JP2659373B2 - 高温ボルト用素材の製造方法 - Google Patents
高温ボルト用素材の製造方法Info
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- JP2659373B2 JP2659373B2 JP62181324A JP18132487A JP2659373B2 JP 2659373 B2 JP2659373 B2 JP 2659373B2 JP 62181324 A JP62181324 A JP 62181324A JP 18132487 A JP18132487 A JP 18132487A JP 2659373 B2 JP2659373 B2 JP 2659373B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D6/00—Heat treatment of ferrous alloys
- C21D6/004—Heat treatment of ferrous alloys containing Cr and Ni
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/06—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of rods or wires
- C21D8/065—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of rods or wires of ferrous alloys
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高温で用いられるボルト用の素材の製造方法
に関するものである。
に関するものである。
高温で使用されるボルトに要求される最も重要な性質
として、リラクゼーション(応力緩和)特性がある。リ
ラクゼーションとは全ひずみ一定の条件下で負荷された
部材の応力が時間の経過とともに減少してゆく現象であ
る。したがって、ボルト用素材にはリラクゼーション特
性のすぐれた材料が必要とされる。
として、リラクゼーション(応力緩和)特性がある。リ
ラクゼーションとは全ひずみ一定の条件下で負荷された
部材の応力が時間の経過とともに減少してゆく現象であ
る。したがって、ボルト用素材にはリラクゼーション特
性のすぐれた材料が必要とされる。
600℃付近の高温で使用されるボルト用の素材として
は、A286(JIS SUH660)の名で知られる合金や特開昭6
0−221556号に記載の合金等の、析出強化型オーステナ
イト合金が用いられている。これらの合金からなるボル
ト用素材は、通常熱間圧延または冷間引抜等により製造
されるが、リラクゼーション特性と製造条件との関係は
従来明らかではなかった。
は、A286(JIS SUH660)の名で知られる合金や特開昭6
0−221556号に記載の合金等の、析出強化型オーステナ
イト合金が用いられている。これらの合金からなるボル
ト用素材は、通常熱間圧延または冷間引抜等により製造
されるが、リラクゼーション特性と製造条件との関係は
従来明らかではなかった。
〔発明が解決しようとする問題点〕 リラクゼーション特性を向上させるために、例えば材
料の化学成分を変えることが考えられるが、この場合、
通常は合金元素量が多くなり、価格あるいは製造性の面
で好ましくない。
料の化学成分を変えることが考えられるが、この場合、
通常は合金元素量が多くなり、価格あるいは製造性の面
で好ましくない。
本発明の目的は、製造方法を制御することにより、リ
ラクゼーション特性の優れた高温ボルト用素材を提供す
ることである。
ラクゼーション特性の優れた高温ボルト用素材を提供す
ることである。
本発明者らは、高温ボルト用素材のリラクゼーション
特性を向上するため、析出強化型合金につき検討を行っ
たところ、固溶化熱処理後の最終工程で冷間圧延を行な
うことにより、ボルト素材のリラクゼーション特性は大
幅に向上することが見出された。
特性を向上するため、析出強化型合金につき検討を行っ
たところ、固溶化熱処理後の最終工程で冷間圧延を行な
うことにより、ボルト素材のリラクゼーション特性は大
幅に向上することが見出された。
すなわち本発明は、重量%にてC0.1%以下、Si0.5%
以下、Mn2.0%以下、Ni15.0〜30.0%、Cr10.0〜18.0
%、Mo2.0%以下、V0.5%以下、Al0.20〜0.50%、Ti2.0
0〜3.00%、さらにB0.02%以下およびZr0.20%以下の1
種または2種、残部Feおよび不純物の組成を有する析出
強化型オーステナイト合金からなる棒または線材を固溶
化熱処理を行なった後、冷間加工を行なうことを特徴と
する高温ボルト用素材の製造方法である。なお望ましく
は、上記製造方法のうちの冷間加工を加工率で6〜18%
とするのがよい。
以下、Mn2.0%以下、Ni15.0〜30.0%、Cr10.0〜18.0
%、Mo2.0%以下、V0.5%以下、Al0.20〜0.50%、Ti2.0
0〜3.00%、さらにB0.02%以下およびZr0.20%以下の1
種または2種、残部Feおよび不純物の組成を有する析出
強化型オーステナイト合金からなる棒または線材を固溶
化熱処理を行なった後、冷間加工を行なうことを特徴と
する高温ボルト用素材の製造方法である。なお望ましく
は、上記製造方法のうちの冷間加工を加工率で6〜18%
とするのがよい。
冷間加工によるリラクゼーション特性の向上は、歪の
増加によるオーステナイトマトリクスの強化および歪の
増加によって時効処理あるいはリラクゼーション試験中
にγ′などの析出強化相の析出が促進されることによ
る。しかしながら、歪量が多すぎる場合は、時効処理あ
るいはリラクゼーション試験中にオーステナイトマトリ
クスの回復および析出強化相の粗大化が進むので、冷間
加工率は過度に大きくすることはできない。
増加によるオーステナイトマトリクスの強化および歪の
増加によって時効処理あるいはリラクゼーション試験中
にγ′などの析出強化相の析出が促進されることによ
る。しかしながら、歪量が多すぎる場合は、時効処理あ
るいはリラクゼーション試験中にオーステナイトマトリ
クスの回復および析出強化相の粗大化が進むので、冷間
加工率は過度に大きくすることはできない。
そこで適正な冷間加工率を得るため検討を行なった結
果、6%未満ではリラクゼーション特性の向上は十分で
ないことおよび冷間加工率が18%を越えるとリラクゼー
ション特性が低下し始めることが見出された。従って、
リラクゼーション特性向上のためには、冷間加工率を6
〜18%に制御することが望ましい。
果、6%未満ではリラクゼーション特性の向上は十分で
ないことおよび冷間加工率が18%を越えるとリラクゼー
ション特性が低下し始めることが見出された。従って、
リラクゼーション特性向上のためには、冷間加工率を6
〜18%に制御することが望ましい。
当該合金は、本発明によりリラクゼーション特性が向
上することは言うまでもないが、高温ボルトとして要求
される高温強度等の特性を十分に具備するものであり、
本発明にとって好適な合金である。
上することは言うまでもないが、高温ボルトとして要求
される高温強度等の特性を十分に具備するものであり、
本発明にとって好適な合金である。
第1表に示す化学組成からなる合金について、冷間加
工率の影響を調べた。ここで合金Aは、A286(JIS SUH
660)に相当する合金、また合金Bは特開昭60−221556
号に記載の合金であり、ともに高温ボルトに用いられる
合金である。
工率の影響を調べた。ここで合金Aは、A286(JIS SUH
660)に相当する合金、また合金Bは特開昭60−221556
号に記載の合金であり、ともに高温ボルトに用いられる
合金である。
試料は熱間圧延、冷間引抜により直径9〜10mmの線材
とした後、940℃で1時間加熱後水冷の固溶化熱処理を
行ない、その後引抜率を4、8、12、16、20%と変えて
冷間引抜を行なった。これらに固溶化熱処理後冷間引抜
を行なっていない試料(以後引抜率0%と記す)も加
え、720℃で4時間加熱後空冷の時効処理を行なった。
とした後、940℃で1時間加熱後水冷の固溶化熱処理を
行ない、その後引抜率を4、8、12、16、20%と変えて
冷間引抜を行なった。これらに固溶化熱処理後冷間引抜
を行なっていない試料(以後引抜率0%と記す)も加
え、720℃で4時間加熱後空冷の時効処理を行なった。
リラクゼーション試験は、高温ボルトが用いられる温
度を想定して600℃で行なった。試験機は、高周波加熱
式油圧サーボ試験機を用い、600℃に昇温後所定の応力
を負荷し、その時の歪量を一定に保って15時間保持し
た。15時間保持後の応力を最初に負荷した応力で割って
応力保持率を求めた。引抜率0%の試料を除き初期応力
は、70kg f/mm2とした。引抜率0%の試料については、
70kg f/mm2の応力が、0.2%耐力より大きい値のため、
負荷が困難であったので、56kg f/mm2の応力を負荷し
た。
度を想定して600℃で行なった。試験機は、高周波加熱
式油圧サーボ試験機を用い、600℃に昇温後所定の応力
を負荷し、その時の歪量を一定に保って15時間保持し
た。15時間保持後の応力を最初に負荷した応力で割って
応力保持率を求めた。引抜率0%の試料を除き初期応力
は、70kg f/mm2とした。引抜率0%の試料については、
70kg f/mm2の応力が、0.2%耐力より大きい値のため、
負荷が困難であったので、56kg f/mm2の応力を負荷し
た。
第2表に各試料の応力保持率を示す。
引抜率0%の試料は、初期応力が異なるため、直接比
較できないので、比較のため初期応力70kg f/mm2を基準
にとった場合の応力保持率を( )内に示す。この値は
A、B合金とも他の試料の応力保持率より大幅に低い。
引抜を行なうことにより応力保持率は増加するが、引抜
率4%ではその効果はまだ十分でなく、引抜率8、12、
16%の試料で最も応力保持率が大きくなる。さらに引抜
率が20%になると応力保持率は却って低下することが認
められる。
較できないので、比較のため初期応力70kg f/mm2を基準
にとった場合の応力保持率を( )内に示す。この値は
A、B合金とも他の試料の応力保持率より大幅に低い。
引抜を行なうことにより応力保持率は増加するが、引抜
率4%ではその効果はまだ十分でなく、引抜率8、12、
16%の試料で最も応力保持率が大きくなる。さらに引抜
率が20%になると応力保持率は却って低下することが認
められる。
〔発明の効果〕 本発明によれば、従来と同等の合金を用いてリラクゼ
ーション特性を大幅に改善することが可能であり、高温
で用いられるボルトの性能向上に大きく寄与するもので
ある。
ーション特性を大幅に改善することが可能であり、高温
で用いられるボルトの性能向上に大きく寄与するもので
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】重量%にてC0.1%以下、Si0.5%以下、Mn
2.0%以下、Ni15.0〜30.0%、Cr10.0〜18.0%、Mo2.0%
以下、V0.5%以下、Al0.20〜0.50%、Ti2.00〜3.00%、
さらにB0.02%以下およびZr0.20%以下の1種または2
種、残部Feおよび不純物の組成を有する析出強化型オー
ステナイト合金からなる棒または線材を固溶化熱処理を
行なった後、冷間加工を行なうことを特徴とする高温ボ
ルト用素材の製造方法。 - 【請求項2】冷間加工率が6〜18%である特許請求の範
囲第1項記載の高温ボルト用素材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62181324A JP2659373B2 (ja) | 1987-07-21 | 1987-07-21 | 高温ボルト用素材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62181324A JP2659373B2 (ja) | 1987-07-21 | 1987-07-21 | 高温ボルト用素材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6425919A JPS6425919A (en) | 1989-01-27 |
JP2659373B2 true JP2659373B2 (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=16098696
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62181324A Expired - Fee Related JP2659373B2 (ja) | 1987-07-21 | 1987-07-21 | 高温ボルト用素材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2659373B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02274843A (ja) * | 1989-04-14 | 1990-11-09 | Hitachi Metals Ltd | 潤滑皮膜密着性のすぐれた省資源型鉄基超耐熱合金 |
JPH0774373B2 (ja) * | 1989-09-12 | 1995-08-09 | 新日本製鐵株式会社 | 耐火強度の優れた構造用鋼材の製造方法 |
JP2576085Y2 (ja) * | 1993-01-21 | 1998-07-09 | 株式会社共立 | 可搬式パワーブロワー |
FR2727982A1 (fr) * | 1994-12-13 | 1996-06-14 | Imphy Sa | Acier inoxydable austenitique pour emploi a chaud |
FR2832425B1 (fr) * | 2001-11-16 | 2004-07-30 | Usinor | Alliage austentique pour tenue a chaud a coulabilite et transformation ameliorees |
JP5746987B2 (ja) * | 2012-02-13 | 2015-07-08 | 株式会社日立製作所 | 高強度オーステナイト鋼と、それを用いた産業製品 |
KR101894848B1 (ko) * | 2014-02-28 | 2018-09-05 | 현대자동차주식회사 | 오스테나이트계 내열합금 및 이를 이용한 내열볼트의 제조방법 |
CN114657465B (zh) * | 2022-03-04 | 2023-10-13 | 中国科学院金属研究所 | 一种提高铅基堆用高性能紧固件抗应力松弛性能的合金化方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4359350A (en) * | 1981-03-27 | 1982-11-16 | The United States Of America As Represented By The Department Of Energy | High post-irradiation ductility thermomechanical treatment for precipitation strengthened austenitic alloys |
JPS59215464A (ja) * | 1983-05-20 | 1984-12-05 | Daido Steel Co Ltd | 高強度・高膨張ボルト |
JPS60221556A (ja) * | 1984-04-11 | 1985-11-06 | Hitachi Metals Ltd | 省資源型鉄基超耐熱合金 |
-
1987
- 1987-07-21 JP JP62181324A patent/JP2659373B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6425919A (en) | 1989-01-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |