JP2660783B2 - 枚葉紙の紙さばき風入れ方法 - Google Patents

枚葉紙の紙さばき風入れ方法

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JP2660783B2 JP15861392A JP15861392A JP2660783B2 JP 2660783 B2 JP2660783 B2 JP 2660783B2 JP 15861392 A JP15861392 A JP 15861392A JP 15861392 A JP15861392 A JP 15861392A JP 2660783 B2 JP2660783 B2 JP 2660783B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、簡単な操作で、枚葉
紙の間に確実に風を送り、紙さばきを行う枚葉紙の紙さ
ばき風入れ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷機等に積層した枚葉紙から 1枚ずつ
印刷用紙を供給して自動印刷を行うような場合、枚葉紙
同士が密着して離れにくい状態では確実に 1枚ずつ送る
ことができない。
【0003】そのため、従来から、積み重ねられている
枚葉紙に風を送り、枚葉紙同士が離れやすいように紙さ
ばきが行われている。
【0004】その最も簡単な方法は、積み重ねてある枚
葉紙の端面側から、単に風を送るようにするものであ
る。
【0005】しかし、この方法では、思うように枚葉紙
間に風が入らず良好な紙さばきを行うことができなかっ
た。
【0006】そこで、特開平1−110443号公報に
て紙さばき風入れ装置が提案され、その中に、次に示す
ような紙さばき風入れ方法が開示されている。
【0007】この方法は、適当な厚さに重ねられている
枚葉紙の略中間部分の下方に、棒を架け渡し、この棒を
上下振動させることで紙さばきを行うようにしたもので
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この方法
は、確かに、紙さばきの自動化を図る上で便利なもので
はあるが、棒の上下振動によって積み重ねられている枚
葉紙が徐々にずれていってしまうので枚葉紙の端面がバ
ラバラになってしまい、再度の紙揃えを行う必要がある
ためその装置自体が高価となる問題点があり、しかも、
振動を与える機械構造は複雑となるからそれによっても
コストアップに繋がり、枚葉紙自体にも負担がかかり、
破損の危険も生じる問題点があった。
【0009】そこで、この発明は、上述した問題点等に
鑑み、簡単な方法で、且つ簡単な機構で枚葉紙間に、極
めて確実に風を送って紙さばきを行い、しかも、この紙
さばき後にその枚葉紙をそのまま他の場所へ搬送するよ
うにした枚葉紙の紙さばき風入れ方法の提供を課題とし
て創出されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、適当な高さ
に積み重ねてある枚葉紙の束の後端縁の一部、或いは全
部を、その下に搬送挟持ローラーを送入しながら持ち上
げてこの束の紙厚方向でチャックにより挟着し、その時
に、チャックの挟着力を枚葉紙の束の端縁がずれてゆく
程度の弱いものとし、次に、その持ち上げた枚葉紙の下
に搬送挟持ローラーを先端側に向って送入してゆき、そ
の搬送挟持ローラーが枚葉紙の先端部分或いはその近傍
に位置した状態でチャックを斜め上方に揺動させて枚葉
紙の後端部分を湾曲させ、次に枚葉紙を挟んで搬送挟持
ローラーの反対側に配した挟持体とその搬送挟持ローラ
ーとにより枚葉紙の先端側を持ち上げながら挟着して先
端部分を湾曲させ、その状態でチャックの挟着力及び挟
持体と搬送挟持ローラーとによるの挟着力を前記端縁が
ずれない程度の強い状態に増加させ、その挟着状態でチ
ャックを略水平に近い状態まで復帰させると共に、チャ
ックと、挟持体と搬送挟持ローラーとによる挟着部分と
で引っ張り、その後、チャックにより挟着されている端
縁に対して略直交する方向の側から枚葉紙の束に向って
風を送り込むことにより上述した課題を解決するもので
ある。
【0011】
【作用】この発明に係る枚葉紙の紙さばき風入れ方法
は、まず、適当な高さに積み重ねてある枚葉紙の束の後
端縁の一部、或いは全部を、その下に搬送挟持ローラー
を送入しながら持ち上げてこの束の紙厚方向でチャック
により挟着し、その時に、チャックの挟着力を枚葉紙の
束の端縁がずれてゆく程度の弱いものとし、次に、その
持ち上げた枚葉紙の下に搬送挟持ローラーを先端側に向
って送入してゆき、その搬送挟持ローラーが枚葉紙の先
端部分或いはその近傍に位置した状態でチャックを斜め
上方に揺動させて枚葉紙の後端部分を湾曲させ、次に枚
葉紙を挟んで搬送挟持ローラーの反対側に配した挟持体
とその搬送挟持ローラーとにより枚葉紙の先端側を持ち
上げながら挟着して持ち上げながら先端部分を湾曲さ
せ、その状態でチャックの挟着力及び挟持体と搬送挟持
ローラーとによるの挟着力を前記端縁がずれない程度の
強い状態に増加させ、その挟着状態でチャックを略水平
に近い状態まで復帰させると共に、チャックと、挟持体
と搬送挟持ローラーとによる挟着部分とで引っ張ると、
湾曲内側となっていた枚葉紙から湾曲外側となっていた
枚葉紙に向って徐々にずれが大きくなってゆくので、チ
ャックと、挟持体と搬送挟持ローラーとによる挟着部分
とで引っ張れば、平らな状態ではその湾曲外側の枚葉紙
が最も大きく撓み、徐々に湾曲内側となっている枚葉紙
に向って撓みが小さくなり、それぞれの枚葉紙間には隙
間が生ずる。
【0012】そこで、その後、チャックにより挟着され
ている端縁に対して略直交する方向の側から風を送り込
むことで前記隙間に風が送られることになるから、各枚
葉紙間には確実に風が送り込まれ、紙さばきが行われ
る。
【0013】しかも、その状態で、枚葉紙は、チャック
と、挟持体と搬送挟持ローラーとによる挟着部分とで引
っ張られているから、そのチャックと、挟持体と搬送挟
持ローラーとによる挟着部分とを移動させればその枚葉
紙は持ち上がった状態のまま他の場所へ移動させられる
ものである。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例を
説明すると次の通りである。
【0015】すなわち、図1はこの発明の工程の一実施
例を示すもので、まず最初に(A),(B),(C)に
示すように、適当な高さに積み重ねてある枚葉紙束Pの
後端縁の一部、或いは全部を、その下に搬送挟持ローラ
ー2を送入しながら持ち上げる。
【0016】この場合に、搬送挟持ローラー2の前方に
は、断面楔状の送入ガイド板3を配しておき、更に、そ
の尖端縁に沿って細径の送入ローラー4を配して積み重
ねてある枚葉紙束Pの束の中に送入ガイド板3が入りや
すいように形成してある。
【0017】そして、次に、(D)に示すように、搬送
挟持ローラー2がある程度中まで送入された状態で、
(E)に示すように持ち上げられた枚葉紙束Pの紙厚方
向でチャック1により挟着する。
【0018】一方、(F)に示すように、その持ち上げ
た枚葉紙束Pの下に搬送挟持ローラー2を先端側に向っ
て送入してゆき、その搬送挟持ローラー2が枚葉紙束P
の先端部分或いはその近傍に位置した状態でチャック1
を斜め上方に揺動させて枚葉紙束Pの後端部分を湾曲さ
せ、次に(G)に示すように、枚葉紙束Pを挟んで搬送
挟持ローラー2の反対側に配した挟持体5とその搬送挟
持ローラー2とにより枚葉紙束Pの先端側を持ち上げな
がら挟着して先端部分を湾曲させる。
【0019】その状態でチャック1の挟着力及び挟持体
5と搬送挟持ローラー2とによるの挟着力を前記端縁が
ずれない程度の強い状態に増加させる。
【0020】そして、(H)に示すように、その挟着状
態でチャック1を略水平に近い状態まで復帰させると共
に、チャック1と、挟持体5と搬送挟持ローラー2とに
よる挟着部分とで引っ張った状態、実際には、挟着され
て湾曲させられている枚葉紙束Pの湾曲最内側の枚葉紙
P1がほぼ一直線となる状態までチャック1と、挟持体
5と搬送挟持ローラー2との挟持部分とを移動させる。
【0021】そうすると、平らな状態ではその湾曲外側
の枚葉紙P1が最も大きく撓み、徐々に湾曲内側となっ
ている枚葉紙P1に向って撓みが小さくなり、それぞれ
の枚葉紙間には隙間6が生ずるものである。
【0022】そこで、その後、チャック1により挟着さ
れている端縁に対して略直交する方向の側から、例え
ば、図示はしないブロワー等によってその隙間6に風を
送り込むことで各枚葉紙P1間には確実に風が送り込ま
れ、紙さばきを行なうことができる。
【0023】そして、最後に、(I)に示すように、そ
の状態で、枚葉紙束Pは、そのチャック1と、挟持体5
と搬送挟持ローラー2とによる挟着部分とを移動させれ
ばその枚葉紙束Pは持ち上がった状態のまま他の場所へ
移動させられるものである。
【0024】ここで、前述した工程の中で説明されてい
た挟持体5と搬送挟持ローラー2とは、図2に示すよう
な構造にて形成されている。
【0025】すなわち、挟持体5と搬送挟持ローラー2
とは、吊下げ支持体7に軸支されて、搬送挟持ローラー
2の方が下に、挟持体5の方が上に配されている。
【0026】そして、搬送挟持ローラー2に対して挟持
体5の方が離隔接近すべく上下方向で摺動できるように
形成されている。この摺動は、吊下げ支持体7の内側に
取付けられている駆動部、例えばエアーシリンダー8に
よって行うものである。
【0027】又、前記搬送挟持ローラー2の前方に配さ
れた送入ガイド板3及びその尖端縁に沿って配された送
入ローラー4は、吊下げ支持体7下端に横方向に取付け
られた支持体9間に配されている。
【0028】それによって、吊下げ支持体7を移動させ
ることで搬送挟持ローラー2の移動と共に、挟持体5、
送入ガイド板3、送入ローラー4も共に移動するもので
ある。
【0029】尚、この発明は、前述した実施例に限定さ
れることがないことは言うまでもなく、とにかく、枚葉
紙束Pの後端を挟着し、その挟着している枚葉紙束P
と、挟着されておらず下に位置している枚葉紙束Pとの
間に搬送挟持ローラー2を送入していって先端側にて搬
送挟持ローラー2と挟持体5とにより枚葉紙束Pを挟持
し、その時に挟持している枚葉紙束Pを適宜湾曲させた
後、それらのチャック1による挟着、及び搬送挟持ロー
ラー2と挟持体5とによる挟着を強力にして各枚葉紙P
1をずれないようにし、その状態で湾曲している枚葉紙
束Pの最内側の枚葉紙P1がほぼ一直線状に延ばされた
状態になるようにする全体工程であれば各工程の若干の
順序入替えがあっても良い。
【0030】
【発明の効果】上述の如く構成したこの発明は、まず、
適当な高さに積み重ねてある枚葉紙束Pの後端縁の一
部、或いは全部を、その下に搬送挟持ローラー2を送入
しながら持ち上げてこの束Pの紙厚方向でチャック1に
より挟着し、その時に、チャック1の挟着力を枚葉紙束
Pの端縁がずれてゆく程度の弱いものとし、次に、その
持ち上げた枚葉紙Pの下に搬送挟持ローラー2を先端側
に向って送入してゆき、その搬送挟持ローラー2が枚葉
紙Pの先端部分或いはその近傍に位置した状態でチャッ
ク1を斜め上方に揺動させて枚葉紙Pの後端部分を湾曲
させ、次に枚葉紙Pを挟んで搬送挟持ローラー2の反対
側に配した挟持体5とその搬送挟持ローラー2とにより
枚葉紙Pの先端側を持ち上げながら挟着して先端部分を
湾曲させ、その状態でチャック1の挟着力及び挟持体5
と搬送挟持ローラー2とによるの挟着力を前記端縁がず
れない程度の強い状態に増加させ、その挟着状態でチャ
ック1を略水平に近い状態まで復帰させると共に、チャ
ック1と、挟持体5と搬送挟持ローラー2とによる挟着
部分とで引っ張ると、湾曲内側となっていた枚葉紙P1
から湾曲外側となっていた枚葉紙P1に向って徐々にず
れが大きくなってゆくので、チャック1と、挟持体5と
搬送挟持ローラー2とによる挟着部分とで引っ張れば、
平らな状態ではその湾曲外側の枚葉紙P1が最も大きく
撓み、徐々に湾曲内側となっている枚葉紙P1に向って
撓みが小さくなり、それぞれの枚葉紙P1間には隙間6
が生ずるから、そこで、その後、チャック1により挟着
されている端縁に対して略直交する方向の側から風を送
り込むことで前記隙間6に風が送られることになり、各
枚葉紙P1間には確実に風が送り込まれ、紙さばきを行
うことができる。
【0031】しかも、その状態で、枚葉紙Pは、チャッ
ク1と、挟持体5と搬送挟持ローラー2とによる挟着部
分とで引っ張られているから、そのチャック1と、挟持
体5と搬送挟持ローラー2とによる挟着部分とを移動さ
せればその枚葉紙Pは持ち上がった状態のまま他の場所
へ移動させることができる。
【0032】従って、チャック1の挟着と、搬送挟持ロ
ーラー2と挟持体5とによる挟着との簡単な作用だけで
枚葉紙P1間には容易に風が行き渡ることになるので、
極めて簡単に紙さばきが行えると共に、そのまま移動も
可能になるものである。
【0033】その後、チャック1の挟着と、搬送挟持ロ
ーラー2と挟持体5とによる挟着とを解除すれば、撓ん
でいる枚葉紙P1も再び元の平らな状態に復帰するの
で、枚葉紙束Pは端縁の揃った状態に戻り、枚葉紙Pの
端面がバラバラになってしまうこともなく紙さばき移動
を行うことができる。
【0034】このように、この発明によれば、簡単な方
法で、且つ簡単な機構で枚葉紙間に、極めて確実に風を
送って紙さばきを行い、この紙さばき後に他の場所へ移
動させることができ、その位置で枚葉紙をほとんど元の
積み重ねた状態に戻すことができる等の種々の優れた効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す工程図である。
【図2】この発明の実施例に使用する装置の要部拡大斜
視図である。
【符号の説明】
1 チャック 2 搬送挟持ローラ
ー 3 送入ガイド板 4 送入ローラー 5 挟持体 6 隙間 7 吊下げ支持体 8 エアーシリンダ
ー 9 支持体 P 枚葉紙束 P1 枚葉紙
フロントページの続き (72)発明者 横井 太一 東京都墨田区千歳2丁目3番9号 三浦 印刷 株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−133854(JP,A) 特開 昭61−221024(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 適当な高さに積み重ねてある枚葉紙の束
    の後端縁の一部、或いは全部を、その下に搬送挟持ロー
    ラーを送入しながら持ち上げてこの束の紙厚方向でチャ
    ックにより挟着し、その時に、チャックの挟着力を枚葉
    紙の束の端縁がずれてゆく程度の弱いものとし、次に、
    その持ち上げた枚葉紙の下に搬送挟持ローラーを先端側
    に向って送入してゆき、その搬送挟持ローラーが枚葉紙
    の先端部分或いはその近傍に位置した状態でチャックを
    斜め上方に揺動させて枚葉紙の後端部分を湾曲させ、次
    に枚葉紙を挟んで搬送挟持ローラーの反対側に配した挟
    持体とその搬送挟持ローラーとにより枚葉紙の先端側を
    持ち上げながら挟着して先端部分を湾曲させ、その状態
    でチャックの挟着力及び挟持体と搬送挟持ローラーとに
    よるの挟着力を前記端縁がずれない程度の強い状態に増
    加させ、その挟着状態でチャックを略水平に近い状態ま
    で復帰させると共に、チャックと、挟持体と搬送挟持ロ
    ーラーとによる挟着部分とで引っ張り、その後、チャッ
    クにより挟着されている端縁に対して略直交する方向の
    側から枚葉紙の束に向って風を送り込むことを特徴とす
    る枚葉紙の紙さばき風入れ方法。
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DE502004005233D1 (de) 2003-01-29 2007-11-29 Baumann Maschb Solms Gmbh & Co Verfahren und Vorrichtung zum Aufbrechen und Belüften von blattartigen Materialstapeln, insbesondere von Papierstapeln
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