JPH075967B2 - 脆性亀裂伝播停止特性の優れた鋼板の製造方法 - Google Patents
脆性亀裂伝播停止特性の優れた鋼板の製造方法Info
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- JPH075967B2 JPH075967B2 JP2024509A JP2450990A JPH075967B2 JP H075967 B2 JPH075967 B2 JP H075967B2 JP 2024509 A JP2024509 A JP 2024509A JP 2450990 A JP2450990 A JP 2450990A JP H075967 B2 JPH075967 B2 JP H075967B2
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は優れた脆性亀裂伝播停止特性を有する構造用鋼
板の製造方法に関するものである。
板の製造方法に関するものである。
<従来の技術> 鋼板に発生する脆性亀裂は、主亀裂が先行亀裂に連結し
て伝播する。
て伝播する。
この連結は結晶粒界のテアリングと呼ばれる延性破壊で
形成されるが、その時テアリングの延性破壊により亀裂
伝播エネルギーが吸収される。
形成されるが、その時テアリングの延性破壊により亀裂
伝播エネルギーが吸収される。
この級収能は、結晶粒径の微細化により上記延性破壊の
機会が増えて高まり、亀裂の減速効果が向上し、上記脆
性亀裂伝播停止特性を向上する。
機会が増えて高まり、亀裂の減速効果が向上し、上記脆
性亀裂伝播停止特性を向上する。
実際に脆性亀裂伝播停止特性の向上に大きく寄与するの
は、脆性亀裂伝播時に鋼板表層部に発生するシアリップ
と稱する塑性変形であり、このシアリップも結晶粒の微
細化で伝播する脆性亀裂が有する伝播エネルギーの吸収
能が増大する。
は、脆性亀裂伝播時に鋼板表層部に発生するシアリップ
と稱する塑性変形であり、このシアリップも結晶粒の微
細化で伝播する脆性亀裂が有する伝播エネルギーの吸収
能が増大する。
そこで効果的な結晶粒の微細化の試みが種々行われてい
る。
る。
これを実現するため、例えば特開昭61−235534号公報
は、第1図(a)及び(d)に示す如く、温度がAc3点
以上の鋳片鋳片表面から中心部へ板厚の1/8程度の表層
部をAr3点以下に冷却して該鋳片の表層部を中心部に温
度差をつけた儘圧延を開始し、該圧延中又は圧延後に該
鋳片厚の全域をAc3点以上に復熱し、ESSO試験による−2
0℃における脆性亀裂伝播停止特性Kcaが460〜960kg・mm
-3/2程度の優れた厚鋼板を製造する方法を提案してい
る。
は、第1図(a)及び(d)に示す如く、温度がAc3点
以上の鋳片鋳片表面から中心部へ板厚の1/8程度の表層
部をAr3点以下に冷却して該鋳片の表層部を中心部に温
度差をつけた儘圧延を開始し、該圧延中又は圧延後に該
鋳片厚の全域をAc3点以上に復熱し、ESSO試験による−2
0℃における脆性亀裂伝播停止特性Kcaが460〜960kg・mm
-3/2程度の優れた厚鋼板を製造する方法を提案してい
る。
しかし前記特開昭61−235534号公報の提案は、鋳片全域
をAc3点以上に復熱させるので復熱時間が長くなって生
産性が低下すると共に、Ar3点以下に冷却される範囲が
少なく、従ってオーステナイトからフェライトへの逆変
態及び再結晶が利用できる領域が狭く、結晶粒の微細
化、組織の微細化が不十分となり、シアリップ効果が充
分発揮されず、これ等が実用上の妨げとなっている。
をAc3点以上に復熱させるので復熱時間が長くなって生
産性が低下すると共に、Ar3点以下に冷却される範囲が
少なく、従ってオーステナイトからフェライトへの逆変
態及び再結晶が利用できる領域が狭く、結晶粒の微細
化、組織の微細化が不十分となり、シアリップ効果が充
分発揮されず、これ等が実用上の妨げとなっている。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は上記した従来技術の問題点を解消すると共に、
脆性亀裂伝播停止特性が更に優れ、且つ板厚中心迄優れ
た靱性を有する構造用厚鋼板を生産性良く、経済的に製
造する方法を提供する事を課題とするものである。
脆性亀裂伝播停止特性が更に優れ、且つ板厚中心迄優れ
た靱性を有する構造用厚鋼板を生産性良く、経済的に製
造する方法を提供する事を課題とするものである。
<課題を解決するための手段> 本発明は上記課題を達成するため、 (1)重量%で、 C:0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N:0.001〜0.01% その他Fe及び不可避的成分からなる構造用圧延鋼を連続
鋳造して得た鋳片Ac3点以上の温度から冷却速度2℃/se
c以上で水冷を開始し、該鋳片表裏面から厚みの1/3迄の
表層部をAr3点以下に冷却して該水冷を中止し、該鋳片
の復熱が終了する迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧
延終了後該鋳片の表裏面から厚みの1/3迄をAc3点未満に
復熱すると共に該鋳片の表裏面から厚みの1/3以上をAc3
点以上に復熱する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性
の優れた鋼板の製造方法を第1の手段とし、 (2)重量%で、 C:0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N:0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B:≦0.0015% V:≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片を、Ac3
点以上の温度から冷却速度2℃/sec以上で水冷を開始
し、該鋳片の表裏面から厚みの1/3迄の表層部を冷却し
てAr3点以下で該水冷を中止し、該鋳片の復熱が終了す
る迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後、該鋳
片の表裏面から厚みの1/3迄をAc3点未満に復熱すると共
に該鋳片の表裏面から厚みの1/3以上をAc3点以上に復熱
する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性の優れた鋼板
の製造方法を第2の手段とし、 (3)重量%で、 C:0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N:0.001〜0.01% その他Fe及び不可避的成分からなる構造用圧延鋼を連続
鋳造して得た鋳片をAc3点以上の温度から冷却速度2℃/
sec以上で水冷を開始し、該鋳片表裏面から厚みの1/3迄
の表層部をAr3点以下に冷却して該水冷を中止し、該鋳
片の復熱が終了する迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上
圧延終了後該鋳片の表裏面から1/4迄をAc3点未満に復熱
すると共に該鋳片の表裏面から1/4以上をAc3点以上に復
熱する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性の優れた鋼
板の製造方法を第3の手段とし、 (4)重量%で、 C:0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al≦0.1 % N:0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B:≦0.0015% V:≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片を、Ac3
点以上の温度から冷却速度2℃/sec以上で水冷を開始
し、該鋳片の表裏面から厚みの1/3迄の表層部を冷却し
てAr3点以下で該水冷を中止し、該鋳片の復熱が終了す
る迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後、該鋳
片の表裏面から1/4迄をAc3点未満に復熱すると共に該鋳
片の表裏面から1/4以上をA3点以上に復熱する事を特徴
とする脆性亀裂伝播停止特性の優れた鋼板の製造方法を
第4の手段とし、 (5)上記第1,2,3,4の手段に記載の復熱終了後の鋼板
を40℃/秒以下の冷却速度で650℃以下迄冷却する事を
第5〜8の手段とするものである。
鋳造して得た鋳片Ac3点以上の温度から冷却速度2℃/se
c以上で水冷を開始し、該鋳片表裏面から厚みの1/3迄の
表層部をAr3点以下に冷却して該水冷を中止し、該鋳片
の復熱が終了する迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧
延終了後該鋳片の表裏面から厚みの1/3迄をAc3点未満に
復熱すると共に該鋳片の表裏面から厚みの1/3以上をAc3
点以上に復熱する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性
の優れた鋼板の製造方法を第1の手段とし、 (2)重量%で、 C:0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N:0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B:≦0.0015% V:≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片を、Ac3
点以上の温度から冷却速度2℃/sec以上で水冷を開始
し、該鋳片の表裏面から厚みの1/3迄の表層部を冷却し
てAr3点以下で該水冷を中止し、該鋳片の復熱が終了す
る迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後、該鋳
片の表裏面から厚みの1/3迄をAc3点未満に復熱すると共
に該鋳片の表裏面から厚みの1/3以上をAc3点以上に復熱
する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性の優れた鋼板
の製造方法を第2の手段とし、 (3)重量%で、 C:0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N:0.001〜0.01% その他Fe及び不可避的成分からなる構造用圧延鋼を連続
鋳造して得た鋳片をAc3点以上の温度から冷却速度2℃/
sec以上で水冷を開始し、該鋳片表裏面から厚みの1/3迄
の表層部をAr3点以下に冷却して該水冷を中止し、該鋳
片の復熱が終了する迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上
圧延終了後該鋳片の表裏面から1/4迄をAc3点未満に復熱
すると共に該鋳片の表裏面から1/4以上をAc3点以上に復
熱する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性の優れた鋼
板の製造方法を第3の手段とし、 (4)重量%で、 C:0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al≦0.1 % N:0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B:≦0.0015% V:≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片を、Ac3
点以上の温度から冷却速度2℃/sec以上で水冷を開始
し、該鋳片の表裏面から厚みの1/3迄の表層部を冷却し
てAr3点以下で該水冷を中止し、該鋳片の復熱が終了す
る迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後、該鋳
片の表裏面から1/4迄をAc3点未満に復熱すると共に該鋳
片の表裏面から1/4以上をA3点以上に復熱する事を特徴
とする脆性亀裂伝播停止特性の優れた鋼板の製造方法を
第4の手段とし、 (5)上記第1,2,3,4の手段に記載の復熱終了後の鋼板
を40℃/秒以下の冷却速度で650℃以下迄冷却する事を
第5〜8の手段とするものである。
以下に上記した成分限定理由を説明する。
Cは鋼材の強化成分として添加し、溶接部の靱性劣化の
防止から上限を定めている。
防止から上限を定めている。
Siは脱酸と強度維持を目的に添加し、溶接性の劣化防止
から上限を定めている。
から上限を定めている。
Mnは低温靱性の向上を目的に添加し、溶接割れの防止か
ら上限を定めている。
ら上限を定めている。
NはAlと共に窒化物の生成による結晶粒の微細化を目的
として添加し、溶接部の靱性劣化の防止から上限を定め
ている。
として添加し、溶接部の靱性劣化の防止から上限を定め
ている。
Cr,Ni,MoB,Cuは何れも焼入れ性を向上し、効果的な強度
上昇を目的として添加し、低温変態生成物の生成を抑制
し、フェライト面積率の減少を防止するため上限を定め
ている。
上昇を目的として添加し、低温変態生成物の生成を抑制
し、フェライト面積率の減少を防止するため上限を定め
ている。
Ti,Nbは結晶粒の微細化を目的として添加し、溶接部の
靱性圧下の防止から上限を定めている。
靱性圧下の防止から上限を定めている。
Vは析出強化を目的に添加し、経済性から上限を定めて
いる。
いる。
又本発明が対象とする構造用圧延鋼鋳片は、連続鋳造の
儘の高温の鋼片、及び一旦冷却後再加熱した鋼片、更に
は連続鋳造の儘の形状の鋼片、及び連続鋳造後形状調整
圧延等の圧延を行った鋼片等を指す。
儘の高温の鋼片、及び一旦冷却後再加熱した鋼片、更に
は連続鋳造の儘の形状の鋼片、及び連続鋳造後形状調整
圧延等の圧延を行った鋼片等を指す。
又本発明における水冷は、連続鋳造で通常使用されてい
る冷却速度2℃/秒以上の水冷手段を使用して充分に行
える。
る冷却速度2℃/秒以上の水冷手段を使用して充分に行
える。
<作用> 本発明者等は上記課題を達成するため、 重量%で、 C:0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N:0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B:≦0.0015% V:≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片を用いて
種々の実験検討を繰り返した。
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片を用いて
種々の実験検討を繰り返した。
その結果厚み50m以下の鋼板は、第1図(a)(b)に
示す如く、該鋳片の厚み方向に該鋳片の表裏面から厚み
の1/3(以下1/3tと記す)程度迄を冷却速度2℃/秒以
上でAr3点以下迄冷却し、該鋳片の表層部と中心部に温
度差をつけた儘仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後、
該鋳片の表裏面から1/3t程度の表層部Ac3点未満に、該
鋳片の表裏面から1/3t以上をAc3点以上に復熱すると該
圧延が昇温過程内の圧延のため、未再結晶域でありなが
らフェライトが充分に再結晶して結晶粒が微細化する事
を知得し、厚み50mm超の鋼板は、第1図(a)(c)に
示す如く、該鋳片の表裏面から厚みの1/4(以下1/4tと
記す)程度以上をAc3点以上に復熱すると、1/4t未満の
部分は上記と同様の再結晶により微細化し、1/4t程度以
上の部分はフェライトからオーステナイトへの逆変態で
結晶粒が微細化する事を知得した。
示す如く、該鋳片の厚み方向に該鋳片の表裏面から厚み
の1/3(以下1/3tと記す)程度迄を冷却速度2℃/秒以
上でAr3点以下迄冷却し、該鋳片の表層部と中心部に温
度差をつけた儘仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後、
該鋳片の表裏面から1/3t程度の表層部Ac3点未満に、該
鋳片の表裏面から1/3t以上をAc3点以上に復熱すると該
圧延が昇温過程内の圧延のため、未再結晶域でありなが
らフェライトが充分に再結晶して結晶粒が微細化する事
を知得し、厚み50mm超の鋼板は、第1図(a)(c)に
示す如く、該鋳片の表裏面から厚みの1/4(以下1/4tと
記す)程度以上をAc3点以上に復熱すると、1/4t未満の
部分は上記と同様の再結晶により微細化し、1/4t程度以
上の部分はフェライトからオーステナイトへの逆変態で
結晶粒が微細化する事を知得した。
これ等の知見により、上記方法によると鋼板厚みに影響
される事なく鋼板全体に及び広範囲な領域で微細な組織
を短時間の中に的確に生成出来る事を見出した。
される事なく鋼板全体に及び広範囲な領域で微細な組織
を短時間の中に的確に生成出来る事を見出した。
又、この時、TiとNbを含まない鋼板は、5μm以下の結
晶粒径のフェライトが表層部の50%以上の面積率に達
し、TiとNbを含む鋼板は3μm以下の結晶粒径のフェラ
イトが表層部の面積率50%以上に達し、共にkca(−7
0)≧600が極めて安定した脆性亀裂伝播停止特性を発揮
する事を見出した。
晶粒径のフェライトが表層部の50%以上の面積率に達
し、TiとNbを含む鋼板は3μm以下の結晶粒径のフェラ
イトが表層部の面積率50%以上に達し、共にkca(−7
0)≧600が極めて安定した脆性亀裂伝播停止特性を発揮
する事を見出した。
又これ等の鋼板は、40℃/秒以下の冷却速度で650℃以
下迄強制冷却すると、母材強度と靱性が向上する事を見
出した。
下迄強制冷却すると、母材強度と靱性が向上する事を見
出した。
本発明は上記知見を基になされたものである。
<実施例> 1.供試鋼 :表1に示す。
2.圧延条件 :表2に示す。
3.冷却条件 :表2に示す。
4.冷却停止条件:表2に示す。
5.復熱条件 :表2に示す。
6.熱燗後の制御冷却条件:表2に示す。
7.粒度別面積率とKca :表3に示す。
本発明例の鋼番1,3〜7,9〜11,13〜17,19〜21,24,25,27
〜29は、Kca(−70℃)≧600を示した。これに対し比較
例の鋼番2,8,12,18,22,23,26は、Kca(−70℃)≦300し
か得られなかった。
〜29は、Kca(−70℃)≧600を示した。これに対し比較
例の鋼番2,8,12,18,22,23,26は、Kca(−70℃)≦300し
か得られなかった。
<発明の効果> 本発明は、未細結晶域での昇温下圧延による再結晶と逆
変態の組み合わせにより、鋼板の厚み方向全域に及んで
微細な組織を形成し、シアリップを効果的に作用させる
ので、優れた脆性亀裂伝播停止特性Kca(−70)≧600を
発揮する鋼板の製造の経済性、生産性を格段に向上した
もので、この種分野にもたらす効果は極めて大きい。
変態の組み合わせにより、鋼板の厚み方向全域に及んで
微細な組織を形成し、シアリップを効果的に作用させる
ので、優れた脆性亀裂伝播停止特性Kca(−70)≧600を
発揮する鋼板の製造の経済性、生産性を格段に向上した
もので、この種分野にもたらす効果は極めて大きい。
第1図(a)は、本発明が規制する鋳片及び鋼板の厚み
方向の位置を示す。 (b)は、請求項1,2,5の本発明例における上記位置と
水冷・復熱温度の関係を示し、(c)は、請求項3,4,5
の本発明例における上記位置と水冷・復熱温度の関係を
示す。 (d)は、従来例(特開昭61−235534号公報例)におけ
る上記位置と水冷・復熱温度の関係を示す。
方向の位置を示す。 (b)は、請求項1,2,5の本発明例における上記位置と
水冷・復熱温度の関係を示し、(c)は、請求項3,4,5
の本発明例における上記位置と水冷・復熱温度の関係を
示す。 (d)は、従来例(特開昭61−235534号公報例)におけ
る上記位置と水冷・復熱温度の関係を示す。
Claims (5)
- 【請求項1】重量%で、 C:0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N:0.001〜0.01% その他Fe及び不可避的成分からなる構造用圧延鋼を連続
鋳造して得た鋳片をAc3点以上の温度から冷却速度2℃/
sec以上で水冷を開始し、該鋳片表裏面から厚みの1/3迄
の表層部をAr3点以下に冷却して該水冷を中止し、該鋳
片の復熱が終了する迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上
圧延終了後該鋳片の表裏面から厚みの1/3迄をAc3点未満
に復熱すると共に該鋳片の表裏面から厚みの1/3以上をA
c3点以上に復熱する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特
性の優れた鋼板の製造方法。 - 【請求項2】重量%で、 C:0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N:0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B:≦0.0015% V:≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片を、Ac3
点以上の温度から冷却速度2℃/sec以上で水冷を開始
し、該鋳片の表裏面から厚みの1/3迄の表層部を冷却し
てAr3点以下で該水冷を中止し、該鋳片の復熱が終了す
る迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後、該鋳
片の表裏面から厚みの1/3迄をAc3点未満に復熱すると共
に該鋳片の表裏面から厚みの1/3以上をAc3点以上に復熱
する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性の優れた鋼板
の製造方法。 - 【請求項3】重量%で、 C:0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N:0.001〜0.01% その他Fe及び不可避的成分からなる構造用圧延鋼を連続
鋳造して得た鋳片をAc3点以上の温度から冷却速度2℃/
sec以上で水冷を開始し、該鋳片表裏面から厚みの1/3迄
の表層部をAr3点以下に冷却して該水冷を中止し、該鋳
片の復熱が終了する迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上
圧延終了後該鋳片の表裏面から1/4迄をAc3点未満に復熱
すると共に該鋳片の表裏面から1/4以上をAc3点以上に復
熱する事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性の優れた鋼
板の製造方法。 - 【請求項4】重量%で、 C:0.01〜0.30 % Si:≦0.5 % Mn:≦2.0 % Al:≦0.1 % N:0.001〜0.01% 更に、 Cr:≦0.5 % Ti:≦0.1 % Ni:≦1.0 % Nb:≦0.05 % Mo:≦0.5 % B:≦0.0015% V:≦0.1 % Cu:≦0.9 % の1種又は2種以上を含み、その他Fe及び不可避的成分
からなる構造用圧延鋼を連続鋳造して得た鋳片を、Ac3
点以上の温度から冷却速度2℃/sec以上で水冷を開始
し、該鋳片の表裏面から厚みの1/3迄の表層部を冷却し
てAr3点以下で該水冷を中止し、該鋳片の復熱が終了す
る迄の間に仕上圧延を開始し、該仕上圧延終了後、該鋳
片の表裏面から1/4迄をAc3点未満に復熱すると共に該鋳
片の表裏面から1/4以上をAc3点以上に復熱する事を特徴
とする脆性亀裂伝播停止特性の優れた鋼板の製造方法。 - 【請求項5】上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の
復熱終了後の鋼板を40℃/秒以下の冷却速度で650℃以
下迄冷却をする事を特徴とする脆性亀裂伝播停止特性の
優れた鋼板の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1-27060 | 1989-02-06 | ||
JP2706089 | 1989-02-06 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH032322A JPH032322A (ja) | 1991-01-08 |
JPH075967B2 true JPH075967B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=12210525
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2024509A Expired - Fee Related JPH075967B2 (ja) | 1989-02-06 | 1990-02-05 | 脆性亀裂伝播停止特性の優れた鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH075967B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
JPH07100814B2 (ja) * | 1990-09-28 | 1995-11-01 | 新日本製鐵株式会社 | 脆性亀裂伝播停止特性と低温靭性の優れた鋼板の製造方法 |
JP2807592B2 (ja) * | 1992-03-25 | 1998-10-08 | 新日本製鐵株式会社 | 耐脆性破壊特性の良好な構造用鋼板の製造方法 |
JP2659654B2 (ja) * | 1992-07-29 | 1997-09-30 | 新日本製鐵株式会社 | 脆性破壊特性と疲労特性に優れた鋼板とその製造方法 |
-
1990
- 1990-02-05 JP JP2024509A patent/JPH075967B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH032322A (ja) | 1991-01-08 |
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