JP2660094B2 - テレビジョン信号処理装置及び方法 - Google Patents

テレビジョン信号処理装置及び方法

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JP2660094B2 JP2340625A JP34062590A JP2660094B2 JP 2660094 B2 JP2660094 B2 JP 2660094B2 JP 2340625 A JP2340625 A JP 2340625A JP 34062590 A JP34062590 A JP 34062590A JP 2660094 B2 JP2660094 B2 JP 2660094B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、現行方式(例えばNTSC方式)と互換性の
ある高精細テレビジョン信号を処理するテレビジョン信
号処理方法及び装置に関する。
(従来の技術) 現行方式と互換性のある高精細テレビジョン信号を伝
送し受信するシステムが開発されている。この伝送受信
システムで扱われる信号として、サイドパネル方式とレ
ーターボックス方式とがある。
サイドパネル方式は、アスペクト比16:9の高精細テレ
ビジョン信号をセンター部分だけ4:3のアスペクト比で
カットし現行方式の信号の規格に合わせメイン信号と
し、左右のサイド部分の信号はメイン信号に多重するこ
とにより伝送している。従って、現行方式のテレビジョ
ン受像機で受信された場合は、画面一杯に4:3のメイン
信号が表示される。また高精細テレビジョン信号デコー
ダをもつ受像機で受信された場合は、サイド部分の信号
が復調され、メイン信号の左右に繋げられて16:9のワイ
ドアスペクト比の画像信号が再現される。
一方、レターボックス方式は、16:9のアスペクト比の
テレビジョン信号を上下に圧縮して、4:3のアスペクト
比の画面に納まるように処理してメイン信号として伝送
している。また、圧縮に伴って生じた余分な高解像度用
の信号は、例えばメイン信号の上下に生じた上下マスク
部に多重されて伝送される。従ってこの方式のテレビジ
ョン信号を現行方式の受像機で受信し再現した場合、画
面の上下にマスク(黒)部が生じ、画面は横長の映像画
面となる。また高精細テレビジョン信号デコーダを持つ
受像機で受信された場合は、上下マスク部の高解像度用
の信号が再生され、かつメイン信号が垂直方向へ伸張さ
れ、これに高解像度用の信号が加算され、16:9のワイド
アスペクト比の画像信号が得られる。
ところで、上記サイドパネル方式では、現行テレビジ
ョン受像機でみるとカットされたサイド部分をみること
が出来ず、また放送側においてもサイド部がカットされ
ることを前提として番組を制作しなければならない。ま
たサイド部がカットされることは、番組制作側の著作権
上で問題がある。これに対して、レターボックス方式
は、ワイド画面のすべてを現行方式でみることはできる
が、現行テレビジョン受像機でみた場合、上下マスク部
の割合が大きくスクリーン全体の有効利用に欠けるとい
う不満がある。
そこで最近は、ワイド画面のテレビジョン信号を上下
圧縮率を小さくし、かつ4:3のアスペクト比にあわせる
ためにサイド部を少しカットして伝送するという中間方
式もまた提案されている。
(発明が解決しようとする課題) 上記したように現在では、高精細なテレビジョン信号
を現行方式と互換性を保ちながら伝送し、受信側では現
行方式のテレビジョン受信機でも、また高解像度の再生
を行う高品位テレビジョン受信機でも再現できる種々の
テレビジョン方式(レターボックス方式、サイドパネル
方式、中間方式)が開発されている。
ここで課題となるのは、上記のようにエンコードされ
て伝送されてきたテレビジョン信号を、受信機側ではい
かに品質を劣化させずに再現できるかという点である。
この画像の品質を維持するには、いずれの方式において
も補助信号の伝送及び受信再生が重要となる。
この発明は上記の事情に対処すべくなされたもので、
補助信号を複数種類として画像内容に応じて、補助信号
を効果的及び効率的に伝送し、受信側では良好に再生す
ることができるテレビジョン信号処理装置及び方法を提
供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この発明は、レターボックス方式で現行受像機でも再
生できる両立性の信号を伝送/受信処理する場合、その
デコーダ側の処理において画質低下を防止する補助信号
を多重するための多重領域割当て機能及びその多重信号
領域からの高解像度用信号の抽出機能を備えるものであ
る。この場合、補助信号としては、動画に適合するもの
と静画に適応するものとが画像内容に応じて伝送されて
おり、画質の品位を維持できるようになっている。
またこの発明は、現行受像機で受信した場合にも動画
の品位が低下しないように図られており、上下中央の信
号にはフィールド内の垂直高域成分が合成されている。
この発明はまた、デコード時の画質低下を防止するた
めに、折り返し成分キャンセル信号の伝送及び受信処理
機能を備えるものである。
この発明は、画質低下、解像度の低下、折り返し成分
のクロストークを防止するために、3次元空間周波数領
域のコントロール機能と、静画、動画に応じた動き適応
処理機能を持つものである。
この発明は、また高解像度用信号が多重されて伝送さ
れてくる信号と、高解像度用信号を持たない現行方式の
信号との識別を行い、受信処理する経路を切り換える機
能を持つものである。
この発明では、レターボックス方式の信号を伝送する
には、高解像度再現用の補助信号が多重されて伝送され
るが、この多重信号が現行方式の受像機の画面で目立つ
のを抑圧する機能を持ち、一方、デコーダでは上記多重
信号を有効に活用する機能を持つものである。
(作用) 上記の手段により、動画と静画に応じた適切な補助信
号として伝送され、受信側で効果的に再現されて用いら
れ、また伝送状態においては現行の受像機に対しても妨
害あたえることなく効率的に伝送される。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
(全体システム) 第1図はこの発明の一実施例における受信部における
全体ブロック図である。入力端子100にはアンテナから
の高周波(RF)信号が導入され、RF入力処理部1000に供
給される。RF入力処理部1000で得られた音声信号は、セ
レクタ2000に供給される。このセレクタ2000は、外部か
らの音声信号も選択することができる。セレクタ2000か
らの出力音声信号は、音声増幅器3000で増幅されて、ス
ピーカ4000に供給される。RF入力処理部1000から得られ
た映像信号は、セレクタ5000に入力される。セレクタ50
00は、外部からの映像信号も選択することかできる。セ
レクタ5000で選択された映像信号は、再度RF入力処理部
1000に入力されて受信信号補正(例えばゴーストキャン
セル処理)され、映像デコーダ6000及び同期制御部7000
に入力される。映像デコーダ6000では、入力映像信号の
方式(中間方式、現行方式)と、ユーザによる制御に応
じた処理が行われ、入力映像信号が復号される。復号の
結果得られたR,G,B信号、同期信号、精度補正信号等
は、ディスプレイ8000に供給される。
同期制御部7000は、映像信号に含まれる制御信号を用
いて所定の同期信号や、映像信号の方式や種類を示す識
別信号を発生する。この発生された同期信号は映像デコ
ーダ6000に入力されて映像信号のデコード処理のための
モード切換え等に用いられる。
ユーザ制御部9000は、ユーザの操作に応じてシステム
の動作モードを制御するもので、セレクタ2000、5000で
選択される信号を切換えることができる。また同時制御
部7000からの映像信号の種類を示す識別信号やRF入力処
理部1000からの音声信号の種類を示す音声識別信号を受
けて、映像デコーダ6000に対して処理モード切換え信号
を与えたり、インジケータ200に対して映像及び音声の
モード表示を行う。また、ユーザがRF信号以外の外部入
力の選択操作を行った場合は、ユーザ制御部9000は、RF
入力処理部1000の映像用ゴーストキャンセラーをスルー
状態に制御する信号を送出する。
第2図はRF入力処理部1000の具体的構成例を示してい
る。
入力端子100からの高周波信号は、チューブ1001に入
力されて、ユーザにより指定されたチャンネルが選択さ
れる。チューナ1001の出力中間周波は映像中間周波増幅
器(PIF回路)1002に入力されて増幅器され、同相/直
交検波部1003に入力される。同相検波により得られた映
像信号は、セレクタ5000に入力されるとともに音声中間
周波増幅器(SIF回路)1005に入力される。セレクタ500
0で選択された映像信号は、受信信号補正部1004に入力
されてゴーストキャンセルされ映像デコーダ6000、同期
制御部7000に入力される。ただしセレクタ5000において
外部映像信号(例えばVTR出力)が選択されているとき
は、受信信号補正部1004はスルー状態に制御される。一
方、SIF回路1005から得られた音声信号は、FM検波器100
6においてFM復調され、音声デコーダ1007に入力され
る。音声デコーダ1007においては、音声多重信号等のデ
コード処理やユーザ制御部からの音声選択制御信号に応
じた選択処理を行い、その出力をスイッチ1010の一方に
供給するとともに、ロジック回路1009にも供給してい
る。スイッチ1010の選択出力は、セレクタ2000に入力さ
れる。
ところで、このシステムでは、中間方式映像信号と共
に、デジタル音声信号が直交変調されて伝送されてく
る。このデジタル音声信号は、ステレオ、4チャンネ
ル、音声多重、モノラルなどの種類がある。直交変調さ
れたデジタル音声信号は、同相/直交検波部1003におい
て直交検波により復調され、受信信号補正部1004に入力
されて補正される。そして補正されたデジタル音声信号
は、デジタルデコーダ1008にてデコードされ音声信号と
してスイッチ1010の他方の入力端子に供給されるととも
に、ロジック回路1009に入力される。ロジック回路1009
は、通常はスイッチ1010をデジタル音声信号側に設定し
ているが、デジタル音声信号のでデコーディング状態を
監視し、誤りが多い場合は、スイッチ1010をアナログ側
の選択状態に切換えるように設定されている。
第3図は同期制御部7000の具体的構成例を示してい
る。
RF入力処理部1000からの映像信号は、色副搬送波再生
部7001、同期分離部7002、制御信号再生及び標準ワイド
判定部7005に入力される。同期分離部7002で分離された
水平及び垂直同期信号H,Vは、バーストゲート発生部700
3に入力され、バーストゲート信号を作成するのに供さ
れる。バーストゲート信号は、色副搬送波再生部7001に
入力されてバースト信号の抜き取りタイミング信号とし
て利用される。色副搬送波再生部7001では、色副搬送波
の周波数fscの4倍の連続信号4fscと、8倍の連続信号
8fscを発生する。これらはデジタル処理部のクロック
しとて用いられる。4fscの信号と水平及び垂直同期信
号は、標準/非標準判定部7004に入力されている。標準
/非標準判定部7004は、これら入力信号の周波数及び位
相関係から映像信号が放送規格に準拠した標準形式のも
のであるか、あるいはVTR等で再生された非標準形式の
ものであるかを判定する。この標準/非標準判定信号
は、標準ワイド判定部7005と非標準ワイド判定部7006に
入力されている。標準ワイド判定部7005は、放送による
標準信号が入力されたときに、入力映像信号が中間方式
の信号(ワイド信号)であるのか現行方式の信号である
のかの判定を行う部分である。またワイド画面用の映像
信号であったとしても、それがどの様な処理モード(例
えばレターボックス処理のみ)で処理されているのかを
判定することもできる。これは例えば後述するように、
垂直ブランキング期間の特定のラインに、その識別情報
を付加しておくことにより可能である。非標準ワイド判
定部7006は、非標準信号が入力されたときに、入力映像
信号が中間方式の信号であるのか現行方式の信号である
のか、さらにはワイド信号そのものであるのかの判定を
行う部分である。VTRにおいてもワイド画面(16:9)の
信号を直接記録再生できるからである。ワイド信号であ
るか否かの判定は、例えば垂直ブランキング期間の特定
のラインにワイド識別信号としてデジタル多重されてい
る信号を利用して行われる。
またワイド識別信号の中にも複数種類がある。これは
中間方式はレターボックス処理とサイドパネル処理の2
種類の処理を施す方式であるが、いずれか一方の処理、
例えばサイドパネル処理だけで伝送することが考えられ
るからである。
標準ワイド判定部7005と非標準ワイド判定部7006の判
定出力はそれぞれインジケータ200に入力され、現在ど
のような信号を受信処理しているのかをユーザに知らせ
ることができる。図では直接インジケータ200に判定信
号を入力しているが、ユーザ制御部9000を介して供給し
てもよい。
標準ワイド判定部7005が、標準ワイド信号の判定を得
たときには、標準同期再生部7007をリセットする。標準
同期再生部7007は、4fscの信号をクロックとして用い
て、分周カウンタで分周し水平同期信号及び垂直同期信
号を作成している。これに対して非標準同期再生部7008
は、同期分離部7002からの水平及び垂直同期信号を直接
用いて、非標準信号用の水平及び垂直同期信号を作成し
ている。標準同期再生部7007と非標準同期再生部7008か
らの水平同期信号はスイッチ7009の一方と他方の入力端
子に供給され、先の標準/非標準判定信号により判定内
容に応じた同期信号が選択され、システムの水平同期信
号として利用される。また同様に標準同期再生部7007と
非標準同期再生部7008からの垂直同期信号はスイッチ70
10の一方と他方の入力端子に供給され、標準/非標準判
定信号により判定内容に応じた同期信号が選択され、シ
ステムの垂直同期信号として利用される。さらにまた、
標準同期再生部7007と非標準同期再生部7008からは2H
(H:水平周期)の信号も取り出されこの信号はスイッチ
7011の一方と他方の入力端子に供給され、標準/非標準
判定信号により判定内容に応じて選択され、システムに
利用される。
さらにまた、標準ワイド判定部7005からのワイドと規
格サイズを現すワイド/規格サイズ判定信号は、映像デ
コーダ6000の水平圧縮部、垂直伸張部6012にもそれぞれ
供給されている。これは、例えば、現行方式の信号を受
信処理しているときに、ワイド画面では領域に余裕がで
きるので、現行方式の信号をワイド化する場合、判定信
号により水平及び垂直方向の圧縮伸張処理が自動的に切
換わるようにするためである。また、中間方式映像信号
を受信した場合は、その水平垂直同期が正確に得られる
ので、従来ディスプレイにてオーバースキャン部を確保
しているが、このオーバースキャン部の率が少なくてす
むから、オーバースキャン率を切換えるのに用いられ
る。
(ワイド画面記録VTR信号識別システム) 第4図は上記した非標準ワイド判定部7006の具体的構
成例である。
非標準ワイド判定部7006は、例えばVTRより記録され
ている信号が再生された場合にVTRからの再生信号が現
行方式のものであるか、ワイド画面のものであるかを判
定する部分である。16:9のワイド画面を4:3の画面で表
示すると画像の内容が縦長に表示されてしまい、16:9の
表示画面で通常の4:3画面の信号を表示すると横長にな
ってしまう。従って、VTRに記録されている画像信号が1
6:9のものであるか4:3のものであるかを判別する必要が
ある。VTRにはコントロール信号が利用されているの
で、このコントロール信号を変調して識別信号とする方
法もあるがこのようにすると、デコーダとの間で映像信
号の接続ケーブルとは別にコントロール信号の接続ケー
ブルが必要となる。
そこで、このシステムでは、上記非標準判定部7006を
設けている。非標準同期再生部7008からの水平及び垂直
同期信号は、ゲート信号発生器7601に入力される。ゲー
ト信号発生器7601は、水平及び垂直同期信号を基準とし
て、所定の水平ライン、例えば263ライン目のバースト
位置でゲートパルスを発生する。ゲート回路7602は、こ
の期間のみ映像信号を通過させる。ゲート回路7602の出
力は、乗算器7605に入力されてカラーバースト発生器76
04からのバースト信号と乗算される。この乗算出力は、
積分器7606に入力されて積分され、その積分値は判定回
路7607に入力される。判定回路7607は積分値が所定レベ
ル以下の場合は、ワイド信号としての判定出力を得、所
定レベル以上の場合は通常の4:3の画像信号であること
の判定信号を出力する。
従って、当然のことながらVTRの再生出力がワイド画
面の信号であるときは、263ライン目のバースト信号位
置で積分出力が低下し、通常の4:3の画面の信号である
ときは積分出力が高くなるように処理されている。この
ように得られるワイド/規格サイズ判定信号は映像デコ
ータの処理モード切換えとして利用される。
第5図は上記のような263ラインの信号を処理できるV
TRの構成を示している。映像デコーダ6000にてワイド化
された映像信号は、記録処理部300にて処理され磁気テ
ープ301に記録される。このとき、同期制御部7000から
は、ワイド画面の信号であることの判定信号が得られ
る。そこでこの判定信号を利用して記録処理部300にて
コントロール信号を変調する。これによりワイド画面の
信号が記録されたことが識別信号としてコントロール信
号に多重されることになる。コントロール信号は、同期
用としはその前縁のタイミングのみが利用され、後縁は
利用されない。そこでこの前縁から後縁までのデューテ
ィーを制御することにより、コントロール信号にデジタ
ルの情報を多重することができる。なお、通常の4:3の
画面の信号が記録されるときは、上記のような処理は行
わない。再生処理部302は、コントロール信号を管理
し、コントロール信号が所定の変調を受けているとき
は、ワイド画面の信号であるものと判定し、ゲート信号
発生器303にアクティブ制御信号を与える。ゲート信号
発生器303は、アクティブ状態になると、再生処理部302
から得られた輝度信号Yの同期信号を計数して、所定の
ライン(263ライン目)の所定のタイミング(バースト
信号位置)で色信号Cの経路のスイッチ304をオフす
る。つまりバースト信号を削除してしまう。このように
再生信号を加工しておくと、第4図で示した積分器7606
の積分出力は、ワイド画面の信号が入力したときは所定
レベル以下となり、ワイド/規格サイズ判定信号を得る
ことができる。
(ワイド画面EDTV信号識別表示) 上記したシステムは、ワイド画面(16:9)の信号を受
信し処理し表示することができ、また規格サイズ(4:
3)の画面の信号も受信して処理(具体的手段は後述す
る)し表示できる。4:3の画面の信号を表示する場合
は、せっかく備わっている16:9の表示画面を有効に利用
したほうが好ましい。そこで、ワイド画面の信号が入力
しているのか4:3の画面の信号が入力しているのかを判
定し、4:3の画面の信号が入力しているときは、第6図
に示すように垂直方向に伸張し、画面一杯の表示を得る
機能が映像デコーダ6000に設けられている。この機能
は、映画等を4:3の画面にすべて映出させるために上下
マスク部を設けた信号が伝送されている場合、あるいは
VTRから上下マスク部を有する映画素材の信号を再生し
た場合にも利用できる。
しかし、通常の4:3の放送信号やVTR再生信号が入力し
たときに、常に拡大するようにすると、重要な情報が第
6図の破線領域に隠れる可能性がある。またこのことに
ユーザは気付かない場合がある。なお映画素材からの再
生信号の場合、もともと破線の領域はマスク部であるか
ら問題はない。
そこでこのシステムでは、入力映像信号が、4:3の画
像信号であるのか、16:9の画像信号であるのかを自動的
にインジケータ200で表示できるようにするものであ
る。表示制御としては、第3図に示した標準ワイド判定
部7005と非標準ワイド判定部7006からのワイド/規格サ
イズ判定信号、サイズ判定信号が利用される。また標準
/非標準判定信号も利用される。インジケータ200にお
ける表示内容としては、自己の論理回路あるいはユーザ
制御部900の論理判定出力により、第7図に示すように
ワイド画面表示、4:3画面表示、標準信号、非標準信号
を区別する表示部を有する。
(音声受信識別表示) 上記システムは、従来と同様な方法によるアナログ音
声信号と、直交変調によるデジタル音声信号を受信処理
することができる。デジタル音声信号に伝送において
は、帯域圧縮技術を併用することにより、2チャンネル
以上の例えば4チャンネルあるいはステレオの2チャン
ネル同時放送も可能となる。
第8図はデジタルデコーダ1008の構成例を示してい
る。受信信号補正部1004から入力された音声パケット
は、誤り検出訂正部1801で誤り検出及び訂正処理が施さ
れ、帯域圧縮デコーダ1802に入力されデコードされる。
ここでデコードされた音声データのうちユーザの希望す
るチャンネルあるいは方式の音声データは、D/A変換器1
803にてアナログ信号となり、スイッチ1010に入力され
る。
判定回路1804は、誤り検出訂正部1801にて誤りが予め
決めている以上のノイズが存在するような場合、あるい
は誤り訂正能力を越えている場合は、これを判定してロ
ジック回路1009に指令を与える回路である。従って、誤
りが非常に多い場合は、スイッチ1010は、アナログ系か
らの音声信号を選択する。しかし通常は、スイッチ1010
はデジタル系の音声信号を選択している。誤り訂正され
た音声データは、内容識別部1805にも入力されている。
内容識別部1805は、第9図に示すように音声データパケ
ットからモード識別符号を読取り、放送内容がどのよう
なものであるかを判定する。この判定信号はユーザ制御
部9000に入力され、インジケータ200にて表示される。
音声パケットは、第9図のようなフォーマットであ
り、クロック同期符号、パケット同期符号、モード識別
符号、音声データ、誤り訂正データ、直交信号用GCRを
含み、1パケットが約1/60秒のデータである。放送され
ている音声内容がどのようなものであるかは、モード識
別符号により表されている。直交信号用GCRは、直交変
調信号を復調する際に利用されるもので、ゴーストを検
出し、キャンセルするための基準信号である。
第10図は、内容識別部1805により識別された音声モー
ドを表示するインジケータ200の例である。インジケー
タ200には、現在デジタル系の音声信号が出力されてい
るのか、アナログ系の音声信号が出力されているのかを
示す表示部221、222がある。この表示は、スイッチ1010
の選択状態により決まる。次の段には、現在受信されて
いる音声信号が、モノラル放送、ステレオ放送、4チャ
ンネルステレオ放送、2重放送(2か国語放送、2音声
放送)、ステレオであってステレオが2チャンネル放送
されているのかを示すインジケータ223、224、225、22
6、227の表示分がある。さらに、また上記放送内容のう
ちユーザはいずれのモードを指定しているのかを示す表
示部228、229、230、231、232がある。ステレオが2チ
ャンネル放送されているときは、4チャンネルステレオ
選択と、主音声の組合わせ、4チャンネルステレオと副
音声の組合わせにより選択切換えが可能である。
(ワイド画面オーバースキャン設定) 従来、ブラウン管を使用したテレビジョン受像機の高
圧回路では電圧変動があるために、実際に伝送されてく
る画像信号の上下左右を一部欠落させて表示させるいわ
ゆるオーバースキャンを行っている。しかし、液晶を用
いたディスプレイでは、ブラウン管のような高圧を用い
た表示方式とは異なるので、高圧変動によるラスタサイ
ズの変動を考慮しなくてよい。しかし実際には、水平及
び垂直同期信号の再生精度をみると微小な誤差があるた
めに若干のオーバースキャンを考慮する必要がある。例
えばゴースト障害があれば同期波形が歪むので再生精度
が劣化する。通常、±2μsの変動が生じる。従って有
効水平期間は52μsであるので±4%程度のオーバース
キャンをしなくてはならない。このように送られてくる
情報をすべて画面表示するわけにはいかない。
ところでワイド画面のEDTV信号では垂直ブランキング
期間に補助同期信号をデジタル信号として多重伝送する
ことにより正確に水平及び垂直同期信号を再生すること
が可能である。
このシステムでは、標準ワイド判定部7005の判定信号
を用いて映像デコーダ6000内部にある水平方向の圧縮、
垂直方向の伸張処理を制御して標準ワイド信号と判定さ
れたときに限り、オーバースキャンのない伸張圧縮を実
現するものである。しかしこれ以外の場合は、±4%程
度のオーバースキャンを行うように設定する。このオー
バースキャンを実現するには、映像デコーダにおける水
平、垂直圧伸処理におけるメモリ制御を切換えることで
実現できるが、液晶ディスプレイを用いた場合は、液晶
ディスプレイにおけるドライバーの映像サンプリング期
間とクロックを切換えることにより可能である。
(S/N改善、DCオフセット改善デジタル伝送システ
ム) 第11図は、同相/直交検波部1003の具体的構成例を示
している。PIF回路1002からの映像信号は、乗算器130
1、1302、搬送波再生部1303に入力される。搬送波再生
部1303は、位相ロックループを用いた狭帯域通過フィル
タとして動作し、搬送波を抽出して映像搬送波と同相の
再生キャリアを出力する。再生キャリアは乗算器1302に
入力されることにより映像検波を行い、また90°移相器
1304を介して乗算器1301に入力されることにより、デジ
タル音声検波を行う。
ところで同相/直交検波部1003において、搬送波再生
部1303で再生される再生搬送波では、搬送波周波数近傍
の雑音成分を除去できない。従って、復調出力の低域の
S/Nは高域に比べて幾分劣っている。また再生部におけ
る回路が直流成分まで通過させるような場合直流オフセ
ットが発生する。直流オフセットは、自動等化動作の安
定性を著しく低下させることが知られている。
そこでこのシステムでは、同相/直交検波部1003の搬
送波再生部1303の上記不具合点に影響を受けないよう
な、受信信号補正部1004を実現している。
第12図は、受信信号補正部1004の具体的構成例を示し
ている。
この受信信号補正部1004は、上記低域(直流)付近の
S/N改善と、直流オフセットによる問題点を改善してい
る。まず、受信信号補正部1004を説明する前に第13図、
第14図を参照して、映像信号とデジタル音声信号の同相
直交変調側と、音声データのスペクトルについて説明す
る。
第13図において、映像信号は、映像搬送波発生器103
からの映像搬送波により乗算器101と加算器102で、AM変
調される。デジタル音声信号は、音声帯域圧縮エンコー
ダ105にて帯域圧縮処理が施され、直流抑圧コード変換
部106にて直流成分の抑圧がなされる。このコード変換
はコンパクトディスクの信号処理において実用化されて
いる技術であり、この変換をうけると第14図の一点鎖線
でに示すようなスペクトルとなる。直流抑圧コード変換
部106の出力は、基準GCR0信号発生器107からのGCR0信号
が適宜期間で多重され、モジュロ2の加算器109と遅延
器110により構成される巡回形フィルタでプリコードさ
れる。データのクロック周波数をfckとするとき、遅延
器110の遅延量Tckを2×Tck=2×(1/fck)としてい
る。このフィルタ出力は、第14図の破線で示すような特
性(コサイン(cos)特性)を持つスペクトル整形フィ
ルタ111で整形される。従って、このフィルタ出力は、
第14図の実線で示すようなスペクトルとなる。スペクト
ル整形フィルタ111の出力は、乗算器112にて直交変調さ
れ、搬送波抑圧AM信号となり、加算器104に入力され
る。ここで使用される変調キャリアは、映像搬送波発生
器103の出力を90°移送器113により90°移相したもので
ある。加算器104では、AM変調された音声信号とAM変調
された映像信号とが加算されVSBフィルタ114に供給さ
れ、さらにスペクトル整形され送信される。
第12図に戻って説明する。
上記のように伝送されてきた直交多重信号は、同相及
び直交検波されたのち受信信号補正部1004に入力され
る。第11図に示す同相/直交検波部1003内の乗算器1302
から供給された、同期検波された映像信号は、A/D変換
器1401にてデジタル化され映像信号用ゴーストキャンセ
ル部1402に入力されゴースト除去される。ゴースト除去
された映像信号は映像デコーダ6000に入力される。さら
に同相検波後の入力映像信号は、遅延器1404と乗算器14
05で構成される差分器1403において直流成分が除去され
る。この差分器1403の出力は、低域通過フィルタ(LP
F)1406で所要帯域外の雑音を除去されたのちA/D変換器
1407にてデジタル化される。このデジタル化信号は、ト
ランスバーサルフィルタ1408と制御部1409に入力され
る。制御部1409には、映像ゴーストキャンセル用の基準
GCR1と音声系の加算器1428の出力との差を減算器1410で
求めた信号も供給されている。基準GCR1信号は、メモリ
1411に格納されている。これにより、音声系に洩れ込ん
でいる映像系からの成分を検出し、トランスバーサルフ
ィルタ1408のタップ位置及び係数を制御してゴーストキ
ャンセル用信号をトランスバーサルフィルタ1408から出
力させる。
一方、第11図に示す同相/直交検波部1003内の乗算器
1301から供給された、直交検波されたデジタル音声信号
は、遅延器1421と減算器1423からなる差分器1420にて直
流成分が除去され、低域通過フィルタ(LPF)1424で所
要帯域外の雑音を除去されたのちA/D変換器1425に入力
され波形整形されたデジタル信号となる。このデジタル
音声信号は、トランスバーサルフィルタ1426と制御部14
27に入力される。制御部1427には、音声信号のゴースト
キャンセル用の基準GCR0信号と加算器1428の出力との差
を減算器1429で求めた信号も入力されている。基準GCR0
信号は、メモリ1430に格納されている。これにより、制
御部1427は、加算器1428の出力に残存しているゴースト
信号を検出し、トランスバーサルフィルタ1426を制御し
て波形等化を行わせる。基準GCR0信号は、伝送側の基準
GCR0信号と全く同じパターンである。そして減算器1429
の出力が最小となるようにトランスバーサルフィルタ14
26が制御される。トランスバーサルフィルタ1426の出力
は、加算器1428により、映像系から洩れ込んでいる映像
成分が除去されてデジタルデコーダ1008に入力される。
上記したデジタル処理方法によると、A/D変換器140
7、1425へ入力する信号は、それぞれの前段で差分器に
より直流成分が除去されている。よって直流(低域)近
傍の周波数成分の雑音を除去することができ出力のS/N
向上を得ることができる。また、この直流除去を行うこ
とから、トランスバーサルフィルタ1408、1426における
等化処理が極めて安定した正確な動作で実現される。
(2次元波形等化システム) 映像信号は、帯域が4.2MHz必要であり現在の放送に用
いられている基準信号も4fsc(fss:色副搬送波周波
数)のサンプリングで定義されており、映像信号用のデ
ジタル変換には4fscが用いられる。一方、直交検波信
号は、1MHz以下の低域に限定されており、しかもデータ
クロック周波数fckでデジタル処理される。このために
上述した受信信号補正部1004においては、各トランスバ
ーサルフィルタ部で規定のレートで信号をデジタル処理
するために映像信号用のA/D変換器1401、直交検波信号
用のA/D変換器1407、1425の3つが必要である。
第15図は、受信信号補正部1004の他の実施例である。
この回路は、使用するA/D変換器の数を低域している。
第12図と同じ回路部には第13図と同一符号を付してい
る。第12図の回路と異なる部分を中心に説明すると以下
の通りである。同相検波された映像信号は、低域通過フ
ィルタ(LPF)1440で帯域制限されA/D変換器1441でデジ
タル化される。また直交検波されたデジタル音声信号
は、低域通過フィルタ(LPF)1443で帯域制限されてA/D
変換器1444でデジタル化される。A/D変換器1441の出力
は、クロック再生部1442に入力される。クロック再生部
1442は、バースト信号に位相同期した連続クロック4f
scを発生し、A/D変換器1441に供給している。またこの
クロック4fscは、分周器1445で分周されて(2/5)fsc
のクロックfckとなりA/D変換器1444に供給される。
A/D変換器1441の出力は、映像信号処理系のトランス
バーサルフィルタ1446と制御部1447に入力されるととも
に、クロストークキャンセル系の低域通過フィルタ1451
に入力される。映像信号処理系の制御部1447には、基準
GCR1′信号を差分回路1448の出力から減算した信号が、
減算器1449から入力されている。差分回路1448は、トラ
ンスバーサルフィルタ1446の出力の差分演算を行い直流
成分を除去して出力している。制御部1447は直流成分が
除去された映像信号を用いているので、安定して残留ゴ
ーストを検出し、トランスバーサルフィルタ1446のタッ
プ位置及び係数を制御している。これによりトランスバ
ーサルフィルタ1446からは、波形等化されゴーストの除
去された映像信号が出力され映像デコーダ6000に入力さ
れる。基準GCR1′信号はメモリ1450に格納されている。
A/D変換器1441の出力は、低域通過フィルタ1451を介
してサンプル変換器1452に入力される。このサンプル変
換器1452は、サンプルレートを変換して、A/D変換器144
4側のサンプルレートと同じレートの出力信号を得る。
サンプル変換期1452の出力は、遅延器1454と減算器1455
で構成される差分器1453にて直流成分が除去される。従
って、直流近傍の雑音の抑圧された信号としてトランス
バーサルフィルタ1408と制御部1409に入力される。この
後の処理は、第12図で説明した通りである。
A/D変換器1444の出力は、遅延器1461と減算器1462に
より構成される差分器1460にて直流成分が除去される。
従って、この差分器1460の出力も直流近傍の雑音の抑圧
された信号としてS/Nが向上しており、トランスバーサ
ルフィルタ1426と制御部1427に入力される。この後の処
理は第12図で説明した通りである。
上記したように第15図の受信信号補正部1004による
と、サンプル変換器1452にクロストークキャンセル信号
作成経路に挿入しているために、映像信号処理系のA/D
変換器1441の出力を用いることができる。従って第12図
の回路に比べてA/D変換器は2つで足りる。また、差分
器1453、1460、差分回路1448を設けているので、第12図
の回路と同様に、直流近傍のS/Nを向上でき、かつ直流
オフセットに影響を受けないゴースト除去処理が可能と
なる。また全デジタル処理であり極めて安定した動作が
得られる。
(音声自動切換えシステム) 上記のシステムにおいて、第13図に示した音声信号の
デジタル直交多重伝送方式では、現行受像機への妨害を
なくすために加算器104に入力される音声側のAM信号の
振幅レベルを低く抑える必要がある。例えば映像信号に
比べて約1/10以下に抑える必要がある。このために、弱
電界地域での受信では、映像信号は再生できてもデジタ
ル音声は再生できなくなることがある。
従って、上記システムでは、第8図で説明したように
スイッチ1010を設けてデジタル音声信号に誤り率が多い
ような場合は、スイッチ1010によりアナログ系の音声信
号を自動的に選択できるようになっている。
(現行方式信号の水平圧縮表示処理システム) 上述した第1図のシステムを用いて現行方式(NTSC方
式)の信号(アスペクト比4:3)を受信処理して表示す
る場合、できるだけ16:9のアスペクト比の画面に一杯に
表示したほうがよい。すなわち、第16図に示すように、
16:9の画面の中央部に上下が切れることなく4:3の画面
を表示したほうが、ワイドスクリーンを有効に活用でき
る。そこでこのシステムでは、映像デコーダ6000の内部
に第17図に示すような回路を設けるものである。
第17図において、入力端子6001に入力された映像信号
は、輝度色(Y/C)分離部6002と中間方式デコーダ6010
に入力される。Y/C分離部6002で分離された輝度信号
は、中間方式デコーダ6010及びNTSC順次走査変換部6004
を構成する水平圧縮部6005に入力されると共に、分離さ
れた色信号は色復調部6003へ出力される。また、Y/C分
離部6002で分離され、色復調部6003により復調された色
信号も、中間方式デコーダ6010とNTSC順次走査変換部60
04の水平圧縮部6005に入力される。
入力映像信号が中間方式のものであった場合、中間方
式デコーダ6010では、ワイド画面の信号に変換する処理
が行われ、ワイド画面の信号(輝度Yと、色差信号(R
−Y)、(B−Y)またはI、Q信号)がセレクタ6008
により選択されて導出されディスプレイ補正部6009に入
力される。このディスプレイ補正部6009の出力がディス
プレイ8000に供給される。入力映像信号がNTSC方式であ
る場合、セレクタ6008はNTSC順次走査変換部6004の出力
を選択導出する。NTSC順次走査変換部6004は、水平圧縮
部6005とこの水平圧縮部6005の出力を動き適応走査線変
換して高品位テレビジョン信号の走査線数と同数にする
動き適応走査線変換部6007からなる。セレクタ6008の制
御は、入力映像信号の種類を識別している同期制御部70
00からの制御信号により実行されている。
第18図は、水平圧縮部6005の具体的構成例である。こ
の例は輝度信号の系統のみを示している。輝度信号は水
平方向の帯域制限を行う低域通過フィルタ6501を介して
サンプル間引き部6502に入力される。ここで圧縮率に応
じてサンプルが間引きされバッファメモリ6503に入力さ
れる。バッファメモリ6503には、入力に同期した書込み
クロックにより書込みが行われるが、読出しは、第16図
に示した水平方向の割合が4となる期間で、ワイド画面
表示に従った読出しクロックで読み出される。第19図は
間引きサンプルの例であり丸印はサンプリングデータで
ある。
第20図は、動き適応走査線変換部6007の具体的構成例
である。
水平圧縮された輝度信号Yは動き検出部6701に入力さ
れると共に、フィールド内補間部6702、フィールド間補
間部6703、倍速変換部6705に入力される。フィールド内
補間部6702とフィールド間補間部6703で得られた補間信
号は、動き検出部6701からの動き検出信号に応じて混合
部6704で混合され、動き適応補間信号として倍速変換部
6705に入力される。混合部6704は、動き検出部6701から
の動き検出信号が静画を示す場合はフィールド間補間部
6703の出力の割合を多くし、動画を示す場合はフィール
ド内補間部6702の出力の割合を多くしている。倍速変換
部6705は、補間により作成された補間信号と直接入力し
た信号とを水平方向に倍速に変換し、交互に選択導出す
る。これにより順次走査に変換された輝度信号が得られ
ワイド画面のディスプレイにおいて表示可能となる。色
信号側においても同様な混合により補間信号が作られ
る。水平圧縮された色信号I,Qは動き検出部6701に入力
されると共に、フィールド内補間部6706、フィールド間
補間部6707、倍速変換部6709に入力される。フィールド
内補間部6706とフィールド間補間部6707で得られた補間
信号は、動き検出部6701からの動き検出信号に応じて混
合部6707で混合され、動き適応補間信号として倍速変換
部6709に入力される。
第21図と第22図は、フィールド内補間処理と、フィー
ルド間補間処理の原理説明図である。フィールド内処理
では、補間走査線Xは、同一フィールドの上下の走査線
A,Bを用いて生成される。フィールド間処理では、補間
走査線Xは、前フィールドの走査線Cを用いて補間され
る。
第23図は第20図に示す動き検出部6701の具体的構成例
である。
輝度信号はフレーム遅延器6720と減算器6721に入力さ
れる。減算器6721は、フレーム遅延器6720の入力側と出
力側の信号の減算処理を行い、1フレーム間の差分信号
を得る。差分信号は低域通過フィルタ6722に入力されて
水平低域成分を抽出され、絶対値回路6723に入力されて
絶対値がとられ、その絶対値は最大値回路6724に入力さ
れる。一方、色信号は、フレーム遅延器6725、6726によ
り2フレーム遅延され減算器6728に入力される。減算器
6728では2フレーム遅延信号と直接入力信号との差分が
とられ、その2フレーム間差分信号は、低域通過フィル
タ6729を介して絶対値回路6730に入力され絶対値がとら
れる。この絶対値は先の最大値回路6724に入力される。
よって最大値回路6724には、輝度信号の動きを示す信号
と色信号の動きを示す信号が入力されることになる。こ
の動き信号の最大値を得ることにより、輝度信号あるい
は色信号のいずれかに動きがあるときは動画としての判
定信号が得られる。時空間伸張部6731は、動き信号を時
間方向および空間方向に広げて動きの検出もれを防ぐ回
路である。この時空間伸張の例としては、第24図に示す
ように動き信号Xをa〜fに広げるものがある。つまり
第24図は縦方向にフィールド、横方向に時間方向を示し
ており丸印が走査線である。そして各丸印の間のa〜f
の期間では動画を示す動き信号Xが伸張されて出力され
ていることを示している。
第25図は第20図に示す倍速変換部6705の具体的構成例
である。
直接輝度信号と、補間輝度信号とは、切替え回路6741
に入力される、ライン毎にラインメモリ6742と6743に振
り分けられる。ラインメモリ6742と6743のデータは書込
み時の2倍のクロックレートで読み出され、切替え回路
6744により交互に選択されて導出される。
上記した映像デコーダの実施例によると、受信した信
号に応じて表示アスペクト比を切換えて表示することが
できる。現行のNTSC方式の信号もワイド画面の中央部に
上下が切れることなく大きく表示することができる。ま
た、現行方式の水平走査周波数をワイド画面の信号と同
じになるように走査線数変換しているので中間方式の信
号を表示するときと水平周波数が同じであり水平ドライ
ブ回路を共通に利用できる。
(現行方式信号の垂直伸張表示処理システム) 上述した第1図のシステムを用いて現行方式(NTSC方
式)の信号(アスペクト比4:3)を受信処理して表示す
る場合、できるだけ16:9のアスペクト比の画面に一杯に
表示したほうがよい。そこで第26図に示すように16:9の
画面に4:3の画面の上下をカットして表示したほうが、
ワイドスクリーンを有効に活用できる。この場合は、4:
3の画面を垂直方向に伸張するので上下部分は見えなく
なる。そこでこのシステムでは、画像デコーダ6000の内
部に第27図に示すような回路を設けるものである。
この実施例が第17図の実施例と異なる部分は、NTSC順
次走査変換部6004の構成である。従って、NTSC順次走査
変換部6004の構成を説明する。このNTSC順次走査変換部
6004は、まずY/C分離部6002と色復調部6003からの輝度
信号及び色信号が動き適応走査線変換部6007に入力さ
れ、動き適応走査線変換された信号が垂直伸張部6012に
入力されるようになっている。動き適応走査線変換部60
07は、第20図で説明した構成と同じである。
第28図は垂直伸張の原理を示している。4:3のアスペ
クト比の画面の信号をを16:9のアスペクト比の画面に表
示するには、4:3の画面の信号の上下の不要不分のライ
ンを捨てて(第28図の斜線部分)、残りの525本×(3/
4)の走査線から525本の走査線を生成している。このた
め走査線3本から4本を生成する必要がある。第28図の
A1〜A4は元の走査線でありB1〜B5は新しい走査線であ
り、矢印に付記している値は倍率である。例えばB2の走
査線を作るときは走査線A1を(1/4)倍、走査線A2を(3
/4)して加算している。
第29図は、第27図に示す垂直伸張部6012の具体的構成
例であり、映像信号はフィールドメモリ6013に入力され
る。メモリ制御部6014は、水平同期信号及び垂直同期信
号に同期したクロックによりフィールドメモリ6013の書
込み読出し動作を制御するもので、第28図に示した斜線
の部分を除いた信号がフィールドメモリ6013に書込まれ
るように制御する。フィールドメモリ6013の出力は、ラ
インメモリ6015を介して係数器6016に入力されるととも
に、直接係数器6017に入力される。係数器6016と6017に
は、係数発生器6019から、第28図に示したような係数が
各出力走査線に対して与えられる。係数器6016と6017の
出力は加算器6018に入力されて加算され、変換された走
査線Bを得ることができる。第30図は、上記の垂直伸張
部6012の動作タイミングチャートである。フィールドメ
モリ6013の読出しは、走査線3本分を読出した後、走査
線1本分出力を停止するという動作であり、このとき係
数発生器6019は、ラインメモリ6015の書込みを停止し、
前ラインをもう一度読み出すというような制御である。
この読出しに同期して係数器6016と6017の各係数が係数
発生器6019により切換えられる。この垂直伸張部6012は
第27図では、動き適応走査線変換部6007の後段に設けら
れたが、この順序は逆であっても何等問題はない。
上記したように、この実施例によると、現行方式の信
号を受信処理したときに、ワイド画面の広さを有効に活
用できる。また、現行方式の水平走査周波数をワイド画
面の信号と同じになるように走査線数変換しているので
中間方式の信号を表示するときと水平周波数が同じであ
り水平ドライブ回路を共通に利用できる。また、入力映
像信号がフィルム映画を録画しており最初から上下に不
要な黒マスク部が生じているような信号の場合、上記の
実施例であると、画面一杯に映像を表示することができ
る。
(ワイド画面ディスプレイのPOP表示システム1) 上述した第1図のシステムを用いて現行方式(NTSC方
式)の信号(アスペクト比4:3)を受信処理して表示す
る場合、できるだけ16:9のアスペクト比の画面に一杯に
表示したほうがよい。ところが、アスペクト比16:9の画
面に4:3のアスペクト比の信号の画面を表示すると、元
の画面上下の情報が欠けたり、あるいはワイド画面左右
に余白部が生じる。つまり、4:3のアスペクト比の信号
を、ワイド画面(16:9)の垂直方向の高さに合わせて変
換した場合、ワイド画面の左右には映像情報のない余白
部が生じる。また、ワイド画面の水平方向の長さに合わ
せて表示しようとすると、もとの信号の上下の情報が欠
けてしまう。
そこで、この実施例では、ワイド画面のディスプレイ
の表示領域を有効に活用できるようにしている。
第31図は映像デコーダのさらに他の実施例である。入
力端子61001には副画面信号が供給され、入力端子62001
には主画面信号が供給される。主画面信号処理部から説
明する。主画面信号処理部は、第17図で説明したデコー
ダと同様な構成であり、Y/C分離部62002、色復調部6200
3、中間方式デコーダ62010、水平圧縮部62005、順次走
査変換部62007、セレクタ62008、同期制御部7031などか
ら構成されている。同期制御部7031は、NTSC方式の信号
が入力したときは、水平圧縮して順次走査に変換された
信号をセレクタ62008により選択させ、中間方式の信号
が入力されているときは中間方式デコーダ62010の出力
であるワイド画面の信号をセレクタ62008に選択させ
る。このセレクタ62008の出力は合成部62020に入力され
る。
副画面信号処理部は、Y/C分離部61002、色復調部6100
3、中間方式デコーダ61010、セレクタ61008、水平垂直
圧縮部61011、同期制御部7021などにより構成されてい
る。副画面信号処理部は、主画面信号処理部に比べて、
Y/C分離部61002、色復調部61003からの出力が、直接セ
レクタ61008に入力されている。またセレクタ61008の出
力は、水平垂直圧縮部61011により水平垂直圧縮処理を
受けて合成部62020に入力される。図面では、副画面信
号処理部は、1つを示しているが、複数の副画面処理部
が並列に設けられ、各処理部で処理され副画面信号が合
成部62020に入力される。合成部62020の出力は、ディス
プレイ補正部6009に入力される。
今、主画面信号処理部の入力端子62001に中間方式の
信号が入力されているものとする。この場合は、中間方
式デコーダ62010から得られたワイド画面の信号がセレ
クタ62008により選択される。このときは、ディスプレ
イの画面には本来の中間方式信号をデコードした16:9の
アスペクト比の映像が表示されるので、副画面側の信号
は選択されない。この制御は、同期制御部7031による判
定信号により行われる。
次に、主画面信号としてNTSC方式の信号が入力したと
する。すると、Y/C分離部62002に色復調部62003の出力
は、水平圧縮部62005にて水平圧縮され、次に、順次走
査線変換部62007にて走査線変換を受けてセレクタ62008
から取り出される。このときの信号をそのまま表示すれ
ば、16:9のワイド画面には余白部が生じる。ここで、副
画面信号としてNTSC方式の信号が入力されたとする。す
ると、このことは、同期制御部7021により判定され、セ
レクタ61008は、Y/C分離部61002と色復調部61003からの
信号を選択導出する。この導出された信号は、水平垂直
圧縮部61011において、水平方向及び垂直方向の圧縮処
理をうけてワイド画面の余白部に納まる画面の信号とな
り合成部62020に入力される。主画面と副画面が表示さ
れたワイド画面は、第32図(a)、または(b)に示す
ようになる。第32図(a)は、副画面の信号を水平垂直
圧縮する場合に、9:16のアスペクト比になるように圧縮
した例であり、4つの副画面処理部の信号を表示した例
である。また同図(b)は、副画面の信号を水平垂直方
向に圧縮する場合4:3のアスペクト比になるように圧縮
した例であり、この場合は3つの副画面処理部の信号を
表示できる。副画面のアスペクト比を16:9、あるいは4:
3のいずれに設定するかは、ユーザ制御部からの指示で
水平垂直の圧縮率の切り替えにより実現されている。ま
た、副画面信号処理部に中間方式の信号が入力した場合
にも、中間方式デコーダ61010にてデコードされたワイ
ド画面の信号が、水平垂直圧縮部61011にて圧縮され、
第32図のような表示を得ることができる。
中間方式の信号、NTSC方式の信号が副画面信号として
処理される場合、いずれの方式であって水平方向の圧縮
比は同じであるが、垂直方向の圧縮比は異なる。水平方
向の圧縮比は1/4であるが、中間方式信号の場合には垂
直方向に1/4圧縮するが、NTSC方式信号の場合には1/3に
圧縮される。ただし、順次走査線変換によりフィールド
当たりの走査線数は倍となるので、走査線数の変換比は
中間方式信号の場合1/2、NTSC方式信号の場合2/3であ
る。
第33図は、第31図に示す水平垂直圧縮部61011の具体
例である。
セレクタ61008からの信号は、水平圧縮回路61012に入
力される。この水平圧縮回路61012は、第18図、第19図
で説明したものと同じである。入力信号を低域通過フィ
ルタで帯域制限したのちサンプル間引き回路で水平方向
のサンプル点を間引きしている。中間方式の信号を第32
図(a)のように表示する場合、水平方向のサンプル点
を1/4として1/4倍に圧縮している。よってサンプル周波
数は1/4となり原信号の1/4の周波数帯域以上の成分は折
り返し成分となる。この折り返し成分による歪みを抑え
るために、予め間引きの前に低域通過フィルタにより帯
域制限を施している。このサンプル間引き回路は、サン
プル点を4つに1つ取り込むことでサンプル数を1/4に
している。
水平圧縮処理を受けた信号は、垂直圧縮回路61013に
入力される。第34図は、垂直圧縮回路61013の具体的構
成例である。水平圧縮処理を受けた信号は、入力端子61
031を介して、ラインメモリ61032、係数器61034、セレ
クタ61036に入力される。ラインメモリ61032の出力は、
係数器61033で1/2倍されて加算器61035に入力され、1/2
倍の係数器61034の出力と加算される。加算器61035の出
力はセレクタ61036に入力される。セレクタ61036は、水
平及び垂直同期信号に同期したラインカウンタ61037か
らの切換え信号により入力端子61031と加算器61035の出
力を交互に選択導出している。
第35図(a)は、NTSC方式の信号が副画面信号として
処理されるときの垂直圧縮原理を示している。垂直圧縮
は、水平走査線数を垂直方向の圧縮比に合わせて減らす
もので、原理は水平圧縮と同じであるが垂直のフィルタ
リングにはライメモリを必要とする。よって回路規模が
大きくなるので簡易な方法が良い。副画面信号処理の場
合は、画面サイズが小さいので簡易な方法であっても問
題はない。NTSC方式の信号が処理されるときは、3本か
ら2本への変換が行われる。第35図(a)の例では走査
線a,bのそれぞれ1/2係数を乗じて走査線a′を生成し、
走査線cはそのまま出力し走査線b′となす変換を繰り
返して行っている。中間方式信号を垂直圧縮する場合に
は、第35図(b)に示すように、各走査線に1/2係数を
乗じ、走査線a,bから走査線a′を生成し、走査線c,dか
ら走査線b′を生成するようにしている。第34図のライ
ンカウンタ61037は、同期制御部からの識別信号により
カウント動作を切換える。このカウント値によりセレク
タ61036の選択が切替わる。
第33図に戻って説明する。垂直圧縮回路61013の出力
は、セレクタ61014に入力される。セレクタ61014は、タ
イミング制御部61018の制御に基き入力信号をフィール
ドメモリ61015と61016に供給する。フィールドメモリ61
015と61016及びその出力を選択するセレクタ61017もタ
イミング制御部61018からのタイミング信号により制御
されている。書込み処理は副画面信号に同期して行わ
れ、読出し処理は主画面と合成して表示するために主画
面信号に同期して行われる。
第36図は上記フィールドメモリ61015と61016の書込み
読出しタイミングを示しており、Wが書込みタイミング
チャート、Rが読出しタイミングチャートである。セレ
クタ61014は、書込み状態にあるメモリに対して入力信
号を導入し、セレクタ61017は読出し状態にあるメモリ
の出力を導出する。
第31図に示す水平垂直圧縮部61011の圧縮動作は、中
間方式とNTSC方式のいずれの信号を副画面として第32図
に示したように表示するのにも同じ動作である。第34図
の垂直圧縮回路61013は、常に第35図(a)に示した変
換動作を行うことになる。このときは、中間方式とNTSC
方式の識別信号によりラインカウンタ61037のカウント
動作を切換える必要がないので、ラインカウンタの構成
は簡単になる。
第37図は、やはり第32図(b)に示すように副画面の
表示を4:3で表示させる場合の水平垂直圧縮部の他の実
施例である。第33図の回路と共通する部分には第33図と
同一符号を付している。第33図の回路と異なる部分は、
水平圧縮回路61012の前段にエリア切出し回路61041が設
けられていることと、このエリア切出し回路61041を制
御する表示エリア発生回路61042が設けられている点で
ある。表示エリア発生回路61042には、副画面に同期し
ている同期信号が入力されており、16:9のアスペクト比
の画面の信号が入力した場合、4:3のアスペクト比の画
面の信号となるように、エリア切出し回路61041の導通
期間を制御している。4:3の画面の信号(NTSC方式)が
入力した場合はエリア切出し回路61041はそのまま取込
めばよい。この実施例では、水平圧縮回路61012,垂直圧
縮回路61013はいずれの方式の信号が入力されても常に
同じ圧縮処理を行えばよく、垂直圧縮回路61013の構成
は、簡単になる。また、中間方式の信号が副画面に変換
処理された場合、横方向に圧縮された縦長の画像となら
ないので視覚上都合がよい。
上記したように、この映像デコーダによると、中間方
式の受像システムに現行方式の信号による画像を表示さ
せる場合、表示画面の余白部に中間方式あるいは現行方
式の信号を副画面として映出することができ、ワイド画
面を有効に活用できる。また、第32図(b)に示すよう
な副画面の表示形態にすると第34図、第37図で説明した
ように垂直圧縮回路61013の構成を簡単に実現できる。
また特に、第37図の回路構成であると、垂直圧縮回路61
013の構成は各方式で共通化でき表示画面が縦長となら
ないという利点がある。
(ワイド画面ディスプレイのPOP表示システム2) 上述したように現行方式の4:3のアスペクト比の信号
を水平方向に圧縮して、ワイド画面対応のディスプレイ
に表示し、余った余白部に副画面を表示させる場合、上
記した実施例では、主画面信号処理部と副画面信号処理
部のそれぞれに中間方式デコーダを設けている。中間方
式デコーダを複数用意すると、高価な回路となってしま
う。
ここで副画面の映像に着目すると、副画面は第32図
(b)に示した表示であるとワイド画面対応ディスプレ
イの表示面に対して1/12の大きさである。従って中間方
式信号を副画面として表示する場合であっても、左右あ
るいは上下の情報が欠落しても実用上はさほど問題とな
らない。
そこで次の実施例では、ワイド画面を有効に活用する
場合、中間方式デコーダの使用数を最小限で実現できる
ようにしたものである。
第38図は、中間方式デコーダの使用数を最小とし、主
画面信号処理と副画面信号処理部を備えた映像デコーダ
である。この実施例の主画面信号処理部は第31図に示し
た実施例と同じであるから、第31図と同一符号を各部に
付している。この実施例では、副画面信号処理部が先の
実施例と異なるので、この部分を説明する。入力端子63
001には副画面信号(NTSC方式信号あるいは中間方式信
号)が入力される。この副画面信号は、Y/C分離部63002
と同期制御部63012に入力される。Y/C分離部63002で分
離された色信号は、色復調部63003に入力され、輝度信
号は水平垂直圧縮部63011に入力される。またこの水平
垂直圧縮部63011には、復調された色信号もY/C分離部63
002から入力されている。水平垂直圧縮部63011で圧縮さ
れた(4:3のアスペクト比)信号は、合成部62020に入力
される。この回路の各ブロックの具体例は、前述した通
りである。主画面信号処理部の水平圧縮部62005は、第1
8図で説明され、動き適応走査線変換部62007は第20図に
おいて説明されている。この実施例では、副画面信号処
理部の水平垂直圧縮部63011の構成としては、第37図で
説明した回路が採用されている。なお図面では1つの副
画面信号処理部を示しているが実際には並列に複数の副
画面信号処理部が設けられている。第37図に示した水平
垂直圧縮部63011の特徴は、表示エリア発生部61042とエ
リア切出し回路61041を設けており、予め水平垂直圧縮
領域を取出している点である。
この回路を用いて、第32図(b)に示す表示形態をと
るものとすると、水平垂直圧縮部63011における水平方
向の圧縮比は1/4とすればよい。また垂直方向の圧縮比
は、走査線数を3本から2本に変換する圧縮であり第35
図(a)に示したようにな圧縮が行われる。
この実施例によると、ワイド画面に現行方式による画
面の信号を表示したときに生じる余白部に副画面を表示
するのであるが、余白部には現行方式の信号画面あるい
は中間方式の信号画面を副画面として表示させることが
できる。この場合、副画面処理部は、中間方式デコーダ
を備えなくてもよく、システムの経費節減を得ることが
できる。
(ワイド画面に生じる余白部への文字図形情報表示) 上述したように現行方式の4:3のアスペクト比の信号
を水平方向に圧縮して、ワイド画面対応のディスプレイ
に表示した場合、ワイド画面には余白部が生じる。上記
の実施例ではこの余白部に副画面を表示する例を示し
た。しかし、余白部の利用方法には、各種の利用形態が
可能である。
そこで次の実施例では、余白部に文字図形などの情報
を表示できるようにしたものである。
第39図はさらに他の実施例を示している。図において
第31図の回路と同一部分に同一符号を付して説明する。
主画面処理部は、変わりはないために第31図の主画面処
理部を1つのブロックで示している。従って、第31図の
回路の構成にさらに追加されている部分を説明する。主
画面信号の入力端子62001は、文字多重デコーダ64001に
接続されている。文字多重デコーダ64001は、主画面信
号に多重されている文字多重信号をデコードしてデコー
ドしたR,G,B信号をセレクタ64002に入力する。このセレ
クタ64002にはさらに、パーソナルコンピュータなどか
ら外部接続端子を介して文字図形などのR,G,B信号を入
力することもできる。セレクタ64002は、ユーザ制御部
からの指令信号により入力を選択し、マトリックス回路
64003に入力する。マトリックス回路64003は、入力した
R,G,B信号をマトリックス演算して、輝度信号Y、色信
号I,Qを作成してセレクタ61008に入力する。このセレク
タ61008には、中間方式デコーダ61010の出力、Y/C分離
部61002、色復調部61003の出力も入力されている。セレ
クタ61008は、同期制御部7021により副画面信号が中間
方式の信号の場合と現行NTSC方式の信号の場合とで中間
方式デコーダの出力とY/C分離部61002、色復調部61003
の出力との切換えを行うが、ユーザ制御部からの指令に
よりマトリックス回路64003の出力選択状態に切替わる
ことができる。セレクタ61008の出力は、第33図あるい
は第37図に示したような水平垂直圧縮部61011に入力さ
れて、4:3の副画面の信号に変換され、合成部62020に入
力される。この合成部62020には、さらに文字図形発生
部64004からの信号も入力されている。この文字図形発
生部64004は、例えばチャンネル選択動作に応答し、チ
ャンネル番号表示データを発生する。チャンネル番号と
しては、主画面の選択状況、副画面の選択状況などがあ
り、副画面ではさらに第1副画面、第2副画面などのチ
ャンネル番号表示がある。また、ユーザ制御部からの情
報を受けて、図形情報としてはコントラスト、明るさ、
色の濃さ、色あい、シャープネス、音量、温室、バラン
スなどの映像回路あるいは音声回路設定を示す情報があ
り、また映像端子番号などを表示してもよい。
上記の実施例によると、ワイド画面に生じた余白部
に、文字、図形情報などを映出し、有効に利用すること
ができる。また文字、図形情報の表示によりシステムの
操作や取扱いを便利にすることができる。これは、ユー
ザが操作に困ったような場合に、文字図形発生部を利用
して、操作の手順などを表示できるようにするからであ
る。さらにまた、操作のヒストリーチェックを行う場合
にも、システムの制御マイコンにより過去の操作内容を
文字コードデータとし格納しておき、チックを行う場合
に読み出すようにすることで用意にチェックが可能であ
る。副画面の表示形態としては第32図に示したような形
態がある。
(ワイド画面の余白部への音量表示システム) 上述したように現行方式の4:3のアスペクト比の信号
を水平方向に圧縮して垂直方向にアスペクト比を合わ
せ、ワイド画面対応のディスプレイに表示した場合、ワ
イド画面には水平方向に余白部が生じる。上記の実施例
ではこの余白部に副画面を表示する例を示した。しか
し、余白部の利用方法には、各種の利用形態が可能であ
る。
この実施例は、余白部を利用して音量を表示しようと
するものである。
第40図は、音量表示を実現するための映像デコーダの
実施例である。主画面処理部は、変わりはないために第
31図の主画面処理部を1つのブロックで示している。セ
レクタ2000は、外部からの音声信号入力若しくは、RF入
力処理部1000からの受信音声信号入力をユーザ選択に応
じて選択導出して、音声増幅器3000に入力している(第
1図参照)。音声増幅器3000の出力は、スピーカ4000に
供給される。ところでセレクタ2000の出力は、さらに音
量表示発生部64010にも入力されるようになっている。
ここで、音量表示発生部64010は、入力音声信号の音量
に対応した映像信号(Y、I,Q信号)を発生して合成部6
2020に供給することができる。音量表示発生部64010
は、主画面処理部の同期制御部からのタイミング信号を
受けている。これは、主画面処理部はNTSC方式の信号
(アスペクト比4:3)を処理して、例えば水平方向圧縮
処理を行い、ワイド画面に余白部が生じるような処理を
行っているような場合に、余白部に音量表示を行うため
のタイミングを得るためである。
第41図は、音量表示発生部64010の具体的構成例であ
る。入力端子64011にはセレクタ2000からの音声信号が
入力される。この音声信号は、一定の周期でサンプルホ
ールド回路64012によりサンプルされ、次の周期までホ
ールドされる。このホールドレベルに応じて、次段の垂
直アドレス発生部64013は、垂直アドレス値が変わる。
垂直アドレス発生部64013の出力した垂直アドレスは、
キャラクター発生部64016に入力される。キャラクター
発生部64016は、垂直アドレスに応じて予めキャラクタ
ーの色飽和度、色あいを変化できるデータを格納してお
り、例えばROMに予めそのデータが格納されている。一
方、入力端子64014には、主画面処理部から主画面の水
平表示位置を示す水平タイミング信号が供給されてい
る。従って、この水平タイミング信号に基づいて、水平
アドレス発生部64015は、余白部の水平表示位置を示す
アドレスを出力する。この水平アドレスは、キャラクタ
ー発生部64016の水平アドレス入力部に供給され、キャ
ラクターの出力タイミングが決定される。キャラクター
発生部64016から出力される輝度信号及び色信号は、そ
れぞれD/A変換器64017、64018にてアナログ信号に変換
されて先の合成部62020に入力される。音量の表示形態
としては、例えば第42図(a)、(b)、(c)に示す
ように、右余白部、左余白部、左右のいずれかの余白部
に表示することが可能である。
上記の実施例によると、比較的簡単な手段によりワイ
ド画面に生じる余白部に音量表示を得ることができワイ
ド画面を有効に活用できる。また音量を表示することに
より表示装置としての演出効果を高めることができる。
(現行NTSC方式受信時における垂直伸張自動設定処理) 現行方式の4:3のアスペクト比の信号を水平方向に圧
縮して垂直方向にアスペクト比を合わせ、ワイド画面対
応のディスプレイに表示した場合、ワイド画面には水平
方向に余白部が生じる。また、現行方式の4:3のアスペ
クト比の信号を垂直方向に伸張して水平方向にアスペク
ト比を合わせ、ワイド画面対応のディスプレイに表示し
た場合、ワイド画面に表示される映像は垂直方向の上下
の情報が欠落することになる。いずれの場合にも一長一
短がある。垂直方向の大きさを基準に変換した場合、左
右に余白部が生じ、ワイド画面が有効に活用されない。
また水平方向の大きさを基準に変換した場合、送られて
くる情報の上下部分が切り捨てられることになる。後者
の場合、放送内容によっては切り捨てられる部分が重要
な情報を含むような場合視聴者にとっては不都合であ
る。前者の場合、シネマスコープのような横長の映像が
現行テレビジョン方式に準じて伝送されてきた場合、表
示画面はさらに小さくなってしまう。
そこでこの実施例では、現行の標準信号をデイスプレ
イの画面に表示する場合、水平方向を基準して垂直方向
に伸張する手段と、垂直方向に伸張した信号の表示位置
を制御する手段と、受信信号の性質を検出する手段と、
放送内容に応じて垂直伸張する比率や表示領域、あるい
は変換処理を適切なものに切換える手段とを設けて、ワ
イド画面の有効活用に伴う、不具合点を解決するもので
ある。
第43図は、第27図に示した実施例に対して、さらに信
号検出部64020が追加されている。Y/C分離部6002、中間
方式デコーダ6010、色復調部6003、動き適応走査線変換
部6007、垂直伸張部6012、セレクタ6008、同期制御部70
00の基本的構成及び動作は、第27図で説明した通りであ
り、本質的には第26図で示したような表示形態となる。
しかし、この実施例では、Y/C分離部6002で分離された
輝度信号が、信号検出部64020に導かれ、ここでテレビ
ジョン信号の内容判定が行われる。またこの信号検出部
64020には、同期制御部7000から、入力信号が中間方式
のものであるのか現行方式のものであるのかを示す判別
信号が入力されている。ここで、現行のNTSC方式の信号
が入力されているときは、信号検出部64020は、信号内
容を検出する。信号内容としては、映像信号の上下が黒
レベルでマスクされているシネマスコープのような映
像、テロップが含まれている映像等である。テロップが
含まれているときは、垂直伸張率を下げて、テロップが
画面に現れるようにし、シネマスコープのような映像の
場合、垂直伸張率を上げて画面を有効に活用するもので
ある。
第44図は、信号検出部64020の具体的構成例である。
輝度信号は、入力端子64021を介してテロップ検出器640
22と上下マスク検出器64023に入力される。テロップ検
出器64022は、映像信号にテロップが含まれているか否
かを検出し、テロップが含まれている場合は、出力端子
64024を介してインジケータにその表示信号を与える。
また論理和回路64025にもテロップ検出信号(例えばハ
イレベル)を与える。論理和回路64025の出力がハイレ
ベルとなると、垂直伸張部6012は垂直伸張率を下げるよ
うに設定されている。上下マスク検出器64023は、映像
信号の画面上下部が黒レベルでマスクされているかどう
かを判定している。マスク部が検出された場合は、ロー
レベルのマスク検出信号を出力し、ゲート回路64026を
介して論理和回路64025に供給する。ゲート回路64026
は、同期制御部7000から端子64027に与えられるゲート
信号が現行方式処理モードを示す判別信号であるときの
みマスク検出信号を導通させる回路である。これは中間
方式信号(デコード前)が上下マスク検出器64023に入
力したときに誤ってマスク検出信号が論理和回路64025
に導かれるのを防止するためである。マスク検出信号と
テロップ検出信号を論理和回路64025に与えているの
は、テロップ検出結果をマスク検出結果に優先させるた
めであり、それぞれの検出信号の正負論理により適宜論
理出力が切替わる。両者が同時に検出された場合は、テ
ロップ検出が優先し垂直伸張率が下がる。
第45図は、テロップ検出器64022の具体的構成例であ
る。輝度信号は、入力端子64030を介して水平高域通過
フィルタ(H−HPF)64031と垂直高域通過フィルタ(V
−HPF)64032に入力される。水平高域通過フィルタ6403
1と垂直高域通過フィルタ64032の出力は、それぞれスラ
イス回路64033と64034に入力される。スライス回路6403
3と64034は、それぞれ輝度レベルが予め設定したレベル
を越える場合、計数回路64035に被計数信号を与える。
文字信号等は、輝度レベルの高い低いで現され、しかも
高域成分であるから、この成分をスライスすることによ
り文字信号の有無を検出可能である。計数回路64035
は、所定の画像領域において被計数信号を計数し、計数
値が所定値を越えるとテロップ検出信号を出力する。計
数回路64035の計数する領域は、計数領域発生器64036に
より指定される。計数領域発生器64036は、入力映像信
号の水平同期信号H及び垂直同期信号Vに基づいて計数
領域を指定している。
計数領域としては、例えば第46図(a)に示すように
画面を複数のブロックに分割して各ブロック単位で文字
信号があるか否かを判定するか、若しくは、テロップは
上部あるいは下部の領域を複数に分割して各ブロックの
文字信号を検出するようにしている。上下部で検出する
場合は、画面中央部では計数回路64035の動作は停止さ
れる。
上記のようにテロップが検出された場合は、垂直伸張
率を下げて、テロップがマスクされないようにし、また
シネマスコープのような映像の場合は、垂直伸張率を上
げてワイド画面の有効利用を計ることができる。動き適
応走査線変換部6007は、第20図で示した通りであり、垂
直伸張部6012は、第27図、第29図に示した通りである。
伸張率を切換え可能とする場合には、第29図に示すよう
な垂直伸張部を予め幾つか用意しておき論理和回路6402
5の出力に応じて切換えるように構成される。そして、
第29図に示すメモリ制御部604の制御タイミング、係数
発生器6019係数切り替えタイミングを変えることにより
容易に垂直伸張率を変更することができる。この例とし
て第47図に入力走査線の4本を5本に変換するタイミン
グチャートを示す。A1、A2、…はそれぞれ走査線を示
し、フィールドメモリから4本の走査線が出力されると
1水平期間の出力停止期間があり、このような読出しが
繰り返し行われる。そしてラインメモリ出力は、5ライ
ンに一回は4番目に入力した走査線が2回読み出され
る。係数器の係数は、第47図に示すように各読み出し走
査線に対して1、1/5、4/5、2/5、3/5などの係数が与え
られ、垂直伸張を実現している。この4本から5本の変
換により垂直方向の5/4倍伸張が得られる。同様に5本
から6本に伸張する場合も、メモリ制御と係数の発生タ
イミングを変えることにより垂直伸張率を設定できる。
テロップ検出結果に応じて、映像表示の表示位置を制
御してもよい。
例えば、画面の下部にテロップがある場合は、第48図
(a)に示すように、垂直伸張された画面の上部を切り
捨てて表示し、画面の上部にテロップがある場合は、第
48図(b)に示すように画面の下部を切り捨てて表示し
てもよい。垂直表示位置を変更するには、第29図に示し
たフィールドメモリ6013への書き込みタイミングを制御
すればよく、この場合は、テロップ検出に応じてメモリ
制御部6014の出力アドレスの初期値が切り替え制御され
る。テロップが画面の上部にあるか下部にあるかは、先
の第46図に示したブロックのいずれのブロックでテロッ
プが検出されたかを監視しておればよい。
なおこの実施例において、第43図に示した動き適応走
査線変換部6007と垂直伸張部6012の配置は逆であっても
構わない。垂直伸張制御をおこなった後で補間走査線を
作成して走査線数を変換しても何等問題はない。
上記したようにこの実施例によれば、受信した信号に
応じて表示アスペクト比を切換えることができ、中間方
式の信号、現行方式の信号に対して本来のアスペクト比
で表示できる他、放送内容によって変換方法あるいは表
示する領域を変えることができ、横長のワイド画面を有
効に使うことができる。そして画面の一部が欠けること
の不都合を変換方法を切換えることにより救済できるも
のである。
(中間方式信号処理におけるレターボックス処理) (補助信号多重処理システム) 上記したシステムにおいて、映像デコーダ6000の内部
には、順次走査線の変換部や中間方式デコーダが内蔵さ
れている(第1図、第17図等参照)。
ところで、中間方式により現行方式と両立性をもたせ
て16:9のアスペクト比のワイド画像を伝送する場合、レ
ターボックス処理により垂直方向に圧縮することが必要
である。この垂直圧縮処理を施すと、垂直解像度の低下
を招き、また、サイドパネル処理を施すのでサイドパネ
ルの解像度低下を招く。
従来のレターボックス方式のみの専用のシステムにお
いては上下マスク部に十分な多重伝送領域を確保するこ
とができ、垂直高域成分をこの領域に多重して伝送でき
た。しかし中間方式では、レータボックス処理を行って
いるとは言え、従来のレターボックス処理における上下
マスク部に比べて上下マスク部の領域は著しく狭い。ま
た従来の専用のサイドパネル処理では、センターパネル
部の一部を取除き、サイドパネルの高域成分を周波数多
重等の手法で伝送しているが、中間方式では表示領域が
狭いために、画像の一部の成分を取除くと現行方式の受
像機で映出した場合画質が劣化する。
以上のように従来提案されている中間方式によりワイ
ド画面の信号を伝送した場合、デコード時の画像の垂直
解像度の低下、サイドパネルの解像度の低下が見られ
る。
そこでこの実施例では、中間方式レターボックス処理
による垂直圧縮のために生じる垂直解像の低下を防止
し、かつ、中間方式サイドパネル処理によるサイドパネ
ルの解像度低下を防止することができる中間方式デコー
ド処理装置を提供するものである。
この実施例では、上下マスク部の20本づつのの走査線
をレターボックス処理による垂直高域成分の補助信号多
重領域として利用し、さらに上下マスク部の20本づつの
走査線をサイドパネル処理によるサイドパネル高域成分
多重領域として利用するものである。これによりデコー
ド画像の垂直解像度低下を招くことなく、高画質のワイ
ド画面信号(16:9)の再生を可能としている。
第49図は中間方式エンコーダの具体的構成例であり、
第50図は中間方式デコーダ62010の具体的構成例であ
る。
第49図のエンコーダにおいて、5001は、レターボック
ス処理部であり、5002はサイドパネル処理部である。レ
ターボックス処理部5001は、ワイド画面信号を垂直方向
に圧縮し、サイドパネル処理部5002はサイドパネルとセ
ンターパネルを分割して、サイドパネルの信号を上下マ
スク部に多重する部分である。。レターボックス処理部
5001の入力端子5003には、525本、1:1の順次走査信号で
アスペクト比16:9の輝度信号Yが入力される。また、入
力端子5004には、525本、1:1の順次走査信号でアスペク
ト比16:9の色信号(I,Q)が入力される。輝度信号Y
は、垂直方向圧縮部5005に入力され、垂直方向が5/6倍
に圧縮される。垂直方向に圧縮された輝度信号は、動き
適応センター信号エンコーダ5006と、上下マスク部Vh/V
Tエンコーダ5007に入力される。また上下マスク部Vh/VT
エンコーダ5007の出力は、VT再生部5008と非線形変換
部5009に入力される。動き適応センター信号エンコーダ
5006は、走査線を飛び越し走査信号に変換する場合動き
検出部5010からの動き検出信号に応じて適応的に変換し
ている。また上下マスク部Vh/VTエンコーダ5007におい
ては、センター信号の上下の各40本の走査線を利用して
上下マスク部に多重する信号を作成している。レターボ
ックス処理においては、上下の各40本の走査線のうち、
上下の各20本づつを利用し、残りの各上下20本は、サイ
ドパネル処理部で利用される。Vh信号は、静止画におけ
る400〜480「テレビ/本」の垂直高域成分のことを言
い、VT信号は動画における200〜400[テレビ/本]の
成分のことを言う。上下マスク部Vh/VTエンコーダ5007
には、動き検出部5010からの動き検出信号も供給され、
動画の場合はVT信号、静画の場合はVh信号を作成して
いる。VT再生部5008は、動画におけるVT信号を、動き
適応センター信号エンコーダ5006で得られる信号の上下
マスク部に多重するためにそのタイミングと信号変換を
行っている。非線形変換部5009は、上下マスク部に多重
される信号のレベルを制御するためのもので、中間方式
の信号を現行方式の受像機で再生した場合に、上下マス
ク部で多重信号が目立つのを抑えるためのものである。
動き適応センター信号エンコーダ5006の出力は正規化
エンコーダ5011に入力される。また正規化エンコーダ50
11には非線形変換部5009からの出力も供給されている。
レターボックス処理された輝度信号は、サイドパネル処
理部5002のサイドパネル高域低域分割部5013に入力され
る。このサイドパネル高域低域分割部5013には、色信号
処理部5012において、輝度信号と同様な処理を受けた色
信号も供給されている。
サイドパネル高域低域分割部5013にて分割された輝度
及び色信号の低域成分は、センターパネル処理部5014に
入力され、水平方向の圧伸処理を受ける。そしてエンフ
ァシス回路5015に入力されて強調された合成部5016に入
力される。一方、サイドパネルの高域成分は、並べ換え
部5017に入力され、上下マスク部の各走査線に多重でき
る位置に配置され、上下マスク部プリ処理部5018に入力
されスペクトル成形される。これはマスク部における信
号が現行方式の受像機で受信して再生したときに目立つ
のを抑えるためである。上下マスク部プリ処理部5018の
出力も合成部5016に入力され、この合成部5016から出力
される輝度信号及び色信号は、NTSCエンコーダ5019に入
力され、現行方式と両立性のある中間方式テレビジョン
信号として出力端5020に出力される。
以上が中間方式の信号を作成するエンコーダである
が、さらにその信号処理について説明する。
第51図は、エンコード処理の経過を示している。同図
(a)は16:9のワイド画面の信号であり、525本/1:1の
信号である。この信号画像を現行受像機でそのまま表示
させると、同図(b)に示すように縦長の画像となる。
そこでレターボックス処理部5001では、垂直方向に5/6
倍に圧縮し、480本の走査線を400本の走査線の画像に変
換し、同図(c)に示すような画像にしている。次に、
サイドパネル処理部5002では、センターパネルを10/9倍
に伸張し現行方式の横の長さに合わせられ、サイドパネ
ルを1/5倍に圧縮している。圧縮されたサイドパネルの
一部の高域信号は、上下マスク部として存在している各
40本の走査線に多重されて伝送される。
第52図にはこのようにエンコードされる信号形式を示
している。サイドパネルの高域成分は、22〜31番目の走
査線、252〜261番目の走査線、285〜294番目の走査線、
515〜524番目の走査線に多重される。またレターボック
ス処理において利用される補助信号であるVh信号及びV
T信号は、32〜41番目の走査線、242〜251番の走査線、2
95〜304番目の走査線、505〜514番目の走査線に多重さ
れる。従って、サイドパネル処理とレターボックス処理
により、付加信号領域として上下20本づつの走査線を使
用して多重伝送を行っている。サイドパネルの低域成分
は、圧縮されて現行方式の有効画面には現れないように
されセンターパネルは水平方向に伸張される。
第53図は、水平方向圧伸のフォーマットを示す。同図
(a)は16:9のワイド画面の信号の水平期間と各パネル
の分割位置を示している。原画の有効走査期間は、4f
scのサンプリングクロックによる747サンプル分ををセ
ンターパネルとし、左右の41サンプル分をサイドパネル
としている。サイドパネル部とセンターパネル部の境界
付近で例えば17クロック分は、圧伸を行わないようにし
ている。センターパネル部の631クロック分は伸張され
て同図(b)に示すように701クロック分になる(10/9
倍)。またサイドパネル部の41クロック分は圧縮されて
9クロック分になる(1/5倍)。この処理はセンターパ
ネル処理部5014にて行われている。
次にサイドパネルの高域成分は、同図(c)に示すよ
うに、センターパネルとサイドパネルとがクロスするよ
うに分割されて取出される。そして取出されたサイドパ
ネルの高域成分のみが集められ、同図(d)に示すよう
に1本の走査線に20本の走査線から取出した高域成分が
時間多重される。この処理は並べ換え部5017にて行われ
ている。このサイドパネルの高域成分が多重されている
走査線は上述した上下マスク部が位置する走査線であ
る。1走査線に20本のサイドパネルの情報が多重される
のであるから、上側のマスク部の20本の走査線には例え
ば左側パネルの高域成分を多重することができ、下側の
マスク部の20本の走査線には右側のパネルの高域成分を
多重できることになる(第52図参照)。
第50図は、上記のように伝送されてくる中間方式の信
号をデコードするデコーダの具体的構成例である。この
デコーダは、サイドパネル処理部65001とレターボック
ス処理65002により構成されている。
NTSCデコード処理により生成された輝度信号Yと色信
号I,Qとは、入力端子65003と65004をそれぞれ介してデ
ィエンファシス回路65005に入力される。また、上下マ
スク部の信号は、入力端子65008を介して上下マスク部Y
/C分離部65009に入力される。ディエンファシス回路650
05の出力は、センターパネル処理部65006に入力され
て、水平方向へ圧伸処理される。つまりサイドパネル
は、センターパネル処理部65006により5倍に伸張さ
れ、センターパネルは9/10倍に圧縮される。センターパ
ネル処理部65006の出力は合成部65007に入力される。上
下マスク部Y/C分離部65009で分離されたサイドパネルの
高域成分である輝度信号と色信号とは並べ換え部65010
に入力される。並べ換え部65010では、第53図(d)で
説明したサイドパネル高域成分を元の走査線の位置へ分
割して並べ換え、合成部65007に入力する。
この状態では、第51図(d)の対応から第51図(c)
の状態の画面に戻った信号となっている。次にレターボ
ックス処理の逆変換が行われる。輝度信号の経路につい
て説明する。輝度信号は、正規化デコーダ65011と表示
切換え部65017に入力される。正規化デコーダ65011の出
力は、動き適応センター信号デコーダ65012と非線形変
換部65013に入力される。動き適応センター信号デコー
ダ65012では、飛び越し走査信号を動き検出部65014から
の動き検出信号に応じて適応的に順次走査信号に変換す
する処理が行われる。非線形変換部65013では、上下マ
スク部に多重されている補助信号(Vh信号、VT信号)
をレベル制御して出力し、上下マスク部Vh/VTデコーダ6
5015に供給する。上下マスク部Vh/VTデコーダ65015で
は、動き検出部65014からの動き検出信号に応じて上下
マスク部に多重されているVh信号、VT信号を再生し、
動き適応センター信号デコーダ65012および垂直方向伸
張部65016に供給する。垂直方向伸張部65016には、動き
適応センター信号デコーダ65012からの出力も供給され
ている。これにより垂直方向伸張部65016で、垂直方向
の伸張(6/5倍)が行われると、16:9のアスペクト比の
画像信号が得られる。垂直方向伸張部65016の出力は、
表示切換え部65017に入力されている。表示切換え部650
17は、サイドパネル処理部65001の出力をそのままスル
ーで出力端子65018へ取り出す場合に使用される回路で
ある。これは、放送側でサイドパネル処理のみを施して
信号を伝送してきた場合に活用される。あるいは、ディ
スプレイ自体に垂直方向の引き伸し機能が備わっている
場合に利用される。
合成部65007から出力される色信号は、色信号処理部6
5019及び表示切換え部65020に入力されている。色信号
処理部65019においても順次走査への変換処理が行わ
れ、その出力は表示切換え部65020に入力されている。
これにより、出力端子65021には、ワイド画面対応のア
スペクト比の色信号を得ることができる。
上記した実施例によると、中間方式の信号を伝送する
場合、レーターボックス処理において480[テレビ/
本]を400[テレビ/本]の信号とし、上下マスク部を
作った場合、上下マスク部の20本づつを垂直高域成分の
補助信号(Vh、VT信号)領域とし、さらにサイドパネ
ル処理を行う場合、上下マスク部の20本づつをサイドパ
ネルの高域成分多重領域として利用している。これによ
り、デコード画像の垂直解像度の低下を招くことがな
く、サイドパネルの解像度の低下も招くことがない。よ
って高画質の16:9のワイド画面の画像再生が可能とな
る。
(走査線数変換垂直伸張処理システム) テレビジョン信号をレターボックス処理を行って伝送
する場合、走査線数480本の信号を垂直方向に5/6倍に圧
縮し、走査線数400本への信号としている。走査線数480
本の信号をそのまま6本から5本の割合で変換すると折
り返し歪みが発生するため、デコーダで5本から6本に
変換して元の480本の信号にしても良好な画像再現は得
られない。そこで、まず、走査線数480本の信号を垂直
低域通過フィルタにより垂直周波数400[テレビ/本]
以下の信号と400〜480[テレビ/本]の信号に分離し、
400[テレビ/本]以下の信号を6本から5本の割合に
変換して走査線数400本の信号とし、400〜480[テレビ
/本]の信号は上下マスク部に多重して伝送している。
このようにすれば6本から5本の割合に変換して走査
線数400本の信号とした場合に折り返し歪みの発生を妨
げる。よってデコーダにおいては、400本の信号を5本
から6本の割合に変換して走査線数480本の信号に戻
し、正しい400[テレビ/本]の信号を得て、これに上
下マスク部に多重されて伝送されてきた400〜480[テレ
ビ/本]の信号を加えることにより元の480[テレビ/
本]の画像を正しく再生できる。
しかしながら実際には、400[テレビ/本]に帯域制
限する垂直低域通過フィルタは、必ずしも理想的な特性
とはならない。このため垂直低域通過フィルタで帯域制
限した400[テレビ/本]の信号を5/6倍の走査線に変換
して400本の信号としても折り返し歪みが発生し、デコ
ーダにおいて良好な再現が得られない。この折り返し歪
みを発生させないためには、垂直低域通過フィルタのカ
ットオフ周波数を下げてやればよいが、そうすると、上
下マスク部で伝送しなければならない帯域が増えてしま
う。上下マスク部で伝送できる帯域は、決まっているた
めに上下マスク部の情報を完全に伝送できなくなり、結
果としてデコーダにおいて元の画像を良好に再生できな
いという解決すべき課題がある。
そこでこの実施例では、垂直方向に圧縮したときに生
じる折り返し歪みを打ち消すことができる折り返しキャ
ンセル信号を別途伝送するようにし、デコーダ側で垂直
方向に伸張した際に別途伝送されてきた折り返しキャン
セル信号を伸張信号に加算することで、正しい画像再生
を得られるようにしている。
第54図は、第49図に示す垂直方向圧縮部5005の具体的
構成例を示している。
入力端子55001から入力した走査線数480本の信号は、
垂直低域通過フィルタ55002と減算器55003に供給され
る。垂直低域通過フィルタ55002では、垂直周波数480
[テレビ/本]の信号が400[テレビ/本]の信号に帯
域制限され、その出力は、減算器55003と走査線変換部5
5004に入力される。走査線変換部55004は、6本から5
本の割合に走査線数を変換し、400本の走査線信号を出
力する。この400本の信号は、出力端子55008と走査線変
換部55005に入力される。走査線変換部55005は、逆変換
を行うもので5本から6本の割合の走査線に変換する。
もとに戻された信号は、減算器55006に入力され、垂直
低域通過フィルタ55002の出力から減算される。これに
より減算器55006からは、走査線数の変換により(垂直
圧縮、垂直伸張)生じる誤差に対応した成分が得られる
ことになる。
一方減算器55003からは、400〜480[テレビ/本]の
信号が得られ、この信号は加算器55007に入力される。
加算器55007では、垂直の高域成分400〜480[テレビ/
本]の信号と減算器55006から得られるデコード時の誤
差成分(以下これをキャンセル信号という)が加算され
出力端子55009に出力される。
出力端子55008の信号は動き適応センター信号エンコ
ーダ5006に入力されセンター信号として伝送され、出力
端子55009の信号は上下マスク部Vh/VTエンコーダ5007に
入力され、上下マスク部に多重されて伝送されることに
なる。
走査線変換部55005と減算器55006を利用して、誤差信
号を得ることの意義についてさらに第56図を参照して説
明する。即ち、この実施例では、480[テレビ/本]の
信号(第56図(a))を垂直低域通過フィルタに通して
400[テレビ/本]に変換し、これを5/6倍に垂直圧縮し
た場合、折り返し成分が生じる(第56図(b))。そこ
で再度この信号をデコーダ側とまったく同じように6/5
倍に垂直伸張すると同図(c)のように折り返し成分が
残っている。そこでこれをキャンセルできるように、同
図(a)と(c)の信号を用いて同図(d)に示すよう
なキャンセル信号を作成し、これを上下マスク部にVh信
号に加算して伝送するものである。
第55図は、垂直方向伸張部65016の具体的構成例を示
す。入力端子65031にはセンター信号として伝送されて
きた走査線数400本、垂直帯域400[テレビ/本]の信号
が入力される。この信号は走査線変換部65032におい
て、5本から6本の割合で変換され6/5倍に垂直伸張さ
れ、走査線数480本、垂直帯域400[テレビ/本]の信号
となる。この信号は加算器65033に入力される。一方、
入力端子65034には、上下マスク部Vh/VTデコーダ65015
でデコーダされたVh信号が入力される。Vh信号は400〜4
80[テレビ/本]の信号であり、第56図で説明した折り
返しキャンセル信号が含まれている。従って、走査線変
換部65032の出力信号に含まれている折り返し成分(第5
6図(c)斜線部)は、キャンセル信号により除去さ
れ、出力端子65035には折り返し成分が除去された480
[テレビ/本]の信号が得られる。
ここで5/6倍の圧縮処理について説明しておく。
第57図(a)は6本の走査線から5本の走査線を作成
する関係を示す。同図(b)は、5本の走査線を得るた
めの演算式の例を示している。xが演算に使用する走査
線の画素の値であり、yが作成された走査線の画素の値
である。そしてhは係数である。また第58図のc1〜c4
は、圧縮処理を受ける過程での周波数特性を示してお
り、第59図のd1〜d5はインパルス応答を示している。
第60図(a)は、第54図に示す走査線変換部55004の
具体的構成例である。入力端子55010から入力した信号
は、ラインメモリ55011、55012、55013の直列回路に入
力される。入力端子の信号及び各ラインメモリの出力信
号は、係数器群55014に入力されると共に、係数器群550
15、55016、55017にも同様に入力されている。係数器群
55014の出力は加算器55018で加算されてセレクタ55022
に入力され、係数器群55015の出力は加算器55019で加算
されてセレクタ55022に入力され、係数器群55016の出力
は加算器55020で加算されてセレクタ55022に入力され、
係数器群55017の出力は加算器55021により加算されてセ
レクタ55022に入力される。これにより第57図(b)で
示した演算が施される。セレクタ55022は、タイミング
発生器55023から制御のもとに適切な演算出力を選択し
てフィールドメモリ55024に導入する。この場合アドレ
ス発生器55025のアドレス発生タイミングもタイミング
発生器55023のタイミング信号により制御されている。
フィールドメモリ55024から読み出される場合は、時間
軸の圧縮が行われ出力端子55026に出力される。
第60図(b)は、ラインメモリ55011〜55013の出力及
びラインメモリ55011の入力信号xとし、新しく生成さ
れる信号yとの関係を示し、セレクタ55022は、加算器5
5018〜55021の出力をy0から順次y4まで選択し、一回分
選択を停止し、再度加算器55018の出力をy5として選択
するように制御されている。
上記した実施例によれば、垂直低域通過フィルタの特
性を理想的な特性に出来ないがために発生していた折り
返し成分を、デコーダ側で打ち消すことができるキャン
セル信号を別途、上下マスク部の信号とともに伝送して
いる。そしてデコーダ側では上記キャンセル信号を抽出
してセンターパネルの信号に加算することで、走査線変
換を行った場合に残留している折り返し成分をキャンセ
ルし、良好な再生画像を得ることができる。
(動き適応3次元帯域制限処理システム) 従来エンコーダ側において、順次走査信号を飛び越し
走査信号に変換する場合、静画部ではフレーム間処理を
行い、動画部ではフレーム内処理を行っている。従っ
て、原理的には静画ではS/N改善効果が得られるが、動
画ではS/N改善効果が得られない。このため動き適応処
理を行って伝送した画像では、静画部ではクリアな画像
が得られるが動画部ではノイズが目立ち動いた部分の画
質劣化が一層目立ち不自然な画像になるという問題があ
る。
そこで次の実施例では、動き適応センター信号エンコ
ーダ5006、動き適応センター信号デコーダ65012におい
て、とくに動画部のS/N改善を視覚特性に適合した3次
元処理を行うようにして、画質劣化を生じないようにし
た、中間方式エンコーダおよびデコーダを得るものであ
る。
第61図は動き適応センター信号エンコーダ5006の具体
的構成例を示している。第62図はこのエンコーダ部で作
成される伝送用信号の3次元スペクトルであり、第63図
は、補助信号、つまりVh、VT信号を処理するVh/VTエン
コーダ5007とVT再生部5008の具体的構成例を示してい
る。
まず、この実施例は、動画時においてもある程度の3
次元の帯域制限を行ったとしても画質上は元の画質と大
差がないことを利用している。そこで動画時には3次元
の帯域制限を行い、受信側でも同じ3次元の帯域制限を
行うことで動画時の伝送系のノイズ軽減を得られ、ま
た、送信側で3次元の帯域制限を行うのでソースのS/N
改善を得るとともに、静画時もフレーム間処理によりS/
N改善を得ており、視覚上での画質劣化が無い。
まず、伝送信号の3次元スペクトルを第62図に示しそ
の利点について説明する。同図(a)は動画モードにお
けるスペクトルであり、同図(b)は静画モードにおけ
るスペクトルである。静画モードでは、テンポラル高域
(15Hz以上)がカットされるので、ランダムノイズをか
なり低減できる。これに対して動画モードでは、同図
(a)に示すようにテンポラル成分は30Hz以上が存在す
るが、この成分は垂直低域であり200[テレビ/本]ま
でである。そして200〜400[テレビ/本]の垂直高域成
分(VT信号)は、テンポラル成分は15Hzまでである。
インパルス状のノイズ成分は、3次元の高域成分と考え
られるために、このように高域成分を制限すればかなり
の視覚上でのS/N対策となる。またこのように制限した
からと言って、動き画像に不自然さを与えることはない
ことが実験により確認されている。このようにソース側
で静画動画ともに3次元処理を行うことにより現行方式
受像機でみた場合もS/N改善が得られ良好な画質を得る
ことができる。
上記のような着想のもとに実現されたエンコーダが第
61図に示す回路である。入力された順次走査信号は、垂
直方向圧縮部5005で垂直方向に圧縮されており、静画処
理系と動画処理系に導入される。
静画処理系は、入力信号を1/60秒遅延する1/60遅延器
55031と加算器55032に入力される。加算器55032では前
後のフレーム間の和信号を得ている。この信号は、1/2
係数器55033で1/2倍され垂直周期でオンオフされるスイ
ッチ55034に入力され、一方のフィールドが取出され
る。これによりテンポラル方向が15Hzに制限された信号
となる。このスイッチ55034の出力信号は、フィールド
周波数30Hzとなり、水平周期で入力信号を振り分けるス
イッチ55035に入力される。振り分けられた一方の走査
線の信号は、時間伸張部55036に入力されて水平方向が
2倍に時間伸張され、スイッチ55039の一方の入力端子
に供給される。また振り分けられた他方の走査線の信号
は、1/60遅延器55037で遅延され時間伸張部55038に入力
され水平方向が2倍の時間に伸張され、スイッチ55039
の他方の入力端子に供給される。スイッチ55039は、垂
直周期で交互に一方と他方の入力端子の信号を選択導出
することにより、飛び越し走査信号を得て、これを混合
部55040に入力している。この混合部55040に入力される
信号は、第62図(b)に示した400[テレビ/本]以下
の静画成分である。
動画処理系は、入力信号を垂直低域通過フィルタ5504
1と垂直高域通過フィルタ55042に供給して、垂直低域通
過フィルタ55041からは第62図で示した200[テレビ/
本]以下の垂直低域成分を導出している。この垂直低域
通過フィルタ55041の出力は1/60遅延器55043で遅延さ
れ、タイミング発生器55048からの制御信号により垂直
周期でオンオフするスイッチ55045でライン間引きされ
時間伸張部55046に入力される。ここで水平方向の時間
伸張が行われ、加算器55047に入力される。加算器55047
では、上下マスク部に多重すべきVT信号が加算され、第
62図(a)のスペクトルとなり混合部55040に入力され
る。混合部55040では、動き検出部5010からの動き検出
信号に応じて動画に適した信号と静画に適した信号との
混合比を制御し、出力を正規化エンコーダ5011に入力し
ている。各スイッチ55034、55035、55039、55045は、同
期制御部55049からのクロックに同期してタイミング信
号を出力しているタイミング発生器55048から与えられ
ている。
第63図は、先の垂直高域通過フィルタ55042からの出
力と、垂直方向圧縮部5005からのVh信号が供給されるVh
/VTエンコーダ5007の具体的構成例を示している。
入力端子55051にはVT信号が供給され、入力端子55052
にはVh信号が入力される。Vh信号は、第61図に示したよ
うに400〜480[テレビ/本]の信号である。また折り返
し成分を除去するためのキャンセル信号も含んでいる。
VT信号は、水平低域通過フィルタ55053により0.8MHz以
下の水平周波数成分に制限され、1/60遅延器55054、加
算器55055、1/2係数器55056で構成され帯域制限部で第6
2図(a)に示した領域に制限されスイッチ55056Aに入
力される。つまり3次元処理によりテンポラル高域成分
が削除されている。スイッチ55056Aは、1/fV周期のタイ
ミング信号でフィールド間引きを行い、その出力をスイ
ッチ55057に入力する。このスイッチ55057は1/2fH周期
のタイミング信号でライン間引きを行いその出力を混合
部55058に入力するとともに、出力端子55059を介してVT
再生部5008に入力する。VT再生部5008では入力信号を飛
び越し走査信号に変換して、先の加算器55047に入力す
る。これにより、加算器55047からは第62図(a)に示
すスペクトルの信号が得られる。
一方、Vh信号は、入力端子55052を介して水平低域通
過フィルタ55060に入力されてこれも0.8MHz以下に帯域
制限される。この低域通過フィルタ55060の出力は、垂
直シフト部55061に入力されて400〜480[テレビ/本]
の信号が0〜80[テレビ/本]の垂直周波数領域にシフ
トされる。この垂直シフト部55061の出力信号は、走査
線変換部55062に入力され、走査線数が6本から5本の
割合に変換され、垂直方向に圧縮された400本の画像信
号となる。この信号は、1/60遅延器55063、加算器5506
4、1/2係数器55065で構成される帯域制限部において、
テンポラル方向の帯域制限を受けて、スイッチ55066に
入力されフィールド間引きされ、さらにスイッチ55067
に入力されライン間引きされて、混合部55058に入力さ
れる。
混合部55058では、動き検出部5010からの動き検出信
号に基づき両入力信号の混合割合を調整して、その出力
を1/5時間圧縮部55068に入力する。この時間圧縮部5506
8では、混合部55058の出力信号を水平方向に1/5に圧縮
処理し、1/5の画像信号に変換する。この画像信号は、
上下マスク部の走査線に多重されるのであるが、並べ換
え部55069に入力されて、伝送する1本の走査線につき
5ライン分のVh/VT信号として多重できるように処理さ
れ、端子55070に出力される。従ってマスク部の上下の2
0本で、20×5×2=200本分の補助信号が伝送できるこ
とになる。タイミング発生器55071は、各部のタイミン
グ信号を出力するとともにスイッチ55056A、55057、550
66、55067の制御用タイミング信号を出力している。
上記した実施例によると、動画モードの信号に対し
て、垂直低域通過フィルタ55041に続く経路の処理と、
垂直高域通過フィルタ55042に続く経路の処理を行い、
加算器55047においては、第62図(a)に示すようなス
ペクトルの成分を伝送するようにしている。これによ
り、従来実現できなかった動画像のS/N改善を視覚特性
に適合した3次元処理により実現し、画質劣化を生じる
ことなしに現行方式の受像機で再生できるようにしてい
る。
(動画モード順次走査信号伝送処理システム) 従来は、飛び越し走査信号から順次走査信号を作成す
る場合、動画時にはフィールド内処理を行い垂直補間走
査線を作成している。このために原理的には200[テレ
ビ/本]までの垂直方向解像度しか得られず、さらに飛
び越し走査による折り返し成分も除去することができな
い。飛び越し走査信号の折り返し成分を無くすために
は、あらかじめエンコーダにおいてテンポラル方向の高
域成分と低域成分にそれぞれ垂直方向の帯域制限を施
し、折り返しが生じないようにする必要がある。しか
し、このような帯域制限を施した中間方式の信号を現行
方式の受像機で受信し再生した場合、今度は十分な垂直
解像度が得られないという問題を生じる。
そこでこの実施例では、垂直方向高域成分の帯域制限
を施さず、現行方式の受像機で受信した場合でも良好な
垂直解像度を得られ、かつ中間方式デコーダで再生する
ために順次走査変換を行った場合にも折り返し成分を残
すことなく再生できるようにした中間方式エンコーダお
よびデコーダを得るものである。そこでこのシステムで
は、動画処理部に特徴を持たせている。
第64図は、本システムで伝送される動画モードにおけ
る3次元スペクトルを示しており、垂直高域にVT信号を
多重して伝送するようにしている。即ち、テンポラル方
向低域成分VLについては、水平方向0.8MHz以下までは40
0[テレビ/本]、0.8MHz以上は200[テレビ/本]に帯
域制限し、テンポラル方向高域成分は200[テレビ/
本]以下に帯域制限して伝送する。このようなスペクト
ルの信号であると、現行方式の受像機で再生しても垂直
解像度の劣化の無い動画を得ることができる。またテン
ポラル方向低域の水平方向0.8MHz以下、垂直方向200〜4
00[テレビ/本]の成分VTは、センター信号処理とは別
経路で上下マスク部に多重して伝送している。これによ
り、上下マスク部から再生されたVT信号を用いて、セン
ター信号に含まれているテンポラル高域成分(VT信号に
対応)をキャンセルし、この領域に発生(飛び越し走査
変換のときに発生)している折り返し成分を除去し、再
度、上下マスク部から再生された良質のVT信号をセンタ
ー信号に加えることで折り返しの無い順次走査の画像を
得るものである。
第65図、第61図に示すVT再生部5008の具体的構成例を
示している。Vh/VTエンコーダから取出されたVT信号(4
00[テレビ/本])は、入力端子55081を介して垂直補
間回路55082に入力され、垂直補間され0〜200[テレビ
/本]の成分にされる。垂直補間回路55082の出力は、
ライン反転器55083に入力されて、200〜400[テレビ/
本]の垂直高域信号に変換される。ライン反転器55083
は、入力を反転する反転器55084と、この出力と直接入
力を交互に選択するスイッチ55085により構成されてい
る。ライン反転器55083の出力は、スイッチ55086により
ライン毎に振り分けられる。奇数ラインは、時間伸張部
55087に入力され水平方向が2倍に時間伸張され、偶数
ラインは、1/60遅延器55088により1/60秒遅延されたの
ち時間伸張部55089に入力され水平方向が2倍に時間伸
張される。時間伸張部55087と55089の出力は、フィール
ド毎に切替わるスイッチ55090の一方と他方の入力端子
に供給される。これによりスイッチ55090の出力には飛
び越し走査のVT信号(200〜400[テレビ/本])が得ら
れる。この信号は補償フィルタ55091により、落ち込ん
でいる200[テレビ/本]/30Hzの成分が利得を上げられ
て、第61図で説明したように加算器55047に入力され
る。
なお、入力端子55081に供給されている入力VT信号
は、中間方式デコードのために、上下マスク部に多重さ
れ別経路でも伝送されることは先に説明した通りであ
る。VT再生部5008で処理されて伝送されるVT信号は、現
行受像機の動き画像の垂直解像度を低下させないためで
ある。また、各部の回路のタイミング信号は、タイミン
グ発生器55092から出力されている。
第66図は、上述したVT信号を扱うデコーダ側の具体的
構成例であり、動き適応センターパネル信号デコーダ65
012を一層詳しく示している。正規化デコーダ65011から
出力された信号は、倍速変換部65041及び非線形変換部6
5013に入力される。倍速変換部65041で水平方向が倍速
にされた飛び越し走査信号は、静画処理部と動画処理部
に入力される。
静画処理部から説明するに、倍速変換部65041から出
力された信号は、1/60遅延器65042を介してスイッチ650
43の一方の入力端子に供給されるとともに直接スイッチ
65043の他方の入力端子に供給される。スイッチ65043
は、1/2fHの周期で一方と他方に入力端子の信号を交互
に選択してS/N改善された信号を導出し、フィールドス
イッチ65044に供給する。フィールドスイッチ65044は、
1/fVの周期でオンオフしてその出力を1/60遅延器65045
を介してスイッチ65046の一方の入力端子に供給すると
ともに直接スイッチ65046の他方の入力端子に供給す
る。スイッチ65046は1/fVの周期で一方と他方の入力端
子の信号を交互に選択導出し、静画に適応した順次走査
信号を得、混合部65047に供給する。
動画処理部は、倍速変換部65041から出力された400
[テレビ/本]60Hzの順次信号は、1/60遅延器65048で
フィールド遅延され減算器65049に入力される。この減
算器65049には、上下マスク部Vh/VTデコーダ65015で再
生されたVT信号がスイッチ65050、補償フィルタ65051を
介して供給されている。従って、減算器65049からは、
折り返し成分が重なっているVT信号を除去した信号が得
られる。減算器65049の出力信号は、垂直補間回路65052
に入力され垂直補間され、加算器65053及び動き検出部6
5014に入力される。加算器65053には、上下マスク部Vh/
VTデコーダ65015で再生されたVT信号が遅延器65054で時
間調整されて供給されている。従って、加算器65053か
らは、再度、VT信号を加えた動画モードの信号が得ら
れ、この信号は混合部65047に入力される。混合部65047
は、動き検出部65014からの動き検出信号に応じて、静
画モードと動画モードの信号の混合比を制御して出力
し、これを垂直方向伸張部65016に供給する。その他の
回路は、第50図のレターボックス処理部65002で説明し
た通りである。
上記した実施例によると、エンコーダ側において垂直
高域成分の帯域制限を行うことなくセンター側の信号を
伝送できるので、現行方式受信機で再生した場合も垂直
解像度が劣化することはない。デコーダ側においては、
上下マスク部に多重しているVT信号を用いて、一旦セン
ター側のVT信号を除去するので、減算器65049の出力
は、折り返しのない200[テレビ/本]以下の成分に戻
され、その後、加算器65053にて200〜400[テレビ/
本]、0.8MHzのVT信号が加算される。よって、ワイド画
面側では垂直解像度の劣化がなく、クロストークの妨害
もない。よって、静画モードにおける画質と動画モード
における画質の差も少なく動き適応動作による画像の不
自然さも改善される。
(垂直高域成分のサブバンド伝送システム) レターボックス処理を行った信号をインターレースで
伝送すると、垂直解像度が不足する。例えば480[テレ
ビ/本]の画像を5/6倍に圧縮すると400本の画像とな
る。ところが動画モードにおいて折り返しが生じないよ
うにインターレースで伝送するためには、400本の半分
の200[テレビ/本]の伝送しかできない。これはフィ
ールド内処理を行うからである。
この実施例では、動画モードにおける垂直高域成分の
伝送及び受信処理方法に特徴を有し、送り側の順次走査
信号が伝送途中で中間方式の信号の変換されても、受信
側では中間方式の信号をデコードすることにより送り側
と同じ順次走査信号を再現できるように改善したもので
ある。この実施例では、エンコーダ側で動画モードにお
ける順次走査信号を200[テレビ/本]で−3dBとなるフ
ィルタで低域と高域とに分割し、低域成分はセンター信
号に多重して伝送し、高域成分は上下マスク部でインタ
ーレース信号として伝送し、受信側ではセンター信号に
多重されている信号と上下マスク部に多重された高域成
分とを送信側と同じ特性の補間フィルタで補間するもの
である。
第67図は、この実施例におけるエンコーダ部を示し、
特に動き適応センター信号エンコーダと、VT再生部5008
の構成を詳しく示している。この図の各部は、第61図、
第65図に示したものと同じである。即ち、入力された順
次走査信号は、垂直方向圧縮部5005で垂直方向に圧縮さ
れており、静画処理系と動画処理系に導入される。
静画処理系は、静画処理部55100としてまとめて示し
ている。静画処理部55100は、飛び越し走査信号を得
て、これを混合部55040に入力している。動画処理系
は、入力信号を垂直低域通過フィルタ55041と垂直高域
通過フィルタ55042に供給して、垂直低域通過フィルタ5
5041からは第62図で示した200[テレビ/本]以下の垂
直低域成分を導出している。この垂直低域通過フィルタ
55041の出力は1/60遅延器55043で遅延され、垂直周期で
オンオフするスイッチ55045でライン間引きされ時間伸
張部55046に入力される。ここで水平方向の時間伸張が
行われ、加算器55047に入力される。加算器55047では、
上下マスク部に多重すべきVT信号が加算され、第62図
(a)のスペクトルとなり混合部55040に入力される。
混合部55040では、動き検出部5010からの動き検出信号
に応じて動画に適した信号と静画に適した信号との混合
比を制御し、出力を正規化エンコーダ5011に入力してい
る。
上下マスク部Vh/VTエンコーダ5007から出力されたVT
信号(400[テレビ/本])は、垂直補間回路55082に入
力され、垂直補間され0〜200[テレビ/本]の成分に
される。垂直補間回路55082の出力は、反転器55084とス
イッチ55085から構成されたライン反転器に入力され
て、200〜400[テレビ/本]の垂直高域信号に変換され
る。ライン反転器の出力は、スイッチ55086によりライ
ン毎に振り分けられる。奇数ラインは、時間伸張部5508
7に入力され水平方向が2倍に時間伸張され、偶数ライ
ンは、1/60遅延器55088により1/60秒遅延されたのち時
間伸張部55089に入力され水平方向が2倍に時間伸張さ
れる。時間伸張部55087と55089の出力は、フィールド毎
に切替わるスイッチ55090の一方と他方の入力端子に供
給される。これによりスイッチ55090の出力には飛び越
し走査のVT信号(200〜400[テレビ/本])が得られ
る。この信号は補償フィルタ55091により、落ち込んで
いる200[テレビ/本]/30Hzの成分が利得を上げられ
て、第61図で説明したように加算器55047に入力され
る。
第68図は、上記エンコーダからの信号を対応して処理
するデコーダを示し、動き適応センター信号デコーダ65
012、上下マスク部Vh/VTデコーダ65015を詳しく示して
いる。
動き適応センター信号デコーダ65012における構成
は、第66図で示したものと同じであるが、静画処理系は
まとめて1つのブロック65060で示している。動画処理
系では、垂直低域成分に対して、減算器65049におい
て、センター信号に多重されてきたVT信号が上下マスク
部に多重されてきたVT信号により一旦キャンセルされた
のち垂直補間され、再度加算器65053において上下マス
ク部に多重されてきたVT信号を加算される。
次に、上下マスク部Vh/VTデコーダ65015は、非線形変
換部65013からの信号をまず並べ換え部65061において、
並べ換える。これは、第63図で説明した並べ換え部5506
9の並べ換えとまったく逆の処理を行うもので、上下マ
スク部の各走査線にそれぞれ5本の走査線分の高域成分
が多重されているのを元の配列(垂直方向)に並べ換え
るものである。上下20本づつの走査線に多重されている
信号は、20×5×2=200本/1/60秒である。これにより
200本の画像信号が生成され、5倍時間伸張部65062に入
力されて、水平方向に5倍に時間伸張される。この伸張
された信号は、倍速変換部65063に入力されて順次走査
信号に変換される。この時点では、200本/1/30秒の信号
であるために、垂直補間回路65064において400本/1/30
秒の信号に変換される。次に、1/60遅延器65065とスイ
ッチ65066を用いて、2度振り走査が行われ、400本/1/6
0秒の信号に変化される。スイッチ65066は、1/60秒毎に
切替わり、そのタイミングはタイミング発生器65070か
らのタイミング信号により制御されている。タイミング
発生器65070は同期制御部7000からの垂直同期信号を利
用してタイミング信号を作成している。スイッチ65066
の出力信号は、第66図でも示したように、センター信号
の補償のために用いられる。またスイッチ65066の出力
は、静画モードのときのみ通過する係数器65067に入力
され、係数器65067の出力は、垂直方向伸張部65016の走
査線変換部にて走査線数480本/1/60秒の信号に変換さ
れ、次に垂直シフト回路に入力されて400〜480[テレビ
/本]の垂直周波数領域にシフトされる。
上記したVTデコードの動作をさらに第69図を参照して
説明する。第69図(a)は、上下マスク部に多重されて
いるVh/VT信号のイメージを示している。このVh/VT信号
は、並び換え部65061において同図(b)に示すように
並べ換えられ、次に5倍に時間伸張されて、同図(c)
に示すようにセンターパネルに対応した信号に変換され
る。次に、倍速変換により順次走査の(同図(d))20
0本/1/30秒の信号となり、垂直補間により同図(e)に
示すように400本/1/30秒の信号となる。次に、2度振り
走査により同図(f)に示すように400本/30秒の信号と
なる。
第68図に戻って説明を続ける。
一方センターパネルのセンター信号は、倍速変換部65
041で倍速変換され、静画処理部65060と動画処理部であ
る1/60遅延器65048に入力される。遅延器65048の出力信
号は、減算器65049において、折り返し成分が存在するV
T信号領域を一旦キャンセルされて、折り返し成分を除
去した200本/1/30秒の信号となり、垂直補間回路65052
において400本/1/60秒の信号となり、加算器65053に入
力される。そしてこの加算器65053では、垂直高域成分
の再生が行われ混合部65047に入力される。
第70図(a)は、エンコーダ側の垂直低域通過フィル
タ55041、垂直高域通過フィルタ55042とデコーダ側の垂
直補間回路65052、65064、加算器65053の関係を取り出
して示している。また同図(b)は各信号処理過程での
信号イメージを示している。
入力した順次走査信号は、垂直低域通過フィルタ5504
1で帯域制限され、インターレース変換されることによ
りサブサンプルされて伝送される。また垂直高域通過フ
ィルタ55042の出力もサブサンプルされて、上下マスク
部に多重されて伝送される。垂直補間回路65052、65064
では、サブサンプルされている信号を補間により埋めて
再度順次走査信号に再生し、低域成分と高域成分とが加
算器65053で加算される。上記飛び越し走査によるサブ
サンプルは、同図(c)に示すように垂直方向を横軸に
とると、 f(t)=(1/2)(1+cos2π(2fs)t) …(1) により変調をかけたことと等化である。但しfs/2は400
[テレビ/本]とする。(1)式の信号をfsでサブサン
プリングすると、 f(n)=Σ{(t−n(1/fS))・(1/2)(1+cos
2π(2fs)t)} =(1/2){1+(−1)}… (2) となる。またπだけずれた位置でオフセットサブサンプ
ルすると f′(n)=(1/2){1−(−1)} …(3) となる。従って、センターパネルでの伝送と上下マスク
部での伝送を上記(2)、(3)式でサンプリングして
伝送すると受信側で得られる信号y(n)は、 y(n)=[h1(n)*x(n)×(1/2){1+(−
1)n}]*gl(n) +[hh(n)*x(n)×(1/2){1−(−1)
n}]*gh(n) …(4) 但しh1(n)、hh(n)は垂直低域通過フィルタ5504
1、垂直高域通過フィルタ55042のインパルス応答で、gl
(n)、gh(n)は垂直補間回路65052、65064のインパ
ルス応答を示す。(4)式をZ変換すると Y(z)=(1/2)[Hl(z)X(z)+Hl(−z)X
(−z)]Gl(z) +(1/2)[Hl(z)X(z)+Hh(−z)X(−
z)]Gh(z) …(5) 但し、X(z)=Σx(n)Z (n=0〜∞) で、Σ(−1)x(n)Z-n=Σx(n)(−Z)-n
=X(−z)である。
ここで、Gl(z)=Hl(z)=H(z) Gh(z)=Hh(z)=H(−z) とすると、 Y(z)=(1/2)[H(z)X(z)+H(−z)X
(−z)]H(z) +(1/2)[H(−z)X(z)−H(z)X(−
z)]H(−z) =(H(z)+H(−z))X(z) …(6) となる。
従って、加算器65053から出力される信号y(n)が
伝送側の原信号X(n)と一致するためには、 H(z)+H(−z)=1 …(7) でなければならない。H(z)は、H(z)(fs/2)
=240[テレビ/本]シフトしたものであるために、そ
れぞれのフィルタ特性を、第71図に示すように200[テ
レビ/本]付近で−3dB減衰させるように設定しなけれ
ばならい。
上記したようにこの実施例では、動画モードにおける
垂直高域成分の伝送及び受信処理方法に特徴を有し、送
り側の順次走査信号が伝送途中で中間方式の信号に変換
されても、受信側では中間方式の信号をデコードするこ
とにより送り側と同じ順次走査信号を再現できるように
改善したものである。エンコーダ側で動画モードにおけ
る順次走査信号を200[テレビ/本]で−3dBとなるフィ
ルタで低域と高域とに分割し、低域成分はセンター信号
に多重して伝送し、高域成分は上下マスク部でインター
レース信号として伝送し、受信側ではセンター信号に多
重されている信号と上下マスク部に多重された高域成分
とをそれぞれ送信側と同じ特性の補間フィルタで補間す
るものである。
(垂直低域成分に限定した動き検出システム) 上記したようにこのシステムのエンコーダ部及びデコ
ーダ部では動き適応処理により各部の信号を処理してい
る。ここで、このシステムのデコーダでは、動き検出用
に用いる信号としては、垂直低域成分に限定している。
これは高域から低域にかけてすべての成分の動きを検出
することは非常に困難であり誤り検出により画質劣化を
生じさせることと、伝送されてくる信号がインターレー
スであるためにインターレースにより折り返し成分によ
り動きの誤検出が生じるからである。
第72図は、この実施例における中間方式デコーダを示
し特に動き検出部65014とこれに関連する部分を詳しく
示している。第66図、第68図に共通する部分は、同一符
号を付している。動画モードにおける垂直低域成分は、
減算器65049において、センター信号に多重されてきたV
T信号が上下マスク部に多重されてきたVT信号により一
旦キャンセルされたのち垂直補間回路65052にて垂直補
間され、再度加算器65053において上下マスク部に多重
されてきたVT信号を加算される。垂直補間回路65052の
出力は、動き検出部65014の1/30遅延器65081と減算器65
082に入力される。減算器65082は、1/30遅延器65081の
入力側と出力側の信号の差(フレーム間差)をとり、そ
の出力を絶対値回路(ABS)65083に供給する。絶対値回
路65083の出力は、非線形変換を行う非線形回路65084に
入力され、非線形処理を受けて最大値回路65086に直接
入力されるとともに、1/60遅延器65085を介して最大値
回路65086に入力される。最大値回路65086の出力は、動
き検出信号として利用される。図では混合部65047に供
給される例を示している。
第73図は、倍速変換部65041に入力される信号の3次
元スペクトルを示している。動画の場合は、200[テレ
ビ/本]以下の成分のみが時間方向に30Hzまでの成分を
有する。また静画の場合は時間方向には15Hz以下にすべ
てが制限されている。
動画の場合は、VT信号(200[テレビ/本]以上の成
分)が上下マスク部に多重されている。従って上下マス
ク部Vh/VTデコーダ65015の出力信号は、上述のVT信号で
ある。ここでVT信号は、スイッチ65050で1ラインごと
にオンオフされ、補償フィルタ65051を介して減算器650
49に入力される。従って、減算器65049の出力は、VT信
号がキャンセルされた信号となる。よって、第73図に示
す動画モードのスペクトルでVT信号が削除された信号が
垂直補間回路65052に入力されることになる。ここで、
垂直補間回路65052のフィルタ特性としてカットオフ特
性をあらかじめ200[テレビ/本]に設定しておけば、
出力は折り返し成分のないスペクトルとなる。
よってこの成分を用いて、動き検出を行うことにより
折り返し歪みの無い信号を用いた動き検出が得られ、誤
り検出がなくなる。
(マスキング部多重伝送システム) レターボックス処理においては、通常は垂直方向の時
間圧縮を行い、走査線数を減少させて伝送するため、垂
直高域成分の伝送が難しい。そこで上述したように上下
マスク部に垂直高域成分を多重して伝送している。
一方、順次走査変換については、送信側でインターレ
ースに変換し伝送するために受信側で完全な順次走査の
画像を得ることができず画質劣化を伴う。そこで、やは
り上下マスク部に順次走査の補助信号を多重して伝送を
行っている。
しかし、上記2つの信号を上下マスク部に同時に多重
することは、それぞれの信号の性質が異なり、また上下
マスク部の領域が狭いので十分な伝送量を確保できな
い。
そこでこの実施例では、動画モードの信号と静画モー
ドの信号に着目し、400[テレビ/本]以上の垂直高域
信号を垂直方向の圧縮により順次走査信号の補助信号で
あるVT信号と位相を合わせした後、動き適応処理を導入
し、静画のときは垂直高域信号を伝送して480本までの
高解像度の画像再生に供し、動画のときは順次走査のた
めの補助信号であるVT信号を伝送して画質劣化の順次の
動画像を生成するようにしている。
第74図は、垂直高域成分(Vh信号)と、順次走査変換
のために必要な補助信号(Vt信号)とを同時に上下マス
ク部に多重する上下マスク部Vh/VTエンコーダ5007の詳
細を示している。この図は、第63図に示した内容と同じ
である。垂直の高域成分であるVh信号は、垂直方向の圧
縮時に生成される400[テレビ/本]〜480[テレビ/
本]の信号である。VT信号は、200〜400[テレビ/本]
の帯域をもつ信号である。従って、VT信号は400本の画
像であるがVh信号は480本の画像である。VT信号は、水
平低域通過フィルタ55053で、例えば0.8MHzに帯域制限
される。さらに1/60遅延器55054と加算器55055、係数器
55056で構成される帯域制限部により時間方向の帯域制
限を受ける。
一方、Vh信号は、水平帯域通過フィルタ55060により
例えば0.8MHzに帯域制限される。さらに垂直シフト部55
061により400〜480[テレビ/本]の垂直周波数領域か
ら0〜80[テレビ/本]の領域にシフトされる。この垂
直シフト部55061の出力信号は、次の走査線変換部55062
により垂直方向に5/6倍され、400本で構成される画像と
なる。次に、1/60遅延器66063、加算器55064、係数器55
065で構成される帯域制限部により時間方向へ帯域制限
を受ける。
ここで、係数器55056と55065の出力は、それぞれタイ
ミング発生器55071から出力されるタイミング信号によ
りサブサンプルされる。つまり、1/60秒毎に開閉される
スイッチ55056A、55066により時間方向にサブサンプル
される。さらにスイッチ55057、55067により垂直方向の
サブサンプルを受ける。ただしこの時の開閉は、順次走
査の1走査周期期間となっている。以上のサブサンプル
でそれぞれの信号は200本/1/30秒の信号となっている。
これらの信号は、混合部55058に入力されて動き検出部5
010からの動き検出信号に応じて混合、動画の場合はVT
信号を導出し、静画の場合はVh信号を導出する。またス
イッチ55057の出力信号は、出力端子55059を介して次段
のVT再生部へ入力される。
混合部55058の出力信号は、1/5時間圧縮部55068に入
力され時間圧縮されるとともに、並べ変え部55069にお
いて上下マスク部へ多重できるように時間移相を整合さ
れ、出力端子55070に出力される。圧縮された信号は、
水平周期が1/5となるために、上下マスク部の20ライン
に200本分の信号を多重できる。
第75図は、以上のエンコード処理をイメージ的に示す
説明図である。Vh信号は、同図(a)で示すように480
本の走査線により構成された画像であるために、5/6倍
に圧縮すると同図(b)に示すように400本で構成され
る画像となる。一方VT信号は、同図(c)に示すように
400本で構成される画像である。それぞれの信号はサブ
サンプルされた後、同図(d)の混合部55058内部の係
数器55101、55102と加算器55103で混合され、水平方向
の圧縮を行う1/5圧縮部55068に入力される。これにより
同図(e)に示すように1/5の画像となる。この画像
は、同図(f)に示すようにセンター信号の上下マスク
分に1水平走査期間に5ライン分づつ多重される。よっ
て、上下マスク分の20本づつで、20×5×2=200本分
の多重信号を得ることができる。
第76図は、上記のように伝送されてきたVh/VT信号を
デコードする部分を示している。このデコード部は、第
68図においても示している。上下マスク部の信号は、並
べ変え部65061においてエンコーダ側と全く逆の処理を
行い、上下マスク部に並んでいる5ライン分の信号を垂
直方向に並べる。従って、上下20本づつの1走査期間に
5ライン分多重されている信号は、20×5×2=200本/
1/30秒の信号となり、200本の画像を生成する。この信
号は、5倍時間伸張部65062に入力され水平方向へ5倍
に時間伸張され、倍速変換部65056に入力され、順次走
査に変換される。この時点では200本/1/30秒の信号であ
るから、垂直補間回路65064により400本/1/30秒の信号
に変換され、1/60遅延器65065とスイッチ65066に入力さ
れる。スイッチ65066は、2度振り走査を行い直接信号
と1/60遅延器65065からの信号を選択導出し、400本/1/6
0秒の信号を得る。スイッチ65066は、タイミング発生器
65070からのタイミング信号により1/60秒毎に交互に選
択導出する。タイミング発生器65070からのタイミング
信号は、同期制御部7000からの垂直同期信号に基づいて
発生されている。
スイッチ65066からの出力信号は、係数器65067に入力
されるとともに、第68図で示した遅延器65054などに供
給される。係数器65067は、動き検出部65014からの動き
検出信号により制御され、静画のときのみ出力を得る。
係数器65067の出力は第68図に示す、垂直方向伸張部650
16の内部の走査線変換部(6/5倍)65091に入力されて、
480本/1/60秒の信号に変換され、垂直シフト回路65092
において400〜48[テレビ/本]の垂直周波数領域にシ
フトされ、低域側の信号と加算される。
第77図は、上記のデコーダにおける信号処理経過をイ
メージ的に示している。第77図(a)は、上下マスク部
に多重されているVh/VT信号のイメージを示している。
このVh/VT信号は、並び換え部65061において同図(b)
に示すように並べ換えられ、次に5倍に時間伸張され
て、同図(c)に示すようにセンターパネルに対応した
信号に変換される。次に、倍速変換により順次走査の
(同図(d))200本/1/30秒の信号となり、垂直補間に
より同図(e)に示すように400本/1/30秒の信号とな
る。次に、2度振り走査により同図(f)に示すように
400本/30秒の信号となる。
上記したようにこの実施例においては、レターボック
ス処理により垂直方向に圧縮して伸張する場合に必要で
特に静画に重要である垂直高域信号(400〜480[テレビ
/本])と、動画において必要な動き適応処理を行うこ
とにより順次走査変換のための補助信号(200[テレビ
/本])を多重伝送することができる。これは、垂直高
域信号VHとVT信号とをサブサンプルにより位相合わせし
同様な形態とし、動き適応処理により、上下マスク部に
多重することにより実現している。このように性質の異
なる信号を容量の少ない上下マスク部に多重できるの
は、同様な形態となるようにサブサンプルしているこ
と、および動き適応処理により混合しているからであ
る。
(ワイド画面EDTV/NTSC信号処理切換えシステム) 上記したシステムでは、通常は送信側で、アスペクト
比16:9、525本の順次走査信号を信号源として伝送する
ことを前提としている。しかし現行の放送設備との互換
性を考慮すると、サイドパネル処理(ワイドデコーダ向
けの処理)が施されたアスペクト比4:3、525本/2:1の飛
び越し走査信号を信号源とする場合にも対処する必要が
ある。これは、送信側ではシリンドリカル・レンズ等光
学系や垂直偏向部の調整で比較的容易に実現できる。と
ころがこの際、垂直上下マスク部にはVh/VT信号が多重
されないために受信側でVh/VT信号デコード処理等を行
うと画像を正しく再生できない。
そこでこの実施例では、Vh/VT信号が多重されている
か否かを判定して、Vh/VT信号が多重されている場合は
上述した中間方式のレターボックス処理を行い、多重さ
れていない場合はレターボックス処理部をスルー状態に
するのである。
第78図はこの実施例を示すもので中間方式デコーダ内
部のレターボックス処理部65002を示し、特に表示切換
え部65017の構成を詳しく示してる。レターボックス処
理部65002の全体構成は第50図において示した通りであ
る。表示切換え部65017には、垂直方向伸張部65016から
のレターボックスデコード済み信号と、正規化デコーダ
65011の入力側の信号(直接信号)とが供給される。直
接信号は、遅延器65101を介して選択器65102の一方に入
力され、デコード済み信号は選択器65102の他方に入力
される。選択器65102の制御端子には同期制御部7000か
らVh/VT信号の有無を示す識別信号であるワイド/規格
サイズ判定信号が供給されている。選択器65012は、Vh/
VT信号が多重されている場合はデコード済み信号を選択
導出し、多重されていない場合は直接信号を選択導出す
る。同期制御部7000は、標準/非標準判定部7004と、標
準ワイド判定部(標準ワイド判定部7005及び非標準ワイ
ド判定部7006)があるのでこの判定部の出力を利用する
ことができる。4:3の信号が入力した場合は標準判定を
示す識別信号となる。この種の4:3の信号が入力した場
合、同期制御部7000では、標準であってワイドの規格、
かつサイドパネル処理のみが施されたことを示す識別信
号を得ることができる。この識別信号は、垂直ブランキ
ング期間の特定のラインにデジタル信号として多重され
て伝送されている。
上記のようにこの実施例においては、サイドパネル処
理のみが施された信号が、レターボックス処理を受けず
にスルーで出力されることになる。しかしこの信号は、
もともとサイドパネル処理のみにより現行方式の受像機
で正常な画面を得られるように処理されているので、中
間方式のサイドパネル方式エンコーダで処理された分を
補償して元に戻すように圧伸処理してやる必要がある。
また順次走査信号に変換してやる必要がある。
そこでこの実施例では、表示切換え部65017を通過し
た信号に対して、NTSC順次走査変換処理を施して順次走
査に変換し、かつ垂直方向の伸張(6/5倍)は、液晶を
用いたディスプレイにおけるドライブ周波数を可変する
ことにより可能としている。
第79図は上記したレターボックス処理部65002を含む
中間方式デコーダ6010を有した受像機のブロックを示し
ている。中間方式デコーダ6010の出力(輝度信号及び色
信号)は、NTSC順次走査変換部65105に入力される。NTS
C順次走査変換部65105は、上記したレターボックス処理
部をスルーした信号が入力された場合に、NTSC順次走査
変換を行い、その出力をディスプレイ補正部6009に入力
する。しかし、レターボックス処理が行われた信号が入
力した場合には、このNTSC順次走査変換部65105はスル
ーとなり、中間方式デコーダ6010の出力が直接ディスプ
レイ補正部6009に入力される。ディプレイ補正部6009で
は、ドライブ周波数の制御により、時間圧縮伸張を行っ
て入力信号を表示することができる。従って、NTSC順次
走査変換部65105及びディスプレイ補正部6009にも識別
信号が供給されている。ディスプレイ補正部6009は、液
晶によるディスプレイのドライブ回路を含んでおり、表
示位置制御、画像信号の時間圧伸処理、応答速度の制御
等を行う回路である。
上記したようにこの実施例によると、Vh/VT信号の有
無に応じて上下マスク部の処理を行うか否かを選択する
ことができ、送信側の信号源に対応して画像を正しく再
生することができる。また現行の放送設備との互換性を
保つこともできる。さらにディスプレイ補正部を活用す
ることにより、時間圧伸処理などのハードウエアの低減
も可能である。
(多重信号適応レベル変換システム) レターボックス処理において上下パネル部に付加信号
を多重して伝送した場合、現行受像機で映出すると上下
マスク部が画面の上部と下部に黒いバンドとして現れ
る。ところが、この上下マスク部には、センター部の信
号と相関性の高い高域成分が多重されているのであるか
ら、動画の場合は、メイン画像とは別に動き成分が若干
影のように現れ動くことがある。この動きは視聴者にと
って違和感となる。そこで、このような不具合を改善す
るために付加信号のレベルを下げて伝送すると、小振幅
の高域成分がのきなみカットされたものとなる。本来上
下マスク部の付加信号は、高域成分を多重して伝送し解
像度の劣化を補償するためのものであるのに、付加信号
のレベルを下げると本来の目的を達成できない。また、
付加信号のレベルが低いことに関連して、受信側で付加
信号を抽出した際に大きく増幅すると、今度はノイズ成
分までも増幅してしまい、S/Nが劣化し、全体としての
画質劣化につながる。
そこでこの実施例では、上下マスク部に多重する付加
信号の伝送及び再生方法に特徴を持たせ、上下マスク部
に現れる不可解な影を低減し、かつ付加信号の再生が正
確に得られるようにしている。
第80図はこの実施例における中間方式エンコーダのレ
ターボックス処理部5001(第49図)の構成であり、特に
正規化エンコーダ5011を詳しく示している。また第81図
は中間方式デコーダのレターボックス処理部65002(第5
0図)の構成であり、特に正規化デコーダ65011を詳しく
示している。また、第82図はエンコーダにおける正規化
特性、第83図はデコーダにおける正規化特性を示してい
る。
この実施例では、Vh/VT信号とセンター信号の0.8MHz
以下の成分との相関性に着目している。0.8MHz以下の成
分のレベルに応じてVh/VT信号のレベルを制御する適応
処理を行うもので、0.8MHz以下の成分のレベルが低いと
きはVh/VT信号のレベルをあまり下げず、逆に0.8MHz以
下の成分のレベルが高いときはVh/VT信号のレベルを下
げて伝送している。これは0.8MHz以下の成分のレベルが
低いときは視覚上でディテールが目立つからであり、逆
に0.8MHz以下の成分のレベルが高いときは復調後に誤差
が生じても目につきやすいからである。
第82図は、エンコーダ部におけるVh/VT信号の正規化
特性を示す。横軸はVh/VT信号の入力レベルを表し、縦
軸は正規化したVh/VT信号のレベルを表している。YLは
0.8MHz以下の成分を表している。OUTは係数を表す式の
一例である。ここでは、0.8MHz以下の成分の前後3サン
プルづつをとってきて合計7サンプルの累積加算した値
を元の係数を算出している。YLのレベルが小さいと係数
は“1"に近付き、YLのレベルが大きいと“0"に近付くよ
うに係数が変化する。
第83図はデコーダ部におけるVh/VT信号の正規化特性
を示す。エンコーダ側とは逆の係数をかけることにより
元のレベルのVh/VT信号を得るように設定されている。
第80図を参照して、正規化エンコーダ5011を説明す
る。動き適応センター信号エンコーダ5006からのセンタ
ー信号の一部は、水平低域通過フィルタ55110に入力さ
れ0.8MHz以下の成分が抽出され、絶対値回路55111に入
力されて絶対値信号に変換される。絶対値回路55111の
出力は、加算器55112に入力され数サンプルづつの加算
が行われ、この出力はオフセット生成部55113に入力さ
れ、ここで係数を算出される。ここで、上下マスク部に
多重するVh/VT信号はセンター部の400本の信号に対して
上下40本しか使用しないために、オフセット生成部5511
3で算出された係数は、時間整合回路55114にて時間合わ
せされ上下マスク部と同一の信号フォーマットにされ
て、除算器55116に入力されている。除算器55116には、
上下マスク部Vh/VTエンコーダ5007で動き適応処理され
たVh/VT信号が非線形変換部5009を介して入力されてい
る。これによりVh/VT信号は、第82図で示した正規化特
性に応じてデコードされ、合成部55115に入力され、セ
ンター部の信号と合成されて出力される。これにより、
0.8MHz以下の成分のレベルが大きいときは上下マスク部
に付加されるVh/VT信号のレベルを下げることができ視
覚上の妨害をかなり低減することができる。
第81図は上記エンコーダに対応するデコーダを示して
いる。サイドパネル処理部からの輝度信号は、上下マス
ク部とセンター部とを分離する分離部65111に入力さ
れ、上下マスク部の信号は乗算器65117に入力される。
一方センター部の信号は、動き適応センター信号デコー
ダ65012に入力される他、水平低域通過フィルタ65112に
入力される。この水平低域通過フイルタ65112で抽出さ
れた0.8MHz以下の成分は、絶対値回路65113で絶対値信
号に変換され、加算器65114に入力される。加算器65114
では、数サンプルづつの加算が行われ、その出力はオフ
セット生成部65115でエンコーダ部とは逆特性の係数を
算出される。ここで算出された係数は、上下マスク部の
時間に対応したフォーマットにするために時間整合回路
65116に入力され、この時間整合された係数が乗算器651
17に入力される。これにより乗算器65117からは元の振
幅にVh/VT信号が得られる。この信号は、非線形変換部6
5013を介して上下マスク部Vh/VTデコーダ65015に入力さ
れる。
上記のシステムを用いることにより、伝送途中ではVh
/VT信号のレベルをかなり小さくすることができ、現行
方式の受像機で現われる上下マスク部で不要な影等があ
らわれない。また暗い画像では、Vh/VT信号のレベルを
あまり制限しないのでデコーダ部でS/Nが劣化すること
も無い。
(多重信号の非線形レベル変換システム) 上記した中間方式のエンコード・デコードシステムで
使用される信号フォーマットは、第86図に示すように設
定されている。これは第52図に示したものと同じであ
る。上下マスク部にはVh/VT信号による補強信号が多重
され、またサイドパネル部の水平周波数0.8MHz以上の高
域成分が多重されている。
従って、これらの多重信号のレベルが高いと上下マス
ク部を現行方式の受像機で映出した場合、妨害として目
立つことになる。そこで多重信号レベルが高いときは送
信側でレベルを抑圧して伝送し、逆に受信側では伸張
し、この妨害を軽減することができる。
ところが、従来の非線形処理では受信側の入力信号レ
ベルの大きさに応じて乗算係数を決定するので、伝送系
でゲイン変化があったような場合は、送信受信側の双方
の合成特性がフラットにならず元の波形を再現すること
ができないという問題がある。
そこでこの実施例では、伝送フォーマットの信号の空
ラインに非線形処理のリファレンス信号を多重して伝送
することにより、伝送系での信号のゲン変化の影響を受
けずに、受信側で正しい再生(送受双方の合成特性がフ
ラットな)信号を得られるようにしている。
第84図はこの実施例の構成を示す図であり、エンコー
ダ側の非線形変換部5009を詳しく示しており、第85図は
デコーダ側の非線形変換部65013を詳しく示している。
まずこのシステムの原理について説明する。
第87図は送受双方での非線形特性の一例を示したもの
で、同図(a1)は送信側、同図(b1)は受信側の特性を
表している。なおx軸は入力信号の振幅の大きさ、y軸
は出力信号の振幅の大きさを表している。送信側では、
同図(a2)のテーブルに示されるように入力信号xの大
きさに応じて −x1≦x≦x1,x1<x<x2、x≧x2、 −x2<x<−x1、x≦−x2 の5つの区間を設定し、各区間内では入出力の関係は線
形を持つものとする。そして入力振幅の大きさの絶対値
xが大きくなるにつれ、その出力を1/2、1/4と抑制させ
るようにしている。このとき非線形特性はx1,x2,y1,y2
と乗算係数、1/2、1/4で決定される。
受信側では逆に同図(b2)のテーブルに示す関係を満
たせば送受双方で総合的にフラットな特性を持たせるこ
とができる。但しこのとき、 x1′=y1、x2′=y2 を満足しなければならない。従って、従来の非線形処理
では、同図(b2)のテーブルを前提として受信側で入力
信号の振幅の大きさx′に応じて乗算係数を決定してい
る。そのため、伝送系で信号のゲインが変化すると、上
記の式を満足しなくなり、送受双方の総合特性がフラッ
トにならず元の波形を再現できない。
そこで、同図(c1)に示すようなリファレンス信号を
送信側で作成して特定のライン(例えば262ライン、525
ライン)に多重して伝送するようにしている。即ち、受
信側の入力信号振幅の大きさの判定に用いられるx1′、
x2′、と絶対値y1′−2x′、絶対値y2′−4x′とを信号
とともに伝送し、これを元に入力信号を判定すれば、判
定の際には伝送系のゲイン変化の影響を無くすことがで
きる。
第84図は、エンコーダ側の非線形変換部5009の具体的
構成例である。Vh/VT信号は、非線形テーブル55120に入
力され、第87図(a1)(a2)に示したように入力信号レ
ベルに応じた変換処理が行われ、その出力は選択回路55
121に入力される。選択回路55121は制御回路55130から
のタイミング信号により制御されており、上下マスク部
に対応した期間でVh/VT信号を出力し、また特定のライ
ンではリファレンス信号発生器55129からのリファレン
ス信号を選択導出する。リファレンス信号は、次のよう
に作られている。レベル発生器55122からは、x1′,x
2′,y1′,y2′,50IREの各レベル信号が出力されてお
り、x1′,x2′は遅延器55125、55126に入力されるとと
もに切片発生器55123、55124に入力される。切片発生器
55123、55124には、y1′,y2′も入力されており、この
切片発生器55123、55124はy1′−2x′、y2′−4x2′を
作成して、それぞれ遅延器55127、55128に入力してい
る。遅延器55125、55126、55127、55128の出力及び50IR
Eは、リファレンス信号発生器55129に入力され、第87図
(c1)に示した形で出力される。この場合50IREのレベ
ルを基準レベルにしてオフセットされ、正負1/2振幅で
振れるように出力される。なお、x1′、x2′、絶対値y
1′−2x′、y2′−4x2′の順は任意である。
第88図(a)は、上記リファレンス信号発生器55129
の具体的構成例である。x1′,x2′,y1′,y2′の各レベ
ル信号は、係数器55131、55132、55133、55134を介した
のち、選択回路55139に入力されるとともに、反転器551
35、55136、55137、55138を介して選択回路55139に入力
されている。選択回路55139は、第88図に示すタイミン
グチャートに従って制御回路55130の制御データで入力
を選択する。選択回路55139の出力と50IREとは加算器55
140により加算され出力される。3制御回路55130は同期
制御部55049からのタイミング信号に基づいて制御され
ている。リファレンス信号は、262ラインと525ライン目
で選択導出され、Vh/VT信号は、第32〜41ライン及び第2
95〜304ライン目で出力される。
第85図は上記の非線形変換部5009に対応したデコーダ
側における非線形変換部65013を示している。
正規化デコーダ65011から出力されたVh/VT信号は、係
数決定回路65120、比較器65121、係数器65122、65123、
選択回路65127に入力される。係数決定回路65120では、
第262、第525ライン目に多重されているリファレンス信
号を検出し、x1′、x2′、絶対値y1′−2x′、y2′−4x
2′の各レベル信号を検出し、そのうちx1′、x2′は入
力信号との大小比較を行う比較器65121に入力する。比
較器65121の出力は、選択回路65127の制御端子に供給さ
れ、選択制御信号として利用される。選択回路65127に
は、5系統の信号が入力される。x′、x2′±(y1′−
2x1′)、4x′±(y2′−4x2′)である。x2′±(y1′
−2x1′)は、係数器65122で2倍に振幅伸張された信号
を加算器65123及び減算器65124で、係数決定回路65120
からのy1′−2x1′を加減算して作成されている。4x′
±(y2′−4x2′)についても、同様に加算器65125、及
び減算器65126により作成されている。選択回路65127で
は、比較器65121からの出力を元に入力信号x′のレベ
ルの大きさに応じて入力信号のうち1つを選択導出す
る。
第89図は、係数決定回路65120の具体的構成例であ
る。リファレンス信号のタイミングが第88図(b)のよ
うに伝送されるものとすると、入力端子に入力した信号
x′は、直接同期加算器65131に入力するとともに、遅
延器65130を介して同期加算器65132に入力する。遅延器
65130は遅延時間τを有する。同期加算器65131、65132
では、それぞれnクロック分の加算が行われ、減算器65
133でそれらの差が取られる。この出力は、係数器65134
で1/n倍されて、出力端子65138に出力されるとともに、
遅延器65135に入力される。遅延器65135、65136、65137
は直列接続され、各遅延器の出力は、出力端子65139、6
5140、65141に導出されている。これにより各出力端子6
5138〜65141には、それぞれx1′、x2′、y1′−2x1′、
y2′−4x2′の各レベル信号を得ることができる。
上述した実施例によると、信号伝送フォーマットの空
のラインに補強信号のレベル適性化用のリファレンス信
号を多重して伝送することにより、伝送系でのゲイン変
化の影響を受けることなく、受信側で正しい補強信号を
再生することができ送受双方で総合的にフラットな特性
を実現できる。
[サイドパネル処理] (S/N改善システム) 本システムのフォーマットでは、サイドパネル部の水
平0.8[MHz]以下の低域成分は水平オーバースキャン部
に時間圧縮して伝送し、受信側で時間伸長を行うことで
再生を図っている。
ところが、この時間圧伸処理により伝送ノイズが低域
にシフトするためセンタパネルに比べサイドパネルの視
覚S/Nが劣化してしまう。その結果、センターとサイド
パネル間のつなぎ目が目立ってしまう。
この対策としては動き適応ノイズリデューサの適用が
考えられる。しかし、動き部分での画質劣化や低S/N信
号には使えないなどの問題がある。また、黒レベル近傍
の小振幅レベル信号も伝送ノイズにつぶれてしまう。
そこでこの実施例では、サイドパネル部の信号を時間
圧縮して伝送するに際して、デコード時の視覚S/N劣化
を防止するためにサイド信号に対して3次元エンファシ
ス処理を施すようにしている。また、黒レベル付近の小
振幅レベルの信号に対してもエンファシス処理を施すこ
とにより、伝送ノイズにつぶれず暗い画像での精細感を
保つことができる。
第90図、第91図に、送信側及び受信側のエンファシス
回路の構成例を示している。
サイドパネル部の視覚S/N劣化に対しては、時間・垂
直・水平の3方向にエンファアシス回路を施し改善を図
る。
第92図はエンファアシス回路の基本構成を示してい
る。
同図(a)は送信側のプンリエンファシス回路で巡回
型の構成になっている。入力端子55141に導入された信
号は、減算器55142を介し係数器55143でk倍され遅延回
路55144に入力される。遅延回路55144は、時間方向の場
合に1フレーム、垂直方向の場合に2ライン、水平方向
の場合に2クロック遅延して減算器55142に供給する。
減算器55142は、入力信号と遅延信号との差分信号を
得、この差分信号は係数器55146で(1+k)倍されて
出力される。
その結果、送信側の伝達関数は、 He(z)=(Hk)/(Hkz-2) …(8) となる。ただしkはプリエンファシス量を決定する係数
である。
第93図(a)は、この周波数特性を表している。
第92図(b)は、受信側の非巡回型構成のディエンフ
ァシス回路を示している。入力端子65151に導入された
信号は加算器65154に入力されると共に係数器65152に入
力される。係数器65152でk倍された信号は、遅延回路6
5153で上記プリエンファシス回路の遅延回路55144と同
じ遅延量で遅延され、加算器65154で先の入力信号と加
算され係数器65155で1/(1+k)倍され出力される。
その結果、受信側の伝達関数は Hd(z)=(1+kz-2)/(1+k) …(9) となる。
第93図(b)はこの周波数特性を示している。
尚、(8),(9)式より送受双方の総合特性ではHe
(z)Hd(z)=1となり、フラットとなる。
第90図は、第92図(a)のプリエンファシス回路を適
用した送信側のエンファシス回路の構成例を示してい
る。入力端子には、第49図のセンタパネル処理部5014か
らの輝度信号Y及び色信号C(I,Q)信号が入力され
る。
先ず、輝度信号Yについて説明する。
入力端子に入力された信号は、時間方向プリエンファ
シス回路55152、垂直方向プリエンファシス回路55153、
及び水平方向プリエンファシス回路55154を直列に介し
て、上記のような3次元プリエンファシス処理が行われ
る。この出力は、直接減算器55156に入力されると共
に、水平低域通過フィルタ(水平LPF)55155で帯域制限
され減算器55156に入力される。減算器55156は両信号の
差分をとり、水平高域成分を加算器55160に入力する。
更に、水平LPF55155の出力信号xは減算器55157に入力
され、DC入力信号P(ペデスタルレベル)が減算され係
数器55158に入力される。
係数器55158は、アップダウン(UP/DOWN)カウンタ55
161を用い、例えば第94図(a)のように両サイドパネ
ル部の時間圧縮期間の黒レベル付近の信号をプリエンフ
ァシスするように、k=k(t)で制御された係数を掛
け加算器55159に出力する。加算器55159は、この信号と
上記DC入力信号Pとの加算信号を加算器55160に出力
し、加算器55160は、この加算信号に減算器55156からの
水平低域信号を加算して合成部5016へ出力する。
その結果エンファシス出力yは、y=k(t)(x−
p)+pとなる。
入力端子55171に入力される色信号(I,Q)についても
輝度信号Yと同様のエンファシス処理が行われ出力され
る。即ち、色信号エンファシス部は、時間方向プリエン
ファシス回路55172、垂直方向プリエンファシス回路551
73、水平方向プリエンファシス回路55174、水平LPF5517
5、減算器55176、55177、係数器55178、加算器55179、5
5180、UP/DOWNカウンタ55181により構成されている。
第91図は、受信側のディエンファシス回路を示してい
る。
入力端子65161に導入された輝度信号Yは、減算器651
63に入力されると共に水平方向LPF6512に入力され、水
平低域が抽出され減算器65163に入力される。減算器651
63は、両信号の差分をとり加算器65167に出力する。水
平方向LPF65162の水平低域出力は、更に減算器65164に
入力されDC入力信号P′(ペデスタルレベル)が減算さ
れ係数器65165に入力される。
第95図はDC入力信号P′発生回路を示している。
このシステムであるエンコードフォーマットは、空領
域となる第525ラインにペデスタル信号のみを付加して
伝送する。
受信側において、入力端子65201に導入された上記伝
送信号は、アンド回路65203の一方端に入力される。ア
ンド回路65203の他方端にはゲート発生回路65202からの
ゲートパルスが入力され、アンド回路65203は第525ライ
ンのペデスタル信号付加領域を選択する。アンド回路65
203の出力は、加算器65204を介し選択回路65205に入力
される。選択回路65205はカウンタ65207の値を用いて出
力が制御され、入力がN回(この場合N=256)になる
まで1クロック遅延回路65206へ出力を続ける。1クロ
ック遅延回路65206の出力は加算器65204に入力され、ア
ンド回路65203の出力と同期加算される。
この動作が、N回繰り返されると選択回路65205の出
力は係数器65208に入力され、1/K倍されDC入力信号P′
が得られる。
第91図の係数器65165は、UP/DOWNカウンタ65168を用
い、例えば第94図(b)のように両サイドパネル部の時
間圧縮期間の黒レベル付近の信号をディエンファシスす
るように、1/k=1/k(t)で制御された係数を掛け加算
器65166に出力する。加算器65166は、この入力信号と上
記DC入力信号P′との加算信号を加算器65167に出力
し、加算器65167は、この加算信号に減算器65163からの
水平低域信号を加算して水平方向ディエンファシス回路
65169に出力する。
その結果エンファシス出力yは、y=1/k(t)・
(x−p′)+p′となる。
以下、水平方向ディエンファシス回路65169、垂直方
向ディエンファシス回路65170及び時間方向ディエンフ
ァシス回路65171は、第92図(b)のディエンファシス
回路を適用しており、この時間方向ディエンファシス65
171からの出力は第50図で示したセンターパネル処理部6
5006に供給される。
入力端子65181に導入される色信号C(I,Q)について
も同様のディエンファシス処理が行われ、第50図のセン
ターパネル処理部65006に出力される。色信号ディエン
ファシス系統は、水平LPF65182、減算器65183、65184、
係数器65185、加算器65186、65187、UP/DOWNカウンタ65
188、水平方向ディエンファシス回路65189、垂直方向デ
ィエンファシス回路65190、時間方向ディエンファシス
回路65191で構成されている。
以上説明したようにこの実施例においては、サイドパ
ネル処理において、サイド信号の時間圧縮処理に伴うサ
イドパネル部の視覚S/N劣化に対しては、3次元エンフ
ァシス処理を適用することにより改善を得ることがで
き、また黒レベル付近の小振幅レベル信号に対してもエ
ンファシス処理を行うことにより伝送ノイズにつぶされ
ず暗い画像での精細感を保つことができる。
(マスキング部色多重/分離システム) サイドパネル部の輝度信号Yと色信号Cとを同時に上
下マスク部に多重して伝送する場合、例えば時分割で多
重を行うと、十分な伝送容量を確保できないため、信号
帯域を制限しなければならず、サイドパネル部のボケ感
が大きくなる。また、通常のNTSCと同様に周波数多重を
行った場合は上下マスク部でクロストークが発生すると
並び換え等の処理によりクロストーク成分がサイドパネ
ルで伸長され目立ちやすくなり、著しく画質劣化を生じ
る。
そこでこの実施例では、サイドパネル処理部において
サイド信号の高域成分を伝送するに際してその帯域制限
に工夫を凝らし、サイドパネル部を再生したときの画質
向上を図り、かつ、現行受像器で中間方式の信号を再生
した場合に、サイドパネル部の信号が目立つのを押さえ
ることができるシステムを実現するものである。
第96図にエンコーダ側の実施例を示し、第49図に示す
並べ換え部5017、上下マスク部プリ処理部5018、合成部
5016、NTSCエンコーダ5019の構成を詳しく示している。
入力端子5013a、5013bには、輝度信号及び色信号が入
力される。
各信号は、サイドパネルの高域と低域とを分割するサ
イドパネル高域低域分割部5013に入力される。各信号の
低域成分は更にセンタパネル処理回路5014を介してエン
ファシス回路5015で処理され合成部5016を構成する選択
回路55191、55192の各一方端に入力される。
各信号のサイドパネルの高域成分(Y、C)は、並べ
換え部5017のフィールドメモリ55193、55194にそれぞれ
入力される。フィールドメモリ55193,55194は、タイミ
ング発生器55195からの制御信号を用いて各信号を並び
変えて出力する。フィールドメモリ55193の輝度信号出
力は、遮断周波数が3MHzに設定された低域通過フィルタ
(LPF)55196と遅延器55197に入力される。選択回路551
98は、LPF55196の信号と遅延器55197を介した信号とを
選択して、合成部5016の選択回路55191の他方端に供給
する。
フィールドメモリ55194の出力色信号は、遮断周波数
が0.5MHzに設定されたLPF55199に入力される。選択回路
55200は、LPF55199の信号と0レベル信号とを選択し
て、選択回路55192の他方端に入力する。
合成部5016を構成する選択回路5519,55192は、エンフ
ァシス回路5015のセンタ部信号と選択回路55198,55200
の上下パネル部の信号とを切り替えて出力する。選択回
路55192の出力色信号は、乗算器55201で色搬送波である
fscで変調され加算器55202に入力される。加算器55202
は、変調された色信号と選択回路55191からの輝度信号
とを周波数多重し出力端子5020に複合映像信号として導
出する。
以上のエンコード処理を第98図(a)と第99図を参照
してイメージ的に更に説明する。
輝度信号及び色信号のサイドパネルSPY1,SPC1をそれ
ぞれ並び変え、SPY2,SPC2に示す様に配列する。輝度信
号のサイドパネルは、並び変えられた配列の輝度信号と
同じ1ライン毎に、遮断周波数が3MHzに設定されたLPF
を用いて帯域が制限される。色信号のサイドパネルは、
並び変えられた配列の1ライン毎に、遮断周波数が0.5M
Hzに設定されたLPFを用いて帯域が制限され、その他の
ラインは0にされる。帯域制限された色信号はfscで変
調された後、帯域制限された輝度信号と周波数多重され
る。つまり、SPYCに示すように、1ライン毎に輝度信号
のみのラインと輝度信号と色信号とが多重されたライン
とが得られる。
ここで、輝度信号だけのライン(20本のうち10本)
は、帯域制限が行われないため、第99図(b)に示す様
に4.2MHzまで伝送され、一方、輝度信号と色信号とが多
重されたライン(残り10本)は、第99図(a)に示すス
ペクトルになる。
従って、3MHz以下の輝度信号成分は、全ラインが伝送
されるが、3MHz以上の輝度信号成分は、半分のラインし
か伝送されないため、第99図(c)に示す帯域となる。
よって半分のラインでは斜め成分が欠如することにな
る。また、色信号は、通常の半分のラインしか伝送しな
いため第99図(d)に示す帯域となる。
第97図はデコーダ側のサイドパネル処理部65001にお
ける実施例を示している。入力端子65008に導入された
上下マスク部の信号は、選択回路65211の一方端、LPF65
212及び減算器65213に入力される。LPF65212は、輝度信
号と色信号とが多重されたラインから輝度信号を抽出
し、選択回路65211の他方端と減算器65213に供給する。
減算器65213は、上下マスク部の信号から輝度信号を減
じて色信号を得る。
選択回路65211は、入力上下マスク部信号が輝度信号
だけのラインの場合は入力端子65008からの信号を選択
し、輝度信号と色信号とが多重されたラインの場合はLP
F65212の出力を選択する。
選択回路65211の輝度信号出力は、タイミング発生回
路65216の制御信号を用いてフィールドメモリ65215で並
び換えられ、もとのサイド信号の位置に配置される。
フィールドメモリ65215の出力は、加算器65219に入力
されると共にラインメモリ(1H)65217,65218を直列に
介して加算器65219に入力される。
加算器65219は、フィールドメモリ65215の出力と2H分
の遅延信号とを加算し係数器65220に供給する。係数器6
5220は、加算器65219の出力に1/2の係数を乗じてライン
間の平均値を算出し、遮断周波数3MHzの高域通過フィル
タ(HPF)65221に供給する。
HPF65221は、3MHz以上の高域成分を抽出し、加算器65
222に供給する。加算器65222は、HPF65221からの高域成
分とラインメモリ65217からの1H遅延信号とを加算し選
択回路65223の一方端に出力する。選択回路65223の他方
端にはラインメモリ65217の1H遅延信号が入力される。
選択回路65223は、輝度信号のみ多重された信号が入力
されたときはラインメモリ65217の出力を選択し、輝度
信号と色信号とが多重された信号がLPF65212で帯域制限
された信号が入力されたときは、高域成分が加算された
加算器6522の出力を選択する。
一方、減算器65213の色信号出力は、乗算器65214で復
調されフィールドメモリ65225で並び変えられた後、ラ
インメモリ65226,65227,加算器65228及び係数器65229を
用いてライン間平均信号を得る。
選択回路65230の一方端には係数器65229の出力が入力
され、他方端にはラインメモリ65226の出力が入力され
ている。色信号が伝送されている時はラインメモリ6522
6の出力を選択し、伝送されていない時は係数器65229の
出力を選択する。
輝度信号を得る選択回路65223,色信号を得る選択回路
65230からの輝度信号及び色信号出力は、それぞれ加算
器65231,65232でサイドパネルの低域成分に加算されサ
イドパネルが再生される。
以上のデコード処理を第98図(b)を用いて更に説明
する。
輝度信号と色信号が多重されているラインは、遮断周
波数3MHzのLPFを用いて輝度信号と色信号とに分離され
る。分離された輝度信号SPY2′とSPC2′は、SPY1′とSP
C1′で示すように並び変えられる。
輝度信号においては、遮断周波数3MHzのLPFで帯域制
限されたラインに、帯域制限されないラインの高域成分
を上下ラインから抽出して加算する。この加算が加算器
65222において行われている。
色信号においては、もともと半分のラインしか伝送さ
れていないので、上下ラインから補間して再生する。直
接信号が1Hラインメモリ65226から得られ、補間信号が
係数器65229から得られ、これらの信号は選択回路65230
により交互に選択導出される。これにより、ほとんど元
の信号と変りのないサイドパネル信号が再生される。
さらにまた特に、エンコード信号を上下マスク部に多
重する場合、輝度信号と色信号が多重されたラインを垂
直の同期信号付近に時間調整して配置すれば、現行受像
機で見た場合、垂直オーバースキャン部に隠れるためよ
り見えにくくすることができ、クロストークが発生した
場合など目立つことがない。
上記したようにこの実施例では、輝度信号の斜め成分
の一部を制限し、輝度信号と色信号とを周波数多重し上
下マスク部で伝送する。輝度信号と色信号は完全に分離
できるように予め帯域制限されているためクロストーク
は生じない。また、輝度信号の斜め成分は視覚上寄与度
が低いため解像度の劣化も生じない。
(多重信号適応レベル変換システム) サイドパネル部の高域成分は、垂直の上下マスク部に
多重されるため、振幅レベルが大きいと妨害として目立
ってしまう。
これに対して、信号を一定値で割ることで全体の振幅
レベルを抑制して伝送し、受信側でその数を掛けて信号
レベルを復元する方法が考えられる。
しかし、この方法では、送信側の除数に比べ信号レベ
ルが著しく小さいと伝送ノイズ等により潰れてしまい、
受信側で復元ができない。また、逆に信号レベルが著し
く大きいと、妨害がより目立ちその値の設定は困難であ
る。
そこでこの実施例では、上下マスク部に多重されるサ
イドパネルの高域成分を正規化することにより、振幅レ
ベルを制御し、妨害が目立つのを抑えるものである。ま
た正規化にあたっては、センターパネル部の高域信号に
オフセットをかけた信号を用いることによりサイドパネ
ル信号の微小信号成分のノイズがつぶれるのを防止して
いる。このことを実現する手段として第49図及び第50図
の合成部5016及び65007に特徴を持たせている。
第100図及び第101図はサイドパネル高域信号を正規化
する回路の構成例を示している。
第100図はエンコーダ側の合成部5061を示している。
入力端子55211,55212には輝度信号センタパネル部及
び輝度信号上下マスク部の信号が入力される。センタパ
ネル部の信号は、選択回路55222の一方端に入力される
と共にディエンファシス回路55213に入力される。ディ
エンファシス回路55213の特性は、第50図のディエンフ
ァシス回路65005と同じ特性を有し、第49図のエンファ
シス回路5015による信号レベル変化を元に戻すものであ
る。
ディエンファシス回路55213の出力は、HPF55214で水
平周波数0.8[MHz]以上に帯域制限され、5倍伸長回路
55215で5倍に時間伸長される。これは、第49図のセン
ターパネル処理部5014における1/5時間圧縮の逆操作で
ある。
5倍伸長回路55215の出力は、絶対値回路55216で絶対
値化され、総和回路55217でn個の信号値の総和が得ら
れる。
総和回路55217の出力は、オフセット回路55218でオフ
セット値CYが掛けられ Ε|xi|+Cy(xiは信号レベル) となる。
オフセット回路55218の出力は、並べ変え回路55219で
第49図の並べ換え部5017と同様の動作が行われ、除算回
路55221に入力される。
上下マスク部の信号は、係数器55220でオフセット値C
yの係数が掛けられ、除算回路55221で並べ換え回路5521
9の出力で除せられ正規化された後、選択回路55222の他
方端に入力される。選択回路55222は、制御回路55223で
制御され、第42〜241ライン及び第305〜504ラインが入
力された時はセンタパネル部の信号(入力端55211から
の信号)を選択し、第22〜31ライン及び第515〜524ライ
ンが入力された時は正規化された上下パネル部の信号
(除算回路55221からの信号)を選択する。選択回路552
22の出力は、第49図のNTSCエンコーダ5019に入力され
る。
入力端子55311,55312に導入された色信号センターパ
ネル部及び色信号上下マスク部信号は、輝度信号と同様
の処理が施され、センターパネル部の信号と正規化され
た上下マスク部の信号が選択回路55322から選択出力さ
れる。従って、色信号処理系は、ディエンファシス回路
55313、HPF55314、5倍伸張回路55315、絶対値回路5531
6、総和回路55317、オフセット回路55318、並べ換え回
路55319、除算回路55321、係数器55320、選択回路55322
などで構成される。
但し、HPF55314で、水平周波数0.1[MHz]以上に帯域
制限されるものとする。
第101図は、第50図に示すデコーダ側の合成部65007に
おける正規化処理回路を示している。
入力端子65241,65242には輝度信号センターパネル部
及び輝度信号上下マスク部の信号が入力される。センタ
ーパネル部の信号は、加算器65249に入力されると共に
水平HPF65243に入力される。
センターパネル部の信号は、水平HPF65243で水平周波
数0.8[MHz]以上に帯域制限され、絶対値回路65244で
絶対値化され、総和回路65245でn個の信号値の総和が
とられる。
総和回路65245の出力は、オフセット回路65246でオフ
セット値Cyが掛けられ Ε|xi|+Cy(xiは信号レベル) となる。
オフセット回路65246の出力は、乗算回路65247で上下
マスク部の信号に乗ぜられ、係数器65248で1/Cyの係数
が掛けられ加算器65249に入力される。加算器65249は、
係数器65248の出力と上記センターパネル部信号とを加
算し、 ((Ε|xi|+Cy)/Cy)・YM (YMは輝度信号上下マスク部) を得、元の上下マスク部信号を再生することができる。
入力端子65251,65252に導入された色信号センタパネ
ル部信号及び色信号上下マスク部信号についても同様の
処理が施される。従って、色信号処理系は、HPF65253、
絶対値回路65254、総和回路65255、オフセット回路6525
6、乗算回路65257、係数器65258、加算器65259等により
構成される 但し水平HPF65253では、水平周波数0.1[MHz]以上に
帯域制限されるものとする。
上記した実施例によると、垂直の上下マスク部に多重
伝送されるサイドパネル部高域信号を正規化すること
で、振幅レベルを抑制し、妨害が目立たなくなる。
正規化にあたっては、センタパネル部高域信号にオフ
セット値を掛けた信号を用いることでサイドパネルの微
小信号成分のノイズつぶれ等を防ぐことができる。
(多重信号差分処理システム) 上記したようにこのシステムでは、サイドパネル信号
の高域成分は、上下マスク部に多重して伝送する。この
上下マスク部は、現行受像機で受信した場合には画面上
に現れる。そのため、上下マスク部に多重している信号
のレベルが大きくなると、上下マスク部に多重した信号
が目立ってしまい、現行ユーザーに非常に邪魔になる。
そこでこの実施例では、上下マスク部に多重する信号
のレベルを極めて小さくすることができ、現行の受像機
で中間方式の信号を再生した場合に上下マスク部の多重
信号が目立つのを抑圧するようにしている。このために
この実施例では、第49図及び第50図に示すサイドパネル
処理部における並べ換え部5017、65010の処理方法及び
構成に特徴を有している。
第102図は並べ変え処理部5017(エンコーダ側)のブ
ロック図を示している。
入力端子55321に導入されたサイドパネル輝度信号の
高域成分は、ラインメモリ55322で1ライン遅延され加
減算処理器55323の一方端に入力されると共に加減算処
理器55323の他方端に直接入力される。
従って、加減算処理器55323には隣合った2ラインの
信号が同時に入力されていることになる。加減算処理器
55323については、後に詳述するが、2ライン分の信号
が同時に出力される。加減算処理器55323の一方の出力
は選択回路55325の一方端に直接入力され、他方の出力
はラインメモリ55324で1ライン遅延され選択回路55325
の他方端に入力される。
選択回路55325は、両入力を1ライン毎に切り替えて
出力する。従って、加減算処理器55323から同時に出力
される2ライン分の信号が1ラインづつ交互に出力され
る。選択回路55325の出力は、フィールドメモリ55326に
入力される。
フィールドメモリ55326は、サイドパネル輝度信号を
上下マスク部に並べ変えている。この動作は、アドレス
制御回路55327を用いてフィールドメモリ55326の読み出
し書き込みアドレスを制御して行っている。
フィールドメモリ55326の出力は、サイドパネル輝度
信号が上下マスク部に並べ変えられた信号で、出力端子
に導出される。
入力端子55328に導入されたサイドパネル色信号の高
域成分は、遅延器55329を介してフィードメモリ55330に
入力される。遅延器55329は、サイドパネル輝度信号の
処理に必要な時間だけ遅延している。これはフィールド
メモリ55326に入力されるサイドパネル輝度信号とフィ
ールドメモリ55330に入力されるサイドパネル色信号と
のタイミングを同じにするためである。このようにする
と、フィールドメモリ55326のアドレス制御とフィール
ドメモリ55330のアドレス制御とを全く同じにすること
ができるのでアドレス制御回路55327を共用することが
できる。
フィールドメモリ55330は、サイドパネル色信号を上
下マスク部に並び変えて出力端子に導出する。
第104図(a)は、第102図に示す加減算処理器55323
を示している。入力端子55331には、第102図のラインメ
モリ55322の出力が入力され、入力端子55332には入力端
子55321に入力された信号が直接入力される。以下、入
力端子55331に入力される信号をa、入力端子55332に入
力される信号をbとし、添字1で示されるa1,b1は信号
a、bのうち3MHz以下の成分を表し、添字hで示される
ah,bhは3MHz以上の成分を表す。すなわち入力端子5533
1には信号(a1+ah)が入力され、入力端子55332には信
号(b1+bh)が入力される。
信号(a1+ah)は、LPF55333に入力され水平周波数を
3MHz以下に帯域制限される。LPF55333からの3MHz以下の
信号a1は、加算器55334と減算器55340に入力される。
信号(b1+bh)は、LPF55336と減算器55337に入力さ
れる。LPF55336は水平周波数を3MHz以下に帯域制限し、
信号b1を加算器55339,55334と減算器55337に供給する。
加算器55334は、LPF55333の出力信号a1とLPF55336の出
力信号b1とを加算し、信号(a1+bh)を係数器55335に
供給する。係数器55335は、信号(a1+b1)を1/2倍し出
力端子55342に信号((a1+b1)/2)(以下信号Aと記
す)として導出する。
減算器55337は、信号(b1+bh)から信号b1を減算し
信号bhを係数器55338に供給する。信号bhは、係数器553
38で2倍され加算器55339で信号b1と加算され信号(b1
+2bh)となる。信号(b1+2bh)は、減算器55340で信
号a1から減算され、信号(a1−b1−2bh)となり、係数
器55341で1/2倍され信号((a1−b1)/2−bh))(以下
Bと記す)として出力端子55343に導出される。
信号Bの帯域は4.2MHzまであるが、信号Aの帯域は3M
Hzまでしかない。これは、上下マスク部に信号を多重す
る際に信号Aの3MHz以上の領域に色信号を多重するため
である。
3MHz以下の成分についてみると、信号Aの場合は上下
ライン間の和になっているが、信号Bの場合は上下ライ
ン間の差になっている。上下ライン間の差をとることに
より、垂直方向の高域成分となるため、信号のエネルギ
ーは小さくなる。そのため、元の信号をそのまま上下マ
スク部に多重するよりも、現行受像機で映出した場合は
上下マスク部では見えにくくなる。
信号Aは、第102図に示す選択回路55325の一方端に入
力され、信号Bはラインメモリ55324を介して他方端に
入力され、1ライン毎に交互にフィールドメモリ55326
に入力され上下マスク部への並べ換えが行われる。
第105図は上下マスク部の信号の配置を示している。
映像信号の上下両端部、すなわち同期信号に近い部分
に信号Aを配置する。そしてその内側、すなわちセンタ
信号に近い部分に信号Bを配置する。信号Aが配置され
た上下マスク部の領域は、現行受像機で受信した場合、
垂直オーバースキャン部となるため、画面上には表われ
ない。上下マスク部のうち画面上に表われるのは、信号
Bが配置された部分のみとなり、信号Bはライン間差信
号なのでエネルギーが小さく見えにくい。
従って、上下マスク部に多重した信号を現行受像機で
再生しても、ほとんど邪魔にならない。
第103図は、第50図に示すデコーダ側の並べ換え処理
部65010を示している。入力端子65261には、上下マスク
部に多重された輝度(Y)信号が導入されフィールドメ
モリ65262に供給される。入力端子65272には上下マスク
部に多重された色信号が導入され、フィールドメモリ65
273に供給される。
フィールドメモリ65262に供給された輝度信号は、も
とのサイドパネル部に並べ換えられる。この並べ換えは
フィールドメモリ65262の書込みと読み出しアドレスを
制御するアドレス制御器65274により実現されている。
フィールドメモリ65273でも同様な処理により並べ換え
が行われる。これによりフィールドメモリ65262からは
サイドパネル部に並べ換えられた輝度信号が得られ、フ
ィールドメモリ65273からはサイドパネル部に並べ換え
られた色信号が得られる。フィールドメモリ65262の出
力は、ラインメモリ65263と加減算処理器65264に入力さ
れる。ラインメモリ65263では1ライン分の遅延が行わ
れ、その出力は加減処理器65264に入力される。加減算
処理器65264には、2ライン分の信号が同時に入力され
ることになる。つまり、エンコーダの加減算処理器5532
3から出力された信号A、Bが入力されることになる。
第104図(b)は加減算処理器65264を具体的に示して
いる。端子65281から入力された信号Aと端子65282から
入力された信号Bは、共に加算器65283に入力される。
従って、加算器65283からは A+B=(1/2)(a1+b1)+{(1/2)(a1−b1)−
bh}=a1−bh が出力される。加算器65283から出力されるa1−bhは加
算器65284に入力される。一方、減算器65286では、信号
Aから信号Bが引き算される。よって A−B=(1/2)(a1+b1)−{(1/2)(a1−b1)−
bh}=b1+bh が得られる。減算器65286の出力は、HPF65287に供給さ
れるとともに端子65289に導出される。端子65289は、加
減算処理器65264の出力端子となっており、b1+bhを得
ることができる。
HPF65287では、3MHz以上の帯域制限が行われるので、
b1+bhの信号のうち3MHz以上の成分bhが加算器65284に
入力される。これにより加算器65284では、bhがキャン
セルされ、信号a1のみが導出される。この信号a1は加減
算処理器65264の出力として出力端子65288に導出され
る。
よって加減算処理器65264の一方の端子65288からは、
信号a1(信号aのうち3MHz以下の成分)が出力され、他
方の端子65289からは信号b1+bh(信号bの全帯域)が
出力されることになる。
第103図に戻ると、信号alは、加算器65270に入力さ
れ、信号Bはラインメモリ65265と加算器65267に入力さ
れる。ラインメモリ65265で1ライン分の遅延を受けた
信号は、ラインメモリ65266とセレクタ65271に入力され
る。ラインメモリ65266では、1ライン分の遅延が施さ
れ、その出力は加算器65267に入力される。従って加算
器65267では、2ライン分離れた信号Bの和が求められ
る。加算器65267の出力は、係数器65268に入力され1/2
倍される。従って、係数器65268の出力は、2ライン離
れた信号Bの平均値となっている。係数器65268の出力
は、HPF65269に入力される。HPF65269では、3MHz以上の
信号のみが出力され、その出力は加算器65270に入力さ
れる。従ってHPF65269から出力された信号は、2ライン
離れた信号Bの3MHz以上の成分であるbhの平均値bh′で
あり、これが加算器65270に入力され、加減算処理器652
64から出力される信号alと加算されることになる。加減
算処理器65264からの信号alHPF65269からの信号bh′と
は同時に出力されるが、信号alは信号bh′よりも1ライ
ン前の信号である。従って、加算器65270では、3MHz以
下の帯域である信号alに対して、その上下ラインの信号
bの3MHz以上の平均値である信号bh′が加算されること
になる。加算器65270の出力は、4.2MHzまでの帯域の成
分を持つ信号aとして、これがセレクタ65271に入力さ
れる。
セレクタ65271には、この信号aとラインメモリ65265
により1ライン遅延された信号Bが入力されている。こ
れらが1ライン毎に交互に選択導出され、ワイドパネル
の輝度信号が得られる。セレクタ65271の出力は端子652
76に導出され、これが並べ換え処理部65010の出力とな
る。
フィールドメモリ65273から出力されているサイドパ
ネル部の色信号は、遅延器65275により遅延され、サイ
ドパネルの輝度信号のデコードに必要な時間遅延され時
間合わせが行われる。そして、並べ換え処理部65010の
色信号出力端子である65277に出力される。
上述した実施例によれば、現行受像機において中間方
式による信号を受信し映出した場合に、顔面上に表れる
上下マスク部に多重される信号のレベルを非常に小さく
することができる。現行受像機の画面上でもめざわりが
無く、他の信号に妨害となることもない。
(サイドパネル継ぎ目処理システム(継ぎ目の垂直相関
性低域処理)) サイドパネル方式では、サイドパネル部とセンタパネ
ル部とを別々に処理して伝送し受信側で再合成する。こ
のときサイドパネルとセンタパネルとは異なった処理が
施されて伝送されるため繋ぎ目が目だってしまう。特
に、センタパネルとサイドパネルとの分割点では、伝送
系で生じるリンキングの影響及びそれぞれのパネルの解
像度の差があるため縦に筋状の歪みが生じ、繋ぎ目が目
だってしまう。
そこで、この実施例では、センターパネルとサイドパ
ネルの繋ぎ目の位置を、ライン毎にずらすことにより、
繋ぎ目で生じる歪みの垂直相関性を低くし、繋ぎ目を目
立ちにくくするようにしたものである。
第106図は第49図に示すエンコーダ側のサイドパネル
処理部5002におけるセンターパネル処理部5014の一実施
例を示している。入力端子55351に導入された輝度信号
は、遅延回路55352、10/9倍伸張回路55353及び1/5倍圧
縮回路55354にれぞれ入力され、各出力は選択回路55355
に入力される。
入力端子55361に導入された色信号は、遅延回路5535
6、10/9倍伸張回路55357及び1/5倍圧縮回路55358にそれ
ぞれ入力され、各出力は選択回路55359に入力される。
選択回路55355,55359は、タイミング発生回路55360に
より制御され、サイドパネル部では1/5倍圧縮回路5535
4,55358の出力を選択し、センタパネル部では10/9倍伸
張回路55353,55357の出力を選択し、サイドパネルとセ
ンタパネルの間の部分では遅延回路55352,55356の出力
を選択して出力端子55362,55363に導出する。この場
合、タイミング発生回路55360の制御信号は1ライン毎
に切り換えられている。
第107図は、第50図に示すデコーダ側のサイドパネル
処理部65001におけるセンターパネル処理部65006の一実
施例を示している。
入力端子65291にはエンコードされた輝度信号が入力
される。入力輝度信号は、遅延回路65292、9/10倍圧縮
回路65293及び5倍伸張回路65294にそれぞれ入力され、
各出力は選択回路65295に入力される。
入力端子65296にはエンコードされた色信号が入力さ
れる。入力色信号は、遅延回路65297、9/10倍圧縮回路6
5298及び5倍伸張回路65299にそれぞれ入力され、各出
力は選択回路65300に入力される。
選択回路65295,65300は、タイミング発生回路65301を
用いて制御され、サイドパネル部では5倍伸張回路6529
4,65299の出力を選択し、センタパネル部では9/10倍圧
縮回路656293,65298の出力を選択し、サイドパネルとセ
ンタパネルの間の部分では遅延回路65292,65297の出力
を選択して出力端子65302,65303に導出する。この場
合、タイミング発生回路65301の制御信号は1ライン毎
に切り換えられている。
第108図を参照して圧縮伸長フォーマットについて説
明する。
4fscでサンプリングした場合、1水平走査期間は910
サンプルとなる。このうち、水平同期期間を除く747サ
ンプルを画像信号として取り扱う。
例えば、左右41サンプルをサイドパネル部とし、その
内側17サンプルづつを圧縮処理を行わない部分とし、そ
の内側631サンプルづつをセンタパネルとして伸長する
部分とする。エンコード後は全体が753サンプルでサイ
ドパネル部左右9サンプルとなる。
また、第109図に示すように、左右42サンプルをサイ
ドパネル部とし、その内側16サンプルづつを圧縮処理を
行わない部分とし、センタ部は第108図と同様とする
と、全体は747サンプルとなり第108図と同様となる。エ
ンコード後は全体が753サンプルでサイドパネル部左右1
0サンプルとなる。
第108図と第109図のフォーマットは、サイドパネルの
サンプル数が1サンプル異なるだけで全体のサンプル数
及びセンタ位置は同じである。
エンコーダ側のタイミング発生回路55360は、1ライ
ン毎に第108図に示すフォーマットと第109図に示すフォ
ーマットとを切り替える。
上記の様にライン毎にフォーマットを切換えること
で、第110図に示すようにサイドパネルとセンタパネル
の繋ぎ目の位置をライン毎にずらすことができる。
従って、つなぎめの歪みの垂直相関を低く押さえると
ができ目立たなくすることができる。
尚、この発明ではライン毎にフォーマット切換え行っ
たが、例えばフィールド単位及びフレーム単位で切換え
を行っても良い。
上記したようにこの実施例では、ライン単位にサイド
パネルとセンタパネルの繋ぎ目の位置をずらすことによ
り、繋ぎ目で生じる歪みの垂直相関を低くしてより目立
たなくすることができ、サイドパネルとセンタパネルを
滑らかに合成することができる。
(サイドパネル継ぎ目処理(解像度の滑らか処理)シ
ステム) サイドパネル部の信号は、低域成分は水平オーバース
キャン部に多重して伝送し、高域成分は上下マスク部に
時分割多重して伝送する。しかし上下マスク部で伝送で
きる信号量は決まっているため、サイドパネル部の高域
成分全部を伝送することはできない。そこで、サイドパ
ネル部の信号は、視覚上目立たない斜め高域成分が削除
されて伝送される。このため、センターパネル部とサイ
ドパネル部とでは信号帯域に差があるため、デコーダで
サイドパネル部を再生したときに、帯域差によってセン
ターパネル部とサイドパネル部との繋ぎ目が目だってし
まう。
そこでこの実施例では、センターパネル部とサイドパ
ネル部の繋ぎ目付近の信号が極端に帯域差を持たず、滑
らかな帯域差となるように、センターパネル部の左右両
端側の帯域を少し制限して伝送するようにしている。
第111図は、第49図に示すサイドパネル高域低域分割
部5013のブロック図を示している。
レターボックス処理側から入力端子55371に導入され
た輝度信号は、選択回路55373の一方端に入力されると
共にプリフィルタ55372で斜め成分が削除されて選択回
路55373の他方端に入力される。
選択回路55373は、タイミング発生回路55390で制御さ
れ、センターパネル部のサイドパネル部に接した部分と
サイドパネル部では、プリフィルタ55372の出力が選択
され、センターパネル部のサイドパネル部に接した部分
を除いたセンターパネル部のほとんどの部分では入力端
子55371からの入力輝度信号が選択される。従って、選
択回路55373の出力は、センターパネル部とサイドパネ
ル部との境界線よりも少し内側を境にして、その境より
も外側の部分がプリフィルタ55372によって斜め高域成
分が削除されたものとなっている。
選択回路55373の出力は、LPF55374と減算器55375に入
力される。LPF55374は、信号の低域成分のみを抽出し減
算器55375に供給する。
減算器55375は、選択回路55373の出力からLPF55374の
低域成分出力を減算し、高域成分を分割回路55376に供
給する。
分割回路55376は、入力信号をセンターパネル部の信
号とサイドパネル部の信号とに分割し、センターパネル
部の信号を加算器55377に供給し、サイドパネル部の信
号を出力端子55379に出力する。加算器55377は、センタ
ーパネル部の高域信号とLPF55374からの低域成分とを加
算し出力端子55378に出力する。従って出力端子55378に
は、センターパネル信号の全帯域信号とサイドパネル部
の低域成分が導出される。出力端子55379にはサイドパ
ネル部の高域成分が導出される。
出力端子55378の信号は、センターパネル処理部5014
においてセンターパネル部が10/9倍伸張され、サイドパ
ネル部(低域成分)が1/5倍圧縮されることになる。圧
縮されたサイドパネル部は水平オーバースキャン部に対
応する。また出力端子55379のサイドパネル部の高域成
分は、並べ換え処理を施され上下マスク部に多重される
ことになる。
入力端子55381に導入された色信号は、プリフィルタ5
5382,選択回路55383,LPF55384,減算器55385,分割回路55
386及び加算器55387を用いて、上記輝度信号と同様の処
理が施される。
出力端子55388には、センターパネル部の信号の全帯
域の色信号とサイドパネル部の低域成分の色信号が導出
され、サイドパネル部の低域成分は時間圧縮され水平オ
ーバースキャン部に多重されて伝送される。出力端子55
389には、サイドパネる部の高域成分の色信号が出力さ
れ、上下マスク部に時分割多重されて伝送される。
以上述べたように、サイドパネル高域低域分割部5013
を構成すれば、受信機側でサイドパネルをデコードし、
元の16:9の画面とした時に、センターパネル部とサイド
パンル部との帯域差を目立たなくすることができる。こ
れは、センターパネル部の信号の斜め高域成分をエンコ
ーダで削除しているために、センターパネル部の中央部
と左右両端部、センターパネル部の左右両端部とサイド
パネル部は、帯域差があるがその帯域差は次第に変化し
てつながる形となり、急激な変化がないからである。
(多重信号のスクランブルシステム) サイドパネル部の高域成分は、上下マスク部に時分割
多重して伝送する。
例えば、サイドパネル部の一部分にのみ、高域成分が
存在した場合、上下マスク部の中でその部分を多重した
場所にのみ高域信号がある様になる。また、サイドパネ
ルの一部分のみが動いていたとすると、その信号を多重
した上下マスク部の一部分のみの信号が動くことにな
る。
これらのような場合、上下マスク部の信号のみが動い
ていたりするため、上下マスク部の中でその部分のみが
非常に目障りになる。
そこでこの実施例では、第49図に示す並べ換え部5017
の処理方法を工夫し、サイドパネル部の高域成分を上下
マスク部に多重する場合、上下マスク部への高域信号の
配置をランダムにすることにより、多重信号を均一化し
て、目立たなくするものである。
第112図は、第49図に示すエンコーダ側の並べ換え部5
017の構成例を示している。
入力端子55401には上下マスク部に多重するサイドパ
ネルの輝度信号の高域成分が入力され、入力端子55405
には上下マスク部に多重するサイドパネルの色信号の高
域成分が入力される。
入力端子55401に導入された輝度信号は、ライン間処
理回路55402に入力される。ライン間処理回路55402に
は、ライン間和信号とライン間差信号とを作成し、フィ
ールドメモリ55403に供給する。ライン間和信号とライ
ン間差信号は、第52図に示すように上下マスク部に多重
されて伝送される。
入力端子55405に導入された色信号は、遅延回路55406
に入力される。遅延回路55406は、上記輝度信号がライ
ン間処理回路55402で処理されている時間だけ色信号を
遅延する。遅延回路55406の出力は、フィールドメモリ5
5407に入力される。
フィールドメモリ55403,55407は、スクランブルアド
レス制御回路55409で制御され、輝度信号及び色信号を
それぞれ上下マスク部に並べ換えている。この動作は、
フィールドメモリ55403,55407の書込み及び読出しアド
レスを制御して、サイドパネル部の連続したラインの信
号が並ばないように、ランダムに配置している。
フィールドメモリ55403は、上下マスク部に並べ換え
られたサイドパネルの輝度信号(高域成分)を出力端子
55404に導出し、フィールドメモリ55407は、上下マスク
部に並べ変えられたサイドパネルの色信号(高域成分)
を出力端子55408に導出する。
第113図は、第50図に示すデコーダ側の並べ換え部650
10のブロック図を示している。
入力端子65311には上下マスク部に多重された輝度信
号(高域成分)が入力され、入力端子65315には上下マ
スク部に多重された色信号(高域成分)が入力される。
入力端子65311に導入された輝度信号はフィールドメ
モリ65312に入力され、入力端子65315に導入された色信
号はフィールドメモリ65316に入力される。フィールド
メモリ65312,65316は、スクランブルアドレス制御回路6
5319を用いてフィールドメモリ65312,65316の書込み及
び読出しアドレスを制御して、上下マスク部にランダム
に配置されたサイドパネルの信号を元のサイドパネルの
信号に並べ換えている。
フィールドメモリ65312の出力は、ライン間処理回路6
5313に入力される。
サイドパネル部の輝度信号の高域成分は、エンコーダ
でライン間和信号とライン間差信号に処理され、上下マ
スク部に多重されている。従って、フィールドメモリ65
312から出力されるサイドパネル部に並べ換えられたサ
イドネルの輝度信号は、ライン間和信号とライン間差信
号のままになっている。ライン間処理回路65313は、ラ
イン間和信号とライン間差信号から元の信号を得るため
の処理を行い、サイドパネルの輝度信号の高域成分を出
力端子65314に導出している。
フィールドメモリ65316は、サイドパネル部の色信号
の高域成分を遅延回路65317に出力する。遅延回路65317
は、上記輝度信号がライン間処理回路65313で処理され
ている時間だけ色信号を遅延し、出力端子65318に導出
している。
なおスクランブルとディスクランブルの関係は、各種
の方法があり、アドレス制御回路55409と65319との同期
関係を維持し、メモリ等を用いてデコーダとエンコーダ
のスクランブル情報とディスクランブル情報の共通化を
図ればよい。
上記した実施例によれば、サイドパネル部の高域信号
を上下マスク部に多重する場合、上下マスク部の高域信
号をランダムに配置することにより、上下マスク部に多
重した信号を偏りなく均一化することができる。従っ
て、上下マスク部に多重した信号を目立たなくすること
ができる。
なおスクランブルを解除するためのキー情報は、送信
側から特定のラインに重畳して伝送してもよく、あらか
じめ取決められたタイミングからスクランブル解除デー
タ(キー情報)が格納されたメモリを駆動するようにし
てもよい。また、メモリのキー情報を放送センター側か
ら送られるキー情報で書き替え可能にすれば、有料放送
を行う場合にも活用できる。
(色信号多重伝送システム) 通常テレビジョン信号は、輝度信号に色信号が周波数
多重された複合信号であり、受像機で複合信号を輝度信
号と色信号とに分離しなければならない。周波数多重さ
れた色信号を抽出するためには、従来、帯域通過フィル
タ(BPF)が使われていたが水平解像度が劣化するため
コムフィルタを用いて分離している。しかし、これらの
分離用フィルタで輝度信号と色信号とを分離すると完全
な分離ができないため、輝度信号が色信号へ漏れ込みク
ロスカラーが発生し、色信号が輝度信号へ漏れ込みドッ
ト妨害となる。従って、特に輝度信号と色信号のクロス
トークが発生しやすい斜め成分の多い領域で妨害が生
じ、画質劣化が生じていた。
そこでこの実施例では、輝度信号と色信号との多重方
法及び分離方法を工夫することにより、受信側ではマト
リックス演算により、ほとんど完全なY/C分離を可能
し、クロストークよる画質劣化を生じることなく高精細
な画像を得られるようにしている。
第114図は輝度信号に色信号が多重された信号を示し
ている。
図において丸数字1,1,…は走査線を示し、Y1,Y2,…は
輝度信号を示し、C1,C2,…は色信号を示している。
以下エンコードの原理動作を説明する。
第1の走査線は、Y2+C2で多重され、色信号をライン
2度振りし、第2の走査線はY1−C1で多重する。以上の
方法により第1フィールドでの多重を完了する。
第2フィールドにおいて、例えば第264番目の走査線
は、第1フィールドから(Y1+Y2)/2で輝度信号を作
り、−C2信号と多重する。また、第265番目の走査線
は、第1フィールドから(2/3)Y2+(1/3)(Y3+Y4
で輝度信号を作り、+C2信号を多重する。第2フィール
ドにおいても色信号はフィールド2度振りとなってい
る。
以上の処理はエンコーダ側で行われ、色信号と多重さ
れる領域、つまり、輝度信号の高域成分においてのみ行
われる。従って、輝度信号の低域成分については何等処
理は行わない。
以下、前述のようにエンコードされた信号を受信し、
もとの輝度信号及び色信号を得る手段を説明する。
第114図で第1フィールドの走査線をn1,n2,…とし
第2フィールドの走査線をm1,m2,…とする。これらの
信号を受信し、元の輝度信号及び色信号を次式により得
る。
C2=(Y1+Y2)/2−m1 =(n1+n2)/2−m1 =n1/2+n2/2−m1 …(10) Y2=3/2(m2−(n3+n4)/6−(n1+n2)/2−m1) =−(3/4)n1−(3/4)n2−(1/4)n3 −(1/4)n4+(3/2)m1+(3/3)m2 …(11) C1=Y2−n2 =−(3/4)n1−(7/4)n2−(1/4)n3 −(1/4)n4+(3/2)m1+(3/2)m2 …(12) Y1=n1−C1 =(7/4)n1+(7/4)n2+(1/4)n3 +(1/4)n4−(3/2)m1−(3/2)m2 …(13) 従って、式(10)〜(13)をマトリックスで表すと、 となる。
第115図を用いて受信側の動作を説明する。入力端子6
5321に導入される複合信号は、第114図のような形式でY
/C多重された信号である。この信号は、1ライン遅延器
(1H)65322〜65324、260ライン遅延器65325及び1ライ
ン遅延器65326を直列に介してマトリクス回路65327の第
1の入力端に入力されると共にマトリクス回路65327の
第6の入力端に入力される。また、各遅延器65322〜653
25の出力は、マトリクス回路65327の第5〜第2の入力
端にそれぞれ入力される。
これによりマトリックス回路65327には、第114図で示
したn1〜n4、m1,m2が入力され、式(14)における係数
を用いたマトリックス演算が可能となり、信号Y1,Y2
C1,C2を得ることができる。
第116図は上記マトリックス回路65327からの出力を処
理して輝度信号と色信号を作成する回路である。
入力端子65331に導入された輝度信号Y2はラインメモ
リ65333で1H遅延され選択回路65334の一方端に入力さ
れ、入力端子65332に導入された輝度信号Y1は選択回路6
5334の他方端に入力される。
選択回路65334は、ライン毎に切り替わり輝度信号Y1
とY2とを交互に出力する。選択回路65334の出力は、ラ
インメモリ65335で1H遅延され加算器65336に入力され選
択回路65334の出力と加算され係数器65337に入力され
る。係数器65337で1/2倍して得られるライン間の平均値
は、フィールドメモリ65338で263H遅延され選択回路653
39の一方端に入力される。選択回路65339の他方端には
選択回路65334の出力が入力されており、この選択回路6
5334はフィールド毎に切り替えられる。すなわち、第1
フィールドでは選択回路65334の出力が選択され、第2
フィールドではフィールドメモリ65338の出力が選択さ
れ出力端子65340に導出される。
入力端子65341に導入された色信号C1は、ライン遅延
器65343を介して選択回路65344の一方に入力されるとと
もに選択回路65344の他方に直接入力される。選択回路6
5344は、ライン毎に入力色信号と遅延色信号とを交互に
切り替えライン2度振りを行う。
入力端子65342に導入された色信号C2も同様にして、
遅延器65345を介して選択回路65346の一方に入力される
とともに、他方に直接入力される。そして選択回路6534
6で2度振りが行われる。
選択回路65344の出力は選択回路65348の一方端に入力
され、選択回路65346の出力はフィールド遅延器65347を
介して選択回路65348の他方端に入力されフィールド毎
に切り替えられる。つまり、第1フィールドでは色信号
C1が出力され、第2フィールドでは色信号C2が出力端子
65349に出力される。
第117図は、上記した出力端子65340と65349に得られ
る輝度信号Yと色信号Cとを示している。第1のフィー
ルドでは、Y1,Y2信号が順次得られ、マトリックスの次
の出力であるY1′,Y2′が次に得られる。第2フィール
ドでは、第1のフィールドにおける上下のラインの平均
値が得られる。色信号についてはライン2度振りとな
り、C1,C1と出力されたのちマトリックスの次の出力C
1′,C1′が出力される。
第118図は、上記のようにマトリックス処理と、分離
処理を行えるように第114図に示した多重信号を作成す
るエンコーダ側の回路である。入力端子65351に供給さ
れた輝度信号Yは、高域通過フィルタ(HPF)65352に入
力されるとともに減算器65353に入力される。減算器653
53では、入力輝度信号YからHPF65352の出力を引き算す
る処理が行われ、低域成分が導出される。この低域成分
は、3ライン分の遅延量を有する3ライン遅延器65354
を介して加算器65369に入力される。
HPF65352の出力は、直列接続された1ライン遅延器65
355、65356、65357を介して加算器65360に入力される。
1ライン遅延器65360の入力と出力とは、加算器65357で
加算され、加算出力は係数器65358で1/2倍されるので平
均化される((Y1+Y2)/2))。また、1ライン遅延器
65356の出力は、係数器65361で2/3倍され加算器65365に
入力される。加算器65362では、1ライン遅延器65355の
入力と出力が加算され、その加算出力は係数器65363で1
/2倍され平均化される((Y3+Y4)/2))。この信号
は、係数器65364で1/3倍され加算器65365に入力され
る。従って、加算器65365からは、(2/3)Y2+(1/3)
((Y3+Y4)/2))が得られる。この信号は、1ライン
遅延器65366で遅延されて選択回路65359の一方に供給さ
れる。選択回路65359の他方には前記係数器65358の出力
が供給されており、選択回路65359はライン周期で交互
に一方と他方の入力信号を選択導出する。従ってここで
は第114図に示した第2フィールドのm1、m2、m1′、
m2′に対応する輝度信号が導出されることになる。この
選択回路65359の出力は、フィールド遅延器65367を介し
て選択回路65368の一方に入力される。この選択回路653
68の他方には1ライン遅延器65357の出力が供給されて
いる。選択回路65368はフィールド毎に交互に一方と他
方の入力を選択導出する。従って、ここでは、第114図
に示した第1フィールドの出力と第2フィールドの輝度
信号に対応する信号を得ることになる。選択回路65368
の出力は、加算器65369に入力され、輝度信号の低域成
分と加算され出力端子65370に出力される。
上記のように得られた輝度信号に対して多重される色
信号は、入力端子65371に導入され、3ライン遅延器653
72を介した後、1ライン遅延器65373及び選択回路65374
の一方の入力端子に供給される。選択回路65374の他方
の入力端子には、1ライン遅延器65373の出力が供給さ
れており、この選択回路65374は、ライン毎に一方と他
方の入力端子の信号を交互に選択して導出する。つま
り、色信号は、輝度信号との位相合わせのための時間調
整と、2度振り操作を受けて出力端子65375に導出され
ている。
これにより出力端子65370の輝度信号と出力端子65375
の色信号を合成すれば、輝度信号の高域成分(HPF65352
に設定されたカットオフ周波数特性による)について
は、第114図で示したようなフォーマットの信号とな
り、マトリックス演算による単純な分離が可能となる。
HPF65352は、例えば1.5MHz以上の成分を通過するように
設定されている。これにより、輝度信号の高域成分だけ
がフィールドで2度振りされ現行の受像機で動画の動き
の不自然が生じることはない。また色信号の垂直解像度
は、視覚特性上ではあまり感度が高くないので、ライン
2度振りを行っても垂直解像度低下による画質への影響
は少ない。
上記したようにこの実施例では、輝度信号と色信号と
の多重方法及び分離方法を工夫することにより、受信側
ではマトリックス演算により、ほとんど完全なY/C分離
を可能し、クロストークよる画質劣化を生じることなく
高精細な画像を得られるようにしている。
(発明の効果) 以上説明したようにこの発明によれば、補助信号を複
数種類として画像内容に応じて、補助信号を効果的及び
効率的に伝送し、受信側では良好に再生することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例におけるデコーダの構成を
示す図。 第2図は第1図の高周波入力処理部を示す図。 第3図は第1図の同期制御部の構成例を示す図。 第4図は第3図の非標準ワイド判定部の構成例を示す
図。 第5図は中間方式映像信号を記録再生する磁気記録再生
装置を示す図。 第6図はアスペクト比の説明図。 第7図は第1図のインジケータの例を示す図。 第8図は第2図のデジタルデコーダの構成例を示す図。 第9図は音声デジタルデータのフォーマットの例を示す
図。 第10図は第1図のインジケータの他の例を示す図。 第11図は第2図の同相/直交検波部の構成例を示す図。 第12図は第2図の受信信号補正部の構成例を示す図。 第13図は同相直交変調部の例を示す図。 第14図は直交変調された音声データのスペクトラムを示
す説明図。 第15図は第2図の受信信号補正部の他の例を示す図。 第16図はワイド画面と標準画面の説明図。 第17図は第1図の映像デコーダの内部の例を示す図。 第18図は第17図の水平圧縮部の例を示す図。 第19図は第18図の回路の動作を説明するために示した説
明図。 第20図は第17図の走査線変換部の構成例を示す図。 第21図は走査線変換処理を説明するために示した説明
図。 第22図は同じく走査線変換処理を説明するために示した
説明図。 第23図は動き検出部の構成例を示す図。 第24図は第23図の動き検出部の動作を説明するために示
した図。 第25図は第20図の倍速変換部の構成例を示す図。 第26図は映像デコーダの動作説明のために示した画面の
説明図。 第27図は第1図の映像デコーダの他の例を示す図。 第28図は映像デコーダの動作説明のために示した走査線
の説明図。 第29図は第26図の垂直伸張部の構成例を示す図。 第30図は第29図の回路の動作を説明するために示した
図。 第31図は映像デコーダのさらに他の実施例を示す図。 第32図は第31図のデコーダを説明するために示した画面
の説明図。 第33図は水平垂直圧縮部の構成例を示す図。 第34図は第33図の垂直圧縮回路の構成例を示す図。 第35は図34の回路の垂直圧縮動作を説明するために示し
た図。 第36図は第33図の回路の動作を説明するために示したタ
イミング図。 第37図は水平垂直圧縮部の他の例を示す図。 第38図は映像デコーダのさらに他の実施例を示す図。 第39図は映像デコーダのまた他の実施例を示す図。 第40図は音量表示発生部を有したデコーダの構成例を示
す図。 第41図は映像デコーダの音量表示発生部の構成例を示す
図。 第42図は映像デコーダの画面の表示例を示す図。 第43図は映像デコーダのさらにまた他の実施例を示す
図。 第44図は第43図のデコーダの信号検出部の構成例を示す
図。 第45図は第44図のテロップ検出部の構成例を示す図。 第46図は第45図の回路の動作を説明するために示した説
明図。 第47図は第43図の映像デコーダの動作を説明するために
示したタイミング図。 第48図は第43図の映像デコーダによる表示例を示す説明
図。 第49図はこの発明に関わるエンコーダの中間方式エンコ
ーダの構成例を示す図。 第50図はこの発明に関わるデコーダの中間方式デコーダ
の構成例を示す図。 第51図は中間方式映像信号の処理経過を示す説明図。 第52図は中間方式映像信号のフォーマットを示す説明
図。 第53図は中間方式映像信号の処理方法の例を説明するた
めに示した図。 第54図は中間方式エンコーダの垂直圧縮部の構成例を示
す図。 第55図は中間方式デコーダの垂直伸張部の構成例を示す
図。 第56図は垂直成分伝送上の折り返し成分とそのキャンセ
ル成分の説明図。 第57図は走査線変換例を説明するために示した図。 第58図は縮処理を受ける過程での周波数特性を示す図。 第59図は水平圧縮処理におけるインパルス応答の説明
図。 第60図は走査線変換部の構成例とその動作説明のための
図。 第61図はセンター信号のエンコーダを示す図。 第62図は中間方式映像信号のスペクトラム説明図。 第63図は中間方式エンコーダにおけるVh/VTエンコーダ
の構成例を示す図。 第64図は中間方式映像信号の動画モードにおける信号の
スペクトラムを示す図。 第65図は中間方式エンコーダにおけるVT再生部の構成例
を示す図。 第66図は中間方式デコーダにおける動き適応センター信
号デコーダの構成例を示す図。 第67図は中間方式エンコーダにおけるVT再生部の具体的
配置例を示す図。 第68図は中間方式デコーダにおけるVh/VTデコーダの具
体的配置例を示す図。 第69図は第68図の回路の動作を説明するために示した動
作説明図。 第70図は第67図と第68図の回路の関連とその動作を説明
するために示した図。 第71図は第67図と第68図の回路の関連とその動作を説明
するために示した図。 第72図は中間方式デコーダにおける動き検出部の具体的
配置を示す図。 第73図は中間方式映像信号のスペクトラムを示す説明
図。 第74図は中間方式エンコーダのVh/VTエンコーダの構成
例を示す図。 第75図は上下マスク部で伝送される信号の伝送処理経過
を示す説明図。 第76図は中間方式デコーダにおけるVh/VTデコーダの構
成例を示す図。 第77図は上下マスク部で伝送されてきた信号の再生処理
経過を示す説明図。 第78図はデコーダにおける表示切換え部の具体的配置例
を示す図。 第79図は映像デコーダのさらに他の実施例を示す図。 第80図は正規化エンコーダの具体的配置例を示す図。 第81図は正規化デコーダの具体的配置例を示す図。 第82図はエンコーダ側における正規化特性を示す図。 第83図はデコーダ側における正規化特性を示す図。 第84図は中間方式エンコーダにおける非線形変換部の具
体例を示す図。 第85図は中間方式デコーダにおける非線形変換部の具体
例を示す図。 第86図は中間方式映像信号のフォーマツトの他の例を示
す図。 第87図は非線形変換部の動作原理を説明するために示し
た説明図。 第88図は第84図のリファレンス信号発生器の具体例を示
す図。 第89図は第85図の係数決定回路の具体例を示す図。 第90図はエンコーダにおけるエンファシス回路の具体例
を示す図。 第91図はデコーダにおけるディエンファシス回路の具体
例を示す図。 第92図はプリ及びディエンファシス回路の特性を説明す
るために示した説明図。 第93図はプリ及びディエンファシス回路の特性を説明す
るために示した説明図。 第94図はエンファシス回路により処理された信号の例を
示す説明図。 第95図はエンファシス回路の直流発生回路の例を示す
図。 第96図はエンコーダ側のサイドパネル処理部を具体的に
示す図。 第97図はデコーダ側のサイドパネル処理部を具体的に示
す図。 第98図はサイドパネル処理経過を示す説明図。 第99図はサイドパネル成分の周波数特性説明図。 第100図は中間方式エンコーダにおける合成部の構成例
を示す図。 第101図は中間方式デコーダにおける合成部の構成例を
示す図。 第102図は中間方式エンコーダにおける並べ換え処理部
の構成例を示す図。 第103図は中間方式デコーダにおける並べ換え処理部の
構成例を示す図。 第104図は第102図と第103図の各加減算処理部を示す回
路図。 第105図は上下マスク部の多重信号のフォーマットを示
す説明図。 第106図は中間方式エコーダにおけるサイドパネル処理
部の例を示す図。 第107図は中間方式デコーダにおけるサイドパネル処理
部の例を示す図。 第108図はセンターパネル処理部の動作説明のために示
した図。 第109図は同じくセンターパネル処理部の動作説明のた
めに示した図。 第110図は同じくセンターパネル処理部の動作説明のた
めに示した図。 第111図は中間方式エンコーダにおけるサイドパネル高
域低域分割部の具体的構成例を示す図。 第112図は中間方式エンコーダにおける並べ換え部を示
す図。 第113図は中間方式デコーダにおける並べ換え部を示す
図。 第114図は映像信号の伝送形態の原理を示す説明図。 第115図は第114図の形態で伝送された映像信号から輝度
信号と色信号を分離するための回路例を示す図。 第116図は第115図の回路で分離された輝度信号と色信号
を処理する回路例を示す図。 第117図は第116図の回路の動作を説明するために示した
説明図。 第118図は伝送側で輝度信号と色信号を多重する回路を
示す図。 1000……高周波入力処理部、2000……セレクタ、3000…
…音声増幅器、4000……スピーカ、5000……セレクタ、
6000……映像デコーダ、7000……同期制御部、8000……
ディスプレイ、9000……ユーザ制御部、200……インジ
ケータ。
フロントページの続き (72)発明者 石井 聡之 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所家電技術研究所 内 (72)発明者 安木 成次郎 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所家電技術研究所 内 (72)発明者 坂本 典哉 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所家電技術研究所 内 (72)発明者 小川 佳彦 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所家電技術研究所 内 (72)発明者 廣田 敦志 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所家電技術研究所 内 (72)発明者 野口 幸一 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所家電技術研究所 内 (72)発明者 佐藤 耕一 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝オ ーディオ・ビデオエンジニアリング株式 会社内 (56)参考文献 特開 平2−107081(JP,A)

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】現行方式映像信号と同じアスペクト比であ
    るが、現行方式の画面の上下でみた中央にはワイド画面
    用映像信号の垂直低域成分が垂直方向へ圧縮されて配置
    され、前記現行方式の画面の上下マスク部には前記ワイ
    ド画面用映像信号の静画または動画の画像モードに応じ
    た性質の異なる垂直高域成分が水平方向へ圧縮されかつ
    帯域制限され、ライン並べ換えされて多重信号として配
    置されている両立性映像信号が入力される入力端子と、 前記両立性映像信号の上下でみた中央から前記垂直低域
    成分を取り出し、垂直方向へ伸張する手段と、 前記上下マスク部から前記多重信号を取り出し、水平方
    向へ伸張し、ライン並べ換えを元の並びに戻し、前記垂
    直高域成分を得る再生手段と、 前記垂直方向へ伸張された垂直低域成分と前記再生手段
    から得られた垂直高域成分を合成しワイド画面用映像信
    号を得る手段と を具備したことを特徴とするテレビジョン信号処理装
    置。
  2. 【請求項2】現行方式映像信号のアスペクト比よりも横
    長のアスペクト比のワイド画面用映像信号を現行方式の
    映像信号と両立性を持たせて伝送するために、前記ワイ
    ド画面用映像信号に対して垂直方向圧縮処理を施して垂
    直圧縮映像信号を得、この垂直圧縮映像信号を現行方式
    の画面の上下でみた中央に配置して伝送する場合、 前記上下でみた中央に配置しなかったワイド画面再生の
    ために必要な垂直高域成分を、前記現行方式の画面の上
    下に生じた上下マスク部に補助信号として多重する手段
    と、 前記垂直方向圧縮処理により得られた前記垂直圧縮映像
    信号を、デコーダ側と同様に垂直伸張して元の信号に戻
    し、前記ワイド画面用映像信号との差をとることによ
    り、デコーダ側の垂直伸張処理により生じる誤差成分を
    予め抽出する誤差再生手段と、 前記誤差再生手段より得られた前記誤差成分を歪みキャ
    ンセル用信号として前記上下マスク部に多重し配置する
    手段と を具備したことを特徴とするテレビジョン信号処理装
    置。
  3. 【請求項3】前記歪みキャンセル用信号は、前記上下マ
    スク部に配置される垂直高域成分に加算されていること
    を特徴とする請求項2記載のテレビジョン信号処理装
    置。
  4. 【請求項4】前記垂直高域成分は、静止画用の補強信号
    であることを特徴とする請求項2記載のテレビジョン信
    号処理装置。
  5. 【請求項5】現行方式映像信号と同じアスペクト比であ
    るが、 現行方式の画面の上下でみた中央にはワイド画面用映像
    信号の垂直低域成分が垂直方向へ圧縮されて、かつ飛び
    越し走査に変換されて配置され、 前記現行方式の画面の上下マスク部には前記ワイド画面
    用映像信号の垂直高域成分であって、前記飛び越し走査
    を順次走査に戻した場合の誤差成分が歪みキャンセル信
    号として合成されており、この合成信号が水平方向へ圧
    縮されかつ帯域制限されてライン並べ換えされて多重信
    号として配置されている両立性映像信号が入力される入
    力端子と、 前記両立性映像信号の上下でみた中央から前記垂直低域
    成分を取り出し、垂直方向へ伸張する手段と、 前記上下マスク部から前記多重信号を取り出し、水平方
    向へ伸張し、ライン並べ換えを元の並びに戻し、前記合
    成信号(前記垂直高域成分及び歪みキャンセル信号)を
    得る再生手段と、 前記垂直方向へ伸張され、走査線変換された垂直低域成
    分と前記再生手段から得られた合成信号を合成し前記ワ
    イド画面用映像信号を得る手段と を具備したことを特徴とするテレビジョン信号処理装
    置。
  6. 【請求項6】前記垂直高域成分は、静止画用の補強信号
    であることを特徴とする請求項5記載のテレビジョン信
    号処理装置。
  7. 【請求項7】現行方式映像信号のアスペクト比よりも横
    長のアスペクト比で順次走査のワイド画面用映像信号を
    現行方式映像信号と両立性を持たせて伝送するための手
    段として、 前記ワイド画面用映像信号に対して垂直方向に圧縮処理
    を施す垂直方向圧縮手段と、 前記垂直方向圧縮手段から得られた信号の全帯域の信号
    を用いて、その走査線数を変換処理し、前記現行方式の
    画面の上下でみた中央に配置するための静止画系映像信
    号を得る静止画系手段と、 前記垂直方向圧縮手段から得られた信号のフィールド内
    の垂直方向低域の信号を用いて、その走査線数を変換処
    理し、前記現行方式の画面の上下でみた中央に配置する
    ための動画系映像信号を得る動画系手段と、 前記垂直方向圧縮手段から得られた信号のフィールド内
    の垂直方向高域の信号を用いて動画再生のための動画補
    助信号(VT)を得る手段と、 前記動画補助信号(VT)を前記動画系映像信号に加算
    し、この動画系映像信号を現行受像機で再生したときの
    動画の品質を確保するための加算手段と、 前記加算手段からの映像信号と、前記静止画系手段から
    の映像信号とを画像動き検出信号に応じて混合して出力
    する混合手段と、 前記動画補助信号(VT)と、前記垂直方向圧縮処理に
    より前記上下でみた中央に配置することができなかった
    ワイド画面再生のために必要な垂直高域成分である少な
    くとも静止画補助信号(Vh)とを動きに応じて切り換え
    出力し、前記現行方式の画面の上下に生じた上下マスク
    部のラインに多重する多重手段と を具備したことを特徴とするテレビジョン信号処理装
    置。
  8. 【請求項8】前記動画補助信号(VT)と前記静止画補
    助信号(Vh)とを動きに応じて切り換え出力し前記現行
    方式の画面の上下に生じた上下マスク部のラインに多重
    する場合、レベルの高い信号を抑圧する非線形処理を施
    す手段が設けられていることを特徴とする請求項7記載
    のテレビジョン信号処理装置。
  9. 【請求項9】現行方式映像信号のアスペクト比よりも横
    長のアスペクト比で順次走査のワイド画面用映像信号が
    現行方式映像信号と両立性を持つように、前記ワイド画
    面用映像信号に対して垂直方向に圧縮処理が行われ、 静止画モードにおいては、垂直方向圧縮処理された信号
    の全帯域の信号を用いて、その走査線数を変換処理した
    静止画系映像信号が前記現行方式の画面の上下でみた中
    央に配置され、動画モードにおいては、垂直方向圧縮処
    理された信号のフィールド内の垂直方向低域の信号を用
    いて、その走査線数を変換処理した動画系映像信号が前
    記現行方式の画面の上下でみた中央に配置され、 また前記垂直方向圧縮により得られた信号のフィールド
    内の垂直方向高域の信号を用いた動画再生のための動画
    補助信号(VT)があり、 前記動画補助信号(VT)は、動画系映像信号を現行受
    像機で再生したときの動画の品質を確保するために前記
    動画系映像信号に加算されており、 さらに前記動画補助信号(VT)と、前記垂直方向圧縮
    処理により前記上下でみた中央に配置することができな
    かったワイド画面再生のために必要な垂直高域成分であ
    る少なくとも静止画補助信号(Vh)とは画像動きに応じ
    て切り換え出力されて、前記現行方式の画面の上下に生
    じた上下マスク部のラインに多重されているテレビジョ
    ン信号が入力される入力端子と、 前記入力端子のテレビジョン信号の前記上下マスク部の
    信号を取り出し、この信号から前記動画補助信号(V
    T)、前記静止画補助信号(Vh)を再生する補助信号デ
    コーダと、 前記入力端子のテレビジョン信号から前記上下でみた中
    央の信号を取り出し、この信号の走査線の速度を元の速
    度に戻す変換手段と、 前記変換手段から出力された信号のフィールド間の信号
    を用いて走査線数を増加させる静止画系再生手段と、 前記変換手段から出力された信号から前記補助信号デコ
    ーダで得られた前記動画補助信号(VT)を減じる減算
    手段と、 前記減算手段から得られた信号のフィールド内の信号を
    用いて走査線数を増加させる動画系再生手段と、 前記動画系再生手段の出力信号に前記補助信号デコーダ
    から得た前記動画系補助信号(VT)を加算する加算手
    段と、 前記加算手段からの動画系の信号と、前記静画系再生手
    段から得られる静止画系の信号とを画像動き検出信号に
    応じて混合して出力する混合手段と、 前記混合手段から得られた信号を垂直方向へ伸張する垂
    直伸張手段と、 前記補助信号デコーダから得た前記静画系補助信号(V
    h)を前記垂直伸張手段で得られた信号に加算する手段
    と を具備したことを特徴とするテレビジョン信号処理装
    置。
  10. 【請求項10】前記入力端子のテレビジョン信号の前記
    上下マスク部の信号を取り出し、この信号から前記動画
    補助信号(VT)、前記静止画補助信号(Vh)を再生す
    るために前記補助信号デコーダに導く場合、送信側で抑
    圧されているレベルの低い信号を元のレベルに戻す非線
    形処理を施す手段が設けられていることを特徴とする請
    求項9記載のテレビジョン信号処理装置。
  11. 【請求項11】現行方式映像信号のアスペクト比よりも
    横長のアスペクト比で順次走査のワイド画面用映像信号
    を、現行方式映像信号と両立性を持たせて伝送するため
    に、垂直方向圧縮処理を施し飛び越し走査に変換して現
    行方式の画面の上下でみた中央に配置し、現行方式の画
    面の上下に上下マスク部を生じさせて両立性映像信号を
    伝送するシステムにおいて、 前記垂直方向圧縮処理を施した状態の第1の映像信号が
    入力され動画領域を検出して動き検出信号を得る動き検
    出手段と、 前記第1の映像信号のフィールド間の和の平均を取りこ
    の信号を飛び越し走査に変換した静画用の第2の映像信
    号を得る手段と、 前記第1の映像信号のフィールド内の垂直低域成分を飛
    び越し走査に変換した第3の映像信号を得る手段と、 前記第1の映像信号のフィールド内の垂直高域成分には
    水平方向の帯域制限を施すとともにフィールド間の和の
    平均をとりテンポラル方向にも帯域制限を施して3次元
    帯域制限を施し、かつ飛び越し走査に変換して前記第3
    の映像信号に加算し動画用の第4の映像信号を得る手段
    と、 前記動画用の第2の映像信号と動画用の第4の映像信号
    とを前記動き検出信号に応じた比率で混合して前記上下
    でみた中央に配置された第5の映像信号として出力する
    手段と を具備したことを特徴とするテレビジョン信号処理装
    置。
  12. 【請求項12】現行方式映像信号のアスペクト比よりも
    横長のアスペクト比のワイド画面用映像信号を、現行方
    式映像信号と両立性を持たせて伝送するために、垂直方
    向圧縮処理を施し、現行方式の画面の上下でみた中央に
    配置し、前記現行方式の画面の上下に生じたマスク部を
    付加信号多重部として利用する場合、 前記垂直方向圧縮処理により前記上下でみた中央の信号
    に含まれなくなるが、ワイド画面を再生する順次走査変
    換のためには必要な動画用の垂直高域成分を垂直高域通
    過フィルタにより抽出してサブサンプルし、動画用補助
    信号として取出す手段と、 前記上下でみた中央の信号に含まれなくなるが、前記ワ
    イド画面の垂直高域信号再生のためには必要な静画用の
    垂直高域成分を周波数領域をシフトさせて、かつ、垂直
    方向へ圧縮してサブサンプルし、静画用補助信号として
    取出す手段と、 前記動画用補助信号と前記静画用補助信号とを画像動き
    検出信号に応じて切り換えて取出す手段と、 この手段から得られた信号を前記上下マスク部の位置に
    多重できるように圧縮及び並べ換え処理を施して出力す
    る手段と を具備したことを特徴とするテレビジョン信号処理装
    置。
  13. 【請求項13】現行方式映像信号のアスペクト比よりも
    横長のアスペクト比のワイド画面用映像信号を、現行方
    式映像信号と両立性を持たせて伝送するために、垂直方
    向圧縮処理を施し現行方式の画面の上下でみた中央に配
    置し、前記現行方式の画面の上下に生じた上下マスク部
    を付加信号多重部として利用する場合、 送信側にあっては、 前記上下でみた中央の信号に含まれなくなるが、ワイド
    画面を再生する順次走査変換のためには必要な動画用の
    垂直高域成分を垂直高域通過フィルタにより抽出してサ
    ブサンプルし、動画用補助信号として得、 前記上下でみた中央の信号に含まれなくなるが、前記ワ
    イド画面の垂直高域信号再生のためには必要な静画用の
    垂直高域成分を周波数領域をシフトさせて、かつ、垂直
    方向へ圧縮してサブサンプルし、静画用補助信号として
    得、 前記動画用補助信号と前記静画用補助信号とを動き検出
    信号に応じて切り換えて取出し、 この取出した信号を前記上下マスク部の位置に多重でき
    るように圧縮及び並べ換え処理を施して上記付加信号と
    して両立性映像信号を出力しており、 受信側にあっては、 受信した前記両立性映像信号の上下でみた中央に配置さ
    れた横長の信号を取出す手段と、 前記横長の信号の倍速変換を行い走査線数を変換して静
    画用のワイド画面映像信号を得る手段と、 前記横長の信号の倍速変換を行いかつ垂直低域成分を通
    過させる垂直補間フィルタにより垂直補間を行い垂直低
    域の第1の順次走査信号を得る手段と、 前記両立性映像信号の前記上下マスク部から取出した動
    画又は静画用信号に対して上記圧縮及び並べ換え処理の
    逆変換を行う手段と、 この手段より得られた信号に対して、前記送信側のサブ
    サンプルの逆変換のために垂直補間を行い動画用の第3
    の順次走査信号に変換する手段と、 前記第1の順次走査信号を用いて画像動き検出を行い画
    像動き検出信号を得る動き検出手段と、 前記画像動き検出信号が動画を示すときに前記第2の順
    次走査信号と第1の順次走査信号とを加算して動画用の
    ワイド画面映像信号を得る手段と、 前記画像動き検出信号に応じて前記静画用のワイド画面
    映像信号と動画用のワイド画面映像信号との混合比を制
    御し、ワイド画面用垂直低域成分を得る混合手段と、 前記動き検出信号が静画を示すとき、前記第2の順次走
    査信号が導入され、送信側の前記圧縮及び周波数シフト
    に対応した逆変換できる伸張処理及び周波数シフト処理
    を行い、ワイド画面用垂直高域成分を得る手段と、 前記ワイド画面用垂直高域成分と前記ワイド画面用垂直
    低域成分とを合成する合成手段と を具備したことを特徴とするテレビジョン信号処理装
    置。
  14. 【請求項14】現行方式映像信号のアスペクト比よりも
    横長のアスペクト比のワイド画面用映像信号を、現行方
    式映像信号と両立性を持たせて伝送するために、垂直方
    向圧縮処理を施し現行方式の画面の上下でみた中央に配
    置し、前記現行方式の画面の上下に生じた上下マスク部
    を付加信号多重部として利用する場合、 送信側にあっては、 前記上下でみた中央の信号に含まれなくなるが、ワイド
    画面を再生する順次走査変換のためには必要な動画用の
    垂直高域成分を垂直高域通過フィルタにより抽出してサ
    ブサンプルし、動画用補助信号として得、 前記上下でみた中央の信号に含まれなくなるが、前記ワ
    イド画面の垂直高域信号再生のためには必要な静画用の
    垂直高域成分を周波数領域をシフトさせて、かつ、垂直
    方向へ圧縮してサブサンプルし、静画用補助信号として
    得、 前記動画用補助信号と前記静画用補助信号とを動き検出
    信号に応じて切り換えて取出し、 この取出した信号を前記上下マスク部の位置に多重でき
    るように圧縮及び並べ換え処理を施して上記付加信号と
    して両立性映像信号を出力しており、 受信側にあっては、 受信した前記両立性映像信号の上下でみた中央に配置さ
    れた横長の信号を取出し、 前記横長の信号の倍速変換を行い走査線数を変換して静
    画用のワイド画面映像信号を得る、 前記横長の信号の倍速変換を行いかつ垂直低域成分を通
    過させる垂直補間フィルタにより垂直補間を行い垂直低
    域の第1の順次走査信号を得、 前記両立性映像信号の前記上下マスク部から取出した動
    画又は静画用信号に対して上記圧縮及び並べ換え処理の
    逆変換を行い、 この逆変換により得られた信号に対して、前記送信側の
    サブサンプルの逆変換のために垂直補間を行い動画用の
    第2の順次走査信号に変換し、 前記第1の順次走査信号を用いて画像動き検出を行い画
    像動き検出信号を得、 前記画像動き検出信号が動画を示すときに前記第2の順
    次走査信号と第1の順次走査信号とを加算して動画用の
    ワイド画面用映像信号を得、 前記画像動き検出信号に応じて前記静画用のワイド画面
    映像信号と動画用のワイド画面映像信号との混合比を制
    御し、ワイド画面用垂直低域成分を得、 前記動き検出信号が静画を示すとき、前記第2の順次走
    査信号が導入され、送信側の前記圧縮及び周波数シフト
    に対応した逆変換できる伸張処理及び周波数シフト処理
    を行い、ワイド画面用垂直高域成分を得、 前記ワイド画面用垂直高域成分と前記ワイド画面用垂直
    低域成分とを混合するようにしたことを特徴とするテレ
    ビジョン信号処理方法。
  15. 【請求項15】現行方式映像信号のアスペクト比よりも
    横長のアスペクト比のワイド画面用映像信号を、現行方
    式映像信号と両立性を持たせて伝送するために、垂直方
    向圧縮処理を施し、現行方式の画面の上下でみた中央に
    配置し、前記現行方式の画面の上下マスク部には、前記
    上下でみた中央に配置できなかった垂直高域成分を付加
    信号として多重した両立性映像信号を受信してデコード
    可能であり、 受信した前記両立性映像信号の前記上下マスク部から前
    記垂直高域成分をデコードして取出す手段と、 前記両立性映像信号の上下でみた中央の信号を垂直方向
    に伸張するとともに前記デコードされた垂直高域成分を
    加え、ワイド画面映像信号を得る手段と、 前記ワイド画面映像信号出力が一方の入力端子へ、他方
    の入力端子には受信信号が直接入力される表示切換え手
    段と、 前記受信した信号の方式を検出して前記表示切換え手段
    を制御するもので、受信信号が前記両立性映像信号であ
    れば前記ワイド画面映像信号を選択導出し、異なる場合
    は前記受信信号をそのまま選択導出するように制御する
    手段と を具備したことを特徴とするテレビジョン信号処理装
    置。
  16. 【請求項16】上記表示切換え手段が前記受信信号をそ
    のまま選択導出した場合は、前記表示切換え手段から出
    力された信号は、順次走査変換処理部に導入されて水平
    伸張されてディスプレイ部に供給されることを特徴とす
    る請求項15記載のテレビジョン信号処理装置。
  17. 【請求項17】現行方式映像信号のアスペクト比よりも
    横長のアスペクト比のワイド画面用映像信号を、現行方
    式映像信号と両立性を持たせて伝送するために、垂直方
    向圧縮処理を施し、現行方式の画面の上下でみた中央に
    配置し、前記現行方式の画面の上下マスク部には、前記
    上下でみた中央に配置できなかった垂直高域成分を付加
    信号として多重した両立性映像信号を受信してデコード
    可能であり、 受信した前記両立性映像信号の前記上下マスク部から前
    記垂直高域成分をデコードして取出し、 前記両立性映像信号の上下でみた中央の信号を垂直方向
    に伸張するとともに前記デコードされた垂直高域成分を
    加えワイド画面映像信号を得、 前記受信した信号の方式を検出して、受信信号が前記両
    立性映像信号であれば前記ワイド画面映像信号を選択導
    出してディスプレイに供給し、異なる場合は前記受信信
    号をそのまま選択導出して順次走査変換して前記ディス
    プレイに供給するようにしたことを特徴とするテレビジ
    ョン信号処理方法。
  18. 【請求項18】現行方式映像信号のアスペクト比よりも
    横長のアスペクト比のワイド画面用映像信号、現行方式
    映像信号と両立性を持たせて伝送するために、垂直方向
    圧縮処理を施し現行方式の画面の上下でみた中央に配置
    し、現行方式の画面の上下に生じた上下マスク部には、
    前記ワイド画面用映像信号の第1の垂直高域成分を多重
    する領域として利用するシステムであって、 送信側にあっては、 前記第1の垂直高域成分を上下マスク部に多重できるよ
    うに圧縮及び並べ換え処理を施して第2の垂直高域成分
    を作成する手段と、 前記上下でみた中央の信号の水平低域成分を抽出して、
    この水平低域成分の絶対値をとる手段と、 この手段から得られた絶対値を時間的に調整して対応す
    る前記上下マスク部の各第2の垂直高域成分に対応させ
    る第1の時間整合手段と、 前記第2の垂直高域成分を前記第1の時間整合手段の出
    力で除算して第3の垂直高域成分として前記上下マスク
    部に多重する手段を備え、 受信側にあっては、 受信した信号から前記上下マスク部の前記第3の垂直高
    域成分とこの上下マスク部の間の前記上下でみた中央の
    信号とを分離する手段と、 前記上下でみた中央の信号から水平低域成分を抽出し
    て、この水平低域成分の絶対値をとる手段と、 この手段から得られた絶対値を時間的に調整し、分離さ
    れた前記第3の垂直高域成分に対応させる第2の時間調
    合手段と、 前記第3の垂直高域成分に前記第2の時間整合手段から
    の出力を乗算して、送信側の前記第2の垂直高域成分を
    再現する手段と を具備したことを特徴とするテレビジョン信号処理装
    置。
  19. 【請求項19】現行方式映像信号のアスペクト比よりも
    横長のアスペクト比のワイド画面用映像信号を、現行方
    式映像信号と両立性を持たせて伝送するために、垂直方
    向圧縮処理を施し現行方式の画面の上下でみた中央に配
    置し、現行方式の画面の上下に生じた上下マスク部に
    は、前記ワイド画面用映像信号の第1の垂直高域成分を
    多重する領域として利用するシステムであって、 送信側にあっては、 前記第1の垂直高域成分を上下マスク部に多重できるよ
    うに圧縮及び並べ換え処理を施して第2の垂直高域成分
    を作成し、 前記上下でみた中央の信号の水平低域成分を抽出して、
    この水平低域成分の絶対値をとり、 前記絶対値を時間的に調整して対応する前記上下マスク
    部の各第2の垂直高域成分に対応させ、 前記第2の垂直高域成分を、これに対応するように前記
    時間的調整された絶対値で除算して第3の垂直高域成分
    として前記上下マスク部に多重し、 受信側にあっては、 受信した信号から前記上下マスク部の前記第3の垂直高
    域成分とこの上下マスク部の間の前記上下でみた中央の
    信号とを分離し、 前記上下でみた中央の信号から水平低域成分を抽出し
    て、この水平低域成分の絶対値をとり、 前記絶対値を時間的に調整し、分離された前記第3の垂
    直高域成分に対応させ、 前記第3の垂直高域成分に対して、これに対応するよう
    に前記時間調整された絶対値を乗算して、送信側の前記
    第2の垂直高域成分を再現する手段と を具備したことを特徴とするテレビジョン信号処理方
    法。
  20. 【請求項20】現行方式映像信号のアスペクト比よりも
    横長のアスペクト比のワイド画面用映像信号を、現行方
    式映像信号と両立性を持たせて伝送するために、垂直方
    向圧縮処理を施し現行方式の画面の上下でみた中央に配
    置し、現行方式の画面の上下に生じた上下マスク部に
    は、前記ワイド画面用映像信号の垂直高域成分を付加信
    号として多重した両立性映像信号を伝送しまた受信する
    システムであって、 送信側にあっては、 前記付加信号のレベルが高くなるに従って抑圧率が大き
    くなるように非線形特性を与えて伝送し、上記両立性映
    像信号の所定の水平ラインには前記非線形特性を与えた
    信号を逆変換するための複数の係数情報を挿入して伝送
    する手段を備え、 受信側にあっては、 受信した前記両立性映像信号の前記上下マスク部の前記
    付加信号を分離する手段と、 前記分離された付加信号に対して、前もって前記複数の
    係数情報を乗算して複数の逆変換信号を準備する手段
    と、 前記受信した前記両立性映像信号の所定の水平ラインか
    ら前記複数の係数情報を取出し、前記付加信号と大小比
    較することにより、前記複数の逆変換信号のうち選択導
    出するいずれか1つを決定して選択導出する手段と、 を備えたことを特徴とするテレビジョン信号処理装置。
  21. 【請求項21】第1のアスペクト比を有する映像信号の
    アスペクト比よりも横長の第2のアスペクト比を有する
    映像信号を前記第1のアスペクト比を有する映像信号と
    両立性を持たせて伝送するために、前記第2のアスペク
    ト比を有する映像信号に対して垂直方向圧縮処理を施
    し、前記第1のアスペクト比を有する画面の上下でみた
    中央に配置して伝送する場合、 前記上下でみた中央に配置しなかった前記第2のアスペ
    クト比を有する映像信号の画面再生のために必要な動画
    用の垂直高域成分を、前記第1のアスペクト比を有する
    画面の上下に生じた上下マスク部に補助信号として多重
    して伝送する手段を有したことを特徴とするテレビジョ
    ン信号処理装置。
  22. 【請求項22】第1のアスペクト比を有する映像信号の
    アスペクト比よりも横長の第2のアスペクト比を有する
    映像信号を前記第1のアスペクト比を有する映像信号と
    両立性を持たせて伝送するために、前記第2のアスペク
    ト比を有する映像信号に対して垂直方向圧縮処理を施
    し、前記第1のアスペクト比を有する画面の上下でみた
    中央に配置して伝送する場合、 前記上下でみた中央に配置しなかった前記第2のアスペ
    クト比を有する映像信号の画面再生のために必要な動画
    用の垂直高域成分を、前記第1のアスペクト比を有する
    画面の上下に生じた上下マスク部に補助信号として多重
    して伝送することを特徴とするテレビジョン信号処理方
    法。
  23. 【請求項23】第1のアスペクト比を有する映像信号の
    アスペクト比よりも横長の第2のアスペクト比を有する
    映像信号を前記第1のアスペクト比を有する映像信号と
    両立性を持たせて伝送するために、前記第2のアスペク
    ト比を有する映像信号に対して垂直方向圧縮処理を施
    し、前記第1のアスペクト比を有する画面の上下でみた
    中央に配置しており、また、前記上下でみた中央に配置
    しなかった前記第2のアスペクト比を有する映像信号の
    画面再生のために必要な動画用の垂直高域成分は、前記
    第1のアスペクト比を有する画面の上下に生じた上下マ
    スク部に補助信号として多重配置されている両立性映像
    信号が入力される入力端子と、 前記両立性映像信号の画面上下でみた中央から前記垂直
    低域成分を取り出し、垂直方向へ伸張する手段と、 前記上下マスク部から前記補助信号を取り出し、ほぼ前
    記動画用の垂直高域成分に再生する手段と、 前記再生により得られた動画用の垂直高域成分と前記伸
    張により得られた映像信号とを合成する手段と を具備したことを特徴とするテレビジョン信号処理装
    置。
  24. 【請求項24】第1のアスペクト比を有する映像信号の
    アスペクト比よりも横長の第2のアスペクト比を有する
    映像信号を前記第1のアスペクト比を有する映像信号と
    両立性を持たせて伝送するために、前記第2のアスペク
    ト比を有する映像信号に対して垂直方向圧縮処理を施
    し、前記第1のアスペクト比を有する画面の上下でみた
    中央に配置しており、また、前記上下でみた中央に配置
    しなかった前記第2のアスペクト比を有する映像信号の
    画面再生のために必要な動画用の垂直高域成分は、前記
    第1のアスペクト比を有する画面の上下に生じた上下マ
    スク部に補助信号として多重配置されている両立性映像
    信号が入力され、 前記両立性映像信号の画面上下でみた中央から前記垂直
    低域成分を取り出し、垂直方向へ伸張し、前記上下マス
    ク部から前記補助信号を取り出し、ほぼ前記動画用の垂
    直高域成分に再生し、前記再生により得られた動画用の
    垂直高域成分と前記伸張により得られた映像信号とを合
    成するようにしたことを特徴とするテレビジョン信号処
    理方法。
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