JP2659042B2 - ピッチ繊維トウの引取り方法 - Google Patents

ピッチ繊維トウの引取り方法

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JP2659042B2 JP62117929A JP11792987A JP2659042B2 JP 2659042 B2 JP2659042 B2 JP 2659042B2 JP 62117929 A JP62117929 A JP 62117929A JP 11792987 A JP11792987 A JP 11792987A JP 2659042 B2 JP2659042 B2 JP 2659042B2
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修 梶原
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はピッチ繊維トウの引取り方法に関するもので
ある。詳しくはピッチ系炭素繊維製造において紡出され
たピッチ繊維トウを中心軸が相対的に傾斜している2個
の回転ローラーを用いる引き取り方法に関するものであ
る。
(従来の技術) ピッチ系炭素繊維は種々の秀れた特性を有しており又
従来のPAN(ポリアクリルニトリル)系炭素繊維に比べ
て製造コストが低く、レジャー、スポーツ関連をはじめ
として種々の分野での使用が期待されている。
ピッチ系炭素繊維の製造方法としては、原料ピッチを
調製し、溶融紡糸法等を用いて紡糸し、紡出されたピッ
チ繊維を不融化、炭化する手法が取られている。しかし
ピッチ系炭素繊維は紡糸直後のピッチ繊維の状態では非
常に弱くかつもろい性質を有しており、紡糸から不融化
の間で、いかにピッチ繊維に損傷を与えないで後工程に
まわすことが出来るかが最終製品である炭化・黒鉛化糸
の特性に大きな影響を与えることになる。
(発明が解決しようとする問題点) 従来の方法では紡出されたピッチ繊維にローラー等を
用いて集束オイルを添着して集束させた後、回転ローラ
ーを数個介し、その後エアサッカー等を用いて引取り、
箱型容器等へ収納していた。しかし、この方法では、エ
アサッカーで最終的にピッチ繊維に張力をかけて引取っ
ているために、エアサッカーの空気流量を上げて吸引力
を高めなければならない。その場合、空気圧の変動等に
よりエアサッカーの吸引力に変動が生じ、ピッチ繊維の
糸径にばらつきが生じる、という問題があった。又、吸
引力を上げているため、ピッチ繊維が損傷を受け易いと
いう問題もあった。
(問題点を解決するための手段) そこで、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、回転軸
の互いに傾斜した2個の回転ローラーにピッチ繊維を1
〜30回、好ましくは5〜10回巻き付けることによりピッ
チ繊維にかかる紡糸および引き取りに必要な全ての張力
をこの2個の回転ローラーにて負担する。そうすること
によりピッチ繊維にかかる張力は極めて安定化し、糸径
のばらつきが小さくなる。又、エアサッカーにて紡出の
ための張力を負担する必要が無くなるため、エアサッカ
ーの空気量を減らすことが出来るため、ピッチ繊維の受
ける損傷も極めて小さくすることが出来る。さらに、波
及効果としてピッチ繊維の糸揃え性が向上するために、
単糸特性とストランド特性との差が小さいものとなる。
以下その方法について詳細に説明する。
通常、前に述べた様な回転軸が相対的に傾斜した2個
の回転ローラーはネルソンローラーと呼ばれることもあ
り、合繊では主として熱延伸工程において、張力をある
程度かけながら連続的に通糸するのに用いられる。本発
明では、この2個の回転ローラーをピッチ系炭素繊維の
ピッチ繊維トウの引き取り方法に適用しうる。
回転ローラーの材質としては、糸すべりがなく、かつ
最終段からの糸離れが容易であることが必要で、ステン
レス等の金属を研摩処理あるいは溶射処理をすることに
より若干の凹凸をつけたものが主として用いられるが、
セラミックス等にて表面処理を施したものでも良い。但
し、最適な表面仕上げ度は用いるピッチの種類及び回転
ローラーの材質等により影響を受けるので、用いようと
するピッチ及び回転ローラーについてテストを行なった
後決定するのが望ましい。通常は20s以上の粗い表面の
ものが用いられる。
第1図に回転軸が相対的に傾斜したローラーの例を示
す。第2図にその2個のローラーにピッチ繊維トウを掛
けたものを示す。
原料ピッチとしては、石炭又は石油ピッチを出発原料
とするものである。このピッチを溶融紡糸法を用いて、
ホール数が100〜20,000個/口金を有する1個以上の紡
糸口金1より紡出し、紡出された100〜20,000フィラメ
ントのピッチ繊維2は先ずオイリングローラーと呼ばれ
る集束オイル添着ローラー3を介して集束オイルを添着
される。集束オイルは例えばシリコン系のもの等が用い
られ、集束オイルの添着量はオイル分のピッチ繊維トウ
に対する重量%で0.1%〜5%を有する。集束オイルを
添着されたピッチ繊維トウは回転軸の傾斜した2個の回
転ローラー(第1ローラー4、第2ローラー5)に巻き
付けられる。第1ローラー4と第2ローラー5の回転軸
は、ピッチ繊維トウの進行方向と交差し、かつ両回転軸
は相対的に傾斜している。ローラー4、5の形状は、ロ
ーラー径が100〜500mmである。表面材質はステンレスに
梨地処理をしたものが望ましい。2つのローラー4、5
の間隔は250〜500mmである。例えば第1ローラー4の回
転軸は水平で、第2ローラー5の回転軸は若干下方に向
いている。この傾斜角度θは2〜15゜好ましくは3〜14
゜である。回転軸の向きが第2ローラー5は下方に向い
ているために、第1、第2ローラー4、5に複数回巻き
付けてもピッチ繊維トウは重ならない。これらの回転ロ
ーラー4、5に1〜30回、好ましくは5〜10回巻き付け
た後、エアサッカーを用いて回転ローラー4、5よりピ
ッチ繊維トウを剥離させ、下方の箱型容器(ケンス)に
収納するか、ボビンに直巻きする。この時の回転ローラ
ーの線速度(紡出速度)は、50〜2,000m/minである。引
き取ったピッチ繊維トウはその後不融化、炭化処理ある
いは黒鉛化処理して最終的に炭素繊維となる。
(実施例) 本発明を実施例により更に詳細に説明する。
実施例1 (第1、2図に示す互いに傾斜したローラーを使用して
引き取る方法での実施例) 第2図に示す傾斜した回転ローラーで引き取った場
合、中心軸の傾斜角度θを7度とし、回転ローラーに5
回巻き付けて引き取ったところ設定糸径12.0μに対し、
実測値は12.0μ、糸径の変動係数は8.0%と良好な数値
を示した。
比較例1 (傾斜無しの2個の回転ローラーで引き取る方法) 第3図に示す様な2個の回転ローラーで引き取った場
合、設定糸径12.0μに対し、実測された糸径は13.5μ、
糸径の変動係数は18.2%であった。
(発明の効果) 相対的に傾斜した2個の回転ローラー4、5にピッチ
繊維トウを巻き付けることにより紡糸速度に見合った張
力がピッチ繊維トウに安定的にかかる様になり、エアサ
ッカーではピッチ繊維トウを第1ローラー4から剥離す
るのに必要な張力のみをかけてやれば良いことになる。
張力が安定的にかかるために、ピッチ繊維トウの糸径は
安定し、糸揃え性が向上する。このことが、単糸レベル
での強度のばらつきを小さくし、ストランド物性に良好
な影響を与える。又、エアサッカーでの張力が剥離のた
めだけの張力をかけてやれば良いことになるので、エア
サッカーの空気流量を減らすことが可能となり、エアサ
ッカー内でのピッチ繊維トウの損傷が少なくなり、これ
もストランド特性に好影響を与える。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に用いるローラーの一例の斜視図、第2
図は同側面図、第3図は従来法で用いられるローラーの
斜視図である。 1:紡糸口金 2:ピッチ繊維 3:オイリングローラー 4、5:ローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蓮井 博 坂出市番の州町1番地 三菱化成工業株 式会社坂出工場内 (56)参考文献 特開 昭59−76923(JP,A) 特開 昭50−138129(JP,A) 特公 昭59−5694(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紡糸口金より紡出されるピッチ繊維のトウ
    を、横断面の形状が円形の、2個の組み合わせからなる
    一組のローラーに少なくとも1回巻き付けて引取るにあ
    たり、ローラーの表面粗度が20s以上であり、各ローラ
    ーの中心軸は平行な平面上にあって、繊維トウの進行方
    向と交差し、かつ第1のローラーの中心軸が水平で、第
    2のローラーの中心軸は、下方に傾斜していることを特
    徴とするピッチ繊維トウの引取り方法。
  2. 【請求項2】第2のローラーの中心軸の傾斜角度が2゜
    〜15゜である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】ローラーへのピッチ繊維トウの巻付回数が
    1〜30回である特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP62117929A 1987-05-14 1987-05-14 ピッチ繊維トウの引取り方法 Expired - Lifetime JP2659042B2 (ja)

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