保にも多くの労力を必要とし、このことも工期延
長、コスト高の要因となっていた。そして、上記傾向
は、躯体規模が大となるほど顕著に現れるものとなって
いた。
また、近年、建設業界では深刻な人手不足と大幅な工
期短縮を実現するために、建築物の躯体構築の装置化・
自動化を図ろうとする動きがでてきており、既にいくつ
かの技術が提案されている。
このような躯体構築の装置化を図る上で、上記の如く
大型揚重機器により躯体部材を支持しながら取り付ける
従来工法では、躯体構築の自動化を望むことは不可能で
あり、躯体構築に係る高能率化としては、各躯体部材を
予めある程度ユニット化し、揚重回数を減らすといった
内容に止どまっていた。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、特に、
躯体構築に有効に適用することができ、躯体構築におけ
る連続的施工、延いては自動化を図ることのできるトロ
リー装置を実現、提供することを目的とするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係るトロリー装置は、複数本の支柱間に縦横
に水平架設された複数本の縦軌道および複数本の横軌道
と、懸吊手段を有して前記縦・横軌道に沿って自走する
複数のトロリー本体とを備えてなるものであって、前記
縦軌道と横軌道との交差部は同一平面内に構成されると
ともに、これら縦・横軌道には前記トロリー本体に電源
を供給するための電源供給ラインが両軌道の延長方向に
沿って付設され、一方、前記トロリー本体は、前記縦軌
道に対して係脱自在となる走行用車輪と前記横軌道に対
して係脱自在となる横行用車輪とを備えるとともに、前
記電源供給ラインに当接して摺動する受電部を有してい
ることを特徴とするものである。
〔作用〕
複数のトロリー本体は、縦横に架設された軌道に沿っ
て走行することができる その際、トロリー本体は、軌道に付設された電源供給
ラインより駆動源を得るため、電源供給のためのキャブ
タイヤケーブル等を引き回す必要がない。また、縦軌道
と横軌道との交差部を立体交差でなく同一平面内に構成
するとともに、トロリー本体には縦軌道に対して係脱自
在となる走行用車輪と、前記横軌道に対して係脱自在と
なる横行用車輪とを設けたので、各トロリー本体を縦横
両軌道にわたり自由に移動させることが可能である。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明す
る。
第1図ないし第7図は本発明に係るトロリー装置の一
実施例を示すもので、本装置を建築物の躯体構築に適用
した例を示したものである。
このトロリー装置1は、第1図および第2図に示すよ
うに、複数本の支柱2,2,…間に縦横に水平架設された複
数本の縦軌道3,3,…および複数本の横軌道4,4,…と、懸
吊手段を有して前記両軌道3,4に沿って自走する複数の
トロリー本体5,5,…とを備えてなるものである。
前記縦軌道3および横軌道4は、ここでは第3図に示
すように1形鋼より構成されている。また、これら縦軌
道3,3,…と横軌道4,4,…の交差部6,6,…は第1図にも示
されるように同一平面上に構成されている。
第3図はトロリー本体5の走行部を示したもので、該
走行部の下方に、例えば巻き上げ装置等の作業装置が設
けられている。符号8は前記縦軌道3に係合して転動す
る走行用車輪、また符号9は前記横軌道4に係合して転
動する横行用車輪で、この場合、第4図に示すようにそ
れぞれ4個(片側2個ずつ)が設けられた構成となって
いる。図示は省略してあるが、これら走行用車輪8,8,…
のうち少なくとも一つ、また横行用車輪9,9,…のうち少
なくとも1つは、該トロリー本体5が自載する駆動機構
に接続された駆動輪となっている。ちなみに、第4図は
縦軌道3と横軌道4との交差部6を示したものである。
これら走行用車輪8および横行用車輪9は、それぞれ
直交する両軌道3,4に対して平行となるピン10,11に回動
自在に設けられており、これにより、各車輪8,9は縦軌
道3および横軌道4に対してそれぞれ係脱自在となるよ
うに構成されている。すなわち、第3図および第4図は
走行用車輪8のみが縦軌道3に係合し、横行用車輪9は
横軌道4から離脱された状態となっている。
I形鋼よりなる縦軌道3および横軌道4の下面側に
は、電源供給用ライン(トロリーバー)12が、両軌道3,
4の長手方向に沿って3列付設されている。これら3列
の電源供給用ライン12は3相電源に対応して設けられた
もので、それぞれ絶縁材よりなる懸吊部材13を介して両
軌道3,4に設けられたものとなっている。これら電源供
給用ライン12には図示されない電源供給装置により電流
が供給される。また、第3図において符号14は、電源供
給用ライン12を保護するためのカバーで、絶縁材料によ
り形成されたものである。
一方、トロリー本体5の上面には上下方向に伸縮する
パンタグラフ15が設けられ、該パンタグラム15の上端部
には前記3列の電源供給用ライン12に対応して受電部16
が形成されている。パンタグラフ15は常時伸張方向に付
勢されており、これにより、受電部16は電源供給用ライ
ン12に当接される。
ところで、第4図および第5図に示すように縦軌道3
および横軌道4は、その交差部6において、前記走行用
車輪8および横行用車輪9のフランジ部8a,9aがそれぞ
れ通過できるように切欠部17が形成されたものとなって
いる。第5図において符号18は、該切欠部17の形成によ
って離間された両軌道3,4を接続するためのつなぎ材で
ある。また、この両軌道3,4の交差部6において前記電
源供給ライン12は切欠部17手前で終端しており、交差部
6を挾んで対向した終端部12aどうしは電線20にて接続
されたものとなっている。これらの電線20は3相電源を
構成するU相線,V相線,W相線どうしを、それぞれが他相
線と交わらないように結線されている。
また、これら電線20は第5図に示すように、電源供給
用ライン12に対して若干上方へ逃げた位置に架設してあ
り、トロリー本体5がこの交差部6を通過する際、パン
タグラフ15上端部に設けられた前記受電部16がこれら電
線20に接触しないようになっている。
また、本実施例におけるトロリー装置1は、その支柱
2,2,…が、第1図に示すように、本トロリー装置1を用
いて構築される躯体40における、構築されつつある柱4
1,41,…の上端部に固定されたものとなっている。すな
わち、この支柱2は第6図に示すように、前記柱41にお
ける既に構築された部分すなわち既設部分の四隅に柱41
を囲むように設けられる4本のガイドロッド21を有して
枠体に組まれたものとなっている。この支柱2の下端部
には該支柱2を柱41の既設部に固定するための締付バン
ド22が構成されている。符号23は該締付バンド22を締め
付けるためのボルトである。さらに、この場合、前記ガ
イドロッド21には、このガイドロッド21に沿って摺動す
る移動型枠24が設けられている。移動型枠24は、構築す
べき柱41の断面形成を有し上下が開口した筒状に形成さ
れている。また、この移動型枠24は全体として、躯体1
を構成する前記梁42の成(セイ)の約2倍あるいはそれ
以上の長さに設定されており、長さ方向(高さ方向)に
対し中央部より上下に2分割された構成となっている。
また、この移動型枠24は、箱体の四隅を形成する固定堰
板(せきいた)25と、前記ガイドロッド21に軸支され、
これら固定堰板25間に形成される開口部26を両側から開
閉自在に塞ぐ開閉堰板27A,27Bとからなっている。第7
図にこの開閉堰板27A,27Bの開状態を示す。さらに、こ
の移動型枠24の下端には、支柱2の下端に設けられた前
記締付バンド22と同様の締付バンド28が前記固定堰板25
と一体に構成されている。符号29は該締付バンド28を締
め付けるボルトである。なお、該締付バンド28および前
記締付バンド22は、それぞれ前記開口部26に対応した位
置にこの開口部26と同一幅の離間部28a,22aを形成して
おり、ボルト29,23は、それら離間部28a,22aを締め付け
る構成となっている。また、該移動型枠24を上下2分割
としたのは、柱41の仕口部の施工に対応させたものであ
る。そして、前記支柱2の下端と、移動型枠24の下端と
の間には伸縮ジャッキ30が介在されている。つまり、該
伸縮ジャッキ30の操作により移動型枠24と支柱2とが相
対的に摺動できるものとなっている。
さらに本実施例では、第1図および第2図に示すよう
に、前記支柱2のうち躯体40の外周部に位置されるもの
については、その上端部間に、トロリークレーン32を走
行させるための第2の軌道38が架設されたものとなって
いる。これら第2の軌道33は第8図に示すように支柱2
の幅と同等の幅で2本平行に設けられたものとなってい
る。トロリークレーン32は水平旋回するブーム34を有し
た構成とされている。符号35は懸吊ワイヤ36を巻回する
巻取り装置である。
次に、本発明に基づき一例として上記の如く構成され
てなるトロリー装置1の作用について第9図ないし第18
図を参照しながら説明する。なお、これら各図中には1
階〜3階までのフロアーを示すラインを鎖線にて示して
ある。また、図では1スパンのみを示したものとなって
いるが、本実施例では、これら第9図〜第18図に示す作
業は、複数の柱について同時に進行するものとする。
上記トロリー装置1は、第9図の如く柱41の基部を約
1m程度構築した後、第10図の如くこの基部に固定され
る。柱41の基部への固定は、支柱2の下端に構成された
前記締付バンド22によってなされる。図中符号43は柱鉄
筋を示す。
次に、柱41を上方に延長構築するが、本実施例では該
柱41がRC造(鉄筋コンクリート造)のものであるから、
柱41の延長構築はコンクリート44の打設によって行なわ
れる。そして、コンクリート41の打設は支柱2に構成さ
れた前記移動型枠24により行なわれるわけである。
すなわち、まず第11図に示すように移動型枠24を上方
に移動させる。移動型枠24は伸張ジャッキ30を伸張させ
ることによりガイドロッド21に沿って上方に移動する。
このときの移動型枠24の上昇高さは、この移動型枠24の
下部が、先に打設した前記コンクリート44の上端部に若
干被る程度である。上記の如く移動型枠24を所定位置ま
で上昇させたら、該移動型枠24内にコンクリート4を打
設する。ただし、この時点で移動型枠24の上半分は、梁
42を架設する位置に対応するから、前記コンクリート44
の打設は該移動型枠24の下半分までとする。ここで打設
されたコンクリート44は先に打設された前記コンクリー
ト44に打ちたされることとなる。
上記で打設したコンクリート44が硬化したら、第12図
の如く支柱2,2,…を一斉に上昇させる。支柱2を上昇さ
せるには、移動型枠24の下端に設けられた締付バンド28
を締め付けた後、支柱2の下端に設けられた締付バンド
22を緩め、その後伸縮ジャッキ30を退縮させればよい。
移動型枠24の締付バンド28の締付けにより固定堰板25
が、硬化した打設コンクリート4に強く圧接され固定さ
れるから、その状態で伸縮ジャッキ30を退縮させれば、
支柱2がこの固定された移動型枠24に対して摺動して上
方移動するものとなる。
次いで、上記工程にて打設された柱コンクリート4の
上面に第13図に示す如く梁42を架設する。この梁42の架
設は、前記トロリー本体5に設けられた巻き上げ装置に
より行なわれる。
巻き上げ装置を備えるトロリー本体5は縦軌道3およ
び横軌道4に複数台が設けられており、1本の梁42に対
して例えば2台の巻き上げ装置を使用し、梁42を両側か
ら懸吊することも勿論可能である。また、巻き上げ装置
(トロリー本体5)は、縦・横軌道3,4に複数台設けら
れているから、複数箇所での同時施工が可能である。軌
道3,4には電源供給用ライン12が付設してあり、トロリ
ー本体5はパンタグラフ15の上部に受電部16を備え、該
受電部16より駆動源としての電源を供給されるので、キ
ャブタイヤケーブル等を引き回すことなく自由な走行が
可能である。
なお、このとき、梁42を接続すべき柱41の部分は、上
方に移動された前記移動型枠24の上半分が囲繞したもの
となっている。したがって、移動型枠24の上半分につい
ては、前記開閉堰板27A,27Bを開状態としておくことに
より接続すべき梁42を交わすことが可能となる(第7図
参照)。
上記の如くトロリー本体5に設けられた巻き上げ装置
により梁42,42,…が架設されたならば第F図に示す如
く、その仕口部に、柱41の2階層に対応する部分を構成
するための柱鉄筋43を組付ける。該柱鉄筋43の組付けも
トロリー本体5を有した巻き上げ装置によりなされる。
上記状態となったならば、移動型枠24内にコンクリー
ト4を打ち足し、該コンクリート4が硬化したら第15図
の如く移動型枠24を上昇させる。このとき、移動型枠24
は、下半分の開閉堰板27A,27Bを開状態とすることによ
り該移動型枠24を通過する梁を交わす。一方、上半分に
ついては開閉堰板27A,27Bを閉じ、この移動型枠24の上
半分に対してコンクリート4を打設する。
その後、上述した要領で各支柱2,2,…を一斉に上昇さ
せる。つまり、トロリー装置1全体を、新たに延長構築
された柱41の既設部分に沿ってさらに上方に移動させる
わけである。
続いて第16図の如く、再び移動型枠24を上昇させ、そ
の上昇された移動型枠24内にコンクリート4を打設し、
この打設コンクリート4の硬化後、支柱2,2,…すなわち
トロリー装置1全体を上昇させる。
上記の如き状態となったならば、同第16図に示すよう
に、架設した前記梁42上に、2階フロアを形成するため
のPC板45,45,…をトロリー本体5を有してなる巻き上げ
装置を使用して敷設し、床46を構築する。
この場合、これらのPC板45は、前記トロリークレーン
32を用いて地上の資材置場48(第2図参照)から予め施
工フロア(この場合2階)に運ばれものとしている。ト
ロリークレーン32は上述したように躯体40の外周部に設
けられ、かつ2本の第2の軌道33にまたがって設置さ
れ、旋回機能を有したものである。したがって上記のよ
うに、その旋回機能を用いて、地上の資材置場47に載置
された資材や部材を施工フロアに懸吊することができ、
また、それらPC板45,45,…あるいは梁42,42,…等の資材
をある程度まとめて一度に搬送することが可能である。
また、前記PC板45,45,…の設置も、第1図に示すよう
に、例えば並設された2本の縦軌道3(あるいは横軌道
4)を走行する2台のトロリー本体5(巻き上げ装置)
による共吊りなどを行うことにより効率的に行える。
しかも、縦軌道3および横軌道4は、それらの交差部
6が同一平面内に構成されており、立体交差するもので
はない。よって、各トロリー本体5は、縦軌道3から横
軌道4に、あるいは横軌道4から縦軌道3にというよう
に各支柱2間を縦横に自由に走行することができる。し
たがって各トロリー本体5は所望場所に直ちに到達する
ことができるとともに、複数台の巻き上げ装置7を自由
に組み合わせた作業を行うことができる。
トロリー本体5は、上述したように、横軌道3に沿っ
て走行する走行用車輪8と縦軌道4に沿って走行する横
行用車輪9とをそれぞれ有し、かつこれら走行車輪8お
よび横行用車輪9は、前記ピン10,11にそれぞれ回動自
在に設けられることにより、各軌道3,4に対して係脱自
在に構成されたものである。従って、第3図に示したよ
うに、縦軌道3を走行する場合には、横行用車輪9は下
側方に退去させて置くようにすればよい。このようにす
れば横行用車輪9が横軌道4と干渉することなく、該ト
ロリー本体5が縦軌道3に沿って走行中、交差部6にお
いて横軌道4を横切ることができる。なお、走行用車輪
8および横行用車輪9の軌道への係脱操作は図示されな
い駆動装置によりなされる。同様に、横軌道4を走行す
る際には横行用車輪9を横軌道4に係合させる一方、走
行用車輪8は下側方に退去させておけばよい。
また、トロリー本体5を例えば縦軌道3より横軌道4
に乗り換えさせる際には、まず、走行用車輪8を縦軌道
3に係合させた状態で該トロリー本体5を第4図の如く
交差部6の中央部に位置させる。次いで、その状態のま
ま下側方に退去させていた横行用車輪9を横軌道4に係
合させた後、走行用車輪8を縦軌道3から離脱させれば
よい。
特に、部材を懸吊した状態のまま交差部6を通過させ
ようとする状況において、縦横の軌道を仮に立体交差さ
せた場合では、上方に架設された軌道を走行するトロリ
ー本体5が交差部を通過する際、下方の軌道を交わすた
めに懸吊部材を一度吊り上げなければならないか、場合
によっては通過不可能となる。また、立体交差により構
成された軌道ではトロリー本体5の縦軌道3および横軌
道4間の乗り換えは不可能である。
本発明では、縦横の軌道3,4の交差部6を同一平面内
に構成したので、上記の如く極めて効率的なトロリー本
体5の運用を図れるわけである。
さて、上記の如く床46が形成されたならば、第17図に
示すようにトロリークレーン32を用いて1階部に外壁4
7,47,…を取り付ける。ただし、この外壁47の取付作業
はトロリークレーン32により行うため、前記床版組付け
作業と同時に行うこともできる。
以上までで、目的とする躯体1のうち、2階フロア部
を含む1階層部分が構築されたこととなる。
以降は、第18図に示すように、上記同要領にて本トロ
リー装置1全体を、柱41,41,…の上方延長に伴なわせて
上昇させながら、トロリー本体5を備えた巻き上げ装置
を用いて前記柱鉄筋43,梁42,床46(床板45),外壁47等
の躯体構成部材を組み付けて行けばよい。
このように、上記のトロリー装置1によれば、軌道を
縦横に設け、しかもそれら縦・横軌道を同一平面内に構
成したのでトロリー本体5をそれら縦・横軌道間に自由
に走行させて広い領域での作業を行うことができる。ま
た、それら縦・横軌道に設けられた複数台のトロリー本
体5により、複数箇所での同時作業、複数台のトロリー
本体5(巻き上げ装置)による共吊り作業なども行うこ
とができ、極めて効率的な作業を望むことができる。さ
らにトロリー本体5は、軌道に付設された電源供給用ラ
イン12より受電部16を介して動力源を得ることができる
ためキャブタイヤケーブル等を引き回すことなくそれら
縦・横軌道3,4を自由に自走することができる。このこ
とは特に、本トロリー装置1では、トロリー本体5を上
記の如く縦横に走行させるため、極めて効果的である。
また、特に上記実施例に係るトロリー装置1では、該
トロリー装置1を構成する支柱2を、躯体40を構成すべ
く形成される柱41に取り付け、装置全体が該柱41の延長
構築と共に上昇する如く構成したので、梁42および床46
を構成する床板45等の躯体構成部材の殆どあるいは全て
を該トロリー装置1を用いて組み付けることが可能とな
る。したがって、本トロリー装置1をこのように躯体構
築用として用いた場合には、躯体構築の装置化、延いて
は自動化を図ることができるものとなる。
なお、上記実施例では、トロリー本体5に装着される
作業装置として巻き上げ装置のみを示したが、このトロ
リー本体5に例えば溶接装置あるいはボルト締結装置等
の各種作業装置を装着すればより一層の装置化が図れ、
躯体構築の完全自動化をも望めるものとなる。ただし、
本発明に係るトロリー装置1は、上記の如く躯体構築用
に限定されるものではなく、その他の一般的用途、例え
ば工場等に適用しても良いことは言うまでもない。
また、実施例では、本トロリー装置1を躯体構築に適
用するにあたり、トロリー本体5とは別に資材搬送用と
してトロリークレーン32を設けた構成としているが、例
えば縦・横軌道3,4の一端を前記躯体40より外方に張り
出させてトロリー本体5が躯体40よりも外部に移動でき
るように構成すれば、トロリー本体5に装着した巻き上
げ装置のみで上記同様の作業を行うことができる。
〔発明の効果〕
以上説明したとおり本発明によれば、軌道を縦横に設
けるともにそれら縦・横軌道を同一平面内に構成したの
で複数台のトロリー本体をそれら縦・横軌道間に自由に
走行させて広い領域での作業を能率的に行うことができ
ることに加え、複数箇所での同時作業、複数台のトロリ
ー本体にそれぞれ装着された作業装置による共同作業
(共吊り等)なども行うことができるので極めて効率的
な作業を望むことができる。さらにトロリー本体は、軌
道に付設された電源供給用ラインより受電部を介して動
力源を得ることができるためキャブタイヤケーブル等を
引き回すことなくそれら縦・横軌道をそれら付帯設備の
障害をうけることなく自由に自走することができる、等
の種々の優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係るトロリー装置を躯体と
共に示す全体斜視図、第2図はトロリー装置の全体平面
図、第3図はトロリー本体を軌道と共に示す正面図、第
4図はトロリー本体を軌道の交差部において示す平面
図、第5図は軌道の交差部を示す側面図、第6図は支柱
および移動型枠を示す斜視図、第7図は開閉堰板を開状
態で示す移動型枠の水平断面図、第8図はトロリークレ
ーンの斜視図、第9図ないし第18図は一実施例によるト
ロリー装置の作用を示すもので、それぞれトロリー装置
を該トロリー装置を用いて構築される躯体と共に示す部
分立面図である。 1……トロリー装置、 2……支柱、3……縦軌道、 4……横軌道、5……トロリー本体、 6……交差部、 8……走行用車輪、9……横行用車輪、 12……電源供給用ライン、 16……受電部。
フロントページの続き (72)発明者 高田 博尾 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 須賀川 勝 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数本の支柱間に縦横に水平架設された複
    数本の縦軌道および複数本の横軌道と、懸吊手段を有し
    て前記縦・横軌道に沿って自走する複数のトロリー本体
    とを備えてなるトロリー装置であって、 前記縦軌道と横軌道との交差部は同一平面内に構成され
    るとともに、これら縦・横軌道には前記トロリー本体に
    電源を供給するための電源供給ラインが両軌道の延長方
    向に沿って付設され、一方、前記トロリー本体は、前記
    縦軌道に対して係脱自在となる走行用車輪と前記横軌道
    に対して係脱自在となる横行用車輪とを備えるととも
    に、前記電源供給ラインに当接して摺動する受電部を有
    していることを特徴とするトロリー装置。
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