JP2663637B2 - 貯湯式給湯機 - Google Patents

貯湯式給湯機

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は貯湯式の給湯機に関するものである。
従来の技術 近年、給湯機は給湯機能に暖房などの機能を加えた多
機能給湯形に移行しつつある。
しかしながら、貯湯式の給湯機においてはその構造上
多機能化が図れていなかった。
以下図面を参照しながら、上述した従来の貯湯式給湯
機の一例について説明する。
第2図は従来の貯湯式給湯機の構造を示すものであ
る。
1は第1タンクで下部に給水口2,第1ヒーター3,上部
に給湯口4を備えている。5は第2タンクであり第1タ
ンク1と同じ構造のタンクである。
第1タンク1の給湯口4と第2タンク5の給水口6は
連結配管7で直列接続している。従って、水の流れは水
道管8から減圧弁9を経て第1タンクの下部に入り、上
部から出て連結配管7を通り、第2タンク5の下部に入
り、上部から出て給湯栓10へと流れる。
以上のように構成された従来の貯湯式給湯機につい
て、以下その動作について説明する。
第1タンク1は第1サーモスタット11にて設定水温以
下の時は第1ヒーターに通電してタンク内の水を沸き上
げるように制御している。また第2タンクも同様であ
る。従って、給湯栓10を開くと第1タンク1の下部から
水が徐々に入り、第2タンク5の上部からお湯が出てく
る。
給湯を繰り返して第1タンク1全部が水になると第2
タンク5も下部から水になっていく。
そして、全部の貯湯量がその家の1日の給湯負荷を賄
えるように機種選定している。
なお、通常沸き上げは深夜電力を用いて夜間のみ行わ
れるが、負荷の大きい家庭用に昼間も沸き上げの可能な
ものもある。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、第1・第2タン
クにより給湯機本体の形状を薄型にしているだけで、機
能としては給湯機の単一機能しかなく時代にマッチして
いるとは言えなかった。
本発明は上記課題に鑑み、貯湯式給湯機でありながら
給湯機能以外の機能を有した多機能型貯湯式給湯機を提
供するものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本発明の貯湯式給湯機は
第1タンクに第1・第2給湯口を設け更に3方切換弁で
これを切り換えることにより給湯以外の負荷を賄う貯湯
領域を設け、この領域内に循環口を配置するという構成
を備えたものである。
作用 上記構成によって、第1タンクの一部に給湯以外の貯
湯領域を確保でき、またこの領域に設けた循環口により
温水暖房ユニットなどの多機能ユニットを接続して多機
能化が図れることとなる。
実施例 以下、本発明の一実施例の貯湯式給湯機について、図
面を参照しながら説明する。
第1図は本発明の実施例における貯湯式給湯機の全体
構成を示すものである。
第1図において12は第1タンクで下部に給水口2,第1
ヒーター3,上部に第1給湯口13を備えている。
また第1タンク12の略中央部の位置に第2給湯口14を
設けている。
15は第2タンクで従来例と同様の構成である。
第1タンク12の第1給湯口13と第2タンク15の給水口
6は中間配管16により直列配管している。
中間配管16の途中には3方切換弁17を設けて、第1給
湯口13の接続管18と第2給湯口14の接続管19を切り換え
て第2タンクへ連通するよう構成している。
この第2給湯口14より上部が多機能化のための貯湯領
域20である。
さらに、接続管18の接続管19より各々分岐して循環口
21,22を設けている。
このようにして構成した貯湯ユニット23の上部に温水
暖房ユニット24を配置することにより多機能化を可能に
している。
温水暖房ユニット24は循環ポンプ25と温水熱交換器26
とサーモバルブ27及び送風機28とからなり、循環口21,2
2と接続できる構成としている。
以上のように構成された貯湯式給湯機について以下第
1図を用いてその動作を説明する。
まずタンク内の水はヒーター3,29によって沸き上げて
ある一定の温度に達するとサーモスタット11,30によりO
N,OFF制御される。
ヒーター3,29は昼夜通電可能となっている。
冬期など暖房が必要な季節は、3方切換弁17を接続管
19側に切り換える。暖房運転すると循環ポンプ25,送風
機28が運転し、貯湯領域20の湯を循環して洗面所・脱衣
室などのサニタリーまわりの暖房を行える。
そして、サーモバルブ27はこの領域より下部の湯が給
湯に使用できる約45℃になるように流量制御する。
また、給湯に使用する場合は給湯栓10を開き第2タン
ク15の上部からお湯を取り出す。この時、第1タンク12
は第2給湯口14からお湯を取り出すので暖房用の負荷を
賄う温水は絶対に確保できる。
もちろん貯湯量だけで、給湯と暖房の両方の負荷を賄
えないのでサーモスタット11,30によりヒーター3,29が
随時通電され追いだきが行われる。
冬期以外は、3方切換弁17を接続管18側に切り換えて
おくと第1タンクは通常の貯湯タンクとなり、貯湯量全
部を給湯に使用できる。
この場合は、料金の安価な夜間に沸き上げ昼間の追い
だきはしないで済む。
発明の効果 以上の実施例の説明より明らかなように第1と第2の
タンクを用いた貯湯式給湯機の第1タンク12側に多機能
化の貯湯領域を設け、3方切換弁17によりこの領域を給
湯用とそれ以外に使い分けることにより、 (1) 給湯用タンクを暖房などの他の機能にも使用で
きる。
(2) 給湯の負荷にかかわらず暖房用の熱量が確保で
きる。
(3) 暖房シーズン以外は給湯用として全量を使用で
きる。
(4) 第1タンク側に多機能用貯湯領域を設定してい
るので第1タンクの湯温が多少変動しても、第2タンク
のお湯を使用している間に追いだきして所定の湯温にで
きるので給湯栓での湯温に影響を及ぼすことはない。
(5) 洗面所・脱衣所などのサニタリーの短時間暖房
に高温風による本発明の方式は非常に適している。
(6) 貯湯ユニットの上部に暖房ユニットを一体的に
構成でき省スペース化が図れると同時に、高いインテリ
ア性を発揮する。
などの効果を呈することができる。
なお、本実施例では給湯領域の湯を暖房機能に使用し
た例を述べたが、その他に風呂の保温・衣類の保温・衣
類の乾燥・ヘアードライアー・床暖房などに用いても同
様の効果が得られるのは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における貯湯式給湯機の全体
構成図、第2図は従来の貯湯式給湯機の全体構成図であ
る。 12……第1タンク、13……第1給湯口、14……第2給湯
口、15……第2タンク、16……中間配管、17……3方切
換弁、24……暖房ユニット。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部に給水口とヒーター,上部に第1給湯
    口,略中間部に第2給湯口を有した第1タンクと、下部
    に給水口とヒーター,上部に給湯口を有した第2タンク
    と、第1タンクから第2タンクに直列接続する中間配管
    と、この中間配管の途中に設けた第1給湯口と第2給湯
    口を切り換える3方切換弁と、第1・第2給湯口と各々
    連結した循環口とを備えた貯湯式給湯機。
  2. 【請求項2】循環口に循環ポンプ,熱交換器,送風機か
    らなる温水暖房ユニットを接続した請求項(1)記載の
    貯湯式給湯機。
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