JP2659654B2 - 脆性破壊特性と疲労特性に優れた鋼板とその製造方法 - Google Patents

脆性破壊特性と疲労特性に優れた鋼板とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、構造物の安全性を確保
するための鋼板の重要な性能の一つである脆性破壊伝播
停止(アレスト)性能をNi元素等の高価な合金元素の
添加に頼ることなく、飛躍的に向上させる鋼板およびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】脆性破壊伝播停止(アレスト)性能を向
上させる手段として、特開昭59−47323号公報に
記載されているような未再結晶域で十分に圧下する製造
方法、あるいは、積極的に脆性破壊を生じ易い第二相粒
子を分散させて脆性亀裂先端にマイクロクラックを多数
発生せしめ亀裂先端の応力状態を緩和させ、かつマイク
ロクラックと主亀裂間の合体時に生じる延性破壊により
亀裂停止を容易にさせる方法が提案されている。
【0003】しかし、それらの提案は、板厚中心部の組
織を改質し、脆性亀裂伝播停止性能を向上させるもので
あり、板厚表層部の組織で主として決定される落重試験
におけるNDT特性を必ずしも向上させるものではな
い。また、鋼板の板厚が増大すると上記のような板厚中
心部の組織細粒化が達成できないことがあり、とくに板
厚25mm以上の鋼板のアレスト性能向上技術の開発が望
まれている。
【0004】一方、鋼板表層部に細粒組織を有する鋼板
の製造方法が特開昭61−235534号公報に記載さ
れており、表層部を5μm以下の組織と規定している
が、鉄鋼協会:材料とプロセス,6(1990),p.
1796記載のように、3μm以下のフェライト粒でも
−120℃以下で容易に脆性破壊を生じてしまい、細粒
組織を表層部に形成せしめるアレスト性能向上方法には
限界がある。
【0005】また、特願平02−24509号明細書に
は、板厚の1/3までの表層部を冷却・復熱させ、表層
部の組織改善により高アレスト化を達成する技術が開示
されている。しかし、この方法では板厚の1/3にいた
る広い範囲にわたり、冷却復熱を実現させなければなら
ず、外部熱源なしには板厚中心部が加工フェライトが生
成して靭性が劣化してしまう可能性が大きい。また、か
ような製造方法でアレスト性能が向上できるものの、ア
レスト性能向上に必要な組織が明確でなく、効率的にア
レスト性能を向上するために必要な表層組織、およびそ
の必要厚みが不明である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、表層部の組
織改質によりアレスト性能であるKca特性とNDT特
性を向上させるために必要な所要組織と所要厚みを明確
化し、製造コストを大きく上昇させる高価なNi元素等
を添加することなく、アレスト性能の良好な鋼板および
その製造方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたものであり、その要旨は次の通り
である。 (1) 鋼板の表裏層部にそれぞれ板厚の2%以上の範
囲にわたって、同一結晶方位を有する集合組織コロニー
が、5μm以下の平均短軸径を有し、かつ圧延面に平行
な集合組織の(100)面強度が1.5以上有する
ことを特徴とする脆性破壊特性と疲労特性に優れた鋼
板。ただし、 (100)面強度比:対象材の(100)結晶面からの
X線強度と、集合組織 のないランダムな標準試料の(1
00)結晶面からのX線強度との比。 (2) 圧延面に平行な集合組織の(100)面強度
が1.5以上、(111)面強度が1.2以上それ
ぞれ有することを特徴とする前項 (1)記載の脆性破壊特
性と疲労特性に優れた鋼板。ただし、 (111)面強度比:対象材の(111)結晶面からの
X線強度と、集合組織 のないランダムな標準試料の(1
11)結晶面からのX線強度との比。 (3) Ac3 点以上の温度の鋼片もしくは鋼板を、圧
延中途中水冷時の板厚をt0 とした時、表層から少なく
とも板厚方向に0.02×t0 (mm)以上の領域を2℃
/sec以上の冷速でAr1 点以下まで急冷して、その後、
当該表層部がAr3 点以上の温度から圧延を開始もしく
は再開し、(Ac3 −50)℃から(Ac3 )℃の範囲
で圧延を終了し、その後Ac3 点以上に復熱させること
なく、少なくともAr1 点迄を当該表層部を1℃/sec以
上の冷速で冷却し、表層部から少なくとも板厚の2%以
上の範囲にわたって、同一結晶方位を有する集合組織コ
ロニーが、5μm以下の平均短軸径を有し、かつ圧延面
に平行な集合組織の(100)面強度が1.5以上
有することを特徴とする脆性破壊特性と疲労特性に優れ
た鋼板の製造方法。ただし、(100)面強度比は前項
(1)に記載のものと同じ。
【0008】(4) (Ac3 −70)℃から(Ac3
−20)℃の範囲で圧延を終了し、その後Ac3 点以上
に復熱させることなく、少なくともAr1 点迄を当該表
層部を1℃/sec以上の冷速で冷却し、表層部から少なく
とも板厚の2%以上の範囲にわたって、同一結晶方位を
有する集合組織コロニーが、5μm以下の平均短軸径を
有し、かつ圧延面に平行な集合組織の(100)面強度
が1.5以上、(111)面強度が1.3以上
れぞれ有することを特徴とする前項 (3)記載の脆性破壊
特性と疲労特性に優れた鋼板の製造方法。ただし、(1
00)面強度比と(111)面強度比は前項 (1)及び
(2)に記載のものと同じ。 (5) 圧延終了後Ac3 点以上に復熱させることな
く、冷却速度が5℃/sec以上で加速冷却して表層部から
少なくとも板厚の2%以上の範囲にわたって、同一結晶
方位を有する集合組織コロニーが、5μm以下の平均短
軸径を有し、かつ圧延面に平行な集合組織の(100)
面強度が1.5以上、(111)面強度が1.3以
それぞれ有することを特徴とする前項 (3)又は (4)
記載の脆性破壊特性と疲労特性に優れた鋼板の製造方
法。ただし、(100)面強度比と(111)面強度比
は前項 (1)及び (2)に記載のものと同じ。
【0009】本発明において、対象とする構造用鋼は、
通常の構造用鋼が所要の材質を得るために、従来から当
業分野での活用で確認されている作用・効果の関係を基
に定めている添加元素の種類と量を同様に使用して同等
の作用と効果が得られる。従ってこれ等の元素を含む鋼
を本発明は対象鋼とするものである。
【0010】これ等の各成分元素とその添加理由と量は
以下の通りである。Cは鋼の強度を向上する有効な成分
として0.02%以上添加するものであるが、0.20
%を超える過剰な含有量では、2相域圧延時の変形抵抗
を増して圧延を困難にするばかりか、溶接部に島状マル
テンサイトを析出し、鋼の靭性を著しく劣化させるの
で、0.02%〜0.20%に規制する。
【0011】Siは溶鋼の脱酸元素として必要であり、
強度増加元素として有用であるが、1.0%を超えると
鋼の加工性が低下し、溶接部の靭性が劣化し、0.01
%未満では脱酸効果が不十分なため、添加量を0.01
〜1.0%に規制する。
【0012】Mnは鋼材の強度を向上する成分として
0.3%以上の添加が必要であるが、Mnの添加は変態
温度を下げるので、過剰の添加は2相域圧延温度を下げ
すぎ変形抵抗が上昇するので2.0%を上限とする。
【0013】AlおよびNはAl窒化物による鋼の微細
化の他、圧延過程での固溶、析出による鋼の結晶方位の
整合および再結晶のために添加するが、添加量が少ない
時は効果がなく、過剰の添加は鋼の靭性を劣化させるの
で、Alは0.001〜0.20%に、Nは0.020
%以下とする。
【0014】PおよびSは、母材の靭性確保のため、そ
れぞれ0.01%以下、0.01%以下とする。以上
が、本発明の対象とする鋼の基本成分であるが、母材強
度の上昇或いは、継手靭性の向上の目的のため、要求さ
れる性質に応じて、Ni,Cr,Mo,Cu,W,P,
Co,V,Nb,Ti,Zr,Ta,Hf,希土類元
素,Y,Ca,Mg,Te,Se,Bの1種類以上が使
用できる。
【0015】なお、同一結晶方位を有する集合組織コロ
ニーは、テンパーカラー法(酸化皮膜の厚みが結晶方位
に依存するという原理を利用した結晶方位の配列性簡易
判別法)を用いて、同じ色調を示す同一結晶方位の結晶
粒の集合体(コロニー)を現出することにより、特定す
ることができる。
【0016】
【作用】集合組織の発達した鋼板のセパレーションは板
厚方向で割れを生じるために、亀裂や切り欠き先端の応
力集中度の低下が期待でき、鋼材の脆性破壊に対して有
利である。
【0017】このセパレーションは(100)面と(1
11)面の集合組織が発達している組織において、応力
が負荷されると、それに応じた歪(変位)が結晶方位に
より異なるため、(100)集合組織と(111)集合
組織の界面で、ずれが生じ、亀裂の芽が発生した結果形
成されることが知られている。しかし、実際に脆性破壊
の問題となる低温域での亀裂発生や脆性亀裂伝播におい
ては、セパレーションが殆ど観察されない。
【0018】そこで発明者らは、この現象をさらに詳細
に解明し、−165℃程度の低温や歪速度が大きい脆性
破壊伝播において、亀裂先端の応力状態を緩和させうる
板面に平行なマイクロクラックの生成方法を見いだした
のである。
【0019】図1に集合組織のコロニーサイズと板面に
平行なマイクロクラックの生成温度との関係を(10
0)面、(111)面の集合組織強度比別に示す。疲労
予亀裂を導入したCTOD試験を実施し、破面を走査型
電子顕微鏡で拡大して観察した際、破面上に微小なサブ
・クラックが観察される。これをマイクロクラック(M
C)と定義し、そのMCが観察される下限温度をMC生
成温度として示した。(100)強度1.1、(11
1)強度0.9についてはマイクロクラックは発生しな
っかった。
【0020】又、集合組織のコロニー短径軸と−196
℃でのKc値(kgf/mm1.5 )との関係を図2に示す。
【0021】これまでセパレーションの発生の有無は、
集合組織の発達レベルで理解されてきたが、本発明であ
るマイクロクラックの活性温度域、歪速度域を広げるた
めには、集合組織のコロニーサイズ(短軸径)を限定す
る必要がある。
【0022】従って本発明では、集合組織コロニーが5
μm以下の平均短軸径を有し、かつ圧延面に平行な集合
組織の(100)面強度が1.5以上有するものと
する。
【0023】更に本発明では圧延面に平行な集合組織の
(100)面強度が1.5以上、(111)面強度
が1.2以上それぞれ有するとき、脆性破壊特性と疲
労特性は極めて向上する。
【0024】本発明の組織を実現するためには、圧延中
に鋼板表面を2℃/sec以上の冷却速度で冷却し、Ar1
点以下とすることで一旦フェライト(ベーナイト)変態
させてしまい、表層部急冷によっても殆ど温度の低下し
ない板厚中心部の顕熱を利用して、表層部のフェライト
(ベーナイト)組織を炭化物を粗大化させない程度に速
い昇温速度で復熱させながら更に圧延を行う。
【0025】圧延終了後、空冷させた組織を観察したと
ころ、フェライト粒に粗大化しているものがあった。そ
こで、圧延後フェライト変態が完全に終了するAr1
まで冷速を変えて実験を実施したところ、1℃/sec以上
の冷却速度が当該表層部で確保できればフェライト粒の
粗大化を抑制し、目的の所要組織を実現できることが確
認された。
【0026】この組織は(Ac3 −70)℃から(Ac
3 −20)℃の温度範囲で圧延を終了しているため集合
組織を有しており、表層部に集合組織を有する5μm以
下の短軸径を有する超細粒組織が形成された。しかも圧
延面に平行な集合組織の(100)面強度が1.5以
上、(111)面強度が1.3以上それぞれ有して
いる。
【0027】圧延中の水冷条件等を変化させて、その表
層改質組織の厚みを変化させた鋼板のKca性能を調査
した結果、表層改質組織の厚み増大によってKca特性
が向上し、鋼板に要求されるKca性能に応じて必要な
表層改質組織の厚みが存在することが知見された。更に
緻密な集合組織により板厚方向へ伝播する表面疲労亀裂
の伝播を遅延させることができ、疲労特性も向上した。
【0028】
【実施例】実施例の供試鋼の成分を表1に、製造条件お
よび得られた材質を表2に比較例と共に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】本発明例の試験番号1〜12および比較例
の試験番号13〜16,21,22,24は、粗圧延後
に冷却を適用したものであるが、比較例の試験番号1
4,21,22は冷却速度が遅かったため、鋼板全体の
温度が低下し、冷却後の圧延が昇温加工とはならなかっ
た。また、比較例の試験番号24は、冷却後経過時間が
長すぎて冷却後の圧延の所要条件を満たすことができな
かった。そのため、比較例である試験番号14,21,
22,24の表層部の組織は細粒化しなかった。これら
の比較例の材質は、板厚全体が2相域圧延となってしま
い、母材靭性であるvTrsも劣化し、NDT特性、ア
レスト特性ともに劣化した。また、比較例13,16は
所定の冷却・圧延を実施しているものの、圧延終了後空
冷したため、集合組織コロニー短軸径が5μm以下にな
らず、比較例15は圧延後の復熱過程でAc3 以上に復
熱したので部分的に粒成長を生じ、所定の組織が得られ
なかった。また比較例17〜20,23は圧延中所定の
冷却をしなかったものである。
【0034】したがって、これらの比較例である試験番
号13〜20,23はアレスト性能としてKca=60
0kgf/mm1.5 を示す温度、NDT特性共に−70℃には
達しなかった。
【0035】これに対し、本発明例の試験番号1〜12
の材質は、表2に示す通り、所要の製造条件を満足し、
目標の強度・靭性を満足すると共に、本発明の狙いであ
るNDT温度が−70℃以下を示し、アレスト性能であ
るKca=600kgf/mm1.5を示す温度も十分な特性で
あった。
【0036】
【発明の効果】本発明は、粗圧延後、表層部のみ冷却し
てAr1 点以下とした後板厚内部の顕熱により復熱しな
がら圧延を実施すれば、NDT特性を劣化させる表層部
の脆化組織を生成させることなく、板厚中心部に十分な
未再結晶域圧延を実施したため、アレスト性能であるN
DT特性とKca特性を両立することを可能とするもの
で、当業分野はもちろん、関連分野にもたらす効果が大
きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】集合組織コロニー短軸径とMC生成温度との関
係を示す図表である。
【図2】集合組織コロニー短軸径と−196℃における
脆性破壊発生靭性であるKc値との関係を示す図表であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 宏 大分市大字西ノ洲1番地 新日本製鐵株 式会社 大分製鐵所内 (56)参考文献 特開 平3−2322(JP,A) 特開 昭61−235534(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板の表裏層部にそれぞれ板厚の2%以
    上の範囲にわたって、同一結晶方位を有する集合組織コ
    ロニーが、5μm以下の平均短軸径を有し、かつ圧延面
    に平行な集合組織の(100)面強度が1.5以上
    有することを特徴とする脆性破壊特性と疲労特性に優れ
    た鋼板。ただし、 (100)面強度比:対象材の(100)結晶面からの
    X線強度と、集合組織 のないランダムな標準試料の(1
    00)結晶面からのX線強度との比。
  2. 【請求項2】 圧延面に平行な集合組織の(100)面
    強度が1.5以上、(111)面強度が1.2以上
    それぞれ有することを特徴とする請求項1記載の脆性
    破壊特性と疲労特性に優れた鋼板。ただし、 (111)面強度比:対象材の(111)結晶面からの
    X線強度と、集合組織 のないランダムな標準試料の(1
    11)結晶面からのX線強度との比。
  3. 【請求項3】 Ac3 点以上の温度の鋼片もしくは鋼板
    を、圧延中途中水冷時の板厚をt0 とした時、表層から
    少なくとも板厚方向に0.02×t0 (mm)以上の領域
    を2℃/sec以上の冷速でAr1 点以下まで急冷して、そ
    の後、当該表層部がAr3 点以上の温度から圧延を開始
    もしくは再開し、(Ac3 −50)℃から(Ac3 )℃
    の範囲で圧延を終了し、その後Ac3 点以上に復熱させ
    ることなく、少なくともAr1 点迄を当該表層部を1℃
    /sec以上の冷速で冷却し、表層部から少なくとも板厚の
    2%以上の範囲にわたって、同一結晶方位を有する集合
    組織コロニーが、5μm以下の平均短軸径を有し、かつ
    圧延面に平行な集合組織の(100)面強度が1.5
    以上有することを特徴とする脆性破壊特性と疲労特性
    に優れた鋼板の製造方法。ただし、 (100)面強度比:対象材の(100)結晶面からの
    X線強度と、集合組織 のないランダムな標準試料の(1
    00)結晶面からのX線強度との比。
  4. 【請求項4】 (Ac3 −70)℃から(Ac3 −2
    0)℃の範囲で圧延を終了し、その後Ac3 点以上に復
    熱させることなく、少なくともAr1 点迄を当該表層部
    を1℃/sec以上の冷速で冷却し、表層部から少なくとも
    板厚の2%以上の範囲にわたって、同一結晶方位を有す
    る集合組織コロニーが、5μm以下の平均短軸径を有
    し、かつ圧延面に平行な集合組織の(100)面強度
    が1.5以上、(111)面強度が1.3以上それ
    ぞれ有することを特徴とする請求項3記載の脆性破壊特
    性と疲労特性に優れた鋼板の製造方法。ただし、 (111)面強度比:対象材の(111)結晶面からの
    X線強度と、集合組織 のないランダムな標準試料の(1
    11)結晶面からのX線強度との比。
  5. 【請求項5】 圧延終了後Ac3 点以上に復熱させるこ
    となく、冷却速度が5℃/sec以上で加速冷却して表層部
    から少なくとも板厚の2%以上の範囲にわたって、同一
    結晶方位を有する集合組織コロニーが、5μm以下の平
    均短軸径を有し、かつ圧延面に平行な集合組織の(10
    0)面強度が1.5以上、(111)面強度が1.
    3以上それぞれ有することを特徴とする請求項3又は
    4記載の脆性破壊特性と疲労特性に優れた鋼板の製造方
    法。
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