JPH0624146A - 赤外吸収化合物及びそれを用いた光記録媒体 - Google Patents

赤外吸収化合物及びそれを用いた光記録媒体

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JPH0624146A
JPH0624146A JP5110576A JP11057693A JPH0624146A JP H0624146 A JPH0624146 A JP H0624146A JP 5110576 A JP5110576 A JP 5110576A JP 11057693 A JP11057693 A JP 11057693A JP H0624146 A JPH0624146 A JP H0624146A
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JP5110576A
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English (en)
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Chieko Mihara
知恵子 三原
Miki Tamura
美樹 田村
Takeshi Santo
剛 三東
Hiroyuki Sugata
裕之 菅田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 溶剤、溶解性、耐熱性の良い赤外吸収化合物
及び耐光性、耐熱性に優れた光記録媒体を提供する。 【構成】 下記一般式〔I〕−1、〔IV〕−1等で示
される赤外吸収化合物、その赤外吸収化合物を有機色素
記録層に含有する光記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規赤外吸収物及びそれ
を用いた光記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクや光カード等の光記録媒体
は、一般に、基板上に形成した記録層に、光学的に検出
可能な小さな(例えば約1μm)ピットを、らせん状、
同心円状或いは直線状のトラックを形成する様にして記
録することで高密度に情報を蓄積することができる。
【0003】そして光学的に記録を行なう方法として
は、例えばオプティカル・エンジニアリング15巻、2
号(March−April),1976 99頁〜に
記載されている様に光ビーム、例えばレーザ光を光記録
媒体の記録層へ照射することにより、記録層に変形や孔
を生じさせるタイプやバブルを形成させるタイプ或いは
相変化や変色、脱色等を生じさせるタイプ等が知られて
いる。
【0004】そしてこの様な記録を行なう光記録媒体の
記録層に用いられる材料として、例えば、アルミニウム
蒸着膜などの金属薄膜、ビスマス薄膜、酸化テルル薄膜
やカルコゲナイト系非晶質ガラス膜などの無機物質を主
に用いたものが提案されている。これからの薄膜は、一
般に350〜800nm付近の波長光で感応性であると
ともにレーザ光に対する反射率が高いため、レーザ光の
利用率が低い等の欠点がある。
【0005】また、この様な無機物質は通常蒸着あるい
はスパッタリング等の方法で成膜して記録層としている
が、この様な成膜法は大がかりな真空系を備えた製造ラ
インが必要となり、コストを下げるという点でも欠点が
あった。
【0006】この様なことから、近年、比較的長波長
(例えば、780nm以上)の光エネルギーで光学物性
を変化させることが可能な有機色素化合物を用いた光記
録媒体の研究が精力的になされている。この様な有機色
素を用いた光記録媒体は、例えば発振波長が780nm
又は830nm付近の半導体レーザによりピットを形成
できる点で有効なものである。さらに、有機色素は湿式
塗布により成膜が可能であり、また取り扱いが容易であ
ることから、工業的に量産化が容易で設備コストの低減
も可能となる。
【0007】しかし有機色素を記録層に用いた光記録媒
体は一般に耐光安定性に劣り、例えばかかる光記録媒体
を自然光の下に放置したり、再生光を繰り返し照射した
場合、光記録媒体の記録再生特性が低下するという問題
が有った。この様な問題に対しては従来記録層中に一重
項酸素クエンチャーであるニッケルキレート錯体を添加
する方法が知られている(例えば、特開昭63−159
4号公報、同63−9576号公報、同63−3179
2号公報、同63−67187号公報、同63−787
94号公報、同63−82789号公報)。
【0008】しかし、ニッケルキレート錯体系の化合物
は、溶剤溶解性が悪く記録層を湿式塗布法によって形成
しようとする場合、記録層の耐光性を十分に改善できる
だけの量を記録層に添加することが困難であった。
【0009】一方、本願出願人はUSP4,656,1
21やUSP4,923,390に於て有機色素記録層
の耐光安定性を改善する為に、トリアリルアミン系のア
ルミニウム塩化合物やジイモニウム塩化合物といった赤
外吸収化合物を記録層中に添加する技術を開示してい
る。そして上記アルミニウム塩化合物やジイモニウム塩
化合物はニッケルキレート錯体と比べ溶剤溶解性に優れ
又記録層の耐光安定性についても良好な改善効果を示す
ものである。
【0010】ところで、近年光記録媒体の記録・再生装
置の小型化によって装置内の温度が上昇する傾向にあ
り、また光カード等の、個人によって携帯される方式の
光記録媒体は、必ずしも空調設備の整ったオフィスでの
み使用されるわけではなく例えば自動車の車内等の高温
環境下に長時間放置されるといった状況をも考慮する必
要があり、高温環境下に於ける保存安定性により一層優
れた光記録媒体が要求されており、かかる要求に伴って
上記した様に記録層に、耐光安定性改善のために添加し
てなるアルミニウム塩化合物或いはジイモニウム塩化合
物自体の耐熱性を、溶剤溶解性を維持しつつ、より一層
向上させることが要求されている。
【0011】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は上記問題
点に鑑みなされたものであって、溶剤溶解性に優れると
共に耐熱性にも優れた赤外吸収化合物を提供することを
目的とする。
【0012】又本発明は、有機色素記録層の耐光安定性
に優れ且つ高温環境下に於ける保存安定性にも優れた光
記録媒体を提供することを他の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の赤外吸収化合物
は、下記一般式[I]又は[II]で示される構造を有
することを特徴とする。
【0014】
【外20】 (上記式[I]及び式[II]中R0 〜R7 は(a)水
素原子又は一価の有機残基であってR0 〜R7 の少なく
とも1つはフッ素原子を有する一価の有機残基であるか
もしくは(b)R0 とR1 、R2 とR3 、R4 とR5
びR6 とR7 の組合せで、少なくとも1組が窒素原子と
共に、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の5員
環、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の6員環、
又は、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の7員環
を形成するに必要な原子群を示し、他は水素原子又は一
価の有機残基である。
【0015】又上記式[I]中“A”は
【0016】
【外21】 を示し、上記式[II]中“B”は
【0017】
【外22】 を示す。但しnは1又は2を示し、
【0018】
【外23】 はアニオン残基を示す。)
【0019】又本発明の赤外吸収化合物は、下記一般式
[III]又は[IV]で示される構造を有することを
特徴とする。
【0020】
【外24】
【0021】(上記式[III]及び[IV]中R′1
〜R′16は水素原子又は一価の有機残基もしくはR′q
とR′q+1 の組合せで置換もしくは未置換の5員環、置
換もしくは未置換の6員環、又は置換もしくは未置換の
7員環を形成するに必要な原子群を示す。但しqは、
1、3、5、7、9、10、11、12、13、14又
は15であって、また
【0022】
【外25】 はアニオン残基を示す。)
【0023】又本発明の赤外吸収化合物は、下記一般式
[V]又は[VI]で示される構造を有することを特徴
とする。
【0024】
【外26】
【0025】(上記式[V]及び[VI]中、Zは
【0026】
【外27】 を示し、R1 ″〜R9 ″は水素原子又は一価の有機残基
もしくはR″r 〜R″r+1 の組合せで置換もしくは未置
換の5員環、置換もしくは未置換の6員環又は置換もし
くは未置換の7員環を形成するに必要な原子群を示す。
但しrは1、3、5又は7であって、
【0027】
【外28】 はアニオン残基を示す。)
【0028】又本発明の光記録媒体は、下記一般式
[I]又は[II]で示される化合物を記録層中に含有
することを特徴とする。
【0029】
【外29】 (上記式[I]及び式[II]中R0 〜R7 は(a)水
素原子又は一価の有機残基であってR0 〜R7 の少なく
とも1つはフッ素原子を有する一価の有機残基であるか
もしくは(b)R0 とR1 、R2 とR3 、R4 とR5
びR6 とR7 の組合せで、少なくとも1組が窒素原子と
共に、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の5員
環、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の6員環、
又は、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の7員環
を形成するに必要な原子群を示し、他は水素原子又は一
価の有機残基である。
【0030】又上記式[I]中“A”は
【0031】
【外30】 を示し、上記式[II]中“B”は
【0032】
【外31】 を示す。但しnは1又は2を示し、
【0033】
【外32】 はアニオン残基を示す。)
【0034】又本発明の光記録媒体は、下記一般式[I
II]又は[IV]で示される化合物を記録層中に含有
を有することを特徴とする。
【0035】
【外33】 (上記式[III]及び[IV]中R′1 〜R′16は水
素原子又は一価の有機残基もしくはR′q とR′q+1
組合せで置換もしくは未置換の5員環、置換もしくは未
置換の6員環、又は置換もしくは未置換の7員環を形成
するに必要な原子群を示す。但しqは、1、3、5、
7、9、10、11、12、13、14又は15であっ
て、また
【0036】
【外34】 はアニオン残基を示す。)
【0037】又本発明の光記録媒体は、下記一般式
[V]又は[VI]で示される化合物を記録層中に含有
を有することを特徴とする。
【0038】
【外35】 (上記式[V]及び[VI]中、Zは
【0039】
【外36】 を示し、R1 ″〜R9 ″は水素原子又は一価の有機残基
もしくはR″r とR″r+1 の組合せで置換もしくは未置
換の5員環、置換もしくは未置換の6員環又は置換もし
くは未置換の7員環を形成するに必要な原子群を示す。
但しrは1、3、5又は7であって、
【0040】
【外37】 はアニオン残基を示す。)
【0041】以下、本発明を詳細に説明する。
【0042】本発明の第1の赤外吸収化合物は、下記一
般式[I]又は[II]で示されるものである。
【0043】
【外38】
【0044】上記一般式[I]及び[II]に於てR0
〜R7 は水素原子又は一価の有機残基を示し、そして本
発明に於ては置換基R0 〜R7 の少なくとも1つをフッ
素原子を有する一価の有機残基(以降RF と略)とする
ことが好ましい。そしてR0〜R7 の少なくとも1つを
F とすることで従来のアミニウム塩化合物又はジイモ
ニウム化合物に比べて一層耐熱性を向上させることがで
きる。
【0045】本発明に於て、R0 〜R7 に好適に用いら
れるRF の具体例としては、例えば、フッ素原子を有す
る置換もしくは未置換のアルキル基、フッ素原子を有す
る置換もしくは未置換のアルケニル基、フッ素原子を有
する置換もしくは未置換のアラルキル基又はフッ素原子
を有する置換もしくは未置換のアリール基等が挙げられ
る。
【0046】なお本発明に於てRF の説明として、例え
ば、「フッ素原子を有する未置換のアリール基」とはフ
ェニル基中の水素原子の1個又は2個以上がフッ素原子
で置換されている以外は他の元素や有機残基によって置
換されていないものを意味し、「フッ素原子を有する置
換アリール基」とは例えばフェニル基中の水素原子の1
個又は2個以上がフッ素原子で置換され且つそのフェニ
ル基中の水素原子の1個又は2個以上が他の元素や一価
の有機残基で置換されているか或いはフェニル基中の水
素原子の1個又は2個以上がフッ素原子を有する一価の
有機残基で置換されているものを意味する。
【0047】次に本発明に於けるRF について更に詳細
に述べると、例えば、フッ素原子を有する未置換のアル
キル基としては、例えばフルオロメチル基、ジフルオロ
メチル基、トリフルオロメチル基、1−フルオロエチル
基、2−フルオロエチル基、1,1−ジフルオロエチル
基、1,2−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロ
エチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,
1,2−トリフルオロエチル基、1,2,2−トリフル
オロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル
基、1,1,1,2−テトラフルオロエチル基、ペンタ
フルオロエチル基、1−フルオロプロピル基、2フルオ
ロプロピル基、3フルオロプロピル基、1,1−ジフル
オロプロピル基、1,2−ジフルオロプロピル基、1,
3−ジフルオロプロピル基、2,2−ジフルオロプロピ
ル基、、2,3−ジフルオロプロピル基、3,3−ジフ
ルオロプロピル基、1,1,2−トリフルオロプロピル
基、1,1,3−トリフルオロプロピル基、1,2,2
−トリフルオロプロピル基、1,2,3−トリフルオロ
プロピル基、1,3,3−トリフルオロプロピル基、
2,2,3−トリフルオロプロピル基、3,3,3−ト
リフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオ
ロプロピル基、1,1,3,3−テトラフルオロプロピ
ル基、1,1,2,3−テトラフルオロプロピル基、、
1,2,2,3−テトラフルオロプロピル基、1,2,
3,3−テトラフルオロプロピル基、2,2,3,3−
テトラフルオロプロピル基、1,3,3,3−テトラフ
ルオロプロピル基、2,3,3,3−テトラフルオロプ
ロピル基、1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロピ
ル基、1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロピル
基、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、
1,2,2,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,
2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,
3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,2,
2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、1,1,2,
3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、1,2,2,
3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ヘプタフルオ
ロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロ−2−プロピル基、ヘプタフルオロ−2−プロピル
基、2,2−ジフルオロブチル基、2,2,3,3−テ
トラフルオロブチル基、4,4,4−トリフルオロブチ
ル基、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル基、
2,2,4,4,4−ペンタフルオロブチル基、2,
2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル基、1,
2,3,4−テトラフルオロブチル基、ノナフルオロブ
チル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ
ブチル基、1,1,1,3,3,4,4,4−ヘプタフ
ルオロ−2−ブチル基、t−ノナフルオロブチル基、
5,5,5−トリフルオロペンチル基、4,4,5,
5,5−ペンタフルオロペンチル基、3,3,5,5,
5−ペンタフルオロペンチル基、3,3,4,4−テト
ラフルオロペンチル基、1,2,3,4,5−ペンタフ
ルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−
オクタフルオロ−1−ペンチル基、1,1,2,2,
3,3,4,4−オクタフルオロペンチル基、6,6,
6−トリフルオロヘキシル基、6,6,7,7,7−ペ
ンタフルオロペンチル基、8,8,8−トリフルオロオ
クチル基、5,5,6,6,7,7,8,8−オクタフ
ルオロオクチル基などが挙げられる。
【0048】更にフッ素原子を含有する他のアルキル
基、例えばフッ素原子を含有する置換アルキル基として
は例えば2−ヒドロキシ−2−フルオロエチル基、2ヒ
ドロキシ−1,1ジフルオロエチル基、3−ヒドロキシ
−2,2−ジフルオロプロピル基などの含フッ素ヒドロ
キシアルキル基、2−アセトキシ−2フルオロエチル
基、2−アセトキシ−2,2−ジフルオロエチル基、3
−アセトキシ−2,2,3,3−テトラフルオロプロピ
ル基などの含フッ素アセトキシアルキル基、2−カルボ
キシ−1,2−ジフルオロエチル基、3−カルボキシ−
3−フルオロプロピル基、4−カルボキシ−2,2−ジ
フルオロブチル基などの含フッ素カルボキシアルキル
基、トリフルオロメトキシメチル基、トリフルオロメト
キシエチル基、トリフルオロメトキシ−2−ジフルオロ
エチル基、ジフルオロメトキシエチル基、2−トリフル
オロエトキシ−2′−ジフルオロエチル基、トリフルオ
ロメトキシ−n−プロピル基、ペンタフルオロエトキシ
−エチル基、ペンタフルオロエトキシプロピル基、メト
キシ−3,3−ジフルオロプロピル基、トリフルオロメ
トキシ−オクチル基などの含フッ素アルコキシアルキル
基などが挙げられる。
【0049】次にフッ素原子を有する未置換のアルケニ
ル基としては、例えばトリフルオロエチレン基、2,2
−ジフルオロエチレン基、ペンタフルオロプロペニル
基、ヘプタフルオロブテニル基などが挙げられ、又、フ
ッ素原子を有する置換アルケニル基としては例えば2−
ヒドロキシ−3,3−ジフルオロプロペニル基などが挙
げられる。
【0050】またフッ素原子を有する未置換のアラルキ
ル基としては例えば、p−フルオロベンジル基、m−フ
ルオロベンジル基、ペンタフルオロベンジル基、p−ト
リフルオロメチルベンジル基、1−(ペンタフルオロフ
ェニル)エチル基、3−(ペンタフルオロフェニル)プ
ロピル基などが挙げられ、フッ素原子を有する置換アラ
ルキル基としては例えば4−ヒドロキシ−3−フルオロ
ベンジル基などが挙げられる。
【0051】更にフッ素原子を有する未置換のアリール
基としてはp−フルオロフェニル基、ペンタフルオロフ
ェニル基などが挙げられ、又フッ素原子を有する置換ア
リール基としては、p−トリフルオロメチル−フェニル
基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェニル基
などが挙げられる。
【0052】そして本発明に於ては光記録媒体の耐熱性
を向上させる上で前記した様に、一般式(I)に示され
る有機色素に於てR0 〜R7 の少なくとも1つをRF
することが好ましく、特に、R0 とR1 の少なくとも一
方及びR4 とR5 の少なくとも一方をRF とすること、
更にはR0 〜R7 を全てRF としてなるポリメチン色素
は、光記録媒体の耐熱性を向上させることができる好ま
しいものである。
【0053】なお、本発明に於てR0 〜R7 のうちRF
とした以外の、残りの置換基は、水素原子又はRF 以外
の一価の有機残基としてもよく、この場合、RF 以外の
一価の有機残基としては、例えばアルキル基(例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピ
ル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル
基、n−アミル基、t−アミル基、n−ヘキシル基、n
−オクチル基、t−オクチル基など)が挙げられ、さら
に他のアルキル基、例えば置換アルキル基としては、例
えば2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピ
ル、4−ヒドロキシブチル基などのヒドロキシアルキル
基、2−アセトキシエチル基、2−アセトキシプロル基
などのアセトキシアルキル基、カルボキシメチル基、2
−カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピル基など
のカルボキシアルキル基、メトキシメチル基、メトキシ
エチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基、エ
トキシメチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル
基、エトキシブチル基、プロボキシメチル基などのアル
コキシアルキル基などアラルキル基としては、例えばベ
ンジル基、p−クロロベンジル基、p−メチルベンジル
基、2−フェニルメチル基、2−フェニルプロピル基、
3−フェニルプロピル基、α−ナフチルメチル基、β−
ナフチルエチル基などが挙げられ、更に又、置換もしく
は未置換のアリール基(例えばフェニル基、ナフチル
基、トリル基、キシリル基、メトキシフェニル基、ジメ
トキシフェニル基、トリメトキシフェニル基、エトキシ
フェニル基、ジメチルアミノフェニル基、ジエチルアミ
ノフェニル基、ジプロピルアミノフェニル基、ジベンジ
ルアミノフェニル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジ
トリルアミノフェニル基など)であってもよい。
【0054】又本発明に於てR0 〜R7 の少なくとも2
つ以上をRF とする場合、RF は同一であっても又各々
異なっていてもよい。
【0055】また本発明に於て前記した種々のRF のう
ち特にフッ素原子を有する置換もしくは未置換のアルキ
ル基、アルコキシアルキル基は、該化合物の耐熱性及び
有機溶剤への溶解性の向上といった2つの効果を両立さ
せるうえで好ましい有機残基である。更にこの場合、ア
ルキル基の炭素原子数としては1〜8個特に1〜5個が
好ましい。
【0056】又前記一般式[I]及び[II]に於てR
0 〜R7 のうちR0 とR1 、R2 とR3 、R4 とR5
びR6 とR7 の組合せで、少なくとも1組が窒素原子と
共に、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の5員
環、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の6員環、
又はフッ素原子を有する置換もしくは未置換の7員環を
形成させることによっても、従来のアミニウム塩化合物
或いはジイモニウム塩化合物と比較して耐熱性を向上さ
せることができる。
【0057】ここで上記の5員環としてはピロリジン環
が挙げられ、6員環としては、ピペリジン環、モルホリ
ン環、又はテトラヒドロピリジン環が挙げられ、更に7
員環としては、下記一般式[VII]で示される様な、
シクロヘキシルアミン環などが挙げられる。
【0058】
【外39】
【0059】又この時、R0 〜R7 で複素環を形成しな
い、残りの置換基については水素原子又はRF を含む一
価の有機残基としてもよく、又、上記R0 とR1 、R2
とR3 、R4 とR5 及びR6 とR7 の組合せの2組以上
で、上記したフッ素原子を有する5員、6員又は7員環
を形成させてもよい。
【0060】この場合、各々の環は同一であっても異な
っていてもよい。
【0061】そして又R0 〜R7 で上記した複素環を形
成する場合、下記式の(VIII−〜VIII−)
の構造とすることは前記一般式(I)又は(II)で示
される化合物の耐熱性及び有機溶媒への溶解性を向上さ
せるうえで好ましいものである。
【0062】
【外40】
【0063】更に又R0 とR1 、R2 とR3 、R4 とR
5 及びR6 とR7 の全ての組合せを上記式[VIII]
−〜に示す構成とした場合、前記式[I]/[I
I]の化合物の耐熱性及び溶剤溶解性のより一層の向上
を図ることができる。
【0064】
【外41】 は、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、過塩素酸
塩イオン、硝酸塩イオン、ベンゼンスルホン酸塩イオ
ン、P−トルエンスルホン酸塩イオン、メチル硫酸塩イ
オン、エチル硫酸塩イオン、プロピル硫酸塩イオン、テ
トラフルオロホウ酸塩イオン、テトラフェニルホウ酸塩
イオン、ヘキサフルオロリン酸塩イオン、ベンゼンスル
フイン塩酸イオン、酢酸塩イオン、トリフルオロ酢塩イ
オン、プロピオン酢酸塩イオン、安息香酸塩イオン、シ
ュウ酸塩イオン、コハク酸塩イオン、マロン酸塩イオ
ン、オレイン酸塩イオン、ステアリン酸塩イオン、クエ
ン酸塩イオン、一水素二リン酸塩イオン、二水素一リン
酸塩イオン、ペンタクロロスズ酸塩イオン、クロロスル
ホン酸塩イオン、フルオロスルホン酸塩イオン、トリフ
ルオロメタンスルホン酸塩イオン、ヘキサフルオロヒ酸
塩イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸塩イオン、モリ
ブデン酸塩イオン、タングステン酸塩イオン、チタン酸
塩イオン、ジルコン酸塩イオンなどの陰イオンを表わ
す。
【0065】次に、本発明による一般式[I]および
[II]の赤外吸収化合物の具体例を挙げるが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
【0066】なお以下に示す具体例[I]−(A)−
(1)〜[II]−(D)−(14)は以下の通り簡略
化されている。
【0067】即ち前記一般式[I]及び[II]で示さ
れる赤外吸収化合物であって、例えば下記の(A)
(B)及び(C)の構造を有している場合には各々下記
の様に表記する。
【0068】
【外42】
【0069】
【外43】
【0070】
【外44】
【0071】
【外45】
【0072】
【外46】
【0073】
【外47】
【0074】
【外48】
【0075】
【外49】
【0076】
【外50】
【0077】
【外51】
【0078】
【外52】
【0079】
【外53】
【0080】
【外54】
【0081】
【外55】
【0082】
【外56】
【0083】
【外57】
【0084】
【外58】
【0085】
【外59】
【0086】次に前記した一般式[I]及び[II]で
示される本発明の赤外吸収化合物は、米国特許明細書3
251881号、米国特許明細書3575871号、米
国特許明細書3484467号および特開昭61−69
991号公報等に記載された方法を用いて合成すること
ができ、例えば次のスキームに従って製造出来る。
【0087】
【外60】
【0088】上記ウルマン反応及び還元反応により得た
アミノ体を選択的置換化によりアルキル化、アルケニル
化、アラルキル化等により水素原子をRF 或いは他の有
機残基に置換したのち、酸化反応により最終生成物を得
ることが出来、具体的には例えば上記アルキル化の過程
に於て、上記反応により得られたアミノ体とその8倍量
の2,2,2−トリフルオロエチルアイオダイドを反応
させることによりアルキル化した中間生成物が得られ
る。さらに銀塩酸化や電解酸化により酸化し最終生成物
を得ることができる。
【0089】なおR0 からR7 が非対称となる場合には
この選択的置換化を多段階に行う必要があり、コスト的
にはR0 からR7 を同一とするのが好ましい。
【0090】そして又アルキル化の過程に於て、例えば
0 とR1 の間で窒素原子と共に複素環を形成可能であ
って且つフッ素原子を有してなるアルキル化剤、具体的
にはフッ素原子を有してなる。1、4−ジブロモブタン
等を用いることでR0 とR1の組合せでフッ素原子を有
する複素環を形成させることができる。
【0091】上記した本発明の赤外吸収化合物は極大吸
収波長が900nm以上にあり、吸光係数も数万から十
数万程度と大きい吸収ピークを持ち、このような化合物
は断熱フィルム、サングラスなどに用いることができ
る。
【0092】次に本発明の第2の赤外吸収化合物は下記
一般式[III]又は[IV]で示されるものである。
【0093】
【外61】
【0094】上記一般式[III]および[IV]にお
いて、R′1 〜R′16は水素原子または一価の有機残基
を示す。
【0095】そして、上記一価の有機残基としては、例
えば置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未
置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアリール
基、置換もしくは未置換のアラルキル基、更にはアルキ
ニル基等が挙げられ、例えば未置換のアルキル基として
は例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、is
o−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t
−ブチル基、n−アミル基、t−アミル基、n−ヘキシ
ル基、n−オクチル基、t−オクチル基などが挙げられ
又置換アルキル基としては、例えば2−クロロエチル
基、3−クロロプロピル基などのハロゲン化アルキル
基、2−ヒトロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピ
ル、4−ヒドロキシブチル基などのヒドロキシアルキル
基、2−アセトキシエチル基、2−アセトキシプロル基
などのアセトキシアルキル基、カルボキシメチル基、2
−カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピル基など
のカルボキシアルキル基、メトキシメチル基、メトキシ
エチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基、エ
トキシメチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル
基、エトキシブチル基、プロポキシメチル基などのアル
コキシアルキル基などが挙げられる。又アルケニル基と
しては、例えばビニル基、プロペニル基、ブテニル基、
ペンテニル基、ヘキニル基、ヘプテニル基、オクテニル
基など、更にはこれらのアルケニル基の水素原子がハロ
ゲン原子、ヒドロキシル基、アセトキシル基、カルボキ
シル基やアルコキシル基等で置換されてなるアルケニル
基が挙げられ、又アラルキル基としては、例えばベンジ
ル基、p−メチルベンジル基、2−フェニルメチル基、
2−フェニルプロピル基、3−フェニルプロピル基、α
−ナフチルメチル基、β−ナフチルエチル基など、更に
は、これらのアラルキル基の水素原子がハロゲン原子に
置換されてなるアラルキル基(例えばp−クロロベンジ
ル基など)や、上記アラルキル基の水素原子がヒドロキ
シル基、アセトキシル基、カルボキシル基、アルコキシ
ル基等で置換されてなるアラルキル基が挙げられる。そ
して又置換もしくは未置換のアリール基としては例えば
フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メト
キシフェニル基、ジメトキシフェニル基、トリメトキシ
フェニル基、エトキシフェニル基、ジメチルアミノフェ
ニル基、ジエチルアミノフェニル基、ジプロピルアミノ
フェニル基、ジベンジルアミノフェニル基、ジフェニル
アミノフェニル基、ジメトキシメチルアミノフェニル基
やジトリルアミノフェニル基などが挙げられ、又アルキ
ニル基としては、例えば、プロパギル基、ブチニル基、
ペンチニル基、ヘキシニル基などが挙げられる。
【0096】そしてR1 ′〜R′16は各々異なっていて
も、又同じであってもよい。
【0097】更に又R′1 〜R′8 としては、R′1
R′2 、R′3 とR′4 、R′5 とR′6 及びR′7
R′8 の組合せで少なくとも1つの組合せが窒素原子と
共に置換もしくは未置換の5員環、置換もしくは未置換
の6員環もしくは置換もしくは未置換の7員環を形成す
るに必要な原子群としてもよく、上記5員環としては例
えばピロリジン環など、6員環としては例えばピペリジ
ン環、モルホリン環、テトラヒドロピリジン環など、7
員環としては前記一般式[VII]に示されるシクロヘ
キシルアミン環などが挙げられる。
【0098】そしてR′1 〜R′8 のうち上記の組合せ
の2つ以上を上記した複素環構造としてもよくこの場
合、その構造は各々異なっていても又同じあってもよ
い。
【0099】そして又R′9 〜R′16についてはR′9
とR′10、R′10とR′11、R′11とR′12、R′13
R′14、R′14とR′15、R′15とR′16の組合せの少
なくとも1つの組合せで縮合環を形成するに必要な原子
群としてもよい。
【0100】ここで縮合環としては、芳香族環として、
例えばベンゼン、ナフタレン、クロロベンゼン、ブロモ
ベンゼン、メチルベンゼン、エチルベンゼン、メトキシ
ベンゼン、エトキシベンゼンなど、複素環として例えば
フラン環、ベンゾフラン環、ピロール環、チオフエン
環、ピリジン環、キノリン環、チアゾール環など、脂肪
族環として例えばジメチレン、トリメチレン、テトラメ
チレンなどが挙げられる。
【0101】そして前記一般式[III]及び[IV]
で示される赤外吸収化合物は、従来のアミニウム塩化合
物/ジイモニウム塩化合物と比較して耐熱性を一層向上
させることができる。なお、一般式[III]及び[I
V]の赤外吸収化合物が優れた耐熱性を示す理由は明ら
かでないが、化合物の中心骨格をリジッドなアントラセ
ン環などの多環式芳香族環としたことが、より一層の耐
熱性の向上に寄与しているものと考えられる。
【0102】ところで前記一般式[III]及び[I
V]の赤外吸収化合物に於て、R′1〜R′8 の少なく
とも1つをアルコキシアルキル基としたり、中心骨格の
アントラセン環に置換されているR′9 〜R′16を、水
素原子、炭素数1〜5の置換もしくは未置換のアルキル
基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、t−ブ
チル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基など)、
炭素数1〜5の置換もしくは未置換のアルコキシ基(例
えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基など)、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭
素、沃素など)、水酸基、シアノ基などとした場合、該
赤外吸収化合物の耐熱性を向上させることができ、そし
て又溶剤溶解性についても改善することができる。
【0103】又、R′9 〜R′16のうちR′9
R′10、R′10とR′11、R′11とR′12、R′12
R′13、R′13とR′14、R′14とR′15及びR′15
R′16の組合せで縮合環を形成させる場合R′10とR′
11及び/又はR′14とR′15の組合せでベンゼン環を形
成させることによっても該赤外吸収化合物の耐熱性及び
溶剤溶解性を改善することができるものである。
【0104】又
【0105】
【外62】 は前記したものと同様のアニオン残基である。
【0106】次に、本発明による一般式[III]およ
び[IV]で表される赤外吸収化合物の具体例を挙げる
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0107】なお以下に示す具体例[III]−(1)
〜[IV]−(35)は以下の通り簡略化されている。
即ち一般式[III]及び[IV]で示される赤外吸収
化合物であって、例えば下記の(D)及び(E)の構造
を有している場合には、下記の様に表記する。
【0108】
【外63】
【0109】
【外64】
【0110】
【外65】
【0111】
【外66】
【0112】
【外67】
【0113】
【外68】
【0114】
【外69】
【0115】
【外70】
【0116】
【外71】
【0117】
【外72】
【0118】
【外73】
【0119】
【外74】
【0120】
【外75】
【0121】
【外76】
【0122】
【外77】
【0123】
【外78】
【0124】
【外79】
【0125】
【外80】
【0126】次に前記一般式[III]及び[IV]で
示される赤外吸収化合物は、前記した一般式[I]及び
[II]の赤外吸収化合物と同様に、米国特許明細書3
251881号、米国特許明細書3575871号、米
国特許明細書3484467号および特開昭61−69
991号公報等に記載された方法を利用することが出
来、例えば次のスキームに従って合成できる。
【0127】
【外81】
【0128】上記ウルマン反応及び還元反応により得た
アミノ体を選択的置換化即ち、例えばアルキル化、アル
ケニル化、アラルキル化、アルキニル化により該アミノ
体のアミノ基の水素原子を置換したのち、酸化反応によ
り最終生成物を得ることが出来る。
【0129】そして又この時例えばアルキル化剤として
は、メチルブロマイド、エチルブロマイド、n−プロピ
ルブロマイド、n−ブチルブロマイド等が挙げられ、更
に又1、4−ジブロモブタンや1,5−ジブロモペンタ
ン等を用いることでR′1 とR′2 、R′3 とR′4
R′5 とR′6 或いはR′7 とR′8 の組合せで窒素原
子と共に複素環を形成させることができる。
【0130】なお、R′1 〜R′8 が非対称となる場合
には上記の選択的置換化を多段階で行なう必要があり、
コスト的にはR′1 〜R′8 もしくはR′1 とR′2
R′3 とR′4 、R′5 とR′6 及びR′7 とR′8
組合せを同一とするのが好ましい。
【0131】上記した本発明の赤外吸収化合物は、極大
吸収波長が900nm以上にあり、吸光係数も数万から
十数万程度と大きい吸収ピークを持ち、このような化合
物は例えば断熱フイルム、サングラスなどに用いること
ができる。
【0132】次に本発明の第3の赤外吸収化合物は下記
一般式[V]又は[VI]で示されるものである。
【0133】
【外82】
【0134】上記一般式[V]及び[VI]に於て
“Z”は
【0135】
【外83】 を示し、R″1 〜R″8 は水素原子又は一価の有機残基
を示す。
【0136】そして、上記一価の有機残基としては、例
えば置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未
置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアリール
基、置換もしくは未置換のアラルキル基、更にはアルキ
ニル基等が挙げられ、例えば未置換のアルキル基として
は例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、is
o−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t
−ブチル基、n−アミル基、t−アミル基、n−ヘキシ
ル基、n−オクチル基、t−オクチル基などが挙げられ
又置換アルキル基としては、例えば2−クロロエチル
基、3−クロロプロピル基などのハロゲン化アルキル
基、2−ヒトロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピ
ル、4−ヒドロキシブチル基などのヒドロキシアルキル
基、2−アセトキシエチル基、2−アセトキシプロル基
などのアセトキシアルキル基、カルボキシメチル基、2
−カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピル基など
のカルボキシアルキル基、メトキシメチル基、メトキシ
エチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基、エ
トキシメチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル
基、エトキシブチル基、プロポキシメチル基などのアル
コキシアルキル基などが挙げられる。又アルケニル基と
しては、例えばビニル基、プロペニル基、ブテニル基、
ペンテニル基、ヘキニル基、ヘプテニル基、オクテニル
基など、更にはこれらのアルケニル基の水素原子がハロ
ゲン原子、ヒドロキシル基、アセトキシル基、カルボキ
シル基やアルコキシル基等で置換されてなるアルケニル
基が挙げられ、又アラルキル基としては、例えばベンジ
ル基、p−メチルベンジル基、2−フェニルメチル基、
2−フェニルプロピル基、3−フェニルプロピル基、α
−ナフチルメチル基、β−ナフチルエチル基など、更に
は、これらのアラルキル基の水素原子がハロゲン原子に
置換されてなるアラルキル基(例えばp−クロロベンジ
ル基など)や、上記アラルキル基の水素原子がヒドロキ
シル基、アセトキシル基、カルボキシル基、アルコキシ
ル基等で置換されてなるアラルキル基が挙げられる。そ
して又置換もしくは未置換のアリール基としては(例え
ばフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メ
トキシフェニル基、ジメトキシフェニル基、トリメトキ
シフェニル基、エトキシフェニル基、ジメチルアミノフ
ェニル基、ジエチルアミノフェニル基、ジプロピルアミ
ノフェニル基、ジベンジルアミノフェニル基、ジフェニ
ルアミノフェニル基、ジメトキシメチルアミノフェニル
基やジトリルアミノフェニル基などが挙げられ、又アル
キニル基としては、例えば、プロパギル基、ブチニル
基、ペンチニル基、ヘキシニル基などが挙げられる。
【0137】そしてR1 ″〜R8″は各々異なっていて
も、又同じであってもよい。
【0138】更に又R1 ″〜R8 ″としては、R1 ″と
2 ″、R3 ″とR4 ″、R5 ″とR6 ″及びR7 ″と
8 ″の組合せで少なくとも1つの組合せが窒素原子と
共に置換もしくは未置換の5員環、置換もしくは未置換
の6員環もしくは置換もしくは未置換の7員環を形成す
るに必要な原子群としてもよく、上記5員環としては例
えばピロリジン環など、6員環としては例えばピペリジ
ン環、モルホリン環、テトラヒドロピリジン環など、7
員環としては前記一般式[VII]に示されるシクロヘ
キシルアミン環などが挙げられる。
【0139】そしてR1 ″〜R8 ″のうち上記の組合せ
の2つ以上を上記した複素環構造としてもよくこの場
合、その構造は各々異なっていても又同じあってもよ
い。
【0140】又、上記一般式[V]及び[VI]の赤外
吸収化合物に於て、R″1 〜R″8の少なくとも1つ、
好ましくはその全てを炭素数1〜8の一価の有機残基、
特に置換もしくは未置換のアルケニル基、置換もしくは
未置換のアルコキシアルキル基とした場合、該赤外吸収
化合物の耐熱性を向上させることができると共に溶剤溶
解性についても改善することができる。
【0141】又R″9 は一価の有機残基を示し、例え
ば、水素原子、アルキル基(例えば、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル
基、n−アミル基、t−アミル基、n−ヘキシル基、n
−オクチル基、t−オクチル基など)、置換アルキル基
(例えば、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプ
ロピル基、4−ヒドロキシブチル基、2−アセトキシエ
チル基、カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル
基、3−カルボキシプロピル基、2−スルホエチル基、
3−スルホプロピル基、4−スルホブチル基、3−スル
フェートプロピル基、4−スルフェートブチル基、N−
(メチルスルホニル)−カルバミルメチル基、3−(ア
セチルスルファミル)プロピル基、4−(アセチルスル
ファミル)ブチル基など、環式アルキル基(例えば、シ
クロヘキシル基など)、アリル基(CH2 =CH−CH
2 −)などのアルケニル基、アラルキル基(例えば、ベ
ンジル基、フェネチル基、α−ナフチルメチル基、β−
ナフチルメチル基など)、置換アラルキル基(例えば、
カルボキシベンジル基、スルホベンジル基、ヒドロキシ
ベンジル基など)、アリール基(例えば、フェニル基な
ど)または置換アリール基(例えば、アルボキシフェニ
ル基、スルホフエニル基、ヒドロキシフェニル基など)
が挙げられる。
【0142】又
【0143】
【外84】 は前記したものと同様のアニオン残基である。
【0144】次に本発明による一般式[V]および[V
I]で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
【0145】なお以下に示す具体例[V]−A−(1)
〜[VI]−D−27は以下の通り簡略化されている。
即ち前記一般式[V]又は[VI]で示される赤外吸収
化合物であって、例えば下記の構造(F)の構造を有す
る場合には以下の様に標記する。
【0146】
【外85】
【0147】
【外86】
【0148】
【外87】
【0149】
【外88】
【0150】
【外89】
【0151】
【外90】
【0152】
【外91】
【0153】
【外92】
【0154】
【外93】
【0155】
【外94】
【0156】
【外95】
【0157】
【外96】
【0158】
【外97】
【0159】
【外98】
【0160】
【外99】
【0161】
【外100】
【0162】
【外101】
【0163】
【外102】
【0164】
【外103】
【0165】
【外104】
【0166】
【外105】
【0167】
【外106】
【0168】
【外107】
【0169】
【外108】
【0170】
【外109】
【0171】
【外110】
【0172】
【外111】
【0173】
【外112】
【0174】
【外113】
【0175】
【外114】
【0176】
【外115】
【0177】
【外116】
【0178】
【外117】
【0179】次に前記一般式[V]及び[VI]で示さ
れる赤外吸収化合物は前記した様に米国特許明細書32
51881号、米国特許明細書3575871号、米国
特許明細書3484467号および特開昭61−699
91号公報等に記載された方法を用いて合成することが
でき、例えば次のスキームに従って製造することができ
る。
【0180】
【外118】
【0181】上記ウルマン反応及び還元反応により得た
アミノ体を選択的置換化即ち例えばアルキル化、アルコ
キシアルキル化、アルケニル化、アラルキル化、アルキ
ニル化等により該アミノ体の水素原子を置換したのち、
銀塩酸化あるいは電解酸化反応により最終生成物を得る
ことが出来る。
【0182】R″1 〜R″8 が非対象となる場合には、
この選択的置換化を多段階的に行う必要があり、コスト
的にはR″1 〜R″8 が同一の場合が好ましい。
【0183】上記した本発明の赤外吸収化合物は、極大
吸収波長が900nm以上にあり、吸光係数も数万から
十数万程度と大きい吸収ピークを持ち、このような化合
物は例えば断熱フイルム、サングラスなどに用いること
ができる。
【0184】そして上記した一般式[I],[II],
[III],[IV],[V]及び[VI]で示される
赤外吸収化合物は、光記録媒体の、有機色素を含む記録
層に含有させることが極めて有効である。即ち、本発明
の赤外吸収化合物を光記録媒体の有機色素記録層に含有
させることによって、光記録媒体の自然光或いは再生光
の照射による記録・再生特性(例えばC/N比やコント
ラスト比等)の低下を抑えることができ、又、高温条件
下での光記録媒体の記録・再生特性の劣化を、従来の赤
外吸収化合物を含有してなる有機色素記録層を備えた光
記録媒体に比べて極めて小さく抑えることができるもの
である。
【0185】そして又本発明の一般式[I]〜[VI]
で示される赤外吸収化合物は良好な溶剤溶解性を示し、
湿式塗布によって有機色素記録層を形成した場合にも光
記録媒体のノイズレベルが増大せず高品質な光記録媒体
の生産性を向上させることも可能となる。
【0186】そして本発明に係る光記録媒体に於て記録
層中に本発明の赤外吸収化合物と共に含有させる有機色
素としては、光記録媒体に用いることのできる一般的な
有機色素、例えばシアニン系色素、メロシアニン系色
素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、アズレ
ニウム系色素、ポリメチン系色素、ナフトキノ系色素、
ピリリウム系色素、フタロシアニン系色素などが挙げら
れ、具体的には例えばUSP5,079,127に開示
されている下記一般式[VIII]で示されるポリメチ
ン色素や、特公平1−21798号公報に開示されてい
る。
【0187】下記一般式[IX]で示されるシアニン色
素などを挙げることができる。
【0188】
【外119】 (式中A′、B′、D′及びE′は水素原子、置換もし
くは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルケ
ニル基、置換もしくは未置換のアラルキル基、置換もし
くは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のスチリ
ル基及び置換もしくは未置換の複素環基から選ばれる基
を示す。r1 ′、r2 ′は水素原子、置換もしくは未置
換のアルキル基、置換もしくは未置換の環式アルキル
基、置換もしくは未置換のアルケニル基、置換もしくは
未置換のアラルキル基及び置換もしくは未置換のアリー
ル基から選ばれる基を示し、kは0又は1、1は0、1
又は2で
【0189】
【外120】 はアニオン残基を意味する。)
【0190】
【外121】 (式中“J”は含窒素複素環を完成するに必要な非金属
原子群を示す。又r3 ′〜r7 ′はr1 ′、r2 ′と同
義である。tは0又は1であってkは0又は1、lは
0、1又は2で
【0191】
【外122】 はアニオン残基を意味する。)
【0192】本発明に係る光記録媒体に於て、記録層に
対する本発明の赤外吸収化合物の添加量は記録層の全固
形分を基準として1〜60重量%、好ましくは5〜40
重量%、より好ましくは10〜30重量%が適当であ
る。
【0193】そして本発明の光記録媒体は図1に示す様
に基板1上に記録層2を設けることによって形成するこ
とができる。
【0194】基板1としては、ポリエステル、ポリカー
ボネート、アクリル樹脂、ポリオレフイン樹脂、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリイミドなど
のプラスチック、ガラスあるいは金属類などを用いるこ
とができる。
【0195】ところで該記録層2は湿式塗布法或いは蒸
着等の気相堆積法等の種々の方法により基板1上に形成
され、特に湿式塗布法は光記録媒体の製造コストを低下
させるうえで好ましい方法である。
【0196】そして湿式塗布法を用いる場合には、ポリ
メチン化合物を有機溶媒中に溶解あるいは分散した溶液
を基板1上に塗布することによって形成することがで
き、また必要に応じて成膜性および塗膜安定性を考慮し
てバインダーを記録層中に混合して膜膜することもでき
る。
【0197】湿式塗布の際に使用できる有機溶媒は、前
述のポリメチン化合物を分散状態とするか、或いは溶解
状態とするかによって異なるが、一般にはアルコール
系、ケトン系、アミド系、エーテル系、エステル系、脂
肪族ハロゲン化炭化水素系、芳香族系、脂肪族炭化水素
系、フッ素系などの溶媒を用いることができ、特に本発
明のポリメチン化合物の溶解性に優れた溶媒が特に好ま
しい。
【0198】一方、樹脂基板上に直接湿式塗布する場合
には、上記の有機溶媒のうち、樹脂基板の表面を溶解し
たり、樹脂基板の表面にクラックを生じさせることのな
い有機溶媒であることが必要である。
【0199】しかし、本発明に係る赤外吸収化合物は、
溶媒溶解性に優れるため樹脂基板上に湿式塗布によっ
て、有機色素を塗布する場合にも塗布溶媒もしくは基板
の材質の選択の幅が従来よりも広がると共にノイズレベ
ルの低い優れた光記録媒体を、作製する為の条件につい
ても、従来よりも緩和させることができる。
【0200】また、前記したバインダーとしては、例え
ばニトロセルロース、エチルセルロース、ポリスチレ
ン、ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリアミドなどが挙げられる。また、必要により、
ワックス、高級脂肪酸、アミド類(例えば、オレイルア
ミド)を添加剤として用いることができる。
【0201】以上のバインダーにジオクチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート
等の可塑剤、鉱油、植物油等の油剤、更にアルキルベン
ゼンスルホン酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル等の分散剤及びその他の添加剤を適宜混
合させ、記録層の成膜性、塗膜安定性を高めることがで
きる。
【0202】塗工は、浸漬コーティング法、スプレーコ
ーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコー
ティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコ
ーティング法、カーテンコーティング法、ローラーコー
ティング法、グラビアコーティング法などのコーティン
グ法を用いて行うことができる。
【0203】また、記録層2の膜厚は100Å〜20μ
m、好ましくは200Å〜1μmが適当である。なお、
記録レーザー光に対して十分な光反射性を有する薄膜を
安定に形成でき得るならば可能な限り薄いほうがよい。
【0204】さらに、本発明の光記録媒体は、図2に示
すように、記録層2上に記録及び再生レーザー光に対し
て透明な保護層3を設けることができる。該保護層3
は、基板1側から光を照射する場合は不透明でも差支え
ない。
【0205】また、図3に示すように、基板1と記録層
2の間に下引層4を設けても良い。
【0206】また、図4に示す様に、保護層3及び下引
層4を共に用いることも可能である。
【0207】下引き層は(a)接着性の向上、(b)水
またはガスなどのバリヤー、(c)記録層の保存安定性
の向上、(d)反射率の向上、(e)溶剤からの基板の
保護および(f)プレグループの形成などを目的として
設けられる。(a)の目的に対しては高分子材料、例え
ばアイオノマー樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニル系樹
脂、天然高分子、シリコーン、液体ゴムなどの種々の材
料もしくはシランカップリング剤などの種々の物質を用
いることができ、(b)、(c)の目的に対しては上記
高分子材料以外に無機化合物、例えばSiO2 、MgF
2 、SiO、TiO2 、ZnO、TiN、SiNなど、
金属または半金属、例えばZn、Cu、S、Ni、C
r、Ge、Se、Cd、Ag、Alなどを用いることが
できる。(d)の目的に対しては金属、例えばAl、A
gなど、または金属光沢を有する有機薄膜、例えばシア
ニン染料、メチン染料などを用いることができる。そし
て(e)、(f)の目的に対しては紫外線硬化樹脂、熱
硬化樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。下
引き層の膜厚は50Å〜100μm、好ましくは200
Å〜30μmが適当である。
【0208】また、保護層は、キズ、ホコリ、汚れなど
からの保護および記録層の保存安定性の向上および反射
率の向上を目的として設けられ、その材料としては下引
き層と同じ材料を使用することができる。保護層の膜厚
は100Å以上、好ましくは1000Å以上が適当であ
る。
【0209】この際、下引き層および/または保護層中
には本発明の一般式(I)のポリメチン系色素化合物が
含有されていてもよい。また、下引き層または保護層に
は安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活
性剤、可塑剤などが含有されていてもよい。
【0210】さらに、本発明による光学記録媒体の別の
構成としては、図1から図4に示した同一構成の2枚の
記録媒体(場合によりその1枚を基板のみとして)を用
い記録層2を内側に配置して密封したいわゆるエアーサ
ンドイッチ構造にしてもよいし、保護層3を介して接着
したいわゆる密着構造(貼り合せ構造)にしてもよい。
【0211】この様にして作製された本願発明の光記録
媒体(情報の記録されていないレコードブランク)に対
して、変調された記録用電磁放射線を照射して、記録層
2に脱色や変色あるいは凹部(ビット)を生じさせる事
によって、情報が記録されてなる情報レコードとなる。
【0212】特に本発明の光記録媒体は、ヘリウム−ネ
オンレーザ(発振波長633nm)などのガスレーザの
照射によって記録することも可能であるが、好ましくは
750nm以上の波長を有するレーザ、特にガリウム−
アルミニウム−ヒ素半導体レーザ(発振波長830n
m)などの近赤外あるいは赤外領域に発振波長を有する
レーザ光線の照射によって記録層に凹部を形成せしめて
記録する方法が適している。また、読み出しのために
は、記録層に変化を生じさせることのない強度に調整さ
れた前述のレーザ光線を用いることができる。この際、
書込みと読み出しを同一波長のレーザで行なうことがで
き、また異なる波長のレーザで行なうこともできる。
【0213】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を更に詳細に説
明する。
【0214】(合成例1)p−フエニレンジアミン0.
05モル、p−ニトロヨードベンゼン0.3モル、無水
炭酸カリウム0.12モル及び銅粉をジメチルホルムア
ミド中に加え攪拌下還流を4日間行った。反応後、反応
混合物をロ過し、ロ物をジメチルホルムアミド、水、ア
セトンでよく洗浄したのち乾燥した。赤褐色のテトラキ
ス(p−ニトロフエニル)−p−フエニレンジアミンを
0.040モル得た。
【0215】上記で得た化合物12部を50部のジメチ
ルホルムアミド、パラジウムカーボン水添触媒0.5部
とともにオートクレーブ中に加え水素ガスを5.0Kg
/cm2 にかけ90℃〜100℃下で水素吸収が止まる
まで攪拌した。
【0216】反応後、反応液をロ過し、ロ物をジメチル
ホルムアミドで洗ったのち、ロ液を200部の氷水にあ
けた。しばらく攪拌したのち、沈殿物をロ取した。エタ
ノールジメチルホルムアミド混合溶媒で再結晶を行い、
テトラキス(p−アミノフエニル)−p−フェニレンジ
アミン8部を得た。高速液体クロマトグラフィーを用い
た分析により純度は99.0%であった。
【0217】次いでNMR(d6 −DMSO)分析によ
りδ3.36ppmに8個分の水素原子に相当するアミ
ノ基の吸収、δ6.40〜6.50ppmにブロードな
ダブレットの20個の水素原子に相当する芳香族環の吸
収を観測した。
【0218】〈化合物No.[I]−(A)−1の合
成〉
【0219】上記アミノ体2部をジメチルホルムアミド
12部、無水炭酸水素ナトリウム0.5部、2,2,2
−トリフルオロエチルヨーダイド4.0部とともに10
0℃〜130℃で加熱攪拌をした。36時間反応後、反
応液を氷水80部にあけ、酢酸エチルで抽出した。乾燥
後、シリカゲルカラムで精製しテトラキス(ビスー(2
−トリフルオロエチル)アミノフェニル)フェニレンジ
アミンを得た。取得量1.6部。赤外吸収光分析により
アミノ基のNH伸縮振動による吸収の消失を確認した。
【0220】この化合物1部をアセトン18部中に分散
させ、攪拌下、当モルの過塩素酸銀を加えた。室温下1
時間反応させたのち、析出した銀をロ別し、ロ液をイソ
プロピルエーテルで希釈し放置し、析出した緑色結晶を
ロ取した。取得量は0.6部であった。
【0221】
【外123】
【0222】又、このようにして得られた化合物につい
て分光光度計(商品名U−3410;日立製作所製)を
用いて吸収極大波長を測定したところ1260nm及び
960nmの赤外部に大きな吸収領域をもつ化合物であ
った。
【0223】〈化合物No.[II]−(A)−(8)
の合成〉[I]−(A)−(1)の合成に使ったテトラ
キス(ビスー(2−トリフルオロエチル)アミノフェニ
ル)フェニレンジアミン1部をアセトン25部中に分散
させ、攪拌下2倍モルの六フッ化アンチモン酸銀を加え
た。室温下1時間反応させたのち、析出した銀をロ別
し、ロ液をイソプロピルエーテルで希釈した。0.60
部の黒青色の析出結晶をロ取した。そしてこの化合物は
1178nmに吸収極大をもつ赤外吸収化合物であっ
た。
【0224】
【外124】
【0225】(合成例2)9,10−ジブロモアントラ
セン0.1モルを、オートクレーブ中にアンモニアガス
を42.0kg/cm2 にかけ190〜200℃下で攪
拌し、9,10−ジアミノアントラセン0.08モルを
得た。
【0226】9,10−ジアミノアントラセン0.05
モル、p−ニトロヨードベンゼン0.35モル、無水炭
酸カリウム0.14モル及び銅粉とジメチルホルムアミ
ド中に加え攪拌下還流を4日間行った。反応後、反応混
合物をロ過し、ロ物をジメチルホルムアミド、水、アセ
トンでよく洗浄したのち乾燥した。褐色のテトラキス
(p−ニトロフェニル)−9,10−ジアミノアントラ
センを0.043モル得た。
【0227】上記で得た化合物13部を60部のジメチ
ルホルムアミド、パラジウム−カーボン水添触媒0.5
部とともにオートクレーブ中に加え、水素ガスを5.0
kg/cm2 にかけ90℃〜100℃下で水素吸収が止
まるまで攪拌した。
【0228】反応後、反応液をロ過し、ロ物をジメチル
ホルムアミドで洗ったのち、ロ液を250部の氷水にあ
けた。しばらく攪拌したのち、沈殿物をロ取した。エタ
ノール−ジメチルホルムアミド混合溶媒で再結晶を行
い、テトラキス(p−アミノフェニル)−9,10−ジ
アミノアントラセン7部を得た。高速液体クロマトグラ
フィを用いた分析により純度は、98.8%であった。
【0229】又この化合物はNMR(d6 −DMSO)
分析によりδ3.37ppmに8個の水素原子に相当す
るアミノ基の吸収、δ6.38〜6.51ppmにブロ
ードな24個の水素原子に相当する芳香族環の吸収を観
測した。
【0230】〈化合物No.[III]−(5)の合
成〉上記アミノ体2部をジメチルホルムアミド13部、
無水炭酸水素ナトリウム0.6部、プロピルブロマイド
を5.0部とともに100℃〜130℃で加熱攪拌をし
た。36時間反応後、反応液を氷水90部にあけ、酢酸
エチルで抽出した。乾燥後、シリカゲルカラムで精製し
テトラキス(p−プロピルアミノフェニル)−9,10
−ジアミノアントラセンを得た。取得量1.6部。赤外
吸収光分析によりアミノ基のNH伸縮振動による吸収の
消失を確認した。
【0231】この化合物1部をアセトン19部中に分散
させ、攪拌下、当モルの過塩素酸銀を加えた。室温下1
時間反応させたのち、析出した銀をロ別し、ロ液をイソ
プロピルエーテルで希釈し放置し、析出結晶をロ取し
た。取得量は0.7部。
【0232】このように合成した化合物は、吸収極大波
長が1250nm及び956nmの赤外部に大きな吸収
領域をもつ化合物であった。
【0233】
【外125】
【0234】〈化合物No.[IV]−(28)の合
成〉化合物No.[III]−(5)の合成に使ったテ
トラキス(p−プロピルアミノフェニル)−9,10−
ジアミノアントラセン1部をアセトン22部中に分散さ
せ、攪拌下2倍モルの六フッ化アンチモン酸銀を加え
た。室温下1時間反応させたのち、析出した銀をロ別
し、ロ液をイソプロピルエーテルで希釈した。0.58
部の析出結晶をロ取した。この化合物は1178nmに
吸収極大をもつ赤外吸収化合物であった。
【0235】
【外126】
【0236】(合成例3)2.7−ジアミノ−9−フル
オレノン0.05モル、P−ニトロヨードベンゼン0.
3モル、無水炭酸カリウム0.12モル及び銅粉とジメ
チルホルムアミド中に加え攪拌下還流を4日間行った。
反応後、反応混合物をロ過し、ロ物をジメチルホルムア
ミド、水及びアセトンでよく洗浄した後乾燥した。赤褐
色のテトラキス(P−ニトロフエニル)−2.7ジアミ
ノ−9−フルオレノンを0.038モル得た。
【0237】こうして得た化合物12部を50部のジメ
チルホルムアミド、パラジウム−カーボン水添触媒0.
5部とともにオートクレーブ中に加え水素ガスを5.0
Kg/cm2 にかけ90℃〜100℃下で水素吸収が止
まるまで攪拌した。
【0238】反応後、反応液をロ過し、ロ物をジメチル
ホルムアミドで洗ったのち、ロ液を200部の氷水にあ
けた。しばらく攪拌したのち、沈殿物をロ取した。エタ
ノールジメチルホルムアミド混合溶媒で再結晶を行い、
テトラキス(P−アミノフエニル)−2.7−ジアミノ
−9−フルオレノン7部を得た。高速液体クロマトグラ
フィーを用いた分析により純度は98.9%であった。
次いでNMR(d6 −DMSO)分析によりδ3.36
ppmに8個の水素原子に相当するアミノ基の吸収、δ
6.38〜6.51ppmにブロードな22個の水素原
子に相当する芳香族環の吸収を観測した。
【0239】〈化合物No.[V]−A−(5)の合
成〉上記アミノ体2部をジメチルホルムアミド12部、
無水炭酸水素ナトリウム0.5部、n−プロピルブロマ
イド5.0部とともに100℃〜130℃で加熱攪拌を
した。36時間反応後、反応液を氷水90部にあけ、酢
酸エチルで抽出した。乾燥後、シリカゲルカラムで精製
しテトラキス(Pープロピルアミノフェニル)−2.7
−ジアミノ−9−フルオレノンを得た。取得量1.7
部。赤外吸収分析によりアミノ基のNH伸縮振動による
吸収の消失を確認した。
【0240】この化合物1部をアセトン19部に分散さ
せ、攪拌下、当モルの過塩素酸銀を加えた。室温下1時
間反応させたのち、析出した銀をロ別し、ロ液をイソプ
ロピルエーテルで希釈し放置し、析出結晶をロ取した。
取得量は0.7部。
【0241】このように合成した化合物は吸収極大12
55nm及び960nmの赤外部に大きな吸収領域をも
つ化合物であった。
【0242】
【外127】
【0243】〈[VI]−A−(22)の合成〉[V]
−A−(5)の合成に使ったテトラキス(Pープロピル
アミノフェニル)−2.7−ジアミノ−9−フルオレノ
ン1部をアセトン22部中に分散させ、攪拌下2倍モル
の六フッ化アンチモン酸銀を加えた。室温下1時間反応
させたのち、析出した銀をロ別し、ロ液をイソプロピル
エーテルで希釈した。0.56部の析出結晶をロ取し
た。この化合物は1185nmに吸収極大をもつ赤外吸
収化合物であった。
【0244】
【外128】
【0245】次に本発明の赤外吸収化合物を光記録媒体
に適用した実施例について述べる。
【0246】(実施例101)ウォーレットサイズ(縦
54mm×横85mmの長方形)の厚さ0.4mmのポ
リカーボネート(以下「PC]と略記する)基板上に熱
プレス法により該基板の長手方向に平行に幅3μm、深
さ3000Åプレグルーブを12μmのピッチで設け、
その上にポリメチン系色素としてIR−820(日本化
薬製)と前記赤外吸収化合物No.[I]−(A)−
(4)の混合物(重量比75:25)3重量部を、ジア
セントアルコール97重量部に溶解させた液をバーコー
ト法により塗布した後、乾燥して900Åの記録層を得
た。
【0247】さらにその上に、アクリル酸エステル−エ
チレン共重合体ドライフィルムを介して、PC基板と同
じウォーレットサイズの厚さ0.3mmのPC保護基板
積層した後熱ロールで圧着して密着構造の光カードを作
製した。
【0248】こうして得た光カードを、光カード記録/
再生装置(キヤノン製)に装着し発振波長830nmの
半導体レーザービームを0.2mWの出力で、厚さ0.
4mmのPC基板を通して照射したときの記録層からの
反射率を測定した。次いで該光カードをプレグルーブに
沿う方向に駆動させつつ、発振波長830nmの半導体
レーザーを用いて厚さ0.4mmのPC基板を通して、
記録パワー3.5mW、記録パルス80μsecでプリ
グループ間の記録トラックに情報を書込み、再生パワー
0.4mWで再生して、そのコントラスト比((A−
B)/A但しA:未記録部の信号強度、B:記録部の信
号強度)を測定した。
【0249】このときの反射率及びコントラスト比を初
期値とする。
【0250】次にこの光カードを85℃の高温条件下で
1000時間放置した後の反射率及びコントラスト比を
測定した(環境保存安定性)。
【0251】又、全く同様にして新たに作製し情報を記
録した実施例101の光カードに1KW/m2 のキセノ
ンランプ光を100時間照射し、反射率及びコントラス
ト比を測定した(耐光安定性)。そして又この光カード
の耐熱性を評価するために環境保存安定性のテストによ
って得られたコントラスト比の初期のコントラスト比に
対する変化率(△Cont)を求めた。その結果を表−
101に示す。
【0252】(比較例101)上記実施例101に於て
赤外吸収化合物No.[I]−(A)−(4)に代えて
下記式で示されるアミニウム塩化合物とした以外は実施
例101と同様にして光カードを作製し評価した。その
結果を表−101に示す。
【0253】
【外129】
【0254】(比較例102)上記実施例101に於て
赤外吸収化合物No.[I]−(A)−(4)を除いた
以外は実施例101と同様にして光カードを作製し評価
した。その結果を表−101に示す。
【0255】
【表1】
【0256】(実施例102、103)実施例101で
用いたポリメチン系色素と本発明の赤外吸収化合物の組
合せを下記表−102に示す有機色素及び赤外吸収化合
物の組合せとした以外は実施例101と同様にして光カ
ードを作製し、その光カードについて評価した。その結
果を表−103に示す。
【0257】
【表2】
【0258】(比較例103)実施例102に於て赤外
吸収化合物、No.[II]−(C)−(1)を下記の
構造のジイモニウム塩化合物とした以外は実施例102
と同様にして光カードを作製し評価した。その結果を表
−103に示す。
【0259】
【外130】
【0260】(比較例104)実施例103に於て赤外
吸収化合物、No.[I]−(A)−35に代えて、下
記の構造のアミニウム塩化合物とした以外は実施例10
3と同様にして光カードを作製し評価した。その結果を
表−103に示す。
【0261】
【外131】
【0262】
【表3】
【0263】(実施例104〜108)実施例101で
用いたポリメチン系色素と本発明の赤外吸収化合物の組
合せを下記表−104に示す有機色素及び赤外吸収化合
物の組合せとした以外は実施例101と同様にして光カ
ードを作製しその光カードについて評価した。その結果
を表−105に示す。
【0264】
【表4】
【0265】(比較例105、106)実施例102お
よび108で用いた赤外吸収化合物即ちNo.[II]
−(C)−(1)或いは[I]−(D)−(3)と[I
I]−(D)−(10)を除いた以外は実施例101と
同様の方法で光カードを作製し、評価した。その結果を
表−105に示す。
【0266】
【表5】
【0267】(実施例109)インジェクション成形に
より幅0.6μm、ピッチ1.6μmのスパイラル状の
プレグルーブを設けた直径130mmφ,厚さ1.2m
mのPC基板上に、ポリメチン系有機色素(商品名IR
−820;日本化薬(株)社製)と赤外吸収化合物N
o.[I]−(A)−(9)の混合物5重量部をジアセ
トンアルコール95重量部に溶解させた液をスピン塗布
により950Åの記録層を設けた。次いでこの基板の内
周側と外周側に0.3mmのスペーサーをはさみ、紫外
線硬化型接着剤で直径130mmφ、厚さ1.2mmの
PC保護基板と貼合せエアーサンドイッチ構造の光ディ
スクを得た。
【0268】この様にして得た光ディスクの記録層の、
波長830nmの光の反射率を分光光度計(商品名:I
I−3400;日立製作所(株)社製)を用いて測定し
た。これを初期の反射率とする。
【0269】次にこの光ディスクをターンテーブル上に
取り付け、ターンテーブルをモータで1800rpmに
回転させて、発振波長830nmの半導体レーザを用い
て、基板側より記録層に、記録パワー8mWで記録周波
数3MHzで情報を書込み、読み出しパワー0.8mW
で再生し、その再生波形をスペクトル解析(スキヤニン
グフイルター、バンド幅30KHz)してC/N比(キ
ヤリヤ/ノイズ比)を測定した。これを初期のC/N比
とする。
【0270】次に、この光ディスクを前記条件で記録し
た部分を105 回繰り返し読み出しした後のC/N比
を測定した。
【0271】又、上記したのと全く同様の手順で作成し
た新たな実施例109の光ディスクを用意し上記の記録
条件と同じ条件で情報の記録を行なった後、この光ディ
スクを85℃の条件下に1000時間放置した後の記録
層の波長830nmの光の反射率及び記録情報のC/N
比の測定を上記した方法と同じ方法で行なった(環境保
存安定性)。
【0272】更に又、上記したのと全く同様の手順で作
成した新たな実施例109の光ディスクを用意し上記の
記録条件と同じ条件で情報の記録を行なった後、この光
ディスクに1kw/m2 のキセノンランプ光を100時
間照射し、反射率及びC/N比を測定した。そしてこの
光ディスクの耐熱性を評価する為に環境保存安定性のテ
ストによって得られたC/N比の初期のC/N比に対す
る変化率(△C/N)を求めた。その結果を表−106
に示す。
【0273】(比較例107)実施例109に於て赤外
吸収化合物を下記構造式で示されるアミニウム塩化合物
とした以外は実施例109と同様にして光ディスクを作
製し、実施例109と同様にして評価した。その結果を
表−106に示す。
【0274】
【外132】
【0275】(実施例110)直径130mmφ.厚さ
1.2mmのポリメチルメタクリレート(以下「PMM
A」と略記する)基板上に、エポキシ−アクリレート系
紫外線硬化樹脂を用いて2P法(フォト・ポリマー法)
で厚さ30μのプレグループを設けた。その基板上に、
下記に示す構造を有する有機色素と赤外吸収化合物[I
I]−(A)−(27)の組み合せの混合物(重量比8
5:15)2重量部を1,2−ジクロルエタン98重量
部に溶解させた液をスピナー塗布法により塗布し、乾燥
膜厚850Åの記録層を得た。
【0276】こうして作成した光ディスクを実施例10
9と同様の方法で測定し、評価した。その結果を表−1
06に示す。
【0277】
【外133】
【0278】(比較例108)上記実施例110に於て
赤外吸収化合物[II]−(A)−(27)に代えて下
記に示す構造を有するジイモニウム塩化合物とした以外
は実施例110と同様にして光ディスクを作成し評価し
た。その結果を表−106に示す。
【0279】
【外134】
【0280】
【表6】
【0281】(実施例111〜114)実施例109に
於て有機色素化合物と赤外吸収化合物の組合せを下記表
−107に示す組合せとした以外は実施例109と同様
にして光ディスクを作成し実施例109と同様にして評
価した。その結果を表−108に示す。
【0282】(比較例109、110)実施例111お
よび114で用いた赤外吸収化合物No.[II]−
(C)−(9)および[I]−(A)−(31)を除い
た以外は、実施例111および114と同様の方法で光
ディスクを作製し、評価した。その結果を表−108に
示す。
【0283】
【表7】
【0284】
【表8】
【0285】(実施例115)実施例110に於て有機
色素化合物と赤外吸収化合物の組合せを下記表−109
に示す組合せとした以外は実施例110と同様にして光
ディスクを作成し、評価した。その結果を表−110に
示す。
【0286】(実施例116、117)下記表−109
に示す有機色素と赤外吸収化合物の組み合せの混合物4
重量部とニトロセルロース樹脂(オーハレスラッカー、
ダイセル化学(株)製)1重量部をジアセトンアルコー
ル95重量部に混合させた液をスピナー塗布法により、
実施例109と同様にして作成したプレグループを設け
た直径130mmφ、厚さ1.2mmのポリカーボネー
ト基板上に塗布し、乾燥膜厚950Åの記録層を得た。
【0287】こうして作成した光ディスクを実施例10
9と同様の方法で測定し、その結果を表−110に示
す。
【0288】
【表9】
【0289】
【表10】
【0290】(実施例201)実施例101と同様にし
て作成したPC基板上にポリメチン系色素(商品名IR
−820;日本化薬(株)社製)と前記赤外吸収化合物
No.III−14の混合物(重量比75:25)3重
量部をジアセトンアルコール97重量部に溶解させた液
をバーコート法により塗布した後、乾燥して850Åの
記録層を得た。
【0291】さらにその上に、アクリル酸エステル−エ
チレン共重合体ドライフィルムを介して、ウォーレット
サイズの厚さ0.3mmPC保護基板と熱ロールを用い
て圧着して密着構造の光カードを作製した。
【0292】こうして得た光カードについて実施例10
9と同様にして初期の反射率及びコントラスト比を測定
し、又環境保存安定性、及び耐光安定性について評価し
た。その結果を表−201に示す。
【0293】(比較例201)実施例201に於て赤外
吸収化合物No.III−14を下記の構造で示され
る。アミニウム塩化合物とした以外は実施例201と同
様にして光カードを作成し評価した。その結果表−20
1に示す。
【0294】
【外135】
【0295】
【表11】
【0296】(実施例202、203)実施例201に
於て有機色素及び赤外吸収化合物の組合せを下記表−2
02に示す組合せとした以外は実施例201と同様にし
て光カードを作成し、評価した。その結果を表−203
に示す。
【0297】
【表12】
【0298】(比較例202、203)上記実施例20
2及び203に於て、赤外吸収化合物を各々下記の構造
で示されるアミニウム塩又はジイモニウム塩化合物とし
た以外は実施例202又は203と同様にして光カード
を作成し評価した。その結果を表−203に示す。
【0299】
【外136】
【0300】
【外137】
【0301】
【表13】
【0302】(実施例204〜208)実施例201に
於て有機色素及び赤外吸収化合物の組合せを下記表−2
04に示す組合せとした以外は実施例201と同様にし
て光カードを作成し、評価した。その結果を表−205
に示す。
【0303】(比較例204、205)前記実施例20
3及び206に於て赤外吸収化合物を除いた以外は実施
例203又は206と同様にして光カードを作成し評価
した。その結果を表−205に示す。
【0304】
【表14】
【0305】
【表15】
【0306】(実施例209)前記実施例109で作成
した光ディスク基板上にポリメチン系有機色素(商品名
IR−820;日本化薬(株)社製)と赤外吸収化合物
No.[III]−(35)の混合物(重量比80:2
0)5重量部をジアセトンアルコール95重量部に溶解
させた液をスピン塗布により900Åの記録層を設けた
後、該基板の内周側と外周側に0.3mmのスペーサー
をはさみ、紫外線硬化型接着剤でPC保護基板と貼合せ
エアーサンドイッチ構造の光ディスクを得た。
【0307】こうして得た光ディスクについて実施例1
09と同様にして評価した。その結果を表−206に示
す。
【0308】(比較例206)上記実施例209に於て
赤外吸収化合物を下記構造を有するアミニウム塩化合物
とした以外は実施例209と同様にして光ディスクを作
成し評価した。その結果を表−206に示す。
【0309】
【外138】 (実施例210)前記実施例110で作成した光ディス
ク基板上に下記の構造の有機色素と赤外吸収化合物N
o.[III]−25との混合物(重量比65:35)
2重量部を1,2−ジクロルエタン98重量部に溶解さ
せた液をスピナー塗布法により塗布し、乾燥膜厚850
Åの記録層を得た。
【0310】こうして作成した光ディスクを実施例11
0と同様の方法で測定し、評価した。その結果を表−2
06に示す。
【0311】
【外139】 (比較例207)上記実施例210に於て赤外吸収化合
物を下記構造を有するアミニウム塩化合物とした以外は
実施例210と同様にして光ディスクを作成し評価し
た。その結果を表−206に示す。
【0312】
【外140】
【0313】
【表16】
【0314】(実施例211〜214)実施例209に
於て有機色素と赤外吸収化合物の組合せを下記表−20
7に示す組合せとした以外は実施例209と同様にして
光ディスクを作成し評価した。その結果を表−208に
示す。
【0315】(比較例208〜210)実施例209、
213及び214で用いた赤外吸収化合物を除いた以外
は、実施例209と同様の方法で光ディスクを作製し評
価した。その結果を表−208に示す。
【0316】
【表17】
【0317】
【表18】
【0318】(実施例215)実施例210に於て有機
色素及び赤外吸収化合物の組合せとして表−209に示
した組合せとした以外は実施例210と同様にして光デ
ィスクを作成し評価した。その結果を表−210に示
す。
【0319】(実施例216、217)下記表−209
に示す有機色素と赤外吸収化合物の組み合せの混合物4
重量部とニトロセルロース樹脂(オーハレスラッカー、
ダイセル化学(株)製)1重量部をジアセトンアルコー
ル95重量部に混合させた液をスピナー塗布法により、
プレグループを設けた直径130mmφ、厚さ1.2m
mのポリカーボネート基板上に塗布し、乾燥膜厚100
0Åの記録層を得た。
【0320】こうして作成した光ディスクを実施例20
9と同様の方法で測定し、その結果を表−210に示
す。
【0321】
【表19】
【0322】
【表20】
【0323】(実施例301)実施例101と同様にし
て作成したプレグルーブ付ウォレットサイズのPC基板
上にポリメチン系色素(商品名:IR−820;日本化
薬(株)社製)と、赤外吸収化合物No.〔V〕−
(D)−(16)の混合物(重量比75:25)、3重
量部をジアセトンアルコール97重量部に溶解させた液
をバーコード法により塗布した後乾燥して厚さ900Å
の記録層を形成した。
【0324】さらにその上に、アクリル酸エステル−エ
チレン共重合体ドライフィルムを介して、ウォレットサ
イズの厚さ0.3mmPC保護基板と熱ロールを用いて
圧着して密着構造の光カードを作製した。
【0325】こうして得た光カードについて実施例10
1と同様にして初期の反射率及びコントラスト比を測定
し、又環境保存安定性、及び耐光安定性について評価し
た。その結果を表−301に示す。
【0326】(比較例301)実施例301に於て赤外
吸収化合物、No.〔V〕−(D)−(16)を下記の
構造で示されるアミニウム塩化合物とした以外は実施例
301と同様にして光カードを作成し評価した。その結
果を表−301に示す。
【0327】
【外141】 (実施例302)上記実施例301に於て、有機色素及
び赤外吸収化合物の組合せを下記の組合せとした以外は
実施例301と同様にして光カードを作成し評価した。
その結果を表−301に示す。
【0328】
【表21】 (比較例302)上記実施例302に於て赤外吸収化合
物No.〔VI〕−(B)−(12)を下記の構造で示
されるジイモニウム塩化合物とした以外は実施例302
と同様にして光カードを作成し評価した。その結果を表
−301に示す。
【0329】
【外142】
【0330】
【表22】
【0331】(実施例303〜305)前記実施例30
1に於て有機色素及び赤外吸収化合物の組合せを下記表
−302に示す組合せとした以外は実施例301と同様
にして光カードを作成し評価した。その結果を表−30
3に示す。
【0332】
【表23】
【0333】(比較例303)実施例302で用いた赤
外吸収化合物を除いた以外は、実施例302と同様の方
法で光カードを作製し、評価した。その結果を表−30
3に示す。
【0334】
【表24】
【0335】(実施例306)上記実施例110と同様
にして作成した光ディスク基板上にその上にポリメチン
系色素(商品名:IR−820日本化薬(株)社製)と
前記赤外吸収化合物No.〔V〕−(A)−(5)の混
合物(重量比80:20)で1,2−ジクロルエタンに
溶解させた液をスピナー塗工法により塗布した後、乾燥
して900Åの記録層を形成した。
【0336】こうして作成した光ディスクを実施例11
0と同様にして評価した。その結果を表−304に示
す。
【0337】(比較例304)上記実施例306に於て
赤外化合物〔V〕−(A)−(5)を下記の構造を有す
るアミニウム塩化合物とした以外は実施例306と同様
にして光ディスクを作成し評価した。その結果を表−3
04に示す。
【0338】
【外143】
【0339】(実施例307)前記実施例306に於
て、有機色素と赤外吸収化合物の組合せを下記の組合せ
とした以外は実施例306と同様にして光カードを作成
し評価した。その結果を表304に示す。
【0340】
【表25】 (比較例305)上記実施例307に於て、赤外吸収化
合物〔VI〕−(C)−(2)を下記の構造を有するジ
イモニウム塩化合物とした以外は実施例307と同様に
して光ディスクを作成し評価した。その結果を表−30
4に示す。
【0341】
【外144】
【0342】
【表26】
【0343】(実施例308〜313)前記実施例30
6に於て、有機色素と赤外吸収化合物の組合せを下記表
−305、306に示す組合せとした以外は実施例30
6と同様にして光カードを作成し評価した。その結果を
表−307に示す。
【0344】
【表27】
【0345】
【表28】
【0346】(比較例306、307)実施例308及
び311で用いた赤外吸収化合物を除いた以外は、実施
例306と同様の方法で光ディスクを作製し、評価し
た。その結果を表−307に示す。
【0347】
【表29】
【0348】(実施例314〜317)下記表−308
に示す有機色素と赤外吸収化合物の組合せの混合物4重
量部とニトロセルロース樹脂(オーハレスラッカー、ダ
イセル化学(株)製)1重量部をジアセトンアルコール
95重量部に混合させた液をスピナー塗布法により、実
施例109と同様にして作成したプレグルーブを設けた
直径130mmφ、厚さ1.2mmのポリカーボネート
基板上に塗布し、乾燥膜厚950Åの記録層を得た。こ
うして作成した光ディスクを実施例306と同様の方法
で測定し、その結果を表−309に示す。
【0349】
【表30】
【0350】
【表31】
【0351】(実施例401)前記実施例104の有機
色素と赤外吸収化合物、No.〔I〕−(A)−(1
8)の混合物(重量比75:25)3重量部をジアセト
ンアルコール97重量部を溶解させた液を用意した。
【0352】一方実施例104で用いたウォレットサイ
ズのプリグルーブ付のPC基板を200枚用意し、該基
板上にロールコート法によって上記溶液を連続的に塗布
して、各々の基板上に乾燥膜厚1000Åの記録層を形
成した。その後、記録層を形成してなる各々の基板を用
いて実施例2−1と同様にして光カードを200枚作製
した。
【0353】そして記録層の塗布の順番が、1番目、1
0番目、50番目、100番目及び200番目の基板を
用いて作製された光カード(以降光カードNo.1、N
o.10、No.50、No.100及びNo.200
とする)について各々光カード記録/再生装置に装着し
て、該光カードをプリグルーブに沿う方向に駆動させつ
つ、発振波長830nmの半導体レーザを用いて、PC
基板側から該プリグルーブ間の記録トラック上の記録層
に入射せしめ下記の記録条件で情報を記録した。
【0354】記録条件 スポットサイズ 3μmφ 記録パワー 10mW 記録周波数 150KHz 搬送速度 480mm/sec
【0355】次いでパワーを0.3mWに減じた該半導
体レーザを、情報を記録した記録トラック上を走査させ
て情報の再生を行ない、その再生波形をスペクトル解析
して各々の光カードのノイズレベル及びC/N比を測定
した。
【0356】(実施例402〜405)上記実施例40
1に於て赤外吸収化合物No.〔I〕−(A)−(1
8)をNo.〔I〕−(A)−(35)、No.〔I〕
−(A)−(37)、No.〔III〕−(14)或い
はNo.〔V〕−(D)−(7)に代えた以外は実施例
401と同様にして各々200枚の光カードを作成し評
価した。その結果を表−401に示す。
【0357】(比較例401)実施例401に於て赤外
吸収化合物No.〔I〕−(A)−(18)を比較例1
01で用いた赤外吸収化合物に代えた以外は実施例40
1と同様にして光カードを作製し、実施例401と同様
の方法で、ノイズレベル及びC/N比を測定した。結果
を表−401に示す。
【0358】(参考例401)上記実施例401に於
て、赤外吸収化合物No.〔I〕−(A)−(18)を
No.〔I〕−(A)−(15)に代えた以外は、実施
例401と同様にして200枚の光カードを作成し評価
した。
【0359】
【表32】
【0360】比較例401に於ては、枚数が増えるにつ
れて、ノイズレベルが上り、C/N比が低下した。これ
は、比較例401で用いた赤外吸収化合物の溶剤溶解性
が十分でなく、複数枚の基板に塗布した時におこる塗布
溶液のわずかな濃度変化によっても容易に固形物、例え
ば微結晶の析出が生じ、これがノイズの原因になったと
考えられる。これに対し、本発明の赤外吸収化合物は、
溶剤溶解性が高く、塗布工程における多少の濃度変化に
よっても結晶が生じにくいため、記録層中に結晶が混入
することがなくノイズレベルの低い光記録媒体を得るこ
とができると考えられる。
【0361】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば下記の
効果を得られるものである。
【0362】高温環境下に於ても極めて安定な赤外吸
収化合物を得られる。
【0363】耐熱性に優れ且つ良好な溶剤溶解性を示
す赤外吸収化合物を得られる。
【0364】高温環境下での保存安定性がより一層改
善され且つ耐光安定性にも優れた光記録媒体を得られ
る。
【0365】高温環境下での保存安定性及び耐光安定
性に優れ、更に再生時のノイズレベルの低い高品質な光
記録媒体を生産性良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の光記録媒体の一実施例態様の概略断
面図。
【図2】本願発明の光記録媒体の他の実施態様の概略断
面図。
【図3】本願発明の光記録媒体の他の実施態様の概略断
面図。
【図4】本願発明の光記録媒体の他の実施態様の概略断
面図。
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 保護層 4 下引層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅田 裕之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[I]又は[II]で示され
    る構造を有することを特徴とする赤外吸収化合物。 【外1】 (上記式[I]及び式[II]中R0 〜R7 は(a)水
    素原子又は一価の有機残基であってR0 〜R7 の少なく
    とも1つはフッ素原子を有する一価の有機残基である
    か、もしくは(b)R0 とR1 、R2 とR3 、R4 とR
    5 及びR6 とR7 の組合せで、少なくとも1組が窒素原
    子と共に、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の5
    員環、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の6員
    環、又は、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の7
    員環を形成するに必要な原子群を示し、他は水素原子又
    は一価の有機残基である。又上記式[I]中“A”は 【外2】 を示し、上記式[II]中“B”は 【外3】 を示す。但しnは1又は2を示し、 【外4】 はアニオン残基を示す。)
  2. 【請求項2】 前記フッ素原子を有する一価の有機残基
    がフッ素原子を有する、置換もしくは未置換のアルキル
    基、フッ素原子を有する、置換もしくは未置換のアルケ
    ニル基、フッ素原子を含有する、置換もしくは未置換の
    アラルキル基又はフッ素原子を含有する置換もしくは未
    置換のアリール基である請求項1の赤外吸収化合物。
  3. 【請求項3】 前記5員環が、ピロリジン環である請求
    項1の赤外吸収化合物。
  4. 【請求項4】 前記6員環がピペリジン環又は、テトラ
    ヒドロピリジン環である請求項1の赤外吸収化合物。
  5. 【請求項5】 前記7員環が下記一般式[VII]で示
    されるシクロヘキシルアミン環である請求項1の赤外吸
    収化合物。 【外5】
  6. 【請求項6】 下記一般式[III]又は[IV]で示
    される構造を有することを特徴とする赤外吸収化合物。 【外6】 (上記式[III]及び[IV]中R′1 〜R′16は水
    素原子又は一価の有機残基もしくはR′q とR′q+1
    組合せで置換もしくは未置換の5員環、置換もしくは未
    置換の6員環、又は置換もしくは未置換の7員環を形成
    するに必要な原子群を示す。但しqは、1、3、5、
    7、9、10、11、12、13、14又は15であっ
    て、また 【外7】 はアニオン残基を示す。)
  7. 【請求項7】 下記一般式[V]又は[VI]で示され
    る構造を有することを特徴とする赤外吸収化合物。 【外8】 (上記式[V]及び[VI]中、Zは 【外9】 を示し、R1 ″〜R9 ″は水素原子又は一価の有機残基
    もしくはR″r とR″r+1 の組合せで置換もしくは未置
    換の5員環、置換もしくは未置換の6員環又は置換もし
    くは未置換の7員環を形成するに必要な原子群を示す。
    但しrは1、3、5又は7であって、 【外10】 はアニオン残基を示す。)
  8. 【請求項8】 下記一般式[I]又は[II]で示され
    る化合物を記録層中に含有することを特徴とする光記録
    媒体。 【外11】 (上記式[I]及び式[II]中R0 〜R7 は(a)水
    素原子又は一価の有機残基であってR0 〜R7 の少なく
    とも1つはフッ素原子を有する一価の有機残基であるか
    もしくは(b)R0 とR1 、R2 とR3 、R4 とR5
    びR6 とR7 の組合せで、少なくとも1組が窒素原子と
    共に、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の5員
    環、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の6員環、
    又は、フッ素原子を有する置換もしくは未置換の7員環
    を形成するに必要な原子群を示し、他は水素原子又は一
    価の有機残基である。又上記式[I]中“A”は 【外12】 を示し、上記式[II]中“B”は 【外13】 を示す。但しnは1又は2を示し、 【外14】 はアニオン残基を示す。)
  9. 【請求項9】 前記フッ素原子を有する一価の有機残基
    がフッ素原子を有する、置換もしくは未置換のアルキル
    基、フッ素原子を有する、置換もしくは未置換のアルケ
    ニル基、フッ素原子を含有する、置換もしくは未置換の
    アラルキル基又はフッ素原子を含有する置換もしくは未
    置換のアリール基である請求項8の光記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記5員環が、ピロリジン環である請
    求項8の光記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記6員環がピペリジン環又は、テト
    ラヒドロピリジン環である請求項8の光記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記7員環が下記一般式[VII]で
    示されるシクロヘキシルアミン環である請求項8の光記
    録媒体。 【外14】
  13. 【請求項13】 下記一般式[IV]又は[V]で示さ
    れる化合物を記録層中に含有することを特徴とする光記
    録媒体。 【外15】 (上記式[III]及び[IV]中R′1 〜R′16は水
    素原子又は一価の有機残基もしくはR′q とR′q+1
    組合せで置換もしくは未置換の5員環、置換もしくは未
    置換の6員環、又は置換もしくは未置換の7員環を形成
    するに必要な原子群を示す。但しqは、1、3、5、
    7、9、10、11、12、13、14又は15であっ
    て、また 【外16】 はアニオン残基を示す。)
  14. 【請求項14】 下記一般式[VI]又は[VII]で
    示される化合物を記録層中に含有することを特徴とする
    光記録媒体。 【外17】 (上記式[V]及び[VI]中、Zは 【外18】 を示し、R1 ″〜R9 ″は水素原子又は一価の有機残基
    もしくはR″r とR″r+1 の組合せで置換もしくは未置
    換の5員環、置換もしくは未置換の6員環又は置換もし
    くは未置換の7員環を形成するに必要な原子群を示す。
    但しrは1、3、5又は7であって、 【外19】 はアニオン残基を示す。)
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