JP2020066933A - 遮水性捨石ブロックの製造方法及びそれを使用した捨石基礎の構築方法 - Google Patents

遮水性捨石ブロックの製造方法及びそれを使用した捨石基礎の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工期の短縮を図れ、遮水性の高い捨石基礎を構築することができる遮水性捨石ブロックの製造方法及びそれを使用した捨石基礎の構築方法の提供。【解決手段】遮水性捨石ブロックAの製造方法は、大気中に設置した型枠の底部にアスファルトマスチック混合物を打設し、その上複数の捨石2,2を均して敷設して捨石層7aを形成した後、捨石層7aの上部よりアスファルトマスチック混合物3を投入して捨石2,2間にアスファルトマスチック混合物3を充填した後、捨石層7b、7cを形成する作業と、捨石2,2間にアスファルトマスチック混合物を充填する作業3とを繰り返し、遮水性捨石ブロックAを形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、海面廃棄物処分場の周壁を構成するケーソン等の基礎となるマウンド状や層状等に形成される捨石基礎に使用される遮水性を備えた遮水性捨石ブロックの製造方法及びそれを使用した捨石基礎の構築方法に関する。
海面廃棄物処分場においては、処分場内外の遮水性を確保するため、周壁を構成するケーソン等の構造物が載置される捨石基礎についても遮水性が求められている箇所がある。
遮水性が求められる捨石基礎は、図9(a)に示すように、遮水層の一部となる区域に捨石30,30を配置し、捨石30,30…の上部より流動性のあるアスファルトマスチック混合物31を水中で投入し、捨石30,30間の隙間に加熱されたアスファルトマスチック混合物31を充填することによって処分場内外の遮水性を確保している(例えば、特許文献1を参照)。
一般に、捨石30,30が一段積みの場合では、水中においても捨石30,30間にアスファルトマスチック混合物3が充填されるが、図9(b)に示すように、捨石30,30が二段以上の多段積みの場合には、捨石30,30間に隙間なく充填されるか確認できない。
そこで、従来では、捨石間の空隙体積を予想し、アスファルトマスチック混合物の投入量で充填度合を管理することが一般的であった。
特開2009−85005号公報
しかしながら、上述の如き従来の技術では、捨石を二段以上の多段積みとする場合、予測した投入量のアスファルトマスチック混合物を投入したとしても、確実に捨石間の隙間にアスファルトマスチック混合物が充填されているかを確認する術がなかった。
例えば、図9(b)に示すように、捨石マウンド等の捨石基礎の上面側に配置された捨石30,30間にアスファルトマスチック混合物31が充填されている場合であっても、下段側の捨石30,30間に空隙32が残存しているおそれがあった。
このような場合には、水中で投入されたアスファルトマスチック混合物が海水によって急激に冷却されるため、アスファルトマスチック混合物の流動性が低下し、下段側の捨石間の空隙に上段側に充填されたアスファルトマスチック混合物が流入するまでに長い期間を必要とし、その分のアスファルトマスチック混合物を長期にわたって補充する必要があった。
また、下段側の捨石間に空隙が残存している場合には、アスファルトマスチック混合物の流動性が低下すると、捨石間の空隙にアスファルトマスチック混合物が充填され難く、捨石間に空隙が残存するおそれがあり、捨石基礎の遮水性が損なわれるおそれがあった。
アスファルトマスチック混合物の流動性を高める方法として、アスファルトマスチック混合物を加熱する方法が挙げられるが、アスファルトマスチック混合物を加熱しすぎると、捨石基礎の傾斜部に遮水性が求められる場合、その傾斜部の捨石間よりアスファルトマスチック混合物が流出してしまい、捨石間に空隙を生じさせるおそれがあった。
また、アスファルトマスチック混合物の流動性を確保するため、アスファルト材の混合量を高くすると、経済的な観点から利用価値が下がるという問題があった。
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、工期の短縮を図れ、遮水性の高い捨石基礎を構築することができる遮水性捨石ブロックの製造方法及びそれを使用した捨石基礎の構築方法の提供を目的としてなされたものである。
上述の如き従来の問題を解決するための請求項1に記載の発明の特徴は、大気中に設置した型枠の底部にアスファルトマスチック混合物を打設し、その上に複数の捨石を均して敷設して一層毎の捨石層を形成した後、該捨石層の上部よりアスファルトマスチック混合物を投入して前記捨石間にアスファルトマスチック混合物を充填した後、前記捨石層上に複数の捨石を均して敷設して一層毎の捨石層を形成する作業と、該捨石層上からアスファルトマスチック混合物を投入して、前記捨石間にアスファルトマスチック混合物を充填する作業とを繰り返し、多層に配置された捨石間がアスファルトマスチック混合物で充填された遮水性捨石ブロックを形成する遮水性捨石ブロックの製造方法にある。
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、有底のかご枠の側面を型枠板で囲んで前記型枠を形成し、前記かご枠内に多層に配置された捨石間にアスファルトマスチック混合物が充填されることにある。
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項1又は2の構成に加え、前記型枠内に温度センサを配置し、前記温度センサで計測した温度に基づき前記アスファルトマスチック混合物の充填を確認することにある。
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項1〜3の何れか一の構成に加え、前記捨石層の間に吊り具用固定部材を埋設したことにある。
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項1〜3の何れか一の構成に加え、前記型枠に移動用吊り具を設けたことにある。
請求項6に記載の発明の特徴は、構造物が載置される捨石基礎の構築方法において、大気中に設置した型枠の底部にアスファルトマスチック混合物を打設し、その上に複数の捨石を均して敷設して一層毎の捨石層を形成した後、該捨石層の上部よりアスファルトマスチック混合物を投入して前記捨石間にアスファルトマスチック混合物を充填した後、前記捨石層上に複数の捨石を均して敷設して一層毎の捨石層を形成する作業と、該捨石層上からアスファルトマスチック混合物を投入して、前記捨石間にアスファルトマスチック混合物を充填する作業とを繰り返し、多層に配置された捨石間がアスファルトマスチック混合物で充填された遮水性捨石ブロックを大気中で製造しておき、設置場所まで運搬した複数の前記遮水性捨石ブロックを水底部に設置し、前記遮水性捨石ブロック間にアスファルトマスチック混合物を充填し、前記捨石基礎を形成することを特徴とすることにある。
請求項7に記載の発明の特徴は、請求項6の構成に加え、捨石を積み上げて構築した既設基礎部間に複数の前記遮水性捨石ブロックを設置し、該遮水性捨石ブロック間及び前記既設基礎と遮水性捨石ブロックとの間にアスファルトマスチック混合物を充填し、前記捨石基礎を形成することにある。
請求項8に記載の発明の特徴は、請求項6又は7の構成に加え、前記水底面上に遮水性を有する下地材を打設して下地層を形成し、該下地層上に前記遮水性捨石ブロックを設置することにある。
請求項9に記載の発明の特徴は、請求項6〜8のいずれか一の構成に加え、前記遮水性捨石ブロック又は前記型枠に位置保持部用のスペーサーを設けたことにある。
本発明に係る遮水性捨石ブロックの製造方法は、請求項1に記載の構成を具備することによって、アスファルトマスチック混合物の流動性を確保し、捨石間に確実にアスファルトマスチック混合物を充填することができ、高品質の遮水性捨石ブロックを形成することができる。
また、本発明において、請求項2に記載の構成を具備することによって、アスファルトマスチック混合物の流出を防止し、ブロック状に形を保つことができる。
また、本発明において、請求項3に記載の構成を具備することによって、アスファルトマスチック混合物の充填状況を把握することができ、遮水性に優れた高品質の遮水性捨石ブロックを形成することができる。
さらに、本発明において、請求項4及び請求項5に記載の構成を具備することによって、遮水性捨石ブロックをクレーン等で吊り持ちできる。
また、本発明に係る捨石基礎の構築方法は、請求項6に記載の構成を具備することによって、遮水性に優れた高品質の捨石基礎を構築できるとともに、捨石の積み上げ作業及びアスファルトマスチック混合物の充填作業の時間短縮が可能となり、工期の短縮を図ることができる。
さらに、本発明において、請求項7に記載の構成を具備することによって、遮水性を確保しつつ、安価且つ短期に捨石基礎を構築することができる。
さらにまた、本発明において、請求項8に記載の構成を具備することによって、水底面の不陸を吸収し、遮水性捨石ブロックを安定して設置することができる。
また、本発明において、請求項9に記載の構成を具備することによって、遮水性捨石ブロックを水底部に設置する際に、遮水性捨石ブロック間に一定の空隙を設けることが出来る。
本発明に係る遮水性捨石ブロックの製造方法によって製造される遮水性捨石ブロックの断面図である。 本発明に係る遮水性捨石ブロックの製造方法の過程の概略を示す断面図である。 同上の遮水性捨石ブロックの製造方法の過程の概略を示す断面図である。 本発明に係る捨石基礎の構築方法により構築された捨石基礎の使用態様を示す断面図である。 (a)は同上の遮水性捨石ブロックの設置状態の概略を示す平面図、(b)は同縦断面図である。 (a)は同上の捨石基礎の概略を示す平面図、(b)は同縦断面図である。 本発明に係る捨石基礎の構築方法の他の態様を示す断面図である。 本発明に係る遮水性捨石ブロックの製造方法の他の実施態様を示す断面図である。 従来の捨石基礎の構築方法を説明するための断面図である。
次に、本発明に係る遮水性捨石ブロックの製造方法の実施態様を図1及び図2に示した実施例に基づいて説明する。尚、図中符号Aは、遮水性捨石ブロックである。
遮水性捨石ブロックAは、図1に示すように、鉄筋によって箱状に形成されたかご枠1と、かご枠1内に多段に配置された複数の捨石2,2…と、各捨石2,2…間に充填されたアスファルトマスチック混合物3とを備え、遮水性を有するブロック状に形成される。尚、図中符号4は移動用吊り具である。
この遮水性捨石ブロックAの製造方法は、図2(a)に示すように、先ず、大気中、例えば、陸上や作業船上に確保した地面の不陸を整正した後、地面9aに鉄板9bを敷設して平坦な製作ヤード9を構築する。
また、鉄板9b上に鉄筋によって上面が開口した箱状のかご枠1を作成し、更に、かご枠1の内底部に補強用鉄筋1a、1aを溶接で固定する。
そして、かご枠1の内側面及び底面にメッシュ状板材8を固定し、かご枠1の内側面及び底面をメッシュ状板材8で覆う。
また、かご枠1の各外側面にそれぞれ型枠板5を配置し、かご枠1の外周を囲む型枠を形成する。
次に、図2(b)に示すように、型枠内に配置されたかご枠1の底部にアスファルトマスチック混合物3を打設する。
アスファルトマスチック混合物3は、製造に先立ち、所定の配合にて試験練りを実施し、所定強度が得られるか品質確認を行った後、アスファルトプラントにて製造し、製造されたものをアスファルトクッカー車によって製作ヤード9に運搬する。
このアスファルトマスチック混合物3は、100℃〜130℃程度にまで加熱され、メッシュ板材8を透過しない程度の流動性をもった状態で型枠、即ち、かご枠1内に投入される。
次に、図2(c)〜図3(d)に示すように、かご枠1内に捨石2,2…を均して敷設し、一層毎の最下段の捨石層7aを形成するとともに、必要に応じて温度センサ6を捨石2,2間に配置する。尚、温度センサ6の設置位置は、上述の実施例に限定されず、かご枠1の底部や側面などの空隙が出来そうな場所に設置しても良く、捨石層7a〜7cの打ちつなぎ部に設置しても良い。
そして、その捨石層7aの上部より所定量のアスファルトマスチック混合物3を投入し、捨石2,2…間の隙間にアスファルトマスチック混合物3を充填する。
アスファルトマスチック混合物3の投入量は、捨石2,2…間の空隙体積を予想し、その予測された空隙体積に基づいて投入するとともに、捨石層7a上面部の状態を目視してその流入状態を確認しつつ決定する。
アスファルトマスチック混合物3は、100℃〜130℃程度にまで加熱され、メッシュ板材8を透過しない程度の流動性をもった状態で投入され、且つ、大気中、即ち、陸上又は作業船上等で行われるため、急激に温度が低下することなく、十分な流動性を確保したまま捨石2,2…間の空隙に流れ込み充填される。
その際、温度センサ6が設置されている場合には、アスファルトマスチック混合物3の投入から数秒で温度が上昇を開始し、30秒〜1分後には、100℃以上にまで上昇し、アスファルトマスチック混合物3が捨石2,2間まで流入したことを確認することができる。
また、アスファルトマスチック混合物3の流入状況を確認しつつ、必要に応じて、型枠内に加熱ロッドを加熱した状態で貫入し、加熱ロッドの加熱によってアスファルトマスチック混合物3の流動性を増した状態とし、棒状の部材等でアスファルトマスチック混合物3を捨石2,2…間に押し込む。
その後、図3(e)に示すように、最下段の捨石層7a上に複数の捨石2,2…を均して敷設し、一層毎の二段目の捨石層7bを形成する作業を行い、その捨石層7b上からアスファルトマスチック混合物3を投入して、捨石2,2…間にアスファルトマスチック混合物3を充填する作業を行う。
さらに、図3(f)に示すように、捨石層7b上に複数の捨石2,2…を均して敷設して一層毎の捨石層7cを形成する作業と、捨石層7c上からアスファルトマスチック混合物3を投入して、捨石2,2…間にアスファルトマスチック混合物3を充填する作業とを繰り返す。
また、アスファルトマスチック混合物3の流入状況を確認しつつ、必要に応じて、型枠内に加熱ロッドを加熱した状態で貫入し、加熱ロッドの加熱によってアスファルトマスチック混合物3の流動性を増した状態とし、棒状の部材等でアスファルトマスチック混合物3を捨石2,2…間に押し込む。
そして、型枠板5に囲まれたかご枠1内でアスファルトマスチック混合物3を養生させ、多層に配置された捨石2,2…間がアスファルトマスチック混合物3で充填された遮水性捨石ブロックAを形成する。
尚、この遮水性捨石ブロックAは、アスファルトマスチック混合物3の流動性が低くなったら、型枠板5を取り外し、所定の箇所に仮置きしておく。また、仮置きする際は、アスファルトマスチック混合物3の温度上昇の防止のため、上部に遮光性のシートで覆っておくことが望ましい。また、気温上昇が激しい時期では、設置直前まで型枠板5を設置しておいてもよい。
また、遮水性捨石ブロックAの保管時においては、遮水性捨石ブロックA内部に設置した温度センサ6の温度変化を用いても品質管理をするようにしても良い。
次に、上述した遮水性捨石ブロックAを使用した捨石基礎の構築方法について説明する。尚、上述の実施例と同様の構成には、同一符号を付して説明する。
図4は、本発明によって構築される捨石基礎10の使用態様の一例を示し、捨石基礎10上に海面廃棄物処分場の周壁を構成するケーソン等の構造物11が載置されている。
この捨石基礎10は、多層に配置された捨石2,2…間がアスファルトマスチック混合物3で充填された遮水性捨石ブロックAを水底部12に間隔を置いて設置し、遮水性捨石ブロックA,A間にアスファルトマスチック混合物13を充填することによって形成し、海面廃棄物処分場内外を遮水できるようになっている。
以下に、捨石基礎10の具体的な構築手順を図5、図6に基づいて説明する。
先ず、大気中、即ち、陸上や作業船上において上述した製造方法によって必要数の遮水性捨石ブロックAを製造しておき、その遮水性捨石ブロックAを移動用吊り具4,4を介してクレーン等で吊り上げて作業船に積載して施工現場まで運搬する。
また、作業船への積込み時及び設置作業の前に、遮水性捨石ブロックAの底面及び側面を目視により確認し、アスファルトマスチック混合物3が捨石2,2間に充填されているかを確認する。
尚、アスファルトマスチック混合物3の充填状況の確認は、アスファルトマスチック混合物3の温度をメッシュ板材8を透過しない程度の流動性が保たれる範囲としたことによって、アスファルトマスチック混合物3がメッシュ状板材8から外部に大幅に流出することなく、メッシュ目より少々飛び出る程度で止まるので、メッシュ状板材8の外側から確認することができる。
そして、万が一、遮水性捨石ブロックAの捨石2,2間に空隙が生じている場合にはアスファルトマスチック混合物3を補充する。
次に、ジャエットポンプやエアーリフトを使用して排泥清掃を実施した水底面上に遮水性を有する下地材を打設し、下地層14を形成する。尚、下地層14は、アスファルトマスチック混合物、アスファルトマット、水中コンクリート等の遮水性を有する材料のものであればよい。
下地層14が形成されたら、遮水性捨石ブロックAをクレーンで吊り上げて、図5に示すように、下地層14上にスペーサー15,15を介して所定の間隔(例えば、約100mm〜200mm)を置いて遮水性捨石ブロックA,A…を設置する。
なお、遮水性捨石ブロックAには、その側面に鉄筋等からなるかご枠1を折りたたんだ状態で取付けておき、そのかご枠1を遮水性捨石ブロックAの敷設後に広げ、隣接する遮水性捨石ブロックAと所定の間隔を確保するためのスペーサーとして使用しても良い。
その際、遮水性捨石ブロックAを下地層14上に設置することによって、遮水性捨石ブロックAのアスファルトマスチック混合物3と下地層14とが互いに水底面の不陸を吸収し、各遮水性捨石ブロックAのレベルを揃えて設置できるようになっている。
また、遮水性捨石ブロックA,A…を設置した際に、両最端部に配置された遮水性捨石ブロックA,Aが動かないよう固定するために捨石を投入しても良い。
次に、図6に示すように、各遮水性捨石ブロックA,A間に130〜160℃程度に加熱し、水中での流動を確保した状態のアスファルトマスチック混合物13を打設し、遮水性捨石ブロックA、A間にアスファルトマスチック混合物13を充填し、捨石基礎10を形成する。
その際、アスファルトマスチック混合物13は、図6(b)に示すように、遮水性捨石ブロックAの高さhより高い位置まで打設する。
尚、遮水性捨石ブロックAを複数段に重ねて設置して捨石基礎10を形成する場合には、前記の作業を所定の段数となるまで繰り返し行う。また、複数段に遮水性捨石ブロックA,Aを設置する際の捨石ブロックの設置位置は、下段と同方向でも良く、下段の遮水性捨石ブロックA,Aを横方向に横断する向きに設置してもよい。
この捨石基礎10は、捨石基礎10上にケーソン等の構造物11を載置させることによって、ケーソン等の構造物11によって遮水性捨石ブロックA,A間に充填したアスファルトマスチック混合物13が押圧され、アスファルトマスチック混合物13が遮水性捨石ブロックA側及び水底面側に押し込まれ、アスファルトマスチック混合物3と遮水性捨石ブロックA及び水底面が密着し、高い遮水性が確保される。
尚、上述の実施例では、遮水性捨石ブロックAのみを使用して捨石基礎10を形成した例について説明したが、例えば、図7に示すような態様であってもよい。
この捨石基礎22は、図7に示すように、捨石2,2を積み上げて構築した既設基礎部20,20間に複数の遮水性捨石ブロックAを設置し、遮水性捨石ブロックA,A…からなるブロック式基礎部21を形成する。
その際、既設基礎部20の端部には、図7(b)に示すように、アスファルトマスチック混合物13が既設基礎部20側に流出しないようにするために不織布23を配置しておき、不織布23の間に遮水性捨石ブロックA,A…を配置するとともに、遮水性捨石ブロックA,A間にアスファルトマスチック混合物13を充填し、捨石基礎22を形成する。
また、遮水性捨石ブロックA, A…を設置した際に、既設基礎部20と両最端部に配置された遮水性捨石ブロックA,Aが動かないように固定するための捨石を投入しても良い。
尚、遮水性捨石ブロックAの態様は、図1に示すものに限定されず、例えば、図8に示すように、最下段の捨石層7aの上に吊り具用固定部材24を配置しておき、吊り具用固定部材24に固定された吊り具25を介してクレーン等で吊り上げられるようにしてもよく、移動用吊り具4と吊り具25とを併用してもよい。
また、上述の実施例では、遮水性捨石ブロックA,Aを脱型した後に水底部に設置した例について説明したが、脱型せずに型枠ごと遮水性捨石ブロックA,A…として設置するようにしてもよい。その際、型枠に移動用吊り具を設けてもよい。
遮水性捨石ブロックAを型枠から脱型せずに使用する場合には、型枠に遮水性捨石ブロックA,A間を一定の間隔に保持できる位置保持用のスペーサーを突設しておくことによって、遮水性捨石ブロックA,A間に所定の間隔(例えば、約100mm〜200mm)を設けることができる。
A 遮水性捨石ブロック
1 かご枠
2 捨石
3 アスファルトマスチック混合物
4 移動用吊り具
5 型枠
6 温度センサ
7a〜7c 捨石層
8 メッシュ状板材
10 捨石基礎
11 構造物(ケーソン)
12 水底部
13 アスファルトマスチック混合物
14 下地層
15 スペーサー
20 既設基礎部
21 ブロック式基礎部
22 基礎捨石
23 板吊り具用固定部材
24 吊り具
25 不織布

Claims (9)

  1. 大気中に設置した型枠の底部にアスファルトマスチック混合物を打設し、その上に複数の捨石を均して敷設して一層毎の捨石層を形成した後、該捨石層の上部よりアスファルトマスチック混合物を投入して前記捨石間にアスファルトマスチック混合物を充填した後、前記捨石層上に複数の捨石を均して敷設して一層毎の捨石層を形成する作業と、該捨石層上からアスファルトマスチック混合物を投入して、前記捨石間にアスファルトマスチック混合物を充填する作業とを繰り返し、多層に配置された捨石間がアスファルトマスチック混合物で充填された遮水性捨石ブロックを形成することを特徴とする遮水性捨石ブロックの製造方法。
  2. 有底のかご枠の側面を型枠板で囲んで前記型枠を形成し、前記かご枠内に多層に配置された捨石間にアスファルトマスチック混合物が充填される請求項1に記載の遮水性捨石ブロックの製造方法。
  3. 前記型枠内に温度センサを配置し、前記温度センサで計測した温度に基づき前記アスファルトマスチック混合物の充填を確認する請求項1又は2に記載の遮水性捨石ブロックの製造方法。
  4. 前記捨石層の間に吊り具用固定部材を埋設した請求項1〜3の何れか一に記載の遮水性捨石ブロックの製造方法。
  5. 前記型枠に移動用吊り具を設けた請求項1〜3の何れか一に記載の遮水性捨石ブロックの製造方法。
  6. 構造物が載置される捨石基礎の構築方法において、
    大気中に設置した型枠の底部にアスファルトマスチック混合物を打設し、その上に複数の捨石を均して敷設して一層毎の捨石層を形成した後、該捨石層の上部よりアスファルトマスチック混合物を投入して前記捨石間にアスファルトマスチック混合物を充填した後、前記捨石層上に複数の捨石を均して敷設して一層毎の捨石層を形成する作業と、該捨石層上からアスファルトマスチック混合物を投入して、前記捨石間にアスファルトマスチック混合物を充填する作業とを繰り返し、多層に配置された捨石間がアスファルトマスチック混合物で充填された遮水性捨石ブロックを大気中で製造しておき、
    設置場所まで運搬した複数の前記遮水性捨石ブロックを水底部に設置し、前記遮水性捨石ブロック間にアスファルトマスチック混合物を充填し、前記捨石基礎を形成することを特徴とする捨石基礎の構築方法。
  7. 捨石を積み上げて構築した既設基礎部間に複数の前記遮水性捨石ブロックを設置し、該遮水性捨石ブロック間及び前記既設基礎と遮水性捨石ブロックとの間にアスファルトマスチック混合物を充填し、前記捨石基礎を形成する請求項6に記載の捨石基礎の構築方法。
  8. 前記水底面上に遮水性を有する下地材を打設して下地層を形成し、該下地層上に前記遮水性捨石ブロックを設置する請求項6又は7に記載の捨石基礎の構築方法。
  9. 前記遮水性捨石ブロック又は前記型枠に位置保持部用のスペーサーを設けた請求項6〜8のいずれか一に記載の捨石基礎の構築方法。
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