JP2657015B2 - リン酸型燃料電池の含浸用電解質 - Google Patents

リン酸型燃料電池の含浸用電解質

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JP2657015B2 JP3247913A JP24791391A JP2657015B2 JP 2657015 B2 JP2657015 B2 JP 2657015B2 JP 3247913 A JP3247913 A JP 3247913A JP 24791391 A JP24791391 A JP 24791391A JP 2657015 B2 JP2657015 B2 JP 2657015B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リン酸型燃料電池の含
浸用電解質に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リン酸型燃料電池の電極の触媒層には、
電気化学反応が起こり易いように予めリン酸を含浸して
おくことが知られている。図3及び図4は例えば特開昭
63−150862号公報に示された従来の電解質含浸方法を示
す説明図であり、耐リン酸性を有する平板(1)上に気孔
率が90%程度のカーボン繊維紙、カーボン布等に気孔
容積の100%ないし150%の範囲で適当な電解質と
してのリン酸(2)を塗布または含浸した多孔質シート(3)
を平板(1)に密着するように載置しており、多孔質シー
ト(3)上にリン酸(2)が含浸されるべき面を下向きにした
例えば触媒層(4)及び基板(5)からなる電極(6)が重ね合
わされ、積層体(7)が形成されている。このように形成
された積層体(7)は図4に示すように複数組積み重ねら
れ、触媒層(4)へのリン酸(2)の含浸処理が行われる。こ
のとき、積層体積み重ね体全体(8)を加熱することによ
り、粘性係数を低下したリン酸(2)が触媒層(4)に浸透す
るようにした方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の電極(6)の触媒
層(4)への電解質であるリン酸(2)の含浸方法は、リン酸
(2)を予め多孔質シート(3)に塗布または含浸しなければ
ならず、更に、多孔質シート(3)の上に触媒層(4)及び基
板(5)からなる電極(6)を重ね合わせた積層体(7)を複数
組積み重ねた積層体積み重ね体全体(8)を120℃程度
に加熱し、リン酸(2)の粘性係数を低下させ、リン酸(2)
が触媒層(4)へ浸透するように数十時間放置させなけれ
ばならなかった。また、電極(6)の触媒層(4)へのリン酸
(2)の含浸が終了してから、積層体(7)、積層体積み重ね
体全体(8)を分解してセパレータ、電極、マトリックス
等を再度積層して電池積層体とする必要があった。
【0004】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、耐リン酸性の平板(1)や多孔質シ
ート(2)を必要とせず、従って、多孔質シート(3)へのリ
ン酸(2)の予備含浸、多孔質シート(2)と電極(6)の積層
体(7)を複数組積み重ね、積層体積み重ね体全体(8)の加
熱と長時間の放置によるリン酸(2)の電極(6)の触媒層
(4)への含浸、浸透及び積層体(7)、積層体積み重ね体全
体(8)の分解等のプロセスを簡略化できるリン酸型燃料
電池の含浸用電解質を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るリン酸塩型
燃料電池の含浸用電解質は、リン酸と、水と、溶剤とを
含有することを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明におけるリン酸型燃料電池の含浸用電解
質はリン酸と、水と、溶剤とを含有するようにしたの
で、電解質の粘性係数を著しく低くでき、含浸温度を低
くできると共に含浸時間を短くできる。
【0007】また、本発明のリン酸型燃料電池の含浸用
電解質は燃料電池の構成部材例えば電極に含浸後、水
溶剤とを除去するようにしたので、電極触媒層は局部的
に電解質を過不足に含浸することなく均一に含浸するこ
とができる。
【0008】
【実施例】実施例1 以下、本発明の一実施例について説明する。まず、濃度
105%のリン酸を準備した。粘性係数を測定したとこ
ろ、25℃で7[g/(cm・s)]であった。これが従
来の電解質の粘性係数である(図1のイ)。これをリン酸
型燃料電池の電極触媒層へ塗布したところ、リン酸は触
媒層の表面をはじき、ほとんどなじまなかった。したが
って、リン酸の含浸は困難であった。このリン酸に水を
適量加えて濃度85%のリン酸へ調製した。
【0009】この濃度85%のリン酸へ溶剤であるエタ
ノールを加えていき、重量比で濃度85%リン酸/エタ
ノール=100/0〜100/100まで混合比を変化
させて温度25℃で粘性係数を測定した。この結果を図
1の曲線ロに示す。この図1の曲線ロより溶剤であるエ
タノールをリン酸に加えることにより粘性係数が著しく
低下したことがわかる。混合比=100/100で0.
2[g/(cm・s)]まで粘性係数が低下した。
【0010】重量比で混合比が濃度85%リン酸/エタ
ノール=100/100の含浸用電解質を調製してリン
酸成分が所定量となるように計算してリン酸型燃料電池
の電極触媒層へ塗布して25℃で放置したところ30分
で電極触媒層表面のリン酸がなくなり、触媒層内部へ含
浸できた。この30分以内に水とエタノールの大部分は
除去され、80℃で10分間放置することでほぼ完全に
水とエタノールを除去できた。
【0011】本実施例では含浸用電解質がリン酸と、水
と、溶剤であるエタノールとからなっているので、電解
質の粘性係数を低くでき、含浸温度も従来例の120℃
程度から25℃程度へ低くすることができる。また、含
浸時間も従来例の数十時間から30分程度に短縮するこ
とができる。更に、50〜80℃程度の温度で保持する
ことで含浸時間を20分程度に短縮することも可能であ
る。なお、本発明では、含浸終了後25℃で電極を長時
間放置しても濃度85%のリン酸を出発原料としている
ため吸湿がほとんどなかった。
【0012】濃度85%リン酸と溶剤であるエタノール
を混合するとき、希釈熱が発生するが、低温であり、電
極触媒層へ電解質を塗布または含浸する1時間程度前に
混合しておけば、使用時には室温に下がっているので実
用上問題はない。リン酸と、溶剤であるエタノールを混
合することで体積がリン酸のみの場合の約3倍となり、
電極触媒層に局部的に電解質を過不足に含浸することな
く均一に含浸することができる。なお、水が短時間の放
置で除去されるのはエタノールの存在のためである。
【0013】以上のように、従来のように耐リン酸性平
板や多孔質シートを必要とせず、したがって、多孔質シ
ートへのリン酸の予備含浸、多孔質シートと電極の積層
体の複数組積み重ね、積層体積み重ね体全体の加熱と長
時間放置によるリン酸の電極触媒層への含浸、浸透及び
積層体積み重ね体全体の分解等のプロセスを簡略化する
ことができる。
【0014】比較例1 濃度105%のリン酸へ水を加えずに溶剤であるエタノ
ールを加えていき、重量比で濃度105%リン酸/エタ
ノール=100/0〜100/100まで混合比を変化
させて温度25℃で粘性係数を測定した。この結果を図
1の曲線ハに示す。この図1の曲線ハにより溶剤である
エタノールをリン酸に加えることにより粘性係数が低下
したことがわかる。混合比=100/100で0.5
[g/(cm・s)]まで粘性係数が低下した。
【0015】重量比で混合比が濃度105%リン酸/エ
タノール=100/100の含浸用電解質を調整してリ
ン酸成分が所定量となるように計算してリン酸型燃料電
池の電極触媒層へ塗布して25℃で放置したところ、2
時間で電極触媒層表面のリン酸はなくなり、触媒層内部
へ含浸できた。この2時間以内にエタノールの大部分は
除去され、80℃で30分間放置することでほぼ完全に
エタノールを除去できた。
【0016】本比較例では、含浸用電解質がリン酸と溶
剤であるエタノールとからなっているので、電解質の粘
性係数を低くでき、含浸温度を従来例の120℃程度か
ら25℃程度へ低くすることができる。また、含浸時間
も従来の数十時間から2時間程度に短縮することができ
る。更に、50〜80℃程度の温度に保持することで、
含浸時間を1時間程度に短縮することも可能である。な
お、本比較例では、濃度105%のリン酸を出発原料と
しているので、電解質含浸終了後25℃で電極を長時間
放置しておくと、平衡濃度(約85%)に近付くように雰
囲気の水分を吸収して電極触媒層表面の電解質であるリ
ン酸が水滴状となる場合がある。
【0017】濃度が105%のリン酸と溶剤であるエタ
ノールを混合するとき希釈熱を発生するが、これは実施
例1のときより高温であるので安全上若干の注意が必要
であるが、約1〜2時間で室温に下がるので特に問題は
ない。
【0018】実施例1と比較例1との差は含浸用電解質
に水が含まれているか、いないかの差がある。実施例1
のように電解質中にリン酸の他に水とエタノールのよう
な溶剤を同時に含むときに効果が大きい。
【0019】なお、本発明のリン酸塩型燃料電池の含浸
用電解質に使用する溶剤はエタノール、メタノール等の
アルコールが好ましい。
【0020】実施例 実施例1の方法でリン酸型燃料電池の電極である空気極
と燃料極に電解質を含浸した。電解質は濃度105%の
リン酸に水を加え、濃度85%にしたリン酸とエタノー
ルを重量比で100:100に混合したものを用いた。
含浸は25℃で30分間、更に80℃で10分間行っ
た。この1対の電極間に105%濃度のリン酸を含浸し
たマトリックスを挟んで、更に全体をセパレータで挟ん
で単電池(電池Aと称する)を組立てた。
【0021】比較のため従来の方法でリン酸型燃料電池
の電極である空気極と燃料極を電解質である濃度105
%のリン酸を予備含浸したカーボンペーパー上に載せて
含浸した。含浸は120℃で40時間行った。このとき
電極触媒層表面には含浸しきれないリン酸が付着してい
たので、ヘラで取り除いた。同様に単電池(電池Bと称
する)を組立てた。
【0022】前述の2つの電池、本発明の電池A、従来
法の電池Bを同一条件で試験した。燃料極に混合ガス
(H2−80%、CO2−20%)、空気極に空気を流して
200℃で電流密度250(mA/cm2)で運転した。
ガス利用率は前者を80%、後者を60%とした。この
試験結果を図2に示す。曲線ニの電池Aが20時間で出
力電圧が670mVで飽和するのに対し、曲線ホの電池
Bが200時間で出力電圧が640mVで飽和してい
る。
【0023】曲線ニの電池Aの方が、出力電圧が高く、
特性が良好であり、本発明の効果が確認された。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、リン酸
型燃料電池の含浸用電解質をリン酸と、水と、エタノー
ルやメタノール等の溶剤を含有するものとしたので、電
解質の粘性係数を低くでき、低温で短時間で燃料電池の
電極触媒層へ含浸でき、プロセスを大きく簡略化でき、
燃料電池の実用化、事業化へ大きく貢献できる。
【0025】上記実施例では電極触媒層への含浸を例に
とって説明したが、燃料電池の他の構成部材、例えばマ
トリックスやリン酸のリザーバ等にも応用し得ることは
言うまでもない。また、電池の構成がリブ付セパレータ
型か、リブ付電極型かによらないことも同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1と比較例1による電解質の粘度係数
を示す図である。
【図2】 実施例と従来法の電解質含浸による単電池
の特性を示す図である。
【図3】 従来の電解質含浸方法を示す部分図である。
【図4】 従来の電解質含浸方法を示す全体図である。
【符号の説明】
1 平板、2 リン酸、3 多孔質シート、4 触媒
層、5 基板、6 電極、7 積層体、8 積層体積み
重ね体全体、イ 従来の電解質の粘度係数、ロ実施例1
の電解質の粘度係数、ハ 比較例1の電解質の粘度係
数、ニ 実施例の電解質で含浸した単電池の特性、ホ
従来法の電解質で含浸した単電電池の特性。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸と、水と、溶剤とを含有すること
    を特徴とするリン酸型燃料電池の含浸用電解質。
JP3247913A 1991-09-26 1991-09-26 リン酸型燃料電池の含浸用電解質 Expired - Lifetime JP2657015B2 (ja)

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