JP2810374B2 - 非コンクリート柔構造部材とこの柔構造部材による臨海施設の構築方法 - Google Patents

非コンクリート柔構造部材とこの柔構造部材による臨海施設の構築方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、港湾、海岸保全及び漁業など各種臨海施
設全般に亘ると共に、特に耐波浪特性と魚礁特性を必要
とする分野における諸施設の構築に際し、極めて好適な
作用効果を発揮し得る非コンクリート柔構造部材とこの
柔構造部材による臨海施設の構築方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に、前記臨海施設の構築材料には、防波堤、護岸
等 に代表されるように、石材及びコンクリート、又はコン
クリート製品のいずれかを使用することが非常に多い。
これには種々の理由が考えられるが、概ね次の通りであ
る。
イ)先ず石材は、施工位置の基底部地盤の不陸調整をは
じめとする基礎部、さらには上部の本体工に至るまで、
石材の持つ海中比重が大きいことによる耐波浪特性に優
れ、且つ、堅牢で耐久性があり、しかも、単位体積当り
安価に大量入手し得る経済的な材料として使用される。
けれども、最近では、大きな塊りとしての石材の入手が
次第に困難となりつゝある。
ロ)一方、コンクリートは、海中及び海上での現場打設
コンクリートとして型枠を吟味することにより、如何な
る形状寸法にも自由に成形加工できる普遍的な材料とし
て使用される。
ハ)また、コンクンリート製品は、所定の形状寸法に形
成された型枠の内部に陸上でコンクリートを打設するこ
とにより成形し、構造的な強度特性と寸法精度に優れて
おり、大量生産による経済的材料として多く使用され
る。その主な製品を例示すると、例えばコンクリートケ
ーソン、根固ブロック、被覆ブロック、方塊ブロック、
各種形状の波消ブロック、PCコンクリート桁及びコンク
リート杭等(以下これらをコンクリート製各種ブロック
と呼称する)がある。
これらの各主要材料を使用して構築される臨海施設に
は イ)護岸、防波堤、離岸堤(横堤)、突堤(縦堤)人工
リーフなどの堤状体 ロ)護岸及び防波堤等に必要に応じて付加される消波工 ハ)養浜工 ニ)魚礁 等がある。前記の諸施設は、使用材料の組合わせ及び形
状寸法、構造等により千差万別の様相を呈するが、これ
らの各臨海施設を設計する場合、その実施状況を使用材
料の面から整理して考察すると、おおよそ、次のような
基本的条件に基いて使用材料と工法の検討が行なわれ
る。
即ち、前記の各海岸及び海中構造物の殆んどは、そこ
に襲来する波浪エネルギーに対し、基礎地盤をも含めて
安定でなければならないため、使用材料の第一候補とし
て、先ず石材の利用が検討される。つまり、計画された
断面寸法の施設を構築するには、所定寸法の石材が予想
された経済価格で入手できるか否かが問題になる。けれ
ども、最近では、施設の構造寸法が益々大規模、巨大化
する傾向になっている関係上、天然に産出する石材で
は、その大きさが小粒で、所要の塊の大きさに対応でき
ない場合が多くなっている。
しかしながら、一般に石材はコンクリートに比べて海
中比重が大きいため、できれば石材を使用するのが遥か
に経済的であるが、安定設計上、必要寸法の石塊が所要
個数だけ得られないときには、次善の策としてコンクリ
ート及びコンクリート製各種ブロックの使用が検討され
ることになり、この場合には、工費や工期等の経済性を
無視すれば、施設の巨大化に概ね自由に対応することが
できる。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記のような技術的背景から臨海施設構築時の使用材
料は、構築物の規模の巨大化と共にコンクリート製各種
ブロックを用いる傾向が主流になっているが、これには
次のような問題点がある。
イ)水理学的な設計上、重量を必要とする構造計算が要
求される施設の場合は、コンクリートの海中比重が石材
に比して軽いだけに波浪抵抗性が小さく、容積ばかりが
大きな塊、つまりコンクリート製各種ブロックの巨大化
を招くことになる。
ロ)施工構造物の規模増大に伴なって、コンクリート製
各種ブロックの1個当りの重量を大きくするために、ブ
ロックの寸法を限りなく巨大化することには設計常識か
ら考えて自ら限界がある。
ハ)施設の巨大化は、省エネルギー、省資源及び環境保
全の観点からも好ましくない。
ニ)従来からも大波浪による被災事例が数多く存在し、
その復旧及び補修に困難を極め、工事費が非常に高価に
なる。
ホ)製作、据付等に際し、大型の施工機械や作業船舶が
必要になり、経済的に不利であることは勿論、労働安全
面でも不安が伴なう。
ヘ)工事途中及び工事中断時に於ける施設構造物の対波
浪安定性に柔軟な対応が困難である。
本発明は、上記のような事情に対処するために開発さ
れたもので、従来は鉄線等の腐食性素材故に付帯的な海
岸工事用の補助材料にしか使用されていなかった蛇篭類
の持つ優れた諸特性に着目し、前記の蛇篭類を新規な非
コンクリート柔構造部材として、その性質を最高度に活
用できるように再構成し、これを基本的な主要構成部材
にして護岸や防波堤をはじめ、離岸堤、突堤、人工リー
フ、消波工、養浜工、魚礁等の構築に使用することによ
り、前記の諸問題を全く一挙に解決したものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明による非コンクリート柔構造部材の構成は、耐
食性、耐摩耗性、耐衝撃性及び耐候性に優れ且つ抗張力
の大きな高分子材料もしくは金属材料で、篭体の長手方
向及びそれに直交する方向に展張する所定の網目からな
る篭体を形成し、該篭体の内部に所定の網目形状を保っ
た状態で石材を充填してあることを特徴とし、次のよう
な方法で各種の臨海施設を構築する。
イ)護岸又は防波堤の構築には、捨石マウンドの上面に
前記の非コンクリート柔構造部材を組積する。
ロ)離岸堤の構築には、捨石堤の外表面に前記の非コン
クリート柔構造部材を被着する。
ハ)突堤の構築には、海底地盤の上面に前記の非コンク
リート柔構造部材をピラミッド積みにする。
ニ)人工リーフの構築には、捨石堤の外表面に堤 頂部
を平坦にして前記の非コンクリート柔構造 部材を水面
下に位置するように配置する。
ホ)消波工の構築には、護岸の前面又は防波堤の外面に
隣接して前記の非コンクリート柔構造部材を井桁積みに
して設置する。
ヘ)養浜工の構築には、漂砂海岸の砂地上面に前記の非
コンクリート柔構造部材を井桁組みにして設置する。
ト)魚礁の構築には、漁業水域の海底面の要所に前記の
非コンクリート柔構造部材を井桁積み又は乱積みにして
設置する。
〔実 施 例〕
次に、本発明の実施態様を図面について具体的に説明
すると、第1図及び第2図は本発明による非コンクリー
ト柔構造部材(以下これを単に柔構造部材と呼称)の基
本的な構造を示し、第3図乃至第12図はその組合わせ例
を示したもので、本発明の場合、各臨海施設は前記の柔
構造部材を主要構造部材にして第13図から第20図に示す
ように施工する方法で構築される。
先ず、これらの各臨海施設の構築に使用される柔構造
部材1の構造については、施工の対象になる臨海施設の
設計断面や施工目的等によって、それぞれの形状や施工
形態が大きく相違するので、これを一概に特定すること
は難しいが、蛇篭やフトン篭の主体になる篭体2と、当
該篭体2の内部に充填して封止される雑石や雑割石等の
石材3、並びに使用の形態に応じてこれらの蛇篭やフト
ン篭の単体を複数個種々の形状に連結して一体化するロ
ープ等の緊結部材4との組合わせによって構成される。
この篭体2の素材には、本発明の場合、従来のような
竹や鉄線で編んだ篭体を使用せずに、耐食性、耐摩耗
性、耐衝撃性及び耐候性に優れ、且つ抗張力の大きな高
分子材料で所定の網形状にしたもの、或いはこれに代わ
るステンレス鋼線を編組して篭体に形成したもの等が使
用される。前者の高分子材料の例としては、アラミド或
いはポリエステル等の芯材繊維にポリエチレン等を被覆
した英国ICI社製の商品名「PARASTRIP」「PARATIE」、
「PARAGRID」、「PARALINK」等があり、東京都文京区湯
島3−39−10、三井石化産資株式会社発売の商品名「テ
ンサー」も好適である。また、後者の例としては、東京
都千代田区外神田2−10−6、日本金網株式会社発売の
ステンレス製金網を用いた蛇篭類も使用可能であるが、
これらは代表的な市販の製品を例示したものであって、
必ずしも上記製品のみに限定されるものではなく、前記
の各物性を備えておれば、これ以外の製品も施工目的に
応じて充分に使用が可能である。この場合、水中でのみ
使用されるものについては、理論上、耐候性を必要とし
ないが、実際には施工時に相当期間野外に放置されるこ
とが多いため、なるべく耐候性に優れたものを採用する
ことが望ましい。
この発明では、前記の篭体2に雑石や雑割石等の石材
3を充填して封止したものを柔構造部材1として使用す
るが、柔構造部材1は、これを第1図図示の如く単体の
蛇篭1a、又は第2図図示の如く単体のフトン篭1bの状態
で使用する以外に、複数個の蛇篭1aと1a及び複数個のフ
トン篭1bと1bをそれぞれロープなどの緊結部材4で縦方
向又は横方向あるいは縦横両方向に連結し、第3図及び
第4図に示す如くマット状のブロック体11,12として使
用したり、俵積み(第5図及び第6図)、井桁積み(第
7図)、井桁組み(第8図)、変形井桁組み(第9
図)、ピラミッド積み(第10図及び第11図)、乱積み
(第12図)に組積した集合体15、16、17、18、19、20、
21、22として使用する。
第13図から第20図は前記の柔構造部材1を主要構成部
材にして構築した臨海施設を具体的に例示したもので、
このうち、第13図の護岸S1は、基礎になる捨石マウンド
10の上面に、前記の柔構造部材1を第6図図示の如く俵
積みにした集合体16を上方に向かうにつれて控長を順次
短く形成した状態で数段に組積し、天端面に場所打ちコ
ンクリート5を施して護岸S1の壁体を構築した後、その
背後に防砂板(図示せず)を介在させて盛土6を行なっ
たものである。図面の場合、柔構造部材1には、円形断
面の蛇篭1aが使用されているが、フトン篭1bを組積して
壁体を構築することもある。なお、捨石マウンド10の施
工に際しては、マウンドの基底面を含む外表面の一部又
は全部を蛇篭1a又はフトン篭1bで被覆する。
第14図は本発明を防波堤S2に適用した実施例を示すも
ので、捨石マウンド10の上面に、前記護岸S1と同様に柔
構造部材1を俵積みにした集合体16を多段に組積し、堤
頂部に場所打ちコンクリート5を施して堤体を構築した
ものである。この場合、堤体の中央部には、堤内静穏度
設計上、必要に応じて波圧の伝播を防止するために防水
シートの布設又はアスファルトマスチックの流込みによ
る遮断層を設ける等の補助工法を考慮する。
第15図は本発明を離岸堤S3に適用した実施例を示すも
ので、捨石堤7の外表面に、柔構造部材1のブロック体
11,12又は集合体15,22を被着して堤体を構築する。
第16図は同じく本発明を突堤S4に適用した実施例を示
すもので、海底地盤8の上面に、柔構造部材1をピラミ
ッド積みにした集合体20,21により堤体を構築する。そ
の際、堤体の頂部が深水部では水没し、浅水部では水面
上に現れるように設置するのが普通である。
第17図は本発明を人工リーフS5に適用した実施例を示
すもので、従来の離岸堤の欠点である眺望阻害を改善す
るため、捨石堤7の外表面に、堤頂部を平坦にして柔構
造部材1のブロック体11,12又は集合体15,22を水面下に
位置するように被着し、水面下で堤頂部の幅を拡げてあ
り、親水的で高波を破砕して減勢させるのに役立ち、そ
の堤頂幅Wは、設計波長の約1/4程度に形成することが
望ましい。
第18図は本発明を護岸や防波堤の消波工S6に適用した
実施例を示すもので、前記の柔構造部材1を井桁積みに
した集合体17を、護岸S1の前面又は防波堤S2の外面に隣
接して設置すれば、コンクリート製ブロックの消波工に
比し、波圧をソフトに減勢させることができる。
第19図は本発明を養浜工S7に適用した実施例を示すも
ので、漂砂海岸の砂地9上面に、前記の柔構造部材1を
井桁組み又は変形井桁組みにした集合体18,19を設置す
れば、漂砂海岸の洗掘防止に優れた使用効果を発揮す
る。この場合、養浜工S7の各柔構造部材1の沿岸方向及
び岸沖方向の配列間隔X又はYと蛇篭1aの直径との比率
については、各地のローカル特性上、試行的に設置して
最も適当な値を確認する必要があり、その際、沿岸方向
よりも岸沖方向の海底変形が著しいので、数スパン毎に
縁切りの目地を設けることが望ましく、また、蛇篭自体
の洗掘沈下を防止するため全面的に魚網状ネットを展張
し、そのカンジキ効果により沈下を阻止する補助工法を
付加する事もある。
第20図は本発明を魚礁S8に適用した実施例を示すもの
で、漁業水域の海底面の要所に、前記の柔構造部材1を
井桁積み又は乱積みにした集合体17,22を構築して設置
する。この場合、各蛇篭の縦横の配列間隔を調節して、
魚種に応じて隙間の粗密を自由に変化させることができ
る。
なお、前記の各実施例は、それぞれの構築方法に於け
る最も代表的な臨海施設のみを例示したものであって、
本発明の柔構造部材とこの柔構造部材による臨海施設の
構築方法は、他の各種臨海施設にも広く応用し得るもの
である。
〔発明の効果〕
ここで先ず、本発明による柔構造部材と類似の従来か
ら使用されている蛇篭類との相違について検証する。
従来の蛇篭類の篭体は、その網目が製法上の都合から
菱形もしくは六角形で、縦横に伸縮自在である。このま
までは石材を充填した袋となってしまうため、帯鉄筋、
型鋼等で形を保っている。このように、網目の素材とと
もに帯鉄筋、型鋼等の主材料は鉄材であり、海水に対し
て耐食性がない。加えて、施工上からも型崩れをさせな
いために横もちを禁止して、使用場所が著しく限定され
るとともに簡易な仮施設にしか使用されていない。
これに対して本発明による柔構造部材は、耐食性、耐
摩耗性、耐衝撃性及び耐候性に優れ且つ抗張力の大きな
高分子材料で篭体の長手方向及びそれに直交する方向に
展張することにより、所定の網目に形成する形を保った
篭体を梁状部材として、自由に本施設に使用することを
目的としているものであるので、従来の蛇篭類とは基本
的に異なるものである。
また、石材を充填した類似の柔構造部材に網状袋があ
るが、網状袋では非定形であるため波浪による側方移動
圧力に対して、例え補助ロープで縦横に緊結しても、浮
遊と側方移動が繰り返され、隣接する網状袋同士のめり
込みや乗り上げがおきるなどの障害があるので、形を保
った篭体とは本質的に異なる。
以上のように、本発明の非コンクリート柔構造部材
を、港湾、海岸保全及び漁業などの各種臨海施設の構築
に使用すれば、篭体内部に充填された石材は、コンクリ
ートに較べて比重が大きく、海中での比重差はさらに顕
著なものとなり、しかも、これを保持する篭体は、他の
捨石やコンクリート等の諸材料とも非常に馴染みが良好
で、且つ、摩擦抵抗係数が大であり、通水性にも優れて
いるなど種々の特性を併有するので、次に記載する効果
を発揮する。
イ)篭体内部の石材は、個々の体積が小さくとも形の保
たれた篭体を介して一体化され、1単位の塊体としての
安定度が増加し、これらを複数個連結することにより所
要の大きさに巨大化できるため、更に一層安定性が増大
する。
ロ)形を保った篭体の内部に石材を充填した1 位の柔
構造部材は、形状や大きさが確定しているため、柔構造
部材を使用する面積又は体積との関係で計画的な設計・
施工が可能であり、また形を保った篭体に詰める石材量
を調整することによって、捨石マウンドからの噴流現象
に適応し得ると共に、篭体間隔を調整して計画的な空隙
を形成できることとも相まって最適な空隙率を設計でき
る利点もある。
ハ)1単位の柔構造部材としての重量は、一般に使用さ
れるコンクリート製各種ブロックに比して遥かに軽いた
め、施工作業性が非常に良好で労働安全面でも不安がな
い。
ニ)各臨海施設の主体が篭として形が確定した適度にフ
レキシブルな篭体内に石材を詰めた柔構造部材で構築さ
れているので、衝撃的な波圧を粘弾性をもってソフトに
受けとめ、地盤を含む上部構造体への衝撃を柔らげる作
用がある。また、コンクリート製各種ブロックよりも空
隙率が大きく、多孔質的であるため、衝撃波圧の吸収に
好適である。従って、砂地盤の液状化による自沈現象を
防ぐと共に、衝撃波圧に耐え得る構築物を提供すること
ができる。
ホ)本施設、仮施設の如何に関係なく、同一工法を採用
でき、緊急対策措置や補修工事にも簡単且つ敏速に対応
することができる。
ヘ)本発明工法による臨海施設の殆んどは、その施工海
域における魚族等のための藻場形成に好適であり、特に
養浜工の場合、従来から困難とされている漂砂海域にお
けるアマモ場形成に威力を発揮する。
上記のように、本発明は、構造・水理上の安定性、作
業性、労働安全性、緊急時の対応性、経済性、海域環境
の保全・増殖など総べての点で従来の工法に比し格段に
優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明による非コンクリート柔構造
部材の基本的な構造を示す斜視図、第3図乃至第12図は
使用時における柔構造部材の組合わせ例を示す斜視図、
第13図乃至第20図は本発明の柔構造部材を用いて施工し
た臨海施設の構築例を示したもので、第13図は護岸の断
面図、第14図は防波堤の断面図、第15図は離岸堤の断面
図、第16図は突堤の断面図、第17図は人工リーフの断面
図、第18図は消波工の断面図、第19図は養浜工の断面
図、第20図は魚礁の斜視図である。 1……非コンクリート柔構造部材、 1a……蛇篭、1b……フトン篭、2……篭体、3……石
材、 4……緊結部材、5……コンクリート、6……盛土、 7……捨石堤、8……海底地盤、9……砂地、 10……捨石マウンド、11,12……ブロック体、 15,16,17,18,19,20,21,22……集合体、 S1……護岸、S2……防波堤、S3……離岸堤、S4……突
堤、 S5……人工リーフ、S6……消波工、S7……養浜工、 S8……魚礁、W……堤頂の幅、X,Y……配列間隔

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐食性、耐摩耗性、耐衝撃性及び耐候性に
    優れ且つ抗張力の大きな高分子材料もしくは金属材料
    で、篭体の長手方向及びそれに直交する方向に展張する
    所定の網目からなる篭体を形成し、該篭体の内部に所定
    の網目形状を保った状態で石材を充填してあることを特
    徴とする非コンクリート柔構造部材
  2. 【請求項2】捨石マウンドの上面に、請求項1記載の非
    コンクリート柔構造部材を組積して護岸を構築すること
    を特徴とする柔構造部材による臨海施設の構築方法
  3. 【請求項3】捨石マウンドの上面に、請求項1記載の非
    コンクリート柔構造部材を組積して防波堤を構築するこ
    とを特徴とする柔構造部材による臨海施設の構築方法
  4. 【請求項4】捨石堤の外表面に、請求項1記載の非コン
    クリート柔構造部材を被着して離岸堤を構築することを
    特徴とする柔構造部材による臨海施設の構築方法
  5. 【請求項5】海底地盤の上面に、請求項1記載の非コン
    クリート柔構造部材をピラミッド積みにして突堤を構築
    することを特徴とする柔構造部材による臨海施設の構築
    方法
  6. 【請求項6】捨石堤の外表面に、堤頂部を平坦にして請
    求項1記載の非コンクリート柔構造部材を水面下に位置
    するように被着して人工リーフを構築することを特徴と
    する柔構造部材による臨海施設の構築方法
  7. 【請求項7】護岸の前面又は防波堤の外面に隣接して請
    求項1記載の非コンクリート柔構造部材を井桁積みにし
    て消波工を設置することを特徴とする柔構造部材による
    臨海施設の構築方法
  8. 【請求項8】漂砂海岸の砂地上面に、請求項1記載の非
    コンクリート柔構造部材を井桁組みにして養浜工を設置
    することを特徴とする柔構造部材による臨海施設の構築
    方法
  9. 【請求項9】漁業水域の海底面の要所に、請求項1記載
    の非コンクリート柔構造部材を井桁積み又は乱積みにし
    て魚礁を設置することを特徴とする柔構造部材による臨
    海施設の構築方法
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