JP2659853B2 - 圧延方法 - Google Patents

圧延方法

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    • B21B45/0245Lubricating devices
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    • B21B1/00Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、鋼、アルミニウム等の金属板を大圧下圧延
する圧延方法に関する。
<従来の技術> 従来より、例えば、鋼,アルミニウム等の帯板を圧延
するものとして、例えば熱間圧延の場合には、ホットス
トリップミルが、又、冷間圧延の場合にはタンデムコー
ルドミルが各々用いられており、上下一対の回転するワ
ークロール間に帯板を挾むことにより、その帯板を薄く
延ばしている。この圧延の際に発生するワークロールと
帯板との摩擦を減少させるために、従来より、ワークロ
ール表面に圧延潤滑剤等の流体が供給されており、もっ
て塑性変形に要する負荷を軽減している。又、これと同
時に該潤滑剤によってワークロールの摩耗や被圧延材の
表面のキズの発生を防止している。
しかしながら、例えば熱間圧延の場合、帯板の温度は
約1200℃〜900℃に達しており、ワークロールに供給さ
れた圧延潤滑材は、一般に200℃を超えると燃焼して流
体潤滑材としての機能が失なわれてしまう。そしてワー
クロールのわずか一部に付着している圧延潤滑材が潤滑
効果を発揮するのみで、その効果は不十分となり、ロー
ル摩耗が増加することとなる。このロール摩耗の増加に
伴い、帯板とロールとの摩擦係数が増大しこのため帯板
の圧下率を維持するのに高い圧延荷重を負荷する必要が
ある。
又、従来の熱間圧延においてはワークロールと帯板と
の間には空気以外の流体は存在せず、空気はその圧縮性
のために境界膜とはなりえないので、帯板の全域で金属
同志が接触する境界摩擦常態になるものと考えられてい
る。そのためワークロールと帯板との間の摩擦係数は、
少なくともμ≧0.2となり、圧延荷重の増大,ロールの
肌荒れ,ロール摩耗等の問題がある。
一方、冷間圧延の場合は、帯板とこれを圧延するワー
クロールとの接触弧内は圧下率を高めるため超高圧の状
態となっており、圧延潤滑剤がこのロールとの接触弧内
に十分入り込むことができず、潤滑効果を十分発揮する
ことができないという問題があった。
このような問題を解決するため、ロールと板との間の
摩擦係数を確実に且つ効果的に減少できる方法として、
圧延前に帯板の表面に凹部を形成し、この凹部に流体を
閉じ込めたままワークロール間に導入し、流体潤滑条件
を成立させて圧延する圧延方法が本願出願人によって出
願されている(特願昭63−119313号)。
これにより、被圧延材の圧延時の摩擦係数を低減する
ことができ、圧延荷重を大幅に低くしても高い圧下率が
得られる。
<発明が解決しようとする課題> 被圧延材の摩擦係数を低減して圧延荷重を低減するた
めに凹部を設けた場合、凹部の形状が重要になり、凹部
の形状が不適当であると凹部の側壁が内面に倒れ込み二
重肌となって圧延材の品質が悪くなる虞があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、圧延材の
品質を低下させることなく被圧延材の摩擦係数の低減が
効率良く行なえる圧延方法を提供し、もって高圧下率達
成の容易化と品質低下防止を図ることを目的とする。
<課題を解決するための手段> 上記目的を達成するための本発明の圧延方法は、被圧
延材の表面に凹部を形成し、該凹部に潤滑用の流体を閉
じ込めつつ圧延する圧延方法において、前記被圧延材の
表面に対する凹部壁面の圧延方向の傾斜角度を30度から
65度にしたことを特徴とする。
<作用> 凹部壁面の傾斜角度を30度以上にすることにより潤滑
用の流体の流入性を確保し、65度以下にすることにより
圧延時における壁面の内面への倒れ込みを防ぐ。
<実 施 例> 第1図には本発明の一実施例に係る圧延方法を実施す
る圧延装置の概略構成、第2図にはその要部拡大状態を
示してある。
圧延装置10は、帯板Mを圧延する圧延機11と、この圧
延機11の入側において該帯板Mの両面に凹部12を設ける
凹部付与機13とを有している。
この圧延機11には、帯板Mを圧延する上下ワークロー
ル14,15、及びこれら上下ワークロール14,15の反力を受
けるよう転接するバックアップロール16,17が、ハウジ
ング18に各々回転可能に支持されている。
又、ワークロール14,15と帯板Mとの各々の接触部分
に潤滑用の流体(例えば水)Lを吹き付けるように、ノ
ズル19,20が各々配置されている。
この圧延機11の上流側に設けられる凹部付与機13に
は、第3図に示すような多数の突起21を有する一対の突
起付ピンチロール22,23が、搬送される帯板Mを挾むよ
うにハウジング24に回転可能に支持されている。
又、これらピンチロール22,23は、搬送される帯板M
の塑性変形によって突起21と対応した凹部12が転写され
る程度の圧力にて、該帯板Mを挾圧している。
従って、第1図中、右方向に帯板Mが搬送されると、
先ず凹部付与機13によって、第4図に示すように帯板M
の両表面に多数の凹部12が形成される。更に、該凹部12
が形成された帯板Mが圧延機11に搬送されると、ワーク
ロール14,15と帯板Mとの接触部分に吹き付けられた流
体Lがワークロール14,15の接触弧αの内に噛み込まれ
る前に上記凹部12内に溜められる。その後、帯板Mが圧
延される際、凹部12内の潤滑用の流体Lは、ワークロー
ル14,15との表面と凹部12の開口縁部とが接触すること
により、一時的に凹部12内に閉じ込められる。又は、ワ
ークロール14,15の表面に付着した液体がワークロール1
4,15の回転に伴って凹部12内に導入される。更に、圧延
されるに従って、これら凹部12内に閉じ込められた流体
Lは、凹部12が徐々に接触弧の内で薄く伸ばされること
によって、ワークロール14,15と帯板Mとの接触部分に
亙って境界膜を形成する。この境界膜が形成されること
により、流体Lが帯板Mの圧延時に多数に接触弧αの内
に残り、ロール摩耗が減ぜられる。
又、帯板Mに多数の凹部12を設けることにより、この
凹部12に溜まるだけ流体Lを吹き付けて封じ込めればよ
いので、流体Lの使用量を低減することができる。
ここで、本発明のワークロールと帯板との摩擦係数の
減少により、ロールと帯板との間に作用する摩擦剪断応
力τの一般式を以下に示す。
τ=aτ+(1−a)τ ここで、 τ=μP:境界摩擦領域 μ:境界摩擦係数 P:ロール面圧 η:液体の粘度 u:液体の速度 h:液体の厚さ a:境界摩擦領域の面積割合 通常、μ=0.2〜0.5,τ≫τである。
よって、面積割合aを小さくすれば、摩擦剪断応力τ
を小さくすることができる。
即ち、この面積割合aを小さくするために、圧延前の
帯板Mの表面に多数の凹部12を形成しておき、この凹部
12に流体Lを封じ込めて圧延することとしている。よっ
て、帯板Mに形成する凹部12の流体Lを閉じ込めること
におり、面積割合aの値を任意に調節することが可能と
なる。
又、少量の流体Lを凹部12に閉じ込めるだけで、流体
潤滑効果を高めることができる。
尚、使用する潤滑用の流体Lは水の他に鉱物油等の潤
滑油あるいは水と潤滑油等の混合物た用いられ、特に熱
間圧延の場合は帯板の温度条件(高温)で液体状となる
溶融塩及びガラス等を使用してもよい。
ここで、第5,6,7図に基づいてピンチロールの形状を
詳細に説明する。
第5図には第3図中のV−V線矢視、第6図には第5
図中のVI−VI線矢視、第7図には第5図中のVII−VII線
矢視を示してある。
第5図乃至第7図に示すように、ピンチロール22,23
の突起21は、圧延方向前側の角度が60゜、後側の角度が
45゜、幅方向の角度が50゜、圧延方向の頂辺長さが5.5m
m幅方向の頂辺長さが6mm、高さが3mmの截頭四錐状とな
っている。
ピンチロール22,23の突起21の高さに対する帯板Mの
凹部12の深さの比δo/δを0.1〜0.8にして帯板Mに凹部
12を形成することにより、帯板Mの凹部12の面積割合が
20〜70%になる。
第8図,第9図に基づいて帯板Mの凹部12の形状を詳
細に説明する。
第8図には第4図のVIII−VIII線矢視、第9図には第
4図のIX−IX線矢視を示してある。
第8図に示すように、凹部12は帯板Mの板幅方向の壁
面12aの角度θが表面に対して50゜となり、また第9
図に示すように、圧延方向前側の壁面12bの角度が表面
に対して60゜となり、圧延方向後側の壁面12Cの角度が
表面に対して45゜となっている。つまり、圧延方向に対
する凹部壁面の傾斜角度は30゜から65゜の間となってい
る。
第10図及び第11図に示すように、凹部壁面の角度θと
圧下力の関係は、θが約25゜以上になると圧下力が低減
して圧下力低減効果の有効域となる。
第12図(a)に示すように、凹部壁面の角度θが20゜
以下の場合、潤滑用の流体Lが凹部12内に噛み込まれず
圧延荷重は低減されない。第12図(b)に示すように、
凹部壁面の角度θが30゜以上の場合、潤滑用の流体Lが
凹部12内に噛み込まれて圧延荷重低減効果が発揮され
る。
第13図(a)に示すように、圧延方向前後側の凹部壁
面の角度θ2が65゜以下の場合、第13図(b)に示
すように、帯板Mの表面はフラットなものとなる。第14
図(a)に示すように、圧延方向前後側の凹部壁面の角
度θ2が65゜を越える場合、第14図(b)で矢印S
部に示すように、壁面側に倒れ込み帯板Mの表面に二重
肌の部分が形成され、表面の品質が劣化する。
上述した圧延方法では、圧延方向前後側の凹部壁面の
角度θ2を30゜から65゜の間にしたので、潤滑用の
流体Lが凹部12内に噛み込まれて圧延荷重低減効果が発
揮されると共に、帯板Mの表面に二重肌の部分が形成さ
れることがない。
<発明の効果> 本発明の圧延方法は、被圧延材の表面に対する凹部壁
面の圧延方向の傾斜角度を30度から65度にしたので、潤
滑用の流体が凹部内に噛み込まれて圧延荷重低減可能が
発揮されると共に、圧延時における壁面の内面への倒れ
込みが防止されて表面が二重肌になることがない。この
結果、圧延材の品質を低下させることなく圧下力の低減
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る圧延方法を実施する圧
延装置の概略構成図、第2図はその要部拡大図、第3図
はピンチロールの斜視図、第4図は凹部が設けられた帯
板の斜視図、第5図は第3図のV−V線矢視図、第6図
は第5図のVI−VI線矢視図、第7図は第5図のVII−VII
線矢視図、第8図は第4図のVIII−VIII線矢視図、第9
図は第4図のIX−IX線矢視図、第10図は凹部側壁の説明
図、第11図は側壁角度と圧下力の関係を表わすグラフ、
第12図(a),(b)は流体の噛み込み状態を表わす断
面図、第13図(a),(b)は正常な圧延状態を表わす
説明図、第14図(a),(b)は二重肌の圧延状態を表
わす説明図である。 図面中、 10は圧延装置、 11は圧延機、 12は凹部、 13は凹部付与機、 14,15はワークロール、 22,23はピンチロール、 Lは流体、 θは壁面角度、 Mは帯板である。
フロントページの続き (72)発明者 日朝 幸雄 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22 号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−158504(JP,A) 特開 平1−289503(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被圧延材の表面に凹部を形成し、該凹部に
    潤滑用の流体を閉じ込めつつ圧延する圧延方法におい
    て、前記被圧延材の表面に対する凹部壁面の圧延方向の
    傾斜角度を30度から65度にしたことを特徴とする圧延方
    法。
JP18528990A 1990-07-16 1990-07-16 圧延方法 Expired - Lifetime JP2659853B2 (ja)

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