JP2664824B2 - 多色感熱記録装置 - Google Patents

多色感熱記録装置

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JP2664824B2
JP2664824B2 JP3258160A JP25816091A JP2664824B2 JP 2664824 B2 JP2664824 B2 JP 2664824B2 JP 3258160 A JP3258160 A JP 3258160A JP 25816091 A JP25816091 A JP 25816091A JP 2664824 B2 JP2664824 B2 JP 2664824B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラープリンタ、プロ
ッタ、ファックスあるいはレコーダ等に使用される多色
感熱記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】支持体上に複数の発色層を積層した多色
感熱記録シートに対してサーマルヘッドを当接させて文
字、画像等を熱記録した後、定着用光源からの光を照射
することにより、該文字、画像等を定着させてカラーに
よる記録シートを得ることのできる多色感熱記録装置が
提案されている。
【0003】例えば、前記多色感熱記録シートは、Y
(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各発色
層を有する。この多色感熱記録シートに文字、画像等を
記録する際は、先ず、Y発色層に対してサーマルヘッド
から所定量の熱エネルギを供給して記録し、定着用光源
からの光を照射することによりYの色を定着させる。次
いで、M発色層、C発色層に対して同様の処理を行い、
カラーによる文字、画像等が表れた記録シートを得るこ
とができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】多色感熱記録装置を含
む事務機器は、オフィス等で使用される場合、小型化に
よりスペースを有効利用することが望まれている。この
ような観点から多色感熱記録装置の小型化を考慮する
と、次のような問題点を指摘することができる。
【0005】すなわち、多色感熱記録シートを積層した
カセットが該装置本体の外部に突出し、また、このカセ
ットの位置との関係で多色感熱記録装置内部に搬送用の
ドラム等の搬送手段が設けられており、該装置の小型化
を妨げている。
【0006】本発明は、この種の問題を解決するために
なされたものであって、小型化され且つ使用に便宜で鮮
明な文字、画像等を高速度に記録することのできる多色
感熱記録装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、異なる範囲の熱エネルギにより異なる
発色波長で発色する複数の発色層が支持体上に積層され
た多色感熱記録シートに対して文字、画像等を記録する
多色感熱記録装置であって、前記多色感熱記録シートを
積層して収納する筐体と、前記多色感熱記録シートの
走査方向に沿って当接し、各々の前記発色層に文字、画
像等に応じた異なる熱エネルギを供給して発色させる
イン状の熱記録手段と、ライン状の前記熱記録手段の側
部に沿って配設され、記録された文字、画像等を当該多
色感熱記録シートに対して定着させる光を出力するライ
ン状の定着用光源と、前記熱記録手段および前記定着用
光源を積層された前記多色感熱記録シートに対して前記
主走査方向と直交する副走査方向に変位させる変位手段
と、を備え、前記熱記録手段を前記副走査方向に往復変
位させて多色の文字、画像等を記録するとともに、当該
変位方向の下流側の前記定着用光源を点灯させて当該多
色の文字、画像等の定着を行うことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の多色感熱記録装置においては、筐体内
に多色感熱記録シートを積層し、前記多色感熱記録シー
トに対してライン状の熱記録手段および定着用光源を変
位手段によって往復変位させて、発色および光定着を行
う。この場合、多色感熱記録シートを収納する筐体が多
色感熱記録装置の外部に突出することがない。
【0009】しかも、筐体内に積層され位置決めされて
いる多色感熱記録シートに対して、ライン状に構成され
熱記録手段および定着手段が変位するため、その変位
に伴って多色感熱記録シートが位置ずれすることがな
い。また、ライン状の広い面積で前記熱記録手段が多色
感熱記録シートに当接するため、撓みの生じることがな
い。 さらに、ライン状の熱記録手段により主走査方向に
一度に文字、画像等を記録するとともに、前記熱記録手
段に沿って配設されたライン状の定着用光源を用い、熱
記録手段の往復変位動作に伴って変位方向の下流側に位
置する定着用光源を駆動して定着処理を行うことによ
り、副走査方向の一往復動作で2つの発色層に対する記
録定着処理が完了する。
【0010】
【実施例】本発明に係る多色感熱記録装置について、好
適な実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細
に説明する。
【0011】図1および図2は、本実施例の多色感熱記
録装置の開蓋状態の斜視図、並びに縦断面図である。
【0012】多色感熱記録装置10は、遮光可能な本体
12を有する。前記本体12は、多色感熱記録シート1
4を積層する筐体12aおよび前記筐体12aに対して
開閉自在に構成されている蓋部12bの両者から構成さ
れている。
【0013】筐体12aは、底面から垂直上方に押圧手
段としてのばね16を複数個設置し、このばね16の先
端部には、底板18を載置し、この底板18に多色感熱
記録シート14が積層される。筐体12aの端部に内方
へと指向して突出する係止部20a、20bが設けられ
ている。
【0014】蓋部12bは、筐体12aに対して図示し
ないヒンジ部材を介して開閉自在であり、この蓋部12
bの一側面の下部に孔部を設け、これを搬出口24とし
ている。搬出口24近傍には、多色感熱記録シート14
を搬出するための切欠部を有する搬出用ローラ25が設
けられている。また、筐体12aの側面部近傍に押さえ
ローラ22、22を設けている。
【0015】搬出口24が形成されている一側面から対
向する他側面に一組のレール26が設けられている。変
位手段として前記レール26に形成されているラック2
8に噛合するピニオンギア30、30、および前記ピニ
オンギア30、30に対して噛合し、モータ32に連結
されるギア34が設けられている。さらに、前記モータ
32は、保持部材36によってサーマルヘッド38を保
持する。なお、前記保持部材36は前記サーマルヘッド
38の両側に第1と第2の定着用光源40、42を保持
している。
【0016】多色感熱記録シート14は、図3に示すよ
うに、紙またはフイルムからなる支持体44を備え、支
持体44の一面側には、C(シアン)発色層46とM
(マゼンタ)発色層48とY(イエロー)発色層50と
が中間層52a、52bを介して積層されている。この
Y発色層50には、保護層54が設けられている。ま
た、多色感熱記録シート14が湾曲する、いわゆる、カ
ールを防止する目的で、この支持体44の他面側には、
バックコート層56が設けられる。
【0017】このように構成される多色感熱記録シート
14は、図4に示すように、印加される熱エネルギに対
してそれぞれの発色層46、48、50の画像濃度特性
が異なる。すなわち、多色感熱記録シート14に印加す
る熱エネルギを調節することにより特定の発色層、例え
ば、Y発色層50のみを発色させることが可能になり、
これらの発色層46、48、50を順次発色させていく
ことにより、鮮明な文字、画像等が得られる。
【0018】このように構成される多色感熱記録装置1
0は、次のように作動する。
【0019】先ず、多色感熱記録装置10の蓋部12b
を開き、所定枚数の多色感熱記録シート14を筐体12
aの内部の底板18の上部に積層する。底板18は、複
数のばね16によって支持されているため、図において
水平状態に維持され、積層された多色感熱記録シート1
4の最上部の一枚は、係止部20、20および押さえロ
ーラ22、22と前記ばね16の弾発力の関係によって
所定位置に配置される。このような状態で、蓋部12b
が閉塞される。この時、サーマルヘッド38および定着
用光源40、42は、排出口24側に配置されている。
次に、モータ32を付勢し、ギア34、ピニオンギア3
0、30を回転させる。これにより、ピニオンギア3
0、30がレール26のラック28に沿って矢印B方向
に移動するため、一体的に構成されたサーマルヘッド3
8および定着用光源40、42が矢印B方向に移動す
る。その際、サーマルヘッド38によって所定量の熱エ
ネルギを多色感熱記録シート14に供給してY発色層5
0を発色させ、次いで第1定着用光源40によって所定
の波長の光を照射し、光定着する。このようにして、Y
発色層50の発色、定着作業が多色感熱記録シート14
の矢印B方向端部まで行われると、今度は逆向きにモー
タを付勢し、矢印A方向にサーマルヘッド38等を変位
させる。この場合、サーマルヘッド38は、多色感熱記
録シート14のM発色層48に対して、Y発色層50の
場合よりも高いエネルギで感熱記録される。なお、Y発
色層は、既に第1定着用光源40によって定着されてい
るので、サーマルヘッド38によって再度記録されるこ
とはない。多色感熱記録シート14は、M発色層48の
記録後に隣接する第2定着用光源42によってM発色層
48で記録された画像等の光定着が行われる。このよう
にして、矢印A方向端部までサーマルヘッド38、定着
用光源40、42を変位させた後、モータ32を滅勢す
る。
【0020】続いて、発色、定着作業が完了した後、最
上部の多色感熱記録シート14が搬出用ローラ25によ
って捲くり上げられて、搬出口24から外部に搬出され
る。すなわち、排出用ローラ25は、図2に示すよう
に、短径部分と長径部分があるために、長径部分を図示
しない回転駆動源の付勢作用下に最上部の多色感熱記録
シート14に摺接する。それによって、該シート14は
搬出口24から外部に導出される。この際、静止してい
るサーマルヘッド38は、多色感熱記録シート14に前
記M発色層48よりも高いエネルギを供給し、C発色層
46の感熱記録が行われる。
【0021】本実施例によれば、多色感熱記録装置10
の内部に筐体12aを設け、この上部をサーマルヘッド
38および定着用光源40、42がレール26に沿って
変位するように構成したため、多色感熱記録装置の外部
にカセットが突出することなく、また多色感熱記録シー
ト14の搬送機構を省略できるため、多色感熱記録装置
が小型化される。また、多色感熱記録装置10におい
て、記録中に多色感熱記録シート14が位置決め固定さ
れ、一方、サーマルヘッド38および定着用光源40、
42がレール26に案内されて変位するため、文字、画
像等の再現精度が向上する。
【0022】なお、本実施例では、C発色層46の発色
は多色感熱記録シートの搬出に伴って行ったが、サーマ
ルヘッド38の移動によって行ってもよい。また、第1
定着用光源40と第2定着用光源42を入れ換えて、動
作の方向を逆に構成することも、勿論、本発明に含まれ
る。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る多色感熱記録装置によれ
ば、以下の効果が得られる。
【0024】多色感熱記録装置は、筐体内に多色感熱記
録シートを積層し、前記多色感熱記録シートに対して
イン状の熱記録手段および定着用光源を変位手段によっ
て変位させて、発色および光定着を行う。って、筐体
が多色感熱記録装置の外部に突出して構成されることは
なく、また該装置の内部に多色感熱記録シートの搬送
機構のためのスペースも必要としない。この結果、多色
感熱記録装置が小型化され、占有スペースを充分小さく
する効果が得られる。
【0025】また、多色感熱記録シートが固定されてい
るとともに、ライン状の広い面積で前記熱記録手段が多
色感熱記録シートに当接するため、当該シートの位置ず
れや撓みが生じることがない。従って、鮮明且つ高精度
な文字、画像等を得ることができる。 さらに、ライン状
の熱記録手段により主走査方向に対して一度に文字、画
像等を記録するとともに、前記熱記録手段に沿って配設
されたライン状の定着用光源を用い、熱記録手段の往復
変位動作に伴って変位方向の下流側に位置する定着用光
源を駆動して定着処理を行うため、副走査方向に対する
一往復動作で2つの発色層に対する記録定着処理を完了
させることができる。この結果、短時間での多色記録が
遂行される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多色感熱記録装置の斜視説明図で
ある。
【図2】本発明に係る多色感熱記録装置の断面説明図で
ある。
【図3】本発明に係る多色感熱記録シートの縦断面図で
ある。
【図4】本発明に係る多色感熱記録シートに印加された
熱エネルギと画像濃度の説明図である。
【符号の説明】
10…多色感熱記録装置 12…本体 12a…筐体 12b…蓋部 14…多色感熱記録シート 16…ばね 18…底板 20a、20b…係止部 22…押さえローラ 24…搬出口 26…レール 30…ピニオンギア 34…ギア 38…サーマルヘッド 40、42…定着用光源

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異なる範囲の熱エネルギにより異なる発色
    波長で発色する複数の発色層が支持体上に積層された多
    色感熱記録シートに対して文字、画像等を記録する多色
    感熱記録装置であって、 前記多色感熱記録シートを積層して収納する筐体と、 前記多色感熱記録シートの主走査方向に沿って当接し、
    各々の前記発色層に文字、画像等に応じた異なる熱エネ
    ルギを供給して発色させるライン状の熱記録手段と、ライン状の 前記熱記録手段の側部に沿って配設され、
    録された文字、画像等を当該多色感熱記録シートに対し
    て定着させる光を出力するライン状の定着用光源と、 前記熱記録手段および前記定着用光源を積層された前記
    多色感熱記録シートに対して前記主走査方向と直交する
    副走査方向に変位させる変位手段と、 を備え、前記熱記録手段を前記副走査方向に往復変位さ
    せて多色の文字、画像等を記録するとともに、当該変位
    方向の下流側の前記定着用光源を点灯させて当該多色の
    文字、画像等の定着を行うことを特徴とする多色感熱記
    録装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において、 筐体内に押圧手段を配置し、前記押圧手段を介して前記
    多色感熱記録シートを前記熱記録手段に当接させること
    を特徴とする多色感熱記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2664133B2 (ja) * 1985-05-15 1997-10-15 富士写真フイルム株式会社 感熱記録装置
JPH0678255B2 (ja) * 1985-06-28 1994-10-05 三井東圧化学株式会社 6,6▲’▼−ジヒドロキシ−3,3,3▲’▼,3▲’▼−テトラメチル−1,1▲’▼−スピロビインダンの製造方法

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JPH0596763A (ja) 1993-04-20

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