JP2651743B2 - 色素固定要素 - Google Patents

色素固定要素

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JP2651743B2 JP24669790A JP24669790A JP2651743B2 JP 2651743 B2 JP2651743 B2 JP 2651743B2 JP 24669790 A JP24669790 A JP 24669790A JP 24669790 A JP24669790 A JP 24669790A JP 2651743 B2 JP2651743 B2 JP 2651743B2
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はカラー拡散転写によって色素画像を形成する
方法における、色素固定要素に関するものである。
(背景技術) ハロゲン化銀を用いる写真法は、他の写真法、例えば
電子写真法やジアゾ写真法に比べて、感度や階調調節な
どの写真特性に優れているので、従来から最も広範に用
いられている。
この写真法の中には、ハロゲン化銀乳剤層を有する感
光要素と色素固定層を有する色素固定要素とを積層さ
せ、この積層物の中にアルカリ処理組成物を層状に展開
させたり、積層物をアルカリ処理液中に浸漬させる湿式
処理型カラー拡散転写法がある。
また、近年になって熱現像により感光性ハロゲン化銀
および/または有機銀塩が銀に還元される際、この反応
に対応または逆対応して拡散性色素を生成または放出さ
せて、この拡散性色素を色素固定要素に転写する方法も
開発されており、例えば米国特許第4,463,079号、同第
4,474,867号、同第4,478,927号、同第4,507,380号、同
第4,500,626号、同第4,483,914号、特開昭58−149046
号、同58−149047号、同59−152440号、同59−154445
号、同59−165054号、同59−180548号、同59−168439
号、同59−174832号、同59−174833号、同59−174834
号、同59−174835号、同62−65038号、同61−23245号、
欧州特許公開210,660A2号、同220,746A2号などに記載さ
れている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、このようなカラー拡散転写方式の画像形成方
法を用いて得られるカラー画像は、一般に、カブリ部分
の濃度が高く、色素固定要素の白地部分が汚染された
り、現像処理時にムラが生じやすい。
特に処理後、白地部分の濃度が高く、経時によりそれ
が変化するという問題は重要である。
(発明の目的) したがって、本発明の目的は、白地部分の濃度変化の
少ない色素固定材料を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記の目的は、少なくとも感光性ハロゲン化銀、バイ
ンダーおよび露光量に対応または逆対応して拡散性色素
を生成または放出する色素供与性化合物を含有する感光
要素を像様露光後または像様露光と同時に現像すること
によって生成または放出した拡散性色素を転写する色素
固定要素であって、少なくとも1種の下記一般式(1)
で示した化合物1を含有することを特徴とする色素固定
要素を用いることにより達成された。
一般式(1) 式中、YはCおよびNとともに5〜7員環を形成する
のに必要な、非金属原子群を表わす。
Xは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基、アリール基、アシル基、スルホニル基、スルフィ
ニル基、オキシラジカル基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アシルオキシ基または水酸基を表わす。
R1、R2、R3およびR4は互いに同一でも異なっていても
よく、各々水素原子またはアルキル基を表わす。
ここで、R1〜R4、Yのうちのいずれか2つの基が互い
に結合して5〜7員環を形成してもよい。
ただし、本化合物の総炭素数は9以上である。
さらに上記目的は (1)上記一般式(1)の化合物をオイルプロテクトし
た状態で含有することを特徴とする色素固定要素。
(2)上記(2)に於いてオイルプロテクトした油滴の
粒径が0.01μmから1.0μmであることを特徴とする色
素固定要素。
(3)上記(3)に於いてオイルプロテクトに用いた高
沸点有機溶媒が、フタール酸エステル、安息香酸エステ
ル、脂肪酸エステル、アルキルアミドまたは塩素化パラ
フィンであることを特徴とする色素固定要素。
によってより一層効果的に達成された。
一般式(I)について詳しく述べる。
式中、Yによって形成される5〜7員環として、好ま
しい例として、例えばピロリジン環、ピペラジン環、モ
ルホリン環、ピペリジン環等が挙げられる。
Xで表わされるアルキル基は置換基を有するものを含
み、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso
−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−オク
チル基、ベンジル基、ヘキサデシル基、アルケニル基は
置換基を有するものを含み、例えばアリル基、オレイル
基等が、アルキニル基として、例えばエチニル基等が、
アリール基は置換基を有するものを含み、例えばフェニ
ル基、ナフチル基等が、アシル基としては例えばアセチ
ル基、ベンゾイル基、ペンタノイル基等が、スルホニル
基としては、例えばメタンスルホニル基、ベンゼンスル
ホニル基、トルエンスルホニル基等が、スルフィニル基
としては、例えばメタンスルフィニル基、ベンゼンスル
フィニル基等が、アルコキシ基は置換基を有するものを
含み、メチルオキシ基、エチルオキシ基、i−プロピル
オキシ基、n−ブチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ
基、n−オクチルオキシ基、t−オクチルオキシ基、ベン
ジルオキシ基等が、アリールオキシ基は置換基を有する
ものを含み、例えば、フェノキシ基等が挙げられる。ア
シルオキシ基としては例えばアセチルオキシ基、ベンゾ
イルオキシ基等が挙げられる。
R1〜R4は水素原子またはアルキル基(Xのアルキル基
と同様の範ちゅうから選ばれる)を表わす。
一般式(1)で表わされる化合物のうちより好ましい
ものはXがオキシラジカル基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アシルオキシ基または水酸基である場合であ
る。
一般式(I)で表わされる化合物の総炭素数は9以上
であり、好ましくは15以上である。
以下に一般式(I)で示される化合物の具体例を示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の化合物は、有機合成化学協会誌、29(4)、366
(′71)、特開昭49−53571号、同49−53572号、同49−
53573号、同49−53574号、欧州公開特許第264,730号、
米国特許第4,639,415号記載の方法に準じて容易に合成
することができる。
本発明の化合物を、色素固定材料の層中に導入するに
は、重合物による分散法や、バインダー中に微粒子にし
て分散する方法が用いられる。好ましくはオイルプロテ
クト法を用いるのがよい。
具体的には、例えば米国特許第2,322,027号に記載の
方法などが用いられる。この方法としては、例えば、フ
タル酸アルキルエステル(ジブチルフタレート、ジオク
チルフタレート等)、リン酸エステル(トリクレジスフ
ォスフェート、ジオクチルブチルフォスフェート等)、
クエン酸エステル(アセチルクエン酸トリブチル等)、
安息香酸エステル(安息香酸オクチル等)、アルキルア
ミド(ジエチルラウリルアミド等)、脂肪酸エステル
(ジブトキシエチルサクシネート等)、トリメシン酸エ
ステル類(トリメシン酸トリブチル等)、塩素化パラフ
ィン(商品名エンパラ40味の素(株)製等)などの高沸
点有機溶媒または沸点約30℃ないし150℃の低沸点有機
溶媒、例えば低級アルキルアセテート(酢酸エチル、酢
酸ブチル等)、プロピオン酸エチル、2級ブチルアルコ
ール、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メ
チルセロソルブアセテートなどを必要に応じて併用して
溶解したのち、親水性コロイドに分散され乳化物として
用いられる。
オイルプロテクト法による油滴サイズとしては、0.01
μmから1.0μmのものが好ましい。
また、高沸点有機溶媒としては、上記に挙げたものの
うち、フタール酸エステル類、安息香酸エステル類、脂
肪酸エステル類、アルキルアミド類および塩素化パラフ
ィン類を用いるのが好ましい。
本発明化合物の使用量は0.1〜500mg/m2の範囲で色素
固定要素中に最終的に存在するように添加するのが好ま
しく、5〜200mg/m2の範囲で用いるのが最も好ましい。
油滴サイズの調整は分散方法により、可能である。ま
た乳化分散の場合水相と油相の比率、粘度、温度、分散
機の回転数、時間等の乳化条件によりコントロール可能
である。
油滴サイズが1.0μより大きい場合、光沢が低くなる
傾向にあり、また0.01μ以下の場合本発明の効果が小さ
くなる傾向にある。
本発明の化合物を添加する層は、色素固定材料中のど
の層に用いてもよい。また、単一の層に用いてもよくま
た複数層あるいは全層に用いてもよい。
本発明の化合物は他の色素固定材料に用いる化合物
(例えば蛍光増白剤、退色防止剤、すべり剤、ステイン
防止剤等)と、同一の油滴中に存在するように、オイル
プロテクト法を用いてもよいし、本発明の化合物単独で
もよい。
本発明のオイルプロテクト法には、公知の界面活性剤
を用いることができる。また用いる高沸点有機溶媒およ
び低沸点有機溶媒は、単独のものを用いてもよいし、複
数のものを用いてもよい。溶解製の観点から、高沸点有
機溶媒混合物を用いるのも好ましい。
本発明の色素固定要素は少なくとも拡散性色素の転写
時に感光要素と積重関係に置かれるものである。すなわ
ち、色素固定要素は、少なくとも拡散性色素の転写時
に、その色素固定層塗布面が感光要素の感光層塗布面と
面対面で接触している関係に置かれる。
本発明の色素固定要素は、感光要素と別個の支持体上
に塗設される形態であってもよいし、感光要素と同一の
支持体上に塗設される形態をとってもよい。感光要素と
色素固定要素相互の関係、支持体との関係、色素反射層
との関係は米国特許4,500,626号の第57欄に記載の関係
が本願にも適用できる。本発明では、色素固定要素は感
光要素とは別個の支持体上に塗設されることが好まし
い。
色素固定要素は支持体上に色素固定層を有するもので
あり、必要に応じて保護層、剥離層、カール防止層、バ
ック層などの補助層を設けることができる。特に保護
層、バック層を設けるのは有用である。上記層の1つま
たは複数の層には、親水性熱溶剤、可塑剤、退色防止
剤、UV吸収剤、スベリ剤、マット剤、酸化防止剤、寸度
安定性を増加させるための分散状ビニル化合物等を含ま
せてもよい。
本発明において、色素固定層は、現像によって放出さ
れた可動性の色素を固定することのできるポリマー溶媒
剤を含有する。
ここでポリマー媒染剤とは、三級アミノ基を含むポリ
マー、含窒素複素環部分を有するポリマー、およびこれ
らの4級カチオン基を含むポリマー等であり、好ましく
は、他の親水性ポリマー(ゼラチン等)と混合して用い
られる。
三級アミン基を有するビニルモノマー単位を含むポリ
マーについては、特開昭60−60643号、特開昭60−57836
号等に記載されており、三級イミダゾール基を有するビ
ニルモノマー単位を含むポリマーの具体例としては特開
昭60−118834号、同60−122941号、特願昭61−87180
号、同61−87181号、米国特許第4,282,305号、同第4,11
5,124号、同第3,148,061号などに記載されている。
四級イミダゾリウム塩を有するビニルモノマー単位を
含むポリマーの好ましい具体例としては英国特許第2,05
6,101号、同第2,093,041号、同第1,594,961号、米国特
許第4,124,386号、同第4,115,124号、同第4,273,853
号、同第4,450,224号、特開昭48−28,225号等に記載さ
れている。
その他四級アンモニウム塩を有するビニルモノマー単
位を含むポリマーの好ましい具体例としては、米国特許
第3,709,690号、同第3,898,088号、同第3,958,995号、
特開昭60−57836号、同60−60643号、同60−122940号、
同60−122942号および同60−235134号などに記載されて
いる。
本発明で用いるポリマー媒染剤の分子量は、好ましく
は1,000〜1,000,000、特に10,000〜200,000である。
かかるポリマー媒染剤は、色素固定要素中の媒染層中
に後述するバインダーとしての親水性コロイドと併用し
て用いられる。
ポリマー媒染剤と親水性コロイドの混合比およびポリ
マー媒染剤の塗布量は、媒染されるべき色素の量、ポリ
マー媒染剤の種類や組成、更に適用される画像形成方法
などに応じて、当業者が容易に定めることができるが、
媒染剤/親水性コロイド比が20/80〜80/20(重量比)、
媒染剤の塗布量は約0.2〜約15g/m2が適当であり、なか
でも0.5〜8g/m2で使用するのが好ましい。
ポリマー媒染剤は、色素固定要素中で金属イオンと併
用することによって色素の転写濃度を高くすることがで
きる。この金属イオンは媒染剤を含む媒染層、あるいは
その近接層(媒染層等を担持する支持体に近い方でも、
或いは遠い側でもよい)に添加する事ができる。ここで
用いられる金属イオンは、無色で、かつ熱、光に対し安
定であることが望ましい。すなわちCu2+、Zn2+、Ni2+
Pt2+、Pd2+、Co3+イオンなどの環移金属の多価イオンな
どが好ましく、特にZn2+が好ましい。この金属イオンは
通常水溶性の化合物の形、たとえばZnSO4、Zn(CH3C
O22で添加され、その添加量は約0.01〜約5g/m2が適当
であり、好ましくは0.1〜1.5g/m2である。
これら金属イオンを添加する層中には、バインダーと
して親水性のポリマーを用いることができる。親水性バ
インダーとしては、先に媒染層に関して具体的に列記し
たような親水性コロイドが有用である。
ポリマー媒染剤を含む媒染層は塗布性を高めるなどの
意味で種々の界面活性剤を含むことができる。
本発明の色素固定要素は水に可溶な塩基および/また
は塩基プレカーサーを含有してもよい。
本発明における塩基としては、アルカリ金属、4級ア
ルキルアンモニウムの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、ホ
ウ酸塩、第2および第3リン酸塩、メタホウ酸塩等の無
機塩基;脂肪族アミン類、芳香族アミン類、複素環状ア
ミン類、アミジン類、環状アミジン類、グアニジン類、
環状グアニジン類等の有機塩基およびそれらの炭酸塩、
重炭酸塩、ホウ酸塩、第2および第3リン酸塩等が挙げ
られる。
また本発明における塩基プレカーサーとしては前記有
機塩基のプレカーサーが挙げられる。ここでいう塩基プ
レカーサーとは熱分解または電解により、塩基性成分を
放出するものである。たとえばトリクロロ酢酸、シアノ
酢酸、アセト酢酸、α−スルホニル酢酸などの熱分解性
有機酸と前記有機塩基との塩、米国特許第4,088,496号
に記載の2−カルボキシカルボキサミドとの塩などが挙
げられる。その他英国特許第998,945号、米国特許第3,2
20,846号、特開昭50−22625号等に記載の塩基プレカー
サーを用いることができる。
また電解により塩基を発生させる化合物として次のも
のを挙げることができる。たとえば、電解酸化を用いる
方法の代表として各種脂肪酸塩の電解を挙げることがで
きる。この反応によってアルカリ金属やグアニジン類、
アミジン類等の有機塩基の炭酸塩を極めて効率良く得る
ことができる。また電解還元を用いる方法としては、ニ
トロおよびニトロン化合物の還元によるアミン類の生
成、ニトリル類の還元によるアミン類の生成;ニトロ化
合物、アゾ化合物、アゾキシ化合物等の還元によるp−
アミノフェノール類、p−フェニレンジアミン類、ヒド
ラジン類の生成等を挙げることができる。p−アミノフ
ェノール類、p−フェニレンジアミン類、ヒドラジン類
は塩基として用いるだけでなく、それらを直接色画像形
成物質として使用することもできる。また、種々の無機
塩共存下での水の電解によりアルカリ成分を生成させる
ことももちろん利用できる。
更に米国特許第4,740,445号に記載されているよう
に、難溶性金属塩化合物(例えば酸化亜鉛、塩基性炭酸
亜鉛、炭酸カルシウム等)を構成する金属イオンと水を
媒体として錯形成反応し得る化合物(例えばピコリン酸
グアニジン等)と該難溶性金属塩化合物との反応により
水溶性塩基を発生させる方法を利用することもできる。
この方法は感光要素に難溶性金属塩化合物の分散物を、
色素固定要素に塩基プレカーサーとして該金属イオンと
錯形成反応をし得る水溶性の化合物を含有させておき、
水の存在下で両者を密着して加熱処理する際に塩基を発
生することができるので、感光要素及び色素固定要素の
経時保存性等の点で特に有効である。
塩酸および/または塩基プレカーサーは単独でも2種
以上組み合わせても使用することができる。
塩基および/または塩基プレカーサーの使用量は5×
10-4〜5×10-1モル/m2、好ましくは2.5×10-3〜2.5×
10-2モル/m2の範囲である。
色素固定要素には必要に応じて中和層、タイミング層
を設けることができる。
なお、熱現像で処理する場合においてはさほど高いpH
値を必要としないので、色素固定要素中に中和層、タイ
ミング層を設ける必要はない。
本発明の感光要素は、基本的には支持体上に感光性ハ
ロゲン化銀および拡散性色素供与性化合物を有するもの
であり、さらに必要に応じて還元剤などの各種添加剤を
用いることができる。これらの成分は同一の層に添加す
ることが多いが、反応可能な状態であれば別層に分割し
て添加することもできる。例えば着色している拡散性色
素供与性化合物はハロゲン化銀乳剤の下層に存在させる
と感度の低下を防げる。
イエロー、マゼンタ、シアンの3原色を用いて色度図
内の広範囲の色を得るためには、少なくとも3層のそれ
ぞれ異なるスペクトル領域に感光性を持つハロゲン化銀
乳剤層を組み合わせて用いる。例えば青感層、緑感層、
赤感層の3層の組み合わせ、緑感層、赤感層、赤外感光
層の組み合わせなどがある。各感光層は公知の種々の配
列順序を採ることができる。また、これらの各感光層は
必要に応じて2層以上に分割してもよい。
感光要素には、保護層、下塗り層、中間層、黄色フィ
ルター層、アンチハレーション層、バック層、中和層、
タイミング層、剥離層などの種々の補助層を設けること
ができる。
本発明に使用し得るハロゲン化銀は、塩化銀、臭化
銀、沃臭化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、塩沃臭化銀のいず
れでもよい。
本発明で使用するハロゲン化銀乳剤は、表面潜像型乳
剤であっても、内部潜像型乳剤であってもよい。内部潜
像型乳剤は造核剤や光カブラセとを組合わせて直接反転
乳剤として使用される。また、粒子内部と粒子表層が異
なる相を持ったいわゆるコアシェル乳剤であってもよ
い。ハロゲン化銀乳剤は単分散でも多分散でもよく、単
分散乳剤を混合して用いてもよい。粒子サイズは0.1〜
2μ、特に0.2〜1.5μが好ましい。ハロゲン化銀粒子の
晶癖は立方体、8面体、14面体、高アスペクト比の平板
状その他のいずれでもよい。
具体的には米国特許第4,500,626号第50欄、同第4,62
8,021号、リサーチ・ディスクロージャー誌(以下RDと
略記する)17029(1978年)、特開昭62−253159号等に
記載されているハロゲン化銀乳剤のいずれもが使用でき
る。
ハロゲン化銀乳剤は未後熟のまま使用してもよいが通
常は化学増感して使用する。通常型感光要素用乳剤で公
知の硫黄増感法、還元増感法、貴金属増感法およびセレ
ン増感法などを単独または組合わせて用いることができ
る。これらの化学増感を含窒素複素環化合物の存在下で
行うこともできる(特開昭62−253159号)。
本発明において使用される感光性ハロゲン化銀の塗設
量は、銀換算1mgないし10g/m2の範囲である。
本発明に用いられるハロゲン化銀は、メチン色素類そ
の他によって分光増感されてもよい。用いられる色素に
は、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色
素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色
素、ヘミシアニン色素、スチリル色素およびヘミオキソ
ノール色素が包含される。
具体的には、米国特許第4,617,257号、特開昭59−180
550号、同60−140335号、RD17029(1978年)12〜13頁等
に記載の増感色素が挙げられる。
これらの増感色素は単独に用いてもよいが、それらの
組合わせを用いてもよく、増感色素の組合わせは特に、
強色増感の目的でしばしば用いられる。
増感色素とともに、それ自身分光増感作用をもたない
色素あるいは可視光を実質的に吸収しない化合物であっ
て、強色増感を示す化合物を乳剤中に含んでもよい(例
えば米国特許第3,615,641号、特開昭63−23145号等に記
載のもの)。
これらの増感色素を乳剤中に添加する時期は化学熟成
時もしくはその前後でもよいし、米国特許第4,183,756
号、同4,225,666号に従ってハロゲン化銀粒子の核形成
前後でもよい。添加量は一般にハロゲン化銀1モル当た
り10-8にいし10-2モル程度である。
本発明の拡散性色素供与性化合物とは、銀イオンが銀
に還元される際、この反応に対応して、あるいは逆対応
して拡散性の色素を生成するか、あるいは放出する化合
物である。以下、簡便のために色素供与性化合物とい
う。
本発明で使用しうる色素供与性化合物の例としてはま
ず、酸化カップリング反応によって色素を形成する化合
物(カプラー)を挙げることができる。このカプラーは
4当量カプラーでも、2当量カプラーでもよいが、耐拡
散性基を脱離基に持ち、酸化カップリング反応により拡
散性色素を形成する2当量カプラーが好ましい。この耐
拡散性基はポリマー鎖をなしていてもよい。カラー現像
薬およびカプラーの具体例はジェームズ著「ザ セオリ
ー オブ ザフォトグラフィック プロセス」第4版
(T.H.James“The Theory of the Photographic Proc
ess")291〜334頁、および354〜361頁、特開昭58−1235
33号、同58−149046号、同58−149047号、同59−111148
号、同59−124399号、同59−174835号、同59−231539
号、同59−231540号、同60−2950号、同60−2951号、同
60−14242号、同60−23474号、同60−66249号等に詳し
く記載されている。
また、別の色素供与性化合物の例として、画像状に拡
散性色素を放出乃至拡散する機能を持つ化合物を挙げる
ことができる。この型の化合物は次の一般式〔LI〕で表
わすことができる。
(Dye−Y)n−Z 〔LI〕 Dyeは色素基、一時的に短波化された色素基または色
素前駆体基を表わし、Yは単なる結合または連結基を表
わし、Zは画像状に潜像を有する感光性銀塩に対応また
は逆対応して (Dye−Y)n−Zで表わされる化合物の拡散性に差を生
じさせるか、または、Dyeを放出し、放出されたDyeと
(Dye−Y)n−Zとの間に拡散性において差を生じさせ
るような性質を有する基を表わし、nは1または2を表
わし、nが2の時、2つのDye−Yは同一でも異なって
いてもよい。
一般式〔LI〕で表わされる色素供与性化合物の具体例
としては下記の〜の化合物を挙げることができる。
なお、下記の〜はハロゲン化銀の現像に逆対応して
拡散性の色素像(ポジ色素像)を形成するものであり、
とはハロゲン化銀の現像に対応して拡散性の色素像
(ネガ色素像)を形成するものである。
米国特許第3,134,764号、同第3,362,819号、同第3,59
7,200号、同第3,544,545号、同第3,482,972号等に記載
されている、ハイドロキノン系現像薬と色素成分を連結
した色素現像薬。この色素現像薬はアルカリ性の環境下
で拡散性であるが、ハロゲン化銀と反応すると非拡散性
になるものである。
米国特許第4,503,137号等に記されている通り、アル
カリ性の環境下で拡散性色素を放出するがハロゲン化銀
と反応するとその能力を失う非拡散性の化合物も使用で
きる。その例としては、米国特許第3,980,479号等に記
載された分子内求核置換反応により拡散性色素を放出す
る化合物、米国特許第4,199,354号等に記載されたイソ
オキサゾロン環の分子内巻き換え反応により拡散性色素
を放出る化合物が挙げられる。
米国特許第4,559,290号、欧州特許第220,746A2号、米
国特許第4,783,396号、公開技報87−6199等に記されて
いる通り、現像によって酸化されずに残った還元剤と反
応して拡散性色素を放出する非拡散性の化合物も使用で
きる。
その例としては、米国特許第4,139,389号、同第4,13
9,379号、特開昭59−185333号、同57−84453号等に記載
されている還元された後に分子内の求核置換反応により
拡散性の色素を放出する化合物、米国特許第4,232,107
号、特開昭59−101649号、同61−88257号、RD24025(19
84年)等に記載された還元された後に分子内の電子移動
反応により拡散性の色素を放出する化合物、西独特許第
3,008,588A号、特開昭56−142530号、米国特許第4,343,
893号、同第4,619,884号等に記載されている還元後に一
重結合が開裂して拡散性の色素を放出する化合物、米国
特許第4,450,223号等に記載されている電子受容後に拡
散性色素を放出するニトロ化合物、米国特許第4,609,61
0号等に記載されている電子受容後に拡散性色素を放出
する化合物などが挙げられる。
また、より好ましいものとして、欧州特許第220,746A
2号、公開技報87−6199、米国特許第4,783,396号、特開
昭63−201653号、同63−201654号等に記された一分子内
にN−X結合(Xは酸素、硫黄または窒素原子を表す)
と電子吸引性基を有する化合物、特願昭62−106885号に
記された一分子内にSO2−X(Xは上記と同義)と電子
吸引性基を有する化合物、特開昭63−271344号に記載さ
れた一分子内にPO−X結合(Xは上記と同義)と電子吸
引性基を有する化合物、特開昭63−271341号に記された
1分子内にC−X′結合(X′はXと同義かまたは−SO
2−を表す)と電子吸引性基を有する化合物が挙げられ
る。また、特願昭62−319989号、同62−320771号に記載
されている電子受容性基と共役するπ結合により還元後
に一重結合が開裂し拡散性色素を放出する化合物も利用
できる。
この中でも特に一分子内にN−X結合と電子吸引性基
を有する化合物が好ましい。その具体例は欧州特許第22
0,746A2または米国特許第4,783,396号に記載された化合
物(1)〜(3)、(7)〜(10)、(12)、(13)、
(15)、(23)〜(26)、(31)、(32)、(35)、
(36)、(40)、(41)、(44)、(53)〜(59)、
(64)、(70)、公開技報87−6199の化合物(11)〜
(23)などである。
拡散性色素を脱離基に持つカプラーであって還元剤の
酸化体との反応により拡散性色素を放出する化合物(DD
Rカプラー)。具体的には、英国特許第1,330,524号、特
公昭48−39,165号、米国特許第3,443,940号、同第4,47
4,867号、同第4,483,914号等に記載されたものがある。
ハロゲン化銀または有機銀塩に対して還元性であり、
相手を還元すると拡散性の色素を放出する化合物(DRR
化合物)。この化合物は他の還元剤を用いなくてもよい
ので、還元剤の酸化分解物による画像の汚染という問題
がなく好ましい。その代表例は、米国特許第3,928,312
号、同第4,053,312号、同第4,055,428号、同第4,336,32
2号、特開昭59−65839号、同59−69839号、同53−3819
号、同51−104,343号、RD17465号、米国特許第3,725,06
2号、同第3,728,113号、同第3,443,939号、特開昭58−1
16,537号、同57−179840号、米国特許第4,500,626号等
に記載されている。DRR化合物の具体例としては前述の
米国特許第4,500,626号の第22欄〜第44欄に記載の化合
物を挙げることができるが、なかでも前記米国特許に記
載の化合物(1)〜(3)、(10)〜(13)、(16)〜
(19)、(28)〜(30)、(33)〜(35)、(38)〜
(40)、(42)〜(64)が好ましい。また米国特許第4,
639,408号第37〜39欄に記載の化合物も有用である。
その他、上記に述べたカプラーや一般式[LI]以外の
色素供与性化合物として、有機銀塩と色素を結合した色
素銀化合物(リサーチ・ディスクロージャー誌1978年5
月号、54〜58頁等)、熱現像銀色素漂白法に用いられる
アゾ色素(米国特許第4,235,957号、リサーチ・ディス
クロージャー誌、1976年4月号、30〜32頁等)、ロイコ
色素(米国特許第3,985,565号、同4,022,617号等)など
も使用できる。
本発明においては種々のカブリ防止剤または写真安定
剤を使用することができる。その例としては、RD17643
(1978年)24〜25頁に記載のアゾール類やアザインデン
類、特開昭59−168442号記載の窒素を含むカルボン酸類
およびリン酸類、あるいは特開昭59−111636号記載のメ
ルカプト化合物およびその金属塩、特開昭62−87957に
記載されているアセチレン化合物類などが用いられる。
感光要素や色素固定要素の構成層のバインダーとして
は親水性のものが好ましく用いられる。その例としては
特開昭62−253159号の(26)頁〜(28)頁に記載された
ものが挙げられる。具体的には、透明か半透明の親水性
バインダーが好ましく、例えばゼラチン、ゼラチン誘導
体等のタンパク質またはセルロース誘導体、デンプン、
アラビアゴム、デキストラン、プルラン等の多糖類のよ
うな天然化合物と、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、アクリルアミド重合体、その他の合成高分
子化合物が挙げられる。また、特開昭62−245260号等に
記載の高吸水性ポリマー、すなわち−COOMまたは−SO3M
(Mは水素原子またはアルカリ金属)を有するビニルモ
ノマー単独重合体またはこのビニルモノマー同士もしく
は他のビニルモノマーとの共重合体(例えばメタクリル
酸ナトリウム、メタクリル酸アンモニウム、住友化学
(株)製のスミカゲルL−5H)も使用される。これらの
バインダーは2種以上組み合わせて用いることもでき
る。
微量の水を供給して熱現像を行うシステムを採用する
場合、上記の高吸水性ポリマーを用いることにより、水
の吸収を迅速に行うことが可能となる。また、高吸水性
ポリマーを色素固定層やその保護層に使用すると、転写
後に色素が色素固定要素から他のものに再転写するのを
防止することができる。
本発明において、バインダーの塗布量は1m2当たり20g
以下が好ましく、特に10g以下、更には7g以下にするの
が適当である。
感光要素または色素固定要素の構成層(バック層を含
む)には、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のヒ
ビ割れ防止、圧力増減感防止等の膜物性改良の目的で種
々のポリマーラテックスを含有させることができる。具
体的には、特開昭62−245258号、同62−136648号、同62
−110066号等に記載のポリマーラテックスのいずれも使
用できる。特に、ガラス転移点の低い(40℃以下)ポリ
マーラテックスを媒染層に用いると媒染層のヒビ割れを
防止することができ、またガラス転移点が高いポリマー
ラテックスをバック層に用いると更に優れたカール防止
効果が得られる。
本発明の感光要素を熱現像で処理する場合において
は、感光性ハロゲン化銀と共に、有機金属塩を酸化剤と
して併用することもできる。このような有機金属塩の
中、有機銀塩は、特に好ましく用いられる。
上記の有機銀塩酸化剤を形成するのに使用し得る有機
化合物としては、米国特許第4,500,626号第52〜53欄等
に記載のベンゾトリアゾール類、脂肪酸その他の化合物
がある。また特開昭60−113235号記載のフェニルプロピ
オール酸銀などのアルキニル基を有するカルボン酸の銀
塩や、特開昭61−249044号記載のアセチレン銀も有用で
ある。有機銀塩は2種以上を併用してもよい。
以上の有機銀塩は、感光性ハロゲン化銀1モルあた
り、0.01ないし10モル、好ましくは0.01ないし1モルを
併用することができる。感光性ハロゲン化銀と有機銀塩
の塗布量合計は銀換算で50mgないし10g/m2が適当であ
る。
本発明においては還元剤は感光要素に内蔵させてもよ
いし、破壊可能な容器に収めた処理組成物の一成分とし
て処理時に感光要素(および色素固定要素)に供給させ
てもよい。前者の形態は熱現像で処理する場合に好まし
く、後者の形態は常温付近で処理するいわゆるカラー拡
散転写法で処理する場合に好ましく採用されている。
還元剤としては、この分野で知られているものを用い
ることができる。また、後述する還元性を有する色素供
与性化合物も含まれる(この場合、その他の還元剤を併
用することもできる)。また、それ自身は還元性を持た
ないが現像過程で求核試薬や熱の作用により還元性を発
見する還元剤プレカーサーも用いることができる。
本発明に用いられる還元剤の例としては、米国特許第
4,500,626号の第49〜50欄、同第4,483,914号の第30〜31
欄、同第4,330,617号、同第4,590,152号、特開昭60−14
0335号の第(17)〜(18)頁、同57−40245号、同56−1
38736号、同59−178458号、同59−53831号、同59−1824
49号、同59−182450号、同60−119555号、同60−128436
号から同60−128439号まで、同60−198540号、同60−18
1742号、同61−259253号、同62−244044号、同62−1312
53号から同62−131256号まで、欧州特許第220,746A2号
の第78〜96頁等に記載の還元剤や還元剤プレカーサーが
ある。
米国特許第3,039,869号に開示されているもののよう
な種々の還元剤の組合せも用いることができる。
耐拡散性の還元剤を使用する場合には、耐拡散性還元
剤と現像可能なハロゲン化銀との間の電子移動を促進す
るために、必要に応じて電子伝達剤および/または電子
伝達剤プレカーサーを組合せて用いることができる。
電子伝達剤またはそのプレカーサーは、前記した還元
剤またはそのプレカーサーの中から選ぶことができる。
電子伝達剤またはそのプレカーサーはその移動性が耐拡
散性の還元剤(電子供与体)より大きいことが望まし
い。特に有用な電子伝達剤は1フェニル−3−ピラゾリ
ドン類またはアミノフェノール類である。
電子伝達剤と組合せて用いる耐拡散性の還元剤(電子
供与体)としては、前記した還元剤の中で感光要素の層
中で実質的に移動しないものであればよく、好ましくは
ハイドロキノン類、スルホンアミドフェノール類、スル
ホンアミドナフトール類、特開昭53−110827号に電子供
与体として記載されている化合物および後述する耐拡散
性で還元性を有する色素供与性化合物等が挙げられる。
還元剤の添加量は銀1モルに対して0.001〜20モル、
特に好ましくは0.01〜10モルである。
色素供与性化合物、耐拡散性還元剤などの疎水性添加
剤は米国特許第2,322,027号記載の方法などの公知の方
法により感光要素の層中に導入することができる。この
場合には、特開昭59−83154号、同59−178451号、同59
−178452号、同59−178453号、同59−178454号、同59−
178455号、同59−178457号などに記載のような高沸点有
機溶媒を、必要に応じて沸点50℃〜160℃の低沸点有機
溶媒と併用して、用いることができる。
高沸点有機溶媒の量は用いられる色素供与性化合物1g
に対して10g以下、好ましくは5g以下である。また、バ
インダー1gに対して1cc以下、更には0.5cc以下、特に0.
3cc以下が適当である。
特公昭51−39853号、特開昭51−59943号に記載されて
いる重合物による分散法も使用できる 水に実質的に不溶な化合物の場合には、前記方法以外
にバインダー中に微粒子にして分散含有させることがで
きる。
疎水性化合物を親水性コロイドに分散する際には、種
々の界面活性剤を用いることができる。例えば特開昭59
−157636号の第(37)〜(38)頁に界面活性剤として挙
げたものを使うことができる。
熱現像で処理する場合においては感光要素に現像の活
性化と同時に画像の安定化を図る化合物を用いることが
できる。好ましく用いられる具体的化合物については米
国特許第4,500,626号の第51〜52欄に記載されている。
感光要素および色素固定要素の構成層には、可塑剤、
スベリ剤、あるいは感光要素と色素固定要素の剥離性改
良剤として高沸点有機溶媒を用いることができる。具体
的には特開昭62−253159号の(25)頁、同62−245253号
などに記載されたものがある。
更に、上記の目的のために、各種のシリコーンオイル
(ジメチルシリコーンオイルからジメチルシロキサンに
各種の有機基を導入した変性シリコーンオイルまでの総
てのシリコーンオイル)を使用できる。その例として
は、信越シリコーン(株)発行の「変性シリコーンオイ
ル」技術資料P6−18Bに記載の各種変性シリコーンオイ
ル、特にカルボキシ変性シリコーン(商品名X−22−37
10)などが有効である。
また特開昭62−215953号、同63−46449号に記載のシ
リコーンオイルも有効である。
感光要素や色素固定要素には退色防止剤を用いてもよ
い。退色防止剤としては、例えば酸化防止剤、紫外線吸
収剤、あるいはある種の金属錯体がある。
酸化防止剤としては、例えばクロマン系化合物、クマ
ラン系化合物、フェノール系化合物(例えばヒンダード
フェノール類)、ハイドロキノン誘導体、ヒンダードア
ミン誘導体、スピロインダン系化合物がある。また、特
開昭61−159644号記載の化合物も有効である。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物
(米国特許第3,533,794号など)、4−チアゾリドン系
化合物(米国特許第3,352681号など)、ベンゾフェノン
系化合物(特開昭46−2784号など)、その他特開昭54−
48535号、同62−136641号、同61−88256号等に記載の化
合物がある。また、特開昭62−260152号記載の紫外線吸
収性ポリマーも有効である。
金属錯体としては、米国特許第4,241,155号、同第4,2
45,018号第3〜36欄、同第4,254,195号第3〜8欄、特
開昭62−174741号、同61−88256号(27)〜(29)頁、
同63−199248号、特願昭62−234103号、同62−230595号
等に記載されている化合物がある。
有用な退色防止剤の例は特開昭62−215272号(125)
〜(137)頁に記載されている。
色素固定要素に転写された色素の退色を防止するため
の退色防止剤は予め色素固定要素に含有させておいても
よいし、感光要素などの外部から色素固定要素に供給す
るようにしてもよい。
上記の酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属錯体はこれら
同士を組み合わせて使用してもよい。
感光要素や色素固定要素には蛍光増白剤を用いてもよ
い。特に色素固定要素に蛍光増白剤を内蔵させるか、感
光要素などの外部から供給させるのが好ましい。その例
としては、K.Veenkataraman編「The Chemistry of Synt
hetic Dyes」第V巻第8章、特開昭61−143752号などに
記載されている化合物を挙げることができる。より具体
的には、スチルベン系化合物、クマリン系化合物、ビフ
ェニル系化合物、ベンゾオキサゾリル系化合物、ナウタ
ルイミド系化合物、ピラゾリン系化合物、カルボスチリ
ル系化合物などが挙げられる。
蛍光増白剤は退色防止剤と組み合わせて用いることが
できる。
感光要素や色素固定要素の構成層に用いる硬膜剤とし
ては、米国特許第4,678,739号第41欄、特開昭59−11665
5号、同62−245261号、同61−18942号等に記載の硬膜剤
が挙げられる。より具体的には、アルデヒド系硬膜剤
(ホルムアルデヒドなど)、アジリジン系硬膜剤、エポ
キシ系硬膜剤 ビニルスルホン系硬膜剤(N,N′−エチレン−ビス(ビ
ニルスルホニルアセタミド)エタンなど)、N−メチロ
ール系硬膜剤(ジメチロール尿素など)、あるいは高分
子硬膜剤(特開昭62−234157号などに記載の化合物)が
挙げられる。
感光要素や色素固定要素の構成層には、塗布助剤、剥
離性改良、スベリ性改良、帯電防止、現像促進等の目的
で種々の海面活性剤を使用することができる。界面活性
剤の具体例は特開昭62−173463号、同62−183457号等に
記載されている。
感光要素や色素固定要素の構成層には、スベリ性改
良、帯電防止、剥離性改良等の目的で有機フルオロ化合
物を含ませてもよい。有機フルオロ化合物の代表例とし
ては、特公昭57−9053号第8〜17欄、特開昭61−20944
号、同62−135826号等に記載されているフッ素系界面活
性剤、またはフッ素油などのオイル状フッ素系化合物も
しくは四フッ化エチレン樹脂などの固体状フッ素化合物
樹脂などの疎水性フッ素化合物が挙げられる。
感光要素や色素固定要素にはマット剤を用いることが
できる。マット剤としては二酸化ケイ素、ポリオレフィ
ンまたはポリメタクリレートなどの特開昭61−88256号
(29)頁記載の化合物の他に、ベンゾグアナミン樹脂ビ
ーズ、ポリカーボネート樹脂ビーズ、AS樹脂ビーズなど
の特願昭62−110064号、同62−110065号記載の化合物が
ある。
その他、感光要素および色素固定要素の構成層には、
熱溶剤、消泡剤、防菌防バイ剤、コロイダルシリカ等を
含ませてもよい。これらの添加剤の具体例は特開昭61−
88256号第(26)〜(32)頁に記載されている。
感光要素及び/又は色素固定要素には画像形成促進剤
を用いることができる。特に熱現像で処理する場合に画
像形成促進剤を用いるのが好ましい。画像形成促進剤に
は銀塩酸化剤と還元剤との酸化還元反応の促進、色素供
与性物質からの色素の生成または色素の分解あるいは拡
散性色素の放出等の反応の促進および、感光要素層から
色素固定層への色素の移動の促進等の機能があり、物理
化学的な機能からは前記した塩基または塩基プレカーサ
ー、求核性化合物、高沸点有機溶媒(オイル)、熱溶
剤、界面活性剤、銀または銀イオンと相互作用を持つ化
合物等に分類される。ただし、これらの物質群は一般に
複合機能を有しており、上記の促進効果のいくつかを合
せ持つのが常である。これらの詳細については米国特許
4,678,739号第38〜40欄に記載されている。
本発明の感光要素及び/又は色素固定要素には、現像
時の処理温度および処理時間の変動に対し、常に一定の
画像を得る目的で種々の現像停止剤を用いることができ
る。
ここでいう現像停止剤とは、適正現像後、速やかに塩
基を中和または塩基と反応して膜中の塩基濃度を下げ現
像を停止する化合物または銀および銀塩と相互作用して
現像を抑制する化合物である。具体的には、加熱により
酸を放出する酸プレカーサー、加熱により共存する塩基
と置換反応を起す親電子化合物、または含窒素ヘテロ環
化合物、メルカプト化合物およびその前駆体等が挙げら
れる。更に詳しくは特開昭62−253159号(31)〜(32)
頁に記載されている。
本発明の感光要素や色素固定要素の支持体としては、
一般的には、紙、合成高分子(フィルム)が挙げられ
る。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリカ
ーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロ
ピレン、ポリイミド、セルロース類(例えばトリアセチ
ルセルロース)またはこれらのフィルム中へ酸化チタン
などの顔料を含有させたもの、更にポリプロピレンなど
から作られるフィルム法合成紙、ポリエチレン等の合成
樹脂パルプと天然パルプとから作られる混抄紙、ヤンキ
ー紙、バライタ紙、コーティッドペーパー(特にキャス
トコート紙)、金属、布類、ガラス類等が用いられる。
これらは、単独で用いることもできるし、ポリエチレ
ン等の合成高分子で片面または両面をラミネートされた
支持体として用いることもできる。
この他、特開昭62−253159号(29)〜(31)頁に記載
の支持体を用いることができる。
これらの支持体の表面に親水性バインダーとアルミナ
ゾルや酸化スズのような半導性金属酸化物、カーボンブ
ラックその他の帯電防止剤を塗布してもよい。
感光要素に画像を露光し記録する方法としては、例え
ばカメラなどを用いて風景や人物などを直接撮影する方
法、プリンターや引伸機などを用いてリバーサルフィル
ムやネガフィルムを通して露光する方法、複写機の露光
装置などを用いて、原画をスリットなどを通して走査露
光する方法、画像情報を電気信号を経由して発光ダイオ
ード、各種レーザーなどを発光させ露光する方法、画像
情報をCRT、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセ
ンスディスプレイ、プラズマディスプレイなどの画像表
示装置に出力し、直接または光学系を介して露光する方
法などがある。
感光要素へ画像を記録する光源としては、上記のよう
に、自然光、タングステンランプ、発光ダイオード、レ
ーザー光源、CRT光源などの米国特許第4,500,626号第56
欄記載の光源を用いることができる。
また、非線形光学材料とレーザー光等のコヒーレント
な光源を組み合わせた波長変換素子を用いて画像露光す
ることもできる。ここで非線形光学材料とは、レーザー
光のような強い光電界をあたえたときに現れる分極と電
界との間の非線形性を発現可能な材料であり、ニオブ酸
リチウム、リン酸二水素カリウム(KDP)、沃素酸リチ
ウム、BaB2O4などに代表される無機化合物や、尿素誘導
体、ニトロアニリン誘導体、例えば3−メチル−4−ニ
トロピリジン−N−オキシド(POM)のようなニトロピ
リジン−N−オキシド誘導体、特開昭61−53462号、同6
2−210432号に記載の化合物が好ましく用いられる。波
長変換素子の形態としては、単結晶光導波路型、ファイ
バー型等が知られておりそのいずれもが有用である。
また、前記の画像情報は、ビデオカメラ、電子スチリ
ルカメラ等から得られる画像信号、日本テレビジョン信
号規格(NTSC)に代表されるテレビ信号、原画をスキャ
ナーなど多数の画素に分割して得た画像信号、CG、CAD
で代表されるコンピューターを用いて作成された画像信
号を利用できる。
感光要素及び/又は色素固定要素は、熱現像もしくは
色素の加熱による拡散転写のための加熱手段としての導
電性の発熱体層を有する形態であってもよい。この場合
の透明または不透明の発熱要素には、特開昭61−145544
号明細書等に記載のものを利用できる。なおこれらの導
電層は帯電防止層としてそ機能する。
本発明の拡散転写写真材料は常温付近でアルカリ性処
理組成物を用いて画像形成を行ういわゆるカラー拡散転
写法によって処理されてもよいし、熱現像によって処理
されてもよい。カラー拡散転写法については公知の種々
の方式を採用することができる。
以下、熱現像で処理する場合について詳説する。
熱現像工程での加熱温度は、約50℃〜約250℃で現像
可能であるが、特に約80℃〜約180℃が有用である。色
素の拡散転写工程は熱現像と同時に行ってもよいし、熱
現像工程終了後に行ってもよい。後者の場合、転写工程
での加熱温度は、熱現像工程における温度から室温の範
囲で転写可能であるが、特に50℃以上で熱現像工程にお
ける温度よりも約10℃低い温度までがより好ましい。
色素の移動は熱のみによっても生じるが、色素移動を
促進するために溶媒を用いてもよい。
また、特開昭59−218443号、同61−238056号等に詳述
されたように、少量の溶媒(特に水)の存在下で加熱し
て現像と転写を同時または連続して行う方法も有用であ
る。この方式においては、加熱温度は50℃以上で溶媒の
沸点以下が好ましい、例えば溶媒の水の場合は50℃以上
100℃以下が望ましい。
現像の促進および/または拡散性色素の色素固定層へ
の移動のために用いる溶媒の例としては、水または無機
のアルカリ金属塩や有機の塩基を含む塩基性の水溶液
(これらの塩基としては画像形成促進剤の項で記載した
ものが用いられる)を挙げることができる。また、低沸
点溶媒、または低沸点溶媒と水もしくは塩基性の水溶液
との混合溶液なども使用することができる。また海面活
性剤、カブリ防止剤、難溶性金属塩と錯形成化合物等を
溶媒中に含ませてもよい。
これらの溶媒は、色素固定要素、感光要素またはその
両者に付与する方法で用いることができる。その使用量
は全塗布膜の最大膨潤体積に相当する溶媒の重量以下
(特に全塗布膜の最大膨潤体積に相当する溶媒の重量か
ら全塗布膜の重量を差引いた量以下)という少量でよ
い。
感光層または色素固定層に溶媒を付与する方法として
は、例えば、特開昭61−147244号(26)頁に記載の方法
がある。また、溶剤をマイクロカプセルに閉じ込めるな
どの形で予め感光要素もしくは色素固定要素またはその
両者に内蔵させて用いることもできる。
また色素移動を促進するために、常温では固体であり
高温では溶解する親水性熱溶剤を感光要素または色素固
定要素に内蔵させる方式も採用できる。親水性熱溶剤は
感光要素、色素固定要素のいずれに内蔵させてもよく、
両方に内蔵させてもよい。また内蔵させる層も乳剤層、
中間層、保護層、色素固定層いずれでもよいが、色素固
定層および/またはその隣接層に内蔵させるのが好まし
い。
親水性熱溶剤の例としては、尿素類、ピリジン類、ア
ミド類、スルホンアミド類、イミド類、アルニール類、
オキシム類その他の複素環類がある。
また、色素移動を促進するために、高沸点有機溶剤を
感光要素及び/又は色素固定要素に含有させておいても
よい。
現像および/または転写工程における加熱方法として
は、加熱されたブロックやプレートに接触させたり、熱
板、ホットプレッサー、熱ローラー、ハロゲンランプヒ
ーター、赤外および遠赤外ランプヒーターなどに接触さ
せたり、高温の雰囲気中を通過させるなどがある。
感光要素と色素固定要素とを重ね合わせ、密着させる
時の圧力条件や圧力を加える方法は特開昭61−147244号
(27)頁に記載の方法が適用できる。
本発明の写真要素の処理には種々の熱現像装置のいず
れもが使用できる。例えば、特開昭59−75247号、同59
−177547号、同59−181353号、同60−18951号、実開昭6
2−25944号等に記載されている装置などが好ましく使用
される。
以下に実施例をもって本発明をさらに説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 感光要素として表1の構成の物を作成し、感光要素10
1とした。
界面活性剤 カブリ防止剤 電子供与体 高沸点溶媒 電子伝達剤プレカーサー 界面活性剤 電子伝達剤 電子伝達剤 硬膜剤 CH2=CHSO2CH2CONH(CH22NHCOCH2SO2CH=CH2 −1 CH2=CHSO2CH2CONH(CH22NHCOCH2SO2CH=CH2 −2 −1と−2の3対1混合物 カブリ防止剤 カブリ防止剤 色素供与性化合物(1) 色素固定要素として表3の構成の支持体上に表2で示
した層構成を塗布したものを作成した。第2層中の蛍光
増白剤(1)は、同層中の高沸点溶媒(1)、酢酸エチ
ルおよびドデシルスルホン酸ナトリウムを用いた、オイ
ルプロテクト法により、同層に導入したものである。こ
のものを色素固定要素01とした。
シリコーンオイル(1) 界面活性剤(1) 界面活性剤(2) 界面活性剤(3) 界面活性剤(4) 蛍光増白剤(1) 2,5ビス(5−ターシャリブチルベンゾオキサゾル
(2))チオフェン 界面活性剤(5) 水溶性ポリマー(1) スミカゲルL5−H(住友化学(株)製) 水溶性ポリマー(1) デキストラン(分子量7万) 媒染剤(1) 高沸点溶媒(1) 水溶性ポリマー(3) Kカラギナン(タイトー(株)製) 硬膜剤(1) マット剤(1)* シリカ マット剤(2)* ベンゾグアナミン樹脂 (平均粒径15μ) ただし、第2層の高沸点有機溶媒(1)は界面活性剤
(1)を用いた乳化物として層中に添加した。
また、色素固定要素(01)中の第2層に下記表4に示
した本発明の化合物80mg/m2を固体分散し添加した以外
は、色素固定要素01と同様にして色素固定要素02を作成
した。
次に、同様に下記表4に示した比較化合物または本発
明の化合物80mg/m2を色素固定要素01と同様に高沸点有
機溶媒(1)または下記A、Bを用いてオイルプロテク
ト法により添加した以外は、01と同様にして色素固定要
素03〜20を作成した。
高沸点溶媒A 高沸点溶媒B エンパラ40(味の素製) 高沸点有機溶媒C 高沸点有機溶媒D 高沸点有機溶媒E 高沸点有機溶媒F (t)C8H17CONC4H9(n))2 高沸点有機溶媒G 以上の感光要素および色素固定要素を特願昭63−1371
04号に記載の画像記録装置を用いて処理した。即ち、原
画(連続的に濃度が変化しているイエロー、マゼンタ、
シアンおよびグレーのウェッジが記録されているテスト
チャート)をスリットを通して走査露光しこの感光要素
を、35℃に保温した水中におよそ5秒間浸した後、ロー
ラーで絞りその後直ちに本色素固定要素と膜面が接する
ように重ね合わせ、吸水した膜面が、80℃になるように
調整したヒートローラーを用い、15秒間加熱した。次に
感光要素と色素固定要素を剥離すると色素固定要素上に
原画に対応した鮮明なカラー画像が得られた。
この画像の白地部分の濃度を剥離後直ちに濃側した。
そのマゼンタ濃度をDsとする。その後色素固定要素を25
℃50%条件下24時間放置した。その後再び白地部分を濃
側し、そのマゼンタ濃度をDtとした。経時前後の濃度差
(Dt−Ds)を表4に示した。
表4から解る様に、本発明の化合物を用いた色素固定
材料(02、06〜26)は比較例に比べ濃度差が小さい。さ
らに、オイルプロテクト法を用いたもの(06〜26)は他
の方法(02)に比べ差が小さく、また、粒径が0.05〜0.
10μmのもの(07、15以外)が差が小さい。
また、オイルプロテクトに用いる高沸点有機溶媒とし
ては、フタル酸エステル類(06、11〜13、21)、安息香
酸エステル(22)、脂肪酸エステル(23)、アルキルア
ミド(24)および塩素化パラフィン類(08、10、17、1
9、20)を用いたものが差が小さく有効である。
また、上記色素固定要素を40℃−60%条件下2週間放
置した後同様に処理したところ、本発明の色素固定要素
を用いた場合のほうが、シアン最高濃度が高い結果が得
られた。
実施例2 実施例1の受像要素の支持体をポリエチレンテレフタ
レートにして同様のテストを行ったところ、ほぼ同様の
結果が得られた。
実施例3 実施例1の受像要素の比較化合物および本発明の化合
物をオイルプロテクト法にて用いる際、蛍光増白剤(チ
バガイギー製UVITEX OB)を共乳化して同様にテストし
たところ、ほぼ同様の結果が得られた。
実施例4 感光要素として、表5に示した構成のものを作成し、
感光要素401とした。
マット剤(1)* ポリメチルメタクリレート球形ラテックス (平均粒径4μ) 紫外線吸収剤(1)* 紫外線吸収剤(2)* 水溶性ポリマー(1)* 界面活性剤(1)* エーロゾルOT 界面活性剤(2)* 高沸点有機溶媒(1)* トリシクロヘキシルフォスフェート 硬膜剤(1)* 1,2−ビス(ビニルスルフォニルアセトアミド)エタ
ン 還元剤(1)* 電子供与体(1)* イエロー色素供与性物質(1)* マゼンタ色素供与性物質(2)* シアン色素供与性物質(3)* 第2層用の乳剤(I)の作り方について述べる。
良く攪拌しているゼラチン水溶液(水800ml中にゼラ
チン20g、臭化カリウム0.3g、塩化ナトリウム6g、およ
び下記薬品 A30mgを加えて50℃に保温したもの)に下
記(I)液と(II)液を同時に30分間かけて等流量で添
加した。その後さらに下記(III)液と(IV)液を同時
に30分間かけて添加した。また(III)、(IV)液の添
加開始の3分後から下記の色素溶液を20分間かけて添加
した。
水洗、脱塩後、石灰処理、オセインゼラチン22gを加
えてpHを6.2、pAgを7.7に調節した後、チオ硫酸ナトリ
ウムと4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラ
ザインデン、塩化金酸を加えて60℃で最適に化学増感し
た。このようにして平均粒子サイズ0.38μの単分散立方
体塩臭化銀乳剤を得た。収量は635gであった。
色素溶液 下記色素(a)67mgと色素(b)133mgをメタノール1
00mlに溶かしたもの。
色素(a) 色素(b) 次に第5層用の乳剤(II)について述べる。
良く攪拌しているゼラチン水溶液(表A)を50℃に保
温して表Bの(I)液と(II)液を30分間かけて添加し
た。次いで表Bの(III)液と(IV)液を30分間かけて
添加し、添加終了の1分後に表Cの色素液を添加した。
水洗、脱塩後ゼラチン20gを加えpH、pAgを調整してト
リエチルチオ尿素、塩化金酸、4−ヒドロキシ−6−メ
チル−1,3,3a,7−テトラザインデンを用いて最適に化学
増感した。
得られた乳剤は0.40μの単分散立方体乳剤で収量は63
0gだった。
次に第8層用の乳剤(III)の作り方について述べ
る。
良く攪拌しているゼラチン水溶液(水800cc中にゼラ
チン20g、臭化カリウム3g、下記化合物0.03g、および HO(CH22S(CH22S(CH22OH 0.25gを加えて50℃に保温したもの)に下記(1)液と
(2)液を同時に30分間かけて添加した。その後さらに
下記(3)液と(4)液を同時に20分間かけて添加し
た。また(3)液の添加開始後、5分から下記の色素溶
液を18分間で添加した。
水洗、脱塩後、石灰処理オセインゼラチン20gを加え
てpHを6.2、pAgを8.5に調整した後、チオ硫酸ナトリウ
ムと4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザ
インデン、塩化金酸を加えて最適に化学増感した。この
ようにして平均粒子サイズ、0.40μの単分散立方体塩臭
化銀乳剤600gを得た。
次に色素供与性物質のゼラチン分散物の作り方につい
て述べる。
イエローの色素供与性物質(1)*を18g、高沸点有機
溶剤(1)*を12g秤量し、酢酸エチル51mlを加え、約60
℃に加熱溶解させ、均一な溶液とした。この溶液と石灰
処理ゼラチンの10%溶液100g、水60ccおよびドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム1.5gとを攪拌混合した後、
ホモジナイザーで10分間、10000rpmで分散した。この分
散液をイエローの色素供与性物質の分散物という。
マゼンタおよびシアンの色素供与性物質の分散物はイ
エロの色素供与性物質と同様に、マゼンタの色素供与性
物質(2)*、またはシアンの色素供与性物質(3)*
使って作った。
次い電子供与体のゼラチン分散物の作り方について述
べる。
電子供与体(1)*を20.6g、高沸点有機溶剤(1)*
を13.1g秤量し、酢酸エチル120mlを加え約60℃に加熱溶
解させ、均一な溶液とした。この溶液と石灰処理ゼラチ
ンの10%溶液100g水60ccおよびドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム1.5gとを攪拌混合した後、ホモジナイザ
ーで10分間、10000rpmで分散したこの分散液を電子供与
体の分散物という。
次に混色防止用還元剤のゼラチン分散物の作り方につ
いて述べる。
還元剤(1)*23.5g、高沸点有機溶媒(1)*8.5gを
酢酸エチル120mlに約60℃で溶解させ均一な溶液とし
た。この溶液と石灰処理ゼラチンの10%水溶液100g、界
面活性剤(3)*の5%水溶液15mlおよびドデシルベン
ゼンスルホン酸0.2gとを攪拌混合したのち、ホモジナイ
ザーで10分間10,000rpmで分散した。
この分散液を混色防止用還元剤の分散物という。
受像材料(41)(色素固定要素)を以下のようにして
作成した。
紙支持体:150μの厚みの紙の両側に30μづつポリエチレ
ンをラミネートしたもの。受像層側のポリエチレンに
は、ポリエチレンに対し重量で10%の酸化チタンが分散
して添加されている。
バック側:(a)カーボンブラック4.0g/m2、ゼラチン
2.0g/m2の遮光層。
(b)酸化チタン8.0g/m2、ゼラチン1.0g/m2の白色層。
(c)ゼラチン0.6g/m2の保護層。
(a)〜(c)の順に塗設され、硬膜剤により硬膜され
ている。
受像層側:(1)平均分子量50,000アクリル酸−ブチル
アクリレート(モル比8:2)共重合体を22g/m2含む中和
層。
(2)酢化度51.3%(加水分解により放出される酢酸の
重量が試料1gあたり0.513gのもの)のセルロースアセテ
ート、及び平均分子量約10,000のスチレン−無水マレイ
ン酸(モル比1:1)共重合体を重量比で95対5の割合で
4.5g/m2含む第2のタイミング層。
(3)ポリ−2−ヒドロキシエチルメタクリレートを0.
4g/m2含む中間層。
(4)スチレン−ブチルアクリレートーアクリル酸−N
−メチロールアクリルアミドを重量比49.7/42.3/4/4の
比で乳化重合したポリマーラテックスと、メチルメタク
リレート/アクリル酸/N−メチロールアクリルアミドを
重合比93対3対4の比で乳化重合したポリマーラテック
スを固型分比が6対4になるようにブレンドし、総固型
分を1.6g/m2含む第1のタイミング層。
(5)塗布助剤として を用いて下記の繰返し単位をもつ重合体媒染剤3.0g/m2
とゼラチン3.0g/m2および下記高沸点有機溶媒A0.8g/m2
を乳化した乳化物として塗設した受像層。
高沸点有機溶媒A (6)ゼラチン0.6g/m2および界面活性剤を塗設した保
護層。
以上(1)〜(6)がこの順に塗設され硬膜剤により
硬膜されている。
処理液の処方を以下に示す。
下記組成の処理液を0.8g破裂可能な容器に充填した。
1−p−トリル−4−ヒドロキシメチル−4−メチル−
3−ピラゾリドン 10.0g 1−フェニル−4−ヒドロキシメチル−4−メチル−3
−ピラゾリドン 4.0g 亜硫酸カリウム(無水) 4.0g ヒドロキシエチルセルロース 40g 水酸化カリウム 64g ベンジルアルコール 2.0g 水を加えて 全量 1kg 前記感光材料をY、M、C及びグレーの色分解フィル
ターを通して乳剤層側から露光したのち、受像材料の受
像層側を重ね合わせて両材料の間に、上記処理液を60μ
の厚みになるように加圧ローラーの助けにより展開し
た。処理は25℃で行ない、1.5分後に感光材料と受像材
料を剥離した。
受像材料(41)の第5層の高沸点有機溶媒Aの乳化物
のかわりに表6に示した高沸点有機溶媒(実施例1と同
じ)および、比較又は本発明化合物を用いた乳化物を用
いた以外は受像材料(41)と同様にして、受像材料42〜
53を作成した。
表6から解る様に本発明の化合物は、この実施例にお
いても濃度差を少なくするのに有効であることが解る。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも感光性ハロゲン化銀、バインダ
    ーおよび露光量に対応または逆対応して拡散性色素を生
    成または放出する色素供与性化合物を含有する感光要素
    を像様露光後または像様露光と同時に現像することによ
    って生成または放出した拡散性色素を転写する色素固定
    要素であって、少なくとも1種の下記一般式(1)で示
    した化合物を含有することを特徴とする色素固定要素。 一般式(1) 式中、YはCおよびNとともに5〜7員環を形成するの
    に必要な、非金属原子群を表わす。 Xは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル
    基、アリール基、アシル基、スルホニル基、スルフィニ
    ル基、オキシラジカル基、アルコキシ基、アリールオキ
    シ基、アシルオキシ基または水酸基を表わす。 R1、R2、R3およびR4は互いに同一でも異なっていてもよ
    く、各々水素原子またはアルキル基を表わす。 ここで、R1〜R4、Yのうちのいずれか2つの基が互いに
    結合して5〜7員環を形成してもよい。 ただし、本化合物の総炭素数は9以上である。
  2. 【請求項2】上記一般式(1)の化合物をオイルプロテ
    クトした状態で含有することを特徴する特許請求の範囲
    (1)の色素固定要素。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲(2)に於いてオイルプロ
    テクトした油滴の粒径が0.05μmから1.0μmであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲(2)の色素固定要素。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲(2)に於いてオイルプロ
    テクトに用いた高沸点有機溶媒が、フタール酸エステ
    ル、安息香酸エステル、脂肪酸エステル、アルキルアミ
    ドまたは塩素化パラフィンであることを特徴とする特許
    請求の範囲(2)の色素固定要素。
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