JP2668226B2 - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP2668226B2
JP2668226B2 JP62296427A JP29642787A JP2668226B2 JP 2668226 B2 JP2668226 B2 JP 2668226B2 JP 62296427 A JP62296427 A JP 62296427A JP 29642787 A JP29642787 A JP 29642787A JP 2668226 B2 JP2668226 B2 JP 2668226B2
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    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/241Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material
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    • G11B7/244Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers comprising organic materials only
    • G11B7/246Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers comprising organic materials only containing dyes
    • G11B7/248Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers comprising organic materials only containing dyes porphines; azaporphines, e.g. phthalocyanines

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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 I 発明の背景 技術分野 本発明は、光記録媒体、特にヒートモードの光記録媒
体に関する。 先行技術とその問題点 光記録媒体は、媒体と書き込みないし読み出しヘッド
が非接触であるので、記録媒体が摩耗劣化しないという
特徴をもち、このため、種々の光記録媒体の開発研究が
行われている。 このような光記録媒体のうち、暗室による現像処理が
不要である等の点で、ヒートモード光記録媒体の開発が
活発になっている。 このヒートモードの光記録媒体は、記録光を熱として
利用する光記録媒体であり、そ1例として、レーザー等
の記録光で媒体の一部を融解、除去等して、ピットと称
される小穴を形成して書き込みを行い、このピットによ
り情報を記録し、このピットを読み出し光で検出して読
み出しを行うピット形成タイプのものがある。 このようなピット形成タイプの媒体、特にそのうち、
装置を小型化できる半導体レーザーを光源とするものに
おいては、これまで、Teを主体とする材料を記録層とす
るものが大半をしめしている。 しかし、近年、Te系材料が有害であること、そしてよ
り高感度化する必要があること、より製造コストを安価
にする必要があることから、Te系にかえ、色素を主とし
た有機材料系の記録層を用いる媒体についての提案や報
告が増加している。 しかし、従来、反射層を積層せずに、有機材料の単層
にて高い反射率を示す例は少ない。 また、高反射率が示されても、溶剤に対する溶解度が
小さく、塗膜として設層するのが困難であったり、また
結晶化しやすく、さらには熱的に不安定で、記録・読み
出し光に対し脱色してしまう等の問題がある。 このような実状に鑑み、本発明者らは、先に、溶剤に
対する溶解度が高く、結晶化も少なく、かつ熱的に安定
であって、塗膜の反射率が高いインドレニン系のシアニ
ン色素を単層膜として用いる旨を提案している(特開昭
59−246292号、同59−24690号公報)。また、インドレ
ニン系、あるいはチアゾール系、キノリン系、セレナゾ
ール系等の他のシアニン色素においても、長鎖アルキル
基を分子中に導入して、溶解性の改善と結晶化の防止が
はかられることを提案している(特開昭59−71895号、
同59−67092号公報等)。さらに、光安定性をまし、特
に読み出し光による脱色(再生劣化)を防止するため
に、シアニン色素にクエンチャーを添加する旨の提案を
行っている(特開昭59−55794号、同59−55795号公報
等)。 さらに、スチリル系、インドリル系、ピリリウム、チ
アピリリウム、セレナピリリウムないしテルロピリリウ
ム系、ポリメチン系等の色素にクエンチャーを添加し
て、再生劣化が減少する旨の提案も行っている(特開昭
60−71294号、同60−71295号、同60−71296号、同60−7
3891号、同60−73892号、同60−73893号公報存在する。
また、さらに、再生劣化がきわめて少なく、耐湿性が良
好な記録層として、色素カチオンとクエンチャーアニオ
ンとの結合体を含む記録層の提案も行っている(特開昭
60−159087号公報等)。 しかし、これらシアニン色素は、堅牢性の点で必ずし
も十分ではない。 これに対し、記録層に含まれる種々の色素の中で、フ
タロシアニン化合物またはナフタロシアニン化合物は、
光、熱、湿度等いずれに対しても安定であり、堅牢性に
優れており、このものを記録層として用いる旨の提案が
多数なされている。 たとえば、特開昭60−23451号、同61−25864号、同61
−268487号、同62−90291号、同62−122787号等の公報
では、フタロシアニンまたはナフタロシアニン化合物を
形成するベンゼンまたはナフタレン環上にt−ブチル、
t−アミル等のアルキル基等を結合させる旨の提案が、
また、特公昭61−177287号公報ではナフタロシアニン化
合物の中心原子、特にSiにアルコキシ基、アルキルシロ
キシ基、アルコキシシロキシ基等を配位ないし結合させ
る旨の提案がされている。 しかし、フタロシアニン化合物やナフタロシアニン化
合物を記録層として用いた場合、溶剤に対する溶解度が
低いという問題点があり、また溶解度が高くても、光吸
収帯がシャープであり、そのバンド幅が狭く、1つの媒
体で、異なる装置の2種以上の半導体レーザーの波長、
たとえば780nmと830nmの両方で十分なC/N比を得ること
は不可能である、さらに光源の半導体レーザーの出力の
変化や変動、さらには温度変化に伴なう発振波長の変動
幅(通常±10nm程度)によって吸収、反射率が異なるた
め、半導体レーザー装置や使用条件により使用が不可能
であったり、特性が異なるなどの問題がある。 II 発明の目的 本発明の目的は、光吸収帯のバンド幅が広いため、種
々の半導体レーザー装置に汎用でき、また、その使用条
件による特性の変化が少ない光記録媒体を提供すること
にある。 III 発明の開示 このような目的は、下記の本発明によって達成され
る。 すなわち本発明は、 下記式[I]で示される化合物を含む記録層を基体上
に有することを特徴とする光記録媒体である。 式[I] Z1−L−Z2 {式中LはO、S、CO、SO2、NHおよびCH2から選ばれる
2価の連結基を表わす。 Z1およびZ2は、それぞれ縮合環を有してもよいフタロ
シアニンの残基を表わし、 このフタロシアニン残基のフタロシアニン環は、Z1
はSiY1 2、Z2ではSiY2 2に配位している。 Y1およびY2はそれぞれOR1、OSiR2R3R4(ここで、R1
炭素数1以上の炭化水素残基を含む基を表わす。R2、R3
およびR4はそれぞれ1価の原子または基を表わすが、
R2、R3およびR4のうち少なくとも1つには炭素数1以上
の炭化水素残基が含まれる。)を表わす。} IV 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。 本発明の光記録媒体の記録層は、下記の式[I]で示
されるような化合物を含む。 式[I] Z1−L−Z2 上記式[I]において、Lは2価の連結基を表わす。 Z1およびZ2はそれぞれ縮合環を有してもよいフタロシ
アニンの残基を表わす。フタロシアニンは、Z1ではSiY1
2、Z2ではSiY2 2に配位している。 Y1およびY2はそれぞれOR1、OSiR2R3R4(ここで、R1
炭素数1以上の炭化水素残基を含む基を表わす。R2、R3
およびR4はそれぞれ1価の原子または基を表わすが、
R2、R3およびR4のうち少なくとも1つには炭素数1以上
の炭化水素残基が含まれる。)を表わす。 Lで表わされる2価の連結基は、 オキシ基−O−、チオ基−S−、カルボニル基−CO
−、スルホニル基−SO2−、イミノ基−NH−、またはメ
チレン基−CH2−である。 Lとしてこれらの連結部分が1原子のものものを用い
た場合、Lにより結合する2個のフタロシアニンないし
ナフタロシアニン環の間の相互作用が強くなり、吸収帯
がより一層ブロード化する。 また、−O−、−S−、−NR−のヘテロ原子を連結部
分とするものでは、これに加え電子移動による吸収帯の
深色化ないし長波長化を生じ、より一層好ましい結果を
得る。 式[I]中Z1およびZ2におけるフタロシアニン環は、
下記式[II]で示される結合環を有してもよいフタロシ
アニンの残基である。 式[II] SiY1 2およびSiY2 1のY1およびY2は、それぞれOR1また
はOSiR2R3R4とで表わされる基であり、R1は炭素1以上
の炭化水素残基を含む基であり、またR2、R3およびR4
それぞれ1価の原子または基を表わすが、R2、R3および
R4の少なくとも1つには炭素数1以上の炭化水素残基が
含まれる。 より具体的にはR1は炭素数1以上、好ましくは1〜12
のアルキル基、またはアリール基、あるいはこのアルキ
ル基、アリール基を有するアシル基、さらにはポリエー
テル基、好ましくは10以下のアルキレンオキシの反復単
位を有するポリエーテル基等である。 また、R2、R3およびR4は同一であっても異なるもので
あってもよく、それぞれ炭素数1〜18のアルキル基また
はアリール基、あるいはこのアルキル基、アリール基を
含むシロキル基、アリーロキシ基、あるいはポリエーテ
ル基等であることが好ましいが、この他水酸基等であっ
てもよい。 なお、1分子中に含まれるR2、R3およびR4の炭化水素
残基の炭素数の総計は6〜100であることが好ましい。 Y1およびY2として好ましいものとしては、例えば、ヒ
ドロキシヘプタプロピレンオキシジメチルシロキシ
基、:[OSi(CH)2O(CHCH3CH2O)7H]、ヒドロキシテ
トラプロピレンオキシジメチルシロキシ基、:[OSi(C
H32O(CHCH3CH2O)4H]、n−ブチルトリエチレンオ
キシジメチルシロキシ基、:[OSi(OH32O(CH2CH
2O)3C4H9]、トリヘキシルシロキシ基、:[OSi(C6H
13]、オクチルオキシジメチルシロキシ基、:[OS
i(CH32OC8H17]、オクチルオキシジフェニルシロキ
シ基、:[OSi(C6H52OC8H17]、ヘキシルオキシ
基、:[OC6H13]、オクチルオキシ基、:[OC8H17]等
が挙げられる。 R5、R6、R7およびR8は1価の置換基であり、それぞれ
フタロシアニン残基Z1およびZ2の1,2−縮合ベンゼン環
の3−、4−、5−および6−位のうちの一つ以上に結
合する。 R5、R6、R7およびR8の好適例としては、それぞれハロ
ゲン、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ
基、シアノ基や、それぞれ置換または非置換のアシル
基、アシロキシ基、アルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、アミノ基、スルホニル基、アルコキシカルボニル
基、アリーロキシカルボニル基、アミド基、スルホンア
ミド基、カルバモイル基、スルファモイル基等、あるい
はこれらのうちの一種を他の一種以上が置換したものが
挙げられる。 Z1あるいはZ2において、R5、R6、R7およびR8はそれぞ
れ互いに同一でも異なったものでもよく、また、Z1とZ2
におけるR5、R6、R7またはR8同志は互いに同一でも異な
ったものでもよい。 p、q、rおよびsはそれぞれ0〜4の整数を表わ
す。p、q、rまたはsが2以上であるとき、複数存在
するR5、R6、R7またはR8は同じでも異なっていてもよ
い。また、p、q、rまたはsが2以上であるときに、
ベンゼン環の隣接位に結合するR5、R6、R7またはR8は互
いに結合して、置換または非置換の縮合ベンゼン環を形
成してもよい。 すなわち本発明において、p、q、rおよびsが2以
上であり、Z1およびZ2のそれぞれ複数のR5、R6、R7およ
びR8のすべてが4箇所のベンゼン環上で互いに結合し
て、ナフタロシアニン環を形成していてもよく、また、
Z1およびZ2の一方のみの複数のR5、R6、R7およびR8のす
べてが互いに結合して、Z1またはZ2の一方のみがナフタ
ロシアニン環を形成していてもよい。 さらに、Z1およびZ2において、R5、R6、R7およびR8
うちの一つ、二つあるいは三つが複数存在し、そのそれ
ぞれが互いに結合して縮合ベンゼン環を形成し、一つ、
二つあるいは三つのナフタレン環を分子内に有するフタ
ロシアニンの残基となっていてもよい。 また、フタロシアニンの残基を構成するベンゼン環
上、またはR5、R6、R7またはR8中にはLと結合する結合
子が存在する。 この場合、Lと結合する結合手は、上記ベンゼン環、
あるいはベンゼン環に結合するR5、R6、R7またはR8いず
れかに1つ存在すればよいが、場合によってはZ1および
Z2にそれぞれ2以上存在し、 等の構造をとってもよい。 また、R5、R6、R7およびR8のうち、となり合うベンゼ
ン環に結合するものは互いに結合して、環化してもよ
い。 さらには、R5、R6、R7およびR8は−L−Z1M1Ym 1、−
L−Z1M1Y1 m−L−Z2M2Y2 n等となり、1分子中に結合ベ
ンゼン環を有してもよいフタロシアニン環を3個以上有
するものであってもよい。ただし、1分子中のフタロシ
アニン環は2〜5個、特に2個が好ましい。 また、用いる化合物はこれらの2種以上の混合物であ
ってもよい。 以下、表1に本発明に用いる化合物の具体例を挙げ
る。ただし、本発明はこれらのみに限定されるものでは
ない。 表1に示す例においては、Z1およびZ2は互いに同一の
ものであり、また、M1およびM2はともにSiである。 また、表1に示す例において、Y1およびY2は互いに同
一のものであるので、表中これをYで示す、さらにmお
よびnは2である。 また、表1においては、Z1およびZ2におけるLとの結
合手を有する環を環A、他のものを環Bとする。従っ
て、表1においては環A、Bがベンゼン環であるときを
benz、ナフタレン環であるときをnaphthとして示す。 なお、このそれぞれベンゼン環またはナフタレン環で
ある3つの環Bにはそれぞれ表1に示される置換基Rが
結合する。また、Lは環Aが1,2−ベンゼン環では4−
または5−位、2,3−ナフタレン環では6−または7−
位で結合する。 本発明の記録層に用いる化合物は、一般に次のスキー
ムに従う方法で合成することができる。 ただし、本発明は、これらの方法のみに限定されるも
のではない。 また、副成物としては、例えばのような化合物が複成するが、これらを含む混合物を使
用してもよい。 まず、下記のスキームA、スキームBまたはスキーム
Cのいずれかを用いて、 の構造を有する化合物を合成する。 なお、上記および下記スキームA、BおよびCにおい
て、MはM1、M2であってY1、Y2を有さないものである。 原料(a)と原料(b)とをニトロベンゼンを溶媒と
し、180℃程度で溶解する。その後ハロゲン化金属(M
Xt)を添加し、200〜210℃で約16時間撹拌する。その後
得られた生成物を別する。 原料(c)と原料(d)および尿素を100〜170℃にて
混合溶解する。その後ハロゲン化金属(MXt)を添加
し、190〜20℃で3〜4時間程度撹拌する。 冷却後、得られた生成物を別する。 ハロゲン化金属(MXt)をキノリンに溶解して還留す
る。この後、徐々に原料(e)および原料(f)を添加
する。 添加終了後0.75〜1.5時間還留し、その後室温まで放
冷する。そして得られた生成物を別する。 このようなスキームA〜Cにより得られた化合物を用
いて下記スキーム1、2等の反応を行なう。 スキーム1 スキームA、BおよびCのいずれかで得られたもの
で、Mが塩化物(MCl2)であるものを用い、下記の反応
を行なう。 スキーム2 スキームA〜Cより得られた化合物のうち、Mが水酸
化物のもの{例えば、M(OH)}を用いて、下記の反
応を行なう。 化合物(g)とジクロロジアルキルシランカップリン
グ剤(h)とを例えばピリジンを溶媒して例えば15〜20
時間室温にて撹拌し、中間生成物(i)を合成する。こ
の反応後にアルコール未満モノマーまたは化合物(j)
を添加し、例えば1〜2時間還留する。 得られた生成物を別し、洗浄し、減圧乾燥する。 その後、GPCにて分離精製する。 なお、上記において、RはR5、R6、R7と同義である。 スキームA〜Cおよび1、2は、フタロシアニン化合
物を用いて説明したが、原料のベンゼン環がナフタレン
環におきかわったものを用いれば、ナフタレン環を有す
るフタロシアニン化合物や、ナフタロシアニン化合物を
合成することができる。 また、スキームA〜Cにおいては、まず一方のフタロ
シアニン環を形成し、次いで、同一金属または異種金属
をもちいて、他方のフタロシアニン環を形成することも
できる。ナフタロシアニン環の場合も同様である。 この他、例えばハロゲンを有するZ1と、SHを有するZ2
等とを結合させてZ1−S−Z2を得て本発明の化合物を得
るたりすることもできる。 次に、本発明に用いる化合物の合成例を挙げる。 合成例1. 例示化合物Z−1の合成 等モルの3,3′、4,4′−テトラシアノベンゾフェノン
と2,3−ジシアノ−6−tert−アミルナフタレンとを、
ニトロベンゼン中に180℃にて混合溶解する。その後、
前記のものに対し、1/6モルのSiCl4を添加し、200℃〜2
10℃にて4時間撹拌した。このようにして得られた化合
物を別後、エチルアルコールにて洗浄し、乾燥した。 このようにして得られた中間化合物を、乾燥ピリジン
に溶解し、さらにトリ−t−ブチルアミンを投入し、こ
の混合物を環留加熱して水分を共沸蒸留した。混合物を
室温まで放置した後、シクロロジメチルシランを添加
し、この混合物を撹拌下で一晩放置した。放置後、過剰
のジクロロジメロチルシランを混合物から留去し、この
混合物にポリ(4)イソプロピレングリコールを加え、
撹拌しながら窒素雰囲気下で2時間環留加熱した。 生成物を過後、液に含まれる揮発性物質を減圧下
にて除去し、その後、GPCにて分離精製した。 マススペクトログラムにて確認したところ、二量体で
あることが確認された。また、元素分析の実測値は、理
論値とほぼ一致した。 合成例.2 例示化合物Z−7の合成 等モルの3,3′4,4′−テトラカルボキシル−1,1′−
ジフェニルスルフォン−2無水物と6−tert−ブチル−
2,3ナフタレンジカルボン酸無水物とを尿素中にて100〜
170℃にて混合溶解し、さらにこれにモリブデン酸アン
モニウム添加する。さらにこれに前記のものに対し、1/
6モルのSiCl4を添加し190〜200℃にて4時間撹拌した。 このようにして得られた化合物を別後、エチルアル
コールにて洗浄し、乾燥した。 このようにして得られた中間化合物を、乾燥ピリジン
に溶解し、さらにトリ−n−ブチルアミンを投入し、こ
の混合物を環留加熱して水分を共沸蒸留した。混合物を
室温まで放置した後、ジクロロジメチルシランを添加
し、この混合物を撹拌下で一逸放置した。放置後、過剰
のジクロロジメチルシランを混合物から留去し、この混
合物にポリ(7)イソプロピレングリコールを加え、撹
拌しながら窒素雰囲気下で2時間環留加熱した。 生成物を過後、液に含まれる揮発性物質を減圧下
にて除去し、その後、GPCにて分離精製した。 マススペクトログラムにて確認したところ、二量体で
あることが確認された。また、元素分析の実測値は、理
論値とほぼ一致した。 合成例3. 例示化合物Z−10の合成 等モル6,6′−ジ(1,3−ジイミノベンゾイソインドリ
ル)スルフィドと、6−クロロ−1,3−ジイミノベンゾ
イソインドリンとを、SiCl4とキノリンとの還留混合物
に添加した、得られた混合物を60分間還留させた後、室
温まで放冷した。冷却後、得られた生成物を別し、こ
の固形分を洗浄、乾燥し、得られたものをピリジン、ア
ンモニア混合物で加水分解した。 このようにして得られた化合物を別後、エチルアル
コールにて洗浄し、乾燥した。 このようにして得られた中間化合物を、乾燥ピリジン
に溶解し、さらにこれにトリ−n−ブチルアミンを添加
し、この混合物を環留加熱して水分を共沸蒸留した。混
合物を室温まで放置した後、クロロトリヘキシルシラン
を添加し、この混合物を撹拌下で一逸放置した。放置
後、過剰の原料、溶剤および副生成物を混合物から除去
した。その後、GPCにて分離精製した。マススペクトロ
グラムにて確認したところ、二量体であることが確認さ
れた。また、元素分析の実測値は、理論値とほぼ一致し
た。 合成例4. 例示化合物Z−15の合成 合成例3において、6,6′−ジ(1,3−ジイミノベンゾ
イソインドリル)スルフィドを6,6′−ジ(1,3−ジイミ
ノベンゾイソインドリル)スルホンに換え、合成例3と
同様にして化合物を得た。 このようにして得られた化合物を別後、エチルアル
コールにて洗浄し、乾燥した。 このようにして得られた中間化合物を、乾燥ピリジン
に溶解し、さらにトリ−n−ブチルアミンを添加し、こ
の混合物を環留加熱して水分を共沸蒸留した。混合物を
室温まで放置した後、ジクロロジメチルシランを添加
し、この混合物を撹拌下で一逸放置した。放置後、過剰
のジクロロジメロチルシランを混合物から留去し、この
混合物にポリ(3)エチレングリコールブチルエーテル
を加え、撹拌しながら窒素雰囲気下で2時間環留加熱し
た。 生成物を過後、液に含まれる揮発性物質を減圧下
にて除去し、その後、GPCにて分離精製した。 マススペクトログラムにて確認したところ、二量体で
あることが確認された。また、元素分析の実測値は、理
論値とほぼ一致した。 このようにして得られた例示化合物Z−11と、L(こ
の場合はSO2)で結合しないナフタロシアニン単量体と
のシクロヘキサノン溶液での吸収スペクトルを測定し
た。λmaxと吸収帯の半値巾を表2に示す。 表1からあきらかなように、本発明における例示化合
物Z−11は、その単量体とほぼ同様のλmaxを有しなが
ら、その吸収波長帯は2倍以上も広いことがわかる。 このようなフタロシアニン系化合物は、2種以上用い
てもよい。 記録層中には、必要に応じ、樹脂が含まれていてもよ
い。 用いる樹脂としては、自己酸化性、解重合性ないし熱
可塑性樹脂が好適である。 これらの樹脂については、特開昭61−197281号公報等
に記載されている。 このような樹脂と、前記の色素とは、通常、重量比で
1対0.1〜100の広範な量比にて設層される。 なお、このような記録層中には、別途クエンチャー、
例えば、特開昭60−71295号公報等に記載したものが含
有されてもよい。 このような記録層を設層するには、一般に常法に従い
塗設すればよい。 そして、記録層の厚さは、通常、0.02〜10μm程度と
される。 なお、このような記録層には、この他、他の色素や、
他のポリマーないしオリゴマー、各種可塑剤、界面活性
剤、帯電防止剤、滑剤、難燃剤、安定剤、分散剤、酸化
防止剤、そして架橋剤等が含有されていてもよい。 このような記録層を設層するには、基体上に、所定の
溶媒を用いて塗布、乾燥すればよい。 なお、塗布に用いる溶媒としては、例えば、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン系、酢酸ブチル、酢酸エチル、カルビトー
ルアセテート、ブチルカルビトールアセテート等のエス
テル系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のエー
テル系、ないしトルエン、キシレン等の芳香族系、ジク
ロロエタン等のハロゲン化アルキル系、アルカン系、脂
環系、アルコール系などを用いればよい。 このような記録層を設層する基体の材質としては、書
き込み光および読み出し光に体し実質的に透明なもので
あれば、特に制限はなく、各種樹脂、ガラス等いずれで
あってもよい。 また、その形状は使用用途に応じ、テープ、カード、
ドラム、ベルト等いずれであってもよい。 なお、基体は、通常、あらかじめアドレス等の情報ピ
ット等が形成されている。 また、基体用の樹脂材質としては、ポリメチルメタク
リレート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォ
ン、メチルペンテンポリマー等の、みぞ付きないしみぞ
なし基体が好適である。 これらの基体には、耐溶剤性、ぬれ性、表面張力、熱
伝導度等を改善するために、基体上に下地層を形成して
もよい。下地層の材質としては、Si,Ti,Al,Zr,In,Ni,Ta
等の有機錯化合物や有機多官能性化合物を塗布、加熱乾
燥して形成された酸化物であることが好ましい。 この他、各種感光性樹脂等下地層として用いることも
できる。 また、記録層上には、必要に応じ、各種最上層保護
層、ハーフミラー層などを設けることもできる。 本発明の媒体は、このような基体の一面上に上記の記
録層を有するものであってもよく、その両面に記録層を
有するものであってもよい。 また、基体の一面上に記録層を塗設したものを2つ用
い、それらを記録層が向かいあうようにして、所定の間
隙をもって対向させ、それを密閉したりして、ホコリや
キズがつかないようにすることもできる。 また、このような所定の間隙に、シリコーン樹脂等を
充填して密着型にすることもできる。 V 発明の具体的作用効果 本発明の光記録媒体は、記録層に所定の構造を有する
化合物を含有する。 したがって、本発明の光記録媒体は、長波長域での使
用が可能で、記録層の反射率も高く、さらに光吸収帯の
バンド幅が広いので、波長域の異なる光源に汎用でき、
使用する半導体レーザー装置やその使用条件によって特
性が異ならず、さらには化合物の溶解性も良好である等
のすぐれた特徴を有する。 VI 発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明をさらに
詳細に説明する。 実施例 下記表3に示されるフタロシアニン化合物をシクロヘ
キサノンに溶解して、2%溶液とした、溶液を過後、
2Pアクリルディスク基板上に、0.07μmの厚さにスピン
コータにて塗布設層して、各種光記録媒体を得た。 このようにして作製した光記録媒体を、1800rpmにて
回転させながら、波長780nmの半導体レーザーを用い
て、基板裏面側から書き込みを行なった。 この場合、集光部出力は10mW、周波数は2MHzである。 次いで、波長780nmの半導体レーザーを読み出し光と
して、基板を通しての反射光を検出して、ヒューレット
パッカード社製のスペクトラムアナライザーにて、バン
ド幅30KHzでC/N比を測定した。 さらに、同じ光記録媒体を用いて、波長830nmの半導
体レーザーにて同様の試験を行なった。 結果を表3に示す。 表3の結果から、本発明の効果はあきらかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−61289(JP,A) 特開 平1−130984(JP,A) 特開 平1−130985(JP,A) 特開 平1−145194(JP,A) 特開 平1−171987(JP,A) 特開 平1−135691(JP,A) 特開 昭62−207311(JP,A) 特開 平1−264895(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.下記式[I]で示される化合物を含む記録層を基体
    上に有することを特徴とする光記録媒体。 式[I] Z1−L−Z2 {式中LはO、S、CO、SO2、NHおよびCH2から選ばれる
    2価の連結基を表わす。 Z1およびZ2は、それぞれ縮合環を有してもよいフタロシ
    アニンの残基を表わし、 このフタロシアニン残基のフタロシアニン環は、Z1では
    SiY1 2、Z2ではSiY2 2に配位している。 Y1およびY2はそれぞれOR1、OSiR2R3R4(ここで、R1は炭
    素数1以上の炭化水素残基を含む基を表わす。R2、R3
    よびR4はそれぞれ1価の原子または基を表わすが、R2
    R3およびR4のうち少なくとも1つには炭素数1以上の炭
    化水素残基が含まれる。)を表わす。} 2.前記Z1およびZ2のフタロシアニン環がそれぞれ下記
    式[II]で示される特許請求の範囲第1項に記載の光記
    録媒体。 式[II]{R5、R6、R7およびR8はそれぞれ1価の置換基を表わ
    す。 p、q、rおよびsはそれぞれ0〜4の整数を表わす。
    p、q、rまたはsが2以上であるときには、複数存在
    するR5、R6、R7またはR8はそれぞれ同一でも異なってい
    てもよい。また、p、q、rまたはsが2以上であると
    きには、隣接位の2つのR5、R6、R7またはR8は互いに結
    合して、置換または非置換の縮合ベンゼン環を形成して
    もよい。ただし、フタロシアニンの残基を構成するベン
    ゼン環上または前記のR5、R6、R7またはR8中にはLと結
    合する結合手が存在する。}
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