JP2885323B2 - 軽量盛土及び盛土造成工法 - Google Patents

軽量盛土及び盛土造成工法

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一臣 橘田
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 開示技術は、軟弱地盤上の盛土上に道路,線路や建築
物,堤体,堰等の構造物を構築する前後に生ずる該盛土
の沈下,変形、流失,崩壊等を防止するための軽量盛土
の構造、及び、施工の技術分野に属する。
〈発明の概要〉 而して、この出願の発明は、軟弱地盤等の地盤の上に
建物,道路,鉄道,滑走路,橋梁,鉄塔,堰,堤体等の
構造物を構築するに際し、当該地盤の強度,剛性をアッ
プして支持力を充分にし、構築される構造物の機能や所
定の空間を確実に保持するべく、該地盤上に盛土を造成
するに、該盛土が自然土壌よりも軽量である多数のブロ
ック体を盛土本体として相互に相隣って充密状に積層さ
せ、該盛土本体の上面や側面の表面には地被類の植生が
可能な自然土壌等の被覆層をカバーするようにされてい
る軽量盛土、及び、その造成工法に関する発明であり、
特に、上記盛土本体を成すブロック体を使用済みの瓶,
缶,ボトル,パック類の廃材や焼却された塵芥類のピー
スと気泡モルタル等の軽量充填材を散在状態に収納した
袋体、或いは、ピースを収納した密閉袋の周囲に軽量充
填材を充填した袋体を用いて形成した盛土、及び、その
造成工法に係る発明である。
〈従来の技術〉 周知の如く、島国であって、国土の狭隘な我国にあっ
ては海岸線が長く複雑に入り組んでおり、内陸は山間部
が多く平野部が少なく、様々な態様の河川湖沼が散在
し、したがって、都市部、及びその近郊地は勿論のこ
と、山林,農耕地,リゾート地を問わず、比較的に含水
比の高い軟弱地盤等の地盤が多く、そのため、ビル,倉
庫,橋梁,道路,鉄塔,飛行場、更には堤体,堰等の構
造物をかかる軟弱地盤等の地盤上に直接,間接に構築せ
ざるを得ない特殊な地勢条件にあり、したがって、限ら
れた国土の有効利用面積を拡大するべく海岸の干拓や河
川湖沼の流域の埋め立て等の国土開発計画が盛んに立案
研究,開発され、実施工が促進されている。
而して、かかる含水比の高い軟弱地盤上に直接,間接
に構造物を構築することは土木工学的見地からも、地質
学的にも、建築学的にも潜在的に発生の可能性のある不
等沈下等の点から好ましくなく、又、道路,鉄道等の構
造物に於いてはかなりの長さの距離や広面積に亘って同
一レベル、且つ、平均した安定状態の領域が確保される
必要から、従来より軟弱地盤に対して、例えば、サンド
ドレーン工法等により地盤改良を行い、更に、その上部
に所定の盛土を施工して支持力アップを図ってから該盛
土上に所定の構造物を構築するようにしている。
しかしながら、在来態様の盛土にあってはその容積が
相当量であることから、該盛土自体の荷重、及び、盛土
上に構築される構造物の上載荷重のために経時的に不等
沈下や側方への膨出や異形化等が生じかねないきらいが
あり、該盛土本体を土壌や岩石,土砂等の大比重の自然
材料によって施工する場合には、特にその傾向が大きい
ために、従来より種々の研究により軽量化盛土技術が開
発されて、例えば、特開昭48−68012号公報発明に見ら
れるように、自然土壌に比し、比重が1より小さい軽量
な人工盛土を造成する技術が研究開発され、又、発泡ポ
リスチレン製等の軽量材を用いて盛土本体とする特開昭
63−32021号公報発明のような技術も開発され、更に
は、特開昭62−41822号公報発明や同じく特開昭62−197
521号公報発明に見られるような板状の硬質発泡プラス
チック製の盛土本体に関する技術も案出されてはいる。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、かかる在来技術においては人工の盛土
本体が自然土壌に比し軽量化されて軟弱地盤等の地盤に
対する前記不等沈下等が可及的に防止されるメリットは
あるものの、有数の地震国である我国に於いて発生地震
に伴う横振動が盛土に印加されたり、或いは、河川,湖
沼,海水の所謂スロッシング荷重が盛土に印加された際
には盛土の強度,剛性不足により盛土本体が横滑り等を
生ずる際に盛土本体が構造的に一体化されていない点等
からこれが防止出来ない欠点があり、又、盛土本体が化
学製品等である態様では周辺の火災発生等に対する耐火
性に乏しいネックがあり、又、多量の酸性雨等の降水や
高温日射量が多い場合には盛土本体が変成したり、降水
量が多い場合には浸透水により盛土本体の基質が溶出し
て地下水に浸透し、公害問題を起こしかねず、又、経時
的に流出,崩壊が生じかねないという不都合さがあり、
更には、降水量が多く地下水位の上昇等に対し浮力によ
る浮き上がりによる支持力低下を抑制出来難いという難
点があった。
これに対処するに、例えば、特開昭63−47434号公報
発明に見られる如く、所定の合成樹脂製の袋に発泡スチ
ロールやバーミキュライト等の人工軽量材、或いは、空
缶等を充填密閉してブロック体とし、該ブロック体を所
定数多数相隣らせて積層させることにより、気泡相互の
空隙を多く形成して軽量化を図って充密状態で盛土本体
を構成したり、又、特開昭64−17902号公報発明に示さ
れている如く、超軽量中空型の合成樹脂製の箱をその外
面の凹凸部を相互に嵌合させ合って所定高さに積み上げ
るような機械的連結態様の軽量化促進と強度,剛性アッ
プを図るようにした盛土本体構造の技術もあるが、これ
らは低コスト化は図れるものの、予め工場生産して施工
現場に搬入し、更に、当該施工現場に於いて設計通りの
位置合わせや結合積層を行わねばならず、作業が著しく
煩瑣で能率低下を招き、工期が長くなり、結果的にコス
ト高になるという不利点があり、又、盛土として全体的
にも局部的にも一体化させて横方向、即ち、水平方向の
みならず、上下左右,斜め方向にも挙動しないようには
充分にされておらず、猶、強度的に満足されず、実効上
の不充分さがあった。
そこで、例えば、特開平1−125401号公報発明や特開
平1−142117号公報発明の如く、軽量ブロックに対し補
強網をカバーしたり、加え込んだり、一体化して強度を
上げたりする技術もありはするが、施工上複雑な作業が
必要とされ、その割には、全領域的な施工精度が設計通
りに上げられないというマイナス点があった。
而して、盛土本体をブロック状に成形加工するには、
型枠等が必要であり、そのうえ、本来的なブロックの目
的とする適用対象から外れた転用になることから、結果
的にコスト的に見合わないというデメリットがあった。
又、特開平2−128017号公報発明の如く軽量コンクリ
ートブロックやポリスチレン発泡体相互の目地をずらし
て積層し、盛土の安定性向上を図るようにした技術もあ
るが、上述各技術同様に現場施工の管理や精度向上を図
ることが著しく煩瑣で、技術的に現場施工になじまない
という不都合さがあった。
そして、実開昭63−185837号公報考案に見られるよう
な軽量なブロックを水平方向に機械的に連結させるよう
にした技術もあるが、地震や地下水の浮力による上下斜
め方向等の作動に充分に対処出来ないきらいがあった。
又、特開平2−229316号公報発明に示されている様
に、袋体内に硬質,半硬質の発泡材ピースを骨材的にし
て充填したブロック体を所定に積層状にして盛土にする
技術も開発されているが、空隙の分散状の存在のわりに
は滑りが生じ易く、ブロック体の強度と剛性が不充分で
あるものである。
そして、これらの上述各盛土構造では全体的にみる
と、所謂トップヘビー構造となり、地震による横荷重等
の剪断荷重が働く場合には滑りが避けられないという不
具合があった。
又、上記横荷重が加わると、ブロック体相互が分離離
別し、その結果、亀裂が生ずる等のマイナス点を有して
いるものである。
そして、所謂軽量材を用いると、上述の如くトップヘ
ビー構造となって、横滑り等に対処する技術がまだ充分
に開発されていないものである。
このように在来技術の軽量盛土は軽量化と強度,剛性
のバランスが充分にとれない点があった。
ところで、市民生活が向上すると、生活廃棄物による
公害問題がクローズアップされ、環境破壊を生じるよう
になり、都市やその近郊のみならず、地方に於いても、
例えば、空缶,空瓶,空パック等の生活廃棄物の処理は
交通の拡充に伴い広域散在乱廃棄に対処出来ず、その公
害性は無視出来ないものがあり、その処理は勿論のこと
有効利用が社会的に強く望まれている。
〈発明の目的〉 この出願の発明の目的は上述従来技術に基づく軟弱地
盤等の地盤上に盛土を介して建物,道路等種々の構造物
を構築するに際しての当該盛土の軽量化と強度,剛性の
アンバランスの問題点,生活廃棄物の再生処理の問題点
を解決すべき技術的課題とし、両問題点を統合的に有効
対処するようにし、盛土の施工がスムーズに、且つ、低
コストで行え、造成後の盛土が重量,強度,剛性等の点
から設計通りに地震,火災,水害等に対しても充分に初
期機能を維持することが出来、更には上部の構造物を充
分にそれらの機能を果すことが出来、空瓶,空缶,空パ
ック類の生活廃棄物の有効再利用も出来るようにして建
設産業における土木技術,廃棄物処理技術利用分野に益
する優れた軽量盛土、及び、盛土造成工法を提供せんと
するものである。
〈課題を解決するための手段・作用〉 上述目的に沿い先述特許請求の範囲を要旨とするこの
出願の発明の構成は、前述課題を解決するために、軟弱
地盤等の地盤上に盛土を介して所定の構造物を構築する
に先立ってこれに対する充分な支持力と強度,剛性を有
する軽量な盛土を造成するに際し、塩化ビニール等の所
定材質製の所定形状の袋体内に使用済みの空缶,空瓶,
空パック類の容器状のピース、或いは、焼却された塵芥
等の廃材の固形ピースをセメント,気泡モルタル,ファ
インフォーム等の空隙形成剤素材の軽量充填材中に散在
するように所定に混合状態で収納し、或いは、これらの
ピースを他の袋中に所定数多数収納して密封し、該袋の
周囲に軽量充填材を充填して袋体とし、これらの袋体を
ブロック体として各ピースによる大空隙容量により軽量
化を図り、これらのブロック体を盛土本体とするべく所
定の施工現場に搬入し、入力作業等により、確実、且
つ、容易に相隣って充密状に積層して所定の盛土本体の
形状に成し、必要に応じて、該盛土本体の表面にジオテ
キスタイル等の押え材によりカバーを囲繞し、軽量なが
ら充填強度,全体剛性をアップし、相隣るブロック体
は、上記ピース相互の間接的な干渉性から確実に相互に
結合状態になるようにして盛土全体が強固に一体化さ
れ、全体表面には盛土本体をカバーて地被等の植生作業
等を行うようにし、最終的に盛土上面には所定の構造物
の構築を行うようにし、而して、地被植生がなされた盛
土はその大部分の全体を占める盛土本体が上述した如
く、多数のピースにより土壌より軽量であることから、
盛土自体の荷重、更には、上部構築物の上載荷重等によ
り不等沈下等が起らず、又、ブロック体の相互充密積層
による一体化構造のため、又、各ブロック体内のピース
の骨材的機能,保形性のため、該ブロックの強度,剛性
は維持され、軽量化も図れることからトップヘビー化が
避けられることになり、地震等の横振動や地下水による
浮力等による上下,左右,斜め方向の挙動が抑制され、
初期造成状態が維持され、被覆層の土壌等により耐火性
や一体性が得られ、降水によるピースの保水機能により
軽量充填材の基質の溶出等も避けられ、盛土の機能が初
期設計通りに維持されるようにした技術的手段を講じた
ものである。
〈実施例〉 次に、この出願の発明の実施例を図面を参照して説明
すれば以下の通りである。
第1〜3図に示す実施例に於いて1はこの出願の発明
の1つの要旨の中心を成す軽量盛土であり、適用対象は
在来態様同様に図示しない建物,道路等の構造物を軟弱
地盤2上に構築するに供されるものであり、内側の盛土
本体3とその上面,側面の表面の地被植生のための被覆
層4、設計によっては両者の間にジオテキスタイル等の
適宜の押え材5が介設される。
そして、該盛土本体3は第2,4図に示す実施例の様
に、人工的に予め工場等で所定に大量に成形されたレン
ガ状、或いは、おにぎり状のブロック体6,6…,6′,6′
…を相互に相隣って充密状に積層状態にして所定高さサ
イズにされるものであり、各ブロック体6,6′は第2,3図
に示す実施例ではレンガ状であって塩化ビニール製等の
袋体7に予め使用済みの空缶8,空瓶8′(空瓶8′には
PETボトル81も含まれる),パック8″,焼却塵芥8
等のピース群が軽量充填材の気泡モルタル9中に散在状
にされて充填されている。
又、袋体7の入り口は各ピース,軽量充填材9の収納
後塩化ビニール紐9′で絞閉されている。
又、第4,5図に示す実施例ではおにぎり形の袋体6′
に於いて塩化ビニール製の密封袋7′内に空缶8,空瓶
8′,空パック8″,焼却塵芥8の所定数のピースの
みが所定数充填されてビニール紐9′で密閉され、その
外側のビニール袋7″との間に軽量充填材の気泡モルタ
ル9が充填されて、密封袋7′内に侵入して各ピース8,
8′,8″,8内には入らないようにされている。
尚、各ピースの空缶8,空瓶8′,空パック8″は第6
図に示す実施例の様に、塩化ビニール製の紐10等により
所定間隔で連結されている状態にしても良い。
而して、各ピース8,8′,8″はブロック体6,6′にとっ
て一種の気泡的空隙形成部材、及び、骨材としての機能
を果し、盛土の軽量化と強度,剛性アップに与る。特
に、空缶8,空瓶8′等は大きな中空容量であって軽量化
に大きく寄与するにもかかわらず、大きな剛性,強度を
有してブロック体6,6′に対する各方向からの荷重に大
きな抗力を与える。
そして、これらのブロック体6,6′は各ピース8,8′,
8″の大容積により気泡同様に盛土本体3の軽量化を著
しく促進することで嵩比重は1以下でありながら、各ピ
ース8,8′,8″等により充分な強度と剛性を付与されて
おり、又、一種の骨材機能を付与されている。
そして、袋体7,7″に例えばピンホール,微細スリッ
ト等の通水孔(軽量充填材は通過不能)を穿設すること
により盛土1に浸入する降雨等に対して保水機能を発揮
させることも可能である。
したがって、盛土本体3を形成された状態は全体的に
大きな強度と剛性を有しており、各方向からの荷重に対
し充分な抗力を具備している。
この場合、設計例として軽量充填材9に気泡モルタル
を用いる場合、セメント水比は52.3%,気泡剤はセメン
トの0.5%等とすることが良いことが実験的にデータと
して得られている。
そして、上記気泡モルタルの軽量充填材9の均等物と
してはオートクレーブ養生による気泡コンクリート製品
のALC等がある。
この場合、各ピース8,8′,8″,8については全て使
用済みの生活廃棄物を利用するものである。
このようにして、ブロック体6,6′群を素材的に用意
し、トラック等により現地の軟弱地盤2の所定領域に搬
入し、人手作業等により設計通りの盛土本体3に積層形
成して造成する。
かかる作業は各ブロック体6,6′が軽量であることか
ら特に重労働,危険労働でもなく、スムーズに迅速に行
われる。
この場合、設計よっては前述した如く、盛土本体3の
表面にジオテキスタイル等の押え材5をカバーして、盛
土本体3の一体化を強固にし、剛性アップを図り、積層
強度を強化させるようにし盛土本体3の表面に現地の自
然土壌等を地被植生用の被覆層4として2m厚さ等所定厚
さにして(在来態様同様の厚さで良い)敷設し、盛土1
とする。
この場合、各プロセスにおいて、タンパー等により適
宜に転圧作用を付与することは設計の範囲内である。
このプロセスはブロック体6,6…,6′,6′…間に於い
てピース8,8′,8″か、各ブロック体6,6…,6′,6′…相
互の当接面に凹凸面を直接,間接形成してブロック体相
互の結合力を上げ、剪断方向の抗力,上下方向の変位力
に対する抗力を高める。
そして、上記軽量充填材9の素材としては気泡モルタ
ル,気泡ペースト,ALC,各種の軽量骨材が用いられ、モ
ルタル,発泡スチロール等のEPS,ウレタンフォーム,ポ
リウレタン,バーミキュライト各種の軽量材等が用いら
れる。
尚、この出願の発明の実施態様は上述各実施例に限る
ものでないことは勿論であり、例えば、各ピースについ
ては固形形状の廃棄物を種々有効利用が可能であり、容
器状のものでは栓をして密封状にする等種々の態様が採
用可能である。
又、設計変更的には異形状サイズの固形ピースを複数
種用いても良く、又、大小様々なサイズのピースをミッ
クス状に用いても良い。
この場合、ピース群、或いは、ピースと充填材との混
合群に対し、経時的な振動を付与することにより、相隣
るピース相互が確実に充密姿勢を得るようにし、盛土本
体を確実に大きな強度,剛性を有する充密状態にし、地
震等の横方向の荷重や含水による上向きの浮力、或い
は、これらの総合的な印加荷重により上下,側方向斜め
方向等の荷重が印加された時でも全体的に一体化された
リジッドな状態が維持されて、滑りや崩壊,亀裂,流出
等が発生しないようにする。
かかる状態の軽量充填材中のピースの相互に噛み合う
姿勢の散在姿勢やランダムな充填姿勢により盛土は構造
物としての充分の強度,剛性,締め固め状態が維持さ
れ、不測の荷重印加や造成の後の火災等の熱による挙動
や変成が避けられ、又、降水浸透があってもピースの保
水機能により軽量充填材の基質の溶出等は確実に抑制す
ることが出来、盛土としての機能を設計通りに経時的に
何ら変化することなく、充分に耐用年数の間維持するこ
とが出来る。
又、地震荷重や相当重量の上載荷重が不測にして設計
より過大に印加された場合にも、相隣る固形ピース相互
が確実に充密状態の姿勢でセットされているため全体的
に一体化されて強度や所定の剛性が維持される。
勿論、基礎の軟弱地盤に対し、サンドドレーン等の在
来技術を用いて予め改良工事を行っておくことにより、
上述機能は更に強化される。
尚、空缶,空パック類の各ピースについては袋体に収
納する前に適宜軽いプレスを与えて変形圧壊状態にして
軽量充填材との緊結を良好にし、ずれを生ぜず、より強
度,剛性をアップするようにすることが可能である。
〈発明の効果〉 以上、この出願の発明によれば、基本的に建物,道路
の構造物を上設する盛土を軟弱地盤等の地盤上に造成す
るに際し、盛土本体が軽量にされることにより、当該盛
土や上載荷重の大重量による不等沈下や崩壊,トップヘ
ビー等による横滑り等が生ぜず、充分に上設構造物を支
持することが出来るという効果がある。
而して、盛土本体にはブロック体を相隣って充密状に
積層することにより、ブロック体相互は相対向して準連
結姿勢配列になって全体的に強固な一体締め固め状態が
現出され、しかも、相互になじみ易い形状等をピース群
を介して現出することにより、盛土の充密状態が充分に
され、上載荷重があっても、又、地震等の横荷重印加が
あっても、又、地下水等による浮力が生じても、全体と
して一体的なリジットな状態が強固に形成され、更に、
その挙動が充密状態を却って促進強化することから、盛
土不等沈下は勿論のこと、横滑りや浮き上がり等も生ぜ
ず、その結果、盛土に亀裂等も発生せず、初期設計通り
の造成状態のまま、盛土としての機能を充分に発揮する
ことが出来るという優れた効果が奏される。
又、盛土本体がブロック体を相隣って充密配列介装構
造として形成されることから、盛土の上部に構造物を構
築するに際し、当該構築物の基礎を各ブロック体に対し
て取り合うことも可能となり、したがって、それらの基
礎の安定化を図り、結果的に上設構造物の耐久性や機能
を充分に果すことが出来るという効果も奏される。
そして、ブロック体中のピースを使用済みの空缶,空
瓶,空パック等の廃材を利用することによりその大きな
中空容量で盛土の軽量化も図れ、しかも、剛性を生か
し、骨材機能を持たせることが出来、設計によっては袋
体の通水孔からの浸透水の保水機能を持たせることがで
き、焼却塵芥等と共に生活廃棄物の有効再利用が図れ、
公害対策にもなり、環境浄化にもプラスし、資源再利用
にもなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
図面はこの出願の発明の実施例の模式図であり、第1図
は盛土の模式断面図、第2,4図はブロック体の中間積層
配列模式図、第3,5図はブロック体の模式透視図、第6
図はピース群の連結模式図である。 2……基礎、6,6′……ブロック体、 3……盛土本体、4……被覆層 1……盛土、8,8′,8″……ピース 9……充填材、7,7″……袋体 7″……密封袋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古性 隆 埼玉県熊谷市月見町2丁目1番1号 秩 父セメント株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−134438(JP,A) 特開 平1−203249(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 17/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基礎地盤上に土壌より軽量なブロック体が
    多数盛土本体として相隣って充密状に積層され、該盛土
    本体の表面に地被用の被覆層がカバーされている軽量盛
    土において、上記ブロック体が剛性を有する容器状複数
    のピースと該ピース間の軽量充填材を収納した袋体から
    成ることを特徴とする軽量盛土。
  2. 【請求項2】上記袋体の内側の軽量充填材が上記複数の
    ピースを収納した密封袋と袋体の間に収納されているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の軽量盛土。
  3. 【請求項3】上記ピースが瓶,缶,パック類の廃材であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1,2項いづれか記
    載の軽量盛土。
  4. 【請求項4】基礎地盤上に土壌より軽量なブロック体が
    多数盛土本体として相隣って充密状に積層され、該盛土
    本体の表面に地被用の被覆層がカバーされている軽量盛
    土において、上記ブロック体が剛性を有する焼却塵芥の
    複数のピースと該ピース間の軽量充填材を収納した袋体
    から成ることを特徴とする軽量盛土。
  5. 【請求項5】上記袋体の少なくともいづれか一つに微細
    な通水孔が穿設されていることを特徴とする特許請求の
    範囲第1,4項いづれか記載の軽量盛土。
  6. 【請求項6】基礎地盤上に土壌より軽量なブロック体を
    多数盛土本体として相隣って充密状に積層させ、次いで
    該盛土本体の表面を地被用の被覆層にてカバーするよう
    にした軽量盛土造成工法において、上記ブロック体を形
    成するに際し袋体内に剛性を有する容器状の多数のピー
    スが軽量充填材中に散在して収納するようにしたことを
    特徴とする軽量盛土造成工法。
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