JP2668391B2 - 充填成型品製造機及び充填成型品の製造方法 - Google Patents

充填成型品製造機及び充填成型品の製造方法

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JP2668391B2
JP2668391B2 JP63132291A JP13229188A JP2668391B2 JP 2668391 B2 JP2668391 B2 JP 2668391B2 JP 63132291 A JP63132291 A JP 63132291A JP 13229188 A JP13229188 A JP 13229188A JP 2668391 B2 JP2668391 B2 JP 2668391B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は充填成型品製造機及び充填成型品の製造方
法、更に詳しくは開口袋状の充填部を形成した弾性充填
型に、非固形状の充填物、例えば水あるいは練り状のチ
ョコレート、かまぼこ、ツミレ等のような食料品、消し
ゴムのような文具品あるいは石鹸のような日用品等を充
填し、その後固化成型するための充填成型品製造機及び
充填成型品の製造方法に関するものである。
[従来の技術] 従来から食料品であると、その他のものであるとを問
わず、充填型を用いて、充填成型品を製造することが行
なわれていた。
このような従来の充填型は、充填成型品の形状に応じ
た剛体からなる複数の分割型から形成されていた。
そしてこのような従来の分割型を用いた充填型は、充
填物をこれら分割型内部に充填し、この充填物を分割型
内部で固化させた後、分割型を分割することによって取
り出すものであった。
しかしながらこのような従来の充填型を用いて製造し
た充填成型品は、分割型を用いて製造する関係上、どう
しても分割型の割り線がでてしまい、製造された充填成
型品の商品価値を低下させることとなっていた。
また、特に複雑な形状の充填成型品を製造するために
は、数多くの分割型が必要とされ、製造工程の複雑化を
も招いていた。
更に分割型自体が剛体にて形成されていたために、分
割型自体の製造にも多額の費用がかかり、それが製造コ
ストに多大な影響を与えることとなっていた。特に多品
種少量製造の場合には、充填成型品全体のコストに占め
る分割型コストが多大となり、実際には実用性のないも
のとなっていた。
また従来の剛体の分割充填型を用いた際には、固化さ
せる時に体積が増減する充填物の場合には、固化工程で
の加圧あるいは減圧によって分割充填型を破損してしま
うこともあった。
そこで、充填型として、開口部と充填部とから成る開
口袋状の弾性充填型を用いることによって、割り線がな
く、かつ自在な形状の充填成型品を製造可能とすると共
に、充填型自体の製造コストの低減、充填型の破損防止
をも図り、同時に製造工程の大幅な簡素化を図ることが
考えられた。
[発明が解決するための課題] しかしながらこのような従来の充填成型品製造機にあ
っては、充填物を充填する際の弾性充填型の温度が充填
物の温度と異なることとなっていた。
例えば冷却して固化させるような充填物であると、充
填時には常温よりも高温となっているものの、このとき
の弾性充填型は固化工程を経ているので低温となってい
る。そこでこのような低温の弾性充填型に高温の充填物
を充填すると弾性充填型内面のみが早期に固化し、内部
温度との間に大きな温度差ができてしまうので、充填成
型品にヒズミができたり、あるいは周面の光沢がなくな
ったりすることとなっていた。
また逆に加熱して固化させるような充填物であって
も、弾性充填型内部の充填物の周囲と内部との温度差が
著しく、同様に、充填成型品にヒズミができたり、ある
いは周面の光沢がなくなったりすることとなっていた。
また特に弾性充填型を複雑な形状に形成した場合は、
充填成型品を取り出した後にあっても、弾性充填型内部
に充填物がカスのように残ってしまうことがあった。
このように弾性充填型内部に残った充填物は、充填成
型品が固化すると共に固化したものであるので、冷却あ
るいは加熱されたものであり、新たに充填する充填物と
の温度差が著しく、製造された充填成型品に部分的に細
かな凹凸を生じさせたりすることとなっていた。
特に充填物としてチョコレートを用いた場合には、充
填時に充填物温度と弾性充填型の温度とをほぼ一致した
ものとしないと、弾性充填型の内周に位置する充填物の
みが急激に固化され、その結果充填成型品の光沢が失わ
れることともなっていた。
更に弾性充填型内部にチョコレートがカスのように残
ってしまった場合には、このチョコレートは既に固化し
ていることからテンパー温度以下となっている。ここで
テンパー温度に調整されたチョコレートを充填すると、
残っているカスとしてのチョコレートとテンパー温度に
維持されているチョコレートが混合することによってテ
ンパーがくずれ、充填成型品にブルーミングが発生する
原因ともなっていた。
そこで本発明は、抜取り装置と充填装置との間に、弾
性充填型の温調装置を付設して、充填装置に移動した弾
性充填型を充填物温度にほぼ等しい温度にしておくこと
によって、充填成型品にヒズミができたり、あるいは周
面の光沢がなくなったりすることを防止すると共に、充
填成型品の部分的に細かい凹凸をも防止して、充填成型
品の製品価値を向上させることを請求項1記載の発明の
目的とするものである。
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明
をチョコレートに実施した場合であり、テンパーを維持
して表面光沢の向上が図れると共に、ブルーミングの防
止を図って製品価値を向上させることを目的とする。
更に請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明
を実施して行なう製造方法に関するものであり、請求項
1に記載の発明と同様、充填成型品にヒズミができた
り、あるいは周面の光沢がなくなったりすることを防止
すると共に、充填成型品の部分的に細かい凹凸をも防止
して、充填成型品の製品価値を向上させることを目的と
する。
また請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明
をチョコレートに実施した場合であり、テンパーを維持
すると共に、ブルーミングの防止を図って製品価値を向
上させることを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 前述した問題点を解決するために、本発明は、全体
を、開口袋状の充填部を形成した弾性充填型へ充填ノズ
ルから非固形状の充填物を充填する充填装置と、この充
填物の弾性充填型内での固化装置と、弾性充填型の充填
部内部から固化した充填物である充填成型品を取り出す
抜取り装置とから形成すると共に、抜取り装置と充填装
置との間に、弾性充填型の温調装置を付設したことを特
徴とする充填成型品製造機と、 充填物をチョコレートとした前記充填成型品製造機
と、 全体を、開口袋状の充填部を形成した弾性充填型へ充
填ノズルから非固形状の充填物を充填する充填工程と、
この充填物の弾性充填型内での固化工程と、弾性充填型
の充填部内部から固化した充填物である充填成型品を取
り出す抜取り工程とから形成すると共に、抜取り工程が
終了した弾性充填型が充填工程に移動する前に、弾性充
填型に温調処理を施す温調工程を設けることを特徴とし
た充填成型品の製造方法と、 充填物をチョコレートとした前記充填成型品の製造方
法とを、 要旨とするものである。
[作用] 本発明に関わる充填成型品製造機は、まず最初に、充
填装置によって弾性充填型に充填物を充填する。
この弾性充填型は、充填装置あるいは抜取り装置にお
いて全体を拡張または収縮させることによって、充填あ
るいは固化させた充填物の取り出しを行なう必要がある
ために、弾性材を用いるものである。
また弾性充填型内部への充填は、弾性充填型内部に気
泡が残らないように充填を行なうものである。
このように充填物を弾性充填型内部に充填した後は、
この弾性充填型内部の充填物を固化装置によって固化さ
せる。このような充填物の固化装置は、充填物の性質に
応じて、加熱処理を加える装置、冷却処理を加える装
置、あるいは冷凍処理を加える装置等がある。
次いで弾性充填型内部で固化した充填物を、この弾性
充填型内部から離型させるように弾性充填型を拡張さ
せ、内部の充填物を抜取る抜取り装置によって、固化し
た充填成型品を取り出すものである。
このようにして充填成型品の製造を行なうものであ
る。
本発明は、このようにして充填成型品を抜取り終った
弾性充填型に、充填成型品製造のために、次の充填を開
始する迄の間に使用する温調装置及びその温調装置を用
いた製造方法に関するものである。
この温調装置は、充填成型品の抜取りが終了した弾性
充填型を、充填時の充填物温度に維持するための装置で
ある。
具体的には、冷却あるいは冷凍させることによって固
化させる充填物であると、固化装置によって弾性充填型
が冷却され、その状態で次の充填が行なわれることとな
るものの、抜取り工程の後の温調工程によって弾性充填
型を加熱させ、その後充填を行なうようにしたものであ
る。
また逆に加熱させることによって固化させる充填物で
あると、温調工程によって弾性充填型を冷却させ、その
後充填を行なうようにしたものである。
充填成型品にヒズミができたり、あるいは周面の光沢
がなくなったりすることを防止すると共に、充填成型品
の部分的に細かい凹凸をも防止して、充填成型品の製品
価値を向上させるものである。
また特に、充填物としてチョコレートを用いると、温
調工程によってあらかじめ充填前に弾性充填型を充填物
温度と同温度程度に加熱しておくことによって、充填物
であるチョコレートのテンパー温度の維持が図れるの
で、表面光沢の向上と共に、ブルーミングの防止を図る
ことができるものである。
[実施例] 以下本発明に係る充填成型品製造機の実施例を、図示
例に従って説明する。
第1図は充填成型品の製造についての流れを示したブ
ロック図である。またこれら各工程は、図示しない移送
コンベアに沿って順次配置されていると共に、図示しな
い制御装置によって、移送のスピードあるいは各工程の
実行が制御されている。
まず第1図に示したブロック図によって充填成型品製
造機の概要について説明する。
最初に、充填成型品を抜き出した後、新たに充填物を
充填する前の段階から説明を開始する。
まず移送コンベアによって移送されてきた弾性充填型
は、「位置感知センサー」の作動によって充填開始位置
が検知され、その後「位置決めストッパー」によって、
充填開始位置で停止させられる。
即ち、この「位置感知センサー」の作動は充填作業の
ために行なうものであることから、この階段から充填装
置による充填工程が開始することと考えられる。
ここで弾性充填型は、全体が弾性材によって形成され
ていると共に、開口袋状の充填部と、この充填部の開口
部付近に形成された固定部とから形成され、パレットに
固定されているものである。
充填部は、充填成型品の必要形状として球状、柱状、
適宜動物あるいは特定のキャラクター等に模して形成さ
れ、充填部の内部に充填した充填物を固化させた後は、
それら球、柱、動物あるいはキャラクターの形状となる
ようになっている。
また固定部は、充填部に連続したつば状の部分として
形成され、移送コンベアに固定された多数のパレットに
固定され、開口部から充填物を充填部内部に充填自在に
形成してある。
またこの時の弾性充填型は、移送方向に直角な方向に
並べられた複数の弾性充填型が同一のパレットに固定さ
れている。
次いで「真空圧設定感知センサー」によって、移送方
向に直角な方向に固定されている複数個の弾性充填型各
々の種類を検知する。
この検知は、各弾性充填型によって大きさ等が異なる
場合があるので、弾性充填型によって次の設定真空圧が
異なるために、あらかじめ弾性充填型の種類を検知し
て、各々の弾性充填型に適した真空圧にしようとしたも
のである。
このように「真空圧設定感知センサー」によって、各
弾性充填型の真空圧を検知した後は、弾性充填型の上方
から、充填カップを、下方から真空カップを各々かぶせ
るような、「真空カップ上昇」及び「充填カップ下降」
が行なわれる。
次いで両カップの内部を、所定の真空圧となるように
減圧する、「設定真空圧」となる。
この減圧は、充填カップと真空カップの内部を減圧
し、充填物を真空雰囲気中で充填するために行なうもの
である。
これは、次の充填工程において充填する充填物が水等
のようにあまり大きな粘性を有さないものである場合に
は、弾性充填型の開口部上方に充填ノズルを位置させ、
この充填ノズルから直接弾性充填型の充填部内に充填物
を充填する充填機構のみによって足りるものの、使用す
る充填物の粘性が大きい場合、あるいは弾性充填型の形
状が複雑な形状である場合等には、充填物が十分弾性充
填型の内部にいき渡らず、内部に気泡ができるような事
態を防止するために行なうものである。
またこの時、弾性充填型の下方から弾性充填型にかぶ
さる真空カップのほうが、上方からかぶさる充填カップ
よりも真空圧が高くなるようになっている。
これは、真空カップの真空圧を高くすることによって
弾性充填型を膨張させ、この膨張状態で充填物を充填し
た後、膨張を解除することによって、充填時に、弾性充
填型の細部にまで充填物を充填させるためである。
次いで「設定真空圧確認」を行なう。
この確認は、弾性充填型の破損があった場合には、真
空カップあるいは充填カップの内部の圧力が変化するこ
とに鑑みて、真空カップあるいは充填カップの内部があ
らかじめ設定した真空圧に維持されているか否かを検知
することによって、弾性充填型の破損を検出するためで
ある。
従って、ここで設定真空圧に維持されていないと判断
された場合には、その弾性充填型は正規の移送コースか
ら外され、弾性充填型の交換が行なわれる。この状態を
「ラインアウト」として示した。
またここで設定真空圧に維持されていると判断された
場合には、次いで「チョコレート充填」が行なわれる。
この充填は、充填カップの内部に設けられた充填ノズ
ルから弾性充填型の内部に充填物であるチョコレートを
充填することによって行なう。
またこの充填では、弾性充填型が膨張しているので、
弾性充填型の開口部一杯までの充填を行なうのでなく、
弾性充填型が状態に復帰した時の充填量にみあった、所
定量の充填のみを行なうものである。更にここで所定量
とは、弾性充填型の種類によって決定される充填量より
も若干少ない量としてある。
また前述した「真空圧設定感知センサー」によって判
断された弾性充填型の種類を、この「チョコレート充
填」の部分の充填量の決定に用いることもできる。
次いで両カップの内部を常圧にする「カップ内常圧」
によって、両カップ内の真空破壊を行なう。
次いで充填ノズル付近に設けられた「定量センサーO
N」とする。
この定量センサーは、充填物が弾性充填型の開口部一
杯になるまで充填されているか否かを検知するものであ
り、具体的にはフォトセンサーによる充填物表面高さの
検出によって行なうものである。
このようにして「定量センサーON」の状態とした後
に、「不足分充填」を行なう。
この不足分の充填は、定量センサーをONの状態とした
ままで行ない、充填量をセンサーによってフィードバッ
クしながら行なうものである。従って、弾性充填型の大
きさに係らず、常に弾性充填型の開口部一杯まで充填物
の充填が行なえるものである。
このようにするのは、弾性充填型の種類によって体積
が一定になるはずであるものの、弾性充填型が弾性剤に
よって形成されているために、製造時において大きさが
不統一となる可能性があること、及び弾性充填型の使用
を繰り返すことによって若干伸びること、等によって、
体積に不統一が生じることに起因するものである。
また更に充填成型品は、弾性充填型一杯にも充填物を
充填して固化した状態を基にデザインしているので、充
填物が弾性充填型の開口部一杯にならなかった場合に
は、充填成型品の底部が欠けてしまい、製品価値を減ず
ることとなるためである。
そこで「定量センサーON」の状態としたままで「不足
分充填」を行なうことによって、前記底部欠損等の事故
を防止するものである。
このようにして弾性充填型の開口部一杯に充填を行な
うと、「チョコレート充填終了」の状態となる。
チョコレートの充填が終了すると、「真空カップ下
降」及び「充填カップ上昇」となって、弾性充填型から
両カップが離れ、弾性充填型内部の充填物は、その後の
工程に移行する。
なお充填カップについては、この充填カップに充填ノ
ズルを設けていることから、「不足分充填」が終了する
まで上昇させないことが必要であるものの、真空カップ
については、「カップ内常圧」の階段で下降させても良
い。
なお前述した「位置感知センサー」の作動から、この
「真空カップ下降」及び「充填カップ上昇」までで、充
填装置による充填工程が終了することとなる。
次いで「バイブレーター」処理を施す。
このバイブレーター処理は、充填物を充填した弾性充
填型に振動を与えることによって、弾性充填型の開口部
付近の充填物表面を平滑化させるためのものである。
具体的には、例えばエアーノズルからのエアー圧によ
って、弾性充填型を左右に振ようなことが考えられる。
このようにすることによって、充填成型品の販売時
に、充填成型品を立設させて展示したりすることがある
ものの、この時のスワリが良くなるものである。
なおエアー圧を用いない場合であっても、例えば充填
終了後の弾性充填型の移動中に、弾性充填型が衝突する
衝接片を設け、この衝接片に衝接させることによって左
右に振るように形成しても良い。
このようにして充填物を弾性充填型内部に充填させ、
かつ「バイブレータ」処理によって開口部付近を平滑化
させた後は、「クーリングトンネル」を通過させること
によって、弾性充填型内部で充填物を固化させる。
この「クーリングトンネル」が固化装置であり、この
「クーリングトンネル」の通過が固化工程である。
この充填物の固化工程時に、充填物が膨張あるいは収
縮したとしても、この充填物は弾性充填型の内部に充填
されているために、弾性充填型の収縮によって対応で
き、弾性充填型の破壊等がない。
また充填物をチョコレートとして説明したので、この
工程を、「クーリングトンネル」として示したものの、
例えば充填物が水であり、充填成型品として氷を作るよ
うなラインであるとするならば、ここは「冷凍トンネ
ル」となるし、逆に加熱することによって固化するよう
な充填物であるとすると、「加熱トンネル」ということ
になる。
次いで固化した充填物である充填成型品を取り出すた
めに「パレット反転」を行なう。
このパレットの反転は、この全ラインが正面長円とな
る無端連鎖状に形成され、充填時には弾性充填型の開口
部を上に向け、離型時には下に向けるために行なうもの
である。
次いで弾性充填型は、パレット毎「加圧設定感知セン
サー」によって、移送方向に直角な方向に固定されてい
る複数個の弾性充填型各々の種類を検知する。
なおこの「加圧設定感知センサー」から抜取り装置に
よる抜取り工程が開始する。
これは、パレットに同一の弾性充填型を固定するのな
らばともかく、異なった弾性充填型を固定した場合に
は、弾性充填型によって加える圧力を調整して、適正圧
力で離型を図るためである。
また更に、同一のパレットには同一の弾性充填型が固
定してあったとしても、パレット毎に異なった弾性充填
型が固定してある場合もある。このようなときにも、
「加圧設定感知センサー」によって、弾性充填型の種類
を検知して、適正な圧力で離型を行なうことができるも
のである。
次に「離型加圧カップ上昇」となり、弾性充填型の下
部にある加圧カップが弾性充填型の開口部側に圧接する
ように上昇する。
更にこの加圧カップを弾性充填型に密着させた後に、
加圧カップ内部で上下動自在に設けたハンドリングバキ
ュームが弾性充填型中で固化した充填成型品に衝接し、
充填成型品を若干押し上げる位置までまで上昇する。こ
れが「ハンドリングバキューム上昇」である。
このハンドリングバキュームの上昇によって、弾性充
填型の内部にある充填成型品を押し上げるので、弾性充
填型の開口部付近と充填成型品との間に空気が入ること
となり、その後の離型が容易に行なえるものである。
またこの「ハンドリングバキューム上昇」の途中で、
「バキュームON」となって、ハンドリングバキューム先
端に設けてある吸着パッドが、弾性充填型中で固化した
充填成型品に開口部の部分で吸着するものである。
次いで「設定加圧」が行なわれる。
この設定加圧は、弾性充填型に開口部側から密着させ
た離型カップ内部に高圧空気を送り込むことによって行
なうものである。
この「設定加圧」によって、弾性充填型が膨張するも
のの、この弾性充填型内部の充填成型品が吸着パッドに
吸着していることから、充填成型品はその位置のままで
弾性充填型のみが膨張することとなる。
更に弾性充填型の膨張時にも、反開口部側に弾性充填
型が引っ張られることがなく、吸着パッドに吸着した状
態で、まず弾性充填型の開口部付近が水平方向に伸び、
次いで順次延びが上部に移行することとなるので、弾性
充填型からの充填成型品の離型が確実に行なわれるもの
である。
またこの「設定加圧」の状態になると、同時に「設定
圧確認」が行なわれる。
この設定圧の確認は、弾性充填型に破損があると、そ
こから空気漏れが生じ、あらかじめ定めた圧力に達しな
いことから、この圧力を確認することによって弾性充填
型の破損を検知するものである。
従って、ここで破損である旨が検出されると、その弾
性充填型は「ラインアウト」となる。
逆に設定圧が確認されると、次いで「バキューム圧確
認」が行なわれる。
このハンドリングバキュームの圧力確認は、加圧カッ
プ内部の加圧によって、充填成型品が離型したか否かの
確認を行なうためのものである。
即ち、本発明によると極めて効率的、かつ確実に充填
成型品の離型が行なわれるものの、離型しない場合が生
じることもある。
その場合には、このハンドリングバキュームの吸着パ
ッドに充填成型品が吸着していないこととなるので、こ
のバキュームの圧力を確認することによって、離型が行
なわれたか否かの確認をすることができる。
従ってここで離型が行なわれていないと判断された場
合には、その弾性充填型は「ラインアウト」となる。
また逆にバキュームの圧力が設定圧と同一であった場
合には、「離型」が行なわれたと判断される。
次いでハンドリングバキュームが充填成型品を吸着し
たままの状態で弾性充填型から離れて下降する。これが
「ハンドリングバキューム下降」である。
ただこのようにハンドリングバキュームが下降して
も、その下降が加圧カップ内部での下降であることか
ら、依然として加圧カップは弾性充填型の下面に圧接し
ている。
次いで「離型加圧カップ常圧」として、その後「離型
加圧カップ下降」を行なう。
その後は、充填成型品としてのチョコレートの取り出
しと、次のチョコレート充填工程へと分かれる。
チョコレートの取り出しは、まず離型加圧カップ内部
のハンドリングバキュームを上昇させ、ハンドリングバ
キューム先端の吸着パッドに吸着しているチョコレート
を離型加圧カップから突出させる。これが「ハンドリン
グバキューム上昇」である。
次いでハンドリングバキュームを「バキュウムOFF」
とすると共に、ハンドリングバキューム先端の吸着パッ
ドにあるチョコレートを「エアー吹き」によって吸着パ
ッドから離し、「搬出コンベアー」上に落とすことによ
って、充填成型品を得るものである。
もちろんこの充填成型品の取り出しについては、他の
手段、例えばハンドリングバキュームを傾けた状態で
「バキュームOFF」として、吸着パットから充填成型品
が自然落下するようにしても良い。
なお「加圧設定感知センサー」から開始された抜取り
装置による抜取り工程は、この「搬出コンベア」によっ
て終了する。
一方「離型カップ下降」に伴なって充填成型品を離型
させた弾性充填型は、「パレット反転」が行なわれた
後、「温風ブロアー型加熱」を施されて、説明の最初で
ある「位置検知センサー」へと移送される。
ここで「パレット反転」を行なうのは、次の「温風ブ
ロアー加熱」時に溶融したチョコレート成分が落下する
のを防止するためである。
また更に「温風ブロアー加熱」は、弾性充填型に温調
処理を施すためであり、このような処理を行なうのは、
このようにして立体のチョコレートを成型すると、成型
に伴なって弾性充填型の内部にチョコレート成分が付着
し、この付着成分によって成型された充填成型品表面の
ツヤがなくなったり、あるいはブルーミングが発生した
りすることを防止するためである。更に詳しくは、付着
成分を熱によって溶かし、次の充填時に、充填される充
填物と一体に溶融させることによって、ツヤのなくなり
を防止しようとするものである。
また同時に、充填される充填物の温度と、充填時の弾
性充填物の温度とを同一にすることによって、成型され
た充填成型品の品質の安定化、及び表面の滑らかさの向
上を図ることができるものである。
このようにして製造された充填成型品は、弾性充填型
の形状によって全体形状が決定されるので、この弾性充
填型を各種作ることによって、どのような形状の充填成
型品をも作ることができる。
また弾性充填型は、剛体のものと異なり、安価に大量
生産できるので、充填成型品自体のコストも安くできる
だけでなく、分割型と異なり、割り線がないので、でき
上った充填成型品は極めて自然の形となり、商品価値の
高いものとなる。更に複数方向への分割が不要なので、
製造工程の簡素化も図れるものである。
また更に充填型として弾性充填型を用いたので、固化
装置による固化工程中で、充填物の体積変化が生じたと
しても、弾性充填型の伸縮によって充分対応できるの
で、弾性充填型の破損がない。
次に、充填成型品製造機及び充填成型品の製造方法の
うちで、特に本発明の要旨に係る部分について、第2図
に従って説明する。
第2図には、パレット10に固定された弾性充填型20
と、温調装置としての温風ノズル40が示してある。
ここで弾性充填型20は、全体が弾性材によって形成さ
れていると共に、開口袋状の充填部21と、この充填部21
の開口部23付近に形成された固定部22とから形成され、
パレット10に固定されているものである。
充填部21は、充填成型品の必要形状として球状、柱
状、適宜動物あるいは特定のキャラクター等に模して形
成され、充填部21の内部に充填した充填物30を固化させ
た後は、それら球、柱、動物あるいはキャラクターの形
状となるようになっている。
また固定部22は、充填部21に連続したつば状の部分と
して形成され、移送コンベアに固定された多数のパレッ
ト10に固定され、開口部23から充填物30を充填部21内部
に充填自在に形成してある。
またこの時の弾性充填型20は、移送方向に直角な方向
に並べられた複数の弾性充填型20が同一のパレット10に
固定されている。
また温風ノズル40は、60℃未満の温風を各弾性充填型
20に当てて、弾性充填型20内部に付着している充填物30
としてのチョコレートを溶かすためである。
このように弾性充填型20内部の残存チョコレートを溶
かすことによって、次の充填工程における充填物30とし
ての溶融チョコレートと同温度にし、かつ混合がすみや
かに行なわれるようにするもである。
具体的には、チョコレートが60℃を超えると分離して
しまい、製品価値がなくなるので、溶融温度が60℃以下
となっている。また充填装置により充填されるチョコレ
ートは、この60℃以下の温度のチョコレートを一旦テン
パリング温度としての26〜30℃程度に冷やし、更に充填
時の柔軟性を考慮して、31〜32℃程度に加熱して充填を
行なうものである。
そこで前記温風ノズル40から弾性充填型20に吹き付け
る温風は、60℃以下の温度で弾性充填型20内部の残存チ
ョコレートを溶融させた後、充填物30の充填温度である
31〜32℃程度に冷やした状態で充填工程に達するように
なっている。
このように温調装置によって、弾性充填型20を充填物
30の充填温度に維持して充填を行なうようにすることに
よって、弾性充填型20の内部に残存した溶融チョコレー
トが充填物30としてのチョコレートの温度と同一温度と
なるので、充填後す早く混合し、かつ均等に固化される
ことから、製品となった時に表面光沢を失うことがな
い。
また弾性充填型20の内部に残存した溶融チョコレート
が温調処理によってテンパリング状態となり、充填物30
としてのチョコレートのテンパーをこわさないので、不
要なブルーミングの発生を防止することができる。
更に充填物30をチョコレートにすると、弾性充填型20
内部にチョコレートが残存しなかったとしても、チョコ
レートの成分としての油脂が弾性充填型20の内周面に付
着することとなる。この付着した油脂によって、繰り返
し使用をしていると、徐々に製品表面の光沢が失われて
しまうこととなっていた。
これは、弾性充填型20内周面の油脂が固化してしま
い、その後の充填装置により充填された充填物30として
のチョコレートに溶融しないことが原因であると考えら
れる。
しかしながら温調処理を施すことによって、弾性充填
型20内周面の油脂が溶融し、充填された充填物30として
のチョコレートに溶けて一体となるので、繰り返し使用
を行なったしても製品表面の光沢が失われるようなこと
がない。
なお以上の説明においては、充填物30をチョコレート
として説明したが、これは、本発明が充填物30としてチ
ョコレートを用いた場合の効果に特に優れているからで
ある。ただ充填物30として他のものを使用する場合であ
っても、あらかじめ充填物30と同一の温度に弾性充填型
20を維持しておくことは、製品としての充填成型品にヒ
ズミができたり、あるいは周面の光沢がなくなったりす
ることを防止することができるものである。
なお以上の説明では充填物30として油脂を含み、水を
きらうチョコレートとして説明したために、温調装置と
して温風ノズル40を示したが、充填物30の種類によって
は、水を用いた温調処理を施すことも可能であると、温
調のためのトンネルを通過させるようにしても良い。
[発明の効果] 以上説明したように、請求項1に記載した発明は、抜
取り装置と充填装置との間に、弾性充填型の温調装置を
付設して、充填装置に移動した弾性充填型を充填物温度
にほぼ等しい温度にしておくことによって、充填成型品
にヒズミができたり、あるいは周面の光沢がなくなった
りすることを防止すると共に、充填成型品の部分的に細
かい凹凸をも防止して、充填成型品の製品価値を向上さ
せたものである。
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明
を充填物として選択したチョコレートに実施した場合で
あり、テンパーを維持して表面光沢の向上と共に、ブル
ーミングの防止を図って製品価値を向上させたものであ
る。
更に請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明
を実施して行なう製造方法に関するものであり、請求項
1に記載の発明と同様、充填成型品にヒズミができた
り、あるいは周面の光沢がなくなったりすることを防止
すると共に、充填成型品の部分的に細かい凹凸をも防止
して、充填成型品の製品価値を向上させたものである。
また請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明
をチョコレートに実施した場合であり、テンパーを維持
すると共に、ブルーミングの防止を図って製品価値を向
上させたものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すものであって、第1図は
全体のブロック図、第2図は本発明の要旨を説明するた
めの要部断面図である。 10……パレット、20……弾性充填型 21……充填部、22……固定部 23……開口部、30……充填物 40……温風ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤嶋 俊哉 東京都千代田区三崎町3丁目6番14号 株式会社エフ・アイ・ユー内 (72)発明者 伊藤 則考 東京都千代田区三崎町3丁目6番14号 株式会社エフ・アイ・ユー内 (56)参考文献 特開 昭63−312116(JP,A) 特開 平1−228428(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全体を、開口袋状の充填部を形成した弾性
    充填型へ充填ノズルから非固形状の充填物を充填する充
    填装置と、この充填物の弾性充填型内での固化装置と、
    弾性充填型の充填部内部から固化した充填物である充填
    成型品を取り出す抜取り装置とから形成すると共に、 抜取り装置と充填装置との間に、弾性充填型の温調装置
    を付設したことを特徴とする充填成型品製造機。
  2. 【請求項2】充填物をチョコレートとした請求項1記載
    の充填成型品製造機。
  3. 【請求項3】全体を、開口袋状の充填部を形成した弾性
    充填型へ充填ノズルから非固形状の充填物を充填する充
    填工程と、この充填物の弾性充填型内での固化工程と、
    弾性充填型の充填部内部から固化した充填物である充填
    成型品を取り出す抜取り工程とから形成すると共に、 抜取り工程が終了した弾性充填型が充填工程に移動する
    前に、弾性充填型に温調処理を施す温調工程を設けるこ
    とを特徴とした充填成型品の製造方法。
  4. 【請求項4】充填物をチョコレートとした請求項3記載
    の充填成型品の製造方法。
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JPH0553494U (ja) * 1991-12-27 1993-07-20 芥川製菓株式会社 弾性成形型の加温装置
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