JP2663073B2 - 直流型気体放電表示管 - Google Patents

直流型気体放電表示管

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JP2663073B2
JP2663073B2 JP3350695A JP35069591A JP2663073B2 JP 2663073 B2 JP2663073 B2 JP 2663073B2 JP 3350695 A JP3350695 A JP 3350695A JP 35069591 A JP35069591 A JP 35069591A JP 2663073 B2 JP2663073 B2 JP 2663073B2
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JP
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anode
carbon
pdp
discharge
display tube
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章 可児
澄人 左合
達政 横井
秀之 浅井
直哉 菊地
竜次 中野
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NORITAKE KANPANII RIMITEDO KK
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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電電圧を低下させた
直流型放電表示管に関する。
【0002】
【従来の技術】直流(DC)型放電表示管は、プラズマ
デイスプレイパネル(以下、PDPと略記する)として
各種のものが公知である。例えば、放電ガスの発光色を
利用するもの、あるいは放電ガスが発する紫外線により
蛍光体を発光させるもの等である。
【0003】DC型PDPの課題は放電電圧が高いこと
である。これは、回路の駆動素子に高価なものを必要と
し、発光効率が悪いため、低輝度、短寿命あるいは高消
費電力等の弊害をもたらす。
【0004】従来、この放電電圧を低下するため、種々
の努力がなされてきた。例えば、ガスの組成や圧力、陰
極材料や放電管の構造等を工夫するものである。しかし
ながら、これらの手段では充分な効果は得られていな
い。
【0005】また、従来、放電電圧の低下に関して陽極
材料の点からは余り検討されておらず、Au、Ag、N
i、Alやインジウム−錫の酸化物等を用いた例がある
が、満足すべきものでないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の課題に鑑みなされたもので、放電電圧を低下させ
たDC型PDPを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記した
従来技術の課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明
に到達したものである。
【0008】 すなわち、本発明のDC型PDPは、放
電気体に露出する陽極表面が、炭素材料で形成されてい
ることを特徴とする。
【0009】DC型PDPは公知のものが各種あるが、
通常は薄型とするため、前面ガラス板と背面板を使用す
る。これに陰極、陽極や隔壁を形成し、カラー表示の場
合は蛍光体を被着する。前、背面板を重ね合わせ、四周
をガラスフリットでシール後、排気し所定のガスを封入
し、排気穴を封止してPDPを形成する。これらに使用
する材料、工程や構造は多くのものが知られているが、
本発明においては、公知のDC型PDPのすべてに適用
できる。
【0010】多数の表面セルを有するPDPにおいて
は、ストライプ状の陰極群と同様の陽極群を前、背面板
にそれぞれ別々に形成し、各ストライプが直交するよう
に重ね合わせた交点にセルを形成するのが便利である。
各セルが近接するときは、誤放電や色滲みを防ぐための
隔壁を形成する。この隔壁は、セルギャップを規定し、
また、パネルの内外圧力差を支えるスペーサも兼用す
る。
【0011】このような本発明に適用されるDC型PD
Pの一例としてガス発色タイプDC型PDPの模式断面
図を図1に示す。同図において、1は前面ガラス板、2
は陽極、3は背面板、4は陰極、5は隔壁をそれぞれ示
す。
【0012】同図において、前面ガラス板1には細い陽
極2が、背面板3には陰極4が形成されている。セルの
間には、色滲みや誤放電を防ぐ隔壁5が形成されてい
る。
【0013】本発明に適用されるDC型PDPの他の例
として蛍光体発色タイプDC型PDPの模式断面図を図
2に示す。なお、同図において図1と同一の符号は同一
のものを示し、6は蛍光体である。
【0014】同図では、前面ガラス板1には細い陰極4
が、背面板3には陽極2が形成される。陽極上2には、
一部を露出させて蛍光体6が被着される。
【0015】 本発明では、このようなDC型PDPに
用いる陽極の放電気体に露出する表面を炭素材料で形成
する。
【0016】陽極表面に炭素を形成する方法には、各種
のものがある。例えば、(1)陽極材料に炭素をスパッ
タする、(2)炭素粉末を接着剤と共に液体ビヒクル中
で混練し、陽極材料に塗布する、 (3)熱分解後、炭
素が残留する有機物を陽極材料に被覆する、等である。
【0017】このうち、(2)および(3)の方法は、
材料をペースト化し印刷によってパターニングできるの
で便利である。使用する炭素材料には、各種のものがあ
る。グラファイトあるいは無定形炭素等の導電性炭素が
利用できるが、二次電子放射の小さい無定形炭素が特に
好ましい。何故ならば、陽極表面は電子の受容部を形成
しているのであるから、この面の材料の二次電子放射が
大きいと陽極面で大きな逆電界が発生し、放電開始電圧
を大きくする。従来用いられる陽極材料の二次電子放射
は炭素よりも大きい。また、(2)の方法に使用する接
着剤は、ガラスが好ましい。ガラスの二次電子放射は、
比較的小さいが炭素より大きいので、使用量は必要最小
量が好ましい。ガラスに鉛を含むものは、二次電子放射
が大きいのであまり好ましくない。
【0018】 炭素材料は、通常の金属と較べ導電性が
低いので、細長い陽極の場合には抵抗が大きくなりすぎ
る傾向がある。この時、下地に金属配線を用いるとよ
い。このようにすれば、配線抵抗は低くでき、陽極抵抗
は炭素の厚み方向のみでよく充分に小さい。陽極材料で
ある金属の選択は、抵抗の低さ、形成し易さ、コストや
外部回路との接続のし易さ等を勘案して決めればよい。
放電電圧は、放電ガスと接する面の材料で決まるので、
ガスに面しない金属配線部は炭素材料で覆う必要はな
い。なお、抵抗を下げる別の方法として、炭素と陽極材
料である金属を混合したものが考えられるが、この場
合、低抵抗とするため金属を多くすると、表面に露出す
る炭素が少なくなって放電電圧を低下させることができ
ない。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。なお、下記説明以外の工程等は、従来と同様の
公知の技術を用いた。
【0020】実施例1 図1の構成でDC型PDPを作成した。すなわち、前面
ガラス板1としてソーダガラスを使用し、これにAgペ
ーストを印刷焼成し、さらに焼成されたAgの放電部を
炭素で被覆して細い陽極2を形成した。被覆炭素はコロ
イダルカーボンを水ガラスで混練したものを、印刷乾燥
して被着した。背面板3にもソーダガラスを使用し、N
iペーストを印刷焼成して陰極4を形成した。陰極形成
板上に、ガラス質誘電体ペーストを印刷焼成し、高さ1
30μmの隔壁5を形成した。
【0021】形成された前、背面板は、陰陽極が相対し
て直交し、陽極が隔壁の間にくるように重ね合わせ、四
周をフリットガラスでシール後、放電部の外にある穴か
ら排気後、ガスを封入し、穴を封止してDC型PDPを
作成した。封入ガスはNe−Ar(0.5%)、圧力2
50TorrでHgも封入した。
【0022】このDC型PDPの放電維持電圧は110
Vであった。この放電維持電圧は、所定のエージング
後、直流電圧を印加して点灯させ、その後電圧が降下し
て消灯する直前の電圧を測定したものである。
【0023】比較例1 炭素被覆をしないAgを陽極とした以外は、実施例1と
同様にしてDC型PDPを作成した。このDC型PDP
の放電維持電圧は135Vであった。
【0024】実施例2 図2の構成でDC型PDPを作成した。すなわち、陽極
2は背面板3に次のように形成した。先ずAuペースト
を印刷焼成し、さらに焼成されたAuの放電部を炭素で
被覆して陽極2を形成した。被覆炭素は溶剤に溶かした
エポキシ樹脂を印刷乾燥後、熱分解して被着した。この
陽極2上に、一部を残して蛍光体6を印刷焼成した。
【0025】前面ガラス板1に形成する細い陰極4は、
Agを下地電極とし、この上にLaNiO3にLi2Oを
5mol%固溶添加した平均粒径1μmの粉末90wt
%とガラスフリット10wt%とを液体ビヒクル中で混
練したペーストを放電面に印刷焼成して形成した。
【0026】他の工程は実施例1と同様にしてDC型P
DPを作成した。なお、封入ガスはHe−Xe(2%)
で圧力350Torrである。このDC型PDPの放電
維持電圧は115Vであった。
【0027】比較例2 炭素被覆をしないAuを陽極とした以外は、実施例2と
同様にしてDC型PDPを作成した。このDC型PDP
の放電維持電圧は130Vであった。
【0028】以上の実施例からも判るように、本発明の
DC型PDPにおいては、各種のものが適用でき、いず
れも放電維持電圧を低下させることができる。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から判るように、本発明によ
れば放電電圧を従来より低減することができる。従っ
て、駆動が容易で、消費電力が少ない高効率のDC型P
DPを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ガス発色タイプDC型PDPの一例を示す模
式断面図。
【図2】 蛍光体発色タイプDC型PDPの一例を示す
模式断面図。
【符号の説明】
1:前面ガラス板、 2:陽極、 3:背面板、 4:
陰極、 5:隔壁、6:蛍光体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊地 直哉 愛知県西加茂郡三好町大字三好字東山 300番地 (72)発明者 中野 竜次 愛知県名古屋市中川区富田町大字戸田字 宮田30番地 (56)参考文献 特開 平3−116131(JP,A) 特開 平3−147227(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電気体に露出する陽極表面が、炭素材
    料で形成されていることを特徴とする直流型放電表示
    管。
  2. 【請求項2】 前記陽極の下地に、金属配線を用いる請
    求項1に記載の直流型放電表示管。
JP3350695A 1991-12-12 1991-12-12 直流型気体放電表示管 Expired - Lifetime JP2663073B2 (ja)

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JP3350695A JP2663073B2 (ja) 1991-12-12 1991-12-12 直流型気体放電表示管

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JP3350695A JP2663073B2 (ja) 1991-12-12 1991-12-12 直流型気体放電表示管

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JPH05166465A JPH05166465A (ja) 1993-07-02
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03116631A (ja) * 1989-09-29 1991-05-17 Oki Electric Ind Co Ltd ガス放電型表示パネル及びその製造方法
JPH03147227A (ja) * 1989-10-31 1991-06-24 Oki Electric Ind Co Ltd ガス放電表示パネルの電極形成方法及び放電電極

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Publication number Publication date
JPH05166465A (ja) 1993-07-02

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