JP2832278B2 - 躯体の構築方法 - Google Patents

躯体の構築方法

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JP2832278B2 JP23948389A JP23948389A JP2832278B2 JP 2832278 B2 JP2832278 B2 JP 2832278B2 JP 23948389 A JP23948389 A JP 23948389A JP 23948389 A JP23948389 A JP 23948389A JP 2832278 B2 JP2832278 B2 JP 2832278B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は躯体の構築方法に係わり、特にRC造柱とS造
梁とからなり複数階を有してなる躯体構築の自動化ある
いは半自動化を図ることのできる躯体の構築方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
周知のとおり、複数階を有する建築物の躯体は通常、
例えばS造(鉄骨造)の躯体では、基礎構築後、柱を上
方に立設して行きながら大梁および小梁を立設された柱
間に架設してゆき、その後、床および外壁等を形成して
いくことにより構築される。
従来、上記作業を行うにあたり、前記柱,梁,外壁等
の躯体構成要素の組付けは、全て大型揚重機器によりな
されていた。
すなわち、構築すべき躯体が中低層の場合はトラック
・クレーンあるいはクローラ・クレーン等の地上に載置
されるクレーンにより、また高層の場合には、躯体の構
築に伴って上方に移行できるように構成されたタワーク
レーン等によって行なわれている。
また、柱がRC造(鉄筋コンクリート)とされる躯体で
は、同様に柱を上方に構築してゆきながら構築された柱
間に揚重機器により梁を架設していく。その際、柱の構
築は、既に構築された下階の梁または床等を利用して足
場を仮設し、その足場を利用して型枠を組み、コンクリ
ートを打設することによりなされる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記従来の躯体構築法であっては下記の如
き問題が生じている。
すなわち、上記従来の構築法では、前記柱,梁,ある
いは柱用鉄筋篭等といった躯体構成部材の大部分を大型
揚重機器を使用して組み付けるため、全体工程が、該大
型揚重機器の稼働率に左右されるものとなる。しかしな
がら、通常、それら大型揚重機器は多くとも数基しか用
いられないため、当然ながら、柱の構築、梁の架設、外
壁取付といった各作業は揚重機器のいわゆる空き待ちの
状況となり、断続的なものとなる。このため、工期を要
し、結果的にコストのかかるものとなっていた。また、
大型揚重機器を使用するため安全の確保にも多く労力を
必要とし、このことも工期延長、コスト高の要因となっ
ていた。そして、上記傾向は、躯体規模が大となるほど
顕著に現れるものとなっていた。
また、上記の如く大型揚重機器により躯体部材を支持
しながら取り付ける従来工法では、躯体構築の自動化を
望むことは不可能であり、躯体構築に係る高能率化とし
ては、各躯体部材を予めある程度ユニット化し、揚重回
数を減らすといった内容に止どまっていた。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、複数階
のフロアを有する躯体を大型揚重機器を用いずに連続的
に施工でき、それにより自動化を図れると共に、躯体規
模に拘わらず有利性を発揮することができる躯体の構築
方法を実現、提供することを目的とするものであり、特
に、RC造の柱を有する躯体に対して適用することのでき
る躯体の構築方法を提供することを目的とするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の躯体の構築方法は、柱の基部を所定高さ形成
する第1工程と、前記第1工程により形成された柱基部
に、上昇手段を有して少なくとも1階層以上の長さに形
成された移動支柱,該移動支柱に沿って上下動する移動
型枠,各移動支柱の上端間に縦横に架設された軌道,お
よび該軌道に沿って走行する複数台の移動懸吊装置を有
してなる躯体構築装置を設置する第2工程と、前記移動
懸吊装置により所定階の柱鉄筋,梁,床板,外壁等の躯
体構築部材を組み付ける第3工程と、前記移動型枠を上
昇させながら柱を上方に延長構築していく第4工程と、
柱の延長構築に伴い、該柱の既設部分を足掛かりとして
前記複数の移動支柱を上昇させる第5工程とを有し、前
記第1工程および第2工程の完了後、前記第3工程ない
し第5工程を繰り返すことにより躯体を下方から上方に
構築していくことを特徴とするものである。
〔作用〕
柱,梁,床板,外壁等の躯体構成部材は、構築途中に
ある柱上部に取り付けられた躯体構成装置を構成して縦
横に走行する移動懸吊装置により取り付けられる。ま
た、躯体構築装置は、自身が構築した柱を足掛かりとし
て上昇する。したがって、これらの工程を繰り返し実施
していくことにより、複数階層を有する躯体を連続的に
構築していくことができる。
また、躯体構成部材は、軌道に沿って自走する複数台
の移動懸吊装置により所定箇所に組付けられるため大型
揚重機器は不要であり、かつ、広範囲の同時施工が実現
される。
特に本発明は、柱構造がRC造等、型枠によるコンクリ
ート打設によって構築される躯体に適用されるものであ
り、移動型枠内にコンクリート打設してその移動型枠を
上昇させていくことで柱を上方に延長構築していく。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明す
る。
第1図は本発明の一実施例を示すもので、本発明を、
柱がRC造、梁がS造となる構造の躯体に適用した例を示
すものである。また、本図は、目的とする躯体1の下方
部分が、下記に詳述する本方法により既に構築され、そ
の上部にさらに上層部を構築している模様を示したもの
である。
図中、符号2,2…は躯体1を構成する複数本の柱で、
上記の如くここではRC造のものである。また符号6,6,…
は柱2,2,…間に架設され同じく躯体1を構成する梁であ
り、ここでは鉄骨梁すなわちS造のものとなっている。
さらに符号7は前記梁6,6,…間に形成された床で、ここ
では、図示の如く多数の床板8(PC板またはハーフPC
板,デッキプレート等)を梁6間に架設して行くことに
より形成される。
また、同図中、符号100で全体として示すものは躯体
1を構築する上での骨子となる躯体構築装置であり、以
下、この躯体構築装置100について説明する。
躯体構築装置100は、上昇手段を有して少なくとも1
階層以上の長さに形成された移動支柱10と、該移動支柱
10に沿って上下動する移動型枠20と、各移動支柱10の上
端間に縦横に架設された軌道40と、該軌道40に沿って走
行する複数台の移動懸吊装置50とを有して構成されてい
る。
移動支柱10は第2図ないし第4図に示すように、構築
すべき柱2の四隅に位置するガイドロッド11が枠状に組
まれてなるもので、少なくとも構築すべき躯体1の1階
層以上の長さに形成されている。この支柱10の下端部に
はボルト12によって締め付けられる締付バンド13が構成
されており、この締付バンド13により該支柱10は既設の
柱2に強固に固定される。
移動型枠20は、前記支柱10を構成する4本のガイドロ
ッド11に沿って摺動自在に設けられ、底部および上部が
開口された箱体を構成するものとなっている。この移動
型枠20は全体として、躯体1を構成する前記梁6の成
(セイ)の約2倍またはそれ以上の長さに設定されてお
り、長さ方向(高さ方向)に対し中央部より上下に2分
割された構成となっている。また、この移動型枠20は、
箱体の四隅を形成する固定堰板(せきいた)21と、前記
ガイドロッド11に軸支され、これら固定堰板21間に形成
される開口部22を両側から開閉自在に塞ぐ開閉堰板23A,
23Bとからなっている。第5図に開閉堰板23A,23Bの開状
態を示す。一方の開閉堰板23Aにおけるコンクリート支
持面23a、すなわち前記固定堰板21の内面21aと面一とな
るなる部分は薄肉のプレート24により構成され、他方の
開閉堰板23Bのコンクリート支持面23bは前記プレート24
の背面に重なる如く構成されている。このように、前記
開口部22を両側から塞ぐように構成したのは、主とし
て、該移動型枠20を径の異なる柱にも適用できるように
したためである。すなわち、仮に、柱の径が図示例のも
のよりも大径であった場合には、移動支柱10のガイドロ
ッド11の間隔が拡がり、これにより前記開口部22の幅も
拡がるものとなる。そこで、上記構成であれば、このよ
うな状況となった場合でも両開閉堰板23A,23Bが開口部2
2を随時閉塞することが可能となるのである。さらに、
この移動型枠20の下端には、移動支柱10下端に設けられ
た前記締付バンド13と同様の締付バンド26が前記固定堰
板21と一体に構成されている。符号25は該締付バンド26
を締め付けるボルトである。なお、該締付バンド26およ
び前記締付バンド13は、それぞれ前記開口部22に対応し
た位置にこの開口部22と同一幅の離間部26a,13aを形成
しており、ボルト12,25は、それら離間部26a,13aを締め
付ける構成となっている。また、該移動型枠20を上下2
分割としたのは、柱6の仕口部の施工に対応させたもの
で、その作用については後述する。そして、前記移動支
柱10の下端と、移動型枠20の下端との間には伸縮ジャッ
キ30が介在されている。つまり、該伸縮ジャッキ30の操
作により移動型枠20と移動支柱10とが相対的に摺動でき
るものとなっている。なお、第3図において符号14は、
開閉堰板23A,23Bの閉状態時に、それら開閉堰板23A,23B
を固定するためのロック機構である。
移動懸吊装置50は、前記各移動支柱10の上端近傍間に
わたって架設された軌道40に沿って走行するもので、こ
こで、この移動懸吊装置50は、駆動装置を備えて自走す
るトロリー51を有したものとなっている。従って、前記
軌道40はこの場合、トロリーレール41(41′)となって
いる。前記トロリーレール41は第6図に示すように前記
移動支柱10間にわたり縦横に架設されており、ここでは
第7図に示すようにI形鋼より構成されている。また、
これら縦横に架設されたトロリーレール41の交差部42は
同一平面上に構成されている。
第7図および第8図において符号52,52,…はトロリー
レール41(軌道40)に沿って転動する走行用車輪で、こ
の場合、第8図に示すように1方向のトロリーレール41
に対して4個(片側2個ずつ)が設けられた構成となっ
ている。図示は省略してあるが、これら走行用車輪のう
ち少なくとも1つには該トロリー51が自載する駆動機構
が接続たれた駆動輪となっている。ちなみに、第8図は
トロリーレール41の交差部42を示したものである。ま
た、このトロリー51は、トロリーレール41の交差部42に
おいて走行方向を交差方向に変更したときの、その直交
したトロリーレール41′に係合される車輪、すなわち横
行用車輪52′,52′,…を備えたものとなっている。横
行用車輪52′も前記走行用車輪52同様4個が設けられ、
少なくとも1個が駆動輪とされている。これら走行用車
輪52および横行用車輪52′は、第7図に示すようにトロ
リーレール41,41′に対してそれぞれ平行となるピン53,
53′に回動自在に設けられており、これにより、各車輪
52,52′がトロリーレール41,41′に対して係脱自在とな
るように構成されている。すなわち、第7図および第8
図は走行用車輪52のみがトロリーレール41に係合し、横
行用車輪52′はトロリーレール41′から離脱された状態
となっている。
I形鋼よりなるトロリーレール41(41′)の下面側に
は、電源供給用プレート44(トロリーバー)が、トロリ
ーレール41の長手方向に沿って3列付設されている(第
7図参照)。これら3列の電源供給用プレート44は3相
電源に対応して設けられたもので、それぞれ絶縁材より
なる懸吊部材45を介してトロリーレール41(41′)に設
けられたものとなっている。これら電源供給用プレート
44には図示されない電源供給装置により電流が供給され
る。また、第7図において符号46は、電源供給用プレー
ト44を保護するためのカバーで、絶縁材料により形成さ
れたものである。一方、トロリー51の上部には上下方向
に伸縮するパンタグラフ54が設けられ、該パンタグラフ
54の上端部には前記3列の電源供給用プレート44に対応
して受電部55が形成されている。パンタグラフ54は常時
伸張方向に付勢されており、これにより、受電部55は電
源供給用プレート43に当接される。
ところで、第8図および第9図に示すようにトロリー
レール41(41′)は、その交差部42において走行用車輪
52および横行用車輪52′のフランジ部52aが通過できる
ように切欠部43が形成されたものとなっている。第9図
において符号47は、該切欠部43の形成によって離間され
たトロリーレール41(41′)を接続するためのつなぎ材
である。また、このトロリーレール41(41′)の交差部
42において前記電源供給プレート44は、第9図に示すよ
うに切欠部43手前で終端しており、交差部を挾んで対向
した終端部44aどうしは電線48にて接続されたものとな
っている。これらの電源48は3相電源を構成するU相
線,V相線,W相線どうしを、それぞれが他相線と交わらな
いように結線している。また、これら電線48は第9図に
示すように、電源供給用プレート44に対して若干上方へ
逃げた位置に架設してあり、トロリー51がこの交差部42
を通過する際、パンタグラフ54上端部に設けられた前記
受電部55がこれら電線48に接触しないようになってい
る。
さらに本実施例では、第1図および第6図に示すよう
に、前記移動支柱10のうち躯体1の外周部に位置される
ものについては、その上端部間に、後述するトロリーク
レーン56走行のための第2の軌道57が架設されたものと
なっている。これら第2の軌道57は第10図に示すように
移動支柱10の幅と同等の幅で2本平行に設けられたもの
となっている。この場合、該第2の軌道57は第10図に示
す如くチャンネル材58を、その底面どうしが互いに内側
に向くように対向配置したものである。トロリークレー
ン56はこれら2本の軌道57にまたがって設けられ、下端
側方部に設けられた車輪59,59,…がチャンネル材58,58
の凹部58aと係合するものとなっている。このトロリー
クレーン56は、旋回板61上に構成されることにより水平
旋回するブーム62を有している。同図中符号63は、前記
旋回板61の外周部に形成されたギヤ部61aに噛合する駆
動ギヤ、64は駆動ギヤ63を駆動するモーター、65は懸吊
ワイヤ66を巻回する巻取り装置である。
以上が、本発明の躯体の構築方法を実施する上で用い
られる躯体構築装置100の一構成例であり、この躯体構
築装置100は上述した如く、移動支柱10,移動型枠20,軌
道40(トロリーレール41),トロリー51を備えてなる移
動懸吊装置50を主体として構成されたものとなってい
る。
次に、前記躯体構築装置100を使用しての躯体構築方
法について主として第11図ないし第20図を参照しながら
説明する。なお、これら各図中には1階〜3階までのフ
ロアーを示すラインを鎖線にて示してある。また、図で
は1スパンのみを示したものとなっているが、本実施例
では、これら第11図〜第20図に示す作業は、第1図の如
く全ての柱についてほぼ同時に進行するものとする。
〈基礎の構築および柱基部の形成〉 基礎構築後、第11図に示すように柱2の基部を形成す
る。
基礎については図示はしてないが、基礎は通常一般の
手段により構築する。
柱2は、まず、ユニットに組まれほぼ1階層分の高さ
を有した柱鉄筋3を立設した後、その基部に約1mの高さ
にコンクリート4を打設する。このコンクリート4の打
設は通常の型枠作業により行う。
ここで、基部のみに予めコンクリート4を打設するの
は、この後、前記移動支柱10(躯体構築装置100)をこ
のコンクリート4打設部に支持させるためである。
〈支柱および躯体構築装置の設置〉 第12図または第2図に示すように各柱2の前記コンク
リートが打設された基部に、移動支柱10の下端部を前記
締付バンド13により固定する。この状態では前記伸縮ジ
ャッキ30は最も退縮させた状態としておき、前記移動型
枠20を最下部に位置させておく。
柱2,2,…の基部に移動支柱10,10,…が固定されたなら
ば、各移動支柱10の上端近傍間に前記トロリーレール41
(41′)を縦横に架設する。また、躯体1の外周部に位
置する柱2,2,…に取り付けられた移動支柱10の上端部間
には、前記トロリークレーン56のための第2の軌道57を
架設する。
〈移動型枠上昇・柱コンクリート打設〉 第13図に示すように移動型枠20を上方に移動させる。
移動型枠20は伸張ジャッキ30を伸張させることによりガ
イドロッド11に沿って上方に移動する。このときの移動
型枠20の上昇高さは、この移動型枠20の下部が、先に打
設した前記コンクリート4の上端部に若干被る程度であ
る。
上記の如く移動型枠20を所定位置まで上昇させたら、
該移動型枠20内にコンクリート4を打設する。
ただし、この時点で移動型枠20の上半分は、梁6を架
設する位置に対応するから、前記コンクリート4は該移
動型枠20の下半分までとする。ここで打設されたコンク
リート4は先に打設された前記コンクリート4に打ち足
されることとなる。
〈支柱上昇および梁組立〉 上記で打設したコンクリート4が硬化したら、第14図
の如く移動支柱10,10,…を一斉に上昇させる。移動支柱
10を上昇させるには、移動型枠20の下端に設けられた締
付バンド26を締め付けた後、移動支柱10の下端に設けら
れた締付バンド13を緩め、その後伸縮ジャッキ30を退縮
させればよい。移動型枠20の締付バンド26の締付けによ
り固定堰板21が、硬化した打設コンクリート4に強く圧
接され固定されるから、その状態で伸縮ジャッキ30を退
縮させれば、移動支柱10がこの固定された移動型枠20に
対して摺動して上方移動するものとなる。
次いで、上記工程にて打設された柱コンクリート4の
上面に第15図に示す如く梁6を架設する。このとき、前
記梁6は、移動支柱10の上方に設けられた移動懸吊装置
50を用いて行なわれる。移動懸吊装置50はトロリーレー
ル41(41′)に複数台が設けられており、1本の梁6に
対して例えば2台の移動懸吊装置50を使用して梁6を両
側から懸吊することも勿論可能である。また、移動懸吊
装置50は、縦横に設けられたトロリーレール41(41′)
に複数台設けられたものであるから、複数箇所での同時
施工が可能である。
また、このとき、前記梁6を接続すべき柱2の部分
は、上方に移動された前記移動型枠20の上半分が囲繞し
たものとなっている。したがって、移動型枠20の上半分
については、前記開閉堰板23A,23Bを開状態としておく
ことにより接続すべき梁6を交わすことが可能となる
(第5図参照)。
上記の如く梁6,6,…が架設されたならば第16図に示す
如く、その仕口部に、柱2の2階層に対応する部分を構
成するための柱鉄筋3を組付ける。該柱鉄筋3の組付け
も前記移動懸吊装置50によりなされる。
〈柱コンクリート打設・移動型枠上昇〉 上記状態となったならば、前記移動型枠20内にコンク
リート4を打設し、打設コンクリート4が硬化したら第
17図の如く移動型枠20を上昇させる。このとき、移動型
枠20は、下半分の開閉堰板23A,23Bを開状態とすること
により該移動型枠20を通過する梁を交わす。一方、上半
分については開閉堰板23A,23Bを閉じ、この移動型枠20
の上半分に対してコンクリート4を打設する。
その後、上述した要領で移動支柱10を上昇させる。
〈移動型枠上昇・床板組付け〉 第18図の如く、さらに移動型枠20を上昇させ、その上
昇された移動型枠20内にコンクリート4を打設し、この
打設コンクリート4の硬化後、移動支柱10を上昇させ
る。
その後、同じく同図に示すように、前記梁6上に2階
フロアを形成するための床板8,8,…を敷設して床7を構
築する。床板8は、前記トロリークレーン56を用いて地
上の資材置場67(第6図参照)から施工フロア(この場
合2階)に運ばれたものが、移動懸吊装置50にて所定の
位置にセットされる。この床板8の敷設作業も、複数台
の移動懸吊装置50,50,…を用いて複数箇所で同時施工さ
れる。
トロリークレーン56は躯体1の外周部に設けられてお
り、かつ第10図に示したように2本の軌道57にまたがっ
て設置され、旋回機能を有したものである。したがって
上記のように、その旋回機能を用いて、地上の資材置場
67に載置された資材や部材を施工フロアに懸吊すること
ができ、また、それら床板8,8,…あるいは梁6,6,…等の
資材をある程度まとめて一度に搬送することが可能であ
る。
〈外壁取付〉 上記の如く床7が形成されたならば、第19図の如くト
ロリークレーン56を用いて1階部の外壁9,9,…を取り付
ける。ただし、この外壁9の取付作業はトロリークレー
ン56により行うため、前記床板組付け作業と同時に行う
こともできる。
〈上記工程の反復〉 以上までで、目的とする躯体1のうち、2階フロア部
を含む1階層部分が構築されたこととなる。
以降は、上記同要領にて移動型枠20および移動支柱10
を、第20図に示すように移動型枠20内にコンクリート4
を打設しながら交互に上昇させてゆき、柱2,2,…を上方
に構築してゆきながら、移動懸吊装置50およびトロリー
クレーン56を用いて梁6,床7(床板8),外壁9等の躯
体構成部材を組み付けて行けばよい。
このように、上記構築方法によれば、RC造の柱2と鉄
骨造の梁6とを有する複数階層の躯体1を効率的に構築
していくことが可能となる。しかも、柱鉄筋3,梁6,床7
(床板8),外壁9等の躯体構成部材は、軌道40すなわ
ち前記トロリーレール41および第2の軌道57に沿って自
走する複数台のトロリー51により所定箇所に組み付けら
れるため、大型揚重機器を用いない施工が可能である。
このため、大型揚重機器の運用に起因して断続的になっ
ていた全体工程、すなわち柱構築から外壁取付までの作
業を途切れなく連続的に行うことができ、大幅な工期短
縮およびそれに伴うコスト低減化が図れる上、安全性も
向上するものとなる。
さらに、躯体構築装置100を構成する移動支柱10,移動
型枠20,移動懸吊装置50(トロリー51)およびトロリー
クレーン56等の作動をプログラム制御することも可能で
あり、このようにした場合には躯体構築の半自動化が実
現され、極めて大きな工期短縮および人員削減が望め
る。
なお、上記実施例では、移動懸吊装置50とは別に資材
搬送用としてトロリークレーン56を設けた構成としてい
るが、例えばトロリーレール41の一端を躯体1より外方
に張り出させて移動懸吊装置50が躯体1よりも外部に移
動できるように構成すれば、移動懸吊装置50のみで上記
同様の作業を行うことができる。
なお、上記実施例では、移動支柱10の上昇手段および
移動型枠20の移動手段を伸縮ジャッキを用いて構成した
が、これらは実施例の構成に限定されるものではなく、
その他の機構、例えばネジの螺進作用を利用したもの、
あるいはラックとピニオンギヤによるもの等で構成して
も勿論よいものである。
〔発明の効果〕
以上説明したとおり、本発明によれば、コンクリート
柱を有してなる躯体を、大型揚重機器を用いることなく
連続的に施工でき、大幅な工期短縮およびそれに伴うコ
スト低減化が図れる上、安全性も向上するものとなる。
さらに、躯体構築装置を構成する移動移動支柱,移動型
枠,移動懸吊装置等の作動をプログラム制御することも
可能であり、このようにした場合には躯体構築の半自動
化が実現され、極めて大きな工期短縮および人員削減が
望める、等の優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図ないし第20図は本発明の一実施例を示すもので、
第1図は本実施例により構築状態にある躯体を躯体構築
装置と共に示す部分斜視図、第2図は躯体構築装置を構
成する移動移動支柱および移動型枠を示す斜視図、第3
図は移動移動支柱および移動型枠の部分側面図、第4図
は第3図の水平断面図、第5図は移動型枠における開閉
堰板を開状態で示す平面図、第6図は躯体構成装置を示
す全体平面図、第7図はトロリーの走行部をトロリーレ
ールと共に示す正面図、第8図はトロリーレールの交差
部をトロリーの走行部の位置部と示す平面図、第9図は
トロリーレールの交差部を示す側面図、第10図はトロリ
ークレーンを示す斜視図、第11図ないし第20図は躯体を
当実施例の構築工程に従って示した一部断面を含む部分
立面図である。 1,1′……躯体、2……柱、6……梁、7……床、8…
…床板、9……外壁、10……移動支柱、20……移動型
枠、30……伸縮ジャッキ、40……軌道、41,41′……ト
ロリーレール、50……移動懸吊装置、51……トロリー、
56……トロリークレーン、57……第2の軌道。 (上記符号2,6,8,9は躯体構成部材)
フロントページの続き (72)発明者 高田 博尾 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 中澤 春生 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 上野 高敏 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (56)参考文献 特公 昭52−27446(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 21/14 - 21/18 E04B 1/35

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数階のフロアを有する建築物の躯体を構
    築する方法であって、 柱の基部を所定高さ形成する第1工程と、 前記第1工程により形成された柱基部に、上昇手段を有
    して少なくとも1階層以上の長さに形成された移動支柱
    と、該移動支柱に沿って上下動する移動型枠と、各移動
    支柱の上端間に縦横に架設された軌道と、該軌道に沿っ
    て走行する複数台の移動懸吊装置とを有してなる躯体構
    築装置を設置する第2工程と、 前記移動懸吊装置により所定階の柱鉄筋、梁、床板、外
    壁等の躯体構成部材を組み付ける第3工程と、 前記移動型枠を上昇させながら柱を上方に延長構築して
    いく第4工程と、 柱の延長構築に伴い、該柱の既設部分を足掛かりとして
    前記複数の移動支柱を上昇させる第5工程と、を有し、 前記第1工程および第2工程の完了後、前記第3工程な
    いし第5工程を繰り返すことにより躯体を下方から上方
    に構築していくことを特徴とする躯体の構築方法。
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