JPH08267948A - スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメント及びその製造方法 - Google Patents

スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメント及びその製造方法

Info

Publication number
JPH08267948A
JPH08267948A JP7069350A JP6935095A JPH08267948A JP H08267948 A JPH08267948 A JP H08267948A JP 7069350 A JP7069350 A JP 7069350A JP 6935095 A JP6935095 A JP 6935095A JP H08267948 A JPH08267948 A JP H08267948A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monofilament
polyester
screen gauze
residual torque
filament
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7069350A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Taguchi
雅士 田口
Koji Ishiyama
孝二 石山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP7069350A priority Critical patent/JPH08267948A/ja
Publication of JPH08267948A publication Critical patent/JPH08267948A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Artificial Filaments (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 整経解舒時のスナール発生が抑止され、製織
工程でのトラブルが無く、より高品位の高密度精密スク
リーン紗を製造することのできる、スクリーン紗用ポリ
エステルモノフィラメトンを提供すること。 【構成】 ポリエステルよりなる5de以上12de以
下のモノフィラメントにおいて、測定試料長90cm、
荷重0.0075g/dに設定した残留トルク試験で得
られる残留トルク値が7ケ/m以下であることを特徴と
する、スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメント。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スクリーン紗用ポリエ
ステルモノフィラメントに関する。更に詳しくは、本発
明は整経解舒時のスナール発生が抑制された、スクリー
ン紗用ポリエステルモノフィラメント及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】スクリーン紗は、スクリーン印刷、電磁
波シールド用途等に広く用いられている。この紗を構成
する素材は特殊なものを除き絹、ナイロン、ポリエステ
ル、ステンレススチール等がある。その中でもポリエス
テルよりなるモノフィラメントは、強度、弾性及び水分
存在下での寸法安定性、耐久性に特に優れ、かつ安価で
ある為最も多く使用されている。特に電子回路等の印刷
用スクリーン紗織物は200〜500メッシュと非常に
高密度な織物であり、高精度が要求される。
【0003】この、スクリーン紗用のポリエステルモノ
フィラメントとして、例えば特開昭63―262289
号公報には、繊度が6〜15de、破断強度が5.5〜
8.0g/de、密度が1.3580〜1.3700g
/cm3 、ウースター糸ムラが0.3〜1.0であるモ
ノフィラメントが提案されてる。
【0004】また、特開昭63―262290号公報に
は、カルシウム化合物を含有するポリエステルからな
る、5〜20deの繊度、5.0〜8.0g/deの破
断強度を有するモノフィラメントが、特開平2―277
818号公報には、酸化チタン含有ポリエステルからな
り、強度が5g/de以上、伸度12.5%に相当する
時の強力を分子とし、破断時の強力を分母とした時の分
数の値が0.65以上を有するモノフィラメントが、特
開平3―76814号公報には、ポリエチレンテレフタ
レート初期縮合物にパラオキシ安息香酸を共重合し、更
にスズ金属化合物を含有したポリエステルからなり、繊
度5〜20de、破断強度5〜8g/deであるモノフ
ィラメントが開示されている。
【0005】更に、特開平2―95895号公報には、
3.5〜7.0g/dのモジュラスおよび1.3580
〜1.3750g/cm3 の密度を有するモノフィラメ
トを製織し、200メッシュ以上の密度を有する紗を作
成した後少なくとも経糸方向に2〜15%引き伸し率で
引き伸ばし、且、160℃〜230℃の温度で熱セット
する方法も開示されている。
【0006】しかしながら、上記従来技術の方法ではそ
の理由は不明であるが、より高品位の高密度精密スクリ
ーン紗を得ることは困難であった。
【0007】しかるに、本発明者等の研究によれば、よ
り高品位の高密度精密スクリーン紗を得る為にはモノフ
ィラメントに付随するスナール、特に繊度が5de以上
12de以下のモノフィラメントに付随するスナールが
大きな障害として内在していた事が見い出された。
【0008】上記の問題点を更に詳細に述べるならば、
通常スクリーン紗製織工程において経糸は約800本単
位の部分整経機にて200m/分〜500m/分の解舒
速度で整経ドラムに捲取られる。この整経工程におい
て、工程上やむを得ない運転の一時停止等によりオーバ
ー解舒となり“糸だるみ”が発生、さらにフィラメント
糸同士で絡み合い撚糸となって固定される。これがいわ
ゆるスナールである。再度の運転時、この形状を維持し
たまま整経ドラムに捲き込まれることで、製織時に経糸
切れを多発させ、一部は紗内へ織り込まれる事により製
品品位を著しく低下させるのである。整経解舒時には通
常リングテンサー、ワッシャーテンサ等にて解舒張力が
5〜10gに設定されているが、この張力調整によるス
ナール抑制は極めて効果が低い事が確認されている。更
に、モノフィラメントの繊度が5de以上12de以下
にある時悪化傾向を示す事が認められた。
【0009】ここに、スナール体質とは、先に述べた繊
度、モジュラス、捲取り張力、更には解舒撚りといった
複数の要因が絡み合った結果と考えられる。
【0010】なかでも、フィラメントの本質的な構造的
主要因として、延伸、熱処理工程を経て配向状態にある
分子鎖から成るフィラメントが捲取られた後に冷却固化
することによって、該フィラメントの形状が固定される
ことが考えられる。
【0011】本発明者等は、検討の中で、スナール体質
の改善手段として当初次の3つの知見を得た。繊度ア
ップによるスナール体質の良化、モノフィラメントの
モジュラスダウンによる良化、製造時の捲取り張力ダ
ウンによる良化。しかしながら、およびの改善手段
についてはある程度のスナール抑制効果を得るものの、
精密印刷用紗の要求特性及び市場動向はより繊度が低
く、よりハイメッシュな、またよりハイモジュラスな製
品品位を求めており対策としての意味を成さない。また
についても従来捲きくずれしやすい体質であるモノフ
ィラメントでは限界があり、その捲きくずれしない限界
の捲取り張力ダウン操作では確かに残留トルク値の低
下、製織工程でのスナールによるトラブル減少方向とな
るも満足のいく結果とはいい難いものであった。
【0012】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上
記従来技術の欠点に鑑み、整経解舒時のスナール発生が
抑制され、製織工程でのトラブルが無く、より高品位の
高密度精密スクリーン紗を製造することのできる、スク
リーン紗用ポリエステルモノフィラメント及びその製造
方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、特に5d
e以上12de以下のスクリーン紗用ポリエステルモノ
フィラメントにおいて、試料長90cm、荷重0.00
75g/dの測定条件下に残留トルク試験で得られる該
モノフィラメントの残留トルク値を特定するとき繊度、
捲取張力、モジュラスといった他因子に影響されずに、
スナール体質を大幅に改善し得ることを見い出した。
【0014】更に上記残留トルク値を特定したポリエス
テルモノフィラメントは、未延伸ポリエステルモノフィ
ラメントをガラス転移温度以上に加熱後延伸処理するこ
とによって分子鎖を繊維軸方向に配向させた、捲取前の
延伸モノフィラメントを略直線状で走行させつつ、これ
に強制的な冷却手段を講じることにより得られることを
究明した。
【0015】かくして、本発明によればポリエステルよ
りなる5de以上12de以下のモノフィラメントにお
いて、測定試料長90cm、荷重0.0075g/dに
設定した残留トルク試験で得られる残留トルク値が7ケ
/m以下であることを特徴とする、スクリーン紗用ポリ
エステルモノフィラメントが提供される。
【0016】また、本発明によれば5de以上12de
以下のポリエステルモノフィラメントの製造工程におい
て、該モノフィラメントの未延伸糸を延伸、熱処理した
後、略直線状に走行させその間にモノフィラメントに対
して強制冷却を施すことを特徴とする、スクリーン紗用
ポリエステルの製造方法が提供される。
【0017】本発明のスクリーン紗用ポリエステルモノ
フィラメントは、測定試料長90cm、荷重0.007
5g/dに設定した残留トルク試験で得られる残留トル
ク値が7ケ/m以下であることが必要である。
【0018】該残留トルク値が7ケ/mを超えると、整
経工程で、解舒スナールが発生することにより、ポリエ
ステルモノフィラメントが整経ドラム内へ巻き込まれる
現象を抑制することができず、本発明の目的を達成する
ことができない。
【0019】更に、本発明の製造方法においては、未延
伸糸の延伸、熱処理に、略直線状に走行しているフィラ
メントに対して強制冷却を実施することが必要である。
【0020】ここで、“略直線状にフィラメントを走行
させる”とは冷却ローラーに巻き付けられたり、屈曲や
擦過を与えられたりすることなくフィラメントを走行さ
せることを言い、本発明の効果を阻害しない範囲内であ
れば、該フィラメントがフィラメントの走行方向に対し
て若干の屈曲しながら走行する場合も含む。
【0021】該フィラメントへの強制冷却を施さない
と、本発明の残留トルク値を7ケ/m以下に抑制できな
い。
【0022】勿論、本発明の製造方法において、フィラ
メント走行形態を略直線状に保持することなく強制冷却
しても、本発明のポリエステルモノフィラメントを得る
ことはできない。
【0023】本発明のモノフィラメントの製造方法の一
例を図1を参照に説明する。先ず、固有粘度が0.6〜
1.0の範囲にあるポリエステルポリマーを290〜3
04℃で溶融紡糸し、吐出糸条を冷却固化させながらフ
ィラメント走行速度700〜1600m/分で引きと
り、未延伸糸を得る。
【0024】次いで該未延伸糸1を非加熱の供給ローラ
ー2と、同じく非加熱の延伸ローラー5との間で3〜5
倍の延伸倍率の下に延伸し、その間に予熱ローラー3、
(通常、モノフィラメントのガラス転移点より20〜5
0℃高い温度に設定される。)および非接触ヒーター4
(通常170〜200℃の雰囲気温度に設定される。)
で熱処理する。
【0025】次いで、延伸されたモノフィラメントは、
延伸ローラ5の糸離れ点とスネルガイド8′との間を直
線状に走行し、その間に強制冷却装置6を通過し、冷却
された後パーン7に捲き取られる。
【0026】上記の強制冷却装置6には、工業的には常
温(通常15〜25℃)の圧縮空気が導入される。
【0027】勿論、強制冷却手段の他の例として、水浴
中に略直線状に走行しているフィラメントを通過させる
態様も挙げることができる。
【0028】つまり、フィラメントを強制冷却する場合
に、該フィラメントが略直線状に走行している間に、フ
ィラメント断面全体を均一に冷却できる限り、どのよう
な方法も採用することができる。しかし、一般に機台ス
ペース、設備コスト等手段を考慮すると該強制冷却は、
略直線状に走行しているフィラメントに対し、圧縮空気
により行なわれることが好ましい。
【0029】本発明の製造方法において、該冷却手段と
して圧縮空気を用いる場合の具体的な装置としては、後
掲の図2に例示した様な形状、あるいはこれに類する形
状であればよく、また一般にマルチフィラメントの交絡
に使用されるインターレース等を流用しても良い。図2
において、延伸されたモノフィラメント9は筒状の主管
10を矢印(捲取方向)に走行し、その間に圧縮空気流
入管11を介して該主管中に対向流として供給される圧
縮空気により冷却される。
【0030】本発明において、未延伸ポリエステルモノ
フィラメントを得る方法としては、吐出口金が1孔のも
のを用いてもよいし、2孔以上のものを用いてもよい。
【0031】吐出口金が2孔以上のものを使用した場合
は、一旦分繊してから各未延伸モノフィラメントに対し
延伸、熱処理および強制冷却を実施してもよいし、モノ
フィラメント同士が交絡しない本数内であれば、そのま
ま延伸熱処理および強制冷却を施してから分繊を行なっ
てもよい。
【0032】本発明の製造方法において、該圧縮空気の
温度は20〜30℃の範囲であれば充分な効果を得るこ
とができ、更に該圧縮空気の流量も30〜50Nl/m
inと、一般にインターレースをかける際の80Nl/
minと比べてかなりの低レベルであっても効果的に作
用する。過剰な圧縮空気流量での強制冷却はフィラメン
ト糸に付着しているべき油剤の飛散を招き油剤付着斑、
油剤付着量の低下による製織時のフィブリル化の原因と
なる。また、コスト的に考えても好ましいものではな
い。
【0033】
【作用】本発明に構成が類似した技術として、特開平5
―286277号公報において延伸、熱処理後のフィラ
メントを、非加熱のローラーに捲回させつつ冷却を行な
い寸法安定性に優れたスクリーン紗用ポリエステルモノ
フィラメントを得るといった技術が提案されている。
【0034】しかしながら、該公報の方法にあっては、
該フィラメント断面の一部のみが非加熱のローラーに部
分的に接触するので、フィラメント断面全体を同時に均
一に冷却する本発明と比較して熱伝達係数が小さく、本
発明によって初めて解決された、モノフィラメントのス
ナール抑制を達成できるほどの、該フィラメントへの冷
却効果を得ることができない。
【0035】更にいうならば、該公報の方法では、該フ
ィラメントと、ローラーを円柱とみたてた時の曲面とが
接触するので、該フィラメントが略直線状態を形成する
ことなく徐冷される為にスナールの体質を改善すること
はできない。
【0036】以上のことから、前掲の公報ではスクリー
ン紗用モノフィラメントに内在していたスナールの問題
を解決するといった技術思想を認識していないことは明
らかである。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれらによって何等限定されるもの
ではない。
【0038】尚、実施例中の各物性値は以下の方法によ
り測定した。
【0039】(1)固有粘度:オルソクロロフェノール
中にサンプルを各種濃度[c](g/100ml)で溶
解させ、溶解している溶液について、35℃で測定した
[ηsp(非粘度)/c]を、濃度零に外挿した値[η]
を固有粘度とした。
【0040】(2)引張強度、破断伸度、10%伸長時
の引張強度(10%SSC):引張試験機を使用し、糸
長25cm、引張速度20cm/分、温度20℃、相対
湿度65%の条件下で測定を行なって得た荷重伸長曲線
から各々の値を求めた。
【0041】(3)残留トルク値:測定試料とするモノ
フィラメントを、解舒撚りが加わらないように、また撚
りもどりが起こらないようにして、ピンを支点に試料を
U字に二つ折りにし、2/30g/dの初荷重下でその
試料長が90cmになるように両上端を固定した。支え
ピンの試料部分に0.0075g/dの微荷重をかけて
から測定試料から支えピンを外し、懸垂状態のまま自己
旋回させた。
【0042】自己旋回が止まってから検撚し、旋回数を
計ってトルク数とした。同一測定試料に対して10回測
定し、その平均値を算出し単位を“ケ/m”で表わし
た。
【0043】但し測定雰囲気は温度20℃、相対湿度6
5%とした。
【0044】(4)スナールの整経ドラム内への捲き込
み発生抑止:整経工程にて発生した解舒スナールの、整
経ドラム内への捲き込みの度合を下記の判定基準に基づ
き判定した。
【0045】判定基準: 5級…整経工程において、解舒スナールの発生が完全に
抑止されている。
【0046】4級…整経工程において、解舒スナールの
発生は起こるが非常に軽微であり、整経ドラム内への該
スナールの捲き込みは完全に抑止されている。
【0047】3級…整経工程において、解舒スナールの
発生が軽微であって、整経ドラム内への該スナールの捲
き込みが軽微である。
【0048】2級…整経工程において、解舒スナールの
発生が起こり、整経ドラム内への該スナールの捲き込み
が発生する。
【0049】1級…整経工程において、解舒スナールが
多発し、整経ドラム内への該スナールの捲き込みが多発
する。
【0050】[実施例1]固有粘度0.71のペレット
状ポリエチレンテレフタレートを紡糸温度300℃にて
1孔の吐出口金を用いて溶融紡糸し、冷却固化後オイリ
ングローラよりエマルジョン油剤を付与し、紡糸速度8
00m/分にて未延伸糸を捲取った。続いて図を用いて
説明するならば、図1に示すような延伸装置を用い、図
中3で示されている加熱ローラの温度を110℃、図中
4で示されているスリット型非接触ヒータの温度を20
5℃図中3で示されている加熱ローラと図中5で示され
ている延伸ローラ間の延伸倍率を3.5倍、延伸速度を
800m/分捲取張力を1.3g又図中6で示されてい
る圧縮空気での強制冷却手段としては図2に示されてい
る形状の装置を用い圧縮空気温度を常温、圧縮空気圧力
を0.5kg/cm2とそれぞれ設定した結果、引張強
度5.4g/d、破断伸度32%、繊度12deのモノ
フィラメントを得た。上記操作によって得られたポリエ
ステルモノフィラメントは測定試料長90cm、荷重
0.0075g/dに設定した残留トルク測定試験にお
ける残留トルク値が6.5であり、整経工程での解舒時
も、スナールの整経ドラム内への捲き込みが全く認めら
れず、より高品位な紗の製織を可能とした。
【0051】[実施例2〜6および、比較例1〜5]実
施例1においてモノフィラメントの繊度、圧縮空気流
量、捲き取り張力、及びモノフィラメントの強伸度特性
を変えること以外は、実施例1と同様の操作を行なって
モノフィラメントを得た。
【0052】得られたモノフィラメントの残留トルク値
及びスナール体質について測定した結果を表1に示す。
但し、捲き取り張力についてはトラベラーの重さを変更
することにより設定し、強伸度特性については、ポリマ
ーの吐出量及びモノフィラメントの延伸倍率を調整する
ことにより設定を行なった。
【0053】[比較例6]実施例1において、圧縮空気
での強制冷却手段に代えて、延伸ローラーと同径の(8
0mmφ)の、非加熱ローラーでの冷却手段にすること
以外は実施例1と同様の操作を実施した。結果を表1に
示す。
【0054】[比較例7]比較例6において、延伸ロー
ラー及び非加熱ローラーの直径を80mmφから変更し
て120mmφにすること以外は比較例6と同様の操作
を実施した。結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1からも明らかなように、本発明の製造
方法により得ることができるモノフィラメントは、残留
トルク値が7ケ/m以下である。
【0057】比較例2及び4では、捲き取り張力のダウ
ン操作のみを実施して残留トルク値を減少させている
が、スナールの整経ドラム内への捲き込みを抑止できる
レベルではなかった。更に捲き取り張力をダウンしよう
とした際には、巻きくずれが発生した。
【0058】比較例5では、モノフィラメントのモジュ
ラスをダウンさせることによって残留トルク値を減少さ
せているが、スナールの整経ドラム内への捲き込みを抑
止することはできなかった。更にモジュラスをダウンす
ると、得られるスクリーン紗の品位が低下してしまい、
市場の要求している紗を提供することができない。
【0059】比較例6及び7では延伸、熱処理後のモノ
フィラメントに対して非加熱のローラーに捲回させて冷
却を施しているが、この方法を用いても、スナールの整
経ドラム内への捲き込みを抑止することはできなかっ
た。
【0060】
【発明の効果】本発明のスクリーン紗用ポリエステルモ
ノフィラメントは、整経解舒時でのスナール発生が抑制
され、製織工程でのトラブルが無く、より高品位の高密
度精密スクリーン紗を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクリーン紗用ポリエステルモノフィ
ラメントを製造するための延伸装置の一例を示す概略図
である。
【図2】圧縮空気による略直線に走行するモノフィラメ
ントへの強制冷却手段の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 未延伸モノフィラメント 2 供給ローラ 3 加熱ローラ 4 非接触ヒーター 5 延伸ローラ 6 強制冷却装置 7 パーン 8 スネルガイド 8′ スネルガイド 9 延伸モノフィラメント 10 筒状の主管 11 圧縮空気流入管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルよりなる5de以上12d
    e以下のモノフィラメントにおいて、 測定試料長90cm、荷重0.0075g/dに設定し
    た残留トルク試験で得られる残留トルク値が7ケ/m以
    下であることを特徴とする、スクリーン紗用ポリエステ
    ルモノフィラメント。
  2. 【請求項2】 5de以上12de以下のポリエステル
    モノフィラメントの製造工程において、 該モノフィラメントの未延伸糸を延伸、熱処理した後、
    略直線状に走行させその間にモノフィラメントに対して
    強制冷却を施すことを特徴とする、スクリーン紗用ポリ
    エステルモノフィラメントの製造方法。
  3. 【請求項3】 強制冷却手段が常温の圧縮空気である、
    請求項2記載のスクリーン紗用ポリエステルモノフィラ
    メントの製造方法。
JP7069350A 1995-03-28 1995-03-28 スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメント及びその製造方法 Pending JPH08267948A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7069350A JPH08267948A (ja) 1995-03-28 1995-03-28 スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメント及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7069350A JPH08267948A (ja) 1995-03-28 1995-03-28 スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメント及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08267948A true JPH08267948A (ja) 1996-10-15

Family

ID=13400030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7069350A Pending JPH08267948A (ja) 1995-03-28 1995-03-28 スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメント及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08267948A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010090108A1 (ja) * 2009-02-03 2010-08-12 東レ株式会社 ポリエステルモノフィラメントおよびポリエステルモノフィラメントの製造方法
WO2011086954A1 (ja) * 2010-01-13 2011-07-21 東レ株式会社 ポリエステルモノフィラメントパッケージ
CN105363964A (zh) * 2014-08-06 2016-03-02 卡尔迈尔纺织机械制造有限公司 用于矫直丝线的设备和方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010090108A1 (ja) * 2009-02-03 2010-08-12 東レ株式会社 ポリエステルモノフィラメントおよびポリエステルモノフィラメントの製造方法
US9085833B2 (en) 2009-02-03 2015-07-21 Toray Industries, Inc. Polyester monofilament and method for producing polyester monofilament
WO2011086954A1 (ja) * 2010-01-13 2011-07-21 東レ株式会社 ポリエステルモノフィラメントパッケージ
CN102713032A (zh) * 2010-01-13 2012-10-03 东丽株式会社 聚酯单丝卷体
JP5045846B2 (ja) * 2010-01-13 2012-10-10 東レ株式会社 ポリエステルモノフィラメントパッケージ
US20120280073A1 (en) * 2010-01-13 2012-11-08 Toray Industries, Inc. Polyester monofilament package
US8398010B2 (en) * 2010-01-13 2013-03-19 Toray Industries, Inc. Polyester monofilament package
CN105363964A (zh) * 2014-08-06 2016-03-02 卡尔迈尔纺织机械制造有限公司 用于矫直丝线的设备和方法
JP2016037695A (ja) * 2014-08-06 2016-03-22 カール マイヤー テクスティルマシーネンファブリーク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフツングKarl Mayer Textilmaschinenfabrik Gesellschaft Mit Beschrankter Haftung フィラメントを直線化する装置及び方法
CN105363964B (zh) * 2014-08-06 2018-04-20 卡尔迈尔纺织机械制造有限公司 用于矫直丝线的设备和方法
US10029428B2 (en) 2014-08-06 2018-07-24 Karl Mayer Textilmaschinenfabrik Gmbh Apparatus and method for straightening filaments

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7943071B2 (en) Polyethylene terephthalate filament having high tenacity for industrial use
TWI496966B (zh) 聚酯單絲、及其製造方法、及使用其之網版用紗之製造方法
JP4359999B2 (ja) ポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法
JP2007009341A (ja) 染色安定性及び分繊性に優れた分繊用ポリエステルマルチフィラメントの製造方法
EP4112789A1 (en) Polyphenylene sulfide monofilament, method for manufacturing same, and fiber package
JPH08267948A (ja) スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメント及びその製造方法
JP7453832B2 (ja) ポリフェニレンスルフィドモノフィラメントからなる繊維パッケージ及びその製造方法
JP7402648B2 (ja) ポリフェニレンスルフィドモノフィラメントとその製造方法及びそのパッケージ
JPWO2008146690A1 (ja) スクリーン紗用モノフィラメント及びスクリーン紗の製造方法
JP4655967B2 (ja) スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメントの製造方法およびモノフィラメント
JPH05295617A (ja) スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメントの製造方法
JP2004052173A (ja) 高強度ポリエステルモノフィラメント及びその製造方法
JPS60209013A (ja) ポリエステル繊維の製造方法
JP3130640B2 (ja) ポリエステル繊維の製造方法
KR100211140B1 (ko) 폴리에스터 극세멀티 필라멘트사의 제조방법
JP3725064B2 (ja) スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメント
JP3242058B2 (ja) ポリエチレンナフタレートモノフィラメント及びその製造方法
JP2006265758A (ja) ポリアミドモノフィラメントおよびその製造方法
JP2022157916A (ja) ポリフェニレンスルフィド繊維の製造方法
JP2005133249A (ja) 分繊用ポリ乳酸マルチフィラメントとその製造方法
JPH0532492B2 (ja)
JP2968381B2 (ja) 織物用ポリエステル繊維
JP2002194617A (ja) 産業資材用ポリエステル繊維の製造方法
JPH06166908A (ja) 極細繊維及びその製造方法
JPH0122363B2 (ja)