JP2668790B2 - インキ移しロールの揺動制御装置 - Google Patents
インキ移しロールの揺動制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
［発明の技術分野］
本発明はオフセット輪転印刷機のインキ装置に設けた
インキ出しロールとインキ練りロールとの間を揺動して
インキを供給するインキ移しロールの揺動制御装置に関
する。 ［従来技術］ 周知の通り、オフセット輪転印刷機のインキ移しロー
ルはインキローラ群等を駆動する駆動系から分岐した駆
動力によりインキ出しロールとインキ練りロールの間を
往復動し、インキの供給するインキ移し装置が用いられ
ていた。このため、インキロールは印刷速度に比例し
て、揺動回数も増加し刷版へのインキの供給量が過剰と
なり、最適なインキを供給することが困難であった。し
たがって印刷品質の面で改善が望まれていた。 一般にインキ移しロールの揺動回数を一定として、イ
ンキ出しロールの回転数、インキ出しロールの接触時間
およびインキ練りロールの接触時間の比率を一定とする
と、インキの供給量は最適なものとはならず、刷版上に
最適なインキの供給量とはならない。また、版胴の回転
数（Ｎ）とインキ移しロールの揺動回数（Ｍ）の関係
は、第７図の直線Ａに示すように、インキ移しロールが
インキ出しロールとインキ練りロールに接触する時間が
一定で、印刷速度に比例して、インキ移しロールの揺動
回数が増加すると、インキの刷版への供給量は過剰とな
り、印刷品質が劣化する傾向にあった。 ［発明が解決しようとする問題点］ 本発明は以上述べた従来の技術に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、インキローラ群を駆動す
る駆動系とは独立して、インキ移しローラを揺動する駆
動源を設け、この駆動力により、一支点を中心に揺動可
能とした一対のスイングアームにインキ移しロールを軸
支し、同インキ移しロールの揺動回数を一定とし、同イ
ンキ移しロールがインキ出しロールとインキ練りロール
に接触する接触時間を制御して、インキ移しロールの揺
動動作を制御することにより最適なインキの供給を行な
い、印刷品質の向上を図ることにある。 さらに本発明の目的は、上記インキ移しロール装置と
同様の構成を用いて、同インキ移しロールの前記接触時
間を一定とし、インキ移しロールがインキ出しロールと
インキ練りロールに接触する揺動回数を制御することに
より最適なインキの供給を行ない、印刷品質の向上を図
ることにある。 ［問題点を解決するための手段］ 本発明のインキロールの揺動制御装置は、インキ出し
ロールとインキ練りロールの間にインキ移しロールを位
置し、同インキ移しロールは一対のスイングアームに両
端を支持され、同スイングアームは連結軸によって連結
され、スイングアームに連結されたエアーシリンダと同
エアシリンダの動作を切換える方向切換弁によって前記
インキ移しロールの揺動動作を制御するように構成し、
前記インキ移しロールを前記インキ出しロールと前記イ
ンキ練りロールにそれぞれ接触し、揺動動作をそれぞれ
制御する制御装置を設けたインキ移しロールの揺動装置
において、前記制御装置は、インキ移しロールの揺動回
数を一定に制御し、インキ移しロールがインキ出しロー
ルとインキ練りロールにそれぞれ接触する接触時間と版
胴回転数の関係を記憶するメモリテーブルと、同メモリ
テーブルと稼働中の印刷機の版胴回転数を検知する検知
手段と、同検知手段から得られた回転数を基に前記メモ
リテーブルからインキ移しロールの前記接触時間を求め
る演算部と、同接触時間を基にタイマーを介して方向切
換弁のソレノイドをON/OFF制御する制御部とを設けたこ
とを特徴とする。 さらに制御装置は、同インキ移しロールの前記接触時
間を一定とし、版胴回転数とインキ移しロールの揺動回
数の関係式を記憶するメモリテーブルと稼働中の印刷機
の版胴回転数を検知する検知手段と、同検知手段から得
られた回転数を基に揺動回数を求め、同揺動回数に対応
する１サイクルの時間を求める演算部と、同１サイクル
の時間を基にタイマーを介して方向切換弁のソレノイド
をON/OFF制御する制御部を設けたことを特徴とする。 なお制御装置は、シーケンスコントローラおよびマイ
クロコンピュータ等を使用する。 ［作用］ まず検知手段からの信号から求めた版胴回転数に基づ
いて、前記メモリテーブル内の版胴回転数とインキ移し
ロールがインキ出しロールとインキ練りロールと接触す
る接触時間を基にタイマーを介して方向切換弁のソレノ
イドをON/OFF制御する。この制御信号は方向切換弁を制
御し空圧源から供給される圧縮空気をエア・シリンダの
ピストン側またはロッド側に供給して、同インキ移しロ
ールの揺動回数を一定とし、インキ移しロールがインキ
出しロールに接触する時間とインキ練りロールに接触す
る時間を保持して揺動し、最適なインキを供給すること
ができる。 また、本発明のインキ出し装置の制御装置において、
前記インキ移しロールの前記接触時間を一定とし、稼動
中の印刷機の版胴回転数を検知し、同検知手段から得ら
れた回転数を基に揺動回数を求め、さらに揺動回数に対
応する１サイクルの時間を求め、同１サイクルの時間を
基にタイマーを介して方向切換弁のソレノイドをON/OFF
制御することによって、インキ移しロールの揺動動作を
制御し、インキ出しロールからインキ練りロールへ最適
なインキを供給するようにした。 以下、本発明の実施例について、図面を参照して詳述
する。なお、制御装置としては、シーケンサーまたはマ
イクロコンピュータを用いる。 ［第１実施例］ 本例は、インキ移しロールの揺動回数を一定とし、イ
ンキ移しロールの接触時間を制御する例である。 第１図はオフセット輪転印刷機におけるインキ移しロ
ールの揺動装置および揺動制御装置の概略図を示し、第
２図は同インキ移しロールの揺動装置の斜視図を示す。 両図において、インキ壷１内のインキはインキ出しロ
ール２に接し、回転するインキ出しロール２の外周上の
インキを揺動可能なインキ移しロール３を介して、回転
するインキ練りロール４にインキを転移するように構成
している。 このインキ移しロール３は連結軸５に揺動自在に支持
された一対のスイングアーム６に軸支され、スイングア
ーム６の下方にはエアーシリンダ７のロッド7a端を係合
している。 このエアーシリンダ７のピストン側およびロッド側に
は４方向切換弁８を介して空圧源に接続している。版胴
駆動軸９の動力駆動系統の回転数は近接スイッチ10によ
り検知され、制御装置11に入力され記憶される。 制御装置11は、たとえば第３図、第４図、第５図に示
す３種類の接触時間パターンのように、インキ移しロー
ル３がインキ出しロール２およびインキ練りロール４に
それぞれ接触する時間T1,T2と版胴回転数の関係を記憶
するメモリテーブル12を備えている。 第３図の接触時間パターンは版胴が低速回転の場合
で、第４図の接触時間パターンは同じく中速回転の場
合、第５図のパターンは高速回転の場合をそれぞれ示
す。同図において、T1はインキ移しロール３がインキ出
しロール２に接触している時間で、T2はインキ練りロー
ルに接触している時間を示す。なおインキ移しロール３
の揺動距離は約3mmと極めて短く、時間的に無視できる
値であるので省略する。 第３図の場合のインキの供給量は、インキ出しロール
２の回転が低速なため少なく、第４図、第５図の順にイ
ンキ出しロールの回転数も高く、かつ一回の着肉巾も多
くなるためインキの供給量も多くなる。 14は演算部で近接スイッチ10で得られた回転数を基に
メモリテーブル12からインキ移しロール３の接触時間
T1,T2を求める。 15は接触時間T1,T2を基にタイマー13を介して方向切
換弁８のソレノイドをON/OFF制御する制御部である。こ
の制御部15の制御信号は４方向切換弁８を制御し、空圧
源Ａから供給される圧縮空気をエアーシリンダ７のピス
トン側またはロッド側に供給してインキ移しロール３が
インキ出しロール２に接触する時間T1とインキ練りロー
ル４に接触する時間T2を保持しつつ所定の揺動回数で揺
動することができる。 次に本実施例のインキ移しロールの揺動動作について
述べる。 まず、近接スイッチ10の信号から求めた版胴回転数に
基づいて、前記メモリテーブル12内の版胴回転数とイン
キ移しロール３がインキ出しロール２とインキ練りロー
ル４と接触する接触時間T1,T2を基に、タイマー13を介
して方向切換弁８のソレノイドをON/OFF制御する。この
制御信号は４方向切換弁８を制御し、空圧源４から供給
される圧縮空気をエアシリンダ７のピストン側またはロ
ッド側に供給して、インキ移しロール３がインキ出しロ
ール２に接触する時間T1とインキ練りロール４に接触す
る時間T2を保持しつつ所定の揺動回数で揺動し、最適な
インキを供給することができる。 なお本実施例においては、インキ移しロール３のイン
キ出しロール接触時間T1とインキ練りロール接触時間T2
のパターンを３段階に分けたが、多数の接触時間パター
ンを制御装置11に設定し、選択すれば、さらに最適なイ
ンキ量の供給を行うことができる。 ［第２実施例］ 本実施例は第１実施例と同様のインキ移しロール装置
を用いて、インキ移しロール３の接触時間を一定とし、
揺動回数を制御装置11を用いて制御するものである。 この制御装置11は版胴回転数とインキ移しロール３の
揺動回数との関係を記憶するメモリテーブル12と、稼動
中の印刷機の版胴回転数を基にメモリテーブル12内より
揺動回数を求め、第７図に示す同揺動回数に対応する１
サイクルの時間を求める演算部14と、同１サイクルの時
間を基にタイマー13を介して方向切換弁のソレノイドを
ON/OFF制御する制御部15を設けている。 次に、実施例のインキ出し装置の制御装置の動作につ
いて説明する。 まずインキ移しロール３をあらかじめ定めた接触時間
で揺動し、稼動中の印刷機の版胴回転数を検知し、近接
スイッチ10から得られた回転数を基にメモリテーブル12
から揺動回数を求め、さらに揺動回数に対応する１サイ
クルの時間を求め、同１サイクルの時間を基にタイマー
13,制御部15を介して方向切換弁７のソレノイドをON/OF
F制御することによって、インキ移しロール３の揺動動
作を制御し、インキ出しロール２からインキ練りロール
４へ最適なインキを供給するようにした。 なお、前記した実施例1,2は共にインキ出しロール２
は印刷速度に比例して、回転数が若干上昇するように版
胴駆動系と接続されている。さらに、両面印刷時に、同
一の印刷ユニット内の上下にインキ装置を設けた両面印
刷機の場合には、インキ移しロール３の揺動サイクルが
同じであると、前記印刷ユニットの版胴に同時に衝撃力
が加わり、両版胴が共振してダブリを生ずることがあ
る。 このため、接触時間パターンに遅延時間を与えた同一
パターンを付与することによって、インキ移しロール３
の揺動サイクルに位相差を与え、前記振動を緩和し、も
って印刷品質の向上を計るようにしている。 ［発明の効果］ 以上述べたように、本発明によれば、同インキ移しロ
ールの揺動回数を一定とし、インキローラ群を駆動する
駆動系とは独立に駆動源を設け、この駆動力により、一
支点を中心に揺動可能とした一対の揺動アームに軸支し
たインキ移しロールのインキ出しロールとインキ練りロ
ールの揺動回数を制御して、インキ移しロールを揺動制
御することにより、インキ出しロールからインキ練りロ
ールに最適なインキ量を供給することができ、印刷品質
を向上することができる。 また、同様に本発明は、インキ移しロールの前記接触
時間を一定とし、インキ移しロールがインキ出しロール
とインキ練りロールに最適な揺動回数で接触せしめ、最
適なインキの供給を行ない、印刷品質の向上を計ること
ができる。
インキ出しロールとインキ練りロールとの間を揺動して
インキを供給するインキ移しロールの揺動制御装置に関
する。 ［従来技術］ 周知の通り、オフセット輪転印刷機のインキ移しロー
ルはインキローラ群等を駆動する駆動系から分岐した駆
動力によりインキ出しロールとインキ練りロールの間を
往復動し、インキの供給するインキ移し装置が用いられ
ていた。このため、インキロールは印刷速度に比例し
て、揺動回数も増加し刷版へのインキの供給量が過剰と
なり、最適なインキを供給することが困難であった。し
たがって印刷品質の面で改善が望まれていた。 一般にインキ移しロールの揺動回数を一定として、イ
ンキ出しロールの回転数、インキ出しロールの接触時間
およびインキ練りロールの接触時間の比率を一定とする
と、インキの供給量は最適なものとはならず、刷版上に
最適なインキの供給量とはならない。また、版胴の回転
数（Ｎ）とインキ移しロールの揺動回数（Ｍ）の関係
は、第７図の直線Ａに示すように、インキ移しロールが
インキ出しロールとインキ練りロールに接触する時間が
一定で、印刷速度に比例して、インキ移しロールの揺動
回数が増加すると、インキの刷版への供給量は過剰とな
り、印刷品質が劣化する傾向にあった。 ［発明が解決しようとする問題点］ 本発明は以上述べた従来の技術に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、インキローラ群を駆動す
る駆動系とは独立して、インキ移しローラを揺動する駆
動源を設け、この駆動力により、一支点を中心に揺動可
能とした一対のスイングアームにインキ移しロールを軸
支し、同インキ移しロールの揺動回数を一定とし、同イ
ンキ移しロールがインキ出しロールとインキ練りロール
に接触する接触時間を制御して、インキ移しロールの揺
動動作を制御することにより最適なインキの供給を行な
い、印刷品質の向上を図ることにある。 さらに本発明の目的は、上記インキ移しロール装置と
同様の構成を用いて、同インキ移しロールの前記接触時
間を一定とし、インキ移しロールがインキ出しロールと
インキ練りロールに接触する揺動回数を制御することに
より最適なインキの供給を行ない、印刷品質の向上を図
ることにある。 ［問題点を解決するための手段］ 本発明のインキロールの揺動制御装置は、インキ出し
ロールとインキ練りロールの間にインキ移しロールを位
置し、同インキ移しロールは一対のスイングアームに両
端を支持され、同スイングアームは連結軸によって連結
され、スイングアームに連結されたエアーシリンダと同
エアシリンダの動作を切換える方向切換弁によって前記
インキ移しロールの揺動動作を制御するように構成し、
前記インキ移しロールを前記インキ出しロールと前記イ
ンキ練りロールにそれぞれ接触し、揺動動作をそれぞれ
制御する制御装置を設けたインキ移しロールの揺動装置
において、前記制御装置は、インキ移しロールの揺動回
数を一定に制御し、インキ移しロールがインキ出しロー
ルとインキ練りロールにそれぞれ接触する接触時間と版
胴回転数の関係を記憶するメモリテーブルと、同メモリ
テーブルと稼働中の印刷機の版胴回転数を検知する検知
手段と、同検知手段から得られた回転数を基に前記メモ
リテーブルからインキ移しロールの前記接触時間を求め
る演算部と、同接触時間を基にタイマーを介して方向切
換弁のソレノイドをON/OFF制御する制御部とを設けたこ
とを特徴とする。 さらに制御装置は、同インキ移しロールの前記接触時
間を一定とし、版胴回転数とインキ移しロールの揺動回
数の関係式を記憶するメモリテーブルと稼働中の印刷機
の版胴回転数を検知する検知手段と、同検知手段から得
られた回転数を基に揺動回数を求め、同揺動回数に対応
する１サイクルの時間を求める演算部と、同１サイクル
の時間を基にタイマーを介して方向切換弁のソレノイド
をON/OFF制御する制御部を設けたことを特徴とする。 なお制御装置は、シーケンスコントローラおよびマイ
クロコンピュータ等を使用する。 ［作用］ まず検知手段からの信号から求めた版胴回転数に基づ
いて、前記メモリテーブル内の版胴回転数とインキ移し
ロールがインキ出しロールとインキ練りロールと接触す
る接触時間を基にタイマーを介して方向切換弁のソレノ
イドをON/OFF制御する。この制御信号は方向切換弁を制
御し空圧源から供給される圧縮空気をエア・シリンダの
ピストン側またはロッド側に供給して、同インキ移しロ
ールの揺動回数を一定とし、インキ移しロールがインキ
出しロールに接触する時間とインキ練りロールに接触す
る時間を保持して揺動し、最適なインキを供給すること
ができる。 また、本発明のインキ出し装置の制御装置において、
前記インキ移しロールの前記接触時間を一定とし、稼動
中の印刷機の版胴回転数を検知し、同検知手段から得ら
れた回転数を基に揺動回数を求め、さらに揺動回数に対
応する１サイクルの時間を求め、同１サイクルの時間を
基にタイマーを介して方向切換弁のソレノイドをON/OFF
制御することによって、インキ移しロールの揺動動作を
制御し、インキ出しロールからインキ練りロールへ最適
なインキを供給するようにした。 以下、本発明の実施例について、図面を参照して詳述
する。なお、制御装置としては、シーケンサーまたはマ
イクロコンピュータを用いる。 ［第１実施例］ 本例は、インキ移しロールの揺動回数を一定とし、イ
ンキ移しロールの接触時間を制御する例である。 第１図はオフセット輪転印刷機におけるインキ移しロ
ールの揺動装置および揺動制御装置の概略図を示し、第
２図は同インキ移しロールの揺動装置の斜視図を示す。 両図において、インキ壷１内のインキはインキ出しロ
ール２に接し、回転するインキ出しロール２の外周上の
インキを揺動可能なインキ移しロール３を介して、回転
するインキ練りロール４にインキを転移するように構成
している。 このインキ移しロール３は連結軸５に揺動自在に支持
された一対のスイングアーム６に軸支され、スイングア
ーム６の下方にはエアーシリンダ７のロッド7a端を係合
している。 このエアーシリンダ７のピストン側およびロッド側に
は４方向切換弁８を介して空圧源に接続している。版胴
駆動軸９の動力駆動系統の回転数は近接スイッチ10によ
り検知され、制御装置11に入力され記憶される。 制御装置11は、たとえば第３図、第４図、第５図に示
す３種類の接触時間パターンのように、インキ移しロー
ル３がインキ出しロール２およびインキ練りロール４に
それぞれ接触する時間T1,T2と版胴回転数の関係を記憶
するメモリテーブル12を備えている。 第３図の接触時間パターンは版胴が低速回転の場合
で、第４図の接触時間パターンは同じく中速回転の場
合、第５図のパターンは高速回転の場合をそれぞれ示
す。同図において、T1はインキ移しロール３がインキ出
しロール２に接触している時間で、T2はインキ練りロー
ルに接触している時間を示す。なおインキ移しロール３
の揺動距離は約3mmと極めて短く、時間的に無視できる
値であるので省略する。 第３図の場合のインキの供給量は、インキ出しロール
２の回転が低速なため少なく、第４図、第５図の順にイ
ンキ出しロールの回転数も高く、かつ一回の着肉巾も多
くなるためインキの供給量も多くなる。 14は演算部で近接スイッチ10で得られた回転数を基に
メモリテーブル12からインキ移しロール３の接触時間
T1,T2を求める。 15は接触時間T1,T2を基にタイマー13を介して方向切
換弁８のソレノイドをON/OFF制御する制御部である。こ
の制御部15の制御信号は４方向切換弁８を制御し、空圧
源Ａから供給される圧縮空気をエアーシリンダ７のピス
トン側またはロッド側に供給してインキ移しロール３が
インキ出しロール２に接触する時間T1とインキ練りロー
ル４に接触する時間T2を保持しつつ所定の揺動回数で揺
動することができる。 次に本実施例のインキ移しロールの揺動動作について
述べる。 まず、近接スイッチ10の信号から求めた版胴回転数に
基づいて、前記メモリテーブル12内の版胴回転数とイン
キ移しロール３がインキ出しロール２とインキ練りロー
ル４と接触する接触時間T1,T2を基に、タイマー13を介
して方向切換弁８のソレノイドをON/OFF制御する。この
制御信号は４方向切換弁８を制御し、空圧源４から供給
される圧縮空気をエアシリンダ７のピストン側またはロ
ッド側に供給して、インキ移しロール３がインキ出しロ
ール２に接触する時間T1とインキ練りロール４に接触す
る時間T2を保持しつつ所定の揺動回数で揺動し、最適な
インキを供給することができる。 なお本実施例においては、インキ移しロール３のイン
キ出しロール接触時間T1とインキ練りロール接触時間T2
のパターンを３段階に分けたが、多数の接触時間パター
ンを制御装置11に設定し、選択すれば、さらに最適なイ
ンキ量の供給を行うことができる。 ［第２実施例］ 本実施例は第１実施例と同様のインキ移しロール装置
を用いて、インキ移しロール３の接触時間を一定とし、
揺動回数を制御装置11を用いて制御するものである。 この制御装置11は版胴回転数とインキ移しロール３の
揺動回数との関係を記憶するメモリテーブル12と、稼動
中の印刷機の版胴回転数を基にメモリテーブル12内より
揺動回数を求め、第７図に示す同揺動回数に対応する１
サイクルの時間を求める演算部14と、同１サイクルの時
間を基にタイマー13を介して方向切換弁のソレノイドを
ON/OFF制御する制御部15を設けている。 次に、実施例のインキ出し装置の制御装置の動作につ
いて説明する。 まずインキ移しロール３をあらかじめ定めた接触時間
で揺動し、稼動中の印刷機の版胴回転数を検知し、近接
スイッチ10から得られた回転数を基にメモリテーブル12
から揺動回数を求め、さらに揺動回数に対応する１サイ
クルの時間を求め、同１サイクルの時間を基にタイマー
13,制御部15を介して方向切換弁７のソレノイドをON/OF
F制御することによって、インキ移しロール３の揺動動
作を制御し、インキ出しロール２からインキ練りロール
４へ最適なインキを供給するようにした。 なお、前記した実施例1,2は共にインキ出しロール２
は印刷速度に比例して、回転数が若干上昇するように版
胴駆動系と接続されている。さらに、両面印刷時に、同
一の印刷ユニット内の上下にインキ装置を設けた両面印
刷機の場合には、インキ移しロール３の揺動サイクルが
同じであると、前記印刷ユニットの版胴に同時に衝撃力
が加わり、両版胴が共振してダブリを生ずることがあ
る。 このため、接触時間パターンに遅延時間を与えた同一
パターンを付与することによって、インキ移しロール３
の揺動サイクルに位相差を与え、前記振動を緩和し、も
って印刷品質の向上を計るようにしている。 ［発明の効果］ 以上述べたように、本発明によれば、同インキ移しロ
ールの揺動回数を一定とし、インキローラ群を駆動する
駆動系とは独立に駆動源を設け、この駆動力により、一
支点を中心に揺動可能とした一対の揺動アームに軸支し
たインキ移しロールのインキ出しロールとインキ練りロ
ールの揺動回数を制御して、インキ移しロールを揺動制
御することにより、インキ出しロールからインキ練りロ
ールに最適なインキ量を供給することができ、印刷品質
を向上することができる。 また、同様に本発明は、インキ移しロールの前記接触
時間を一定とし、インキ移しロールがインキ出しロール
とインキ練りロールに最適な揺動回数で接触せしめ、最
適なインキの供給を行ない、印刷品質の向上を計ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第１図はオフセット輪転印刷機のインキ移しロールの揺
動装置および揺動制御装置を示す概要図、第２図はイン
キ移しロールの揺動装置を示す斜視図、第３図，第４
図，第５図はそれぞれインキ出しロールとインキ練りロ
ールに対するインキ移しロールの接触時間のパターンを
示す図、第６図は基準クロックパルスを示す図、第７図
は版胴回転数（Ｎ）とインキ移しロールの揺動回数
（Ｍ）の関係を示し、Ａは従来式,Bは本発明の方式を示
す。 ２……インキ出しロール,3……インキ移しロール,4……
インキ練りロール,6……スイングアーム,9……版胴駆動
軸,10……近接スイッチ,11……制御装置,12……メモリ
テーブル,13……タイマー,14……演算部,15……制御
部。
動装置および揺動制御装置を示す概要図、第２図はイン
キ移しロールの揺動装置を示す斜視図、第３図，第４
図，第５図はそれぞれインキ出しロールとインキ練りロ
ールに対するインキ移しロールの接触時間のパターンを
示す図、第６図は基準クロックパルスを示す図、第７図
は版胴回転数（Ｎ）とインキ移しロールの揺動回数
（Ｍ）の関係を示し、Ａは従来式,Bは本発明の方式を示
す。 ２……インキ出しロール,3……インキ移しロール,4……
インキ練りロール,6……スイングアーム,9……版胴駆動
軸,10……近接スイッチ,11……制御装置,12……メモリ
テーブル,13……タイマー,14……演算部,15……制御
部。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．インキ出しロールとインキ練りロールの間にインキ
移しロールを位置し、同インキ移しロールは一対のスイ
ングアームに両端を支持され、同スイングアームは連結
軸によって連結し、スイングアームに連結されたエアー
シリンダと同エアーシリンダの動作を切換える方向切換
弁によって前記インキ移しロールの揺動動作を制御する
ように構成し、前記インキ移しロールを前記インキ出し
ロールと前記インキ練りロールにそれぞれ接触し、揺動
動作を制御する制御装置を設けたインキ移しロールの揺
動装置において、 前記揺動装置は、インキ移しロールがインキ出しロール
とインキ練りロールにそれぞれ接触する接触時間と版胴
回転数の関係を記憶するメモリテーブルと、同メモリテ
ーブルと稼働中の印刷機の版胴回転数を検知する検知手
段と、同検知手段から得られた回転数を基に前記メモリ
テーブルからインキ移しロールの前記接触時間を求める
演算部と、同接触時間を基にタイマーを介して方向切換
弁のソレノイドをON/OFF制御する制御部とを設けたこと
を特徴とするインキ移しロールの揺動装置。 ２．制御装置は版胴回転数とインキ移しロールの揺動回
数の関係式を記憶するメモリテーブルと、稼働中の印刷
機の版胴回転数を検知する検知手段と、同検知手段から
得られた回転数を基に揺動回数を求め、同揺動回数に対
応する１サイクルの時間を求める演算部と、同１サイク
ルの時間を基にタイマーを介して方向切換弁のソレノイ
ドをON/OFF制御する制御部とを設けたことを特徴とする
インキ移しロールの揺動装置。 ３．制御装置はシーケンス・コントローラであることを
特徴とする特許請求の範囲第１項記載のインキ移しロー
ルの揺動装置。 ４．制御装置はマイクロコンプュータであることを特徴
とする特許請求の範囲第１項記載のインキ移しロールの
揺動装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62315531A JP2668790B2 (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | インキ移しロールの揺動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62315531A JP2668790B2 (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | インキ移しロールの揺動制御装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01156067A JPH01156067A (ja) | 1989-06-19 |
| JP2668790B2 true JP2668790B2 (ja) | 1997-10-27 |
Family
ID=18066462
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62315531A Expired - Lifetime JP2668790B2 (ja) | 1987-12-14 | 1987-12-14 | インキ移しロールの揺動制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2668790B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5018444A (en) * | 1990-02-28 | 1991-05-28 | Wpc Machinery Corporation | Ink applying system for a printing apparatus |
| US5341740A (en) * | 1990-07-16 | 1994-08-30 | Heidelberg Harris Inc. | High speed ink feed mechanism |
| DE59402113D1 (de) * | 1993-05-03 | 1997-04-24 | Roland Man Druckmasch | Heberfarbwerk und Verfahren zur Farbmengeneinstellung von Druckmaschinen |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS49104709A (ja) * | 1973-02-12 | 1974-10-03 | ||
| JPH0327794Y2 (ja) * | 1981-02-09 | 1991-06-17 |
-
1987
- 1987-12-14 JP JP62315531A patent/JP2668790B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01156067A (ja) | 1989-06-19 |
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Legal Events
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