JP2651496B2 - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

Info

Publication number
JP2651496B2
JP2651496B2 JP9287790A JP9287790A JP2651496B2 JP 2651496 B2 JP2651496 B2 JP 2651496B2 JP 9287790 A JP9287790 A JP 9287790A JP 9287790 A JP9287790 A JP 9287790A JP 2651496 B2 JP2651496 B2 JP 2651496B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protective layer
heat
thermal conductivity
thermal
generating portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9287790A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03290268A (ja
Inventor
貞純 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP9287790A priority Critical patent/JP2651496B2/ja
Publication of JPH03290268A publication Critical patent/JPH03290268A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2651496B2 publication Critical patent/JP2651496B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は感熱記録機器などにおいて利用されるサーマ
ルヘッドの品質に関わるものであり、特にサーマルヘッ
ド発熱部の発熱特性の改良に関するものである。
〔発明の概要〕
サーマルヘッドは発熱抵抗体に通電することにより発
生したジュール熱を保護層を介して感熱紙あるいは熱転
写インクシートなどのメディアに伝えることを機能とす
る。従って保護層の熱特性は発熱部の発熱・冷却特性お
よびメディアへの熱伝達特性を大きく左右し、これを通
じて感熱記録機器の印字品質にも多大の影響を与えるも
のである。
本発明は、低熱伝導率を有する単一の保護層のうちの
一部分をより高い熱伝導率を有する薄膜で形成すること
により発熱部の発熱および冷却特性を良好なものにし、
これによって印字品質を向上させようとするものであ
る。
〔従来の技術〕
従来の薄膜サーマルヘッド発熱部の一般的な構造を第
3図に示す。第3図において1は絶縁性基板・2はグレ
ーズ層・3は発熱抵抗体・4は電極・5は保護層であ
り、6は感熱紙・熱転写インクシートなどのメディアを
示し、前記発熱抵抗体3に電力パルスを印加することに
より発生するジュール熱を該保護層5を介して該メディ
ア6に伝え印字を行なっていた。
前記保護層5はスパッタリング法・蒸着法・CVD法な
どによって形成される薄膜であり、膜厚は例えば6[μ
m]、熱伝導率は低く10[W/mK]程度である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来のサーマルヘッドにおいては保護
層が低熱伝導率を有する単一の薄膜で形成されているた
め該保護層表面の発熱−冷却特性が悪く、かつ発熱部の
発熱温度分布も不均一でありメディアへの熱伝達効率も
低いため満足すべき印字品質を得ることができなかっ
た。例えば該保護層5の表面で発熱部7の中央に相当す
る点8の発熱−冷却特性は、第7図に示すように理想的
特性と比較して温度上昇が遅く、かつ冷却特性も悪いも
のしか得られず、また該発熱部7の発熱温度分布を第4
図に示すように該発熱部7の中央部でピークをもち均一
な温度分布が得られない。従ってメディア上の印字ドッ
トは第5図のような形状となり良好な印字品質を得るこ
とが不可能であった。
〔課題を解決するための手段〕
良好な印字品質を得るための課題を発熱部の熱特性と
いう面から考えると次のように整理される。
保護層表面の発熱−冷却特性を第7図のような理想的
プロファイルに近づける。
発熱温度分布を発熱ドット内で均一にする。
メディアへの熱伝達効率を高める。
このような課題を解決するためにまず第1に考えられ
ることは保護層として熱伝導率の高い薄膜を使用するこ
とである。本発明者らは第3図に示した断面構造を有す
る発熱部の熱伝導特性を有限要素法によりシミュレート
し、保護層の熱伝導率が発熱特性に及ぼす効果を評価し
た。第6図にこの結果を模式的に示す。第6図(a)は
保護層熱伝導率λ=2[W/mK]、第6図(b)はλ=50
0[W/mK]の場合であり、第7図に示したパルスを印加
したときの時刻tにおける保護層5表面の温度分布を示
している。この図からわかるように保護層の熱伝導率が
高い場合には十分な発熱温度が得られない。即ち、保護
層の熱伝導率が高くなるに従い保護層の面積方向への熱
コンダクタンスが高くなり、保護層表面が十分な発熱温
度になる前にジュール熱は面積方向へ拡散してしまう。
ごく初期的な時刻においては保護層表面は高い発熱温度
になっていると予想されるが、メディアへの伝達熱量は
小さく発色には至らない。従って保護層を単一の熱伝導
率で形成する限り上記の課題は達成できないことがわか
る。
第2に考えられることは保護層のうち発熱抵抗体の真
上部分のみを高熱伝導率を有する層に置き換えることで
ある。即ち保護層面積方向への熱拡散を抑えようとする
ものである。しかしながらこの場合には、第8図に示す
ように発熱の立ち上がりが速くなり、発熱部の温度分布
は均一化するものと予想されるが、冷却特性は単一の低
熱伝導率保護層の場合と全く同じであり何ら改善は期待
できない。
そこで本発明者らは上述第2の構造に加えてさらに発
熱部の冷却特性を改良するため、高熱伝導率を有する部
分を保護層中の適切な位置に設けることを考案した。即
ち上述第2の方法によって、発熱立ち上がりを速やかに
する、温度分布を均一化する、熱伝達効率を高めるとい
う改良がなされると同時に、保護層中の低熱伝導率部分
を発熱抵抗体上部の第1の高熱伝導率部分とではさむよ
うに第2の高熱伝導率部分を形成する。この手段により
印字後も保護層中に残留する不要な熱を保護層の面積方
向へ速やかに拡散させることができ、冷却特性を著しく
改良することが可能となる。これらの方法により上記
の課題はすべて達成されることになる。
なお、第2の高熱伝導率部分の形成位置については印
字パルスのタイミングも含め、発熱部断面の熱伝導解析
を行うことにより最適な形成位置を特定することは全く
可能なことである。
〔実施例〕
本発明の実施例を図面に基づき説明する。第1図は本
発明の実施例を示す図であり、保護層は熱伝導率λ
第1の部分5−1と、熱伝導率λの第2の部分5−2
と、熱伝導率λの第3の部分5−3とから構成されて
おり、λ>λかつλ>λである。発熱抵抗体3
に通電することにより発熱部7に発生したジュール熱は
該保護層5−1内を伝導し速やかに該保護層5−1表面
へ伝わる。このとき該保護層5−2の熱伝導率λは該
保護層5−1の熱伝導率λよりも低いため、該発熱部
7に発生した熱の保護層面積方向への拡散は抑制され、
該保護層5−1の表面はパルス通電中、印字するに十分
な温度に保たれる。さらに、該保護層5−2中を伝導し
た熱が、パルス通電終了時に該保護層5−3に達するよ
うに形成されている。これによりパルス通電中に該保護
層5−1および5−2中に滞留していた熱はパルス通電
終了時以降速やかに該保護層5−3を通じて拡散するこ
とになり、該保護層5−1は急速に室温まで冷却し、該
発熱部7の冷却特性は大きく向上する。
以上の作用を図示したのが第2図である。第2図に示
すように、第1図の実施例により発熱部の発熱−冷却特
性が大きく改善され、理想的プロファイルである矩形に
近づくことがわかる。
第9図に本発明の第2の実施例を示す。第9図の例で
は従来通りに形成された低熱伝導率λを有する保護層
5の上層に、発熱部7の上部の熱伝導率λの保護層5
−1と該保護層5−1を挟む位置に形成された熱伝導率
λの保護層5−3を有している。ここでλ>λ
λ>λであり、該保護層5−3の形成位置は第7図
における形成位置と同様である。本実施例では発熱特性
改善のための高熱伝導率保護層5−1は該保護層5の上
部に形成されるため発熱特性は第1図の例に比べ若干劣
化するが、λ≫λとすることにより影響はほとんど
無視できる。また冷却特性は第1図実施例と全く同様で
あり、発熱−冷却特性はやはり第2図のように大きく改
善される。さらに本実施例では電極4の断差に起因する
該保護層5表面の断差が該保護層5−1により平坦化さ
れるため、感熱紙・熱転写インクシートなどのメディア
との圧接状態も改善され、熱伝達効率も大幅に向上する
という優れた効果をも合わせもつことになる。
なお、本発明においてはλ≫λ、λ≫λとす
ることにより発熱−冷却特性の改善効果はより増大す
る。また、λ=λとする、即ち保護層5−1と保護
層5−3とを同一材料で形成すれば製造工程上簡略化が
図れる。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によればサーマルヘッド発
熱部の発熱−冷却特性を理想的プロファイルである矩形
に近づけることができ、かつ発熱部の発熱温度分布も均
一化することができるため、印字ドット形状を矩形に近
く改善し、印字品質の大幅な向上を図ることが可能とな
る。また、発熱効率も改善されることからサーマルヘッ
ドの消費電力を低くすることができ、さらに冷却特性が
改善されることから、従来発熱部の蓄熱のため大きな制
約を受けていた印字スピードの高速化をももたらすこと
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1および第9図は本発明の実施例を示す断面図であ
り、第2図は実施例における発熱−冷却特性を示す説明
図である。 第3図は従来のサーマルヘッド発熱部の一般的構造を示
す断面図、第4図は発熱部の温度分布を示す説明図、第
5図は印字ドット形状を示す説明図である。 第6(a)(b)図は従来の構造において保護層の熱伝
導率が異なる場合の発熱温度分布を示す説明図であり、
第7図はサーマルヘッド発熱部の発熱−冷却特性を示す
説明図、第8図は発熱部直上のみに高熱伝導率保護層を
形成した場合の特性を示す説明図である。 1……絶縁性基板 2……グレーズ層 3……発熱抵抗体 4……電極 5、5−1、5−2、5−3……保護層 6……印字メディア 7……発熱部中央 8……保護層表面中央

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基板、グレーズ層、発熱抵抗体、該
    発熱抵抗体に通電するための電極、該電極を含む発熱抵
    抗体を覆うように形成された保護層とからなるサーマル
    ヘッドにおいて、前記発熱抵抗体の真上に形成され、少
    なくとも前記発熱抵抗体を覆うべき熱伝導率λを有す
    る第1の部分と、該第1の部分の両側に前記発熱抵抗体
    の配列方向と平行に形成される熱伝導率λを有する第
    2の部分と、前記第1および第2の部分をはさみ、かつ
    該発熱抵抗体の配列方向と平行に形成される熱伝導率λ
    を有する第3の部分とから少なくとも形成される保護
    層を有するとともに、前記保護層の熱伝導率がλ>λ
    かつλ>λであることを特徴とするサーマルヘッ
    ド。
JP9287790A 1990-04-06 1990-04-06 サーマルヘッド Expired - Fee Related JP2651496B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9287790A JP2651496B2 (ja) 1990-04-06 1990-04-06 サーマルヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9287790A JP2651496B2 (ja) 1990-04-06 1990-04-06 サーマルヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03290268A JPH03290268A (ja) 1991-12-19
JP2651496B2 true JP2651496B2 (ja) 1997-09-10

Family

ID=14066680

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9287790A Expired - Fee Related JP2651496B2 (ja) 1990-04-06 1990-04-06 サーマルヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2651496B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995032866A1 (en) * 1994-05-31 1995-12-07 Rohm Co., Ltd. Thermal printing head, substrate used therefor and method for producing the substrate
KR100219735B1 (ko) * 1994-06-21 1999-09-01 사토 게니치로 열인자판과 그에 사용되는 기판 및 그 기판의 제조방법
CN1108930C (zh) * 1997-11-26 2003-05-21 罗姆股份有限公司 热敏式打印头及其制造方法
US6314216B1 (en) * 2000-01-28 2001-11-06 Hewlett-Packard Company Resistor array with position dependent heat dissipation

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03290268A (ja) 1991-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001253104A (ja) サーマルヘッド
JP2651496B2 (ja) サーマルヘッド
JPS61158474A (ja) サ−マルヘツド
JPH0416361A (ja) サーマルヘッド
JP3263120B2 (ja) サーマルヘッド
JPH03126561A (ja) サーマルプリンタ
JPS61241162A (ja) 端面型サ−マルヘツド
JPH071756A (ja) 最適厚さの断熱下層を備えた感熱印字ヘッドおよびその設計方法
JPH08112925A (ja) サーマルヘッド
JP2001260403A (ja) サーマルヘッドおよびその製造方法
JP2526911Y2 (ja) サ−マルヘッド
JP2000025260A (ja) サーマルヘッド
JPS63319160A (ja) サ−マルヘツド
JP3099431B2 (ja) サ−マルヘッド
JPS6135265A (ja) サ−マルヘツド
JPS6316273B2 (ja)
JPH0624023A (ja) サーマルヘッド
JP2825209B2 (ja) 薄膜サーマルヘッドの製造方法
JPS6113316Y2 (ja)
JPS59229369A (ja) 熱印字ヘツド
JPH08112924A (ja) サーマルヘッド
JPS59133079A (ja) 感熱ヘツド
JPH02111565A (ja) サーマルヘッド
JPH05246060A (ja) ラインサーマルヘッド
JPS6270083A (ja) 感熱記録紙

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees