JPS6013050A - 耐熱合金 - Google Patents
耐熱合金Info
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- JPS6013050A JPS6013050A JP12093983A JP12093983A JPS6013050A JP S6013050 A JPS6013050 A JP S6013050A JP 12093983 A JP12093983 A JP 12093983A JP 12093983 A JP12093983 A JP 12093983A JP S6013050 A JPS6013050 A JP S6013050A
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- strength
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は、高靭性でかつ高強度のFa−Ni基耐熱合
金に関し、例えば、内燃機関の排気バルブ用材料やター
ビン等の耐熱部品用材料に適する高強度Fe−Ni基耐
熱合金に関するものである。
金に関し、例えば、内燃機関の排気バルブ用材料やター
ビン等の耐熱部品用材料に適する高強度Fe−Ni基耐
熱合金に関するものである。
近年、燃料経済性に優れたディーゼルエンジンに対する
関心が次第に高まってきており、それに伴ってディーゼ
ルエンジン用排気バルブの使用条件はますます過酷なも
のになってきている。このため、排気バルブ用材料に対
する要求もより一層厳しいものとなっており、一部のデ
ィーゼルエンジンではNi基耐熱合金などの高級な材料
がバルブフェース面の肉盛硬化なしで使用されている。
関心が次第に高まってきており、それに伴ってディーゼ
ルエンジン用排気バルブの使用条件はますます過酷なも
のになってきている。このため、排気バルブ用材料に対
する要求もより一層厳しいものとなっており、一部のデ
ィーゼルエンジンではNi基耐熱合金などの高級な材料
がバルブフェース面の肉盛硬化なしで使用されている。
しかし、このNi基耐熱合金は高価であるため、低廉化
の要請が強く、なかには省Ni型のFe−Ni基耐熱合
金の開発もある。このFe−Ni基耐熱合金の強化機構
は、Ni基耐熱合金の場合と同様に、γ′相[Ni3
(A文、Ti)コの析出によるものであるが、とくにF
e−Ni基[Ni3Ti]の粒界析出が生じやすいため
、強度および延性の低下は避けられず、実際には組織安
定性の観点から強化元素であるAn、Tiなどの添加量
が比較的せまく限定されるのが実情である。
の要請が強く、なかには省Ni型のFe−Ni基耐熱合
金の開発もある。このFe−Ni基耐熱合金の強化機構
は、Ni基耐熱合金の場合と同様に、γ′相[Ni3
(A文、Ti)コの析出によるものであるが、とくにF
e−Ni基[Ni3Ti]の粒界析出が生じやすいため
、強度および延性の低下は避けられず、実際には組織安
定性の観点から強化元素であるAn、Tiなどの添加量
が比較的せまく限定されるのが実情である。
ところで、上記したη相の粒界析出を抑制するためには
Bの添加が有効であるが、この場合には相当量のBの添
加が必要であり、このBは粒界の局部溶融温度を著しく
低下させるので、多量のB添加によって熱間加工性が損
なわれるという問題を有している。そのため、Bの添加
量は熱間加工性を損なわない程度に制限される。
Bの添加が有効であるが、この場合には相当量のBの添
加が必要であり、このBは粒界の局部溶融温度を著しく
低下させるので、多量のB添加によって熱間加工性が損
なわれるという問題を有している。そのため、Bの添加
量は熱間加工性を損なわない程度に制限される。
他方、η相の粒界析出抑制にはA4量の増加も有効であ
ることが判明しているが、Fe−Ni基耐熱合金におけ
るγ′相の析出による強化作用は、析出するγ′相とマ
トリックスの結晶格子定数の差にもとづく歪エネルギー
によって生ずるものであるため、大きな強度を得るには
γ′相の格子定数をできるかぎり大きくする必要があり
、このだめにはAn量を少なくしてTi/AMの比率を
大きくすることが有効であるので、この理由からAIの
増加はFe−Ni基耐熱合金の強化にあまり寄与しない
こととなり、そのためA文の添加量は低く制約されるの
が実情である。
ることが判明しているが、Fe−Ni基耐熱合金におけ
るγ′相の析出による強化作用は、析出するγ′相とマ
トリックスの結晶格子定数の差にもとづく歪エネルギー
によって生ずるものであるため、大きな強度を得るには
γ′相の格子定数をできるかぎり大きくする必要があり
、このだめにはAn量を少なくしてTi/AMの比率を
大きくすることが有効であるので、この理由からAIの
増加はFe−Ni基耐熱合金の強化にあまり寄与しない
こととなり、そのためA文の添加量は低く制約されるの
が実情である。
そこで、本発明者らはFe−Ni基耐熱合金において、
B、Anを適量添加してη相の析出を抑制するようにし
、A文の添加量が低く制約されたときでも強度の向上を
はかることができるFe−Ni基耐熱合金を得ることを
目的として鋭意研究を進めた結果、この発明を完成する
に至った。
B、Anを適量添加してη相の析出を抑制するようにし
、A文の添加量が低く制約されたときでも強度の向上を
はかることができるFe−Ni基耐熱合金を得ることを
目的として鋭意研究を進めた結果、この発明を完成する
に至った。
すなわち、この発明による高強度高靭性Fe−Ni基耐
熱合金は、重量%で、C:0.01〜0.2%、Si:
2%以下、Mn:2%以下、Ni:25〜50%、Cr
:13〜23%、Ti:1.5〜3.5%、Au:0.
1〜0.7%、B 二 o、ooi 〜 0 、05%
、Ca:O,OO1〜0.01%、および必要に応じて
、N:0.003〜0.05%、同じく必要に応じて、
Zr+0.005〜0.05%。
熱合金は、重量%で、C:0.01〜0.2%、Si:
2%以下、Mn:2%以下、Ni:25〜50%、Cr
:13〜23%、Ti:1.5〜3.5%、Au:0.
1〜0.7%、B 二 o、ooi 〜 0 、05%
、Ca:O,OO1〜0.01%、および必要に応じて
、N:0.003〜0.05%、同じく必要に応じて、
Zr+0.005〜0.05%。
V:0.05〜1%、Nb+Ta(いずれか一方がOの
場合を含む):0.05〜3%2MO:0.05〜3%
、W:0.05〜3%のうちの1種または2種以上、残
部Feおよび不可避的不純物よりなることを特徴として
、通常の熱処理として、1050″C以上の温度で固溶
化処理したのち650〜850℃で時効硬化処理を施し
、より望ましくは加工熱処理として、1050″C以」
二の高温で均質化したのち、1000°C以下の温度で
加工して残留歪を与え、650〜850℃で時効硬化処
理を施し、これによってγ′相(Ni3 (A立、Ti
)、lの粒内析出を促進するとともに、有害なη相(N
i3Ti)の析出を抑制し、靭性を害することなく高強
度の耐熱合金が得られるようにしたことを特徴としてい
る。
場合を含む):0.05〜3%2MO:0.05〜3%
、W:0.05〜3%のうちの1種または2種以上、残
部Feおよび不可避的不純物よりなることを特徴として
、通常の熱処理として、1050″C以上の温度で固溶
化処理したのち650〜850℃で時効硬化処理を施し
、より望ましくは加工熱処理として、1050″C以」
二の高温で均質化したのち、1000°C以下の温度で
加工して残留歪を与え、650〜850℃で時効硬化処
理を施し、これによってγ′相(Ni3 (A立、Ti
)、lの粒内析出を促進するとともに、有害なη相(N
i3Ti)の析出を抑制し、靭性を害することなく高強
度の耐熱合金が得られるようにしたことを特徴としてい
る。
次に、この発明による高強度高靭性Fe−Ni基耐熱合
金の成分範囲(重量%)の限定理由について説明する。
金の成分範囲(重量%)の限定理由について説明する。
C:0.01〜0.2%
CはCrおよび/またはTiと結合して炭化物を形成し
、高温強度を高めるために有効な元素であって、このよ
うな効果を得るためには0.01%以上含有させること
が必要である。しかし、多量に添加すると靭延性が損な
われ、例えば排気バルブに適用した場合にその性能を低
下させるので、0.2%以下とすることが必要である。
、高温強度を高めるために有効な元素であって、このよ
うな効果を得るためには0.01%以上含有させること
が必要である。しかし、多量に添加すると靭延性が損な
われ、例えば排気バルブに適用した場合にその性能を低
下させるので、0.2%以下とすることが必要である。
Si:2%以下
Siは主として溶製時の脱酸剤として添加されるが、多
量に添加しすぎると靭延性が低下するので、2%以下に
限定した。
量に添加しすぎると靭延性が低下するので、2%以下に
限定した。
Mn:2%以下
MnはS、 iと同様に溶製時の脱酸脱硫剤として添加
するが、多量に添加しすぎると高温における耐酸化性を
低下させるので、2%以下に限定した。
するが、多量に添加しすぎると高温における耐酸化性を
低下させるので、2%以下に限定した。
Ni:25〜50%
Niはオーステナイト組織の安定化に必要であると同時
にγ′相(Ni3 (A文、Ti))を形成させるのに
必要な元素である。しかし、25%失満では、高温で使
用中にσ相等の脆化相が形成されて高温特性が低下する
ため25%以上に限定した。一方、必要以上に添加して
も高温性能の向上はそれほど期待できず、コストの増大
を来たすだけであるので50%以下に限定した。
にγ′相(Ni3 (A文、Ti))を形成させるのに
必要な元素である。しかし、25%失満では、高温で使
用中にσ相等の脆化相が形成されて高温特性が低下する
ため25%以上に限定した。一方、必要以上に添加して
も高温性能の向上はそれほど期待できず、コストの増大
を来たすだけであるので50%以下に限定した。
Cr:13〜23%
Crは耐熱合金に必要な耐食性および耐酸化性を確保す
るために有効な元素であって、このような効果を得るた
めには13%以上添加する必要がある。しかし、多すぎ
るとσ相が形成され、靭延性が低下するので23%以下
とする必要がある。
るために有効な元素であって、このような効果を得るた
めには13%以上添加する必要がある。しかし、多すぎ
るとσ相が形成され、靭延性が低下するので23%以下
とする必要がある。
Ti:1.5〜3.5%
TiはNiおよび1fLと結合して高温強度の向上に有
効なγ′相(Nis (A5L、Ti))を形成させる
ために必要な元素であって、このためには1.5%以上
添加する。しかし、多量に添加するとη相(Ni3Ti
)の析出により高温特性が劣化するので、3.5%以下
とする必要がある。
効なγ′相(Nis (A5L、Ti))を形成させる
ために必要な元素であって、このためには1.5%以上
添加する。しかし、多量に添加するとη相(Ni3Ti
)の析出により高温特性が劣化するので、3.5%以下
とする必要がある。
Ai:0.1−0.7%
A文はTiと同様にγ′相の形成に必要な元素であり、
このためには061%以上添加する。しかし、多量に添
加するとT i / A 41比が減少して強度の低下
をきたすので0.7%以下とする必要がある。
このためには061%以上添加する。しかし、多量に添
加するとT i / A 41比が減少して強度の低下
をきたすので0.7%以下とする必要がある。
B:0.001〜0.05%
Bはη相の析出を抑制する効果のある元素であり、この
ような効果を得るためには0.001%以上添加する必
要がある。しかし、多すぎる添加は粒界の局部溶融温度
を著しく低下させ、熱間加工性も損なわれるので090
5%以下とする必要がある。
ような効果を得るためには0.001%以上添加する必
要がある。しかし、多すぎる添加は粒界の局部溶融温度
を著しく低下させ、熱間加工性も損なわれるので090
5%以下とする必要がある。
Ca:O,OOl 〜0.01%
CaはSを固定することによって熱間加工性を向上させ
、炭化物の分布形態を制御して靭延性を高めるのに有効
な元素であり、A文添加量が低く制約されたときでも強
度の向上に寄与する元素であって、このような効果を得
るためにはo、ooi%以上添加する。しかし、多量に
添加すると加工性を劣化するので0.01%以下とする
必要がある。
、炭化物の分布形態を制御して靭延性を高めるのに有効
な元素であり、A文添加量が低く制約されたときでも強
度の向上に寄与する元素であって、このような効果を得
るためにはo、ooi%以上添加する。しかし、多量に
添加すると加工性を劣化するので0.01%以下とする
必要がある。
Zr:0.005〜0−05%、V:0.05−1%、
Nb+Ta(いずれか一方が0の場合を含む):0.0
5〜3%、Mo:0.05〜3%。
Nb+Ta(いずれか一方が0の場合を含む):0.0
5〜3%、Mo:0.05〜3%。
W: 0.05〜3%のうちの1種または2種以上
Zr、V、Nb、Ta、Mo、Wは、炭化物を形成して
、高温強度および靭性を高めるのに有効な元素であり、
また、Zrは粒界を強化するのにも有効な元素であって
、このような効果を得るためにはZr、V、Nb、Ta
、Mo、Wの1種または2種以上を必要に応じて添加す
ることができる。しかし、多すぎると靭性や加工性を劣
化するので上記した範囲に制限する必要がある。
、高温強度および靭性を高めるのに有効な元素であり、
また、Zrは粒界を強化するのにも有効な元素であって
、このような効果を得るためにはZr、V、Nb、Ta
、Mo、Wの1種または2種以上を必要に応じて添加す
ることができる。しかし、多すぎると靭性や加工性を劣
化するので上記した範囲に制限する必要がある。
N+0.003〜0.05%
Nは結晶粒の成長を抑制し、組織の微細化をはかるのに
有効な元素であるので、必要に応じて0.003%以上
添加することができる。しかし多すぎると窒化物を形成
して強度を低下するので0.05%以下に抑える必要が
ある。
有効な元素であるので、必要に応じて0.003%以上
添加することができる。しかし多すぎると窒化物を形成
して強度を低下するので0.05%以下に抑える必要が
ある。
乙の発明による高強度高靭性F e −N i基耐熱合
金は以上のような成分組成を有するものであり、この成
分組成のものに対し、通常の熱処理として、1050℃
以上の温度で固溶化処理を行ったのち650〜850
’cで時効硬化処理類施して使用するのが、より望まし
くは、1050°C以上の高温で均質化したのち、1o
oO’0以下の温度で加工歪を与え、650〜850°
Cの温度で時効硬化処理を施して使用するのが良いこと
も種々の実験から明らかとなり、これによってγ′相の
粒内析出を促進するとともに、有害なη相の析出を抑制
し、靭性を害することなく高強度のFe−Ni系耐熱合
金を得たものである。
金は以上のような成分組成を有するものであり、この成
分組成のものに対し、通常の熱処理として、1050℃
以上の温度で固溶化処理を行ったのち650〜850
’cで時効硬化処理類施して使用するのが、より望まし
くは、1050°C以上の高温で均質化したのち、1o
oO’0以下の温度で加工歪を与え、650〜850°
Cの温度で時効硬化処理を施して使用するのが良いこと
も種々の実験から明らかとなり、これによってγ′相の
粒内析出を促進するとともに、有害なη相の析出を抑制
し、靭性を害することなく高強度のFe−Ni系耐熱合
金を得たものである。
(実施例1)
第1表に示す化学成分の合金を50Kg高周波誘導炉に
よって溶製し、30Kgインゴットに造塊した。次いテ
、115 Q’OX 16hrc7)条件で均質化処理
した後、40mm角のビレットに鍛伸した。
よって溶製し、30Kgインゴットに造塊した。次いテ
、115 Q’OX 16hrc7)条件で均質化処理
した後、40mm角のビレットに鍛伸した。
まず、各供試鋼の熱間加工性を調べるために、」二記各
ビレットから削り出した直径15mm、長さ20Hの試
験片を900〜1150°Cに加熱し、メカニカルプレ
スでアプセット試験を行い、自由表面に割れが発生する
限界圧下率をめた。ここで、代表的な加工温度である1
100°Cにおけるアプセット試験結果を第2表に示す
。
ビレットから削り出した直径15mm、長さ20Hの試
験片を900〜1150°Cに加熱し、メカニカルプレ
スでアプセット試験を行い、自由表面に割れが発生する
限界圧下率をめた。ここで、代表的な加工温度である1
100°Cにおけるアプセット試験結果を第2表に示す
。
次に、前記ビレットに対し、一部は加工熱処理を行い、
他部は通常の熱処理(固溶化生時効)を行って、各々の
機械的性質を測定した。このとき行った加工熱処理の条
件はつぎのとおりである。
他部は通常の熱処理(固溶化生時効)を行って、各々の
機械的性質を測定した。このとき行った加工熱処理の条
件はつぎのとおりである。
すなわち、まずビレットを1ooo°cに均熱した後、
エアハンマーにて迅速に50%加工率まで鍛圧を行い、
直ちに急冷し、次に750°C!X16hrの条件で時
効処理を行った。一方、通常の熱処理としては1000
℃X1hrの条件で固溶化処理した後急冷し、次いで7
500C!X l 6hrの条件で時効処理を行った。
エアハンマーにて迅速に50%加工率まで鍛圧を行い、
直ちに急冷し、次に750°C!X16hrの条件で時
効処理を行った。一方、通常の熱処理としては1000
℃X1hrの条件で固溶化処理した後急冷し、次いで7
500C!X l 6hrの条件で時効処理を行った。
この結果を同じく第2表に示す。
第2表に示すように、割れが発生する限界圧下率は比較
合金Aでは47%にすぎないが、本発明合金B−Fでは
60〜72%と高い値を示しており、Ca添加の有効性
が明らかである。
合金Aでは47%にすぎないが、本発明合金B−Fでは
60〜72%と高い値を示しており、Ca添加の有効性
が明らかである。
また、機械的性質は、本発明合金B−Fでは比較合金A
よりも強度および靭性が優れており、なかでも加工熱処
理を行った合金は、通常熱処理を行った合金に比べてよ
り一層強度が高く、延性も十分に大きいことが判った。
よりも強度および靭性が優れており、なかでも加工熱処
理を行った合金は、通常熱処理を行った合金に比べてよ
り一層強度が高く、延性も十分に大きいことが判った。
(実施例2)
電気炉によって第3表に示す化学成分の合金を溶製し、
1tonインゴツトから鍛伸して直径180IIlff
lのビレットを製造し、このビレットから大型舶用排気
バルブを製造した。このとき行った排気バルブの鍛造は
、軸部の鍛伸と傘部の型入れとに分れるが、まず、軸部
の鍛造では加熱を1000℃とし、3ヒートかけて直径
70關に仕上げた。そして、3ヒート目の加工率は30
%、終止温度は約900°Cとした。次に、傘部の鍛造
では加熱温度を1000°Cとし、型入れを行ってlヒ
ートで直径約300mmに仕上げた。この際の仕上げ温
度はバルブのフェース部で約850”C1傘先端中央部
で約900℃であった。また、加工率はフェース部で最
大的60%であった。
1tonインゴツトから鍛伸して直径180IIlff
lのビレットを製造し、このビレットから大型舶用排気
バルブを製造した。このとき行った排気バルブの鍛造は
、軸部の鍛伸と傘部の型入れとに分れるが、まず、軸部
の鍛造では加熱を1000℃とし、3ヒートかけて直径
70關に仕上げた。そして、3ヒート目の加工率は30
%、終止温度は約900°Cとした。次に、傘部の鍛造
では加熱温度を1000°Cとし、型入れを行ってlヒ
ートで直径約300mmに仕上げた。この際の仕上げ温
度はバルブのフェース部で約850”C1傘先端中央部
で約900℃であった。また、加工率はフェース部で最
大的60%であった。
次に、このバルブに直径750℃X16hrの時効硬化
処理を加えたものすなわち加工熱処理を行ったものと、
1000”0X1hr水冷の固溶化処理の後750℃X
16hrの時効処理を加えたものすなわち通常熱処理を
行ったものについて、それぞれ軸部の引張強さおよび傘
部の硬さを調査した。その結果を第4表に示す。
処理を加えたものすなわち加工熱処理を行ったものと、
1000”0X1hr水冷の固溶化処理の後750℃X
16hrの時効処理を加えたものすなわち通常熱処理を
行ったものについて、それぞれ軸部の引張強さおよび傘
部の硬さを調査した。その結果を第4表に示す。
第4表に示す結果から明らかなように、加工熱処理およ
び通常熱処理を行ったものはいずれも従来のものよりも
良好な結果となっており、なかでも、加工熱処理を行っ
たバルブでは通常熱処理を行ったバルブに比べて軸部の
引張強さ、耐力、傘部の硬さとも優れており、軸部の延
性も実用上十分な値をもつことが確認された。
び通常熱処理を行ったものはいずれも従来のものよりも
良好な結果となっており、なかでも、加工熱処理を行っ
たバルブでは通常熱処理を行ったバルブに比べて軸部の
引張強さ、耐力、傘部の硬さとも優れており、軸部の延
性も実用上十分な値をもつことが確認された。
(実験例)
実用の排気バルブでは、強度および靭性に優れたもので
あることはもちろん、排気バルブとしての性能上、燃料
残渣中のVや8分によって惹起される高温腐食に対する
耐食性も極めて重要なものである。そこで、実施例2に
おいて製造した排気バルブのフェース面から切り出した
試験片を用いていわゆるバナジウムアタック試験を行っ
た。
あることはもちろん、排気バルブとしての性能上、燃料
残渣中のVや8分によって惹起される高温腐食に対する
耐食性も極めて重要なものである。そこで、実施例2に
おいて製造した排気バルブのフェース面から切り出した
試験片を用いていわゆるバナジウムアタック試験を行っ
た。
この試験では800’Oに保持した5酸化バナジウム+
硫酸ナトリウムの溶融混合塩中に各試験片を5hr浸漬
した後、腐食による減量を測定した。この結果を第1図
に示す。第1図に示すように、第3表の合金からなる排
気バルブにおいて、加工熱処理を行ったものは、通常熱
処理を行ったものに勝るとも劣らない優れた高温耐食性
を有しており、従来より使用されている高価なNi基耐
熱合金であるN imo n i c80Aとほとんど
同等の性能を有していることが確かめられた。
硫酸ナトリウムの溶融混合塩中に各試験片を5hr浸漬
した後、腐食による減量を測定した。この結果を第1図
に示す。第1図に示すように、第3表の合金からなる排
気バルブにおいて、加工熱処理を行ったものは、通常熱
処理を行ったものに勝るとも劣らない優れた高温耐食性
を有しており、従来より使用されている高価なNi基耐
熱合金であるN imo n i c80Aとほとんど
同等の性能を有していることが確かめられた。
さらに、第2図は時効硬化処理後の傘部のミクロ組織を
比較して示したものであるが、第2図から明らかなよう
に、通常熱処理を行ったものではη相の粒界析出が見ら
れるのに対して、加工熱処理を行ったものではη相の粒
界析出を生じていないことが確かめられた。
比較して示したものであるが、第2図から明らかなよう
に、通常熱処理を行ったものではη相の粒界析出が見ら
れるのに対して、加工熱処理を行ったものではη相の粒
界析出を生じていないことが確かめられた。
以上説明してきたように、この発明の耐熱合金では、F
eを基地とし、Ni、Crの添加によって耐熱および耐
食性の向上をはかり、Ti、AJ2の添加によって高温
強度の向上に有効なγ′相の形成を生じさせ、B、A文
の添加によってη相の析出を抑制し、Caの添加によっ
て強度の向上をはかり、必要に応じてZr、V、Nb、
Ta。
eを基地とし、Ni、Crの添加によって耐熱および耐
食性の向上をはかり、Ti、AJ2の添加によって高温
強度の向上に有効なγ′相の形成を生じさせ、B、A文
の添加によってη相の析出を抑制し、Caの添加によっ
て強度の向上をはかり、必要に応じてZr、V、Nb、
Ta。
Mo 、Wを添加して強度のより一層の向上を・はかり
、Nを添加して組織の微細化をはかり、通常熱処理また
は加工熱処理を施して使用するものであるから、結晶粒
内で高温強度の向上に有効なγ′相の析出が促進される
と共に、強度および切欠感受性に有害なη相の粒界析出
を抑制することができ、高強度でかつ高靭性であり、し
かもNi基耐熱合金に比べて安価なFe−Ni基耐熱合
金が提供でき、内燃機関の排気バルブ用材料やタービン
等の#熱部品用材料に適するものであるという著大なる
効果をもたらすものである。
、Nを添加して組織の微細化をはかり、通常熱処理また
は加工熱処理を施して使用するものであるから、結晶粒
内で高温強度の向上に有効なγ′相の析出が促進される
と共に、強度および切欠感受性に有害なη相の粒界析出
を抑制することができ、高強度でかつ高靭性であり、し
かもNi基耐熱合金に比べて安価なFe−Ni基耐熱合
金が提供でき、内燃機関の排気バルブ用材料やタービン
等の#熱部品用材料に適するものであるという著大なる
効果をもたらすものである。
第1図はこの発明の実験例において調べた高温耐食性の
実験結果を示すグラフ、第2図は時効硬化処理後の排気
パルプ傘部のミクロ組織を調べた結果を示す顕微鏡組織
写真である。 特許出願人 大同特殊鋼株式会社 代理人弁理士 小 塩 豊 第4闘 10 15 2O Nα2SO4Z(ixVzo5.αを改わ°C)第21
i
実験結果を示すグラフ、第2図は時効硬化処理後の排気
パルプ傘部のミクロ組織を調べた結果を示す顕微鏡組織
写真である。 特許出願人 大同特殊鋼株式会社 代理人弁理士 小 塩 豊 第4闘 10 15 2O Nα2SO4Z(ixVzo5.αを改わ°C)第21
i
Claims (3)
- (1)重量%で、C:0.01〜0.2%、Si :2
%以下、Mn + 2%以下、Ni:25〜50%、C
r:13〜23%、Ti:1.5〜3.5%、 A文二0.1〜0.7%、 B:0.OO1〜0.05%、 Ca:O,OOl 〜0.01%、残部Feおよび不可
避的不純物よりなることを特徴とする高強度Fe−Ni
基耐熱合金。 - (2)重量%で、C:0.01〜0.2%、Si :2
%以下、Mn+2%以下、 Ni:25〜50%、Cr:13〜23%、Ti:1.
5〜3.5%、 A文、0.1〜0.7%、 13:o、ooi〜0.05%、 Ca:O,OOl 〜0.01%、およびZr:0.0
05〜0.05%、V:0.05−1%。 Nb+Ta:0.05〜3%、Mo:0.05〜3%、
W: 0.05〜3%のうちの1種または2種以上、残
部Feおよび不可避的不純物よりなることを特徴とする
高強度Fe−Ni基耐熱合金。 - (3)重量%で、C: 0 、01〜0 、2%、Si
:2%以下、Mn:2%以下、 Ni:25〜50%、cr:13〜23%、T i :
1 、5〜3.5%、 A文、041〜0.7%、 B:0.OOl 〜0.05%、 Ca:0.001”0.01%、 N:0.003〜0.05%、オヨびZr・0.005
〜0.05%、V:0.05〜1%。 N b、+Ta : 0 、05〜3%、Mo+0.0
5−3%、W二〇、05〜3%のうちの1種または2種
以上、残部Feおよび不可避的不純物よりなることを特
徴とする高強度Fe−Ni基耐熱合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12093983A JPS6013050A (ja) | 1983-07-05 | 1983-07-05 | 耐熱合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12093983A JPS6013050A (ja) | 1983-07-05 | 1983-07-05 | 耐熱合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6013050A true JPS6013050A (ja) | 1985-01-23 |
Family
ID=14798704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12093983A Pending JPS6013050A (ja) | 1983-07-05 | 1983-07-05 | 耐熱合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6013050A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6199659A (ja) * | 1984-10-22 | 1986-05-17 | Hitachi Ltd | 蒸気タ−ビン動翼 |
JPS627832A (ja) * | 1985-07-03 | 1987-01-14 | Nippon Steel Corp | 熱間加工性の優れた高合金鋼 |
JPS62247043A (ja) * | 1985-12-30 | 1987-10-28 | ユナイテツド・テクノロジ−ズ・コ−ポレイシヨン | ニッケル基超合金 |
US5779972A (en) * | 1996-04-12 | 1998-07-14 | Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha | Heat resisting alloys, exhaust valves and knit meshes for catalyzer for exhaust gas |
EP1464718A1 (en) * | 2003-03-18 | 2004-10-06 | HONDA MOTOR CO., Ltd. | High-strength, heat-resistant alloy for exhaust valves with improved overaging-resistance |
-
1983
- 1983-07-05 JP JP12093983A patent/JPS6013050A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6199659A (ja) * | 1984-10-22 | 1986-05-17 | Hitachi Ltd | 蒸気タ−ビン動翼 |
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JP2588705B2 (ja) * | 1985-12-30 | 1997-03-12 | ユナイテツド・テクノロジ−ズ・コ−ポレイシヨン | ニッケル基超合金 |
US5779972A (en) * | 1996-04-12 | 1998-07-14 | Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha | Heat resisting alloys, exhaust valves and knit meshes for catalyzer for exhaust gas |
EP1464718A1 (en) * | 2003-03-18 | 2004-10-06 | HONDA MOTOR CO., Ltd. | High-strength, heat-resistant alloy for exhaust valves with improved overaging-resistance |
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