JP2663418B2 - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法

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    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
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    • H01L29/76Unipolar devices, e.g. field effect transistors
    • H01L29/772Field effect transistors
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は薄膜トランジスタの製造方法に係り、特に非
単結晶半導体を薄膜半導体層に用いた薄膜トランジスタ
の製造方法に関する。 [従来技術] 非単結晶半導体、例えば非単結晶シリコンは単結晶シ
リコンに比べてモビリチィが小さいが、大面積に容易に
低コストで製造できるために、最近液晶ディスプレイ,
イメージセンサ等に用いる薄膜トランジスタとしての応
用が注目されている。 薄膜トランジスタは安定な素子特性を得るために半導
体層表面が大気と接触しないように、チャネル部の保護
機能を有する絶縁層が設けられることが多い。 第3図は上記絶縁層を有する薄膜トランジスタの一例
を示す構成図であり、第3図(a)は平面図、第3図
(b)は第3図(a)のA−A′断面図である。 第3図(a),(b)に示すように、絶縁基板9上に
はゲート電極1が形成され、その上に窒化シリコン(以
下、SiNX:Hと記す),酸化シリコン(以下、SiO2と記
す)等のゲート絶縁層2が形成され、さらにその上に非
単結晶シリコンの半導体層3が形成される。この半導体
層3上にはSiNX:H,SiO2等の保護機能を有する絶縁層4
が形成され、部分的に開口される。さらにn+層のオーミ
ックコンタクト層5を介して、ソース電極6a,ドレイン
電極6bが形成される。図中7,8は開口部を示す。 [発明が解決しようとする問題点] 前記薄膜トランジスタにおいては、絶縁層4に開口部
を形成した後に無処理でオーミックコンタクト層5を堆
積した場合、開口部形成工程での酸素,水分等の吸着に
より良好なオーミック特性が得られず、均一で安定した
トランジスタ特性が得られないという問題点を有してい
た。 第4図は前記薄膜トランジスタの一例の特性図であ
る。 第4図は前記薄膜トランジスタのId(ドレイン電流)
−Vd(ドレイン電圧)特性を示し、薄膜トランジスタ
は、ゲート絶縁層,保護機能を有する絶縁層としてSi
NX:H、半導体層としてアモルファスシリコン(a−S
i)、オーミックコンタクト層としてリンをドープした
アモルファスシリコンn+層を用い、それぞれプラズマCV
D法により作製を行ったものである。同図に示されるよ
うに、通常の電界効果型トランジスタのId−Vd特性(図
中破線)から、大きくはずれた特性となっている。 上記の問題点を解決する方法としては、特開昭59−48
960号公報に示された次の方法がある。この方法は良好
なオーミックコンタクト層を形成するために、保護機能
を有する絶縁層の開口部を開けた後、SiF4,XeF2等の原
料ガスでのプラズマエッチングを行い、ついでオーミッ
クコンタクト層を被着するものであるが、この方法にお
いても、 (1)開口部表面にフッ素が残り、半導体層の不純物濃
度を制御することができず、トランジスタ特性が安定し
ない。 (2)成膜装置のチャンバー内にエッチングガスが残る
ため同一チャンバー内でオーミックコンタクト層を成膜
することができない。 等のため工程数が増し、コスト高になるという問題点
を有していた。 本発明はオーミック特性が良好で安定した、信頼性の
高い薄膜トランジスタの製造方法を提供することを目的
とするものである。 [問題点を解決するための手段] 上記の問題点は、絶縁基板上に第一の導電層を形成し
た後、この第一の導電層をパターニングして制御電極を
形成し、更に該制御電極が形成された絶縁基板上に第一
の絶縁層、非単結晶半導体層、第二の絶縁層をこの順に
形成する工程と、形成された該第二の絶縁層に開口部を
開けて前記非単結晶半導体層を露出する工程と、形成さ
れた該開口部を通して露出された前記非単結晶半導体層
の表面を水素プラズマ処理する工程と、前記開口部の前
記非単結晶半導体層上にオーミックコンタクト層、第二
の導電層をこの順に形成する工程と、前記第二の導電層
をパターニングして主電極を形成する工程と、該主電極
をマスクとして不要な部分の前記オーミックコンタクト
層を除去する工程と、を有することを特徴とする薄膜ト
ランジスタの製造方法によって解決される。 [作用] 本発明の薄膜トランジスタの製造方法は、第二の絶縁
層に開口部を開け、この開口部形成後に水素プラズマ処
理を行ったことにより、開口部形成時に吸着する水分,
酸素,炭化水素等の不純物を除去し、良好なオーミック
コンタクトを与えんとするものである。 [実施例] 以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。 第1図は本発明の薄膜トランジスタの製造方法の一実
施例例の製造工程を示す説明図であり、第1図(a)〜
(g)は各工程における部分断面図である。 まず、第1図(a)に示すように、絶縁基板9上に第
一の導電層を堆積し、次に第1図(b)に示すように、
第一の導電層をパターニングして制御電極たるゲート電
極1を形成する。 次に、第1図(c)に示すように、第一の絶縁層たる
ゲート絶縁層2,非単結晶半導体の半導体層3,第二の絶縁
層たる保護機能を有する絶縁層(以下、絶縁層と記す
る)4を順次連続成膜した後、第1図(d)に示すよう
に、絶縁層4をエッチングして開口部を開ける。本発明
においては、絶縁層4の開口部形成後に水素プラズマ雰
囲気で処理を行い、開口部の半導体層表面を活性にす
る。 次に第1図(e)に示すように、オーミックコンタク
ト層5と第二の導電層6を堆積し、次に第1図(f)に
示すように、導電層6をパターンニングして主電極たる
ソース電極6a,ドレイン電極6bを形成し、次に第1図
(g)に示すようにオーミックコンタクト層5をエッチ
ング除去する。 本発明の薄膜トランジスタの製造方法によれば、素子
のオーミック特性を著しく改善することができ、安定し
た電気特性を得ることができる。 また水素プラズマ処理とオーミックコンタクト層の形
成が同一チャンバー内で行うことができるので、新たに
開口部の表面活性化を行う工程を設ける必要がなく、工
程が簡易で、低コストな製造方法を提供することができ
る。 以下、本発明の薄膜トランジスタの製造方法の実施例
について説明する。 両面研磨済みのガラス基板(コーニング社製#7059)
に中性洗剤を用いて洗浄を施す。次にスパッタ法でAlを
0.1μm厚堆積させ、ポジ型フォトレジスト(OFPR−800
東京応化工業製)を用いて所望の形状にフォトレジスト
パターンを形成した後、リン酸(85%水溶液),硝酸
(60%水溶液),酢酸及び水を16:1:2:1の容積比で混合
した液(以下「Al用エッチング液」という。)でエッチ
ングしパターンを形成した。フォトレジスト剥離後、容
量結合型のグロー放電分解装置内にガラス基板をセット
し、1×10-6Torrの排気真空下で200℃に維持した。次
に該装置内に水素希釈10%SiH4ガス(小松電子製)を10
0sccm,99.999%のNH3ガスを100sccmの流量で流入させ、
ガス圧を0.4Torrに設定した後、13.56MHzの高周波電源
を用い、RF(Radio−Frequency)放電パワー200Wで20分
間グロー放電を行い、3000ÅのSiNX:H層を形成した。 続いて、10%SiH4300sccm,ガス圧0.5Torrの条件でRF
放電パワー100Wで30分間グロー放電を行い、水素化アモ
ルファス(a−Si:H)半導体層(膜厚2000Å)を形成し
た後、10%SiH4100sccm,NH350sccm,ガス圧0.4Torrの条
件でRF放電パワー300Wで30分間グロー放電を行い、Si
NX:H層(膜厚3000Å)を形成した。 次にポジ型フォトレジストを用いてパターンを形成
し、フッ酸(50%水溶液),フッ化アンモニウム(40%
水溶液)を1:40の容積比で混合した液でSiNX:H層をエッ
チングし開口部を形成する。ついでH2100sccmの流量で
ガス圧0.2Torr,RF放電パワー200Wで5分間グロー放電を
行い、同一チャンバー内で引き続いて、10%SiH4100scc
m,水素希釈PH3ガス450sccm,ガス圧0.5Torrの条件で、RF
放電パワー200Wで40分間グロー放電を行い、オーミック
コンタクト層のn+層(膜厚1000Å)を形成した。次にス
パッタ法により、Cr(膜厚500Å),Al(膜厚5000Å)を
堆積し、ポジ型フォトレジストを用いて所望の形状にフ
ォトレジストパターンを形成し、硝酸第2セリウムアン
モニウム及び過塩素酸の混合水液(Cr用エッチング液)
でCrを、Al用エッチング液でAlをエッチングして電極パ
ターンを形成した。電極パターンをマスクにしてフッ酸
(50%水溶液),硝酸(70%水溶液),酢酸を2:10:88
の容積比で混合した液にヨウ素を過飽和溶解させた溶液
でn+層を選択的にエッチングして除去し、フォトレジス
トを剥離し薄膜トランジスタを得た。 第2図は、上記本発明の薄膜トランジスタの製造方法
によって作製された薄膜トランジスタのId−Vd特性であ
る。 同図に示されるように、本発明の製造方法によりほぼ
十分なオーミック特性が得られたことがわかる。 なお、上記実施例においては、半導体層にアモルファ
スシリコンを取り上げたが、これに限定されることな
く、非単結晶シリコンであればよく、例えば多結晶シリ
コン等を用いてもよい。また第一及び第二の絶縁層は窒
化シリコンの代りに他の材質、例えば酸化シリコン等を
用いてもよい。 また半導体層としては非単結晶シリコンが好適に用い
られ、ことに水素又は/及びフッ素等のハロゲン原子を
0.001〜20原子%含有する非単結晶シリコンが望ましい
が、その他の材料を用いてもよい。 [発明の効果] 以上詳細に説明したように、本発明の薄膜トランジス
タの製造方法によれば、開口部形成時に吸着する水分,
酸素,炭化水素等の不純物を除去することができ、半導
体層を与えるダメージも少なく、他のエッチングガスの
使用時のように、エッチングガスの構成元素が残存する
こともなく、十分なオーミックコンタクトが得られ、安
定した電気的特性が得られる。また水素プラズマ処理は
n+層成膜チャンバー内で行うことができ、そのため装置
構成、製造工程が簡略化でき、低コストで高信頼性の薄
膜トランジスタが得られる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の薄膜トランジスタの製造方法の一実施
例例の製造工程を示す説明図である。 第2図は、上記本発明の薄膜トランジスタの製造方法に
よって作製された薄膜トランジスタのId−Vd特性であ
る。 第3図は保護機能を有する絶縁層を有する薄膜トランジ
スタの一例を示す構造図である。 第4図は前記薄膜トランジスタの一例の特性図である。 1……ゲート電極 2……ゲート絶縁層 3……半導体層 4……絶縁層 5……オーミックコンタクト層 6……導電層 6a……ソース電極 6b……ドレイン電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−27575(JP,A) 特開 昭61−90193(JP,A) 特開 昭62−280791(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.絶縁基板上に第一の導電層を形成した後、この第一
    の導電層をパターンニングして制御電極を形成し、更に
    該制御電極が形成された絶縁基板上に第一の絶縁層、非
    単結晶半導体層、第二の絶縁層をこの順に形成する工程
    と、 形成された該第二の絶縁層に開口部を開けて前記非単結
    晶半導体層を露出する工程と、 形成された該開口部を通して露出された前記非単結晶半
    導体層の表面を水素プラズマ処理する工程と、 前記開口部の前記非単結晶半導体層上にオーミックコン
    タクト層、第二の導電層をこの順に形成する工程と、 前記第二の導電層をパターンニングして主電極を形成す
    る工程と、 該主電極をマスクとして不要な部分の前記オーミックコ
    ンタクト層を除去する工程と、 を有することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方
    法。
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