JP2662604B2 - 消波構造物、その構築法及び枠体 - Google Patents

消波構造物、その構築法及び枠体

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、防波堤、導流堤、岸壁または護岸等の消波
構造物、その構築法、及びそれに直接使用する枠体に関
する。
【従来の技術】
従来、水深の大なるところでの消波構造物は、第4図
に示すような水底地盤上に捨石基礎1を築造し、それに
コンクリートケーソン2を乗載設置し、砂石等の中詰材
を充填するともに上部コンクリートを施工し、かつ該コ
ンクリートケーソン2の沖側に消波ブロック3による消
波工を、またその陸側に根固めブロック4による根固め
工を、それぞれ施工してなるいわゆる混成堤としたもの
が普通である。
【発明が解決しようとする課題】
上記において、捨石基礎1は水深が大きくなるのにし
たがい膨大化するから、莫大な捨石量を必要とし、工費
も増える。また、そのコンクリートケーソン2は、中詰
材を充填する以前あるいは充填作業中に大時化に遇うと
波浪のために簡単に滑動したり破壊するようなことがあ
り、したがって中詰材を充填完了するのに必要な相当長
期間の凪が得られないと施工できない。 また、コンクリートケーソン2は所定の中詰材を充填
し一旦固定されたとしても、捨石基礎1,消波ブロック3
等の間の摩擦係数が小さいために波力により比較的容易
に滑動し、しばしば大きな災害になっている。 さらに、一般にケーソン式の防波堤では、波浪の流れ
を完全に遮断するための港内の海水が淀みかつまた汚れ
易く、自然環境保全上の観点からして好ましいとはいえ
ない。 本発明はこのような問題点を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
本発明消波構造物用枠体は、上面を開口9した縦長筒
体5の周壁6及び底壁7に根固め用及び中詰め用の消波
材13,15が抜脱しない所要の形状と大きさのスリット8,
8′を列設するとともに、該縦長筒体5の底部外方に張
出し板10を延出し、その張出し板10に根固め用の消波材
13が抜脱しない所要の形状と大きさのスリット11を形成
してなるものである。 本発明消波構造物は、上記構成の消波構造物用枠体
が、その中詰め用の消波材15を充填した状態で捨石基礎
12上に整列位置し、かつ、その消波構造物用枠体の上記
張出し板10を含む下部を、根固め用の消波材13を堆積し
てなる根固め積層体14中に埋設してなるものである。 本発明消波構造物の構築法は、水底地盤上に造った捨
石基礎12に上記構成の複数の消波構造物用枠体の据え付
けた後、それらの外周に、スリット8,11から抜脱しない
適宜の大きさの根固め用の消波材13を堆積することによ
り、上記張出し板10を含む上記枠体の下部を埋設する根
固め積層体14の形成するとともに、同じくスリット8及
び8′から抜脱しない大きさの中詰め用の消波材15の各
枠体内にその上面開口9を通じ投入充填することを内容
とするものである。
【作 用】
本発明によれば、消波構造物用枠体は、捨石基礎上に
据え付けた後であって未だ中詰め用の消波材を投入充填
されていないときであっても、波浪は各スリットを通過
するからこれを滑動させるような大きな波力が作用する
ことが少ないし、根固め用及び中詰め用の消波材の投入
作業が進展するのにともない当該構造物の安定度が高ま
りかつ消波効果も増大する。 また、上記枠体は、張出し板を含む下部を根固め用の
消波材からなる根固め積層体に埋設するとともに、その
内部に中詰め用の消波材を充填していることによって、
その底部においてしっかりと固定され、ラーメン構造と
して作用しながら、中詰め用の消波材が非常に大きな剪
断抵抗を発揮し、波浪等の外力をそれぞれ分担し合う。 特に、上記張出し板は、スリットを有していて根固め
用の消波材が係合し摩擦抵抗が非常に大きくなり、ま
た、転倒の抵抗モーメントに対しては、張出し板にその
上方所要範囲すなわち張出し板の真上とその外方にわた
る範囲の消波材の重量が受動土圧のような形で作用する
ことになる。
【実 施 例】
以下図示の実施例について説明する。 a,bは各々本発明消波構造物用枠体で、これらは、平
面方形で鉄筋コンクリート製の縦長筒体5の前後左右周
壁6及び底壁7の各々に、当該消波材すなわち石あるい
はコンクリートブロック等が抜脱しない所望の形状と大
きさのスリット8,8′を列設し、上面開口9をそのまま
開放状態にしてなるものである。 10は上記縦長筒体5の底部外方に一体的に延出形成し
た張出し板で、その張出し板10にも、当該消波材すなわ
ち石あるいはコンクリートブロック等が抜脱しない所要
の形状と大きさのスリット11を列設している。 消波構造物用枠体aとbと、張出し板10を前後二方向
にだけ延出形成しているか、前後の他に左右の一方にも
延出形成しているかの点において相違するもので、張出
し板10を二方向に延出形成している消波構造物用枠体a
は、当該消波構造物の本体部分を構成するのに使用し、
また張出し板10を三方向に延出形成している消波構造物
用枠体bは当該消波構造物の端部を構成するのに使用す
る。 本発明消波構造物は次のようにして構築する。 水底地盤上に捨石を堆積して捨石基礎12を造り、それ
に複数の消波構造物用枠体aを、必要に応じ隣り合うも
のの間に所要の隙間をあけて、なおかつその整列端部に
消波構造物用枠体bを同じく必要に応じその間に所要の
隙間をあけて位置させて据え付けるとともに、それらの
外周に、上記スリット8,11から抜脱しない大きさの石あ
るいはコンクリートブロック等の根固め用の消波材13を
投入し堆積することにより、底部外方に延出する上記張
出し板10を含む枠体a,bの下から約3分の1の高さまで
を埋設する根固め堆積体14を形成する。 さらに、同じくスリット8及び8′から抜脱しない大
きさの石あるいはコンクリートブロック等の中詰め用消
波材15を各枠体a,b内にその上面開口9を通じ投入充填
する。 上記において、捨石基礎12上に枠体a,bを据え付けた
後であって未だ消波材13,15を投入しないうちに時化る
ようなことがあっても、波浪は各スリット8,8′,11を通
過するから、枠体a,bを滑動させるような大きな波力が
作用することが少ないし、消波材13,15の投入作業が進
展するのにともない当該構造物の安定度が高まりかつ消
波効果も増大する。 一般に堤体に作用する波力pは、第4図に示す混成堤
のように消波工があるとき、その波高をHとすると、広
井公式によると、p=1.0WH(Wは海水の比重)である
が、上記のスリットを有する堤体では、消波工がなくて
もp≒1.0WHとなるから、その消波工を施工しないで済
む分は工費等の点で有利である。 また、枠体a,bは、張出し板10を含む下から約3分の
1を根固め用の消波材13からなる根固め積層体14に埋設
するとともに、その内部に中詰め用の消波材15を充填し
ていることによって、その底部においてしっかりと固定
され、したがって、枠体a,bは、ラーメン構造として作
用しながら、中詰め用の消波材15は非常に大きな剪断抵
抗を発揮し、波浪等の外力をそれぞれ分担し合うもので
ある。 特に、上記張出し板10は、スリット11を有していて根
固め用の消波材13が係合し摩擦抵抗が非常に大きくな
る。また、転倒の抵抗モーメントに対しては、張出し板
10にその上方所要範囲すなわち張出し板10の真上とその
外方にわたる範囲の消波材13の重量が受動土圧のような
形で作用することになる。
【発明の効果】
以上述べたところから明らかなように、本発明は次の
効果を奏する。 消波構造物用枠体は、捨石基礎上に据え付けた後で
あって未だん中詰め用の消波材を投入充填されていない
ときであっても、波浪は各スリットを通過するからこれ
を滑動させるような大きな波力が作用することが少ない
し、根固め用及び中詰め用の消波材の投入作業が進展す
るのにともない当該構造物の安定度が高まりかつ消波効
果も増大するから、作業性がよく、また時化等によって
施工期間を長期化するようなことがない。 上記枠体は、張出し板を含む下部を根固め用の消波
材からなる根固め積層体に埋設するとともに、その内部
に中詰め用の消波材を充填していることによって、その
底部においてしっかりと固定され、ラーメン構造として
作用しながら、中詰め用の消波材が非常に大きな剪断抵
抗を発揮し、波浪等の外力をそれぞれ分担し合い、その
上、上記張出し板が、スリットを有していて根固め用の
消波材が掛合し摩擦抵抗が非常に大きくなり、転倒の抵
抗モーメントに対しては、張出し板にその上方所要範囲
すなわち張出し板の真上とその外方にわたる範囲の消波
材の重量が受動土圧のような形で作用することになるか
ら、小規模の捨石基礎でしかも消波工を省略して、極め
て合理的な力学的安定度が得られ、したがってまた工費
を節減できる。 もちろん透過性があるから港内の水質を損なわせる
ようなこともない。 大水深のところにも比較的簡単に築造でき、沿岸の
有効利用を図るのに役立てられる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は消波構造
物用枠体の側面図、第2図は消波構造物の縦断面図、第
3図は同上の要部の平面図、第4図は従来公知の消波構
造物たる混成堤の縦断面図である。 a,b……消波構造物用枠体、9……開口、5……縦長筒
体、6……周壁、7……底壁、13,……根固め用の消波
材、15……中詰め用の消波材、8,8′,11……スリット、
10……張出し板、12……捨石基礎、14……根固め積層
体。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面を開口した縦長筒体の周壁及び底壁に
    根固め用及び中詰め用の消波材が抜脱しない所要の形状
    と大きさのスリットを列設するとともに、該縦長筒体の
    底部外方に張出し板を延出し、その張出し板に根固め用
    の消波材が抜脱しない所要の形状の大きさのスリットを
    形成してなることを特徴とする消波構造物用枠体。
  2. 【請求項2】請求項1記載の複数の消波構造物用枠体
    が、その内部に中詰め用の消波材を充填した状態で捨石
    基礎上に整列位置し、かつ、その消波構造物用枠体の上
    記張出し板を含む下部を根固め用の消波材を堆積してな
    る根固め積層体に埋設してなることを特徴とする消波構
    造物。
  3. 【請求項3】水底地盤上に造った捨石基礎に請求項1記
    載の消波構造物用枠体を複数整列させて据え付けた後、
    それらの外周に、該枠体の周壁及び張出し板のスリット
    から抜脱しない適宜の大きさの根固め用の消波材を堆積
    することにより、上記張出し板を含む上記各枠体の下部
    を埋設する根固め積層体を形成するとともに、上記周壁
    及び底壁のスリットから抜脱しない所要の形状と大きさ
    の中詰め用の消波材を上記各枠体内にその上面開口を投
    じ投入充填することを特徴とする消波構造物の構築法。
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