JP2654689B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、光磁気記録媒体に関し、特に偏光の楕円化
が少なく、即ち位相差が小さくもってドライブによるC/
Nのばらつきが少ない光磁気記録媒体に関するものであ
る。
[従来技術及びその問題点] 近年、光磁気記録媒体は、レーザー光による読み出し
可能な媒体として大容量データファイル等に広く利用さ
れている。
光磁気記録媒体は、ポリカーボネート等の樹脂、ガラ
ス等の透明な基板上にスパッタ法等の真空成膜法により
誘電体保護層や記録層よりなる光磁気記録層の薄膜が形
成された形態であるのが一般的である。
そして、前記記録層としては、Tb、Nd、Dy、Gd等の希
土類金属とFe,Co等の遷移金属等を体とする非晶質合金
の薄膜が使用されている。
さらに、前記記録層を保護しかつその特性を高めるた
めに、誘電体保護層の薄膜が通常設けられる。
光磁気記録層の感度及びC/Nを良好なものとするため
に、前記光磁気記録層の構成として、基板側より読み出
しを行う場合、第1誘電体保護層、記録層及び第2誘電
体保護層をこの順で成膜して、第1誘電体保護層での光
の繰り返し干渉を利用してカー回転角をエンハンスする
ようないわゆる3層構造の光磁気記録層が使用されてい
る。
また、ビット形状を改良しさらにC/Nを高めるため
に、前記3層構造の光磁気記録層の最上層に金属反射層
の薄膜を設けた4層構造の薄膜とする等反射膜構造の光
磁気記録媒体が、特開昭55−87332号公報、特開昭57−1
20253号公報等に開示されている。
一方、カー効果によって偏光面の回転(カー回転角)
が生ずると共に、一般的に楕円化が起こる。これは、光
が光磁気記録媒体で反射する場合に位相差Фが生ずるた
めである。
位相差が生ずるとキャリヤー出力が低下し、C/Nが低
下するという問題を引き起こす。
位相差は、光磁気記録媒体で光が反射する場合は勿論
のことドライブのピックアップ光学系においても生ず
る。すなわち、ピックアップには光磁気記録媒体からの
反射光を導く45度ミラー、ビームスプリッター等の反射
光学系を有しており、この反射面は、通常誘電体の多層
膜からなり位相差を生ずる要因となっている。
さらに問題なのは、前記ピックアップ光学系の位相差
δの個体差が大きく同じ光磁気記録媒体を使用してもド
ライブによって得られるC/Nが異なり、ばらつくという
問題があった。
そして、光磁気記録媒体の位相差Фが大きいほど前記
のドライブによるC/Nのばらつきは大きかった。
すなわち、ピックアップの光学系位相差δは一般に0
度を中心に振れているが、光磁気記録媒体の位相差Фが
0度に近ければ近いほどピックアップ光学系の個体差の
影響を受けにくくなる。
従って、光磁気記録媒体に起因する位相差Фを小さく
することは、ドライブによってC/Nがばらつくという問
題を軽減させる上で重要な課題である。
しかしながら、そのための有効な手段はいまだ提案さ
れていない。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、従来技術の問題点に鑑みなされたものであ
り、ドライブによってC/Nがばらつくという問題が軽減
された光磁気記録媒体を提供することを目的としてい
る。
さらに、感度が良好でかつ感度のディスク回転数依存
性の小さいドライブによる感度差のない光磁気記録媒体
を提供することも目的としている。
また、別の目的は、耐久性の優れた光磁気記録媒体を
提供することである。
[問題点を解決する手段] 本発明の前記目的は、基板上に、第1誘電体保護層、
記録層、第2誘電体保護層及び金属反射層がこの順で成
膜された光磁気記録層を有する光磁気記録媒体におい
て、前記第1誘電体保護層の膜厚が950乃至1300Å、前
記記録層の膜厚が200乃至400Å、前記第2誘電体保護層
の膜厚が100乃至200Å及び前記金属反射層の膜厚が200
乃至800Åであり、かつ前記第1誘電体保護層及び前記
第2誘電体保護層が、Siの窒化物、Alの窒化物又はそれ
らの混合物であることを特徴とする光磁気記録媒体によ
り達成される。
本発明の光磁気記録媒体においては、その光磁気記録
層が、第1誘電体保護層、記録層、第2誘電体保護層及
び金属反射層4層構成であり、かつ各種の膜厚を特定の
範囲とすると共に第1及び第2誘電体保護層をSiの窒化
物、Alの窒化物又はそれらの混合物で形成することによ
り、反射光の偏光面の回転による位相差がその絶対値で
15度以下と小さくすることができるので、偏光の楕円化
が起こりにくく、キャリヤー出力の低下が防止できる。
そのためには、ドライブの個体差による影響を受けに
くくドライブによるC/Nのばらつきが小さくなってい
る。
さらに、ディスク回転数による感度の変動も小さい。
さらにまた、耐久性も比較的優れている。
一般に、光磁気記録層からの反射光はカー効果によ
り、偏光面の回転と楕円化が発生している。入射光方向
の偏光面を持つ成分の振幅反射率をrx、それに直交する
成分の振幅反射率をryとすると rx=|rx|exp(iФx) ry=|rx|exp(iФy) とあらわすことができる。
ここで、反射光の位相差をФとすると Ф=Фy−Фxとなり、 また、tanα=|rx|/|ry|とすると、カー回転角(θ
k)、カー楕円率(ηk)は、 tan(2θk)=tan(2α)cos(φ) tan(2ηk)=tan(2α)sin(φ) と表すことができる。
従って、光磁気記録媒体の位相差Фの増加は、カー回
転角を減少させることになる。
一方、光磁気記録媒体用のピックアップは、一般に光
磁気記録媒体からの反射光を導く光路中に45度ミラー、
ビームスプリッターのような反射光学系を持っている。
これらの反射面は、P偏光及びS偏光(前記光磁気記録
媒体からの反射光のx及びy方向の偏光に当たる。)の
間に位相差δを生じさせる。すると最終的に受光される
光のカー回転角Θ及びカー楕円率Hは、 tan2Θ=tan(2α)cos(Φ−δ) tan2H=tan(2α)sin(Φ−δ) と表すことができる。
ピックアップ光学系の位相差δによるC/Nの変化のグ
ラフを示した第1図において、位相差δの異なるピック
アップA、B,Cに対して位相差Фが殆ど0である光磁気
記録媒体aについては、C/Nの低下は微量でありかつピ
ックアップ間におけるC/Nの差は小さい。しかし、位相
差Фが大きな光磁気記録媒体bでは、ピックアップCに
おいてはФとδが相殺するのでC/Nの低下は殆どない
が、ピックアップBでは、Фとδが加算されてC/Nの低
下が大きくなっている。
結局、通常、ピックアップの光学系位相差δは0度を
中心に振れるので、光磁気記録媒体の位相差Фも0度近
くに置けばピックアップの個体差の影響を受けにくくな
る。
本発明の光磁気記録媒体には、光磁気記録層の位相差
を少なくすることにより、ドライブによるC/Nのばらつ
きが小さくなっている。
本発明の光磁気記録媒体に於いては、前記第1誘電体
保護層の膜厚を950乃至1300Åの範囲に特定することに
より、前記光磁気記録層の反射光の位相差の膜厚の変化
に対する変動を小さくすることができ、特性を安定化さ
せている。
本発明の光磁気記録媒体は、ガラスやポリカーボネー
ト等の透明樹脂基板上に、スパッタ法等の真空成膜法に
より第1誘電体保護層、記録層、第2誘電体保護層及び
金属反射層の薄膜を順次この順で成膜した4層構成の光
磁気記録層を形成する。
前記記録層の膜厚は、200乃至400Åである。
膜厚が余り大きくなると光磁気記録層の位相差が大き
くなり、逆に余り小さくなると耐久性が悪くなって問題
となる。
前記第2誘電体保護層の膜厚は、100乃至200Åであ
る。
膜厚が小さすぎると感度が低下し、また膜厚が大きす
ぎると、耐久性が低下したり、また感度が光磁気記録媒
体の回転数により大きく変動するようになり問題とな
る。
本発明の光磁気記録媒体の前記金属反射層の薄膜の素
材としては、反射率の面から、AlやAu(金)が望まし
く、さらにコストを考慮すると、Alの単体もしくは、そ
の合金が望ましい。さらに、光磁気記録層の耐候性を高
めるためには、AlとTaやTiとの合金であることが望まし
い。
前記金属反射層の膜厚は、200乃至800Åであることが
望ましい。膜厚が小さ過ぎると、位相差の絶対値が大き
くなり、また、大きすぎると熱容量が大きくなって、感
度が低下したり、材料コストの上昇、製造工程時間の増
大を招くので好ましくない。
以上のように、本発明の光磁気記録媒体においては、
4層構成の光磁気記録層を構成する各層の膜厚を特定の
範囲にして組み合わせると共に第1及び第2誘電体保護
層をSiの窒化物、Alの窒化物又はそれらの混合物で形成
することにより、光磁気記録層4からの反射光の位相差
を小さくしてドライブによるC/Nのばらつきを抑え、感
度が良好でかつ感度の回転数依存性を小さくしてさらに
耐久性も優れたものとなった。
本発明の光磁気記録媒体の光磁気記録層の前記記録層
としては各種の酸化物及び金属の磁性体の薄膜が使用で
きる。例えば、MnBi,MnAlGe,MnCuBi等の結晶性材料、Gd
IG,BiSmErGaIG,BiSmYbCoGeIG,等の単結晶性材料、さら
に、GdCo,GdFe,TbFe,DyFe,GdFeBi,GdTbFe,GdFeCo,TbFeC
o,TbFeNi等の非晶質材料を用いた薄膜である。中でも感
度、C/N等の点で希土類金属、遷移金属を主体とする記
録層が好ましく、特に耐候性も良好であることからTbFe
CoCrの非晶質合金が最も好ましい。
前記記録層に隣接させてその上下に前記第1誘電体保
護層及び前記第2誘電体保護層の薄膜が設けられる。前
記基板の直上には前記記録層に対しカーエンハンス効果
がある第1誘電体保護層を設け、その上に設けた前記記
録層の上に更に記録層の保護層として第2誘電体保護層
を形成する。
本発明で用いることができる前記第1誘電体保護層及
び第2誘電体保護層用の材料としては、光学的特性、保
護機能の面から、例えばSiNx,AlNx等のSiの窒化物、Al
の窒化物もしくはそれらの混合物が使用できる。
また、前記第1誘電体保護層及び前記第2誘電体保護
層の屈折率は、2.0乃至2.3であることが望ましい。
以上の光磁気記録層を構成する各層の薄膜は、スパッ
タ法、イオンプレーティング法、真空蒸着法等の真空成
膜法によって形成される。中でも、スパッタ法が最も良
く、マグネトロンスパッタ法等が採用される。
本発明の光磁気記録媒体の前記基板の材質としては、
ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、エポキ
シ、ガラス等であるが、本発明の光記録媒体の特徴が最
も効果的に現れるのがポリカーボネート、ポリメチルメ
タクリレート、エポキシ等の樹脂基板である。
前記樹脂基板の中でもポリカーボネート基板は、吸水
率が小さく、ガラス転移点が高い等の利点を有し、本発
明の光記録媒体においても使用することが好ましい。
本発明の光磁気記録媒体の光磁気記録層の上面及び側
面を、紫外線硬化樹脂等よりなる有機樹脂保護層で覆う
こともできる。
また、ホットメルト樹脂などの接着剤層を介して前記
基板の光磁気記録層のない面を外側に向けて貼り合わせ
て、両面記録型光磁気記録媒体とすることもできる。
[発明の効果] 本発明の光磁気記録媒体においては、基板上に設けら
れた光磁気記録層を、第1誘電体保護層、記録層、第2
誘電体保護層及び金属反射層がこの順で成膜された4層
構成とし、かつ各層の薄膜を、第1誘電体保護層が950
乃至1300Å、記録層が200乃至400Å、第2誘電体保護層
が100乃至200Å及び金属反射層が200乃至800Åの範囲に
特定すると共に第1及び第2誘電体保護層を、Siの窒化
物、Alの窒化物又はそれらの混合物で形成することによ
って、反射光の位相差を小さく、その偏光面の楕円化を
防止してドライブによるC/Nのばらつきを抑えることが
できさらに感度を良好成らしめかつ感度の回転数依存性
も小さくすることができる。
本発明の光磁気記録媒体の新規な効果を以下の実施例
及び比較例によりなお一層明確にする。
[実施例−1] 射出成形により片面に案内溝が設けられた径130mm、
厚さ1.2mmのポリカーボネート基板の前記案内溝がある
面に、以下の手順で光磁気記録層を形成した。
前記基板をスパッタ装置の回転基板ホルダー上にセッ
トして、前記スパッタ装置の成膜室をアルゴンガス圧1m
Torrの雰囲気にして、ターゲットに1.0kWのRF電力を投
入して、マグネトロンスパッタ法により、第1誘電体保
護層として950AのSiNxの薄膜を、その上に光磁気記録層
として300ÅのTbFeCoCrの薄膜を、さらにその上に第2
誘電体保護層として200ÅのSiNxの薄膜を、最後にTaが
2原子%であるAlTa合金の薄膜を金属反射層として350
Åの厚さで成膜して光磁気記録層を形成した。
次いで、紫外線硬化樹脂の塗布液を、前記光磁気記録
層の上面及び側面に、スピンコート法により3000rpm、2
0秒の条件で塗布して、照射強度100mW/cm2の紫外線を1
分間照射して硬化を行い、10μmの厚さの有機樹脂保護
層を形成した。前記紫外線硬化樹脂としては、大日本イ
ンキ(株)製#SD−17を使用した。
以上の条件で作成した光磁気記録媒体の試料を2枚作
成して、前記基板の光磁気記録層のない面を外面に向
け、前記有機樹脂保護層の上に東亜合成化学(株)製ホ
ットメルト接着剤#XW−13を130℃で溶融してロールコ
ーターを用いて10μmの厚さに塗布した後、加圧接着し
て両面記録型の光磁気記録媒体の試料を得た。
[実施例−2] 第1誘電体保護層の膜厚を1100Åとした以外は、実施
例−1と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試
料を得た。
[実施例−3] 第1誘電体保護層の膜厚を1300Åとした以外は、実施
例−1と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試
料を得た。
[比較例−1] 第1誘電体保護層の膜厚を900Åとした以外は、実施
例−1と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試
料を得た。
[比較例−2] 第1誘電体保護層の膜厚を1350Åとした以外は、実施
例−1と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試
料を得た。
以上のようにして得られた光磁気記録媒体の試料につ
いて、以下の測定条件で、反射光の偏光の楕円化を示す
位相差φ、感度、C/N及び感度の回転数依存性を評価し
た。
位相差Φ:第2図に要部を示した測定系において、半導
体レーザー1からの出射光をコリメートレンズ2により
光磁気記録媒体3上に収束させた。(このとき、前記光
磁気記録媒体3からの反射光4はカー効果により偏光面
の回転及び楕円化を起こしている。この楕円化は入射光
偏光面とそれに直交する面とに分解された振幅成分rx,r
yの位相差により発生する。)前記反射光4の光路にバ
ビネソレィユ補償板5進相軸方向xまたはy軸のに合わ
せて置き、rx,ry間の位相量を補償した。そして、消交
光位に設定した検光子6を通過する光量が最小となるよ
うにして前記バビネソレィユ補償板5を通過した光を直
線偏光にして前記光磁気記録媒体3で発生する位相量を
補償した。その補償量を計測して光磁気記録媒体の位相
差Φの測定値とした。
感度:光磁気記録ドライブの回転数を1800rpmとし、キ
ャリヤー周波数3.7MHzで記録したときにC/Nの立ち上が
る書き込みパワーの測定値(Pw)をもって感度とした。
C/N:波長780nmのレーザー光を使用し、ドライブの回転
数が1800rpmではキャリヤー周波数3.7MHzとして測定し
た。なお、ドライブの光学系ピックアップの位相差は0
となるように調整した。
感度の回転数依存性:回転数1800rpmのときの感度と回
転数2400rpmのときの感度の差(ΔPw)を求めた。
測定結果を第1表に示した。
[実施例−4] 前記記録層の膜厚を200Åとした以外は、実施例−2
と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試料を作
成した。
[実施例−5] 前記記録層の膜厚を400Åとした以外は、実施例−2
と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試料を作
成した。
[比較例−3] 前記記録層の膜厚を150Åとした以外は、実施例−2
と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試料を作
成した。
[比較例−4] 前記記録層の膜厚を450Åとした以外は、実施例−2
と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試料を作
成した。
以上のようにして得られた光磁気記録媒体の試料につ
いて、各特性を測定した結果が第2表である。
[実施例−6] 前記記録層の膜厚を100Åとした以外は、実施例−2
と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試料を作
成した。
[比較例−4′] 前記第2誘電体保護層の膜厚を300Åとした以外は、
実施例−2と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体
の試料を作成した。
[比較例−5] 前記第2誘電体保護層の膜厚を75Åとした以外は、実
施例−2と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の
試料を作成した。
[比較例−6] 前記第2誘電体保護層の膜厚を350Åとした以外は、
実施例−2と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体
の試料を作成した。
以上のように得られた光磁気記録媒体の試料につい
て、各特性を測定した結果が第3表である。
[実施例−8] 前記金属反射層の膜厚を200Åとした以外は、実施例
−2と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試料
を作成した。
[実施例−9] 前記金属反射層の膜厚を250Åとした以外は、実施例
−2と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試料
を作成した。
[実施例−10] 前記金属反射層の膜厚を450Åとした以外は、実施例
−2と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試料
を作成した。
[実施例−11] 前記金属反射層の膜厚を800Åとした以外は、実施例
−2と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試料
を作成した。
[比較例−7] 前記金属反射層の膜厚を150Åとした以外は、実施例
−2と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試料
を作成した。
[比較例−8] 前記金属反射層の膜厚を850Åとした以外は、実施例
−2と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試料
を作成した。
以上のように得られた光磁気記録媒体の試料につい
て、各特性を測定した結果が第4表である。
[実施例−12] 前記第2誘電体保護層の膜厚を100Åとし、前記金属
反射層の組成をTiが3原子%のAl−Ti合金を用い、その
膜厚を500Åとした以外は、実施例−2と同一の条件で
光磁気記録媒体の試料を作成した。
[実施例−13] 前記第2誘電体保護層の膜厚を200Åとし、前記金属
反射層の膜厚を500Åとした以外は、実施例−2と同一
の条件で光磁気記録媒体の試料を作成した。
[比較例−8′] 前記第2誘電体保護層の膜厚を300Åとし、前記金属
反射層の膜厚を500Åとした以外は、実施例−2と同一
の条件で光磁気記録媒体の試料を作成した。
[比較例−9] 前記第2誘電体保護層の膜厚を75Åとし、前記金属反
射層の膜厚を500Åとした以外は、実施例−2と同一の
条件で光磁気記録媒体の試料を作成した。
[比較例−10] 前記第2誘電体保護層の膜厚を350Åとし、前記金属
反射層の膜厚を500Åとした以外は、実施例−2と同一
の条件で光磁気記録媒体の試料を作成した。
以上のように得られた光磁気記録媒体の試料につい
て、各特性を測定した結果が第5表である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ピックアップ光学系の位相差δによる光磁気
記録媒体のC/Nの低下量を示すグラフ。 第2図は、光磁気記録媒体に起因する位相差Φの測定系
の要部を示した概略図。 1……半導体レーザー 2……コリメートレンズ 3……光磁気記録媒体 4……光磁気記録媒体からの反射光 5……バビネソレィユ補償板 6……検光子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−239349(JP,A) 特開 昭61−194664(JP,A) 特開 昭62−141662(JP,A) 特開 昭64−4938(JP,A) 特開 昭64−66847(JP,A) 特開 昭61−253655(JP,A) 特開 昭61−87306(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、第1誘電体保護層、記録層、第
    2誘電体保護層及び金属反射層がこの順で成膜された光
    磁気記録層を有する光磁気記録媒体において、前記第1
    誘電体保護層の膜厚が950乃至1300Å、前記記録層の膜
    厚が200乃至400Å、前記第2誘電体保護層の膜厚が100
    乃至200Å及び前記金属反射層の膜厚が200乃至800Åで
    あり、かつ前記第1誘電体保護層及び前記第2誘電体保
    護層が、Siの窒化物、Alの窒化物又はそれらの混合物で
    あることを特徴とする光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】前記金属反射層がAl(アルミニウム)の合
    金の薄膜である請求項1記載の光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】前記金属反射層が、Ta(タンタル)及び/
    またはTi(チタン)を含有するAlの合金の薄膜である請
    求項1記載の光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】前記記録層が、希土類金属及び遷移金属よ
    りなる非晶質合金の薄膜である請求項1記載の光磁気記
    録媒体。
  5. 【請求項5】前記記録層が、TbFeCoCrの非晶質合金の薄
    膜である請求項1記載の光磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】前記金属反射層の膜厚が、250乃至450Åで
    ある請求項1、請求項2及び請求項3のいずれかに記載
    の光磁気記録媒体。
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