JP2868339B2 - 軽量盛土及び盛土の造成方法 - Google Patents

軽量盛土及び盛土の造成方法

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】開示技術は、軟弱地盤上の盛土上
に通路,線路や建築物,堤体等の構造物を構築する前後
に生ずる該盛土の沈下や崩壊等を防止するための軽量盛
土の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、国土の狭隘な我国にあって
は海岸線が複雑に入り組んでおり、内陸は山間部が多く
平野が少なく、多くの河川湖沼が散在し、したがって、
山林、農耕地を問わず、比較的に含水比の高い軟弱地盤
等の地盤が多く、そのため、ビル,倉庫,橋梁,道路,
鉄塔,飛行場、更には、堤体等の構造物をかかる軟弱地
盤等の地盤の上に構築せざるを得ない地勢条件にあり、
又、国土の面積を拡大するべく海岸や河川湖沼の流域の
埋め立て等の国土開発計画が旧来より促進されている。
【0003】而して、かかる含水比の高い軟弱地盤上に
直接各種の構造物を構築することは土木工学的にも、地
質学的にも、建築学的にも経時的な沈下等の点から好ま
しくなく、又、道路,鉄道等の構造物に於いてはかなり
の距離,同一レベル、且つ、平均した状態の地域が確保
される必要から、従来より軟弱地盤に対して、例えば、
サンドドレーン工法等により地盤改良を行い、その後更
に、その上部に所定の盛土を施工して該盛土上に所定の
構造物を構築するようにされている。
【0004】即ち、図11に示す様に、上述所定に地盤
改良された基礎地盤1 の上に土壌や岩石,砂礫,土砂等
の比重の大きな盛土本体2 を形成し、更に、その表面に
自然土壌の被覆層3 を所定厚さライニングして植生4 を
行うようにして盛土5 を形成していた。
【0005】しかしながら、旧来態様の盛土5にあって
はその容積が相当量であることから、盛土5自体の荷
重、及び、該盛土5上に構築される構造物の上載荷重に
より不等沈下や側方への膨出を介して異形化等が生じか
ねないきらいがあり、盛土5を土壌や岩石,土砂等の大
比重の自然材料によって施工する場合には、特にその傾
向が大きいために、従来より種々の強固な軽量化盛土技
術が開発されて、例えば、特開昭48−68012号公
報発明等に見られるように、自然土壌に比し、比重の軽
量な人工盛土本体を用いる技術が種々開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
技術においては人工盛土本体が自然土壌に比し軽量化さ
れ、軟弱地盤等の基礎地盤に対する不等沈下等が可及的
に防止されるメリットはあるものの、有数の地震国であ
る我国に於いて地震発生に伴う横振動が盛土5に付与さ
れた、或いは、河川,湖沼,海水のスロッシング荷重が
盛土5に印加された際には盛土が横滑り等を生じ、その
際、盛土本体が構造的に一体化されていない点等からこ
れを防止出来ない欠点があり、又、盛土本体が化学製品
等である態様では周辺の火災発生等に対する耐火性に乏
しいきらいがあり、又、降水や高温日射量が多い場合に
は盛土本体が変成したり、降水量が多い場合には浸透水
により盛土本体の基質が溶出し地下水に浸透し、公害問
題を起こしかねないという不都合さがあり、又、降水量
が多く地下水位の上昇等に対し浮力が発生し浮き上がり
の抑制が出来難い難点があった。
【0007】これに対処するに、例えば、特開昭63−
47434号公報発明に見られる如く、所定の合成樹脂
製の袋に発泡スチロールやバーミキュライト等の人工軽
量材を充填密閉して積層させることにより、充密状態で
盛土本体を構成したり、又、特開昭64−17902号
公報発明に示されている如く、超軽量中空型の合成樹脂
製の箱をその外面の凹凸部を相互に嵌合させて所定サイ
ズに積み上げるような機械的連結態様の盛土本体構造の
技術もあるが、これらは予め工場生産して施工現場に搬
入し、更に、当該施工現場に於いて設計通りの位置合わ
せや結合積層を行わねばならず、作業が著しく煩瑣でコ
スト的に著しく高く付く不利点があり、又、盛土として
全体的に一体化させて横方向、即ち、水平方向のみなら
ず、上下左右,斜め方向にも作動しないようには充分に
されていない実効上の不充分さがあった。
【0008】そして、盛土本体に所謂軽量材を用いる
と、所謂トップヘビー構造となって、横滑り等に対処す
る技術はまだ充分に開発されていないマイナス点があ
る。
【0009】即ち、図12に示す様に、基礎地盤1 の上
に積層する盛土本体2' に上述の如く有機系,無機系の
ピース状やブロック状の軽量材6を分散、或いは、混
在,積層する等して盛土本体を2' を形成しその表面に
被覆層3 をライニングする態様では前述した如く、軽量
材6の浮上がり現象が生じて好ましくないために盛土本
体2' と被覆層3の境界部に該被覆層のライニング前に
ジオテキスタイル等の押さえ材7をセットカバーし、そ
の上に被覆層3をライニングするようにした技術が、例
えば、出願人の先願発明の特願平2−270337号や
特願平2−329999号等にみられる技術が開発され
てきた。
【0010】しかしながら、該種開発技術では図11,
図12に示す様に、盛土本体2' の施工後被覆層3のラ
イニング前にジオテキスタイル等のカバー7を設けるた
めにそれだけ施工数が多くなり、盛土5' のサイズが大
きくなると、その施工に長期の時間を要し、膨大なエネ
ルギーを必要とし、コスト的にも合わなくなるというマ
イナス点があった。
【0011】又、各種の地上構造物等、或いは、盛土
5' 内に構造物を構築するような場合、更には、盛土
5' 自体を必要に応じ再設計に従って改工するべく掘削
せねばならない場合がしばしばあり、このような場合、
掘削装置等による盛土5' の掘削に際しジオテキスタイ
ルのカバー7 が絡み付いたり無駄な抵抗を生じる等のト
ラブルがあって施工能率を著しく低下させる原因となる
不都合さがあった。
【0012】
【発明の目的】この出願の発明の目的は上述従来技術に
基づく軟弱地盤等の地盤上に盛土を介して建物,道路等
種々の構造物を構築するに際しての当該盛土施工の問題
点を解決すべき技術的課題とし、施工が効率良くスムー
スに、且つ、低コストで行え、造成後の盛土が設計通り
に地震,火災,水害等に対しても充分に初期機能を維持
することが出来、上部の構造物も確実にそれらの機能を
果すことが出来るようにして建設産業における土木技術
利用分野に益する優れた軽量盛土、及び、軽量盛土の造
成方法を提供せんとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段・作用】上述目的に沿い先
述特許請求の範囲を要旨とするこの出願の発明の構成
は、前述課題を解決するために、基礎地盤上に所定の構
造物を構築する前に当該基礎地盤上に粘性土,シルト,
ヘドロ,関東ローム等に水を所定量添加し、更にエトリ
ンガイトや混和剤等を添加したスラリー状の高流動性の
固化基材を当該基礎地盤状に所定厚さで吐出する等によ
りライニングし、該固化基材上に自然土壌よりは軽比重
のピース状、或いは、ブロック状等の有機系,無機系の
破砕片,粒状物からなる軽量材を所定間隔で埋設状に分
散、或いは、ランダムに分散し、その状態で固化基材の
経時的な硬化で固化基材に各軽量材が絡められた捕捉状
態になり、そこで、更に、次の固化基材の所定厚さのラ
イニングを行い、再び、軽量材を分散するようなプロセ
スを反復し設定厚さの盛土本体を形成したり、或いは、
上記シルト等に固化材や混和剤を水と共に添加して始源
材とした固化基材に上記軽量材を分散混入させて複合材
とし、基礎地盤に所定厚さライニングし経時的に該複合
材を硬化させ、硬化後更に次の複合材の設定厚さのライ
ニングするプロセスを反復して盛土本体とし該盛土本体
の形成後、その表面に植生可能な被覆層を所定厚さカバ
ーして盛土とし盛土本体内での軽量材の浮上がりを防止
し、盛土機能が経時的に変化せず、その保形性が充分維
持されるようにした技術的手段を講じたものである。
【0014】
【実施例】次に、この出願の発明の実施例を図1〜図1
0を参照して説明すれば以下の通りである。
【0015】尚、図11,図12図と同一態様部分は同
一符号を用いて説明する。
【0016】先ず、図2に示す様に、所定の軟弱地盤1
の設定エリアに盛土用の型枠10,10を設置し、該型
枠10,10内に吐出用のホース8を臨ましめてミキサ
ー9に、例えば、関東ローム,粘性土,シルト等の土壌
イとエトリンガイトを前駆物質として所定量多量に含ま
れている固化材ロと所定の混和剤ハ、及び、設定量の水
ニを添加(例えば、含水率120%のヘドロ,固化材添
加量を150kg/cm2,フロー値17等の高含水比)し
た高流動性のスラリー状の固化基材11をスラリーポン
プ12により搬送し、型枠10,10内であって基礎地
盤1上に固化基材11' として吐出し、所定厚さライニ
ングさせ、該固化基材11' の経時的な硬化を図るよう
にする。
【0017】このように形成された固化基材11はヘド
ロ,シールド排泥等高含水比のスラリーからなるもので
あっても良い。
【0018】尚、ミキサー9に於ける固化基材11の混
合攪拌、及び、スラリーポンプ12を介してのスラリー
状の固化基材11のホースからの型枠10,10間の基
礎地盤1上への吐出はバッジ式でもフロー式でも設計上
の問題で選択的になし得るものである。
【0019】而して、吐出されたスラリー状の固化基材
11' の経時的な硬化が開始される所定タイミングで、
即ち、完全に硬化が終了しないタイミングで、図3に示
す様に、予め、型枠10,10内に先端を臨ませて進退
動自在にセットしておいたベルトコンベヤ13により予
め工場生産等された自然土壌よりは軽比重のピース状の
軽量材6' ,6' を所定流量で硬化完了前の固化基材1
1' 上に可及的な分散状態で散在的に供給する。
【0020】したがって、分散された個々の軽量材6'
は硬化が完了していない固化基材11' 中内に没入され
た状態となる。
【0021】尚、各軽量材6' は実施例上形状的にはピ
ース状であるが、ブロック状であっても良く、その個々
の形状サイズは予め設計された有機系,無機系の砂礫
状,尖突型の破砕片状,粒状物等に形成されてあるもの
であり、設計によっては、所定サイズの直方体,立方体
等に形成されていても良く、固化基材11' 中に於いて
該固化基材11' に確実に絡まれて充分に捕捉状態にさ
れ得る形状であれば良く、これらの間隔は所定に選定さ
れ、或いは、相互隣接当接状態にされても良い。
【0022】そして、この際、ベルトコンベヤ13に対
しては支持フレーム14を適宜の駆動機構により進退動
させて、該ベルトコンベヤ13の先端から放出落下され
る軽量材6' が均一分散度合で固化基材11' 上に放出
散在されるようにする。
【0023】このようにして、図3に示される様に、各
軽量材6,6' を埋没状態にした第一層の固化基材1
1' が型枠10,10内に於いて基礎地盤1上に形成さ
れ、経時的に硬化が始まると、該固化基材11' はその
内部に埋没状態の各軽量材6'を捕捉状態にした姿勢で
硬化が始まり、したがって、各軽量材6' は固化基材1
1' が初期的に高含水比であって高流動性であっても、
浮上がり現象を起すことなく、固化基材11' 内部に分
散されて硬化された状態を保持し、硬化が進行する。
【0024】そこで、図4に示す様に、所定タイミング
で各軽量材6' を捕捉状態で絡めて硬化した固化基材1
1' の上に、再び、ホース8を介し前述同様に高含水比
で高流動性の固化基材11をフロー式、或いは、バッジ
式に吐出させ、所定厚さにライニングして第二層の固化
基材11' を形成してゆき、該第二層の固化基材11'
の経時的硬化の進行の度合を見て設計タイミングで図5
に示す様に、再びベルトコンベヤ13をその支持フレー
ム14の進退動を介し、上述同様に各軽量材6' を放出
し、所定間隔で分散させて、当該第二層の固化基材1
1' 上に埋没状態に散在させる。
【0025】したがって、当該第二層の固化基材11'
に於いても放出された軽量材6' は埋没姿勢に絡められ
て捕捉状態にされ、浮上がることなく経時的硬化が進行
していく。
【0026】このようにして、上述固化基材11の吐出
ライニングとその上部への軽量材6' の分散埋没、そし
て、硬化を反復し、図6に示す様に、所定数の複数層を
形成し、図1に示す様に、基礎地盤1上に台形断面の盛
土本体2''を形成させる。
【0027】そして、該盛土本体2''の上部には在来態
様の如き、ジオテキスタイル等の被覆は行わず、旧来態
様同様に植生4が可能な自然土壌の被覆層3をカバーし
て盛土5''を完成させる。
【0028】上述盛土本体2''の形成プロセスに対応す
る室内実験の態様を図7、乃至、図10によって示す
と、高含水比の高流動性のスラリー状の固化基材11'
を含水率220%,単位体積重量1.25t/cm3 ,固化材添
加量150kg/m3 ,フロー値17秒のヘドロを用いて図
7に示す様に、ケーシング15内に所定量にライニング
状に投入してその硬化の開始前にピース状の軽量材6'
を投入したところ、図8に示す様に、軽量材6' はその
軽量の故に、又、固化基材11' の排斥による浮力によ
り該軽量材6' は図8に示す様に浮上がり、固化基材1
1' 内に浸漬状に埋没せず、したがって、固化基材1
1' に対し捕捉状態にされず、固化基材11' が経時的
に硬化しても、該固化基材11' 内に絡まれることな
く、充分な軽量性を有しながらも、強度剛性を保持させ
ることは出来なかった。
【0029】これに対し、図9に示す様にケーシング1
5内に放出された固化基材11' の硬化の所定進行プロ
セスにおけるタイミングを図って軽量材6' を分散状に
投入し、該固化基材11内に浸漬状、或いは、埋没状に
投入し、固化基材11' の経時的硬化を図ると、図10
に示す様に、軽量材6' は硬化される固化基材11'に
確実に埋没状態になり、捕捉姿勢を保ち、絡まれて浮上
がり現象等は生ぜず、全体的に軽量化が図れ、又、確実
な強度剛性を具備するようにされることが分った。
【0030】そして、盛土5''の完成後経時的に所定に
ビルや鉄骨構造物,道路等の構造物を所定に構築するに
際し、当該盛土5''の強度剛性は充分に保たれて設計通
りの構築がなされる。
【0031】そして、さまざまな設計により構造物の構
築との兼合いにおいて盛土5''を再掘削しなければなら
ないような場合においても、各種土木建設機械を用いて
掘削するに際し、盛土本体2''と被覆層3との間に在来
態様の如きジオテキスタイル等が被覆介在されていない
ために、掘削時にこれらの機械設備に絡み付くことなく
何ら作業を阻害することなく、スムースに設計通りに掘
削がなされていく。
【0032】尚、この出願の発明の実施態様は上述実施
例に限るものでないことは勿論であり、例えば、基礎地
盤上の型枠内に盛土本体を形成するに際し、高含水比で
高流動性のスラリー状の固化基材に対し軽量材を予め分
散状に混入させて、所定に散在させた複合材を形成して
おき、基礎地盤上に放出し、経時的に複数層のライニン
グを形成していくようにしても良い等種々の態様が採用
可能である。
【0033】又、適用対象は広域的な軟弱地盤の改良盛
土の形成ばかりでなく、堤体等の形成にも用いられるこ
とは勿論のことである。
【0034】
【発明の効果】以上、この出願の発明によれば、基本的
に軟弱地盤や堤体等の上部にビルや鉄骨構造物等を構築
するに際し、その基礎の盛土を形成するに際し、材料研
究素材開発等により自然土壌に対し著しく軽量化された
軽量材を盛土本体内に設けるに際し、軽量材の周囲のヘ
ドロ,シルトこれに水や所定の固化材を添加した固化基
材中にあって、確実に絡まれた捕捉状態が現出して施工
中における軽量材の浮上がりがなく、施工後盛土本体内
に固化基材に対し軽量材が設計通りの分散状態で散在さ
れ、設計通りの所望軽量盛土が形成されるという優れた
効果が奏される。
【0035】而して、盛土本体を形成するに際し、吐出
等放出し易い高流動性の固化基材を基礎地盤上に吐出等
して所定厚さライニングし、固化基材の硬化開始の所定
タイミングで軽量材を分散状に投入して固化基材に没入
状態で分散させることにより経時的な固化基材の硬化に
より絡まれ、捕捉され、軽量材は浮上がることなく確実
に分散を維持して硬化が進行し、そこで、再び、固化基
材の放出を行い、軽量材の投入を行うプロセスを反復す
ることにより確実に軽量を固化基材内に捕捉状態にした
ままで、盛土本体が形成されていくという優れた効果が
奏される。
【0036】又、設計によっては、軽量材を固化基材に
予め分散状態に混合攪拌した複合材を形成しながら基礎
地盤上に放出することにより、上述同様に固化基材内に
軽量材を捕捉状態にしたまま硬化を進行させることが出
来、確実な設計通りの軽量盛土を形成させることが出来
るという優れた効果が奏される。
【0037】したがって、前述した如く軽量盛土は設計
通りの軽量が図られると共に充分な強度剛性が得られ、
盛土形成後に地上構造物等の構築物の形成が設計通りに
なされ、盛土は勿論のこと、当該構築物の傾倒や倒壊が
避けられるという優れた効果が奏される。
【0038】又、設計によって盛土を再掘削しなければ
ならないような場合においても、盛土本体と被覆層との
間に軽量材の浮上がりを防止する在来態様の如きジオテ
キスタイルが介装されていないために掘削機等の建設機
械に該ジオテキスタイルが絡み付くような虞もなく、設
計通りの掘削がスムースに行われ、何ら作業効率を低下
することがなく、安全で低コストで作業が行われるとい
う効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の1実施例の全体模式断面図で
ある。
【図2】盛土本体の初期形成プロセスの模式断面図であ
る。
【図3】同、図2につぐ軽量材の投入模式断面図であ
る。
【図4】同、第二層の固化基材ライニングの模式断面図
である。
【図5】同、図4に対する軽量材の投入断面図である。
【図6】同、固化基材と軽量材の投入反復プロセスの模
式断面図である。
【図7】固化基材の硬化開始前に軽量材を投入する模式
断面図である。
【図8】固化基材の硬化前に軽量材が浮上がる模式断面
図である。
【図9】固化基材の硬化の所定タイミングで軽量材を投
入した模式断面図である。
【図10】同、図9の固化基材硬化後の軽量材の捕捉状
態の模式構造断面図である。
【図11】旧来の盛土の模式構造断面図である。
【図12】在来態様の盛土の構造模式断面図である。
【符号の説明】
1 基礎地盤 2'' 盛土本体 3 被覆層 6' 軽量材 11' 固化基材 9 スラリー イ,ロ,ハ,ニ 他の混和剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹羽 輝 埼玉県熊谷市月見町2丁目1番1号 (72)発明者 橘田 一臣 埼玉県熊谷市月見町2丁目1番1号 (72)発明者 一柳 演 東京都中央区日本橋本町3丁目11−11 コミネビル5階 (56)参考文献 特開 平4−203023(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 3/00 E02D 17/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基礎地盤上に土壌よりも軽量な盛土本体が
    積置され、該盛土本体表面に被覆層がカバーされている
    軽量盛土において、上記盛土本体が土壌より軽比重のピ
    ース状の軽量材を分散されている固化基材から形成され
    ていることを特徴とする軽量盛土。
  2. 【請求項2】上記固化基材が高流動性の高含水比のスラ
    リーと固化材を始源材とされていることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の軽量盛土。
  3. 【請求項3】上記スラリーに他の混和材が添加されてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の軽量盛
    土。
  4. 【請求項4】上記固化材がエトリンガイトを前駆物質と
    して多量に含有されていることを特徴とする特許請求の
    範囲第2項記載の軽量盛土。
  5. 【請求項5】基礎地盤上に土壌よりも軽量な盛土本体が
    積置され、該盛土本体表面に被覆層がカバーされている
    軽量盛土の造成方法において、高流動性の固化基材を基
    礎地盤上に設定厚さでライニングし、次いで該固化基材
    上に土壌より軽比重のピース状の軽量材を所定間隔、或
    いはランダムに分散し、固化基材の硬化した後に更に次
    の固化基材のライニングを行うプロセスを反復して盛土
    本体を形成するようにしたことを特徴とする軽量盛土造
    成方法。
  6. 【請求項6】基礎地盤上に土壌よりも軽量な盛土本体が
    積置され、該盛土本体表面に被覆層がカバーされている
    軽量盛土の造成方法において、高流動性の固化基材中に
    土壌より軽比重のピース状の軽量材を分散させた複合材
    を基礎地盤上に設定厚さライニングし、該複合材の硬化
    後その上に更に次の複合材のライニングを行うプロセス
    を反復するようにしたことを特徴とする軽量盛土造成方
    法。
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