JP2655834B2 - 残響装置 - Google Patents
残響装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は電子楽器あるいはオーデイオ等の分野にお
いて用いられる残響装置に関する。
いて用いられる残響装置に関する。
演奏会場において聴く楽音は、直接音と壁等において
反射した残響音とが合成されたもので、残響音が加わる
ことにより、直接音だけの場合よりも好ましい音響効果
が得られる。そこで、電子楽器あるいはオーデイオ等に
おいても、残響装置によつて人工的に残響音を付加する
ことが行われる 従来、この種の残響装置、特にデイジタル残響装置と
しては、IIR(Infinite Impulse Response)フイルタの
一種であるCOMB型(くし型)フイルタ,1次オールパスフ
イルタまたは2次オールパスフイルタを複数個縦続接続
したものが主として用いられていた。第3図〜第5図は
各々COMB型フイルタ,1次オールパスフイルタ,2次オール
パスフイルタの構成を示す図であり、これらの図におい
てINは入力端子、OUTは出力端子、は加算器、は減
算器、Mは乗算器、Z-mはmサンプルタイムの遅延要素
(例えばmステージのシフトレジスタ)である。また、
乗算器Mの脇に記載された記号g,g1,g2は各々乗算係数
(入力データに乗算される値)である。そして、例えば
第3図に示すCOMB型フイルタを複数個縦続接続し、最前
部のフイルタの入力端子INにデイジタル楽音信号(離散
信号)を印加すると、最後部の出力端子OUTから楽音信
号に残響信号が重畳された信号(離散信号)が得られ
る。なお、遅延要素Z-mにおけるmの値は、例えば入力
楽音信号の1周期間のサンプル点数とする。
反射した残響音とが合成されたもので、残響音が加わる
ことにより、直接音だけの場合よりも好ましい音響効果
が得られる。そこで、電子楽器あるいはオーデイオ等に
おいても、残響装置によつて人工的に残響音を付加する
ことが行われる 従来、この種の残響装置、特にデイジタル残響装置と
しては、IIR(Infinite Impulse Response)フイルタの
一種であるCOMB型(くし型)フイルタ,1次オールパスフ
イルタまたは2次オールパスフイルタを複数個縦続接続
したものが主として用いられていた。第3図〜第5図は
各々COMB型フイルタ,1次オールパスフイルタ,2次オール
パスフイルタの構成を示す図であり、これらの図におい
てINは入力端子、OUTは出力端子、は加算器、は減
算器、Mは乗算器、Z-mはmサンプルタイムの遅延要素
(例えばmステージのシフトレジスタ)である。また、
乗算器Mの脇に記載された記号g,g1,g2は各々乗算係数
(入力データに乗算される値)である。そして、例えば
第3図に示すCOMB型フイルタを複数個縦続接続し、最前
部のフイルタの入力端子INにデイジタル楽音信号(離散
信号)を印加すると、最後部の出力端子OUTから楽音信
号に残響信号が重畳された信号(離散信号)が得られ
る。なお、遅延要素Z-mにおけるmの値は、例えば入力
楽音信号の1周期間のサンプル点数とする。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、残響装置として使用するフィルタは、周波
数特性がフラットであることが望ましい。しかしなが
ら、上述した残響装置用のIIRフィルタは、その周波数
特性がフラットにならず、残響信号に悪影響を与えると
いう欠点を有していた。以下に、従来の残響装置用のII
Rフィルタの周波数特性について説明する。
数特性がフラットであることが望ましい。しかしなが
ら、上述した残響装置用のIIRフィルタは、その周波数
特性がフラットにならず、残響信号に悪影響を与えると
いう欠点を有していた。以下に、従来の残響装置用のII
Rフィルタの周波数特性について説明する。
まず、一例としてIIRフィルタの一種である2次オー
ルパスフィルタについて考察する。ここで、第5図に示
す2次オールパスフィルタのインパルス応答を第6図に
示す。この第6図において符号Dは減衰部であり、この
減衰部Dは正弦波状の信号となる。次に、第5図の2次
オールパスフィルタの伝達関数は次式で表される。
ルパスフィルタについて考察する。ここで、第5図に示
す2次オールパスフィルタのインパルス応答を第6図に
示す。この第6図において符号Dは減衰部であり、この
減衰部Dは正弦波状の信号となる。次に、第5図の2次
オールパスフィルタの伝達関数は次式で表される。
ここで、DECAY RATEをγとし、また、第6図の減衰部D
の正弦波状の信号の周波数をθとして係数g1,g2を計算
すると、 g1=γ2 ……(2) として係数g1,g2が求められる。この第(2),第
(3)式を第(1)式に代入すると、 なる式が得られる。この式から明らかなように、2次オ
ールパスフィルタの伝達関数は、Z平面において極およ
び零点を有する。また、第5図に示す2次オールパルフ
ィルタは、第(4)式の分子を伝達関数とし、周波数特
性に負のピークを有するディジタルフィルタと、(1/分
母)を伝達関数とし、周波数特性に正のピークを有する
ディジタルフィルタとに分離可能であり、これらを縦続
接続したものと等価である。なお、第(4)式における
DECAY RATE:γは残響時間に対応する「1」より小さい
係数であり、このDECAY RATE:γが「1」に近いほど残
響時間が長くなる。ここで、上記2次オールパスフィル
タの周波数特性を図7(イ)に示し、同フィルタの長時
間のフーリエ解析結果を図7(ロ)に示す。図7(イ)
に示す曲線L1は第(4)式の(1/分母)を伝達関数とす
るフィルタの振幅−周波数特性であり、また極L2は第
(4)式の分子を伝達関数とするフィルタの振幅−周波
数特性である。なお、第7図(イ)の曲線L1、L2の各ピ
ークの中心周波数は、θおよびmによって一義的に決定
される。これはまた、あとで触れる第8図(イ)及び
(ロ)の各ディップ及びピークの中心周波数についても
同様である。
の正弦波状の信号の周波数をθとして係数g1,g2を計算
すると、 g1=γ2 ……(2) として係数g1,g2が求められる。この第(2),第
(3)式を第(1)式に代入すると、 なる式が得られる。この式から明らかなように、2次オ
ールパスフィルタの伝達関数は、Z平面において極およ
び零点を有する。また、第5図に示す2次オールパルフ
ィルタは、第(4)式の分子を伝達関数とし、周波数特
性に負のピークを有するディジタルフィルタと、(1/分
母)を伝達関数とし、周波数特性に正のピークを有する
ディジタルフィルタとに分離可能であり、これらを縦続
接続したものと等価である。なお、第(4)式における
DECAY RATE:γは残響時間に対応する「1」より小さい
係数であり、このDECAY RATE:γが「1」に近いほど残
響時間が長くなる。ここで、上記2次オールパスフィル
タの周波数特性を図7(イ)に示し、同フィルタの長時
間のフーリエ解析結果を図7(ロ)に示す。図7(イ)
に示す曲線L1は第(4)式の(1/分母)を伝達関数とす
るフィルタの振幅−周波数特性であり、また極L2は第
(4)式の分子を伝達関数とするフィルタの振幅−周波
数特性である。なお、第7図(イ)の曲線L1、L2の各ピ
ークの中心周波数は、θおよびmによって一義的に決定
される。これはまた、あとで触れる第8図(イ)及び
(ロ)の各ディップ及びピークの中心周波数についても
同様である。
この第7図(イ)に示すように、上記両フィルタの振
幅−周波数特性は互いに対称的であり、第(4)式の
(1/分母)相当の伝達関数の振幅−周波数特性を表す曲
線L1と、第(4)式の分子相当の伝達関数の振幅−周波
数特性を表す曲線L2とを対比すると、曲線L1の振幅が極
大となる場合にはそれと同一周波数において曲線L2の振
幅が極小、という具合に同一周波数において両曲線のピ
ークが発生する。したがって、両フィルタの長時間のフ
ーリエ解析結果は図7(ロ)に示すようにフラットにな
る。
幅−周波数特性は互いに対称的であり、第(4)式の
(1/分母)相当の伝達関数の振幅−周波数特性を表す曲
線L1と、第(4)式の分子相当の伝達関数の振幅−周波
数特性を表す曲線L2とを対比すると、曲線L1の振幅が極
大となる場合にはそれと同一周波数において曲線L2の振
幅が極小、という具合に同一周波数において両曲線のピ
ークが発生する。したがって、両フィルタの長時間のフ
ーリエ解析結果は図7(ロ)に示すようにフラットにな
る。
しかしながら、第6図に示す減衰部Dにおいては、θ
周波数にある群遅延のピークの影響により、第8図
(イ)に示すように零時刻付近の短時間フーリエ解析の
結果にディップが発生するとともに、第8図(ロ)に示
すように減衰部Dの短時間フーリエ解析の結果にピーク
が発生する。そこで以下この点についてさらに詳しく説
明する。
周波数にある群遅延のピークの影響により、第8図
(イ)に示すように零時刻付近の短時間フーリエ解析の
結果にディップが発生するとともに、第8図(ロ)に示
すように減衰部Dの短時間フーリエ解析の結果にピーク
が発生する。そこで以下この点についてさらに詳しく説
明する。
群遅延は周波数(若しくは角周波数)成分の信号の零
時刻からの遅れを表すものであって、位相推移をθpと
すると群遅延τはτ=−dθp/dωで定義される。ここ
で、第9図は周波数特性fと、位相推移θpと、群遅延
τとの関係を示しており、この図に示されるように、周
波数特性fの共振峰で位相回転が起るが、その時、群遅
延τもピークとなる。この図のように、群遅延τがある
周波数で正のピークを持つということは、当該周波数の
周波数成分のみがこれ以外の他の周波数成分よりも遅れ
てインパルス応答上に現れることを意味している。すな
わち、2次オールパルフィルタにおいて、インパルス応
答が減衰してゆく減衰部Dでは、第8図(ロ)に示すよ
うにθ/m,2π/m−θ/π,2π/m+θ/π,…においてピ
ークを持つことになる。一方、当該周波数成分以外の他
の周波数成分は遅延の小さなところに取り残された形と
なり、インパルス応答の零時刻に近い所の短時間フーリ
エ解析結果では、減衰部Dで発生するピークに対応して
第8図(イ)に示すようにθ/m,2π/m−θ/π,2π/m+
θ/π,…にディップを生じることになる。
時刻からの遅れを表すものであって、位相推移をθpと
すると群遅延τはτ=−dθp/dωで定義される。ここ
で、第9図は周波数特性fと、位相推移θpと、群遅延
τとの関係を示しており、この図に示されるように、周
波数特性fの共振峰で位相回転が起るが、その時、群遅
延τもピークとなる。この図のように、群遅延τがある
周波数で正のピークを持つということは、当該周波数の
周波数成分のみがこれ以外の他の周波数成分よりも遅れ
てインパルス応答上に現れることを意味している。すな
わち、2次オールパルフィルタにおいて、インパルス応
答が減衰してゆく減衰部Dでは、第8図(ロ)に示すよ
うにθ/m,2π/m−θ/π,2π/m+θ/π,…においてピ
ークを持つことになる。一方、当該周波数成分以外の他
の周波数成分は遅延の小さなところに取り残された形と
なり、インパルス応答の零時刻に近い所の短時間フーリ
エ解析結果では、減衰部Dで発生するピークに対応して
第8図(イ)に示すようにθ/m,2π/m−θ/π,2π/m+
θ/π,…にディップを生じることになる。
そして、第7図(イ)および第8図(イ),(ロ)に
示されているように、この短時間フーリエ解析結果にお
けるディップPD1、PD2等やピークP1、P2等は、上記第
(4)式の(1/分母)相当の伝達関数(曲線L1)および
第(4)式の分子相当の伝達関数(曲線L2)がピークと
なる周波数において生じる。そして、これらのうち第8
図(ロ)に示すピークP1、P2等が残響信号に悪影響を与
える。すなわち、人間の聴覚特性として、周波数応答
(周波数スペクトル)に現れるピークに対しては敏感で
あるのに対してディップには鈍感であることは良く知ら
れている。こうした聴覚特性のゆえに、零時刻付近の短
時間フーリエ解析結果に現れるディップよりも、減衰部
Dの短時間フーリエ解析結果に現れるピークの方が強く
感じられることになる。このように、減衰部Dでの短時
間フーリエ解析結果が残響音に大きく影響することにな
るため、聴感上、減衰部Dに現れるピーク成分を抑える
ことが重要である。
示されているように、この短時間フーリエ解析結果にお
けるディップPD1、PD2等やピークP1、P2等は、上記第
(4)式の(1/分母)相当の伝達関数(曲線L1)および
第(4)式の分子相当の伝達関数(曲線L2)がピークと
なる周波数において生じる。そして、これらのうち第8
図(ロ)に示すピークP1、P2等が残響信号に悪影響を与
える。すなわち、人間の聴覚特性として、周波数応答
(周波数スペクトル)に現れるピークに対しては敏感で
あるのに対してディップには鈍感であることは良く知ら
れている。こうした聴覚特性のゆえに、零時刻付近の短
時間フーリエ解析結果に現れるディップよりも、減衰部
Dの短時間フーリエ解析結果に現れるピークの方が強く
感じられることになる。このように、減衰部Dでの短時
間フーリエ解析結果が残響音に大きく影響することにな
るため、聴感上、減衰部Dに現れるピーク成分を抑える
ことが重要である。
以上、2次オールパスフィルタを例にあげて説明した
が、どのようなタイプのIIRフィルタでも、そのインパ
ルス応答は第6図に示す減衰部Dを有するため、群遅延
のピークの影響により、短時間フーリエ解析の結果にピ
ークが発生するのは避けられない。したがって、前述し
た1次オールパスフィルタにおいても同様の問題が生じ
る。
が、どのようなタイプのIIRフィルタでも、そのインパ
ルス応答は第6図に示す減衰部Dを有するため、群遅延
のピークの影響により、短時間フーリエ解析の結果にピ
ークが発生するのは避けられない。したがって、前述し
た1次オールパスフィルタにおいても同様の問題が生じ
る。
また、COMB型フィルタは、極を有するものの零点を有
しない。すなわち、伝達関数の分子が「1」である。こ
れによって、COMB型フィルタの周波数特性は、2次オー
ルパスフィルタの(1/分母)の周波数特性を表す曲線L1
のように、櫛状に多数のピークを有し、フラットにはな
らない。したがって、1次、2次オールパスフィルタと
同様の問題が生じる。
しない。すなわち、伝達関数の分子が「1」である。こ
れによって、COMB型フィルタの周波数特性は、2次オー
ルパスフィルタの(1/分母)の周波数特性を表す曲線L1
のように、櫛状に多数のピークを有し、フラットにはな
らない。したがって、1次、2次オールパスフィルタと
同様の問題が生じる。
このように、残響装置として、IIRフィルタの特殊な
タイプであるCOMB型フィルタや、オールパスフィルタを
用いる場合、周波数特性にピークが現れるのを避けられ
ず、高品位の残響信号を得るには問題がある。
タイプであるCOMB型フィルタや、オールパスフィルタを
用いる場合、周波数特性にピークが現れるのを避けられ
ず、高品位の残響信号を得るには問題がある。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その
目的はくせのない高品位の残響信号を得ることができる
残響装置を提供することにある。
目的はくせのない高品位の残響信号を得ることができる
残響装置を提供することにある。
上述した問題点を解決するために、本発明では、伝達
関数が極および零点を有し、かつ該伝達関数の分子およ
び分母のピーク周波数決定成分を一致させるとともに、
該伝達関数の分子の波高値決定成分を該伝達関数の分母
の波高値決定成分よりも大としたIIRフィルタを複数縦
続接続してなることを特徴とする。
関数が極および零点を有し、かつ該伝達関数の分子およ
び分母のピーク周波数決定成分を一致させるとともに、
該伝達関数の分子の波高値決定成分を該伝達関数の分母
の波高値決定成分よりも大としたIIRフィルタを複数縦
続接続してなることを特徴とする。
第1図はこの発明の一実施例による残響装置において
用いられるIIRフイルタの構成を示すブロツク図であ
り、同実施例はこのIIRフイルタを複数個縦続接続して
構成される。第1図において、入力端子INへ印加された
信号(離散信号)は加算器1へ供給される。加算器1
は、入力端子INの信号と乗算器2の出力信号とを加算
し、この加算結果を遅延要素3および乗算器4へ供給す
る。遅延要素3は、加算器1の出力をmサンプルタイム
遅延した後、乗算器5および遅延要素6へ出力する。ま
た、乗算器4は加算器1の出力に係数γzを乗算し、減
算器7へ出力する。乗算器5は遅延要素3の出力に2cos
θを乗算して減算器7へ出力する。遅延要素6は遅延要
素3の出力をさらにmサンプルタイム遅延して乗算器8
および加算器9へ出力する。減算器7は乗算器4の出力
から乗算器5の出力を減算し、この減算結果を乗算器10
へ出力する。乗算器10は減算器7の出力に係数γzを乗
算し、この乗算結果を加算器9へ出力する。加算器9は
乗算器10の出力に遅延要素6の出力を加算し、この加算
結果を出力端子OUTへ供給する。また、乗算器8は遅延
要素6の出力に係数−γpを乗算し、この乗算結果を加
算器11へ出力する。加算器11は乗算器5の出力に乗算器
8の出力を加算し、この加算結果を乗算器2へ出力す
る。乗算器2は加算器11の出力に係数γpを乗算し、こ
の乗算結果を前記加算器11へ出力する。ここで、上述し
た乗算係数γz,γpは各々 1>|γz|>|γp| ……(5) なる値に設定される。
用いられるIIRフイルタの構成を示すブロツク図であ
り、同実施例はこのIIRフイルタを複数個縦続接続して
構成される。第1図において、入力端子INへ印加された
信号(離散信号)は加算器1へ供給される。加算器1
は、入力端子INの信号と乗算器2の出力信号とを加算
し、この加算結果を遅延要素3および乗算器4へ供給す
る。遅延要素3は、加算器1の出力をmサンプルタイム
遅延した後、乗算器5および遅延要素6へ出力する。ま
た、乗算器4は加算器1の出力に係数γzを乗算し、減
算器7へ出力する。乗算器5は遅延要素3の出力に2cos
θを乗算して減算器7へ出力する。遅延要素6は遅延要
素3の出力をさらにmサンプルタイム遅延して乗算器8
および加算器9へ出力する。減算器7は乗算器4の出力
から乗算器5の出力を減算し、この減算結果を乗算器10
へ出力する。乗算器10は減算器7の出力に係数γzを乗
算し、この乗算結果を加算器9へ出力する。加算器9は
乗算器10の出力に遅延要素6の出力を加算し、この加算
結果を出力端子OUTへ供給する。また、乗算器8は遅延
要素6の出力に係数−γpを乗算し、この乗算結果を加
算器11へ出力する。加算器11は乗算器5の出力に乗算器
8の出力を加算し、この加算結果を乗算器2へ出力す
る。乗算器2は加算器11の出力に係数γpを乗算し、こ
の乗算結果を前記加算器11へ出力する。ここで、上述し
た乗算係数γz,γpは各々 1>|γz|>|γp| ……(5) なる値に設定される。
しかして、上記構成によるIIRフイルタの伝達関数は
次式によつて表わされる。
次式によつて表わされる。
この第(6)式と前述した第(4)式との相違点は、第
(4)式か分子,分母とも係数γが等しいのに対し、第
(6)式においては、分子,分母の係数γが異なつてい
る点である。この相違の結果、第(6)式の(1/分母)
を伝達関数とするデイジタルフイルタの振幅−周波数特
性および分子を伝達関数とするデイジタルフイルタの振
幅−周波数特性は各々第10図(イ)の曲線L3,L4とな
る。ここで、第10図(イ)における波高値WP1は係数γp
に基づいて定まり、また波高値WP2は係数γzに基づいて
定まる。
(4)式か分子,分母とも係数γが等しいのに対し、第
(6)式においては、分子,分母の係数γが異なつてい
る点である。この相違の結果、第(6)式の(1/分母)
を伝達関数とするデイジタルフイルタの振幅−周波数特
性および分子を伝達関数とするデイジタルフイルタの振
幅−周波数特性は各々第10図(イ)の曲線L3,L4とな
る。ここで、第10図(イ)における波高値WP1は係数γp
に基づいて定まり、また波高値WP2は係数γzに基づいて
定まる。
以上が本実施例におけるIIRフィルタの構成の詳細で
ある。本実施例におけるIIRフィルタにおいても、何等
策を講じなければ群遅延のピークの影響により短時間フ
ーリエ解析結果にピークが生じ得るが、本実施例は以下
列挙する特徴的な構成を採用することによりこの群遅延
の影響によるピークの発生を防止し、短時間フーリエ解
析の結果をフラットなものとしている。
ある。本実施例におけるIIRフィルタにおいても、何等
策を講じなければ群遅延のピークの影響により短時間フ
ーリエ解析結果にピークが生じ得るが、本実施例は以下
列挙する特徴的な構成を採用することによりこの群遅延
の影響によるピークの発生を防止し、短時間フーリエ解
析の結果をフラットなものとしている。
(1)伝達関数が極および零点を有する点。
言い換えると、本実施例におけるIIRフィルタは、そ
の伝達関数の分子と分母とが解を有しており、分子を伝
達関数とするフィルタ(周波数特性に負のピークを有す
る)と(1/分母)を伝達関数とするフィルタ(周波数特
性に正のピークを有する)とに分離可能である。
の伝達関数の分子と分母とが解を有しており、分子を伝
達関数とするフィルタ(周波数特性に負のピークを有す
る)と(1/分母)を伝達関数とするフィルタ(周波数特
性に正のピークを有する)とに分離可能である。
(2)IIRフィルタ全体の伝達関数のうち分子相当の伝
達関数および分母相当の伝達関数のピーク周波数決定成
分(実施例においては第(6)式のθおよびm)が一致
している点。
達関数および分母相当の伝達関数のピーク周波数決定成
分(実施例においては第(6)式のθおよびm)が一致
している点。
すなわち、分子相当の伝達関数の周波数特性において
ピークが生じる周波数と(1/分母)相当の伝達関数の周
波数特性においてピークが生じる周波数とが一致してい
る。
ピークが生じる周波数と(1/分母)相当の伝達関数の周
波数特性においてピークが生じる周波数とが一致してい
る。
(3)伝達関数の分子の波高値決定成分(実施例におい
ては第(6)式のγz)を該伝達関数の分母の波高値決
定成分(実施例においては第(6)式のγp)よりも大
きくした点。
ては第(6)式のγz)を該伝達関数の分母の波高値決
定成分(実施例においては第(6)式のγp)よりも大
きくした点。
すなわち、分子を伝達関数とするフィルタの周波数特
性のピークの波高値を、(1/分母)を伝達関数とするフ
ィルタの周波数特性のピークの波高値より大とする。
性のピークの波高値を、(1/分母)を伝達関数とするフ
ィルタの周波数特性のピークの波高値より大とする。
このようにすることで、分子相当の伝達関数と(1/分
母)相当の伝達関数との積であるフィルタの全体として
の伝達関数は、非フラットなものとなり、上記極および
零点に対応した周波数において振幅−周波数特性にピー
クが生じることとなる。しかし、このピークが群遅延の
影響によって生じるピークを打ち消すこととなる。詳述
すると、次の通りである。
母)相当の伝達関数との積であるフィルタの全体として
の伝達関数は、非フラットなものとなり、上記極および
零点に対応した周波数において振幅−周波数特性にピー
クが生じることとなる。しかし、このピークが群遅延の
影響によって生じるピークを打ち消すこととなる。詳述
すると、次の通りである。
まず、第1図のIIRフィルタの振幅−周波数特性は、
曲線L3,L4を合成して得られ、第10図(ロ)に示す負の
ピークPa1,Pa2…を有する。本実施例におけるIIRフィル
タにおいても、群遅延の影響によりピークが発生する
が、このピークが発生する周波数は、上記負のピークPa
1,Pa2…が発生する周波数と一致している。なお、該曲
線の波高値WP3も係数γp、γzに基づいて定まることは
言うまでもない。従って、係数γp、γzを所定の値に定
めれば、上記負のピークPa1,Pa2…により群遅延のピー
クによって生じるピークP1、P2…(第8図(ロ)に記載
のものに相当)を打消すことができる。
曲線L3,L4を合成して得られ、第10図(ロ)に示す負の
ピークPa1,Pa2…を有する。本実施例におけるIIRフィル
タにおいても、群遅延の影響によりピークが発生する
が、このピークが発生する周波数は、上記負のピークPa
1,Pa2…が発生する周波数と一致している。なお、該曲
線の波高値WP3も係数γp、γzに基づいて定まることは
言うまでもない。従って、係数γp、γzを所定の値に定
めれば、上記負のピークPa1,Pa2…により群遅延のピー
クによって生じるピークP1、P2…(第8図(ロ)に記載
のものに相当)を打消すことができる。
そして、このようにすることで、短時間フーリエ解析
の結果、すなわち、IIRフィルタの振幅−周波数特性の
うち残響部Dに関する部分については、実効的にフラッ
トな周波数特性(直線L5)となる。そして、このような
係数γp、γzを定めた第1図のフィルタを複数個縦続接
続すれば、くせのない高品位の残響信号を得ることがで
きる。
の結果、すなわち、IIRフィルタの振幅−周波数特性の
うち残響部Dに関する部分については、実効的にフラッ
トな周波数特性(直線L5)となる。そして、このような
係数γp、γzを定めた第1図のフィルタを複数個縦続接
続すれば、くせのない高品位の残響信号を得ることがで
きる。
第2図に一般的なIIRフイルタの構成を示す。このよ
うな構成によつても、係数a1,a2,b0,b1,b2を適切に定め
れば第10図に示す特性が得られ、したがつて、第1図の
ものと同様の効果が得られる。しかし、第2図の構成の
ものは係数a1,a2,b0〜b2を決定するための処理が複雑に
なる。一方、第1図のものは係数γp、γzが各々第10図
の波高値WP1,WP2に直接対応しており、この結果、係数
γp,γzを容易に決定することができる。
うな構成によつても、係数a1,a2,b0,b1,b2を適切に定め
れば第10図に示す特性が得られ、したがつて、第1図の
ものと同様の効果が得られる。しかし、第2図の構成の
ものは係数a1,a2,b0〜b2を決定するための処理が複雑に
なる。一方、第1図のものは係数γp、γzが各々第10図
の波高値WP1,WP2に直接対応しており、この結果、係数
γp,γzを容易に決定することができる。
なお、第1図に示す実施例は、従来の2次オールパス
フィルタに対応する2次のIIRフィルタの実施例である
が、従来の1次あるいは3次以上のオールパルフィルタ
に対応するIIRフィルタの実施例も同様の考え方で構成
することができる。また、上記実施例に限らず、COMB型
フイルタ,オールパスフイルタ以外のどのような形式の
IIRフイルタでも、遅延要素をZ-mとすることにより残響
装置に利用することが可能である。
フィルタに対応する2次のIIRフィルタの実施例である
が、従来の1次あるいは3次以上のオールパルフィルタ
に対応するIIRフィルタの実施例も同様の考え方で構成
することができる。また、上記実施例に限らず、COMB型
フイルタ,オールパスフイルタ以外のどのような形式の
IIRフイルタでも、遅延要素をZ-mとすることにより残響
装置に利用することが可能である。
残響信号のうち減衰部は、聴感上、残響感(余韻)を
決定する極めて重要な部分であり、くせのない高品位な
残響信号を得るためには特にこの減衰部の残響信号のカ
ラーレーションを防止することが重要である。本発明に
よれば、群遅延の影響による残響信号の減衰部のカラー
レーションを効果的に防止することができ、くせのない
高品位な残響信号を得ることができる。
決定する極めて重要な部分であり、くせのない高品位な
残響信号を得るためには特にこの減衰部の残響信号のカ
ラーレーションを防止することが重要である。本発明に
よれば、群遅延の影響による残響信号の減衰部のカラー
レーションを効果的に防止することができ、くせのない
高品位な残響信号を得ることができる。
第1図はこの発明の一実施例の構成を示すブロツク図、
第2図は一般的なIIRフイルタの構成例を示すブロツク
図、第3図〜第5図は各々COMB型フイルタ,1次オールパ
スフイルタ,2次オールパスフイルタの構成を示すブロツ
ク図、第6図は2次オールパスフイルタのインパルス応
答を示す図、第7図(イ),(ロ)は各々2次オールパ
スフイルタの特性を示す図、第8図(イ),(ロ)は各
々零時刻付近,減衰部Dにおける2次オールパスフィル
タの短時間フーリエ解析の結果を示す図、第9図は群遅
延τを説明するための図、第10図(イ),(ロ)は各々
第1図に示す実施例の特性を示す図である。 1,9,11…加算器、2,4,5,8,10…乗算器、3,6…遅延要
素、7…減算器。
第2図は一般的なIIRフイルタの構成例を示すブロツク
図、第3図〜第5図は各々COMB型フイルタ,1次オールパ
スフイルタ,2次オールパスフイルタの構成を示すブロツ
ク図、第6図は2次オールパスフイルタのインパルス応
答を示す図、第7図(イ),(ロ)は各々2次オールパ
スフイルタの特性を示す図、第8図(イ),(ロ)は各
々零時刻付近,減衰部Dにおける2次オールパスフィル
タの短時間フーリエ解析の結果を示す図、第9図は群遅
延τを説明するための図、第10図(イ),(ロ)は各々
第1図に示す実施例の特性を示す図である。 1,9,11…加算器、2,4,5,8,10…乗算器、3,6…遅延要
素、7…減算器。
Claims (1)
- 【請求項1】伝達関数が極および零点を有し、かつ該伝
達関数の分子および分母のピーク周波数決定成分を一致
させるとともに、該伝達関数の分子の波高値決定成分を
該伝達関数の分母の波高値決定成分よりも大としたIIR
フィルタを複数縦続接続してなることを特徴とする残響
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60010529A JP2655834B2 (ja) | 1985-01-23 | 1985-01-23 | 残響装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60010529A JP2655834B2 (ja) | 1985-01-23 | 1985-01-23 | 残響装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61169896A JPS61169896A (ja) | 1986-07-31 |
| JP2655834B2 true JP2655834B2 (ja) | 1997-09-24 |
Family
ID=11752777
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60010529A Expired - Lifetime JP2655834B2 (ja) | 1985-01-23 | 1985-01-23 | 残響装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2655834B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63264799A (ja) * | 1987-04-22 | 1988-11-01 | 日本ビクター株式会社 | 残響付加装置 |
| US11881829B2 (en) * | 2022-04-28 | 2024-01-23 | Aac Microtech (Changzhou) Co., Ltd. | Method for audio peak reduction using all-pass filter |
-
1985
- 1985-01-23 JP JP60010529A patent/JP2655834B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61169896A (ja) | 1986-07-31 |
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