JP2662548B2 - 自動電圧切替温風器 - Google Patents
自動電圧切替温風器Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘアードライヤ等
の温風器の自動電圧切替えに関する。 【0002】 【従来の技術】従来からヘアードライヤ等の消費電力の
大きい電気機器の自動電圧切替回路としては、手動スイ
ッチによりヒータやモータの分圧抵抗を切替えるように
したものが多く用いられている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、この構成で
は、使用者が商用電源の電圧に応じてスイッチを切替え
る手間がかかるとともに、誤使用した場合に、機器を損
傷したり、発火する等の危険がある。また、各国の電源
電圧は100V,120V,220V,240V等多様
であり、全ての電圧に対応するには、スイッチが煩雑に
なる等の欠点がある。 【0004】また、インバータ電源のような、入力電源
が異なった場合でもフィードバックをかけることにより
一定電圧を取り出し得る電源を用いることもできるが、
温風器のような消費電力の大きな負荷に対しては電源の
構成が大型化し、携帯に適しないとともに回路も複雑と
なるといった問題を有する。 【0005】本発明は、各国の電源電圧が低電圧電源地
域(100V,110V,120V)と高電圧電源地域
(200V,220V,240V)に大別されることに
注目してなされたもので、電源電圧が異なる場合におい
ても、使用者の手を煩わせることなく、使用でき、しか
も風温、風量等の特性を同等にでき、しかも小型で安価
な自動電圧切替温風器を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ファン駆動用のモータと、一部短絡によ
る切替えにより低電圧電源用と高電圧電源用とを形成す
る前記ヒータ構成およびモータの分圧抵抗構成と、電源
電圧検出手段と、前記電源電圧検出手段の出力に応じ
て、前記ヒータ構成とモータの分圧抵抗構成とを切替え
るそれぞれのスイッチング手段とを備え、ヒータ構成を
切替えるスイッチング手段が1トランスファ接点構成の
リレーであり、モータの分圧抵抗構成を切替えるスイッ
チング手段が双方向性3端子サイリスタであり、前記リ
レーのコモン端子と前記ヒータ構成の短絡すべき一端と
前記サイリスタの第1端子を接続し、前記リレーの他端
子を前記ヒータ構成の短絡すべき他端に接続し、前記リ
レーのさらに他の端子を前記サイリスタのゲートに接続
し、低電圧電源時には前記リレーにより前記ヒータ構成
の一部を短絡し、一方、前記サイリスタをオンにし、前
記モータの分圧抵抗構成の一部を短絡して前記ヒータ構
成およびモータの分圧抵抗構成を低電圧電源構成とし、
高電圧電源時には前記リレーにより前記サイリスタの第
1端子とゲート間を短絡して前記サイリスタをオフに
し、前記ヒータ構成および前記モータの分圧抵抗構成が
短絡されることなく高電圧電源構成となるようにしたも
のである(請求項1)。 【0007】上記構成によれば、低電圧電源時には、リ
レーによりヒータ構成の一部が短絡されてヒータ構成の
一部に低電圧が印加されるとともに、双方向性3端子サ
イリスタがオンにされ、モータの分圧抵抗構成の一部が
短絡されてモータに所要の電圧が印加される。一方、高
電圧電源時には、リレーの作動によりヒータ構成の全体
に高電圧が印加されるとともに、双方向性3端子サイリ
スタの第1端子とゲート間が短絡されて双方向性3端子
サイリスタがオフにされ、モータには低電圧時と同様
に、所要の電圧が印加される。そして、ヒータ及びモー
タの分圧抵抗が短絡されることなく、低電圧電源用構成
から高電圧電源構成に移行する。 【0008】請求項2記載の発明では、前記双方向性3
端子サイリスタの第2端子とゲート間に低電圧電源時に
短絡すべきモータの分圧抵抗を接続したので、前記双方
向性3端子サイリスタの第2端子とゲート間に、低電圧
電源時に短絡すべきモータの分圧抵抗が接続され、別個
の抵抗が不要になる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明をドライヤに適用し
た実施形態について図面とともに説明する。図1は電気
回路構成を、図2は温度センサの特性を、図3はドライ
ヤの断面構成を示す。 【0010】図1において、商用電源1にスイッチ2
(2a,2b)と位相制御回路11とヒータ9が直列に
接続され、また、スイッチ2aと整流器22とモータの
分圧抵抗10がリレー8を介して直列に接続され、この
整流器22の出力には定電圧回路18を介してモータ2
3が接続され、さらに、スイッチ2aと電源電圧検出回
路3が直列に接続されている。 【0011】また、位相制御回路11においては、コン
デンサ15とヒータ9に対してドライヤの吐出口30
(図3)側に設置された温度センサ13とセンサ保護用
抵抗14とが直列に接続され、この直列回路と並列に双
方向性3端子サイリスタ12が接続され、このサイリス
タ12のゲートと、前記コンデンサ15とセンサ保護用
抵抗14の接続点との間に、トリガ素子16とトリガ素
子保護用抵抗17の直列回路が接続されている。温度セ
ンサ13は正特性サーミスタ(PTC)であり、その特
性は図2に示すごとくである。 【0012】一方、モータの定電圧回路18において
は、抵抗21とツェナーダイオード20が直列に接続さ
れ、前記抵抗21と並列にトランジスタ19のコレクタ
とベースが接続され、トランジスタ19のエミッタが出
力としてモータ23に接続されている。 【0013】また、電源電圧検出回路3においては、分
圧抵抗4と整流器5が直列に接続され、整流器5の出力
端子にリレー8の駆動コイル8aと調整用抵抗7と平滑
コンデンサ6が並列に接続されている。ここでリレー8
は1トランスファの接点構成であり、リレー8のコモン
(C)端子を低電圧電源時に短絡すべきヒータ9aの一
端とサイリスタ27のT1端子に接続し、リレー8のノ
ーマルクローズ(NC)端子をヒータ9aの他端(ヒー
タ9aと9bの中点)に接続し、リレー8のノーマルオ
ープン(NO)端子をサイリスタ27のゲート(G)端
子に接続し、低電圧電源時に短絡すべきモータの分圧抵
抗10aをサイリスタ27のゲート(G)端子とT2端
子間に接続している。なお、端子T2はモータ分圧抵抗
10aと10bの中点に接続されている。 【0014】図3において、ドライヤ本体ハウジングは
空気の吸込口29、温風の吐出口30を有し、内部には
送風用モータ23により回転駆動されるファン28、温
風を得るためのヒータ9、吐出口30側で温風温度を検
知する温度センサ13などを装備している。 【0015】次に、上記構成の動作について説明する。
スイッチ2a,2bをオンして商用電源1が印加される
と、まず電源電圧検出回路3においては、分圧抵抗4、
整流器5を介して、リレー8の駆動コイル8aに電圧が
印加される。ここで調整用抵抗7はリレー8が低電圧電
源と高電圧電源の中間の電圧で動作するように設定され
ている。また、平滑コンデンサ6はリレー8の電源を平
滑して、リレーの動作を確実にし、寿命を伸ばすための
ものである。 【0016】かくして、リレー8の駆動コイル8aに電
圧が印加されると、上記構成により、低電圧電源時は電
源電圧検出回路3によりリレー8は動作せず、リレー8
のC端子はNc端子と接続され、ヒータ9aが短絡され
る。一方、サイリスタ27のT1端子とG端子はリレー
8により短絡されることがなく、T1端子とT2端子間
には整流器22、モータの分圧抵抗10bを介して電源
が供給され、T1端子とG端子間には整流器22、モー
タの分圧抵抗10a,10bを介して電源が供給され、
T1端子とG端子間に電位差が生じて電流が流れること
により、サイリスタ27がオンする。サイリスタ27が
オンするとT1端子とT2端子間が導通するため、モー
タの分圧抵抗10a間には電位差がほとんどなくなり、
モータの分圧抵抗10aは短絡された状態となる。サイ
リスタ27は一旦オンすると、T1端子とG端子間に電
流が流れなくなってもオン状態が保持される。これによ
り、ヒータ9aとモータの分圧抵抗10aは短絡され
る。 【0017】一方、高電圧電源時は電源電圧検出回路3
により、リレー8が動作し、リレー8のC端子はNo端
子と接続され、ヒータはヒータ9aと9bの直列構成と
なる。また、リレー8のC端子とNo端子が短絡するた
め、サイリスタ27のT1端子とG端子が短絡され、T
1端子とG端子間に電位差が生じず電流も流れないこと
により、サイリスタ27はオフとなり、モータの分圧抵
抗は分圧抵抗10aと10bの直列構成となる。このた
め、モータの定電圧回路18には、リレーのC端子、N
O端子、モータの分圧抵抗10a,10b、整流器22
を介して商用電源1が供給される。 【0018】ここでモータの分圧抵抗10aと10bの
抵抗値は低電圧電源の最低電圧100V時と高電圧電源
の最低電圧200Vで同じ電圧がモータの定電圧回路1
8に供給されるように設定しておく。一方、モータの定
電圧回路18では低電圧電源地域での電圧の差(100
〜120V)および高電圧電源地域での電圧の差(20
0〜240V)があっても、ほぼツェナーダイオード2
0のツェナー電圧がモータ23に印加される。したがっ
てモータ23は電源電圧に関係なく一定の電圧が供給さ
れ、常に一定の回転数となるためドライヤの風量も一定
となる。 【0019】一方、位相制御回路11には低電圧電源で
はヒータ9bが接続され、高電圧電源ではヒータ9a,
9bが直列に接続される。ここで、ヒータ9aと9bの
抵抗値およびその比は、低電圧電源の最低電圧100V
時と高電圧電源の最低電圧200V時とで電力が同等に
なるように設定しておく。 【0020】かくして、ヒータ9を介して電源が接続さ
れると温度センサ13、センサ保護用抵抗14を通して
コンデンサ15が充電されていく。このコンデンサ15
の端子間電圧がトリガ素子16の設定電圧に達すると、
トリガ素子16が導通してサイリスタ12のゲートGと
端子T1間に電流が流れ、サイリスタ12の端子T1,
T2間が導通する。これにより、ヒータ9に電源が供給
され、モータ23とファン28の回転により吸込口29
より吸込んだ空気がヒータ9で暖められて、温風が吐出
口30より吐出される。この風温は温度センサ13によ
り検出され、風温が上昇するとともに温度センサ13の
抵抗値も徐々に大きくなり、キューリ温度Tcを越える
と急激に抵抗値が大きくなり、位相角が大きくなってサ
イリスタ12の導通時間が短くなり、ヒータ9への電力
が抑えられて、温度センサ13の特性と設定場所で決め
られた一定温度で風温が安定する。 【0021】ここに、室温の変化等の外乱が入った場合
でも、温度センサ13を用いた位相制御回路11の働き
により一定の風温が得られる。また、ヒータ9への通電
は、商用電源1の電圧が異なる場合でも、電圧の低いと
きには位相角の小さな所で安定し、電圧の高い時には位
相角の大きな所で安定して、ヒータ9への電力がほぼ同
じとなり、電源電圧に関係なく風温は一定に制御され
る。 【0022】なお、前記センサ保護用抵抗14は温度セ
ンサ13に直列に挿入されているが、これは温度センサ
13が低電圧電源としての耐電圧しかなくても高電圧電
源でも使用できるようにするためである。温度センサ1
3が高電圧で破壊するのは、室温時の抵抗値が小さいた
め、センサ保護用抵抗14がなければ、高電圧で大電流
が流れるためであり、保護用抵抗14を挿入したことに
よりセンサに流れる電流を規定値以下に抑えることがで
き、したがって低電圧用のセンサでも高電圧での使用が
可能となる。また、センサ保護用抵抗14の抵抗値は温
度センサ13の通常動作時の抵抗値に比べると小さく、
温度センサ13の特性には影響しないので位相制御性能
もほとんど変らない。 【0023】また、コンデンサ24、チョークコイル2
5はモータ23や位相制御回路11からのノイズを低減
するためのものであり、サーモ26は異常時の安全のた
めのものである。 【0024】次にスイッチ2aをオン、スイッチ2bを
オフすることにより、ヒータ9へは電源が供給されず、
電源電圧検出回路3、リレー8、モータ分圧抵抗10、
定電圧回路18、モータ23にのみ電源が供給され、電
源電圧が異なる場合でもモータ23、ファン28が同じ
回転数で回転し、吸込口29より吸込んだ空気をそのま
ま吐出口30より吐出するため冷風が得られる。 【0025】また、このサイリスタ27としてはモータ
電流が小さいため、非常に小型小容量のサイリスタを使
用することができる。 【0026】本実施形態によれば、サイリスタ27のゲ
ート端子への電源供給抵抗をモータ分圧抵抗10aと共
用したため、本来なら高電力の抵抗を用いる必要があっ
たものが不要となる利点がある。 【0027】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、低電圧電
源(100〜120V)と高電圧電源(200〜240
V)に対応してリレーを切替え、この切り替えによって
サイリスタをオンオフに切替えるように構成したので、
サイリスタ切替えのための構成を簡易にしながら、電源
電圧が異なる場合でも使用者がスイッチ等を切替操作す
る必要がなく、使い勝手の向上を図ることができる。ま
た電圧の自動切替のための大掛かりな電源構成なども必
要でなく、この結果、小型で、かつ安価な自動電圧切替
温風器を提供できる。 【0028】また、モータとヒータとを別個に電源電圧
に応じて制御するようにしたため、モータをヒータ分圧
で使用した場合には得られなかった冷風を得ることも可
能となる。更に、ヒータ構成およびモータの分圧抵抗構
成を一部短絡による切替えにより低電圧電源用と高電圧
電源用とを形成するようにしたので、リレー端子の接点
間で電源短絡が生じない。
の温風器の自動電圧切替えに関する。 【0002】 【従来の技術】従来からヘアードライヤ等の消費電力の
大きい電気機器の自動電圧切替回路としては、手動スイ
ッチによりヒータやモータの分圧抵抗を切替えるように
したものが多く用いられている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、この構成で
は、使用者が商用電源の電圧に応じてスイッチを切替え
る手間がかかるとともに、誤使用した場合に、機器を損
傷したり、発火する等の危険がある。また、各国の電源
電圧は100V,120V,220V,240V等多様
であり、全ての電圧に対応するには、スイッチが煩雑に
なる等の欠点がある。 【0004】また、インバータ電源のような、入力電源
が異なった場合でもフィードバックをかけることにより
一定電圧を取り出し得る電源を用いることもできるが、
温風器のような消費電力の大きな負荷に対しては電源の
構成が大型化し、携帯に適しないとともに回路も複雑と
なるといった問題を有する。 【0005】本発明は、各国の電源電圧が低電圧電源地
域(100V,110V,120V)と高電圧電源地域
(200V,220V,240V)に大別されることに
注目してなされたもので、電源電圧が異なる場合におい
ても、使用者の手を煩わせることなく、使用でき、しか
も風温、風量等の特性を同等にでき、しかも小型で安価
な自動電圧切替温風器を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ファン駆動用のモータと、一部短絡によ
る切替えにより低電圧電源用と高電圧電源用とを形成す
る前記ヒータ構成およびモータの分圧抵抗構成と、電源
電圧検出手段と、前記電源電圧検出手段の出力に応じ
て、前記ヒータ構成とモータの分圧抵抗構成とを切替え
るそれぞれのスイッチング手段とを備え、ヒータ構成を
切替えるスイッチング手段が1トランスファ接点構成の
リレーであり、モータの分圧抵抗構成を切替えるスイッ
チング手段が双方向性3端子サイリスタであり、前記リ
レーのコモン端子と前記ヒータ構成の短絡すべき一端と
前記サイリスタの第1端子を接続し、前記リレーの他端
子を前記ヒータ構成の短絡すべき他端に接続し、前記リ
レーのさらに他の端子を前記サイリスタのゲートに接続
し、低電圧電源時には前記リレーにより前記ヒータ構成
の一部を短絡し、一方、前記サイリスタをオンにし、前
記モータの分圧抵抗構成の一部を短絡して前記ヒータ構
成およびモータの分圧抵抗構成を低電圧電源構成とし、
高電圧電源時には前記リレーにより前記サイリスタの第
1端子とゲート間を短絡して前記サイリスタをオフに
し、前記ヒータ構成および前記モータの分圧抵抗構成が
短絡されることなく高電圧電源構成となるようにしたも
のである(請求項1)。 【0007】上記構成によれば、低電圧電源時には、リ
レーによりヒータ構成の一部が短絡されてヒータ構成の
一部に低電圧が印加されるとともに、双方向性3端子サ
イリスタがオンにされ、モータの分圧抵抗構成の一部が
短絡されてモータに所要の電圧が印加される。一方、高
電圧電源時には、リレーの作動によりヒータ構成の全体
に高電圧が印加されるとともに、双方向性3端子サイリ
スタの第1端子とゲート間が短絡されて双方向性3端子
サイリスタがオフにされ、モータには低電圧時と同様
に、所要の電圧が印加される。そして、ヒータ及びモー
タの分圧抵抗が短絡されることなく、低電圧電源用構成
から高電圧電源構成に移行する。 【0008】請求項2記載の発明では、前記双方向性3
端子サイリスタの第2端子とゲート間に低電圧電源時に
短絡すべきモータの分圧抵抗を接続したので、前記双方
向性3端子サイリスタの第2端子とゲート間に、低電圧
電源時に短絡すべきモータの分圧抵抗が接続され、別個
の抵抗が不要になる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明をドライヤに適用し
た実施形態について図面とともに説明する。図1は電気
回路構成を、図2は温度センサの特性を、図3はドライ
ヤの断面構成を示す。 【0010】図1において、商用電源1にスイッチ2
(2a,2b)と位相制御回路11とヒータ9が直列に
接続され、また、スイッチ2aと整流器22とモータの
分圧抵抗10がリレー8を介して直列に接続され、この
整流器22の出力には定電圧回路18を介してモータ2
3が接続され、さらに、スイッチ2aと電源電圧検出回
路3が直列に接続されている。 【0011】また、位相制御回路11においては、コン
デンサ15とヒータ9に対してドライヤの吐出口30
(図3)側に設置された温度センサ13とセンサ保護用
抵抗14とが直列に接続され、この直列回路と並列に双
方向性3端子サイリスタ12が接続され、このサイリス
タ12のゲートと、前記コンデンサ15とセンサ保護用
抵抗14の接続点との間に、トリガ素子16とトリガ素
子保護用抵抗17の直列回路が接続されている。温度セ
ンサ13は正特性サーミスタ(PTC)であり、その特
性は図2に示すごとくである。 【0012】一方、モータの定電圧回路18において
は、抵抗21とツェナーダイオード20が直列に接続さ
れ、前記抵抗21と並列にトランジスタ19のコレクタ
とベースが接続され、トランジスタ19のエミッタが出
力としてモータ23に接続されている。 【0013】また、電源電圧検出回路3においては、分
圧抵抗4と整流器5が直列に接続され、整流器5の出力
端子にリレー8の駆動コイル8aと調整用抵抗7と平滑
コンデンサ6が並列に接続されている。ここでリレー8
は1トランスファの接点構成であり、リレー8のコモン
(C)端子を低電圧電源時に短絡すべきヒータ9aの一
端とサイリスタ27のT1端子に接続し、リレー8のノ
ーマルクローズ(NC)端子をヒータ9aの他端(ヒー
タ9aと9bの中点)に接続し、リレー8のノーマルオ
ープン(NO)端子をサイリスタ27のゲート(G)端
子に接続し、低電圧電源時に短絡すべきモータの分圧抵
抗10aをサイリスタ27のゲート(G)端子とT2端
子間に接続している。なお、端子T2はモータ分圧抵抗
10aと10bの中点に接続されている。 【0014】図3において、ドライヤ本体ハウジングは
空気の吸込口29、温風の吐出口30を有し、内部には
送風用モータ23により回転駆動されるファン28、温
風を得るためのヒータ9、吐出口30側で温風温度を検
知する温度センサ13などを装備している。 【0015】次に、上記構成の動作について説明する。
スイッチ2a,2bをオンして商用電源1が印加される
と、まず電源電圧検出回路3においては、分圧抵抗4、
整流器5を介して、リレー8の駆動コイル8aに電圧が
印加される。ここで調整用抵抗7はリレー8が低電圧電
源と高電圧電源の中間の電圧で動作するように設定され
ている。また、平滑コンデンサ6はリレー8の電源を平
滑して、リレーの動作を確実にし、寿命を伸ばすための
ものである。 【0016】かくして、リレー8の駆動コイル8aに電
圧が印加されると、上記構成により、低電圧電源時は電
源電圧検出回路3によりリレー8は動作せず、リレー8
のC端子はNc端子と接続され、ヒータ9aが短絡され
る。一方、サイリスタ27のT1端子とG端子はリレー
8により短絡されることがなく、T1端子とT2端子間
には整流器22、モータの分圧抵抗10bを介して電源
が供給され、T1端子とG端子間には整流器22、モー
タの分圧抵抗10a,10bを介して電源が供給され、
T1端子とG端子間に電位差が生じて電流が流れること
により、サイリスタ27がオンする。サイリスタ27が
オンするとT1端子とT2端子間が導通するため、モー
タの分圧抵抗10a間には電位差がほとんどなくなり、
モータの分圧抵抗10aは短絡された状態となる。サイ
リスタ27は一旦オンすると、T1端子とG端子間に電
流が流れなくなってもオン状態が保持される。これによ
り、ヒータ9aとモータの分圧抵抗10aは短絡され
る。 【0017】一方、高電圧電源時は電源電圧検出回路3
により、リレー8が動作し、リレー8のC端子はNo端
子と接続され、ヒータはヒータ9aと9bの直列構成と
なる。また、リレー8のC端子とNo端子が短絡するた
め、サイリスタ27のT1端子とG端子が短絡され、T
1端子とG端子間に電位差が生じず電流も流れないこと
により、サイリスタ27はオフとなり、モータの分圧抵
抗は分圧抵抗10aと10bの直列構成となる。このた
め、モータの定電圧回路18には、リレーのC端子、N
O端子、モータの分圧抵抗10a,10b、整流器22
を介して商用電源1が供給される。 【0018】ここでモータの分圧抵抗10aと10bの
抵抗値は低電圧電源の最低電圧100V時と高電圧電源
の最低電圧200Vで同じ電圧がモータの定電圧回路1
8に供給されるように設定しておく。一方、モータの定
電圧回路18では低電圧電源地域での電圧の差(100
〜120V)および高電圧電源地域での電圧の差(20
0〜240V)があっても、ほぼツェナーダイオード2
0のツェナー電圧がモータ23に印加される。したがっ
てモータ23は電源電圧に関係なく一定の電圧が供給さ
れ、常に一定の回転数となるためドライヤの風量も一定
となる。 【0019】一方、位相制御回路11には低電圧電源で
はヒータ9bが接続され、高電圧電源ではヒータ9a,
9bが直列に接続される。ここで、ヒータ9aと9bの
抵抗値およびその比は、低電圧電源の最低電圧100V
時と高電圧電源の最低電圧200V時とで電力が同等に
なるように設定しておく。 【0020】かくして、ヒータ9を介して電源が接続さ
れると温度センサ13、センサ保護用抵抗14を通して
コンデンサ15が充電されていく。このコンデンサ15
の端子間電圧がトリガ素子16の設定電圧に達すると、
トリガ素子16が導通してサイリスタ12のゲートGと
端子T1間に電流が流れ、サイリスタ12の端子T1,
T2間が導通する。これにより、ヒータ9に電源が供給
され、モータ23とファン28の回転により吸込口29
より吸込んだ空気がヒータ9で暖められて、温風が吐出
口30より吐出される。この風温は温度センサ13によ
り検出され、風温が上昇するとともに温度センサ13の
抵抗値も徐々に大きくなり、キューリ温度Tcを越える
と急激に抵抗値が大きくなり、位相角が大きくなってサ
イリスタ12の導通時間が短くなり、ヒータ9への電力
が抑えられて、温度センサ13の特性と設定場所で決め
られた一定温度で風温が安定する。 【0021】ここに、室温の変化等の外乱が入った場合
でも、温度センサ13を用いた位相制御回路11の働き
により一定の風温が得られる。また、ヒータ9への通電
は、商用電源1の電圧が異なる場合でも、電圧の低いと
きには位相角の小さな所で安定し、電圧の高い時には位
相角の大きな所で安定して、ヒータ9への電力がほぼ同
じとなり、電源電圧に関係なく風温は一定に制御され
る。 【0022】なお、前記センサ保護用抵抗14は温度セ
ンサ13に直列に挿入されているが、これは温度センサ
13が低電圧電源としての耐電圧しかなくても高電圧電
源でも使用できるようにするためである。温度センサ1
3が高電圧で破壊するのは、室温時の抵抗値が小さいた
め、センサ保護用抵抗14がなければ、高電圧で大電流
が流れるためであり、保護用抵抗14を挿入したことに
よりセンサに流れる電流を規定値以下に抑えることがで
き、したがって低電圧用のセンサでも高電圧での使用が
可能となる。また、センサ保護用抵抗14の抵抗値は温
度センサ13の通常動作時の抵抗値に比べると小さく、
温度センサ13の特性には影響しないので位相制御性能
もほとんど変らない。 【0023】また、コンデンサ24、チョークコイル2
5はモータ23や位相制御回路11からのノイズを低減
するためのものであり、サーモ26は異常時の安全のた
めのものである。 【0024】次にスイッチ2aをオン、スイッチ2bを
オフすることにより、ヒータ9へは電源が供給されず、
電源電圧検出回路3、リレー8、モータ分圧抵抗10、
定電圧回路18、モータ23にのみ電源が供給され、電
源電圧が異なる場合でもモータ23、ファン28が同じ
回転数で回転し、吸込口29より吸込んだ空気をそのま
ま吐出口30より吐出するため冷風が得られる。 【0025】また、このサイリスタ27としてはモータ
電流が小さいため、非常に小型小容量のサイリスタを使
用することができる。 【0026】本実施形態によれば、サイリスタ27のゲ
ート端子への電源供給抵抗をモータ分圧抵抗10aと共
用したため、本来なら高電力の抵抗を用いる必要があっ
たものが不要となる利点がある。 【0027】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、低電圧電
源(100〜120V)と高電圧電源(200〜240
V)に対応してリレーを切替え、この切り替えによって
サイリスタをオンオフに切替えるように構成したので、
サイリスタ切替えのための構成を簡易にしながら、電源
電圧が異なる場合でも使用者がスイッチ等を切替操作す
る必要がなく、使い勝手の向上を図ることができる。ま
た電圧の自動切替のための大掛かりな電源構成なども必
要でなく、この結果、小型で、かつ安価な自動電圧切替
温風器を提供できる。 【0028】また、モータとヒータとを別個に電源電圧
に応じて制御するようにしたため、モータをヒータ分圧
で使用した場合には得られなかった冷風を得ることも可
能となる。更に、ヒータ構成およびモータの分圧抵抗構
成を一部短絡による切替えにより低電圧電源用と高電圧
電源用とを形成するようにしたので、リレー端子の接点
間で電源短絡が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動電圧切替温風器の回路図であ
る。 【図2】同回路に用いた温度センサの特性図である。 【図3】同温風器の構成断面図である。 【符号の説明】 1 商用電源 3 電源電圧検出回路(電源電圧検出手段) 8 リレー(スイッチング手段) 8b 接点 9,9a,9b ヒータ 10,10a,10b モータの分圧抵抗 11 位相制御回路 13 温度センサ 14 センサ保護用抵抗 18 モータの定電圧回路 23 モータ 27 双方向性3端子サイリスタ(スイッチング手段) T1 サイリスタの端子(第1端子) G ゲート C コモン端子 NC ノーマルクローズ端子(他端子) NO ノーマルオープン端子(さらに他の端子)
る。 【図2】同回路に用いた温度センサの特性図である。 【図3】同温風器の構成断面図である。 【符号の説明】 1 商用電源 3 電源電圧検出回路(電源電圧検出手段) 8 リレー(スイッチング手段) 8b 接点 9,9a,9b ヒータ 10,10a,10b モータの分圧抵抗 11 位相制御回路 13 温度センサ 14 センサ保護用抵抗 18 モータの定電圧回路 23 モータ 27 双方向性3端子サイリスタ(スイッチング手段) T1 サイリスタの端子(第1端子) G ゲート C コモン端子 NC ノーマルクローズ端子(他端子) NO ノーマルオープン端子(さらに他の端子)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.ファン駆動用のモータと、一部短絡による切替えに
より低電圧電源用と高電圧電源用とを形成するヒータ構
成および前記モータの分圧抵抗構成と、電源電圧検出手
段と、前記電源電圧検出手段の出力に応じて、前記ヒー
タ構成とモータの分圧抵抗構成とを切替えるそれぞれの
スイッチング手段とを備え、ヒータ構成を切替えるスイ
ッチング手段が1トランスファ接点構成のリレーであ
り、モータの分圧抵抗構成を切替えるスイッチング手段
が双方向性3端子サイリスタであり、前記リレーのコモ
ン端子と前記ヒータ構成の短絡すべき一端と前記サイリ
スタの第1端子を接続し、前記リレーの他端子を前記ヒ
ータ構成の短絡すべき他端に接続し、前記リレーのさら
に他の端子を前記サイリスタのゲートに接続し、低電圧
電源時には前記リレーにより前記ヒータ構成の一部を短
絡し、一方、前記サイリスタをオンにし、前記モータの
分圧抵抗構成の一部を短絡して前記ヒータ構成およびモ
ータの分圧抵抗構成を低電圧電源構成とし、高電圧電源
時には前記リレーにより前記サイリスタの第1端子とゲ
ート間を短絡して前記サイリスタをオフにし、前記ヒー
タ構成および前記モータの分圧抵抗構成が短絡されるこ
となく高電圧電源構成となるようにしたことを特徴とす
る自動電圧切替温風器。 2.前記双方向性3端子サイリスタの第2端子とゲート
間に低電圧電源時に短絡すべきモータの分圧抵抗を接続
したことを特徴とする請求項1記載の自動電圧切替温風
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4038062A JP2662548B2 (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 自動電圧切替温風器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4038062A JP2662548B2 (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 自動電圧切替温風器 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18607887A Division JPS6429206A (en) | 1987-07-24 | 1987-07-24 | Automatic voltage change-over hot air device |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0690817A JPH0690817A (ja) | 1994-04-05 |
JP2662548B2 true JP2662548B2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=12515014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4038062A Expired - Fee Related JP2662548B2 (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 自動電圧切替温風器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2662548B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017190295A1 (zh) * | 2016-05-04 | 2017-11-09 | 深圳市奋达科技股份有限公司 | 一种电压自动切换电路及电吹风 |
EP3811441B1 (en) * | 2018-06-22 | 2023-06-07 | Bourns, Inc. | Circuit breakers |
GB2619047A (en) * | 2022-05-25 | 2023-11-29 | Dyson Technology Ltd | Hairstyling apparatus with reconfigurable current flows |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60151014A (ja) * | 1984-01-20 | 1985-08-08 | Asahi Glass Co Ltd | 反応射出成形方法 |
-
1992
- 1992-02-25 JP JP4038062A patent/JP2662548B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0690817A (ja) | 1994-04-05 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |