JP2660301B2 - 焼結体の製造方法 - Google Patents

焼結体の製造方法

Info

Publication number
JP2660301B2
JP2660301B2 JP1064695A JP6469589A JP2660301B2 JP 2660301 B2 JP2660301 B2 JP 2660301B2 JP 1064695 A JP1064695 A JP 1064695A JP 6469589 A JP6469589 A JP 6469589A JP 2660301 B2 JP2660301 B2 JP 2660301B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
powder
temperature
particle size
pzt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1064695A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02243565A (ja
Inventor
清志 深井
一允 安倍
英二 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakai Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Sakai Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakai Chemical Industry Co Ltd filed Critical Sakai Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP1064695A priority Critical patent/JP2660301B2/ja
Publication of JPH02243565A publication Critical patent/JPH02243565A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2660301B2 publication Critical patent/JP2660301B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はチタン酸ジルコン酸鉛(以下PZTと称す)系
焼結体に関し、圧電性等の電気特性を損なわずにより低
温で焼結する焼結体の製造方法を提供するものである。
(従来の技術) 一般に圧電性焼結体はPZTを主成分としたものが用い
られていることは良く知られているところである。
即ち、酸化チタン(以下TOと称す)粉末、酸化ジルコ
ニウム(以下ZOと称す)粉末、酸化鉛(以下POと称す)
と必要に応じて酸化ランタン、酸化ニオブ、酸化クロム
等を充分に混合した後、1000℃かそれ以上に加熱した後
粉砕してPZT粉末を調製していたが、通常平均粒径は数
μm以上であり、0.5μm以下にすることは非常に困難
であった。その理由は、原料の粒径が粗いことのほか、
図−1に示す如く、まずチタン酸鉛(以下PTと称す)が
生成し、しかる後温度の上昇と共にPTへ生成するジルコ
ン酸鉛が固溶してゆき1100℃付近でPZTの生成が終了す
るためである。(岡崎他編:圧電セラミックス,P71,学
献社,1978)この様にして得られた平均1μm以上通常
数μのPZT粉末は、成形後緻密化するのに必要の温度
は、少なくとも1200℃以上の温度が必要のことは良く知
られているところである。(岡崎清:セラミック誘電体
工学,P347,学献社,1983)その結果、仮焼時および焼結
時にPOの昇華が生じるため、密閉容器を用いPO蒸気雰囲
気下加熱するのが通例であり、POとTOおよびZOとの比の
コントロールがやっかいなほか、PO蒸気のもれによる、
毒性の危険性も存在する。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上述のPOの昇華による成分の変化およびPO毒
の危険性を軽減すると共に、高価なマグネシア容器を必
要とせず、しかも従来より低い焼結温度で充分なる圧電
特性を有する圧電セラミックスの製造法を提供しようと
するものである。
(問題点を解決するための手段) 以上の問題点を解決するため鋭意検討の結果、出発原
料のTOとZOに代えて、微細な結晶質チタン酸ジルコニウ
ム(以下ZTOと称す)を用いて、これとPOを反応させる
と、従来法では先づチタン酸鉛(以下PTと称す)が生成
した後PZTが生成するのに対し、本発明方法ではPTの生
成は全く認められず直径PZTが生成するが、特にZTOが平
均粒径0.3μm以下であり、かつ結晶質であれば700℃以
下の温度でPOとZTOが反応してPZTに転化し、これを通常
のボールミリング法によって粉砕して得た0.5μm以下
のPZT粒子は、プレス成形もしくはドクターブレード法
等による成形物は従来法より低い温度、即ち1000℃以下
で理論密度の95%以上の密度に達するのである。
即ち、本願発明による焼結体の製造方法は、粒径0.3
μm以下のZrXTi1-XO2で表される結晶質のチタン酸ジル
コニウム粉末を調製し、次いで、これと酸化鉛と800℃
以下で熱処理し、粉砕して、粒径0.5μm以下のチタン
酸ジルコン酸鉛粉末を得、これを成形した後、1000℃以
下の温度で焼結することを特徴とする。
本発明に用いることの出来るZTOは図−1に示す様に
結晶質であること、及び粒子径が0.3μm以下であるこ
とである。ZTOが非晶質であれば低温での反応が進みに
くく、また粒径が0.3μm以上であれば、微細な仮焼粉
末が得られず、従って1000℃以下での焼結が困難であっ
た。結晶質ZTOは、例えば、硝酸ジルコニルのようなジ
ルコニウム化合物と塩化チタンのようなチタン化合物と
の所定のモル比の混合水溶液を調製し、これをアンモニ
ア等を用いて中和し、生成した沈殿物を洗浄、乾燥した
後、900〜1100の範囲の温度に加熱し、しかる後にこれ
を湿式粉砕処理をすると0.05〜0.3μmの結晶ZTO粉末が
得られる。又前記沈殿物をアルカリ共存下で水熱処理を
することによっても得られる。あるいは又Zrアルコキシ
ドとTiアルコキシドの混合液を加水分解し、生成した沈
殿を熱処理することによって得られる。又、ZrXTi1-XO2
で表される組成式中のxの値は、圧電材料においては通
常0.7〜0.3,焦電材料においては0.9前後の値が選ばれ
る。
又、POに関しては比較的粒度の影響は少ないため、粒
径は比較的大きな数μmのものでも用いることができ
る。又、POとしてPbO、Pb3O4、PbO2等の鉛酸化物の他、
塩基性炭酸鉛、酢酸鉛、シュウ酸鉛等、500〜1000℃でP
Oに変化するPOの前駆体を用いることができる。又、稀
土類元素、Cr,Mn,Fe,Nb等の酸化物を添加することがで
きる。
なお、本発明では、PZTと共に他の種類のペロブスカ
イト(例えばPMN,PZN等のリラクサーやチタン酸バリウ
ム等)を用いることができることは言うまでもない。
本発明において特に留意すべき点は、上述の原料を用
いて作成したPZT仮焼物を0.5μm以下に調製することで
ある。
(発明の効果) 以上の如く、本発明によれば仮焼時および焼結時の昇
華、焼成容器の面で改善されれ他、グレインサイズが小
さいためより高い機械的強度を有する圧電セラミックス
が得られる。
又、焼結温度が従来より低い1000℃以下であるため、
エネルギーコストが改善され又積層圧電セラミックスの
内部電極をパラジウム合金から銀に代えることを可能と
する効果が生じる。
以下本発明の効果を実施例をあげて説明する。
(実施例) 濃度0.47モル/の四塩化チタン水溶液中に硝酸ジル
コニル0.53モルを秤量して投入し、ジルコンとチタンの
混合水溶液を作製した。本水溶液を、500mlの水中へ25
%アンモニア水でpH=7に保ちつつ、かきまぜながら一
定の速度で30分かけて注入した。
生成したスラリーを加温して80℃、1時間熟成した
後、ろ液中の塩素をほとんど認めなくなるまでろ過水洗
を繰り返し、120℃、1夜で乾燥した。乾燥物は200℃/h
rで昇温し、1000℃、2時間熱処理をし、放冷後荒砕き
した後、3mmφのジルコニア製ボールとナイロン製ポッ
トを充填した遊星運動ミル(フリッチュ P−5型)を
用いて30分間粉砕し、粉砕スラリーをろ過洗浄した後12
0℃乾燥して平均比表面積11.5m2/gのZTO粉末を得た。図
−1は本ZTO粉のX線回折図を示す。本回折パターンに
はチタニア及びジルコニウムのピークは認められずZrTi
O4のパターンが認められるのみである。図−2は本ZTO
粉末の電子顕微鏡写真を示すが、分散性の良い0.05〜0.
1μmの粒子であることが判る。
ついで、上記ZTO粉末1モルと、POは大日本塗料製リ
サージ,純度99.8%,平均粒径6μmのもの1モルおよ
び0.003モルの試薬特級Nb2O5とを前述のフリッチェミル
でアセトンと共に同時に処理して粉砕した。
混合物はろ過乾燥した後、アルミナ製ルツボ中に入れ
650℃、2時間熱処理をした。焼成物はやわらかな泡状
のものであった。これをアセトンと共に前述のフリッチ
ェミルで30分間粉砕処理をし、ろ過乾燥してPZT粉末を
得た。本PZT粉末のX線回折図を図−3に、写真を図−
4に示す。粉末のBET比表面積は5.8m2/gであった。
本PZT粉末をバインタンとして8%PVA溶液を粉末に対
して7%加えて造粒し、15mmφの金型中で1000kg/cm2
圧力で成形したものを、大気中で800〜1000℃の範囲で5
0℃きざみの各温度でそれぞれ2時間熱処理をした。焼
結密度はいずれも7.8前後であり充分に緻密化してい
た。ついでこれらの両面に金をスパッターして電極を形
成し、110〜120℃に調節したシリコン油中で2kV/mmの電
界を10分間印加して分極し、電気機械結合係数(Kp)を
LFインピーダンスアナライザー(HP−4195A)を用いて
測定した。
焼結温度805,900,950,1000℃での焼結体のKpはそれぞ
れ0.18,0.49,0.60,0.61であり、950℃で充分なKpを示し
た。次に成形物を850℃、20時間及び900℃、10時間熱処
理したものについてKpを測定した結果はそれぞれ0.60、
0.61と高い値を示した。又、グレインサイズは800〜900
℃で焼結したものは焼成時間の長短にかかわらず1.2〜
1.4μmであり、在来のものに比して数分の1以下であ
る。
【図面の簡単な説明】
図−1は、チタン酸ジルコニウムのX線回折図(CuK
α)、図−2は、チタン酸ジルコニウムの粒子構造を示
す電子顕微鏡写真(10000倍)、図−3は、チタン酸ジ
ルコン酸鉛粉末のX線回折図(CuKα)、図−4は、チ
タン酸ジルコン酸鉛粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写
真(5000倍)である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒径0.3μm以下のZrXTi1-XO2で表される
    結晶質のチタン酸ジルコニウム粉末を調製し、次いで、
    これと酸化鉛とを800℃以下で熱処理し、粉砕して、粒
    径0.5μm以下のチタン酸ジルコン酸鉛粉末を得、これ
    を成形した後、1000℃以下の温度で焼結する焼結体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】チタンとジルコニウムの混合水溶液を中和
    し、生成した沈殿物を900〜1100℃の温度に加熱した
    後、粉砕して、粒径0.3μm以下のZrXTi1-XO2で表され
    る結晶質のチタン酸ジルコニウム粉末を調製する請求項
    1記載の焼結体の製造方法。
JP1064695A 1989-03-15 1989-03-15 焼結体の製造方法 Expired - Lifetime JP2660301B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1064695A JP2660301B2 (ja) 1989-03-15 1989-03-15 焼結体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1064695A JP2660301B2 (ja) 1989-03-15 1989-03-15 焼結体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02243565A JPH02243565A (ja) 1990-09-27
JP2660301B2 true JP2660301B2 (ja) 1997-10-08

Family

ID=13265541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1064695A Expired - Lifetime JP2660301B2 (ja) 1989-03-15 1989-03-15 焼結体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2660301B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4582835B2 (ja) * 1999-08-30 2010-11-17 京セラ株式会社 アクチュエータ用圧電部材の製造方法
JP2010275163A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Sakai Chem Ind Co Ltd チタン酸ジルコニウム及びトナー用外添剤
JP5700862B2 (ja) * 2013-05-08 2015-04-15 堺化学工業株式会社 チタン酸ジルコニウム粒子の製法、チタン酸ジルコニウム及びトナー用外添剤

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6051664A (ja) * 1983-08-30 1985-03-23 日本特殊陶業株式会社 チタン酸ジルコン酸鉛系磁器の製造法
JPS62241823A (ja) * 1986-04-11 1987-10-22 Sumitomo Metal Mining Co Ltd チタン酸ジルコン酸鉛微粉末

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02243565A (ja) 1990-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4529219B2 (ja) 圧電セラミックス及びその製造方法
JP5361190B2 (ja) 微粉末のチタン酸ジルコニウム酸鉛、ジルコンチタン水和物及びチタン酸ジルコニウム及びその製法
CN101014538B (zh) 钙钛矿化合物粉末的制备方法
CN100371298C (zh) 晶粒取向陶瓷及其制造方法
JP4556398B2 (ja) 組成物の製造方法
JP2660301B2 (ja) 焼結体の製造方法
JP3827131B2 (ja) 圧電材料およびその製造方法
JPH0832559B2 (ja) ペロブスカイト型化合物の無機微粉体の製造方法
JPH0210089B2 (ja)
JPS63151672A (ja) ジルコン酸チタン酸鉛系圧電磁器の製造方法
JP2885599B2 (ja) チタン酸バリウム系粉体組成物及びこれを用いた半導体磁器組成物の製造法
JP2006124251A (ja) 結晶配向セラミックスの製造方法
WO1999064366A2 (en) Method for producing sintered electroceramic materials from hydroxide and oxalate precursors
JPH0262496B2 (ja)
JPH0676258B2 (ja) セラミック誘電体の製造方法
JPH0558632A (ja) ペロブスカイト型複合酸化物粉末の製造方法
JP2004299916A (ja) ペロブスカイト構造を有する酸化物粉末の製造方法
US7785527B1 (en) Method of making mixed metal oxide ceramics
JPS63151673A (ja) ジルコン酸チタン酸鉛系圧電磁器の製造方法
KR20000001995A (ko) 티탄산 바륨계 세라믹 분말의 제조방법
JPH0262497B2 (ja)
KR100492935B1 (ko) 압전소자의 저온소결방법
JP2003063877A (ja) 多成分系圧電材料の製造方法
JPH11292627A (ja) 圧電材料およびその製造方法
JPH06321630A (ja) セラミツク誘電体用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090613

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090613

Year of fee payment: 12