JP2001295245A - 構造物の保護工法 - Google Patents

構造物の保護工法

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JP2001295245A
JP2001295245A JP2000114582A JP2000114582A JP2001295245A JP 2001295245 A JP2001295245 A JP 2001295245A JP 2000114582 A JP2000114582 A JP 2000114582A JP 2000114582 A JP2000114582 A JP 2000114582A JP 2001295245 A JP2001295245 A JP 2001295245A
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asphalt mixture
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stone
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JP2000114582A
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Takatsu Wagi
多克 和木
Masami Origasa
正美 折笠
Mitsuru Nonoda
充 野々田
Takahiko Ito
隆彦 伊藤
Katsuo Matsuzaki
勝夫 松崎
Hiroshi Nakano
浩 中野
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Nippon Road Co Ltd
Taisei Rotec Corp
Japan Sea Works Co Ltd
World Engineering Co
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Nippon Road Co Ltd
Taisei Rotec Corp
Japan Sea Works Co Ltd
World Engineering Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石等を含んだ強い波が打ち付けられ、大きな
石等が入手しにくくて工事期間が限定される現場等で、
構造物の保護手段を容易に構築可能で、信頼性の高い保
護手段を得ること。 【解決手段】 海岸等に構築されている橋脚2やその基
礎3に対して、海底地盤4上に所定の範囲でマット12
を敷設して止水層を形成し、その上にブロック20を多
数縦横に積み上げて保護工10を構築する。前記ブロッ
ク20は蛇籠のようなものに石を詰めて、アスファルト
混合物により一体化したものを用い、前記ブロックを各
々接続部材により固定してから、アスファルト混合物を
打設して一体化するとともに、その表面を覆って、1つ
の固定構造物として波浪に抵抗できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流速の速い河川や
波の荒い海岸等で、石を含んだ強い水流が打ち付けられ
る構造物を保護し、基礎の洗掘を防止する工法に関し、
特に、施工の工期を短縮可能な構造物の保護工法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】水流の速い河川や、波の荒い海岸に構築
する橋脚等は、地表面下の硬い地盤まで達する支持部材
を、杭を打設するなどして施工し、その支持部材の上に
構築する基礎(フーチング)の上に橋脚を構築してい
る。前記橋脚とそれを支持する基礎は、水流や波浪に対
して十分な耐久性を有するものとして設計されるもので
あるから、通常考えられる水流等による洗掘等が発生し
ても問題となることはないとされている。ところが、河
川の上流部に砂防ダムが構築されて土砂の供給が少なく
なったり、上流部で砂利の採取が行われること等によ
り、海浜の土砂収支が崩れた結果、大規模な海岸浸食が
起こる。そのために、橋脚の基礎部が洗掘されて橋脚が
倒壊する危険が予測されるという問題が発生している。
【0003】また、日本海側の海岸部では、冬季の波の
荒い時期には、海底の石や橋脚の周囲の石を巻きあげた
強い波浪が橋脚の本体部分やその基礎に打ちつけられる
という問題がある。前記強い波浪に含まれる石は、砂状
の小粒径のものから大粒径の巨石までが混在し、なかに
は数百kgに及ぶものまで雑多な大きさのものが混在し
ている。また、数トンの重量を有する消波ブロックも移
動し、橋脚本体部分やその基礎に打ち付けられることも
ある。そして、前記波浪とともに石が打ち当てられる衝
撃により、鉄筋コンクリートの橋脚のコンクリートが次
第に剥離され、厚いコンクリートに覆われている鉄筋が
露出するような現象が発生している。さらに、前記波の
荒い海岸部では、橋脚の基礎に対する洗掘も発生しやす
いという問題もある。
【0004】前述したような橋脚と基礎の破壊の問題に
対処させるために、橋脚の周囲の水底面にコンクリート
を打設して、橋脚の周囲が洗掘されないようにしたり、
周囲の石が波浪に巻き込まれたりしないようにする工事
が施工されることがある。また、石が橋脚に衝突した時
の衝撃を緩和するために、ゴムや樹脂製等の弾性を有す
る緩衝材を橋脚に巻き付けたりすることも行われてい
る。その他に、打ち当てられた石により損傷を受けた橋
脚を補修して、より強度を向上させるために、樹脂製の
枠部材を巻き付け、その枠部材と橋脚の間に高い強度を
有するコンクリート等を充填することも行われている。
そして、前記枠部材と追加打設したコンクリートによ
り、橋脚の耐久性を向上させ、荒波とともに打ち当てら
れる石等に対する抵抗力を向上させることも可能とされ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記橋脚と
その基礎を保護するための工法では、コンクリート等の
水底表面の保護部材に対して、水底地盤を介しての揚圧
力と、前記橋脚に衝突し落下した波塊荷重が大きく作用
して、コンクリート層の上下から破壊しようとする力が
作用するために、耐久性に問題がある。また、橋脚の周
囲に緩衝材を巻き付ける場合に、前記緩衝材の厚いもの
を用いると、施工コストが非常に高いものとなる他に、
その緩衝材を橋脚に保持させる部材が、石等が衝突する
際の衝撃によって容易に破壊されるという問題がある。
さらに、橋脚にコンクリートを追加して打設すること
や、そのコンクリートの外面に保護工事を行うことは、
コンクリート強度が発現するのに長時間の養生期間を必
要とするとともに工事規模が大掛かりとなり、その工期
が長く必要とされる等の理由で、工事期間が限られる現
場では、容易に適用ができないという問題も残ってい
る。
【0006】本発明は、前記橋脚とその基礎の保護を容
易に行い得るとともに、耐久性を維持でき、施工を短期
間で容易に行い得る構造物の保護工法を提供することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、波浪のような
強い圧力や、河川流のような速い水流とともに打ち当て
られる石等の衝撃を受ける構造物やその基礎、もしくは
基礎の周辺の地盤が強い水流により洗掘される構造物や
周辺地盤の保護工法に関する。本発明の請求項1の発明
は、前記構造物または基礎の表面と、基礎の周囲の地盤
面上の所定の範囲に亘って、石等を含んだ強い水流に対
する抵抗力の大きい保護手段を設けることを特徴とす
る。請求項2の発明は、前記保護手段は、蛇籠または港
湾築堤マットのような線状鋼の補強部材を設けた金網や
有孔鋼板のような板状鋼製の枠体に石を詰めたものに対
して、前記枠体に収容する石の間に入り込ませるととも
に前記枠体の外周面を覆うように、アスファルト混合物
を施工してブロック体として形成し、前記ブロック体を
縦横に多数組み合わせて配置して、構造物と基礎および
基礎の周囲の地盤を保護することを特徴とする。
【0008】請求項3の発明は、前記ブロック体には、
構造物もしくは基礎とブロック体の間、およびブロック
体を互いに接続する接続手段を設け、前記接続手段を用
いて隣接するブロック体を接続し、前記ブロック体の接
続部にアスファルト混合物を打設し、前記保護手段を構
成するブロック体の間を充填するとともに、保護手段の
表面を所定の厚さで覆うようにして一体化し、前記保護
手段により構造物と基礎および周囲の地盤を保護するこ
とを特徴とする。請求項4の発明は、前記ブロック体の
接続手段として、前記各ブロック体の外枠に設けた線状
鋼を用いて、隣接するブロック体の間、もしくは構造物
と基礎とブロック体との間で、線状接続材を用いて接続
することを特徴とする。請求項5の発明は、前記ブロッ
ク体の接続手段として、ブロック体を貫通する接続孔を
縦横の任意の位置に配置して設け、前記接続孔を通した
線状接続材を用いて、隣接するブロック体の間、構造物
または基礎とブロック体との間での接続を行うことを特
徴とする。
【0009】請求項6の発明は、構造物または基礎の表
面と、基礎の周囲の地盤面上の所定の範囲に亘って、ア
スファルト混合物を打設して保護層を構築し、前記保護
層の上に、アスファルト混合物を用いて石を固化させた
ブロック体を敷設するか、もしくは前記ブロック体を敷
設した上にアスファルト混合物を打設して一体化した保
護手段を構築することを特徴とする。
【0010】請求項7の発明は、構造物または基礎の表
面と、基礎の周囲の地盤面上に所定の範囲に亘ってアス
ファルトマットを敷設して保護層を構築し、前記保護層
の上に、アスファルト混合物を用いて石を固化させたブ
ロック体を敷設するか、もしくは前記ブロック体を敷設
した上にアスファルト混合物を打設して一体化した保護
手段を構築することを特徴とする。
【0011】請求項8の発明は、構造物または基礎の表
面と、基礎の周囲の地盤面上に、所定の範囲に亘ってア
スファルト混合物を打設して保護層を構築し、前記保護
層の上に所定の範囲に亘って石を敷き詰めて石の層を構
築し、前記石の層に対してアスファルト混合物を施工し
て、前記石の層の中にアスファルト混合物を浸透させて
一体のものとして構成し、前記アスファルト混合物によ
り一体化した石の層の表面に、所定の厚さのアスファル
ト混合物層を構築することを特徴とする。
【0012】請求項9の発明は、構造物または基礎の表
面と、基礎の周囲の地盤面上の所定の範囲に石を敷き詰
めて石の層を構築し、前記石の層に対してアスファルト
混合物を施工して、前記石の層の石の間にアスファルト
混合物を入り込ませて一体のものとして構成し、前記ア
スファルト混合物により一体化した石の層の上に、所定
の広さと任意の高さに亘って多数のブロック体を配置し
て、隣接するブロック体の間、もしくは構造物や基礎と
ブロック体との間を接続部材により接続し、前記ブロッ
ク体の層の間にアスファルト混合物を打設して、多数の
ブロック体を前記アスファルト混合物により一体化し、
前記ブロック体の層の表面をアスファルト混合物により
被覆することを特徴とする。
【0013】請求項10の発明は、構造物または基礎の
表面と、基礎の周囲の地盤面上に所定の範囲に亘って止
水性を有するか止水性を有しないシート類を配置して保
護層を構築し、前記保護層の上に所定の高さと面積で、
捨石を投棄するか、もしくは石が中詰めされたブロック
体を組み合わせて配置した石の層を構築し、前記石の層
に対してアスファルト混合物を打設して、前記石の層に
アスファルト混合物を入り込ませることにより一体化す
るとともに、石の層の表面をアスファルト混合物により
覆い、前記アスファルト混合物により一体化された石の
層により、構造物と基礎および基礎の周囲の地盤を保護
することを特徴とする。
【0014】前述したように、石等を含んだ強い水流が
直接構造物とその基礎に衝突することを防止する保護手
段を設け、前記保護手段に下部からの揚力および波浪の
落下に対抗可能なものとして構成することにより、荒海
のような場所での構造物とその基礎等を容易に保護する
ことができる。また、前記保護手段をアスファルトマッ
トとアスファルト混合物および、ブロック状のものを組
み合わせて構成し、前記ブロック状のものをアスファル
ト混合物により接続して一体化することにより、構造物
とその基礎を含んだ周囲の所定の範囲を容易に保護する
ことが可能となる。そして、前記保護部材を、小さな石
を籠に詰めてアスファルト混合物により一体化するもの
を組み合わせて用いるので、特に大きな石を入手しにく
い場所でも、容易に作成が可能である。さらに、本発明
においては、前記ブロック状のものは任意の大きさおよ
び形状に形成可能であり、そのブロック状のものを縦横
に任意に配置して一体化することで、施工現場の状況に
対応させた保護手段を構築できる。
【0015】
【発明の実施の形態】図示される例にしたがって、本発
明の構造物の保護工法を説明する。図1に示す例は、本
発明の基本的に構造を示すもので、地盤4上に基礎3を
介して立設される橋脚2には、道路等の橋体1が支持さ
れている。前記橋体1としては、一般の道路や高速道
路、鉄道橋等を対象とするものであり、橋体1を構築す
る地盤4は、波の荒い海岸や、水流の速い河川等を対象
とする。そして、前記橋脚を立設する場所は、時期によ
っては、砂や礫、大きな石等が水流や波により運ばれて
橋脚に打ち当てられるおそれのある場所を対象とする。
以下に示す実施例は、波の荒い海域での橋脚に保護を行
うための工法を説明しているもので、既設の橋脚2の基
礎3が荒波等により洗掘や損傷を受けた場合、および橋
脚本体が損傷を受けるおそれがある場合に、その基礎と
橋脚本体に対する保護工を説明している。
【0016】図1に示す例において、前記橋脚2の基礎
3に対して、洗掘された部分4aが形成されている海底
地盤4に対して、砂や砂利または捨石等の海底の凹凸に
なじみやすい材料を用いて、前記洗掘された部分に充填
して大きな洗掘部4aを解消させる。そして、前記海底
地盤の上に所定の厚さとなるように、下部根固め工6を
施工し、その上部に所定の範囲で保護層7を施工して保
護工を施工する。さらに、必要に応じて、前記保護層7
の表面には、所定の厚さでアスファルト層8を施工し
て、荒波に対する保護層7の保護を行い得るようにす
る。前記下部根固め工6は、任意の大きさの石や礫を所
定の高さになるように積重ね、その上からアスファルト
混合物を打設することにより、前記積重ねた石や礫をア
スファルト混合物により固め、止水層として構築する。
また、前記下部根固め工6の上面には任意の厚さでアス
ファルト混合物の層を形成して、その層による止水性を
より強固に維持させることも有効な方法である。
【0017】前記下部根固め工6の上に構築する保護層
7は、前記止水層としての下部根固め工6を押圧して、
地盤の隙間を通る水圧に対して止水層を保護する作用を
発揮し、荒波や強い水流と、その水流等により橋脚の近
辺の石が移動することを阻止する作用を発揮するため等
の目的を持たせている。前記保護層7は、大小の任意の
サイズの石を所定の厚さに敷き詰め、その石の層の上か
らアスファルト混合物を打設して、石の隙間を充填し
て、石が荒波等により分離しないように保持させるよう
にする。さらに、前記保護層7の上面に所定の厚さのア
スファルト層8を構築し、波や水流が保護層7に直接当
たらないようにする。そして、前記下部根固め工6、保
護層7およびアスファルト層8を順次施工することによ
り、基礎3の地固めを行うとともに、橋脚2の近傍の底
面の石や砂等の硬いものが、荒波により移動されること
を防止して、橋脚2に石や砂等を含んだ荒波が打ちつけ
られることを防止できる。なお、前記保護層7の外洋側
や水流の上流部側には、消波ブロック等を施工すると、
保護工の効果をより向上させることが可能となる。
【0018】図2に示す例は、前記図1に示す保護工
が、比較的長い工期を必要とするという問題を解決する
案の1つを示している。この例において、地盤の上に所
定の厚さのアスファルトマット12を施工し、その上の
基礎3の周囲と、橋脚2の所定の高さの範囲に亘って、
ブロック体20……を多数積重ねたブロック保護工11
を施工して保護工10を構築している。前記アスファル
トマット12は、従来より海底地盤の上に敷設して、上
部の構造物を支持する場合や、止水層として施工してい
るものと同様に、荷役用のワイヤと内部補強部材を内部
に配置し、その上下にアスファルト混合物の所定の厚さ
で施工して、厚さが5〜15cmのものを用いる。そし
て、前記アスファルトマット12に止水層としての性質
を持たせる場合には、隣接するマットの間に接続部材を
配置して、アスファルト混合物を隙間なく充填すること
や、隣接するマットの端部を接着部材を挟んで重ねる等
の手段を用い、多数枚のマットを敷き込んだものを1枚
の止水層として作用させるようにする。
【0019】前記アスファルトマット12の上には、鉄
筋と金網を組み合わせて作成する蛇籠やフトン籠、また
は、従来より港湾工事等で用いられている港湾築堤マッ
トのような籠部材に石を詰め、アスファルト混合物を充
満させて一体化したブロック体20を縦横に多数積重ね
て、ブロック保護工11として構築する。なお、前記ブ
ロック保護工11に用いるブロック体の構造と、そのブ
ロック体を一体化してブロック保護工の作用を発揮させ
るための手段は、後で説明する。そして、前記アスファ
ルトマット12による止水層の施工と、アスファルトマ
ット12の上に施工するブロック保護工11の施工範囲
と高さは、保護工を施工する現場の条件に応じて設計さ
れる。
【0020】また、前記ブロック体は、籠部材に石を詰
めたものをそのままの状態で所定の範囲に敷き詰めた
り、積重ねてブロック保護工として施工し、そのブロッ
ク体を敷き詰めた上からアスファルト混合物を施工する
ことができる。そして、ブロック体の石の隙間に充填さ
せるとともにその上面と周囲の面を、アスファルト混合
物によりカバーする状態で一体化することもできる。前
記アスファルト混合物をブロック保護工に対して直接打
設する手段を用いる場合には、例えば、ブロック体を敷
設する下面にアスファルトマットを敷設せずに、アスフ
ァルト混合物を所定の厚さで施工して止水層として用い
ることも可能である。
【0021】図3に示す例は、前記図2のアスファルト
マットに代えて、下部根固め工15を施工する場合を示
している。前記下部根固め工15は、例えば、大きく洗
掘された部分4aを埋めるとともに、海底地盤4の上
に、所定の厚さで大小の石を積重ねて石16の層を構築
し、その石の層の上からアスファルト層17を施工する
ことにより石の層を一体化し、止水層としての機能を持
たせている。また、前記下部根固め工15の上面には任
意の厚さでアスファルト層17を設けることにより、そ
のアスファルト層の上に積重ねるブロック保護工11の
保持作用を良好に発揮でき、波浪の圧力によりブロック
保護工11が動いたりすることがないように保持でき
る。
【0022】前記海底地盤上に下部根固め工を施工する
際に、地盤4の上にアスファルトマットを敷き込んで厚
い止水層を構築して、支持基盤と下部根固め工との間で
水が流通することを防止することができる。また、前記
止水層を構成する材料としては、塩化ビニールやゴムシ
ートのような不透水性を発揮するシート類を用いること
ができる。その他に、前記下部根固め工の下面には、不
織布や織布のような透水性を有するシート類または、前
記透水性を有するシートと金網とを組み合わせた複合材
料を敷設することもできる。このような透水性を有する
材料を敷設する場合には、地盤の砂等が水圧により吸い
出されることを防止する機能を持たせることが可能であ
る。さらに、前記透水性を有するシートの上に構築する
下部根固め工では、石の間に隙間が生じないようにアス
ファルト混合物を打設しているので、前記透水性シート
類と下部根固め工を一体のものとして、海底地盤を介し
ての水圧に対抗できるものとしている。
【0023】前記図2、3に示すように、ブロック保護
工11の下面にアスファルトマット12や下部根固め工
15を組み合わせて施工することにより、大きな波浪の
圧力と、荒波とともに打ち当てられる石等に対して、橋
脚を保護する作用を発揮することが可能である。また、
前記ブロック保護工11として施工するブロック体20
は、任意の大きさの籠部材に石を積めて、その詰められ
た石をアスファルト混合物により一体化して、大きなブ
ロックとしての性質を持たせている。そして、前記ブロ
ック体20を任意の固定手段を用いて互いに接続し、ブ
ロック体の接続部にアスファルト混合物を打設すること
により、ブロック保護工11を1つのブロック状のもの
として構築し、基礎地盤の洗掘に対処させ、橋脚と基礎
に対する保護手段とて作用させることができる。
【0024】前記ブロック体20としては、図4に示す
ような角型の籠部材21を用いることができるが、その
他に、従来より河川や海岸での護岸工事等で用いられて
いる蛇籠やフトン籠等のように、金網で作成した籠状の
ものを用いることができる。前記籠部材21は、底部材
24と上蓋部材23を上下に配置し、周囲を側枠部材2
2により構成し、縦鉄筋25と横鉄筋26とを縦横に組
み合わせた枠体に、金網部材27を設けている。なお、
前記籠部材としては、例えば、幅と長さおよび高さを任
意の比率で構成することができるが、横に並べた場合や
縦に積重ねた際の組み立てが容易に行い得る形状のもの
が望ましいことはもちろんである。また、前記籠部材の
周囲面は、金網や孔あき鉄板、エキスパンドメタル等の
孔を開口面積が大きくて、水の流通を許容できる金属板
部材により構成しているもので、石を詰めた上からアス
ファルト混合物を注いだ場合に、籠部材の中に収容する
石の間にアスファルト混合物が容易に流れ込み得るよう
なものとして構成することが必要である。
【0025】そして、前記籠部材21の上蓋部材23を
開いて、上から任意のサイズの石を積重ねて収容し、上
蓋部材23を閉じることにより、1つの大きなブロック
状のものとして構成できる。なお、前記籠部材21を金
網等で構成する場合にも、前記籠部材の周囲は側枠部材
で補強しているので、前記大きな籠部材に石を詰めた場
合にも、その形状が崩れたりすることはなく、周囲面を
枠体で補強した形状の角型の状態を維持できる。また、
前記籠部材21は、例えば、高さを1m、巾が2mで長
さが3mのものとして構成し、その内部に石を詰めた状
態では、籠部材21の重量は約10トンになる。
【0026】本実施例では、前記籠部材21の内部に石
を充満させてから、アスファルト混合物を注入して石の
間に入り込ませ、籠部材の外周面にも所定の厚さでアス
ファルト混合物の層を形成して、アスファルト混合物に
より固化させた大きなブロックを形成するので、製造さ
れたブロック体20は、12〜13トンの重さとなる。
ところで、前記ブロック体に代えて石の大きな塊を用い
ることは、一般の工事現場では非常に困難なことであ
る。これに対して、本発明の方法を用いる場合には、小
さな石を籠に詰めて1つのブロックとして形成し、大き
な石と同様な作用を持たせて、取扱いの容易なものとす
ることができる。したがって、前述したようにして、大
きな塊を作成することにより、同一の大きさのブロック
体を容易に製作でき、その施工現場に対応させた橋脚等
の保護手段を容易に構築することが可能となる。
【0027】前記図4に示す籠部材21を用いてブロッ
ク保護工を構築するに際しては、各ブロック体が個々に
分離しないように、図5に示すような固着手段を用いて
接続することができる。前記図5に示す例では、籠部材
20の縦横の太い鉄筋に接続具35……を任意の間隔で
配置し、ブロック体の隙間にアスファルト混合物を充満
させて、ブロック体20、20aを接続するとともに、
アスファルト混合物によりブロック体の表面と接続部と
を保護し、ブロック保護工全体が1つの大きなブロック
として構築できるようにする。前記接続具としては、タ
ーンバックル等の接続部材や、ワイヤロープ等の線状接
続材による接続手段、その他の任意の接続部材を使用す
ることができる。また、前記ブロック体の間にできる隙
間には、石等を詰めてからアスファルト混合物を打設す
ることで、前記アスファルト混合物の使用量を節約した
上に、保護部の構築を容易に行い得るものとなる。
【0028】前記ブロック体を上下に重ねる場合には、
下のブロック体の層の上に接続部材を突出させてから、
アスファルト混合物を所定の厚さで打設し、上に配置す
るブロック体を接続具により接続する状態で、前記ブロ
ック体の重量によりアスファルト混合物の層を押圧させ
るようにする。そして、上下に配置するブロック体の間
をアスファルト混合物により接着させて一体化するとが
できるので、任意の高さにブロック体を積み上げてブロ
ック保護工を構築する場合でも、前記接続手段を適用し
てブロック保護工を一体化することができる。なお、前
記ブロック保護工をブロック体により構築するに際し
て、ブロック体の層の間や、広さ方向に多数並べるブロ
ック体の間に、鋼材等を任意の間隔で配置し、接続具と
鋼材とを含ませてアスファルト混合物を打設すると、ブ
ロック保護工の一体化と、ブロック体の分離防止の性能
をより強固に発揮できる。
【0029】前述したようなブロック体を製造する際に
は、図6ないし図9に示す工程にしたがって製造するこ
とが可能なもので、保護工を施工する近傍の空き地を利
用して行うことができる。最初に図6に示すように、ブ
ロック体作成地盤上に型枠部材29を構築してから、外
で底部材と側枠部材とを組み立てた籠部材21を挿入し
て位置決めする。そして、図7に示すように、前記型枠
部材29に収容した籠部材21の内部に、現場で入手可
能な任意の大きさの石30を詰め込んで、籠部材21の
上端部まで、隙間が形成されないように充満させる。そ
の後に、籠部材の上に上蓋部材を取付けてから、図8に
示すようにして、アスファルト混合物31を打設して、
籠部材21の内外面に隙間が形成されないように、アス
ファルト混合物により一体化する。
【0030】前述したようにして、アスファルト混合物
により石を固化させて、その外周面をアスファルト混合
物により被覆した状態のブロック体20を作成して、型
枠部材29を取り外すと、図9に示すような大きな石の
塊と同様なブロック体20を作成することができる。そ
して、前記ブロック体20は、クレーンにより吊り下げ
て運板できるものであり、工事現場から離れた位置で作
成する場合には、大型のトラックや台船を用いて運搬
し、クレーン等を用いて施工することが可能である。な
お、前記ブロック体の製造に際しては、型枠部材を地盤
上に設置して行うことの他に、地盤にピットを掘削し
て、そのピットの中に籠部材を挿入した状態で、ブロッ
ク体を製作することもできる。
【0031】前記ブロック体を組み合わせてブロック保
護工を構築するに際して、前記図5に示すように、接続
具を用いて隣接するブロック体の鉄筋を介して接続する
ことの他に、ブロック体を図10に示すような、結束部
材を通す孔を設けて製作することができる。前記図10
に示すブロック体20においては、籠部材に石を詰める
時に、あらかじめ紙管のような中空な部材36、36a
を任意の間隔で配置しておき、前記中空部材36、36
aを潰さないようにして詰めた石の間にアスファルト混
合物を流し込み、石の間の隙間にアスファルト混合物を
入り込ませて一体化させたブロック体を形成する。前記
ブロック体の内部に配置した中空部材36、36a……
は、アスファルト混合物を充填する際にも、その孔の形
状を維持できるものであるから、製作されたブロック体
20には、任意の間隔で上下・左右に貫通する孔が形成
されたものとなる。
【0032】前記貫通孔を有するブロック体20を組み
合わせてブロック保護工を構築する時には、前記中空部
材にあらかじめ鉄棒やワイヤロープを挿入しておき、隣
接するブロック体の間をワイヤロープや針金。その他の
任意の結束部材37、37aを用いて接続する。前記ブ
ロック体20、20aを接続する際に、そのブロック体
の間に生じる隙間には、石等を詰めた後でアスファルト
混合物を充満させて、隙間が残らないような処理を行
う。したがって、前記ブロック体を相互に接続して、隙
間をアスファルト混合物により充填することで、ブロッ
ク体を多数積重ねて構成したブロック保護工は、個々の
ブロック体が波浪に抵抗するとともに、ブロック保護工
が1つの大きな波浪抵抗部材として作用するものとな
る。
【0033】前述したようにして、籠部材に詰めた石を
アスファルト混合物により固化させて作成するブロック
体を、橋脚等の構造物の周囲の面や、橋脚の基礎の露出
される面、および基礎の周囲の地盤上に設置して保護工
を構築する場合には、個々のブロック体の間を接続する
他に、構造物と基礎に対しても固定すれば、より強固な
保護項として構築できる。例えば、構造物や基礎に対し
て、任意の間隔でアンカーを打ち込んでおき、そのアン
カーに対してブロック体を接続するような手段を適用す
ることができる。そして、前述したようにして構築する
ブロック体による保護工では、波浪とともに石や砂等が
当たった場合でも、その石等が衝突する衝撃はブロック
体の表面部の石が受けるので、堅いもの同士の衝突とな
る。しかし、ブロック体の石に当たった衝撃に対して
は、石の間に入り込んでいるアスファルト混合物により
衝撃が緩和されるので、大きな石が波浪とともにブロッ
ク体による保護工に衝突しても、ブロック保護工が全体
的に大きな衝撃を受け、ブロック体またはブロック保護
工が破損される原因とはならない。
【0034】また、ブロック保護工を施工して長い期間
が経過すると、海水等により鉄筋や金網等のブロック体
の外面の金属が腐食するものと想定されるが、一部の鉄
筋等の金属部材が腐食しても、アスファルト混合物によ
り固化された石の塊から、個々の石が容易に分離される
ことがなく、ブロック保護工全体が大きな塊のままで橋
脚の保護部材として残ることになる。さらに、前記アス
ファルト混合物により石を固めたブロック体を積重ね
て、1つの大きな塊状のブロック保護工を施工する場合
には、アスファルト混合物が全体を固めたブロックとし
ての性質を発揮することができる。そして、前記保護工
が外側面から次第に浸蝕されたとしても、橋脚や基礎に
まで浸蝕作用が達するまでの期間が、非常に長い期間と
なるので、従来のコンクリート等で補強して施工する保
護工の場合に比較して、その保護工の耐久性を飛躍的に
高めることが可能となる。
【0035】前記一般的に適用可能な保護工の他に、図
12に示すように、橋脚2の基礎が洗掘されている場合
にも、本工法を適用することが可能である。前記地盤4
に洗掘部4aが形成されている場合には、前記洗掘部4
aに水中コンクリートや、アスファルト混合物、また
は、作業現場で入手可能な砂や砂利、捨石等を用いて、
充填物40を施工して凹凸を解消するような補修を行
う。そして、地盤と補修した地盤の上にアスファルトマ
ット12を敷き込んでから、下部根固め工15の石積み
を行い、その上からアスファルト混合物を打設して、下
部根固め工の石をアスファルト混合物により一体化し、
表面に余分に施工したアスファルト混合物により表面層
を形成する。
【0036】前述したようにして施工した下部根固め工
15の上と、橋脚の表面とを覆うように所定の広さと高
さで図2等に示したようなブロック体20……を多数積
重ねて、アスファルト混合物を隙間に施工したブロック
保護工10Aを構築する。前記洗掘部を補修するととも
に、保護工を施工することによって、耐久性の大きい保
護工を容易に構築することができる。なお、本実施例に
おいても、洗掘部4aの補修部の上に施工するアスファ
ルトマットに代えて、ゴムやビニールのシート類のよう
な不透水性を有するシート、または、透水性を有するシ
ート類、例えば、織布や不織布と金網とを重ねた複合シ
ート等のようなものを敷き込んでから、下部根固め工1
5を施工しても良い。
【0037】前記ブロック体を積重ねて保護工を構築す
るに際して、ブロック保護工の端部でブロック体が波浪
の影響を大きく受けて、安定性を維持できない場合が生
じると想定される。そのような場合には、図13に示す
ように、端部に配置するブロック体20……と、橋脚表
面にまで延長させて広く配置するブロック体の列に対し
ては、各ブロック体の間に結束部材37とアスファルト
混合物による隙間解消策を施工し、保護工10aの全て
のブロック体を一体化して、強度の大きなものとするこ
とが可能である。また、構造物と基礎に接するブロック
体に対しては、前記基礎等にアンカー等を打ち込んでブ
ロック体の接続手段とをワイヤ等で接続し、ブロック体
を基礎や構造物と一体化して安定させる手段を用いるこ
とも有効である。
【0038】図14に示す例は、比較的波浪の影響の小
さい橋脚に対する保護工10bの場合を示しているもの
で、基礎3と橋脚の表面部をカバーさせるように、1層
のブロック体20による被覆を配置して、保護工10b
を形成している。前記保護工においては、端部に大サイ
ズのブロック体20aを配置して、端部の保護を行わせ
るようにする。前記大サイズのブロック体20aには、
重量の大きなものを用いることで、外洋側で波浪により
受ける圧力等に抵抗する力を大きく設定し、保護工10
bの安定性を向上させることが可能である。前記図1
3、14に示すように、ブロック体を多数敷き並べて構
築する保護工の端部を、容易に補強することができるも
のであり、波の荒い海域等で保護工の安定性をより向上
させることが可能になる。
【0039】前述したようにして、ブロック体を用いて
保護工を構築する場合には、冬季等の海が荒れる時期に
多数のブロック体を陸上で製作して、工事の準備を行っ
ておき、夏期の海の静かな時期に集中的に短期間で海中
工事を行うことができる。そして、前記ブロック体の製
造に際しては、近傍で入手可能な任意のサイズの石をブ
ロック体の中詰め石として用いることが可能であり、そ
の工事現場の状況に合わせて、任意の大きさのブロック
体を複数構築しておいたものを、任意に組み合わせて保
護工を施工することができる。また、前記ブロック体に
用いる籠部材としては、角型の籠や、細長い蛇籠、フト
ン籠に類似するようなものを任意に用いることが可能で
あり、その籠部材を構成する枠体の鉄骨や鉄筋、金網の
針金の太さ等も、工事中の荷役に耐え得る強度があれば
良い。つまり、ブロック体を施工して保護工を構築した
後には、アスファルト混合物により鉄筋等がカバーされ
ることと、籠部材に詰めた石がアスファルト混合物によ
り一体化されたものとなることより、ブロック体を強固
なもので覆う手段を設けなくても、中に詰めた石が個別
に分離されることがなく、保護工として一体のものとな
るためである。
【0040】
【発明の効果】本発明の保護工は、前述したようにして
構築するのであるから、石等を含んだ強い水流が直接構
造物とその基礎に衝突することを防止する保護手段を設
け、前記保護手段に下部からの揚力および波浪の落下に
対抗可能なものとして構成することにより、荒海のよう
な場所での構造物とその基礎等を容易に保護することが
できる。また、前記保護手段をアスファルトマットとア
スファルト混合物および、ブロック状のものを組み合わ
せて構成し、前記ブロック状のものをアスファルト混合
物により接続して一体化することにより、構造物とその
基礎を含んだ周囲の所定の範囲を容易に保護することが
可能となる。そして、前記保護部材を、小さな石を籠に
詰めてアスファルト混合物により一体化するものを組み
合わせて用いるので、特に大きな石を入手しにくい場所
でも、容易に作成が可能である。さらに、本発明におい
ては、前記ブロック状のものは任意の大きさおよび形状
に形成可能であり、そのブロック状のものを縦横に任意
に配置して一体化することで、施工現場の状況に対応さ
せた保護手段を構築できる。
【0041】前記効果に加えて、本発明においては、冬
の期間の波の荒い日本海沿岸等において、橋脚やその基
礎の周囲に保護手段を設けることにより、石や砂が波に
より移動されることを阻止でき、基礎の洗掘を防止でき
る。また、その橋脚やその基礎の周囲に周囲の海底の砂
や石が波により動かされて、石等を含んだ荒波が構造物
にあたることを防止できるので、構造物の耐久性を向上
可能である。さらに、前記保護手段は、従来の工事の場
合のように、大きな石を用いずに、工事に適した大きさ
と重量とを有するマットやブロック状の部材、アスファ
ルト混合物を組み合わせるので、準備期間を除いて海域
での施工期間を短くできるので、短期間で施工すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 橋脚保護工の説明図である。
【図2】 ブロック体を用いた保護工の説明図である。
【図3】 保護工の別の例の説明図である。
【図4】 ブロック体の構成の説明図である。
【図5】 ブロック体の接続工法の説明図である。
【図6】 ブロック体の製造工程の最初の段階の説明図
である。
【図7】 籠部材に石を詰める工程の説明図である。
【図8】 アスファルト混合物により一体化する工程の
説明図である。
【図9】 完成したブロック体の説明図である。
【図10】 ブロック体の別の構成の説明図である。
【図11】 図10のブロック体の接続例の説明図であ
る。
【図12】 ブロック体を用いた保護工の他の例の説明
図である。
【図13】 ブロック保護工の端部の構造の説明図であ
る。
【図14】 ブロック保護工の端部の他の構造の説明図
である。
【符号の説明】
1 橋梁、 2 橋脚、 3 基礎、 4 地
盤、 5 保護工、6 下部根固め工、 7 保
護層、 8 アスファルト層、10 保護工、 1
1 ブロック保護工、12 アスファルトマット、
15 下部根固め工、 16 石、17 アス
ファルト層、 20 ブロック体、 21 籠部
材、22 側枠部材、 23 上蓋部材、 24
底部材、25・26 鉄筋、 27 金網部材、
29 型枠部材、30 石、 31 アスファ
ルト混合物、 35 接続具、36 中空部材、
37 結束部材、 38 アスファルト混合物、4
0 充填物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000230711 日本海上工事株式会社 東京都港区赤坂2丁目10番9号 (72)発明者 和木 多克 神奈川県横浜市旭区二俣川1−45−93 ワ ールドエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 折笠 正美 神奈川県横浜市旭区二俣川1−45−93 ワ ールドエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 野々田 充 東京都大田区多摩川2丁目11番20号 日本 道路株式会社内 (72)発明者 伊藤 隆彦 東京都中央区京橋3−13−1 大成ロテッ ク株式会社内 (72)発明者 松崎 勝夫 東京都港区赤坂2丁目10番9号 日本海上 工事株式会社内 (72)発明者 中野 浩 東京都港区赤坂2丁目10番9号 日本海上 工事株式会社内 Fターム(参考) 2D018 CA02 DA00 2D059 AA03 GG31

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波浪のような強い圧力や、河川流のよう
    な速い水流とともに打ち当てられる石等の衝撃を受ける
    構造物やその基礎、もしくは基礎の周辺の地盤が強い水
    流により洗掘される構造物や周辺地盤の保護構造であっ
    て、 前記構造物または基礎の表面と、基礎の周囲の地盤面上
    の所定の範囲に亘って、石等を含んだ強い水流に対する
    抵抗力の大きい保護手段を設けることを特徴とする構造
    物の保護工法。
  2. 【請求項2】 前記保護手段は、蛇籠または港湾築堤マ
    ットのような線状鋼の補強部材を設けた金網や有孔鋼板
    のような板状鋼製の枠体に石を詰めたものに対して、 前記枠体に収容する石の間に入り込ませるとともに前記
    枠体の外周面を覆うように、アスファルト混合物を施工
    してブロック体として形成し、 前記ブロック体を縦横に多数組み合わせて配置して、構
    造物と基礎および基礎の周囲の地盤を保護することを特
    徴とする請求項1に記載の構造物の保護工法。
  3. 【請求項3】 前記ブロック体には、構造物もしくは基
    礎とブロック体の間、およびブロック体を互いに接続す
    る接続手段を設け、 前記接続手段を用いて隣接するブロック体を接続し、前
    記ブロック体の接続部にアスファルト混合物を打設し、
    前記保護手段を構成するブロック体の間を充填するとと
    もに、保護手段の表面を所定の厚さで覆うようにして一
    体化し、 前記保護手段により構造物と基礎および周囲の地盤を保
    護することを特徴とする請求項1または2に記載の構造
    物の保護工法。
  4. 【請求項4】 前記ブロック体の接続手段として、前記
    各ブロック体の外枠に設けた線状鋼を用いて、隣接する
    ブロック体の間、もしくは構造物と基礎とブロック体と
    の間で、線状接続材を用いて接続することを特徴とする
    請求項3に記載の構造物の保護工法。
  5. 【請求項5】 前記ブロック体の接続手段として、ブロ
    ック体を貫通する接続孔を縦横の任意の位置に配置して
    設け、前記接続孔を通した線状接続材を用いて、隣接す
    るブロック体の間、構造物または基礎とブロック体との
    間での接続を行うことを特徴とする請求項3または4に
    記載の構造物の保護工法。
  6. 【請求項6】 波浪のような強い圧力や、河川流のよう
    な速い水流とともに打ち当てられる石等の衝撃を受ける
    構造物やその基礎、もしくは基礎の周辺の地盤が強い水
    流により洗掘される構造物や周辺地盤の保護構造であっ
    て、 前記構造物または基礎の表面と、基礎の周囲の地盤面上
    の所定の範囲に亘って、アスファルト混合物を打設して
    保護層を構築し、 前記保護層の上に、アスファルト混合物を用いて石を固
    化させたブロック体を敷設するか、もしくは前記ブロッ
    ク体を敷設した上にアスファルト混合物を打設して一体
    化した保護手段を構築することを特徴とする構造物の保
    護工法。
  7. 【請求項7】 前記構造物または基礎の表面と、基礎の
    周囲の地盤面上に所定の範囲に亘ってアスファルトマッ
    トを敷設して保護層を構築し、 前記保護層の上に、アスファルト混合物を用いて石を固
    化させたブロック体を敷設するか、もしくは前記ブロッ
    ク体を敷設した上にアスファルト混合物を打設して一体
    化した保護手段を構築することを特徴とする請求項6に
    記載の構造物の保護工法。
  8. 【請求項8】 波浪のような強い圧力や、河川流のよう
    な速い水流とともに打ち当てられる石等の衝撃を受ける
    構造物やその基礎、もしくは基礎の周辺の地盤が強い水
    流により洗掘される構造物や周辺地盤の保護構造であっ
    て、 前記構造物または基礎の表面と、基礎の周囲の地盤面上
    に、所定の範囲に亘ってアスファルト混合物を打設して
    保護層を構築し、 前記保護層の上に所定の範囲に亘って石を敷き詰めて石
    の層を構築し、前記石の層に対してアスファルト混合物
    を施工して、前記石の層の中にアスファルト混合物を浸
    透させて一体のものとして構成し、 前記アスファルト混合物により一体化した石の層の表面
    に、所定の厚さのアスファルト混合物層を構築すること
    を特徴とする構造物の保護工法。
  9. 【請求項9】 波浪のような強い圧力や、河川流のよう
    な速い水流とともに打ち当てられる石等の衝撃を受ける
    構造物やその基礎、もしくは基礎の周辺の地盤が強い水
    流により洗掘される構造物や周辺地盤の保護構造であっ
    て、 前記構造物または基礎の表面と、基礎の周囲の地盤面上
    の所定の範囲に石を敷き詰めて石の層を構築し、前記石
    の層に対してアスファルト混合物を施工して、前記石の
    層の石の間にアスファルト混合物を入り込ませて一体の
    ものとして構成し、 前記アスファルト混合物により一体化した石の層の上
    に、所定の広さと任意の高さに亘って多数のブロック体
    を配置して、隣接するブロック体の間、もしくは構造物
    や基礎とブロック体との間を接続部材により接続し、 前記ブロック体の層の間にアスファルト混合物を打設し
    て、多数のブロック体を前記アスファルト混合物により
    一体化し、 前記ブロック体の層の表面をアスファルト混合物により
    被覆することを特徴とする構造物の保護工法。
  10. 【請求項10】 波浪のような強い圧力や、河川流のよ
    うな速い水流とともに打ち当てられる石等の衝撃を受け
    る構造物やその基礎、もしくは基礎の周辺の地盤が強い
    水流により洗掘される構造物や周辺地盤の保護構造であ
    って、 前記構造物または基礎の表面と、基礎の周囲の地盤面上
    に所定の範囲に亘って止水性を有するか止水性を有しな
    いシート類を配置して保護層を構築し、 前記保護層の上に所定の高さと面積で、捨石を投棄する
    か、もしくは石が中詰めされたブロック体を組み合わせ
    て配置した石の層を構築し、 前記石の層に対してアスファルト混合物を打設して、前
    記石の層にアスファルト混合物を入り込ませることによ
    り一体化するとともに、石の層の表面をアスファルト混
    合物により覆い、 前記アスファルト混合物により一体化された石の層によ
    り、構造物と基礎および基礎の周囲の地盤を保護するこ
    とを特徴とする構造物の保護工法。
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