JP2658347B2 - エンジン出力制御方法 - Google Patents

エンジン出力制御方法

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JP2658347B2
JP2658347B2 JP2127589A JP2127589A JP2658347B2 JP 2658347 B2 JP2658347 B2 JP 2658347B2 JP 2127589 A JP2127589 A JP 2127589A JP 2127589 A JP2127589 A JP 2127589A JP 2658347 B2 JP2658347 B2 JP 2658347B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、たとえばスロットル弁の開度をモータによ
り駆動制御するドライブ・バイ・ワイヤ(DBW)制御シ
ステムのエンジン出力制御方法に関する。
(従来の技術) 例えば、自動車用ガソリンエンジンのエンジン出力
は、吸気通路に設置したスロットル弁を開閉して吸入空
気量を増減させることによって制御されることは知られ
ている。
スロットル弁は運転者により操作されるアクセルペダ
ルに連動して開閉制御されるが、電子制御式自動車エン
ジンにおいては、スロットル弁を電動モータにより電子
駆動する、いわゆるドライブ・バイ・ワイヤ(DBW)制
御システムが採用されており、必要に応じてアクセルペ
ダルの操作から切離してスロットル弁の開度を独自に制
御できるようになっている。
しかしながら、従来のDBW制御システムにおいては、
アクセル操作から切離されてスロットル弁が電動モータ
により優先的に制御される場合を除き、つまりこのよう
な優先的制御を行わない場合は、アクセルペダルの操作
に比例してスロットル弁の開度を制御するようになって
いた。つまり、アクセル操作にもとづきスロットル弁を
制御する場合は、アクセルペダルとスロットル弁をワイ
ヤやリンクで直結した機械リンク式スロットル制御シス
テムの場合と同様に、アクセルペダルの操作に比例して
スロットル開度を制御するようになっていた。
ところが、スロットル弁の開度は吸気通路の開口面積
を増減して吸入空気量を変化させるものであるが、吸気
通路の形状およびスロットル弁の構造から理解できるよ
うに、スロットル弁の開度と吸気通路の開口面積は比例
するものではない。
したがって、スロットル弁の開度と吸入空気量は比例
せず、すなわちアクセルペダルの操作状態とエンジン出
力は必ずしも比例していない。
このため、運転者は希望するエンジン出力を得るため
に試行錯誤的に、また経験にもとづく勘により見当を付
けてアクセルペダルの操作を行っていた。
これに対し、運転者がアクセルペダルを操作するの
は、その踏込位置から目標エンジントルクあるいは目標
駆動軸トルクを要求しているものと読取り、このアクセ
ルペダル踏込位置から希望するエンジントルクあるいは
駆動軸トルクを発生させるべく最適なエンジン出力が得
られるようにスロットル弁を制御する方法が考えられ
る。
このようにすれば、アクセルペダル踏込位置から直ち
に希望するエンジントルクあるいは駆動軸トルクが得ら
れ、応答性が向上する。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、アクセルペダルの踏込位置から目標エ
ンジントルクあるいは目標駆動軸トルクを制御しようと
する場合、一定のアクセル踏込位置では一定のトルクを
発生するようになり、このため下り坂などでアクセル位
置を一定に保っていると一定のエンジントルクを発生す
るので、車両は加速することになる。
すなわち、平坦地でアクセル位置を一定に保って走行
している場合、出力されるエンジントルクは一定である
から変速比や車体抵抗が一定であれば、車速はエンジン
トルクに余剰を生じることなく、エンジントルクをフル
に使用した一定の速度に収束される。
ところが、アクセルの踏込位置を一定に保って下り坂
走行に移ると、出力されるエンジントルクは一定であ
り、にも拘らず下り坂走行ではそのような大きなトルク
を必要としないため余剰トルクが発生し、したがって次
第に加速されることになる。
このような加速を収束するには、アクセルペダルの踏
込を戻してスロットル開度を絞り、これによりエンジン
出力を低下させる必要がある。
しかしながら、アクセルペダルとスロットル弁とをワ
イヤやリンクにより直結した機械リンク式スロットル制
御システムの場合は、第4図に示す特性図のように、ア
クセルペダルの踏込位置が一定であれば、エンジン回転
数が増加するとエンジンの出力は自動的に低下するよう
に設定されており、したがって下り坂走行などではアク
セルペダルの踏込を戻さなくてもエンジン回転数(=車
速)が上がるに応じてエンジントルクが低下し、すなわ
ちエンジンブレーキが利くようになり、これにより下り
坂走行ではアクセルペダルの位置を一定としておけば車
速が収束されるようになっている。
このようなことから、DBW制御システムにおいて一定
アクセル踏込量で一定のトルクを発生するように設定し
た場合は下り坂走行で車速が増加する時はわざわざアク
セルペダルを戻してやらなければならず、これに対し機
械リンク式スロットル制御システムの場合はその必要が
ない。このため、両システムの車をそれぞれ運転した場
合は、上記のように運転の仕方を異ならせなければなら
ず、運転者に違和感を生じさせる不具合がある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目
的とするのは、例えば上記スロットル弁などのようなエ
ンジン出力制御手段をモータ駆動により電子制御するDB
Wシステムにおいて、一定アクセル踏込量では車速が増
大しようとしても機械リンク式スロットル制御システム
と同様に車速が自動的に収束されるように目標エンジン
トルクあるいは目標駆動軸トルクを設定し、運転者に違
和感を与えるなどの不具合が解消されるエンジン出力制
御方法を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明においては、エンジンの出力を制御するエンジ
ン出力制御手段と、この制御手段を駆動する電動モータ
と、アクセルペダルの操作状態に応じて上記電動モータ
の作動を制御するモータ制御手段とを備えたエンジンの
出力制御装置において、アクセルペダル操作位置が一定
の場合に車体速度が収束するように目標エンジントルク
Teを設定しておき、上記アクセルペダルの操作量と車体
速度から目標エンジントルクTeを求め、この目標エンジ
ントルクTeとエンジン回転数Neから目標エンジン制御量
θtargetを算出し、この目標エンジン制御量に一致する
ように上記電動モータにて上記エンジン出力制御手段を
制御するようにしたことを特徴とする。
(作用) 本発明によれば、アクセルペダルの操作位置を一定と
した場合は車体速度が収束するように目標エンジントル
クTeが求められ、この目標エンジントルクTeとエンジン
回転数Neから目標エンジン制御量θtargetが算出され
て、この目標エンジン制御量に合致するようにエンジン
出力制御手段が制御される。したがって、アクセルペダ
ルの操作位置を一定とした場合は車体速度が自動的に収
束するから、運転者はアクセルペダルを戻すなどの面倒
な操作を必要とせず、機械リンク式スロットル制御シス
テムのエンジンを運転する場合と比べて違和感がなくな
る。
(実施例) 以下第1図ないし第5図を参照して本発明の第1の実
施例を説明する。
第1図は、本発明をガソリンエンジンのスロットル弁
駆動方法に適用した構成を示す系統図であり、1はエン
ジン、2はエンジン1の吸気通路、3はエアクリーナ、
4はこのエアクリーナ2から吸入される吸入空気量を検
出するエアフローセンサである。
このエアフローセンサ4は、例えばカルマン渦式エア
フローセンサ4である。カルマン渦式エアフローセンサ
は、詳図しないが吸気通路2中に渦発生柱を設置すると
その下流に非対称で規則的なカルマン渦列が発生し、こ
の渦の発生数は空気流量に比例する。このカルマン渦列
に送信機から超音波をあてると、この超音波はカルマン
渦列を横切り、その渦数に対応した疎密音波を生じる。
この疎密音波を受信器で受け、空気流量に比例したパル
ス信号に変換することができる。したがって、このエア
フローセンサ4は空気流量に比例したパルス信号をエン
ジン制御用コンピュータECI5に送るようになっている。
エンジン制御用コンピュータECI5には、上記エアフロ
ーセンサ4から出力された吸入空気流量Aに比例したパ
ルス信号のほかに、後述するクランク角センサ9から出
力されたエンジン回転数Ne信号や、スロットルポジショ
ンセンサ8から出力されたスロットル開度θth信号が入
力される。そして、このエンジン制御用コンピュータEC
I5では、上記エアフローセンサ4から導入した吸入空気
流量A信号と、クランク角センサ9から導入したたエン
ジン回転数Ne信号とを用いて、所定のクランク角度毎に
エンジンの1回転当りの吸入空気量A/Neを計算し、この
吸入空気量A/Neに応じて基本燃料噴射時間を演算する。
さらに、このエンジン制御用コンピュータECI5では、上
記基本燃料噴射時間に、種々の他の要因の補正を加えて
燃料噴射時間を演算し、この信号を燃料噴射装置に出力
する。燃料噴射装置は上記指令信号に比例して燃料をエ
ンジン1の各気筒に噴射する。これにより決められた割
合の混合気が形成され、この混合気は吸気、圧縮、爆発
のサイクルを経て排気され、この過程でエンジン1は上
記吸入した空気量に応じた出力を発生するようになって
いる。
6は上記吸気通路2の途中に設けられたスロットル弁
であり、本発明のエンジン出力制御手段に該当する。こ
のスロットル弁6は例えばステッパモータ等の電動モー
タ7により回動駆動されるようになっており、このスロ
ットル弁6の開度に応じて吸気通路2の開口面積が制御
され、したがってエンジン1に吸入される空気量Aが増
減される。
8は上記スロットル弁6の回動位置を検出するスロッ
トルポジションセンサであり、このスロットルポジショ
ンセンサ8は例えばポテンショメータよりなり、上記ス
ロットル弁6の回動位置をスロットル開度θthとして出
力する。
9はエンジン1に設けられたクランク角センサであ
り、このクランク角センサ9はエンジンの回転数Neを出
力する。
10はオートマチックトランスミッションであり、エン
ジン1の出力軸に直結されたトルクコンバータのコンバ
ータポンプが回転されると、このポンプはコンバータ内
の流体を通じてコンバータタービンに動力を伝え、これ
をトランスミッションで変速して駆動軸11に伝える。
この駆動軸11は駆動輪12,13に連結されてこれら駆動
輪12,13を回転させる。なお、14,15は従動輪である。
16は車輪速センサであり、駆動軸11に取付けられたス
ピードメータにより駆動軸11の回転数を検出して車速に
換算するようになっている。なお、車輪速センサ16は駆
動輪12,13の平均速度Vsを出力するものであってもよ
い。
20はアクセルペダルであり、このアクセルペダル20に
は例えばポテンショメータよりなるアクセルポジション
センサ21が取付けられている。このアクセルポジション
センサ21は上記アクセルペダル20の位置をアクセルペダ
ル位置信号Vaccとして出力する。
上記各センサにて検出された各種情報はDBW・ECU(ド
ライブ・バイ・ワイヤ・エレクトロニック・コントロー
ルユニット)30に入力され、このDBWコントローラ30は
モータ駆動制御部25に指示信号を出力し、これにより前
記電動モータ7を作動させ、スロットル弁6を制御す
る。
このDBWコントローラ30には、前記したスロットルポ
ジションセンサ8からスロットル開度θthが、クランク
角センサ9からエンジン1の回転数Neが、車輪速センサ
16から車速Vsが、またアクセルポジションセンサ21から
アクセルペダル20の踏込位置Vaccがそれぞれ入力され
る。
このDBWコントローラ30には、アクセル状態算出部3
1、車体速度Vs演算部32、エンジン回転数Ne演算部33、
目標エンジントルク算出部34および目標スロットル開度
設定部35が設けられている。
上記アクセル状態算出部31では、アクセルポジション
センサ21から出力された信号によりアクセルペダル20の
位置を検出し、このアクセルペダル位置信号Vaccを目標
エンジントルク算出部34に送る。
車体速度Vs演算部32では車輪速センサ16から出力され
た信号にもとづき車体速度Vsを演算し、これを目標エン
ジントルク算出部34に送る。
エンジン回転数Ne演算部33はクランク角センサ9から
出力された信号よりエンジン回転数Neを演算し、このエ
ンジン回転数Neを目標スロットル開度設定部35に送る。
目標エンジントルク算出部34では、上記アクセルペダ
ル位置Vaccと車体速度Vsから目標エンジントルクTeを算
出する。アクセルペダル位置Vaccと車体速度Vsと目標エ
ンジントルクTeとの関係は、第3図に示すメモリマップ
1により演算することができる。
第3図においては、車体速度Vsの低い領域では、アク
セルペダル位置Vaccを一定とした場合に車速が増しても
目標エンジントルクTeが略一定となるように設定されて
いるとともに、車体速度Vsが上記低車速域を超えるとア
クセルペダル位置Vaccを一定とした場合は車速が増して
も目標エンジントルクTeが直線的に減少するように設定
されている。
目標スロットル開度設定部35では、上記目標エンジン
トルク算出部34で得られた目標エンジントルクTeとエン
ジン回転数Ne演算部33で算出したエンジン回転数Neとか
ら目標スロットル開度θtargetを求める。目標スロット
ル開度θtargetは、目標エンジン出力Teおよびエンジン
回転数Neをもとにして、第4図の特性図から求めること
ができる。
第4図の特性図は、DBW制御システムでない従来の機
械リンク式スロットル制御システムによる特性と酷似し
たものであり、この特性から目標エンジン出力Teおよび
エンジン回転数Neにもとづき目標スロットル開度θtarg
etを演算することができる。
上記目標スロットル開度算出部35で求められた目標ス
ロットル開度θtargetはモータ駆動制御部25に指令信号
として出力され、このモータ駆動制御部25は電動モータ
7を作動させる。これにより、スロットル弁6は回動さ
れて吸入空気量を制御し、エンジン出力トルクを上記目
標エンジン出力になるように制御する。
なお、40はオートマチックトランスミッションコント
ローラであり、これは公知のものであるから詳しい説明
を省略するが、トランスミッション10の変速比をスロッ
トル開度と車速の関係で最適な状態となるように自動的
に選択制御するものである。
次に、このような構成によるDBW制御システムの作動
を説明する。
アクセルペダル20の踏込に連動してスロットル弁6を
作動させる通常の場合、第2図に示すフローチャートに
示すようなエンジン制御が行われる。
すなわち、まずステップ100では、アクセル状態算出
部31がアクセルポジションセンサ21から出力されたアク
セルペダル20の踏込位置Vaccを読取る。
ステップ101では、車体速度Vs演算部32において車輪
速センサ16から出力された車輪速センサ出力にもとづき
車体速度Vsを演算する。
ステップ102では、エンジン回転数Ne演算部33におい
てクランク角センサ9から出力されたクランク角センサ
出力にもとづきエンジン回転数Neを演算する。
次にステップ103では、目標エンジントルク算出部34
において、上記アクセルペダル20位置Vaccと車体速度Vs
から目標エンジントルクTeを求める。これは第3図のメ
モリマップ1にもとづきなされる。
ステップ104では、目標スロットル弁開度設定部35に
おいて、上記目標エンジントルクTeとエンジン回転数Ne
を用いて目標スロットル開度θtargetを演算する。
目標エンジントルクTeとエンジン回転数Neおよび目標
スロットル開度θtargetとの関係は、第4図の特性図に
示されており、したがって上記目標エンジントルクTeと
エンジン回転数Neが判明すれば、第4図の特性図から目
標スロットル開度θtargetを設定することができる。
このようにして目標スロットル開度θtargetが求めら
れると、この目標スロットル開度設定部35にて上記目標
スロットル開度θtargetに応じてスロットル弁6を制御
すべく制御信号を算出する。
すなわち、この目標スロットル開度設定部35において
ステップ105で示すようにスロットルポジションセンサ
8から現在のスロットル弁6の開度θthを求める。
そして、ステップ106でスロットル弁開度θthと目標
スロットル開度θtargetを比較し、この時、θth=θta
rgetであればステップ100に戻る。
θth=θtargetでない場合はステップ107に進み、こ
こでθth>θtargetであればステップ108に示す通り、
モータ駆動制御部25に「スロットル弁開け」の信号を発
信する。逆に、θth<θtargetであればステップ109に
示す通り、モータ駆動制御部25に「スロットル弁閉じ
ろ」の信号を発信する。
このようにして算出された信号はモータ駆動制御部25
から電動モータ7に伝えらえ、この電動モータ7は正ま
たは逆回転してスロットル弁6を回動駆動し、これによ
りスロットル弁6の開度が制御される。
したがって、このスロットル弁6の開度に応じて吸気
通路2の開口面積が増減されるので、これによりエンジ
ン1に吸入される空気量Aが増減され、エンジ出力が調
整されることになる。よって、目標エンジントルクTdを
得ることができる。
この結果、アクセルペダル20の踏込位置を一定に保っ
て下り坂走行するなどの場合、アクセルペダル20の位置
が一定であってもDBWコントローラ30がスロットル弁6
の開度を自動的に制御し、エンジン回転数が増加すると
第3図に示す特性図のようにエンジントルクを低下さ
せ、これによりエンジンブレーキが利くようになって車
体速度を自動的に収束させるから、アクセルペダル20を
わざわざ戻さなくてもよく、機械リンク式スロットル制
御システムのエンジンを運転する場合と比べても違和感
がなくなる。
なお、第3図の特性図に示す通り、車体速度Vsの低い
領域では、アクセルペダル位置Vaccを一定とした場合に
目標エンジントルクTeが略一定となるように設定すれ
ば、加速開始時や発進時におけるトルクの伸びが、目標
エンジントルクTeが減少する場合に比べて良好となり、
運転者の意思に応じて応答性が向上する利点がある。
なお、本発明は上記第1の実施例に制約されるもので
はない。
すなわち、上記第1の実施例ではアクセルペダルの踏
込位置Vaccと車体速度Vsとから目標エンジントルクTeを
求めるようにしたが、アクセルペダルの踏込位置Vaccと
車体速度Vsとから一旦目標駆動軸トルクTdを求め、この
目標駆動軸トルクTdから目標エンジントルクTeを求める
ようにしてもよい。
この場合の構成および作用を第5図ないし第7図にも
とづき説明する。
すなわち、第5図は全体の構成を示すもので、DBWコ
ントローラ30には、駆動軸回転数Nd演算部51、目標駆動
軸トルクTd算出部52、自動変速機状況検出部53および目
標エンジントルクTe演算部54が設けられており、そのほ
かの構成で第1図と同一番号は第1図の構成と同様であ
ってよい。
駆動軸回転数Nd演算部51は、車輪速センサ16から出力
された車輪速センサ出力にもとづき駆動軸回転数Ndを換
算する。
目標駆動軸トルクTd算出部52は、アクセルペダル踏込
位置Vaccと車体速度Vsから目標駆動軸トルクTdを算出す
るもので、アクセルペダル踏込位置Vaccと車体速度Vsと
目標駆動軸トルクTdとの関係は、第3図に示すメモリマ
ップ1において目標エンジントルクTeを目標駆動軸トル
クTdと読み換えて、第3図のメモリマップ1から演算す
ることができる。
自動変速機状況検出部53では、エンジン回転数Neと駆
動軸回転数Ndとから変速比やトルク比を演算し、これら
の情報を上記目標エンジントルク算出部54に送る。
なお、変速比eからトルク比tを求めるには、第4図
に示す特性図にもとづき算出する。
目標エンジントルク算出部54では、前記目標駆動軸出
力トルクTdと自動変速機の状況(速度比やトルク比)か
ら目標エンジントルクTeを算出する。目標駆動軸トルク
Tdと目標エンジントルクTeとの関係は自動変速機11の状
態により決められ、Te=Td/(c×ρ)の関係にある
(cは時定数)。
さらに、この目標エンジントルクTeは目標スロットル
開度算出部35に送られ、この目標スロットル開度算出部
35で目標スロットル開度θtargetが求められる。
目標スロットル開度θtargetは、目標エンジントルク
Teおよびエンジン回転数Neにより第4図の特性図から求
める。
このような構成においては、第6図に示すフローチャ
ートに示すようなエンジン制御が行われる。
すなわち、ステップ100でアクセルポジションセンサ2
1からの信号によりアクセルペダル20の位置Vaccを読取
り、ステップ101で車輪速センサ16から車体速度Vsを演
算し、さらにステップ102でクランク角センサ9の出力
にもとづきエンジン回転数Neを演算する点は第2図の場
合と同様である。
本実施例では、ステップ201に示すように、駆動軸回
転数Nd演算部51で車輪速センサ16から駆動軸回転数Ndを
換算する。
次に、ステップ202で、目標駆動軸トルク設定部52に
おいて上記アクセルペダル踏込位置Vaccと車体速度Vsと
から目標駆動軸トルクTdを設定する。目標駆動軸トルク
Tdは、先に説明した通り第3図に示されたメモリマップ
1から換算することができる。
ステップ203では、自動変速機状況検出部53によりト
ランスミッション10の状態、すなわち変速比eおよびト
ルク比tを演算する。この場合、エンジン回転数Neと駆
動軸回転数Ndとから変速比eを求め、かつこの変速比e
からトルク比tを求める。
変速比e=エンジン回転数Ne/駆動軸回転数Ndであ
る。
また、変速比eからトルク比tを求めるには、第7図
に示す特性図にもとづき算出することができる。
次にステップ204では、目標エンジントルク算出部54
において、上記トルク比tと減速比ρを用いて前記目標
駆動軸トルクTdを目標エンジントルクTeに変換する。
目標駆動軸トルクTdと目標エンジントルクTeとの関係
は前記トランスミッション10の状態により決められ、Te
=Td/(c×ρ)の関係にあり(cは時定数)、したが
ってこの目標エンジントルク算出部54で目標エンジント
ルクTeを演算することができる。
ステップ104では、目標スロットル弁開度設定部35に
おいて、上記目標エンジントルクTeとエンジン回転数Ne
を用いて目標スロットル開度θtargetを演算する。
目標エンジントルクTeとエンジン回転数Neおよび目標
スロットル開度θtargetとの関係は、さきに説明した第
4図の特性図に示されており、したがって上記目標エン
ジントルクTeとエンジン回転数Neが判明すれば目標スロ
ットル開度θtargetを設定することができる。
このようにして目標スロットル開度θtargetが求めら
れると、以下第1図の実施例と同様に、ステップ105な
いし109に示す手順にもとづき、電動モータ7を駆動し
てスロットル弁6の開度を制御することができる。
したがって、この場合も、アクセルペダル20の踏込位
置を一定に保って下り坂走行するなどの場合、アクセル
ペダル20の踏込位置が一定であっても車体速度が収束さ
れるから、機械リンク式スロットル制御システムのエン
ジンを運転する場合との違和感がなくなる。
なお、上記各実施例においては、アクセルペダル位置
Vaccや車体速度Vsおよびエンジン回転数Neなどから目標
エンジントルクTeを求め、この目標エンジントルクTeを
発生させるべく目標スロットル開度θtargetを設定し、
この目標スロットル開度θtargetと実際のスロットル開
度θthとを比較してスロットル弁6を上記目標スロット
ル開度θtargetに一致させるように制御したが、本発明
は上記制御手段に加えて、スロットル弁6が上記目標ス
ロットル開度θtargetと一致した後、更に現在のエンジ
ントルクと上記目標エンジントルクTeとが一致している
か否かを検知し、実際のエンジントルクが上記目標エン
ジントルクTeと差がある場合は、これをフィードバック
制御して実際のエンジントルクが上記目標エンジントル
クTeと一致するように補正することが望ましい。
また、上記実施例では、スロットル弁6の位置をポテ
ンショメータなどからなるスロットルポジションセンサ
8により検出する場合を説明したが、電動モータ7がス
テッパモータにて構成される場合は、このステッパがモ
ータの回動位置は付与したパルス数により演算すること
ができるものであるから、パルス数をカウントし、これ
を記憶してモータの回動量に応じてパルス数を加減演算
すればスロットル弁6の位置を知ることができる。した
がって、スロットルポジションセンサ8に代わってこの
ようなパルスカウト手段を採用してもよい。
さらに、本発明のDBW制御システムはオートマチック
トランスミッション制御システムのほかに、アイドル回
転制御システムやオートクルーズ制御システムなどと併
用してもよく、要するにスロットル弁を電動駆動するエ
ンジンにおいて適用可能である。
また、上記実施例では本発明のDBW制御システムをガ
ソリンエンジンに適用した場合を説明し、電動モータに
より吸気通路に設けたスロットル弁の開度を制御するよ
うにしたが、本発明はディーゼルエンジンであっても実
施可能であり、ディーゼルエンジンの場合は燃料噴射ポ
ンプのコントロールラックを調整することにより燃料量
を制御し、これによりエンジン出力の制御が可能である
から、電動モータにより上記燃料噴射ポンプのコントロ
ールラックを駆動するようにすれば前記実施例と同様な
エンジンの制御が可能である。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明によれば、アクセルペダル
の操作位置を一定とした場合は車体速度との関係におい
て車体速度が収束するように目標エンジントルクTeが求
められ、この目標エンジントルクTeとエンジン回転数Ne
から目標エンジン制御量θtargetが算出されて、この目
標エンジン制御量に合致するようにスロットル弁が制御
される。したがって、アクセルペダルの操作位置を一定
とした場合に車体速度が自動的に収束するから、下り坂
走行などのように車体速度が増える傾向にある場合で
も、運転者はアクセルペダルを戻すなどの操作を必要と
せず、機械リンク式スロットル制御システムのエンジン
を運転する場合と比べて違和感がなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本発明の第1の実施例を示し、第
1図はDBW制御システムを示す構成図、第2図はその動
作を説明するフローチャート、第3図は車体速度と目標
エンジントルクとアクセルペダル踏込位置との関係を示
すメモリマップ、第4図はエンジン回転数と目標エンジ
ントルクとスロットル開度の関係を示す特性図、第5図
ないし第7図は本発明の第2の実施例を示し、第5図は
DBW制御システムを示す構成図、第6図はその動作を説
明するフローチャート、第7図はエンジントルクと速度
比とトルク比の関係を示す特性図である。 1……エンジン、2……吸気通路、3……エアクリー
ナ、4……エアフローセンサ、6……スロットル弁、7
……電動モータ、8……スロットルポジションセンサ、
9……クランク角センサ、10……オートマチックトラン
スミッション、11……駆動軸、12,13……駆動輪、14,15
……従動輪、16……駆動軸回転速度センサ、20……アク
セルペダル、21……アクセルポジションセンサ、25……
モータ駆動制御部、30……DBWコントローラ、31……ア
クセル状態算出部、34,54……目標エンジントルク算出
部、35……目標スロットル開度算出部、52……目標駆動
軸トルク算出部、53……自動変速機状況検出部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 誠 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 上田 克則 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−175742(JP,A) 特開 昭61−43251(JP,A) 特開 昭63−25343(JP,A) 特開 平1−271646(JP,A) 特開 平2−124330(JP,A) 特開 平2−196144(JP,A) 実開 昭62−66235(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの出力を制御するエンジン出力制
    御手段と、この制御手段を駆動する電動モータと、アク
    セルペダルの操作状態に応じて上記電動モータの作動を
    制御するモータ制御手段とを備えたエンジンの出力制御
    装置において、 アクセルペダル操作位置が一定の場合に車体速度が収束
    するように目標エンジントルクTeを設定し、上記アクセ
    ルペダルの操作位置と車体速度から目標エンジントルク
    Teを求め、この目標エンジントルクTeとエンジン回転数
    Neから目標エンジン制御量θtargetを算出し、この目標
    エンジン制御量に合致するように上記電動モータにて上
    記エンジン出力制御手段を制御するようにしたことを特
    徴とするエンジン出力制御方法。
  2. 【請求項2】上記目標エンジントルクTeを求める場合、
    アクセルペダルの操作量と車体速度から目標駆動軸トル
    クTdを算出し、この目標駆動軸トルクTdからトランスミ
    ッションの状況にもとづき目標エンジントルクTeを求め
    るようにしたことを特徴とする第1の請求項に記載のエ
    ンジン出力制御方法。
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