JP2000254709A - 熱間スラブのサイジングプレス方法 - Google Patents

熱間スラブのサイジングプレス方法

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JP2000254709A JP11063553A JP6355399A JP2000254709A JP 2000254709 A JP2000254709 A JP 2000254709A JP 11063553 A JP11063553 A JP 11063553A JP 6355399 A JP6355399 A JP 6355399A JP 2000254709 A JP2000254709 A JP 2000254709A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スリップの発生を回避することを課題とする。 【解決手段】熱間スラブ5の進行方向に対し入側方向に
傾斜したテーパ部4と該テーパ部4と連続し前記進行方
向と平行な平行部2からなる主加工面を持つ金型1a,
1bを用いて前記熱間スラブ5を幅方向から鍛造するサ
イジングプレス方法において、前記熱間スラブ5と金型
1a,1bの接触開始面が、前記テーパ部4と平行部2
間の遷移領域3及び前記平行部2の一部であることを特
徴とする熱間スラブのサイジングプレス方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱間スラブのサイジ
ングプレス方法に関し、特に熱間圧延用素材である熱間
鋼スラブを金型によって前記スラブの幅方向から鍛造す
る熱間スラブのサイジングプレス方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱延鋼板は、通常、熱間スラブから圧延
などにより製造されている。近年、熱間スラブに対し、
材料入り側方向にテーパ部を持つ金型によって幅方向か
ら熱間スラブに鍛造を加えるサイジングプレス技術が開
発されている。この技術で、実用のものは最大で350
mm程度の幅圧下が可能であると報告されている。
【0003】図8は、熱間スラブのサイジングプレスに
使用される一般的な金型の一部の平面図を示す。なお、
金型は熱間スラブを挟むように左右にそれぞれ配置され
た一対の金型からなるが、図8では便宜上片側の金型の
みを示している。金型1の側面は、材料送り方向と平行
な平行部2と、材料の進行方向に対して入側に傾斜した
テーパ部3と、平行部2及びテーパ部3間の遷移領域4
からなる主加工面となっている。ここで、前記平行部2
に対する前記テーパ部3の角度θは、10〜15度が多
く使われている。
【0004】次に、こうした金型を用いて熱間スラブの
定常部をサイジングプレスする方法について図9(A)
〜(C)を参照して説明する。この方法は、金型を熱間
スラブの板幅方向間隙を周期的に変化させて、熱間スラ
ブの板幅方向から鍛造する方法である。
【0005】まず、図9(A)に示すように金型1a,
1bを熱間スラブ5の進行方向に対し垂直方向に配置し
た後、熱間スラブ5を金型側に送る(nパス目 プレス
前)。次に、図9(B)に示すように金型1a及び金型
1bにより熱間スラブ5をプレスする(nパス目 プレ
ス中)。つづいて、図9(C)に示すように熱間スラブ
5から金型1a及び金型1bを離した後、熱間スラブ5
を所定量送る((n+1)パス目 プレス前)。なお、
図9(B)中、Wは熱間スラブ5のプレス前の幅を、w
はプレス後の幅をそれぞれ示す。
【0006】また、図9の方法以外に、フライングタイ
プのように材料がプレス中も連続的に長手方向に移動し
ており、材料との相対速度を小さくするため金型が長手
方向に移動するものもある。
【0007】しかし、上述した鍛造方法では、プレス時
にスリップが発生することがあり、操業上問題となって
いる。つまり、図10(A)に示すようにプレス前の状
態からプレスする際、図10(B)に示すように熱間ス
ラブ5が圧下されず後退するという現象が生じていた。
ところで、スリップが発生すると、熱間スラブ5が規定
の送り量分の加工を受けないことになるため、プレス回
数を増やさざるを得ず、操業能率が低下する。また、熱
間スラブ5の表面にはスリップの痕が残るため、製品の
表面品質を低下させる原因ともなる。
【0008】実開平5−5201号には、スラブ側面に
接する金型表面に溝や突起、穴加工を施すなどして摩擦
係数を増加させ、スリップを抑制するプレス用金型につ
いて開示されている。しかし、この考案の場合、金型の
加工に費用がかかったり、溝が磨耗すれば金型が使えな
くなるため金型の交換頻度が高くなるといった問題があ
った。また、材料側面に金型表面の溝や突起が転写する
ため、疵の原因となりやすいという問題があった。
【0009】特開平9−122706号には、プレス荷
重や搬送ロールの送り量からスリップを検出し、スリッ
プが発生したときに規定の送り量となるように材料の搬
送をやり直すサイジングプレスのスリップ検出方法が開
示されている。また、特開平2−52106号、特開昭
62−124057号及び特開平6−210316号に
は、プレス中は搬送ロールの押し込み力をなくす、ある
いは小さくすることでスリップ時のダメージを最小限に
とどめようとする搬送方法、装置について開示されてい
る。
【0010】しかし、これらの発明の場合、スリップす
れば、材料表面に対し何らかのダメージは避けられず、
やはり理想的には金型表面に特殊な加工を施さずにスリ
ップが発生しないプレス方法が必要である。
【0011】また、操業の点から見れば、サイジングプ
レスが早く終わればそれだけ生産能率が向上するととも
に、サイジングプレス中の材料の温度降下が防止できる
ため、スラブ加熱の熱量の節約や製品品質の向上が図れ
る。また、サイジングプレスのプレス回転数が一定であ
れば、材料送り量が大きいほどプレス回数が少なくて済
み、効率的である。しかし、送り量が大きければ、プレ
ス荷重も大きくなるのは当然である。文献(「材料とプ
ロセス」,Vo19,NO.2,p288)によれば、
12度のテーパ角の金型を用いた場合には、送り量(図
9参照)は送り量400mm程度が適当であり、装置耐
荷重の面からも送り量をこれ以上増加できない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、こうした事
情を考慮してなされたもので、熱間スラブと金型の接触
開始面を、テーパ部と平行部間の遷移領域及び平行部の
一部として鍛造することにより、特別な金型加工するこ
となく、プレス時にスリップが発生するのを回避しえる
とともに、送り量を大きくしてもプレス荷重が増加せず
効率的なプレスが可能な熱間スラブのサイジングプレス
方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱間スラブの
進行方向に対し入側方向に傾斜したテーパ部と該テーパ
部と連続し前記進行方向と平行な平行部からなる主加工
面を持つ金型を用いて前記熱間スラブを幅方向から鍛造
するサイジングプレス方法において、前記熱間スラブと
金型の接触開始面が、前記テーパ部と平行部間の遷移領
域及び前記平行部の一部であることを特徴とする熱間ス
ラブのサイジングプレス方法である。
【0014】本発明において、前記金型の主加工面のう
ち少なくとも熱間スラブとの接触面には潤滑剤を塗布す
ることが好ましい。これは、金型の平行部から接触する
場合には摩擦係数を低減させてもスリップが発生しない
ため、潤滑剤を用いることにより荷重低減を図ることが
非常に効果的であることに基づく。ここで、潤滑剤とし
ては、例えば黒鉛や二硫化モリブデン、グラファイト等
の固体潤滑剤を鉱物油(グリース)と混合したもの、鉱
物油単独等、摩擦係数を低下させる作用を持つ熱間潤滑
剤であれば種類を問わない。潤滑剤を塗布する箇所は、
上記のように金型の主加工面のうち少なくとも熱間スラ
ブとの接触面に施せばよいが、金型の長手方向及び/又
は幅方向の一部でも全体にわたって施してもよい。な
お、金型表面の溝加工等で摩擦係数を変化させること
は、金型表面が材料に転写し疵の原因となり得るため望
ましくない。
【0015】また、潤滑剤の塗布方法としては、例えば
金型のテーパ部については、材料を鍛造して一旦金型の
ギャップを開き、次パスの鍛造に向けて規定量だけ材料
を移動させている(送っている)時に、材料の入側方向
から金型のテーパ部に向けてノズルで潤滑剤を噴射する
ことにより行う。一方、金型の平行部については、材料
の出側方向から同様にして塗布する。同様に、金型の幅
方向の端部から潤滑剤を噴射することにより、金型のテ
ーパ部、平行部の両方に潤滑剤を塗布することが可能で
ある。
【0016】本発明において、鍛造された材料は入出側
方向に伸びるため、金型の平行部はプレス時の送り量以
上の長さを持つことが望ましい。また、本発明は、熱間
スラブ先端から定常部を経て後端までのプレスのうち、
特に定常部に用いるとスリップが防止でき効果的であ
る。
【0017】本発明において、金型のテーパ部のテーパ
角は16度以上30度以下であることが好ましい。ここ
で、テーパ角が16度未満では、後述するように圧下量
が大きい場合(あるいは材料の送り量が小さい場合)、
スリップする頻度が高くなる。また、テーパ角が30度
を超えると、材料がプレス中に金型から離脱する現象が
発生する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明者らは、プレス時の材料の
スリップ発生について調査を行った。その結果、スリッ
プは金型と材料(熱間スラブ)の接触開始時に発生し、
ある程度圧下が進んだ状態ではスリップは発生しないこ
とがわかった。ここで、サイジングプレスでは、圧下量
や送り、金型のテーパ角度により、金型と材料の接触箇
所は金型の略平行部(本発明では、金型の平行部と、遷
移領域中の傾斜角5度以内の部分を合わせて略平行部と
呼ぶ)であったり、テーパ部であったりする。
【0019】図1は、金型1a,1bの接触開始面がテ
ーパ部であるときの、接触開始時点で金型1a,1bに
働く力を模式的に示すものである。図1において、Pは
金型1a,1bを熱間スラブ5に押し付ける外力を、N
は熱間スラブ5から金型1a,1bに働く反力を、fは
熱間スラブ5と金型1a,1b間に働く摩擦力を示す。
図1において、金型1a,1bがスリップせずに鍛造を
続けるためには、摩擦力fが圧下力のテーパ方向の分力
P‖と等しくなければならない。そして、分力P‖が最
大静止摩擦力μNを超えると、金型1a,1bと熱間ス
ラブ5はスリップし始める。従って、スリップしない条
件を熱間スラブ5と金型1a,1b間の摩擦係数μ及び
角度θを用いて表すと、μ≧tanθとなる。なお、図
1において、Wは熱間スラブ5のプレス前の幅を、wは
熱間スラブ5のプレス後の幅を示す。
【0020】熱間鍛造では、鍛造面の荒れのため材料と
金型の接触状態が悪く、また鍛造面にスケールが発生す
るため材料と金型間の摩擦係数μは低いものとなる。従
って、接触開始面が金型のテーパ部である場合は、スリ
ップ発生頻度が高くなることになる。
【0021】ところで、テーパ部の角度が15度以下で
あり、圧下量が大きい場合あるいは材料の送り量が小さ
い場合には、一旦金型のテーパ部で鍛造した材料面を次
周期の鍛造でも金型のテーパ部から接触させることが頻
繁に発生するため、スリップする頻度が高くなる。
【0022】また、発明者らの実験では、金型のテーパ
部が5度程度の傾斜まではスリップは発生しなかった。
これは、圧下力の入側方向の分力が小さいためと推測さ
れる。しかし、テーパ部の傾斜が5度以下であると、熱
間スラブと金型の長手方向の接触長さが非常に大きくな
り、荷重増加や鍛造と垂直方向(図の場合は板厚方向)
の変形の増加を招くため実用的でない。
【0023】一方、図1に対し、図2のように金型と熱
間スラブ5の接触開始面が金型の平行部であるときは、
圧下力のテーパ部方向の分力が働かないため、スリップ
は発生しない。また、発明者らの実験結果により、金型
の平行部が5度程度の傾斜をもっていてもスリップが発
生しないため、平行部からテーパ部への遷移領域中、傾
斜角が5度以内の部分から接触を開始してもスリップは
発生しない。従って、本発明では、上記したように、金
型の平行部と、遷移領域中の傾斜角5度以内の部分を合
わせて略平行部と呼ぶ。
【0024】なお、この条件は、金型のテーパ部での材
料接触長さよりも送り量が大きいときでも同様である。
また、図2による方法は、熱間スラブ先端から定常部を
経て後端までのプレスのうち、特に定常部に用いるとス
リップが防止でき効果的である。更に、金型の平行部か
ら接触する場合には摩擦係数を低減させてもスリップが
発生しないため、潤滑剤を金型の主加工面に塗布して荷
重低減を図る等すると非常に効果的である。
【0025】次に、本発明者らは、金型のテーパ部の角
度を変化させたときのプレス荷重変化について、鉛を用
いたラボ実験により調査した。図3は、テーパ角12
度、20度の金型を用い、板厚32mm×板幅150m
m×長さ300mmの材料を用い、30mmの圧下量と
したときの定常部プレス荷重の場合の特性図を示す。な
お、図3では、横軸に金型と材料の接触長をとっている
が、同一の送り量で金型のテーパ角が大きければ材料と
の接触長が短くなるため、送り量を調整して接触長をほ
ぼ一致させている。従って、金型のテーパ角が大きいほ
ど送り量も大きくしている。
【0026】その結果、材料と金型の接触長が等しけれ
ば、テーパ角度に関係なくプレス荷重はほぼ一致するこ
とが分かった。また、本発明者らは、同様の実験を材料
板幅80〜220mm(板厚は32mmで一定)、金型
のテーパ角度8〜45度、圧下量最大50mmまでの範
囲で実施し、同様の結果を得た。
【0027】このようなことから、金型のテーパ角度が
大きいほど、送り量を大きくして効率的にプレスを行う
ことが可能となる。図4は、図3の時に実験材料全長を
プレスするのにかかった回数を示すが、金型のテーパ角
が大きく送り量が大きい20度の方がプレス回数は少な
くなっている。但し、金型角度が30度以上であると、
材料がプレス中に金型から離脱する現象が発生し好まし
くないことが分かった(金型のテーパ角度の上限)。
【0028】しかし、金型のテーパ角度が大きくなった
時には、送り量が小さいと前述の様にテーパ部分で材料
と接触を開始しスリップするため好ましくない。そこ
で、荷重(=接触長)が従来のサイジングプレス(金型
のテーパ角度12度+送り400mm)と等しくなり、
かつ金型の平行部が接触を開始するために必要な最小テ
ーパ角の時にスリップしないための最小送り量を算出し
た。図5は、その結果を示すものである。
【0029】図5より、プレス時のスリップを防止しつ
つ、かつ従来並みの荷重でプレスを行うには、図5に示
すスリップ限界テーパ角以上の角度をもつ金型を用い、
その金型の最小送り量以上の送り量でプレスを行えばよ
いことが明らかである。現在、実際に用いられているサ
イジングプレスの圧下量は最大350mm程度であるか
ら、テーパ角度16度以上の金型を用い、スリップの発
生しない送り量、例えば金型のテーパ角度16度の時は
送り量を600mm以上とすればよい。この送り量でプ
レスを行えば、プレス時間は従来(送り量400mm)
の約2/3となり、効率は約50%アップする。但し、
スリップしない最小送り量は金型のテーパ角度によって
きまるため、ここでは規定しない。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。本実施例では、図8に示すように入り側のテーパ
部が1段の金型を用いた場合を示す。図6は、この1段
の金型を用いた場合の、金型テーパ角と送り量と圧下量
との関係を示す。図6において、(イ)は圧下量が50
mmの場合を、(ロ)は圧下量が100mmの場合を、
(ハ)は圧下量が150mmの場合をそれぞれ示す。図
6の矢印の範囲(曲線の上側の範囲)であれば、プレス
時にスリップが発生することなくプレスが行えたが、図
の範囲外(図6の曲線の下側)では、スリップが発生す
ることがあり、必ずしも安定してプレスはできなかっ
た。また、送り量、圧下量が一定で金型角度のみを変更
した場合を考えると、金型角度の増加にしたがってプレ
ス荷重は減少するから、図6の範囲でプレスを行うこと
によってプレス荷重の低減という効果もある。
【0031】また、本発明の範囲内のプレス条件で潤滑
剤を前記金型の主加工面のうち、平行部、テーパ部、主
加工面全体に施して摩擦係数を低減させたときの荷重低
減効果を調べたところ、平行部、テーパ部及び主加工面
全体における荷重低減率はそれぞれ10%、20%、3
0%であった。このときも、スリップは発生せず、プレ
スの安定性を保ちながら潤滑剤による荷重低減を行うこ
とが可能である。
【0032】また、金型角度を20度とした場合及び1
2度とした場合の変形形状を調べたところ、接触長が等
しい条件A(図3参照)でのドッグボーン形状を比較し
ても図7のようにほとんど差がなく、幅圧下効率を保ち
ながら、従来と同等の荷重でスリップなく大送り量のた
め効率的にサイジングプレスを行うことが可能である。
なお、図7中、曲線(イ)はテーパ角12度の場合、曲
線(ロ)はテーパ角20度の場合を示す。
【0033】なお、上記実施例では、入り側のテーパ部
が1段の金型の場合について述べたが、これに限らず、
例えば図11に示すように入り側のテーパ部が2段の傾
斜を持つように多段の傾斜をもつ金型にも適用できる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように本発明による熱間ス
ラブのサイジングプレス方法によれば、熱間スラブと金
型の接触開始面を、テーパ部と平行部間の遷移領域及び
平行部の一部として鍛造することにより、特別な金型加
工することなく、プレス時にスリップが発生するのを回
避できる。従って、スリップ発生による操業上の問題を
回避できる。また、同一圧下量、同一送り量で金型のテ
ーパ角度を本発明範囲外から徐々に増加させることを考
えると、本発明は金型のテーパ角度が大きくなる方向で
あるから、プレス荷重の低減にもなる。更に、金型表面
に特殊な加工を施す必要がないため、金型加工費が安価
となるし、スリップ発生時に必要な複雑な制御を行わな
くてもよい。また、金型の主加工面の一部又は全体に潤
滑剤を塗布して、主加工面の一部又は全体の摩擦係数を
低下させてもスリップが発生しないため、プレスの安定
性を保ちながら荷重低減を行うことが可能となる。更
に、金型角度16度〜30度の金型を用い、スリップし
ない送り量とすることで従来に比べサイジングプレスの
効率を飛躍的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金型のテーパ部が材料と接触開始する時の説明
図。
【図2】本発明による鍛造方法の説明図。
【図3】金型のテーパ角度を20度、12度とした時の
プレス荷重と金型接触長さとの関係を示す特性図。
【図4】金型のテーパ角度を20度、12度とした時の
プレス回数と金型接触長さとの関係を示す特性図。
【図5】材料への圧下量とスリップ限界テーパ角、必要
最小送り量との関係を示す特性図。
【図6】金型のテーパ角と送り量と圧下量との関係を示
す特性図。
【図7】金型のテーパ角が12度、20度の時の材料の
厚みと材料幅方向の位置との関係を示す特性図。
【図8】熱間スラブの鍛造に使用される一般的な金型形
状の平面図。
【図9】従来の鍛造方法を工程順に示す説明図。
【図10】従来の鍛造方法によるスリップ発生の説明
図。
【図11】2段テーパ金型の説明図。
【符号の説明】
1、1a、1b…金型、 2…平行部、 3…遷移領域、 4…テーパ部、 5…熱間スラブ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間スラブの進行方向に対し入側方向に
    傾斜したテーパ部と該テーパ部と連続し前記進行方向と
    平行な平行部からなる主加工面を持つ金型を用いて前記
    熱間スラブを幅方向から鍛造するサイジングプレス方法
    において、前記熱間スラブと金型の接触開始面が、前記
    テーパ部と平行部間の遷移領域及び前記平行部の一部で
    あることを特徴とする熱間スラブのサイジングプレス方
    法。
  2. 【請求項2】 前記金型の主加工面のうち少なくとも熱
    間スラブとの接触面に潤滑剤を塗布することを特徴とす
    る請求項1記載の熱間スラブのサイジングプレス方法。
  3. 【請求項3】 前記テーパ部のテーパ角は16度以上3
    0度以下であることを特徴とする請求項1記載の熱間ス
    ラブのサイジングプレス方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009000694A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Ntn Corp 鍛造用潤滑剤および金型材の評価方法

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JP2009000694A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Ntn Corp 鍛造用潤滑剤および金型材の評価方法

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