JP3097140B2 - テレビジョン信号の受信、処理装置 - Google Patents

テレビジョン信号の受信、処理装置

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JP3097140B2
JP3097140B2 JP03034004A JP3400491A JP3097140B2 JP 3097140 B2 JP3097140 B2 JP 3097140B2 JP 03034004 A JP03034004 A JP 03034004A JP 3400491 A JP3400491 A JP 3400491A JP 3097140 B2 JP3097140 B2 JP 3097140B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビジョン信号の受
信装置に係り、更に詳しくは、入力テレビジョン信号が
高品位テレビジョン信号であろうと現行の標準テレビジ
ョン信号であろうと、それらに係り無く、入力テレビジ
ョン信号に対して信号処理を行ないEDTV方式或いは
NTSC方式テレビジョン信号に変換する受信処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビジョンの大型化に伴い、表
示画像の高画質化が求められている。こうした要求に対
し、各種の高品位テレビジョン方式の検討が進められて
いる。日本においては、NHKの開発した高品位テレビ
ジョン信号の伝送方式であるMUSE(Multipl
e Sub−Nyquist Sampling En
coding)方式が代表的であり、以下、これを例と
して説明を加える。
【0003】MUSE方式は、資料「NHK技術研究誌
昭62 第39巻 第2号 通巻第172号 p18
〜p53」に記載されており、その特徴としては、走査
線数1125本、フレーム周波数が30Hzのインタレ
ース信号、画面のアスペクト比が16:9で、現行方式
よりワイドなものとなっている。また、このMUSE方
式は、動画では1水平周期毎に1画素おきに画素を間引
き、また、静止画では2フレームで1巡するように1画
素おきに画素を間引く多重サブサンプル帯域圧縮方式を
用い、静止画伝送帯域24MHz、動画伝送帯域16M
Hzの信号を8MHzまで帯域圧縮して伝送するものあ
る。従って、MUSEデコーダでは、静止画・動画処理
と2系統の信号処理系を有し、また静止画・動画を判定
する為の動き検出回路、静止画・動画処理された信号を
混合するMIX回路、周波数変換回路等を有するなど、
信号処理回路の規模が非常に大きなものとなっていた。
そのため、簡単な回路構成で、現行のテレビジョン受像
機、あるいは、倍速走査で表示を行なうテレビジョン方
式(EDTV)用受信機に、高品位テレビジョン方式で
伝送された画像を再生できるような装置の開発も進めら
れている。このような、高品位テレビジョン信号を標準
テレビジョン信号に、あるいは、倍速テレビジョン信号
(EDTV信号)に変換する方式については、「伊藤他
”EDTV対応MUSE/NTSCコンバ−タ” テ
レビジョン学会技術報告,VOL.14,NO.8 p
p13−18 (1990)」で報告されている。
【0004】この報告で述べられているEDTV対応M
USE/NTSCコンバータの大きな特徴は、次の点に
ある。1つは、EDTV対応の出力、即ち、走査線数1
125本/フレームの高品位テレビジョン信号を、52
5本/フィールドの倍速走査信号に変換した出力を得る
ことが可能ということ。2つめは、フレームメモリを用
いて、折り返し妨害を除去しようとしているということ
である。
【0005】以下このコンバータについて、図2を用い
て説明する。図2において、201はMUSE信号入力
端子、202はアンプ回路、203はアナログ信号をデ
ィジタル信号に変換するA/D変換回路、204は信号
レベルをコントロールするALC(オートマチックレベ
ルコントロール回路)回路、205はエンコーダ側でノ
ンリニア処理されたMUSE信号をリニアな状態にする
ディエンファシス回路、206はフレームメモリ、20
7は水平低域通過フィルタ(以下、LPFと記す)、2
08は折り返し除去回路、209は垂直LPF、210
は輪郭強調回路、211は32.4MHzのクロックで
書き込まれた信号を20.16MHzのクロックあるい
は30.24MHzのクロックで読みだす時間軸変換回
路、212,213,214は時間軸変換回路、21
5,216はディジタル信号をアナログ信号に変換する
D/A変換回路、217,218,219はEDTVに
対応した輝度信号及び色差信号の出力端子、220,2
21,222はインタレース走査用ディスプレイに対応
した輝度信号及び色差信号の出力端子である。
【0006】次に、図2の動作説明を行なう。入力端子
201より入力したアナログのMUSE信号は、ALC
回路からの制御信号に従って、信号レベルを正確に保ち
ながらA/D変換器203により、ディジタル信号に変
換される。ディエンファシス処理部205では、エンコ
ーダ側でノンリニア処理されたMUSE信号をリニアな
状態に戻す処理を行い、次段の水平LPF部207及
び、フレームメモリ部206に供給する。水平LPF部
207では、到来信号と、フレームメモリ部206によ
り1フレーム遅延した信号の両方に対して、水平方向の
LPF処理を施す。折り返し除去回路208は、フレー
ムメモリを内蔵しており、2フレーム差による動き検出
と、ミキシング処理を行っている。ミキシング処理部で
は、動き検出信号に従って、動画時には、現フレームの
信号を、静止画時には、現フレームと前フレームの平均
値信号を得、それらを混合して出力している。折り返し
除去回路208では、静止画受信時のフレームオフセッ
トサブサンプリング処理による折り返し妨害を除去した
信号を得ようとしている。垂直LPF部209では、M
USE信号の走査線数1125本から、EDTVに対応
して走査線重心を合わせた525本の走査線を作成する
処理を行っている。輪郭強調処理部210では、輝度信
号にのみエッジを強調する処理を施す。時間軸変換処理
部211では、上記MUSE信号に同期した書き込みク
ロックで信号が書き込まれ、EDTVの同期信号に対応
した読み出しクロックで信号が読みだされる。上記ED
TV信号は、D/A変換部215に入力し、アナログ信
号に変換される。また、上記EDTV信号は、時間軸変
換部212,213,214にも入力され、ここで、時
間軸伸長のための読みだし周波数を上記時間軸変換処理
部211の1/2にし、インターレース読みだしするこ
とにより、標準テレビジョン信号を作成している。上記
標準テレビジョンに対応した信号は、D/A変換部21
6に入力し、アナログ信号に変換される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例におけるM
USEデコーダは、画像の動きの有無によって輝度及び
色差信号を動画処理と静止画処理とに切り換えて処理す
るといったものであった。このため、処理回路の規模が
非常に大きく高価なものとなっていた。ちなみに、静止
画信号処理には1フレームあたり約8Mビットの容量の
大規模メモリを必要とし受信機1台あたり20Mビット
以上もの大規模容量メモリを必要とするMUSEデコー
ダとなっていた。さらに、高品位テレビジョン信号を表
示する為のディスプレイも、アスペクト比が16:9と
いう特殊で非常に高価なディスプレイを用いなければな
らなかった。そのため非常に高価なテレビジョン受信シ
ステムになってしまうという問題点があった。
【0008】また、上記従来例におけるMUSEデコー
ダでは、現在広く一般の家庭に普及しているNTSC方
式の受信器では視聴することができないという問題点が
あった。
【0009】さらに、従来受信機での高品位テレビジョ
ン信号再生を考慮したEDTV対応MUSE/NTSC
コンバータにおいては、折り返し除去回路208にて静
止画受信時のフレームオフセットサブサンプリング処理
による折り返し妨害を除去した信号を得ているが、エン
コーダ側でのフィールドオフセットサブサンプリング処
理による折り返し妨害についてはまったく考慮していな
かった。そのため水平帯域6MHz付近にフィールドオ
フセットサブサンプリング処理による信号スペクトルが
残ってしまい、これが、映像信号に波形歪を発生させ、
また、再生画面上には垂直エッジ部にモザイク状の妨害
が発生してしまうという問題点があった。
【0010】本発明の目的は、上記問題点を解消し、高
品位テレビジョン信号をEDTV方式或いはNTSC方
式に変換可能とする高画質のテレビジョン信号処理装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】高品位テレビジョン信号
と標準テレビジョン信号を受信する装置において、受信
した高品位テレビジョン信号に対してフィールド内信号
処理を行ないNTSC方式を採る信号に変換する第1の
ダウンコンバート手段と、受信した標準テレビジョン信
号と上記第1のダウンコンバート手段から出力するNT
SC方式を採る映像信号とを入力し選択出力する第1の
入力信号選択手段と、前記第1の入力信号選択手段から
出力するNTSC方式を採る映像信号に対しフレーム相
関を利用した動き適応型高画質化処理を行なってEDT
V方式を採る映像信号に変換し、同時に動き検出信号を
出力するEDTVプロセッサ手段と、前記EDTVプロ
セッサ手段から出力するEDTV方式を採る映像信号を
入力し遅延する第1のラインメモリ手段と、前記第1の
ラインメモリ手段から出力する映像信号と上記EDTV
プロセッサ手段から出力するEDTV方式を採る映像信
号とを入力し加算平均する第1の加算手段と、前記第1
の加算手段から出力する映像信号と上記EDTVプロセ
ッサ手段から出力するEDTV方式を採る映像信号とを
入力し上記EDTVプロセッサ手段から出力する動き検
出信号に応じて混合出力する第1の混合手段と、前記第
1の混合手段から出力する映像信号と上記EDTVプロ
セッサ手段から出力するEDTV方式を採る映像信号と
を入力し選択出力する第2の入力信号選択手段とを備え
ることにより解決できる。
【0012】
【作用】上記第1の入力信号選択手段が標準テレビジョ
ン信号を選択出力した場合、選択出力された標準テレビ
ジョン信号に対しフレーム相関を利用した動き適応型高
画質化処理すなわちED処理を行なって高画質化した映
像信号を作成し上記第2の入力信号選択手段により上記
EDTVプロセッサ手段の出力信号を選択出力すること
により高画質な再生画像が得られる。
【0013】上記第1の入力信号選択手段が上記第1の
ダウンコンバータ手段により動画処理された高品位テレ
ビジョン信号を選択出力した場合、選択出力された高品
位テレビジョン信号が動画信号だとフィールド内内挿処
理すなわち、エンコード方法に従ったデコードを行なっ
ているため、再生画像には、基本的に画質劣化の要因と
なる妨害成分は混入せず、忠実な再生画像が得られる。
また、選択出力された高品位テレビジョン信号が静止画
信号だとフレーム相関を利用した動き適応型高画質化処
理(フレームくし形フィルタ処理)を行なう上記EDT
Vプロセッサ手段と、フィールドくし形フィルタ処理さ
れた映像信号を出力する上記第1の加算手段とを用い
て、高品位テレビジョン信号エンコーダのフレームオフ
セットサブサンプリングによる折り返し成分及びフィー
ルドオフセットサブサンプリングによる折り返し成分を
完全に抑圧した高画質な再生画像を得る。上記信号処理
を行なった動画信号と静止画信号は、上記第1の混合手
段により映像信号の動きに応じて混合出力されEDTV
方式の映像信号となる。上記第2の入力し信号選択手段
は上記第1の混合手段の映像信号出力を選択出力する。
このようにして、折り返し成分が完全に抑圧された高画
質な再生画像を得ることが可能になる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は、本発明の一実施例を示すブロック図であ
る。図1において、101はMUSE信号の入力端子、
102はNTSC信号入力端子、103はMUSE/N
TSCダウンコンバータ、104は入力信号選択回路、
105はEDTVプロセッサ、106は上記EDTVプ
ロセッサにより高画質化された走査線数525本、フレ
ーム周波数30Hzのインターレース走査(以下525
/30と記す)用の映像信号出力端子、107は2ライ
ン分の容量を持つラインメモリ、108は1ライン分の
容量を持つラインメモリ、109,110は加算器、1
11は混合処理回路、112は入力信号選択回路、11
3は525/60の映像信号出力端子である。
【0015】次に、図3、図4、図5、図6、図7、図
8、図9を用いて図1の動作説明を行なう。本発明のシ
ステムは、1125/30であるMUSE信号を525
/30であるNTSC信号に変換する既存のMUSE/
NTSCダウンコンバータと、525/30であるNT
SC信号に対しフレーム相関を利用した動き適応型の高
画質化処理を行なう既存のEDTVプロセッサを用いて
MUSE信号と現行の標準テレビジョン信号とを受信す
るシステムである。ここで云うMUSE/NTSCダウ
ンコンバータは、NTSC用受像器の水平及び垂直の帯
域幅を考慮し、MUSE信号受信時の信号処理はフィー
ルド内内挿処理を中心としたいわゆる動画処理のみの構
成となっている。ここで問題となるのはMUSE信号の
静止画伝送時に含まれる折り返し成分を原因とする画質
劣化である。そこで、始めに図3を用いてMUSE信号
の静止画伝送時の信号成分分布状態を説明する。図3
は、静止画信号受信時における入力端子101の入力
(MUSE)信号中に含まれる折り返し成分分布を示し
ている。図3において横軸は水平周波数を、縦軸は時間
周波数を意味し、Gは20MHz帯域の原信号成分を、
a,b,c,d,e,fはMUSE方式により原信号成
分を8MHzの帯域まで圧縮する際の折り返し信号成分
を意味する。図3に示すように、静止画伝送時のMUS
E信号は水平周波数4MHz以下、時間周波数15Hz
以下に折り返し成分は無い。しかし、水平周波数4MH
z〜8MHzの間で時間軸方向15Hz,45Hz付近
にはa,b,c,dに示すようなフレームオフセットサ
ブサンプリングによる折り返し成分が、また水平周波数
4MHz〜8MHz内で時間軸方向30Hz付近には
e,fに示すようなフィールドオフセットサブサンプリ
ングによる折り返し成分が存在している。これらを踏ま
えたうえで図1の動作説明を行なう。
【0016】入力端子101より入力したMUSE信号
は、MUSE/NTSCダウンコンバータ103に入力
する。MUSE/NTSCダウンコンバータ103では
動画処理のみを行ない、走査線数1125本、フレーム
周波数30Hzのインターレース走査(以下1125/
30と記す)用の映像信号、即ちHDTV映像信号から
525/30のNTSC信号を作成して出力する。ここ
で、図4(1),(2)に上記MUSE/NTSCダウ
ンコンバータ103内で行なわれる動画処理の信号通過
帯域を示す。(1)は水平周波数軸(水平方方向通過帯
域)のみに着目した周波数特性、(2)は水平周波数軸
と時間周波数軸の2次元でみた特性である。図に示すよ
うにMUSE/NTSCダウンコンバータ103内で行
なわれる動画処理では、水平周波数軸方向に対し、約1
6MHz以下の帯域制限が可能なものの、時間周波数軸
方向に対しては、何も帯域制限を行うことができない。
従って、MUSE/NTSCダウンコンバータ103内
で行なわれる動画処理では第3図中の時間周波数15H
z,45Hz付近のa,b,c,dや、時間周波数30
Hz付近のe,fに示す様なMUSE信号の折り返し成
分を全て通過させる様な通過帯域のフィルタとなってい
る。すなわちMUSE/NTSCダウンコンバータ10
3内で行なわれる動画処理においては静止画信号受信
時、図3a,b,c,d,e,fに示すような折り返し
成分が、画面上に妨害となって現れてしまう。さらに、
この折り返し成分は水平周波数4MHz〜8MHzの間
に存在しこの信号成分によって画質劣化を引き起こすこ
ととなる。MUSE/NTSCダウンコンバータ103
は上記折り返し成分を含んだ静止画信号を525/30
のNTSC信号に変換して出力している。この時注意し
なければならないのは、1125/30の映像信号、即
ちHDTV映像信号から525/30のNTSC信号を
作成する際、走査線の走査速度は変換されるものの、フ
ィールド周波数は変化せず、従って上記図3に示した折
り返し成分の時間周波数方向の位置が変化しないことで
ある。従って、静止画信号受信時にはこの折り返し妨害
を除去する必要がある。本発明のシステムでは、始めに
EDTVプロセッサを用いてフレームオフセットサブサ
ンプリングによる折り返し成分(図3a,b,c,d)
を除去する。
【0017】入力信号選択回路104は上記MUSE/
NTSCダウンコンバータ103が出力する折り返し成
分を含んだ525/30のNTSC信号と入力端子10
2から入力する標準のNTSC信号とを入力し選択して
EDTVプロセッサ105に出力する。まず始めに入力
信号選択回路104が入力端子102から入力する標準
のNTSC信号を選択出力した場合のEDTVプロセッ
サ105の動作を説明する。
【0018】EDTVプロセッサ105は上記入力信号
選択回路104から出力する標準のNTSC信号に対し
て動き適応型の高画質化信号処理、すなわち動き適応形
の輝度信号/色信号分離処理(以下、Y/C分離と記
す)及び動き適応型走査線補間処理を行なう。これを図
5を用いて説明する。図5は525/30のNTSC信
号の構造を表しており、縦軸が垂直方向を、横軸が時間
方向を、また図中のa,b,c,dはそれぞれ映像信号
(走査線)を意味し、時間軸の矢印方向は時間的に過去
の方向を意味する。上記EDTVプロセッサ103では
映像信号の動きを検出するため到来映像信号aとこれに
対して1フレーム遅延した映像信号d(到来映像信号a
と映像信号dとは水平−垂直平面上では同一の位置に存
在する)とを用いて画像の動きを検出している。また、
標準のNTSC信号は、輝度信号、色信号の両方を含ん
だコンポジット形の映像信号であり、この映像信号中に
含まれる色信号成分は1ライン毎にも、また1フレーム
毎にも位相が反転した信号となっている。この性質を利
用して上記EDTVプロセッサ103では画像の動きに
応じ、静止画時にはフレーム和((a+d)/2を行な
う処理であり一般にフレームくし形フィルタ処理とよば
れる)、動画時にライン和((a+b)/2を行なう処
理であり一般にラインくし形フィルタ処理とよばれる)
を行なって輝度信号と色信号とを分離している。この時
点まで処理された映像信号、すなわち動き適応Y/C分
離処理を行なった高画質な525/30の映像信号が出
力端子106に出力する。さらに上記EDTVプロセッ
サ105では画像の動きに応じ、静止画時には映像信号
aとbの間にcを挿入し(一般にフィールド間内挿補間
処理とよばれる)、また動画時には映像信号aとbの間
の情報としてaとbの平均値を挿入((a+b)/2を
行なう処理であり一般に平均補間とよばれる)して走査
線数を入力信号に対して倍密にする走査線補間を行ない
この倍密になった走査線を倍速、すなわち525/60
に変換する処理を行なっている。以上のような高画質化
信号処理を行なった映像信号(標準のNTSC信号)は
後述する入力信号選択回路112に入力し選択されて出
力端子113に出力する。次に入力信号選択回路104
が上記MUSE/NTSCダウンコンバータ103が出
力する折り返し成分を含んだ525/30のNTSC信
号を選択出力した場合のEDTVプロセッサ103の動
作を図6を用いて説明する。
【0019】図6はEDTVプロセッサ105にて行な
われる処理のうち、Y/C分離処理すなわちフレームく
し形フィルタの通過帯域を表す周波数特性である。図6
のNULL(斜線)で示す領域が非通過領域であり、そ
れ以外が通過領域である。ここで前述した図3に示す折
り返し成分分布と図6の周波数特性を比べてみると静止
画時の映像信号に含まれるフレームオフセットサブサン
プリングによる折り返し成分a,b,c,dがフレーム
くし形フィルタ処理により除去可能となる領域NULL
(斜線)の範囲内に存在していることが判る。すなわち
このフレームくし形フィルタ処理を行なうことにより静
止画時の映像信号に含まれるフレームオフセットサブサ
ンプリングによる折り返し成分を除去することが可能と
なる。動画時には映像信号に折り返し成分が含まれない
ため、上記標準のNTSC信号入力時に行なったライン
くし形フィルタ処理を行なわず、入力信号そのままを動
画時の映像信号とする。この時点まで処理された映像信
号すなわち静止画時の映像信号に含まれるフレームオフ
セットサブサンプリングによる折り返し成分を除去した
高画質な525/30の映像信号が出力端子106に出
力する。さらに上記EDTVプロセッサ105では画像
の動きに応じ、走査線補間を行なっているため静止画時
の解像度は劣化しない。しかし、この時点で出力する5
25/60の映像信号には図3に示すフィールドオフセ
ットサブサンプリングによる折り返し成分が含まれてい
る。次にこの折り返し成分を除去する原理について図
7,図8を用いて説明する。
【0020】図7(1)はフィールドくし形フィルタの
一般的なブロック図、図7(2)はフィールドくし形フ
ィルタ通過帯域を表す周波数特性である。図7(2)の
NULLで示す領域が非通過領域であり、それ以外が通
過領域である。ここで前述した図3に示す折り返し成分
分布と図6の周波数特性を比べてみると静止画時の映像
信号に含まれるフィールドオフセットサブサンプリング
による折り返し成分e,fがフィールドくし形フィルタ
処理により除去可能となる領域NULLの範囲内に存在
していることが判る。すなわちこのフィールドくし形フ
ィルタ処理を行なうことにより静止画時の映像信号に含
まれるフィールドオフセットサブサンプリングによる折
り返し成分を除去することが可能となる。そこで図7
(1)に示すフィールドくし形フィルタのブロック図同
様の信号処理をEDTVプロセッサ105の出力部で実
現した構成が図1のシステムである。
【0021】図8はEDTVプロセッサ105から出力
する525/60のフィールドオフセットサブサンプリ
ングによる折り返し成分を含んだ映像信号の構造を示
す。図8において縦軸は垂直方向、横軸は時間方向を、
また図中のA,B,Cはそれぞれ映像信号(走査線)を
意味する。いま、上記EDTVプロセッサ105からは
図中のAの映像信号及びそれに同期した動き検出信号が
得られていることとする。上記EDTVプロセッサ10
5から得る映像信号Aは2ライン分の容量を持つライン
メモリ107と、1ライン分の容量を持つラインメモリ
108に入力する。加算器109には映像信号Aと上記
ラインメモリ107によって2ライン遅延した映像信号
Cとが入力し加算平均して(A+C)/2の現フィール
ドの映像信号を得る。ラインメモリ108は上記EDT
Vプロセッサ105から得る映像信号Aの1ライン遅延
した映像信号Bすなわち上記EDTVプロセッサ105
の走査線補間処理により映像信号Aに対して1フィール
ド遅延している映像信号を得る。加算器110は上記加
算器109より得る現フィールドの映像信号((A+
C)/2)と上記ラインメモリ108より得る現フィー
ルドの映像信号に対して1フィールド遅延した映像信号
とを入力し加算平均する。すなわちこの処理は上記図7
(1)に示すフィールドくし形フィルタ処理に相当す
る。従って上記加算器110から出力する映像信号に
は、図7に示す原理よりフィールドオフセットサブサン
プリングによる折り返し成分は含まれない。図9は上記
信号処理(フィールドくし形フィルタ処理及びEDTV
プロセッサ105のフレームくし形フィルタ処理)によ
って除去可能となる周波数成分と図3の静止画時の折り
返し成分分布図とを合わせて示した図である。すなわ
ち、図9に示すように、この時点で静止画時の映像信号
に含まれる折り返し成分(図3a,b,c,d,e,
f)を除去した映像信号を得ることができる。
【0022】混合処理回路111は上記加算器110よ
り得る静止画の折り返し成分を除去した525/60の
映像信号と上記EDTVプロセッサから得る525/6
0の映像信号とを入力し上記EDTVプロセッサから得
る動き検出信号に応じて混合出力する。
【0023】入力信号選択手段112は上記混合処理回
路111の出力する525/60に変換したMUSE信
号と上記EDTVプロセッサから得る525/60の映
像信号とを入力し、MUSE信号の映像内容を視聴した
いときには上記混合処理回路111の出力する映像信号
を、標準のNTSC信号を視聴したいときにはEDTV
プロセッサから得る映像信号を選択出力する。
【0024】図1に示す構成によれば、既存のMUSE
/NTSCダウンコンバータ及びEDTVプロセッサを
用い、これに3ライン分のラインメモリを加えるのみで
エンコーダのフレームオフセットサブサンプリングによ
る折り返し成分とフィールドオフセットサブサンプリン
グによる折り返し成分を完全に除去することが可能とな
る。
【0025】以上、本発明の一実施例について全体構成
および信号処理原理について説明したが、本発明は上述
の構成に限るものではない。例えば上記3ラインのライ
ンメモリ構成によるフィールドくし形フィルタ相当の処
理に変えて、1ラインのラインメモリと加算器を用いた
構成でライン和処理を実施しほぼ同様のフィールドくし
形フィルタ相当の処理を実現することも可能である。
【0026】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。図10は、本発明のさらに他の実施例を示す図であ
る。図10において、上記図1と同一の符号を記したも
のは同一の動作をするものとする。図10に示すシステ
ムと図1に示すシステムの違いは、フィールドくし形フ
ィルタ処理に相当する信号処理に用いるラインメモリを
525/60の倍速信号に変換する前の位置に構成した
ことにあり、これが本実施例の特徴的な構成となる。1
0はフレーム相関処理手段、1001は動き適応形のY
/C分離を行ない、さらに動き検出信号を出力する動き
適応Y/C分離回路、1002はラインメモリ、100
3は加算器、1004はフィールドメモリ、1005は
混合処理回路、1006,1007はラインメモリ、1
008,1009,1010,1011は加算器、10
12,1013は混合処理回路、1014,1015は
入力信号選択回路、1016は倍速変換処理回路であ
る。
【0027】次に図10の回路動作について図11を用
いて説明する。図11は525/30のNTSC信号の
構造を表しており、縦軸が垂直方向を、横軸が時間方向
を、また図中のA,B,C,D,Eはそれぞれ映像信号
(走査線)を意味する。まず入力信号選択回路104が
上記入力端子102から出力する525/30の標準の
NTSC信号を選択出力した場合について説明する。
【0028】動き適応Y/C分離回路1001は上記入
力信号選択回路104から出力する標準のNTSC信号
に対して、上記図5の原理に従い動き適応型のY/C分
離及び動き検出を行なう。上記動き適応Y/C分離回路
1001から出力する映像信号はラインメモリ1002
及びフィールドメモリ1004に入力する。ラインメモ
リ1002は入力する映像信号を1ライン遅延し、加算
器1003及びラインメモリ1006、加算器1008
に出力する。このラインメモリ1002から出力する映
像信号が図11のAであるとする。加算器1003では
動き適応Y/C分離回路1001から出力する映像信号
と上記ラインメモリ1002から出力する映像信号とを
加算平均し平均補間用の映像信号を作成する。フィール
ドメモリ1004は上記動き適応Y/C分離回路100
1から出力する映像信号を1フィールド遅延させフィー
ルド間内挿補間用の映像信号を作成する。混合処理回路
1005は上記平均補間用の映像信号とフィールド間内
挿補間用の映像信号とを入力し上記動き適応Y/C分離
回路1001から出力する動き検出信号に応じて混合出
力し、補間走査線用映像信号を作成する。この混合処理
回路1005から出力する映像信号が図11のDである
とする。またこの混合処理回路1005から出力する映
像信号(図11のD)は後述する入力信号選択回路10
14に入力し選択されて出力端子106及び倍速変換回
路1016に出力する。ここで出力端子106から出力
する映像信号が動き適応形Y/C分離処理を行なった高
画質な525/30の映像信号出力となる。ラインメモ
リ1006は上記ラインメモリ1002から出力する映
像信号(図11のA)を1ライン遅延して図11Bの映
像信号を得る。このラインメモリ1006から出力する
映像信号(図11のB)は後述する入力信号選択回路1
015に入力し選択されて倍速変換回路1016に出力
する。倍速変換回路1016は上記のような高画質化信
号処理を行なった映像信号(標準のNTSC信号)を倍
速、すなわち525/60に変換する処理を行なって出
力端子113に出力する。次に入力信号選択回路104
が上記MUSE/NTSCダウンコンバータ103が出
力する折り返し成分を含んだ525/30のNTSC信
号を選択出力した場合について説明する。
【0029】上記MUSE/NTSCダウンコンバータ
103が出力する折り返し成分を含んだ525/30の
NTSC信号が動き適応Y/C分離回路すなわち動き適
応フレームくし形フィルタ処理回路に入力すると上記図
6の原理に従って静止画時のフレームオフセットサブサ
ンプリングによる折り返し成分が除去される。よって、
残るフィールドオフセットサブサンプリングによる折り
返し成分を図7の原理すなわちフィールドくし形フィル
タ処理に相当する信号処理を行なって除去する。
【0030】ラインメモリ1006は上記ラインメモリ
1002が出力する映像信号(図11A)を1ライン遅
延(図11B)して加算器1008に出力する。加算器
1008では上記ラインメモリ1002が出力する映像
信号(図11A)と上記ラインメモリ1006が出力す
る映像信号(図11B)とを入力し加算平均((A+
B)/2)して現フィールドの映像信号を得る。加算器
1009ではでは上記加算器1008が出力する映像信
号((A+B)/2)と上記混合処理回路1005が出
力する映像信号(図11D)すなわち上記加算器100
8が出力する映像信号に対して1フィールド遅延してい
る映像信号とを入力し加算平均(((A+B)/2)+
D)/2))して重心位置Dの映像信号を得る。すなわ
ちこの処理は上記図7(1)に示すフィールドくし形フ
ィルタに相当する。従って上記加算器1009から出力
する映像信号には、図7に示す原理よりフィールドオフ
セットサブサンプリングによる折り返し成分は含まれな
い。混合処理回路1012は上記加算器1009から出
力する重心位置Dの映像信号と上記混合処理回路100
5から出力する映像信号(図11D)とを入力し上記動
き適応Y/C分離回路1001から出力する動き検出信
号に応じて混合出力する。入力信号選択処理回路101
4は、MUSE信号の映像内容を見たいときには上記混
合処理回路1012から出力する静止画時の折り返し成
分を完全に除去した映像信号を、標準のNTSC信号を
見たいときには混合処理回路1005から出力する映像
信号を選択出力する。
【0031】ラインメモリ1007は上記混合処理回路
1005が出力する映像信号(図11D)を1ライン遅
延(図11E)して加算器1010に出力する。加算器
1010では上記ラインメモリ1007が出力する映像
信号(図11E)と上記混合処理回路1005が出力す
る映像信号(図11D)とを入力し加算平均((D+
E)/2)して1フィールド遅延している映像信号を得
る。加算器1011ではでは上記加算器1010が出力
する映像信号((D+E)/2)と上記ラインメモリ1
006が出力する映像信号(図11B)すなわち現フィ
ールドの映像信号とを入力し加算平均(((D+E)/
2)+B)/2))して重心位置Bの映像信号を得る。
すなわちこの処理は上記図7(1)に示すフィールドく
し形フィルタに相当する。従って上記加算器1011か
ら出力する映像信号には、図7に示す原理よりフィール
ドオフセットサブサンプリングによる折り返し成分は含
まれない。混合処理回路1013は上記加算器1011
から出力する重心位置Bの映像信号と上記ラインメモリ
1006から出力する映像信号(図11B)とを入力し
上記動き適応Y/C分離回路1001から出力する動き
検出信号に応じて混合出力する。入力信号選択処理回路
1015は、MUSE信号の映像内容を見たいときには
上記混合処理回路1013から出力する静止画時の折り
返し成分を完全に除去した映像信号を、標準のNTSC
信号を見たいときには上記ラインメモリ1006から出
力する映像信号を選択出力する。倍速変換回路1016
は上記入力信号選択回路1014,1015から出力す
る525/30の映像信号を倍速、すなわち525/6
0の映像信号に変換して出力端子113に出力する。
【0032】図10に示す構成によれば、図1に示す構
成と比べ、フィールドくし形フィルタ処理に相当する信
号処理に用いるラインメモリを525/60の倍速信号
に変換する前の位置に構成したことによりラインメモリ
の動作速度を1/2とし、メモリ容量を2/3としなが
ら図1同様、エンコーダのフレームオフセットサブサン
プリングによる折り返し成分とフィールドオフセットサ
ブサンプリングによる折り返し成分を完全に除去するこ
とが可能となる。
【0033】また、混合処理回路1012、1013に
必要な動き検出信号は、525/30の映像信号に相当
する速度の信号でよく、混合処理回路1005と遅延時
間のみ異なる同一の信号を用いることができ、動き検出
信号を発生する回路系が簡単となる効果もある。
【0034】図12は、本発明のさらに他の実施例を示
す図である。図12において、上記図1,図10と同一
の符号を記したものは同一の動作をするものとする。図
12に示すシステムと図10に示すシステムの違いは、
フィールドくし形フィルタ処理に相当する信号処理に用
いるラインメモリを走査線補間信号作成用の混合処理回
路1005の前の位置に構成したことにあり、これが本
実施例の特徴的な構成となる。1201,1204,1
205は加算器、1202,1207は入力信号選択回
路、1203はラインメモリ、1206は混合処理回路
である。
【0035】次に図12の回路動作について図13を用
いて説明する。図13は525/30のNTSC信号の
構造を表しており、縦軸が垂直方向を、横軸が時間方向
を、また図中のA,B,C,Dはそれぞれ映像信号(走
査線)を意味する。また、図中のAは上記動き適応Y/
C分離回路1001から出力する到来映像信号、Bは上
記フィールドメモリ1004から出力する到来映像信号
Aに対して1フィールド遅延した映像信号、Cは上記ラ
インメモリ1002により到来映像信号Aに対して1ラ
イン遅延した映像信号である。まず入力信号選択回路1
04が上記入力端子102から出力する525/30の
標準のNTSC信号を選択出力した場合について説明す
る。
【0036】入力信号選択回路1202は上記フィール
ドメモリ1004から出力する静止画時の走査線補間用
の映像信号(図13B)を選択し混合処理回路1005
に出力する。入力信号選択回路1207は上記ラインメ
モリ1002から出力する映像信号(図13C)を選択
し倍速変換回路1016及び出力端子106に出力す
る。倍速変換回路1016は上記信号処理を行なった映
像信号(標準のNTSC信号)を倍速、すなわち525
/60に変換する処理を行なって出力端子113に出力
する。次に入力信号選択回路104が上記MUSE/N
TSCダウンコンバータ103が出力する折り返し成分
を含んだ525/30のNTSC信号を選択出力した場
合について説明する。
【0037】上記MUSE/NTSCダウンコンバータ
103が出力する折り返し成分を含んだ525/30の
NTSC信号が動き適応Y/C分離回路1001すなわ
ち動き適応フレームくし形フィルタ処理回路に入力する
と、上記図6の原理に従って静止画時のフレームオフセ
ットサブサンプリングによる折り返し成分が除去され
る。よって、残るフィールドオフセットサブサンプリン
グによる折り返し成分を図7の原理すなわちフィールド
くし形フィルタ処理に相当する信号処理を行なって除去
する。
【0038】加算器1201は上記加算器1003から
出力する映像信号(図13の(A+C)/2すなわち現
フィールドの映像信号)と上記フィールドメモリ100
4から出力する映像信号(Bすなわち上記加算器100
3から出力する映像信号に対して1フィールド遅延して
いる映像信号)とを入力し加算平均(((A+C)/
2)+B)/2))して重心位置Bの映像信号を得、入
力信号選択回路1202に出力する。すなわちこの処理
は上記図7(1)に示すフィールドくし形フィルタに相
当する。従って上記加算器1201から出力する映像信
号には、図7に示す原理よりフィールドオフセットサブ
サンプリングによる折り返し成分は含まれない。ライン
メモリ1203は、上記フィールドメモリ1004から
出力する重心位置Bの映像信号を1ライン遅延(図13
Dの重心位置)して加算器1204に出力する。加算器
1204は、上記ラインメモリ1203から出力する映
像信号(図13D)と上記フィールドメモリ1004か
ら出力する映像信号(図13B)とを入力し加算平均
(図13の(B+D)/2)した映像信号を得る。加算
器1205は上記加算器1204から出力する映像信号
(図13の(B+D)/2すなわち映像信号Aの存在す
る現フィールドより1フィールド遅延したフィールドの
映像信号)と上記ラインメモリ1002から出力する映
像信号(図13のCすなわち現フィールドの映像信号)
とを入力し加算平均(((B+D)/2)+C)/
2))して重心位置Cの映像信号を得る。すなわちこの
処理は上記図7(1)に示すフィールドくし形フィルタ
に相当する。従って上記加算器1011から出力する映
像信号には、図7に示す原理よりフィールドオフセット
サブサンプリングによる折り返し成分は含まれない。混
合処理回路1206は上記加算器1205から出力する
重心位置Cの映像信号と上記ラインメモリ1002から
出力する映像信号(図11C)とを入力し上記動き適応
Y/C分離回路1001から出力する動き検出信号に応
じて混合出力する。入力信号選択処理回路1207は、
MUSE信号の映像内容を視聴したいときには上記混合
処理回路1206から出力する静止画時の折り返し成分
を完全に除去した映像信号を、標準のNTSC信号を視
聴したいときには上記ラインメモリ1002から出力す
る映像信号を選択出力する。倍速変換回路1016は上
記入力信号選択回路1202,1207から出力する5
25/30の映像信号を倍速、すなわち525/60の
映像信号に変換して出力端子113に出力する。
【0039】図12に示す構成によれば、図10に示す
構成と比べ、フィールドくし形フィルタ処理に相当する
信号処理に用いるラインメモリを走査線補間信号作成用
の混合処理回路1005の前の位置に構成したことによ
りラインメモリの容量を1/2としながら図1同様、エ
ンコーダのフレームオフセットサブサンプリングによる
折り返し成分とフィールドオフセットサブサンプリング
による折り返し成分を完全に除去することが可能とな
る。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、高品位テレビジョン信
号と標準テレビジョン信号とを受信しNTSC方式また
はEDTV方式に変換する装置において、高品位テレビ
ジョン信号入力時エンコーダにて行なうフィールドオフ
セットサブサンプリング処理とフレームオフセットサブ
サンプリング処理によって原理的に発生する折り返し妨
害を、簡単な回路構成にて完全に除去することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す構成図である。
【図2】従来例を示す構成図である。
【図3】本発明の原理を説明する説明図であり、MUS
E信号の静止画時折り返し成分分布を示す図である。
【図4】本発明の原理を説明する説明図であり、(1)
は2次元フィルタの周波数特性、(2)は水平−垂直平
面からみた2次元フィルタの周波数特性である。
【図5】本発明の動作原理を説明する為の図であり、N
TSC信号の構造を示す図である。
【図6】本発明のフレームくし形フィルタの原理を説明
する説明図であり、フレームくし形フィルタの周波数特
性である。
【図7】本発明のフィールドくし形フィルタの原理を説
明する説明図であり、(1)はフィールドくし形フィル
タの一般的なブロック図、(2)はフィールドくし形フ
ィルタの周波数特性である。
【図8】本発明の原理を説明する説明図であり、EDT
Vプロセッサ105から出力する映像信号の構造を示す
図である。
【図9】本発明のフィールド及びフレームくし形フィル
タにより除去可能となる周波数成分をまとめて示した図
である。
【図10】本発明の第2の実施例を示す構成図である。
【図11】本発明の第2の実施例の動作原理を説明する
説明図である。
【図12】本発明の第3の実施例を示す構成図である。
【図13】本発明の第3の実施例の動作原理を説明する
説明図である。
【符号の説明】
101,102…入力端子、 103…MUSE/NTSCダウンコンバータ、 104,112…入力信号選択処理回路、 105…EDTVプロセッサ、 106…出力端子、 107,108…ラインメモリ、 109,110…加算器、 111…混合処理回路、 112…速度変換処理回路、 113…出力端子、 1001…動き適応Y/C分離回路、 1002…ラインメモリ、 1003…加算器、 1004…フィールドメモリ、 1005,1012,1013…混合処理回路、 1006,1007…ラインメモリ、 1008,1009,1010,1011…加算器、 1014,1015…入力信号選択回路、 1016…倍速変換回路、 1201,1204,1205…加算器、 1202,1207…入力信号選択回路、 1206…混合処理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝又 賢治 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株 式会社日立製作所家電研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/01

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多重サブサンプル帯域圧縮方式を用いて伝
    送される高品位テレビジョン信号を受信する装置におい
    て、受信した高品位テレビジョン信号に対してフィール
    ド内信号処理を行ない標準速走査テレビジョン方式(以
    下、NTSC方式と記す)を採る信号に変換する第1の
    ダウンコンバート手段と、前記第1のダウンコンバート
    手段から出力するNTSC方式を採る映像信号に対しフ
    レーム相関を利用した動き適応型高画質化処理を行なっ
    て倍速走査テレビジョン方式(以下、EDTV方式と記
    す)を採る映像信号に変換し、同時に動き検出信号を出
    力するEDTVプロセッサ手段と、前記EDTVプロセ
    ッサ手段から出力するEDTV方式を採る映像信号を入
    力し遅延する第1のラインメモリ手段と、前記第1のラ
    インメモリ手段から出力する映像信号と上記EDTVプ
    ロセッサ手段から出力するEDTV方式を採る映像信号
    とを入力し加算平均する第1の加算手段と、前記第1の
    加算手段から出力する映像信号と上記EDTVプロセッ
    サ手段から出力するEDTV方式を採る映像信号とを入
    力し上記EDTVプロセッサ手段から出力する動き検出
    信号に応じて混合出力する第1の混合手段とを具備し、
    多重サブサンプル帯域圧縮方式による折り返し成分を除
    去したことを特徴とするテレビジョン信号の受信、処理
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のテレビジョン信号の受信、
    処理装置において、標準テレビジョン信号を入力する入
    力手段と、前記入力手段からの映像信号と上記第1のダ
    ウンコンバート手段から出力するNTSC方式を採る映
    像信号とを入力し上記EDTVプロセッサ手段に選択出
    力する第1の入力信号選択手段と、上記第1の混合手段
    から出力する映像信号と上記EDTVプロセッサ手段か
    ら出力するEDTV方式を採る映像信号とを入力し選択
    出力する第2の入力信号選択手段とを具備し、標準テレ
    ビジョン信号と高品位テレビジョン信号とを処理可能と
    したことを特徴とするテレビジョン信号の受信、処理装
    置。
  3. 【請求項3】高品位テレビジョン信号と標準テレビジョ
    ン信号を受信する装置において、受信した高品位テレビ
    ジョン信号に対してフィールド内信号処理を行ないNT
    SC方式を採る信号に変換する第2のダウンコンバート
    手段と、受信した標準テレビジョン信号と上記第2のダ
    ウンコンバート手段から出力するNTSC方式を採る映
    像信号とを入力し選択出力する第3の入力信号選択手段
    と、前記第3の入力信号選択手段から出力するNTSC
    方式を採る映像信号に対しフレーム相関を利用した動き
    適応型高画質化処理を行なった525/30の到来映像
    信号と525/30の走査線補間用映像信号及び動き検
    出信号を出力するフレーム相関処理手段と、前記フレー
    ム相関処理手段から出力する525/30の到来映像信
    号を入力し遅延する第2のラインメモリ手段と、前記第
    2のラインメモリ手段から出力する映像信号と上記フレ
    ーム相関処理手段から出力する525/30の到来映像
    信号とを入力し、加算平均する第2の加算手段と、上記
    フレーム相関処理手段から出力する525/30の走査
    線補間用映像信号を遅延する第3のラインメモリ手段
    と、前記第3のラインメモリ手段から出力する映像信号
    と上記フレーム相関処理手段から出力する525/30
    の走査線補間用映像信号とを入力し加算平均する第3の
    加算手段と、上記第2の加算手段から出力する映像信号
    と上記フレーム相関処理手段から出力する525/30
    の走査線補間用映像信号とを入力し、加算平均する第4
    の加算手段と、上記第3の加算手段から出力する映像信
    号と上記第2のラインメモリ手段から出力する映像信号
    とを入力し加算平均する第5の加算手段と、上記第4の
    加算器から出力する映像信号と上記フレーム相関処理手
    段から出力する525/30の走査線補間用映像信号と
    を入力し上記フレーム相関処理手段から出力する動き検
    出信号に応じて混合出力する第2の混合手段と、前記第
    2の混合手段から出力する映像信号と上記フレーム相関
    処理手段から出力する525/30の走査線補間用映像
    信号とを入力し選択出力する第4の入力信号選択手段
    と、上記第5の加算手段から出力する映像信号と上記第
    2のラインメモリ手段から出力する映像信号とを入力し
    上記フレーム相関処理手段から出力する動き検出信号に
    応じて混合出力する第3の混合手段と、前記第3の混合
    手段から出力する映像信号と上記第2のラインメモリ手
    段から出力する映像信号とを入力し選択出力する第5の
    入力信号選択手段と、前記第5の入力信号選択手段から
    出力する映像信号と上記第4の入力信号選択手段から出
    力する映像信号と入力し、EDTV方式を採る映像信号
    に変換する第1の倍速変換手段とを具備してなることを
    特徴とするテレビジョン信号の受信、処理装置。
  4. 【請求項4】高品位テレビジョン信号と標準テレビジョ
    ン信号を受信する装置において、受信した高品位テレビ
    ジョン信号に対してフィールド内信号処理を行ないNT
    SC方式を採る信号に変換する第3のダウンコンバート
    手段と、受信した標準テレビジョン信号と上記第3のダ
    ウンコンバート手段から出力するNTSC方式を採る映
    像信号とを入力し選択出力する第6の入力信号選択手段
    と、前記第6の入力信号選択手段から出力するNTSC
    方式を採る映像信号に対しフレーム相関を利用した動き
    適応型高画質化処理を行なった525/30の映像信号
    及び動き検出信号を出力するフレームくし形処理手段
    と、前記フレームくし形処理手段から出力する映像信号
    を入力し遅延する第4のラインメモリ手段と、前記第4
    のラインメモリ手段から出力する映像信号と上記フレー
    ムくし形処理手段から出力する映像信号とを入力し加算
    平均する第6の加算手段と、上記フレームくし形処理手
    段から出力する映像信号を遅延する第1のフィールドメ
    モリ手段と、前記第1のフィールドメモリ手段から出力
    する映像信号と上記第6の加算手段から出力する映像信
    号とを入力し加算平均する第7の加算手段と、前記第7
    の加算手段から出力する映像信号と上記フレームメモリ
    手段から出力する映像信号とを入力し選択出力する第7
    の入力信号選択手段と、前記第7の入力信号選択手段か
    ら出力する映像信号と上記第6の加算手段から出力する
    映像信号とを入力し上記フレームくし形処理手段から出
    力する動き検出信号に応じて混合出力する第4の混合手
    段と、上記第1のフィールドメモリ手段から出力する映
    像信号を遅延する第5のラインメモリ手段と、前記第5
    のラインメモリ手段から出力する映像信号と上記第1の
    フィールドメモリ手段から出力する映像信号とを入力し
    加算平均する第8の加算手段と、前記第8の加算手段か
    ら出力する映像信号と上記第4のラインメモリ手段から
    出力する映像信号とを入力し加算平均する第9の加算手
    段と、前記第9の加算手段から出力する映像信号と上記
    第4のラインメモリ手段から出力する映像信号と入力し
    上記フレーム相関処理手段から出力する動き検出信号に
    応じて混合出力する第5の混合手段と、前記第5の混合
    手段から出力する映像信号と第4のラインメモリ手段か
    ら出力する映像信号とを入力し選択出力する第8の入力
    信号選択手段と、前記第8の入力信号選択手段から出力
    する映像信号と上記第4の混合処理手段から出力する映
    像信号と入力し、EDTV方式を採る映像信号に変換す
    る第2の倍速変換手段とを具備してなることを特徴とす
    るテレビジョン信号の受信、処理装置。
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