JP2006272427A - 熱間スラブの板幅圧下方法および板幅圧下装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイジングプレスによる板幅圧下時のスリップを防止しつつ板幅圧下パス間の送り量と板幅圧下量の増大を可能として生産性の高い熱間スラブの板幅圧下方法を提供する。
【解決手段】熱間スラブ4の進行方向に対し入側方向に拡開傾斜した上流側圧下面2及びこの上流側圧下面と連続し前記進行方向に向けて拡開傾斜した下流側圧下面3を有し、熱間スラブ4を幅方向に挟んで対峙して設けられた1対の金型1を用いて熱間スラブ4を断続的に板幅方向に圧下する熱間スラブの板幅圧下方法であって、前記金型1を板幅方向に圧下して上流側圧下面及び下流側圧下面によりスラブの圧下動作を開始するとともに圧下に伴いスラブとの接触面が下流側圧下面に移り変わるように金型を回動させながら圧下動作の下死点まで金型を圧下する熱間スラブの板幅圧下方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱間スラブの板幅圧下をサイジングプレスにより行う熱間スラブの板幅圧下方法及びそれに用いる板幅圧下装置に関するものである。
近年、鋳造スラブから熱延鋼帯を製造する熱間圧延プロセスでは、同一寸法の鋳造スラブから異なる板幅の製品の製造を可能とする、サイジングプレス装置が導入されている。通常、サイジングプレス装置は粗圧延工程の最上流位置に設置され、連続鋳造機にて鋳造された熱間スラブを直ちに熱間圧延プロセスに直送した後、あるいは一旦温度が低下したスラブを加熱炉にて所定の温度まで加熱して抽出した後、速やかに板幅圧下を行っている。通常、サイジングプレスによる板幅圧下では、熱間スラブの進行方向に対し、熱間スラブ側面に対して平行な平行部と、該平行部と連続し熱間スラブ側面に対して傾斜した傾斜部からなる加工面を有する金型が使用される。
図7にてサイジングプレスによる板幅圧下動作について説明する。金型101は傾斜角δの傾斜部103と、該傾斜部103に連続した平行部102を有しており、金型101はこの平行部102が熱間スラブ4の側面に対して平行に対峙する位置に配置され、1回の板幅圧下動作により、熱間スラブの長手方向に所定の長さの領域にて熱間スラブの板幅Wをwまで圧下している。通常、金型の前後位置にはピンチロール等の熱間スラブの搬送設備が具備され、板幅圧下パス間にて熱間スラブ4を所定の距離だけ搬送する機構となっており、このような動作を繰り返すことにより、熱間スラブの先端から尾端にかけて均一な板幅圧下を可能としている。なお、実用されているサイジングプレス装置における板幅圧下量は350mm程度が最大である。また、サイジングプレスによる板幅圧下荷重は圧下終了時の金型と材料の接触長(A+B)に略比例し、圧下荷重の観点から圧下パス間の送り量Lは400mm程度が最大となっている。
金型101の傾斜角δは10〜15°が多く使われているが、板幅圧下量を350mmとした場合、例えば金型101の傾斜部103の傾斜角を15°とすると、圧下終了時に金型傾斜部がスラブと接している長さAは約653mmとなり、圧下パス間の送り量Lよりも大きくなる。このことから、図7に示すごとく、金型101はその傾斜部から熱間スラブ4の傾斜部と接触を開始することとなり、熱間スラブ4には傾斜部に垂直な方向の力の他、傾斜部と平行な方向の力が作用することから、金型101と熱間スラブ4間の摩擦力が小さい場合には、スリップが発生しやすいという問題点があった。金型101と熱間スラブ4との接触時にスリップが発生した場合、安定した板幅圧下動作が不可能となり、ひどい場合には板幅圧下が行えずラインを停止せざるをえない事態となることもある。なお、金型101の傾斜角δを大きくした場合、板幅圧下により金型101からスラブに加わる力のうち、傾斜部に平行な方向の力の分力が増加することからスリップが発生しやすくなり、傾斜角δは15°程度を上限として使用されている。
この問題を解決するために、金型101の圧下面に溝や突起などの加工を施し、金型101と熱間スラブ4との間の摩擦力を増加させてスリップを低減する方法が開示されている(例えば特許文献1)。
また、金型101と熱間スラブ4の間のスリップを防止する方法として、板幅圧下パス間の送り量Lを大きく設定し、金型101の平行部が熱間スラブ4の平行部、すなわち未幅圧下部と接触開始する方法が提案されている(例えば特許文献2)。
実開平5−5201号公報、特許請求の範囲など 特開2000−254709号公報、特許請求の範囲など
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、金型圧下面にこのような加工を施すためには、特別な加工設備が必要となること、加工に必要となる時間を考慮して金型予備を多数用意する必要があること、また、圧下面に溝や突起などの加工を施したとしても、過酷な加工条件である熱間スラブの板幅圧下では圧下面の摩耗の進行が早く、スリップを防止する目的だけのために頻繁に金型を交換する必要が生じる等、多くの問題を有していた。
これに対し、特許文献2に記載の方法では、図9に示すように、金型101と熱間スラブ4の間に作用する力は圧下方向(Pとその反力N)のみであることから、スリップが発生することはない。しかしながら、サイジングプレスによる板幅圧下では、板幅圧下荷重は金型101と熱間スラブ4との接触長に略比例することが知られており、スリップを防止するために板幅圧下パス間の送り量Lを大きく設定した場合には、板幅圧下荷重が過大になるという問題点を有していた。このような事態を回避するためには、金型101の傾斜部103の傾斜角δを大きくすることにより、板幅圧下パス間の送り量Lを過大に設定せずとも、金型101の平行部102を熱間スラブ4の平行部から接触開始させることが可能であるが、生産性の観点、そして熱間スラブの先端から尾端にかけての温度低下を抑制する観点からは、板幅圧下パス間の送り量Lは大きく設定したほうがよい。しかしながら、前述したごとく板幅圧下荷重が大きくなる問題が残されていることから、パス間の送り量Lが制限されている。それ故、熱間スラブの先端から尾端にかけて板幅圧下を実施する時間が長くなり、スラブの温度低下が大きくなってしまうため、コイル全長に渡り所望の材質を得るために必要な仕上げ温度を確保するためは、予め加熱炉の温度を高く設定しなければならないなど、製造コストにも影響を及ぼしていた。
また、パス間送り量を一定として考えた場合、板幅圧下量を大きくすることが可能となれば、同一寸法の鋳造スラブからより多くの異なる板幅を有する製品の製造が可能となる。製品板厚を同一とした場合、板幅を大きく圧下することにより製品長が長くなることから、出荷時や次工程へのコイル搬送の合理化や、所望の寸法を確保することが困難であるコイル先端非定常部の割合が低減されて歩留まりが向上する等、製造コスト面で非常に大きな効果が期待できる。しかしながら、現状のサイジングプレス方法では、板幅圧下荷重の制約から、パス間送り量Lとともに、最大板幅圧下量も350mm程度に制約されている。
このように、従来のサイジングプレス方法では、板幅圧下荷重の制約からパス間送り量と板幅圧下量が制限され、生産性、製造コストの観点で問題点を有していた。なお、図7では熱間スラブの進行方向に対して垂直な方向に板幅圧下を行うサイジングプレス方法を例として問題点を説明したが、クランク偏心運動にて板幅圧下動作を行うフライングプレス方法においても、全く同様な問題を有している。
本発明は、こうした事情を考慮してなされたもので、サイジングプレスによる板幅圧下時のスリップを防止しつつ、板幅圧下パス間の送り量と板幅圧下量の増大を可能とせしめる、すなわち生産性の高い熱間スラブの板幅圧下を提供することを目的とする。
熱間スラブの板幅方向の圧下時に生ずる圧下荷重は、簡易的には式(1)で求めることができる。
P = Qp・k・ld・t ・・・ (1)
Qpは圧下力関数であり、スラブ幅、幅圧下量等により決定される。また、kはスラブの変形抵抗、ldは金型とスラブの接触長、tはスラブ厚である。(1)式より、板幅圧下荷重低減のための実質的な手段としては、(i)圧下力関数Qpを低減させる、(ii)変形抵抗kを低減させる、(iii)接触弧長ldを低減させる、等が考えられる。圧下力関数Qpを低減させるためには、潤滑により金型とスラブ間の摩擦係数を低減させることが有効であり、従来より熱間圧延、熱間鍛造加工では常用されている手段である。変形抵抗kを低減させるためには、板幅圧下時のスラブ温度を高くする、圧下速度を遅くすることが有効であるが、加熱エネルギーと生産性等を総合して考えると、所定の加工条件にてkを大きく低減することは困難である。
これに対し、接触長ldを低減させるためには、例えば圧延加工においては、噛込性や圧延ロール表面強度や被圧延材の断面形状を保つ限り、圧延ロール径を可能な限り小さくすれば良く、従来から本目的のために小径圧延ロールが用いられることが多々ある。
そこで、本発明者等は、熱間スラブの板幅圧下における圧下荷重を低減する方法として、金型を熱間スラブの進行方向と垂直方向に圧下させるとともに、スラブの板厚方向を回転軸方向とした自転動作を付加することにより、従来の圧下方法と比較し、板幅圧下中において金型と熱間スラブ間の接触長を随時、短縮することが可能であることに着眼した。これにより、板幅圧下荷重の低減が可能となることから、板幅圧下パス間の送り量を大きく設定することができ、従来のサイジングプレス方法における課題であった金型と熱間スラブ間のスリップの問題も一気に解決できることを着想した。また、板幅圧下荷重の低減が可能であることから、板幅圧下量を増加させることも可能である。
本発明はこれらの知見に基づきなされたもので、以下のような特徴を有する。
[1]熱間スラブの進行方向に対し入側方向に拡開傾斜した上流側圧下面及びこの上流側圧下面と連続し前記進行方向に向けて拡開傾斜した下流側圧下面を有し、熱間スラブを幅方向に挟んで対峙して設けられた1対の金型を用いて熱間スラブを断続的に板幅方向に圧下する熱間スラブの板幅圧下方法であって、前記金型を板幅方向に圧下して上流側圧下面及び下流側圧下面によりスラブの圧下動作を開始するとともに、圧下に伴いスラブとの接触面が下流側圧下面に移り変わるように金型を回動させながら圧下動作の下死点まで金型を圧下することを特徴とする熱間スラブの板幅圧下方法。
[2]金型の回転角度をスラブ進行方向と下流側圧下面のなす角度と同一とし、下流側圧下面がスラブ進行方向と平行になるまで金型を回動させることを特徴とする上記[1]に記載の熱間スラブの板幅圧下方法。
[3]金型の圧下動作開始後、前記金型がスラブ側面の未幅圧下部から接触開始するように圧下パス間の送り量を設定することを特徴とする上記[1]または[2]に記載の熱間スラブの板幅圧下方法である。
[4]熱間スラブを幅方向に挟んで対峙して配置される1対の金型と、これら金型を回動運動させる駆動機構と、これら金型を熱間スラブの板幅方向に圧下する圧下手段とを具備し、前記金型は、熱間スラブ進行方向に対し入側方向に拡開傾斜した上流側圧下面及びこの上流側圧下面と連続し前記進行方向に向けて拡開傾斜した下流側圧下面を有することを特徴とする熱間スラブの板幅圧下装置。
本発明の熱間スラブの板幅圧下方法によると、従来技術と比較して板幅圧下荷重を大幅に低減することが可能である。これにより、板幅圧下パス間の送り量と板幅圧下量を増加させることが可能であり、また、スリップが発生することもなく、大きな生産性の向上効果が期待できる。
以下、本発明の実施形態について図1〜図3を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態を示す図であり、図2に示すようにスラブ進行方向に対して金型1の上流側圧下面2が角度θ、下流側圧下面3が角度φだけ傾いた状態にて圧下上死点位置からスラブ4の板幅圧下を開始し、圧下下死点位置までは金型を上下に移動させるとともに、金型1とスラブ4の接触面がスラブ進行方向の下流側に移り変わるように順回転方向に金型を角度φ(下流側圧下面の傾斜角φ)だけ回転させている。すなわち本実施形態では、金型の回転角度をスラブ進行方向と下流側圧下面のなす角度と同一とし、下流側圧下面がスラブ進行方向と平行になるまで金型1を回動させている。本実施形態では、圧下中のスラブ4と金型1の接触面は、ほぼ下流側圧下面3のみとなり、図3に示すように、圧下下死点での金型1とスラブ4の間に発生しているプレス圧力はAの区間のみとなる。これに対し、図7に示した従来技術では、金型101とスラブ4の接触長は圧下中に漸次増大して圧下下死点にて最大となり、図8に示すごとく、プレス圧力はA+Bの区間にて作用している。図3と図8から明らかなように、本発明による金型回転機構を備えたサイジングプレス方法では、大きな板幅圧下荷重の低減が可能である。
また、下流側圧下面3がスラブの未幅圧下領域から接触を開始する、すなわち前述した幾何学的な関係からスリップが発生しないための条件は、(2)式であらわすことができる。
Figure 2006272427
Lminはスリップが発生しないための限界最小送り量、ΔWは板幅圧下量でありスラブ幅Wと圧下後幅wとの差である。上流側圧下面の傾斜角θ=10°〜25°の条件にて、(2)式の関係を整理した結果を図6に示す。各θの条件にて、ハッチングした領域が幾何学的な関係によりスリップが発生しない条件である。図6から現状の最大板幅圧下量350mm、最大パス間送り量400mmの条件では、上流側圧下面の傾斜角θを25°以上に設定することによりスリップの発生を防止することができ、上流側圧下面の傾斜角θが20°、15°、10°ではスリップの発生を防止できないことがわかる。
逆に、図6より、例えば上流側圧下面の傾斜角θが25°の金型を用いる場合、板幅圧下量250mmの時には圧下パス間の送り量を約270mm以上とすればよく、板幅圧下量450mmが必要な時には約480mm以上の圧下パス間の送り量が必要となることがわかる。
また、製品板幅の変動を生じさせないため、圧下下死点において金型1の下流側圧下面3がスラブ進行方向と平行となるように設定すればよく、このためには図2に示すように、金型下流圧下面3の角度φを金型回転角度と同一としておけばよい。
なお、この実施形態では金型の回動角度φは下流側圧下面のなす傾斜角度φと同一であるが、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。
図10は、本発明による熱間スラブの板幅圧下方法を実現するための金型回動機構の一実施形態を示す説明図である。金型1は、金型受け11との接触面が円弧状となっており、金型受け11とは円筒コロ12を介して接触するように金型回動軸14にて変位を固定され、回動運動のみが可能となっている。また、金型1は油圧シリンダー13と回動軸を介して連結されており、油圧シリンダー13の往復運動により、金型回動軸14を軸とした回動運動を行う。また、金型1の回動範囲は、金型受台15によって上流側圧下面2が拘束されることにより制限される。この時、図10には示していないが、金型1が設置されている金型受け11の板幅圧下運動は、従来のサイジングプレス装置に用いられている偏心運動による圧下動作の他、単純な板幅方向の圧下運動のいずれでもよく、板幅方向の圧下動作間のスラブ進行方向へのスラブ送りはピンチロール(図示せず)によって行えばよい。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。比較条件として、板幅圧下荷重が現状より大幅に増大する条件も含まれているため、通常のスラブ厚み250mmより薄い板厚150mm、板幅1500mm、長さ9000mmの普通鋼スラブを用いた。まず、本スラブを加熱炉にて1250℃まで加熱した後に加熱炉から抽出し、高圧水によるデスケ−リングを経て搬送テーブルにてサイジングプレス装置まで搬送し、板幅方向の圧下を開始した。この際、圧下開始時のスラブの温度は1200℃程度であった。金型形状は図2に示した形態のものを使用したが、上流側圧下面の傾斜角θを20°で一定とし、下流側圧下面の傾斜角φを0°、10°、20°、30°と変更した。この際、金型回転角は下流側圧下面の傾斜角φと同じである。下流側圧下面の傾斜角φが0°の条件では、図7に示した従来のサイジングプレス方法と同じ圧下条件となる。
図4は、本発明における荷重低減効果を示す例であり、板幅圧下量ΔW=350mmの条件において、パス間送り量を400〜800mm、金型回転角φを0〜30°と変更した際の板幅圧下荷重を示す図である。本図では、現状での最大板幅圧下量であるΔW=350mm、パス間送り量L=400mmの条件を基準圧下荷重とし、各条件にて基準圧下荷重からの荷重増減率(%)として表示している。また、Lminは、図6に示した上流側圧下面の傾斜角θ=20°における限界最小送り量である。現状のサイジングプレス方法である金型回転角φ=0°の条件では、パス間送り量にほぼ比例して板幅圧下荷重が増大し、例えば、パス間送り量Lを現在の最大値の2倍である800mmとした場合には、板幅圧下荷重が50%超増大した。これに対し、金型の回転を加えることにより板幅圧下荷重が低減しており、金型回転角φ=20°以上とすることにより、パス間送り量Lを現在の最大値の2倍である800mmとした場合においても、板幅圧下荷重は基準圧下荷重とほぼ同等となった。
また、図5は、板幅圧下量ΔWを現状の最大値である350mm以上とし、本発明による金型回転を付加した場合の板幅圧下荷重の低減効果を検討した結果である。なお、板幅圧下量ΔWを増大させた場合、図6に示したように限界最小送り量Lminも増大することから、本実施例では各板幅圧下量毎の限界最小送り量Lminにて板幅圧下を実施した。図4と同様に、現状での最大板幅圧下量であるΔW=350mm、パス間送り量L=400mmの条件を基準圧下荷重とし、各条件にて基準圧下荷重からの荷重増減率(%)として表示している。概略、金型回転角φを10°増加することにより、板幅圧下量ΔWを25mm程度増加させることが可能となっており、金型回転角φを30°とした場合には、通常のスラブ厚みである250mm程度のスラブを使用したとしても、現状のサイジングプレス装置の耐荷重にて425mmの板幅圧下が可能と推測される。
また、本発明では、スリップを発生させないという観点から限界最小送り量Lmin以上での板幅圧下を基本としている。このことから、潤滑剤を使用しても安定した板幅圧下が可能と考えられ、潤滑剤を使用することにより更なる板幅圧下荷重の低減が可能となる。
本発明の板幅圧下方法の一実施形態を示す説明図。 本発明の実施に供される金型形状の一例を示す説明図。 本発明による熱間スラブの板幅圧下時の金型とスラブ間に作用するプレス圧力の分布を示す模式図。 パス間送り量に対する本発明による板幅圧下荷重の低減効果の実施例を示す図。 板幅圧下量に対する本発明による板幅圧下荷重の低減効果の実施例を示す図。 板幅圧下量に対する限界最小送り量を示す図。 従来のサイジングプレス方法を示す図。 従来のサイジングプレス方法にて金型とスラブ間に作用するプレス圧力の分布を示す模式図。 特許文献2に開示されている従来技術を示す図。 本発明の実施に供される金型回動機構の一例を示す説明図。
符号の説明
1 金型
2 上流側圧下面
3 下流側圧下面
4 スラブ
θ 上流側圧下面の傾斜角
φ 下流側圧下面の傾斜角(本実施態様の金型回転角)

Claims (4)

  1. 熱間スラブの進行方向に対し入側方向に拡開傾斜した上流側圧下面及びこの上流側圧下面と連続し前記進行方向に向けて拡開傾斜した下流側圧下面を有し、熱間スラブを幅方向に挟んで対峙して設けられた1対の金型を用いて熱間スラブを断続的に板幅方向に圧下する熱間スラブの板幅圧下方法であって、
    前記金型を板幅方向に圧下して上流側圧下面及び下流側圧下面によりスラブの圧下動作を開始するとともに、圧下に伴いスラブとの接触面が下流側圧下面に移り変わるように金型を回動させながら圧下動作の下死点まで金型を圧下することを特徴とする熱間スラブの板幅圧下方法。
  2. 金型の回転角度をスラブ進行方向と下流側圧下面のなす角度と同一とし、下流側圧下面がスラブ進行方向と平行になるまで金型を回動させることを特徴とする請求項1に記載の熱間スラブの板幅圧下方法。
  3. 金型の圧下動作開始後、前記金型がスラブ側面の未幅圧下部から接触開始するように圧下パス間の送り量を設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱間スラブの板幅圧下方法。
  4. 熱間スラブを幅方向に挟んで対峙して配置される1対の金型と、これら金型を回動運動させる駆動機構と、これら金型を熱間スラブの板幅方向に圧下する圧下手段とを具備し、前記金型は、熱間スラブ進行方向に対し入側方向に拡開傾斜した上流側圧下面及びこの上流側圧下面と連続し前記進行方向に向けて拡開傾斜した下流側圧下面を有することを特徴とする熱間スラブの板幅圧下装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104438319A (zh) * 2014-10-13 2015-03-25 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 一种提升粗轧节奏的方法

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