JP2651336B2 - 方向性結合器 - Google Patents

方向性結合器

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JP2651336B2
JP2651336B2 JP5135749A JP13574993A JP2651336B2 JP 2651336 B2 JP2651336 B2 JP 2651336B2 JP 5135749 A JP5135749 A JP 5135749A JP 13574993 A JP13574993 A JP 13574993A JP 2651336 B2 JP2651336 B2 JP 2651336B2
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microstrip
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    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
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    • H01P5/12Coupling devices having more than two ports
    • H01P5/16Conjugate devices, i.e. devices having at least one port decoupled from one other port
    • H01P5/18Conjugate devices, i.e. devices having at least one port decoupled from one other port consisting of two coupled guides, e.g. directional couplers
    • H01P5/184Conjugate devices, i.e. devices having at least one port decoupled from one other port consisting of two coupled guides, e.g. directional couplers the guides being strip lines or microstrips
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P5/00Coupling devices of the waveguide type
    • H01P5/12Coupling devices having more than two ports
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    • H01P5/184Conjugate devices, i.e. devices having at least one port decoupled from one other port consisting of two coupled guides, e.g. directional couplers the guides being strip lines or microstrips
    • H01P5/187Broadside coupled lines

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1/4波長結合線路型
方向性結合器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、方向性結合器は90度合成器又は
分配器として使用され、マイクロ波回路ではフィルタ
ー、バランス型増幅器やバランス型ミキサなどの種々の
回路に適用されている。図17及び図18に、互いに電
磁的に結合するように配設された2個のマイクロストリ
ップ線路を用いた従来例の1/4波長結合線路型方向性
結合器を示す。
【0003】図17及び図18に示すように、半導体基
板11上に接地導体12が形成され、その上に誘電体層
21が形成される。この誘電体層21上に、2本の結合
線路用マイクロストリップ導体31,32が所定の間隔
だけ離れてしかも互いに電磁的に結合するように近接し
て形成される。ここで、各マイクロストリップ導体3
1,32は1/4波長の長手方向の長さ、すなわち1/
4λg(λgは管内波長である。)の長手方向の長さを
有する。この従来例の方向性結合器に対して、公知の偶
奇直交モード励振法による準TEM近似(ジェイ・リー
ド(J.Reed)ほか「対称4ポートネットワークの解析方
法(A method of analysis of symmetrical four-port
network)」IRE Trans.,MTT−4,19
68年,参照。)を用いて解析を行えば、偶モードにお
いては同相励振となる一方、奇モードにおいては逆相励
振となり、この方向性結合器の結合伝送線路の奇、偶各
モード時の特性インピーダンスZodd,Zevenは
次式で表される。
【0004】
【数1】 Zodd=(εμ)1/2/(C1+2C12)[Ω]
【数2】Zeven=(εμ)1/2/C1[Ω] ここで、εは誘電体層21の誘電率であり、μは誘電体
層21の透磁率である。また、C1はマイクロストリッ
プ導体31,32と接地導体12との間の静電容量であ
り、C12は、マイクロストリップ導体31,32間の静
電容量である。
【0005】上記特性インピーダンスZodd,Zev
enを用いて、この従来例の方向性結合器における2つ
のマイクロストリップ線路間の結合度Kは次式で表わす
ことができる。
【数3】 K=20log{(Zeven−Zodd)/(Zeven+Zodd)}[dB]
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方向性結合器では、数3で表された結合度Kを大きくす
ることができないために、等しい電力分配や合成を行う
ための構造緒元を得ることが難しく、従来、モノリシッ
クマイクロ波集積回路(以下、MMICという。)を実
現する装置では、あまり用いられていない。
【0007】このため、従来、マイクロストリップ線路
などの分布定数線路を用いたハイブリッドリングが回路
構成上よく用いられている。しかしながら、ハイブリッ
ドリングは占有する回路面積が大きく、実現しようとす
るマイクロ波回路が大型化するという欠点があった。こ
の欠点を克服するために、半導体基板上に金属導体及び
薄膜誘電体層を積層して形成し、これをマイクロストリ
ップ線路として構成し、回路面積を小型化する手法が試
みられた。しかしながら、薄膜絶縁層を用いるためにマ
イクロストリップ線路の導体幅が狭くなり、また90度
ハイブリッドリングでは、使用する周波数の管内波長λ
g分の線路長さが必要となるので線路の伝送損失が増大
する。従って、所望の電力分配や合成特性が得られない
という欠点があるとともに、これらのハイブリッドリン
グを用いたMMICにおいても損失が増大するという問
題点があった。
【0008】本発明の目的は以上の課題を解決し、従来
例に比較して大きな結合度を有する1/4波長結合線路
型方向性結合器を提供することにある。
【0009】本発明に係る請求項1記載の方向性結合器
は、所定の誘電率を有する基板と、上記基板の上に形成
され、切欠部を有する接地導体と、互いに平行な第1の
面と第2の面を有し、第1の誘電体層の第1の面が上記
接地導体と上記基板と接触するように上記接地導体と上
記基板の上に形成された第1の誘電体層と、上記第1の
誘電体層の第2の面上に、互いに電磁的に結合するよう
に近接して形成され、それぞれ1/4波長の長さと所定
の一定の幅を有する2本の結合線路用マイクロストリッ
プ導体と、互いに平行な第1の面と第2の面を有し、第
2の誘電体層の第1の面が上記2本の結合線路用マイク
ロストリップ導体と上記第1の誘電体層の第2の面とに
接触するように上記2本の結合線路用マイクロストリッ
プ導体と上記第1の誘電体層の第2の面の上に形成され
た第2の誘電体層と、上記2本の結合線路用マイクロス
トリップ導体と電磁的に結合するように近接して、上記
第2の誘電体層の第2の面上に形成され、1/4波長の
長さと所定の一定の幅を有する浮遊導体とを備え、上記
切欠部は実質的に1/4波長の長さと所定の一定の幅を
有し、上記切欠部は、上記接地導体が上記2本の結合線
路用マイクロストリップ導体から所定の距離だけ離れて
形成され、上記基板の誘電率は上記第1の誘電体層と上
記第2の誘電体層の各誘電率よりも高くなるように設定
され、上記切欠部と上記2本の結合線路用マイクロスト
リップ導体との間に位置する上記第1の誘電体層の一部
分に空隙部を形成したことを特徴とする。
【0010】また、請求項2記載の方向性結合器は、請
求項1記載の方向性結合器において、上記第2の誘電体
層の誘電率は上記第1の誘電体層の誘電率よりも高くな
るように設定されたことを特徴とする。
【0011】
【0012】またさらに、請求項3記載の方向性結合器
は、請求項1又は2に記載の方向性結合器において、上
記基板は半導体基板であることを特徴とする。
【0013】本発明に係る請求項4記載の方向性結合器
は、所定の誘電率を有する基板と、上記基板上に、互い
に電磁的に結合するように近接して形成され、それぞれ
1/4波長の長さと所定の一定の幅を有する2本の結合
線路用マイクロストリップ導体と、互いに平行な第1の
面と第2の面を有し、第1の誘電体層の第1の面が上記
2本の結合線路用マイクロストリップ導体と上記基板と
接触するように上記2本の結合線路用マイクロストリッ
プ導体と上記基板の上に形成された第1の誘電体層と、
上記2本の結合線路用マイクロストリップ導体と電磁的
に結合するように近接して、上記第1の誘電体層の第2
の面上に形成され、1/4波長の長さと所定の一定の幅
を有する浮遊導体と、互いに平行な第1の面と第2の面
を有し、第2の誘電体層の第1の面が上記浮遊導体と上
記第1の誘電体層の第2の面とに接触するように上記浮
遊導体と上記第1の誘電体層の第2の面の上に形成され
た第2の誘電体層と、上記2本の結合線路用マイクロス
トリップ導体と上記浮遊導体とに電磁的に結合するよう
に上記第2の誘電体層の第2の面の上に形成され、切欠
部を有する接地導体とを備え、上記切欠部は実質的に1
/4波長の長さと所定の一定の幅を有し、上記切欠部
は、上記接地導体が上記浮遊導体と上記2本の結合線路
用マイクロストリップ導体とからそれぞれ所定の距離だ
け離れて形成され、上記基板の誘電率は上記第1の誘電
体層と上記第2の誘電体層の各誘電率よりも高くなるよ
うに設定されたことを特徴とする。
【0014】また、請求項5記載の方向性結合器は、請
求項4記載の方向性結合器において、上記第1の誘電体
層の誘電率は上記第2の誘電体層の誘電率よりも高くな
るように設定されたことを特徴とする。
【0015】さらに、請求項6記載の方向性結合器は、
請求項4又は5記載の方向性結合器において、上記切欠
部と上記浮遊導体との間に位置する上記第2の誘電体層
の一部分に空隙部を形成したことを特徴とする。
【0016】またさらに、請求項7記載の方向性結合器
は、請求項4乃至6のうちの1つに記載の方向性結合器
において、上記接地導体は、上記第2の誘電体層の第2
の面の上から上記第1の誘電体層と上記第2の誘電体層
の両方の側面を介して上記基板上に延在して形成された
ことを特徴とする。またさらに、請求項8記載の方向性
結合器は、請求項4乃至7のうちの1つに記載の方向性
結合器において、上記基板は半導体基板であることを特
徴とする。
【0017】
【作用】上記数3に数1及び数2を代入することによっ
て、結合度Kを示す次の数4を得る。
【数4】K=20log{C12/(C1+C12)} 本発明者は、上記数4の式に注目し、大きな結合度Kを
得るために、本発明において、静電容量C1を減少さ
せ、静電容量C12を増大させる構造を有する1/4波長
結合線路型方向性結合器を提供する。
【0018】以上のように構成された請求項1、3、
4、7又は8記載の方向性結合器においては、偶モード
において、上記浮遊導体と上記2本の結合線路用マイク
ロストリップ導体との間に電気力線が存在せず、これら
が同電位となる。従って、上記2本の結合線路用マイク
ロストリップ導体と上記接地導体との間の静電容量C1
を小さくすることができる。一方、奇モードにおいて、
上記浮遊導体と上記接地導体と同電位となり、上記浮遊
導体の電位が零電位となって接地導体として動作するた
め、結果的に上記接地導体と上記2本の結合線路用マイ
クロストリップ導体間の電極間距離が極めて近接するこ
とになり、上記2本の結合線路用マイクロストリップ導
体間の静電容量C12が増大することになる。また、上記
基板の誘電率は上記第1の誘電体層と上記第2の誘電体
層の各誘電率よりも高くなるように設定されたので、上
記基板と上記浮遊導体との間に上記2本の結合線路用マ
イクロストリップ導体と上記浮遊導体の電界を閉じ込め
ることができるので、上記静電容量C12がさらに増大す
ることになる。従って、静電容量C1が小さくなりかつ
静電容量C12が増大するので、上記数4から明らかなよ
うに、当該方向性結合器の結合度Kを増大する。
【0019】また、請求項1記載の方向性結合器におい
ては、上記切欠部と上記2本の結合線路用マイクロスト
リップ導体との間に位置する上記第1の誘電体層の一部
分に空隙部を形成した。従って、上記2本の結合線路用
マイクロストリップ導体と上記接地導体との間の静電容
量C1をさらに小さくすることができ、当該方向性結合
器の結合度Kをさらに増大させることができる。さら
に、請求項2記載の方向性結合器においては、請求項1
記載の方向性結合器において、上記第2の誘電体層の誘
電率は上記第1の誘電体層の誘電率よりも高くなるよう
に設定された。ここで、偶モードにおいては、上記2本
の結合線路用マイクロストリップ導体と、上記接地導体
と同電位となる上記浮遊導体との間に、誘電率が比較的
低い第1の誘電体層が介在しているので、上記接地導体
と上記2本の結合線路用マイクロストリップ導体との間
の静電容量C1がさらに小さくなる。一方、奇モードに
おいては、誘電率が比較的高い第2の誘電体層と上記浮
遊導体との間に上記2本の結合線路用マイクロストリッ
プ導体と上記浮遊導体間の電界が閉じ込められているの
で、上記2本の結合線路用マイクロストリップ導体間の
静電容量C12がさらに増大する。従って、結合度Kをさ
らに増大させることができる。
【0020】請求項4記載の方向性結合器は、請求項1
記載の方向性結合器に比較して、上記第1の誘電体層の
一部分に上記空隙部を有しない請求項1記載の方向性結
合器(以下、比較例という。)の各部を、接地導体と2
本の結合線路用マイクロストリップ導体との間に浮遊導
体が配置されるように、上下逆方向に配置したものであ
る。この配置形状を有する当該方向性結合器の奇モード
においては、2本の結合線路用マイクロストリップ導体
間の静電容量C12を比較例に比較して大きくすることが
でき、当該方向性結合器の実効誘電率を比較例に比較し
て大きくすることができるので、数1に示す特性インピ
ーダンスZoddを大きくすることができる。一方、偶
モードにおいては、当該方向性結合器の実効誘電率は比
較例に比較して大きく変化せず、数2に示す特性インピ
ーダンスZevenは2本の結合線路用マイクロストリ
ップ導体間の静電容量C12に依存していないので、特性
インピーダンスZevenはほとんど変化しません。従
って、当該方向性結合器は、比較例に比較して、静電容
量C12を大きくすることができるので、数4に示す結合
度を、比較例に比較して大きくすることができる。ま
た、当該方向性結合器においては、接地導体と2本の結
合線路用マイクロストリップ導体との間に浮遊導体が配
置されているので、モード間の実効誘電率の差は、比較
例に比較して小さくなるので、互いに直交する2つのモ
ードの位相速度を実質的に一致させる方向に導き、比較
例に比較して極めて優れた方向性を有する方向性結合器
を実現できる。
【0021】請求項5記載の方向性結合器においては、
請求項4記載の方向性結合器において、上記第1の誘電
体層の誘電率は上記第2の誘電体層の誘電率よりも高く
なるように設定された。ここで、偶モードにおいては、
上記2本の結合線路用マイクロストリップ導体と、上記
接地導体と同電位となる上記浮遊導体との間に、誘電率
が比較的低い第2の誘電体層が介在しているので、上記
接地導体と上記2本の結合線路用マイクロストリップ導
体との間の静電容量C1がさらに小さくなる。一方、奇
モードにおいては、誘電率が比較的高い第1の誘電体層
と上記浮遊導体との間に上記2本の結合線路用マイクロ
ストリップ導体と上記浮遊導体間の電界が閉じ込められ
ているので、上記2本の結合線路用マイクロストリップ
導体間の静電容量C12がさらに増大する。従って、結合
度Kをさらに増大させることができる。
【0022】また、請求項6記載の方向性結合器におい
ては、請求項4又は5記載の方向性結合器において、上
記切欠部と上記2本の結合線路用マイクロストリップ導
体との間に位置する上記第2の誘電体層の一部分に空隙
部を形成した。従って、上記2本の結合線路用マイクロ
ストリップ導体と上記接地導体との間の静電容量C1
さらに小さくすることができ、当該方向性結合器の結合
度Kをさらに増大させることができる。さらに、請求項
7の方向性結合器においては、請求項4乃至6のうちの
1つに記載の方向性結合器において、上記接地導体は、
上記第2の誘電体層の第2の面の上から上記第1の誘電
体層と上記第2の誘電体層の両方の側面を介して上記基
板上に延在して形成された。従って、上記接地導体と上
記2本の結合線路用マイクロストリップ導体間の電極間
距離がさらに近接することになり、上記2本の結合線路
用マイクロストリップ導体間の静電容量C12が増大する
ことになる。これにより、当該方向性結合器の結合度K
をさらに増大する。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明に係るMMI
Cに適用可能な1/4波長線路結合型方向性結合器の実
施例について説明する。
【0024】<第1の実施例>図1は本発明に係る第1
の実施例である1/4波長結合線路型方向性結合器の平
面図であり、図2は図1の方向性結合器において浮遊導
体50と誘電体層22とを除去したときの平面図であ
る。また、図3は図1の方向性結合器のA−A’線につ
いての縦断面図であり、図4は図1の方向性結合器のB
−B’線についての縦断面図である。図1乃至図4にお
いて、図17及び図18と同一のものについては同一の
符号を付している。また、図1及び図2の平面図におい
て、上方から見て見えないものについては点線で描いて
いる。
【0025】この第1の実施例の方向性結合器は、図1
7及び図18の従来例の方向性結合器に比較して、図3
に示すように、誘電体層21上に、誘電体層22を介し
て結合線路用マイクロストリップ導体31,32の直上
部に長手方向の長さλg/4を有する浮遊導体50を形
成するとともに、マイクロストリップ導体31,32の
直下部に位置する接地導体12に長方形状の切欠部12
cを形成したことを特徴とする。
【0026】図1乃至図4に示すように、半導体基板1
1上に接地導体12が形成され、その上に、例えばポリ
イミド樹脂などの有機材料にてなる誘電体層21が形成
される。ここで、半導体基板11の四隅に入出力用コプ
レーナ線路51,52,53,54が形成される。コプ
レーナ線路51は、中心導体41とその両側に形成され
た接地導体12とから構成され、コプレーナ線路52
は、中心導体42とその両側に形成された接地導体12
とから構成される。また、コプレーナ線路53は、中心
導体43とその両側に形成された接地導体12とから構
成され、コプレーナ線路54は、中心導体44とその両
側に形成された接地導体12とから構成される。さら
に、接地導体12において、後に形成される2本のマイ
クロストリップ導体31,32の直下部の領域に、例え
ば、リフトオフプロセスを用いて、長方形状の切欠部1
2cが形成される。ここで、上記リフトオフプロセスの
代わりにエッチングプロセスを用いてもよい。
【0027】また、上記誘電体層21上に、2本のマイ
クロストリップ導体31,32が、所定の間隔だけ離れ
てかつ各長手方向が互いに平行となるように、しかも互
いに電磁的に結合するように近接して形成される。ここ
で、各マイクロストリップ導体31,32は1/4λg
の長手方向の長さを有する。なお、実際上は、偶モード
の管内波長と奇モードの管内波長とが互いに異なるた
め、各マイクロストリップ導体31,32の長手方向の
長さは、それらの平均の管内波長に設定している。
【0028】さらに、マイクロストリップ導体31の一
端は、図4に示すように、誘電体層21を厚さ方向に貫
通するスルーホール内に充填されたスルーホール導体6
2を介して中心導体42に電気的に接続され、マイクロ
ストリップ導体31の他端は、同様に、誘電体層21を
厚さ方向に貫通するスルーホール内に充填されたスルー
ホール導体61(図2参照。)を介して中心導体41に
電気的に接続される。また、マイクロストリップ導体3
2の一端は、図4に示すように、誘電体層21を厚さ方
向に貫通するスルーホール内に充填されたスルーホール
導体64を介して中心導体44に電気的に接続され、マ
イクロストリップ導体32の他端は、同様に、誘電体層
21を厚さ方向に貫通するスルーホール内に充填された
スルーホール導体63(図2参照。)を介して中心導体
43に電気的に接続される。
【0029】さらに、2本のマイクロストリップ導体3
1,32が形成された誘電体層21上に、誘電体層21
と同一の材料にてなる誘電体層22が形成され、その誘
電体層22上に、2本のマイクロストリップ導体31,
32の直上部に、当該マイクロストリップ導体31,3
2の長手方向と平行な長手方向の1/4λgの長さの2
辺を有しかつ当該マイクロストリップ導体31,32の
長手方向と直交する所定の幅の2辺を有する長方形状の
浮遊導体50が形成されて、第1の実施例の方向性結合
器が完成する。
【0030】図5は図1の方向性結合器において偶モー
ドのときの電界分布を示すA−A’線についての縦断面
図であり、図6は図1の方向性結合器において奇モード
のときの電界分布を示すA−A’線についての縦断面図
である。
【0031】図5の偶モードの動作のために、マイクロ
ストリップ導体31,32の直下部の接地導体12に切
欠部12cを形成して、接地導体12とマイクロストリ
ップ導体31,32間の静電容量C1を減少させる構造
になっている。これは、接地導体12が浮遊導体50か
ら十分に遠く離れており、浮遊導体50に対する影響を
無視することができるということを仮定している。ま
た、図5の電界分布に示すように、偶モードにおいて
は、浮遊導体50とマイクロストリップ導体31,32
との間に電気力線が存在せず、これらが同電位であるこ
とを示している。これは、もし電位差が生じれば、2本
のマイクロストリップ導体31,32から浮遊導体50
への変位電流が流入するのみで電流の流出が無い(上述
のように同電位であるため)ためにキルヒホッフの法則
が成立しなくなるという考察からも容易に説明すること
ができる。従って、浮遊導体50はマイクロストリップ
導体31,32と同電位になるので、偶モードにおいて
静電容量C1を小さくすることができる。
【0032】一方、図6の奇モードの動作のために、マ
イクロストリップ導体31,32の直上部の誘電体層2
2上に、浮遊導体50を形成している。図6に示すよう
に、奇モードにおいては、浮遊導体50と接地導体12
との間に電気力線が存在せず、これらが同電位であるこ
とを示している。さらに、上述の考察と同様に、奇モー
ドにおいては、2本のマイクロストリップ導体31,3
2の電位の絶対値が等しく符号が逆であるので、キルヒ
ホッフの法則を満たすために浮遊導体の電位は零電位に
なる。これらのことが成立させるために、本実施例の方
向性結合器のように、浮遊導体50を接地導体12から
十分に遠くに離して、浮遊導体50に対する接地導体1
2に対する接地導体12への影響が十分に小さくしてい
る。従って、奇モードにおいて当該浮遊導体50の電位
が零電位となって接地導体として動作するため、結果的
に接地導体とマイクロストリップ導体31,32間の電
極間距離が極めて近接することになり、静電容量C12
増大することになる。
【0033】すなわち、第1の実施例においては、接地
導体12に切欠部12cを形成することによって静電容
量C1を減少させる一方、奇モードの動作時に接地導体
として動作する浮遊導体50を形成することによって静
電容量C12を増大させる。これによって、上記数4から
明らかなように、結合度Kを増大させることができる。
【0034】以上のように構成された第1の実施例にお
いて、例えばコプレーナ線路54を終端し、コプレーナ
線路51にマイクロ波信号を入力したとき、当該方向性
結合器のマイクロストリップ導体31の線路を介してコ
プレーナ線路52に出力するとともに、マイクロストリ
ップ導体31とより大きな結合度で結合しているマイク
ロストリップ導体32の線路に出力され、これによっ
て、上記マイクロ波信号が、コプレーナ線路53に出力
される。
【0035】なお、接地導体12の切欠部12cの図上
左右方向の幅と、各マイクロストリップ導体31,32
の導体間隔と、各マイクロストリップ導体31,32の
幅、浮遊導体50の導体幅と、誘電体層21,22の膜
厚は所望の結合度Kを得るように調整されるが、本発明
者の試作実験によれば、半導体基板11として、半絶縁
性GaAs基板(比誘電率12.9)を用いるととも
に、誘電体層21,22としてポリイミド樹脂(比誘電
率3.3)を用いた場合、接地導体12の切欠部12c
の幅と、各マイクロストリップ導体31,32の導体間
隔と、各マイクロストリップ導体31,32の幅と、浮
遊導体50の導体幅と、誘電体層21,22の各膜厚と
をそれぞれ、112μm、10μm、16μm、46μ
m、7.5μm、2.5μmと設定することによって、
結合度3dB及び入出力インピーダンス50Ωを有する
方向性結合器を実現することができた。これら方向性結
合器の構造緒元は、例えば有限要素法などの解析法を用
いて決定することができる。
【0036】また、本実施例の積層構造を実現するプロ
セスとして、各導体に関してはフォトレジストによるリ
フトオフを用いた真空蒸着法で形成し、誘電体層21,
22は有機材料の回転塗布法によって、所望の構造緒元
を得ることができる。前述した方法は半導体プロセス技
術では一般的であって、各層の寸法精度として1ミクロ
ン程度、各層の膜厚精度として0.1ミクロン程度の製
作精度が容易に実現できることから、方向性結合器の設
計精度を向上させることができる。
【0037】以上の第1の実施例において、好ましく
は、誘電体層21の誘電率を誘電体層22の誘電率に比
較して低く設定される。これによって、偶モードにおい
ては、マイクロストリップ導体31,32と接地導体と
同電位となる浮遊導体50との間に、誘電率が比較的低
い誘電体層21が介在しているので、接地導体12とマ
イクロストリップ導体31,32との間の静電容量C1
がさらに小さくなる。一方、奇モードにおいては、誘電
率が比較的高い誘電体層22と浮遊導体50との間にマ
イクロストリップ導体31,32と浮遊導体50間の電
界が閉じ込められているので、各マイクロストリップ導
体31,32間の静電容量C12がさらに増大する。従っ
て、結合度Kをさらに増大させることができる。また、
以上の第1の実施例において、浮遊導体50は誘電体層
22上であって2本のマイクロストリップ導体31,3
2の直上部に形成しているが、本発明はこれに限らず、
浮遊導体50は少なくとも、2本のマイクロストリップ
導体31,32と電磁的に結合するように近接して形成
すればよい。さらに、接地導体12の切欠部12cは、
静電容量C1を小さくするために、接地導体12が2本
のマイクロストリップ導体31,32から所定の距離だ
け離れるように形成すればよい。
【0038】図7は本発明に係る第1の変形例である1
/4波長結合線路型方向性結合器の(図1のA−A’線
についての縦断面図に対応する)縦断面図である。図7
に示すように、第1の実施例に比較して、誘電体層21
を誘電体基板21aで形成するとともに、接地導体12
の切欠部12cの直上部の誘電体基板21aに凹部とな
る空隙部21hを形成してもよい。これによって、マイ
クロストリップ導体31,32と接地導体12との間の
実効的な誘電率を低下させ、静電容量C1を第1の実施
例に比較してさらに減少させ、結合度Kを増大させるこ
とができる。
【0039】図8は本発明に係る第2の変形例である1
/4波長結合線路型方向性結合器の(図1のA−A’線
についての縦断面図に対応する)縦断面図である。図8
に示すように、第1の実施例に比較して、各マイクロス
トリップ導体31,32を、接地導体12の切欠部12
cの中央部の半導体基板11上に形成し、当該マイクロ
ストリップ導体31,32の直上部の誘電体層21上に
浮遊導体50を形成してもよい。すなわち、この第2の
変形例における線路結合部においては2本のマイクロス
トリップ導体31,32とその両側とから構成されるダ
ブルコプレーナ線路を構成している。これによって、第
2の変形例は、第1の実施例に比較して、誘電体層22
を形成していないので、製造プロセスを簡単化するとと
もに、小型化することができる。以上の第2の変形例に
おいて、浮遊導体50は少なくとも2本のマイクロスト
リップ導体31,32と電磁的に結合するように形成す
ればよい。
【0040】<第2の実施例>図9は本発明に係る第2
の実施例である1/4波長結合線路型方向性結合器の平
面図であり、図9は図2の方向性結合器において接地導
体13,14と誘電体層22とを除去したときの平面図
である。また、図11は図9の方向性結合器のC−C’
線についての縦断面図であり、図12は図9の方向性結
合器のD−D’線についての縦断面図である。図9乃至
図12において、図1乃至図8及び図17及び図18と
同一のものについては同一の符号を付している。また、
図9及び図10の平面図において、上方から見て見えな
いものについては点線で描いている。
【0041】この第2の実施例の方向性結合器は、半導
体基板11上に、2本の結合線路用マイクロストリップ
導体31,32を形成し、その上に誘電体層21を介し
て、上記マイクロストリップ導体31,32の直上部
に、1/4λgの長手方向の長さを有する長方形状の浮
遊導体60を形成し、その上に、誘電体層22を介し
て、浮遊導体60の直上部に、切欠部14cを有する接
地導体14を形成したことを特徴とする。
【0042】言い換えれば、第2の実施例の方向性結合
器は、図9乃至図12の図面を上下ひっくり返して上記
図17と図18の従来例の方向性結合器と比較すれば、
2本の結合線路用マイクロストリップ導体31,32と
接地導体14との間の誘電体層21,22中に、接地導
体14に接続されない浮遊導体60を介在させ、浮遊導
体60の直上部(ただし、図9乃至図12の図面をひっ
くり返せば、「直下部」となる。)の接地導体14に切
欠部14cを形成したことを特徴としている。
【0043】図9乃至図12に示すように、半導体基板
11上に、接地導体12が形成された後、その中央部
に、リフトオフプロセスを用いて比較的広い領域の長方
形状の切欠部12cが形成される。その切欠部12c内
の中央部の半導体基板11上に、2本の結合線路用マイ
クロストリップ導体31,32が第1の実施例と同様
に、所定の間隔だけ離れてかつ各長手方向が互いに平行
となるように、しかも互いに電磁的に結合するように近
接して形成される。ここで、半導体基板11の四隅に入
出力用コプレーナ線路51,52,53,54が第1の
実施例と同様に形成されて、以下のようにマイクロスト
リップ導体31,32と電気的に接続される。すなわ
ち、図10に示すように、マイクロストリップ導体31
の一端は、コプレーナ線路52の中心導体42に電気的
に接続され、マイクロストリップ導体31の他端は、コ
プレーナ線路51の中心導体41に電気的に接続され
る。さらに、マイクロストリップ導体32の一端は、コ
プレーナ線路54の中心導体44に電気的に接続され、
マイクロストリップ導体32の他端は、コプレーナ線路
53の中心導体43に電気的に接続される。
【0044】次いで、2本のマイクロストリップ導体3
1,32が形成された半導体基板11上であって4個の
コプレーナ線路51乃至54を除いた領域に、平面が長
方形状の例えばポリイミド樹脂などの有機材料にてなる
誘電体層21が形成された後、その誘電体層21上であ
って2本のマイクロストリップ導体31,32の直上部
に、当該マイクロストリップ導体31,32の長手方向
と平行な長手方向の1/4λgの長さの2辺を有しかつ
当該マイクロストリップ導体31,32の長手方向と直
交する所定の幅の2辺を有する長方形状の浮遊導体60
が形成される。
【0045】次いで、浮遊導体60が形成された誘電体
層21上に、誘電体層21と同一の材料にてなる誘電体
層22が形成され、その上面部の全面に接地導体14を
形成するとともに、接地導体14と同一のプロセスで接
地導体12と接地導体14とを電気的に接続する斜面の
接地導体13が、コプレーナ線路51乃至54を除いて
形成される。さらに、接地導体14において、上記2本
のマイクロストリップ導体31,32及び浮遊導体60
の直上部の領域に、例えばリフトオフプロセスを用い
て、長方形状の切欠部14cが形成されて、第2の実施
例の方向性結合器が完成される。
【0046】図13は図9の方向性結合器において偶モ
ードのときの電界分布を示すC−C’線についての縦断
面図であり、図14は図9の方向性結合器において奇モ
ードのときの電界分布を示すC−C’線についての縦断
面図である。
【0047】図13の偶モードの電界分布から明らかな
ように、浮遊導体60と各マイクロストリップ導体3
1,32との間に電気力線が存在せず、これらが同電位
であることを示している。この第2の実施例において
は、接地導体14に切欠部14cを形成しているので、
偶モード時にマイクロストリップ導体31,32と同電
位となる浮遊導体60と接地導体14との間の静電容量
を小さくすることができ、これによって、マイクロスト
リップ導体31,32と接地導体12,13,14との
間の静電容量C1を小さくすることができる。
【0048】一方、図14の奇モードの電界分布から明
らかなように、浮遊導体60と接地導体14との間に電
気力線が存在せず、これらが同電位であることを示して
いる。従って、この第2の実施例においては、奇モード
において当該浮遊導体60の電位が零電位となって接地
導体として動作するため、結果的に接地導体とマイクロ
ストリップ導体31,32間の電極間距離が極めて近接
することになり、静電容量C12が増大することになる。
【0049】すなわち、第2の実施例においては、接地
導体14に切欠部14cを形成することによって静電容
量C1を減少させる一方、奇モードの動作時に接地導体
として動作する浮遊導体60を形成することによって静
電容量C12を増大させる。これによって、上記数4から
明らかなように、結合度Kを増大させることができる。
【0050】以上のように構成された第2の実施例にお
いて、例えば、コプレーナ線路54を終端し、コプレー
ナ線路51にマイクロ波信号を入力したとき、当該方向
性結合器のマイクロストリップ導体31の線路を介して
コプレーナ線路52に出力するとともに、マイクロスト
リップ導体31とより大きな結合度で結合しているマイ
クロストリップ導体32の線路に出力され、これによっ
て、上記マイクロ波信号が、コプレーナ線路53に出力
される。
【0051】また、この第2の実施例の積層構造を実現
するプロセスは、第1の実施例との同様のプロセスを用
いることができる。
【0052】以上の第2の実施例において、好ましく
は、半導体基板11の誘電率を誘電体層21,22の誘
電率に比較して高く設定される。これによって、偶モー
ドにおいては、マイクロストリップ導体31,32と、
接地導体14及びそれと同電位となる浮遊導体60との
間に、誘電率が比較的低い誘電体層21,22が介在し
ているので、接地導体とマイクロストリップ導体31,
32との間の静電容量C1がさらに小さくなる。一方、
奇モードにおいては、誘電率が比較的高い半導体基板1
1と浮遊導体60との間にマイクロストリップ導体3
1,32と浮遊導体60間の電界が閉じ込められている
ので、各マイクロストリップ導体31,32間の静電容
量C12がさらに増大する。従って、結合度Kをさらに増
大させることができる。また、以上の第2の実施例にお
いて、浮遊導体60は誘電体層21上であって2本のマ
イクロストリップ導体31,32の直上部に形成してい
るが、本発明はこれに限らず、浮遊導体60は少なくと
も、2本のマイクロストリップ導体31,32と電磁的
に結合するように近接して形成すればよい。さらに、接
地導体14の切欠部14cは、静電容量C1を小さくす
るために、少なくとも、接地導体14が浮遊導体60及
び2本のマイクロストリップ導体31,32からそれぞ
れ所定の距離だけ離れるように形成すればよい。さら
に、静電容量C1をより小さくするために、好ましく
は、例えば、誘電体層22の誘電率を誘電体層21の誘
電率よりも小さくするように設定してもよい。
【0053】図15は本発明に係る第3の変形例である
1/4波長結合線路型方向性結合器の(図9のC−C’
線についての縦断面図に対応する)縦断面図である。図
15に示すように、第2の実施例に比較して、接地導体
14の切欠部14cの直下部の誘電体層22を所定の深
さまでエッチングして、凹部となる空隙部22hを形成
してもよい。これによって、マイクロストリップ導体3
1,32と接地導体14との間の実効的な誘電率を低下
させ、静電容量C1を第2の実施例に比較してさらに減
少させ、結合度Kを増大させることができる。
【0054】図16は本発明に係る第4の変形例である
1/4波長結合線路型方向性結合器の(図9のC−C’
線についての縦断面図に対応する)縦断面図である。図
16に示すように、第2の実施例に比較して、誘電体層
22を形成せず、中央部に切欠部14cを有する接地導
体14を誘電体層21上に形成し、切欠部14cの中央
部に、浮遊導体60を形成してもよい。これによって、
第4の変形例は、第2の実施例に比較して、誘電体層2
2を形成していないので、製造プロセスを簡単化すると
ともに、小型化することができる。以上の第4の変形例
において、接地導体14の切欠部14cは少なくとも、
静電容量C1を小さくするために、2本のマイクロスト
リップ導体31,32から所定の距離だけ離れるように
形成すればよい。
【0055】以上説明したように、第1及び第2の実施
例並びに第1乃至第4の変形例によれば、接地導体とマ
イクロストリップ導体31,32との間の静電容量C1
を減少させる一方、各マイクロストリップ導体31,3
2間の静電容量C12を増大させることができ、これによ
って、方向性結合器の結合度Kを増大させることができ
る。以上のように構成された方向性結合器は、MMIC
に適用することができる。
【0056】<他の実施例>以上の実施例において、半
導体基板11を用いているが、本発明はこれに限らず、
誘電体基板を用いてもよい。また、第1の実施例におい
て、半導体基板11を用いず、誘電体層21を誘電体基
板とし、その裏面に接地導体12を形成してもよい。こ
のことは、第1及び第2の変形例にも適用することがで
きる。さらに、第2の実施例において、半導体基板11
を用いず、誘電体層21を誘電体基板とし、その裏面に
接地導体12及びマイクロストリップ導体31,32を
形成してもよく、この場合、当該方向性結合器を上下ひ
っくり返えしてもよい。このことは、第3及び第4の変
形例にも適用することができる。
【0057】以上の実施例において、浮遊導体50,6
0の長手方向の長さは少なくとも1/4λgの長さであ
ればよい。以上の実施例において、コプレーナ線路51
乃至54を用いているが、本発明はこれに限らず、マイ
クロストリップ線路やスロット線路などのマイクロ波線
路を用いてもよい。
【0058】以上詳述したように本発明によれば、従来
の1/4波長結合線路型方向性結合器において、誘電体
層上に浮遊導体を形成し、又は2つの誘電体層間に浮遊
導体を介在させるとともに、接地導体に切欠部を形成し
たので、偶モードにおいて、上記浮遊導体と上記2本の
結合線路用マイクロストリップ導体とは同電位となり、
上記2本の結合線路用マイクロストリップ導体と上記接
地導体との間の静電容量C1を小さくすることができ
る。一方、奇モードにおいて、上記浮遊導体と上記接地
導体と同電位となり、上記浮遊導体の電位が零電位とな
って接地導体として動作するため、結果的に上記接地導
体と上記2本の結合線路用マイクロストリップ導体間の
電極間距離が極めて近接することになり、上記2本の結
合線路用マイクロストリップ導体間の静電容量C12が増
大することになる。また、上記基板の誘電率は2つの誘
電体層の各誘電率よりも高くなるように設定されたの
で、上記基板と上記浮遊導体との間に上記2本の結合線
路用マイクロストリップ導体と上記浮遊導体の電界を閉
じ込めることができるので、上記静電容量C12がさらに
増大することになる。さらに、請求項1記載の方向性結
合器においては、上記切欠部と上記2本の結合線路用マ
イクロストリップ導体との間に位置する上記第1の誘電
体層の一部分に空隙部を形成したので、上記2本の結合
線路用マイクロストリップ導体と上記接地導体との間の
静電容量C1をさらに小さくすることができる。従っ
て、静電容量C1が小さくなりかつ静電容量C12が増大
するので、従来例に比較して大きな結合度Kを有する方
向性結合器を提供することができる。請求項4記載の方
向性結合器は、請求項1記載の方向性結合器に比較し
て、上記第1の誘電体層の一部分に上記空隙部を有しな
い請求項1記載の方向性結合器(以下、比較例とい
う。)の各部を、接地導体と2本の結合線路用マイクロ
ストリップ導体との間に浮遊導体が配置されるように、
上下逆方向に配置したものである。この配置形状を有す
る当該方向性結合器においては、比較例に比較して浮遊
導体の電界を誘電体内に閉じ込めることができ、特に、
奇モードにおいては、2本の結合線路用マイクロストリ
ップ導体間の静電容量C12を比較例に比較して大きくす
ることができ、当該方向性結合器の実効誘電率を比較例
に比較して大きくすることができるので、数1に示す特
性インピーダンスZoddを大きくすることができる。
一方、偶モードにおいては、当該方向性結合器の実効誘
電率は比較例に比較して大きく変化せず、数2に示す特
性インピーダンスZevenは2本の結合線路用マイク
ロストリップ導体間の静電容量C12に依存していないの
で、特性インピーダンスZevenはほとんど変化しま
せん。従って、当該方向性結合器は、比較例に比較し
て、静電容量C12を大きくすることができるので、数4
に示す結合度を、比較例に比較して大きくすることがで
きる。また、当該方向性結合器においては、接地導体と
2本の結合線路用マイクロストリップ導体との間に浮遊
導体が配置されているので、モード間の実効誘電率の差
は、比較例に比較して小さくなるので、互いに直交する
2つのモードの位相速度を実質的に一致させる方向に導
き、比較例に比較して極めて優れた方向性を有する方向
性結合器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の実施例である1/4波長
結合線路型方向性結合器の平面図である。
【図2】 図1の方向性結合器において浮遊導体50と
誘電体層22とを除去したときの平面図である。
【図3】 図1の方向性結合器のA−A’線についての
縦断面図である。
【図4】 図1の方向性結合器のB−B’線についての
縦断面図である。
【図5】 図1の方向性結合器において偶モードのとき
の電界分布を示すA−A’線についての縦断面図であ
る。
【図6】 図1の方向性結合器において奇モードのとき
の電界分布を示すA−A’線についての縦断面図であ
る。
【図7】 本発明に係る第1の変形例である1/4波長
結合線路型方向性結合器の(図1のA−A’線について
の縦断面図に対応する)縦断面図である。
【図8】 本発明に係る第2の変形例である1/4波長
結合線路型方向性結合器の(図1のA−A’線について
の縦断面図に対応する)縦断面図である。
【図9】 本発明に係る第2の実施例である1/4波長
結合線路型方向性結合器の平面図である。
【図10】 図9の方向性結合器において接地導体1
3,14と誘電体層22とを除去したときの平面図であ
る。
【図11】 図9の方向性結合器のC−C’線について
の縦断面図である。
【図12】 図9の方向性結合器のD−D’線について
の縦断面図である。
【図13】 図9の方向性結合器において偶モードのと
きの電界分布を示すC−C’線についての縦断面図であ
る。
【図14】 図9の方向性結合器において奇モードのと
きの電界分布を示すC−C’線についての縦断面図であ
る。
【図15】 本発明に係る第3の変形例である1/4波
長結合線路型方向性結合器の(図9のC−C’線につい
ての縦断面図に対応する)縦断面図である。
【図16】 本発明に係る第4の変形例である1/4波
長結合線路型方向性結合器の(図9のC−C’線につい
ての縦断面図に対応する)縦断面図である。
【図17】 従来例の1/4波長結合線路型方向性結合
器の平面図である。
【図18】 図17の方向性結合器のE−E’線につい
ての縦断面図である。
【符号の説明】
11…半導体基板、 12,13,14…接地導体、 12c,14c…接地導体の切欠部、 21,22…誘電体層、 21a…誘電体基板、 21h…誘電体基板の空隙部、 22h…誘電体層の空隙部、 31,32…結合線路用マイクロストリップ導体、 50,60…浮遊導体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−58844(JP,A) 特開 昭50−110088(JP,A) 実開 昭62−51805(JP,U) 実公 昭61−17601(JP,Y2) M.NAKAJIMA ET.A L.,”3−DB HYBRID CO NDUCTOR BACKED COP LANAR WAVEGUIDE WI TH CONDUCTOR OVERL AY”,THE 3RD ASIA−P ACIFIC MICROWAVE C ONFERENCE PROCEEDI NGS,TOKYO,1990,PP.129 −132 馬場清一、他、「多層化MMICによ る超小型ハイブリッド回路の構成と特 性」(電子情報通信学会技術研究報告M W91−109)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の誘電率を有する基板と、 上記基板の上に形成され、切欠部を有する接地導体と、 互いに平行な第1の面と第2の面を有し、第1の誘電体
    層の第1の面が上記接地導体と上記基板と接触するよう
    に上記接地導体と上記基板の上に形成された第1の誘電
    体層と、 上記第1の誘電体層の第2の面上に、互いに電磁的に結
    合するように近接して形成され、それぞれ1/4波長の
    長さと所定の一定の幅を有する2本の結合線路用マイク
    ロストリップ導体と、 互いに平行な第1の面と第2の面を有し、第2の誘電体
    層の第1の面が上記2本の結合線路用マイクロストリッ
    プ導体と上記第1の誘電体層の第2の面とに接触するよ
    うに上記2本の結合線路用マイクロストリップ導体と上
    記第1の誘電体層の第2の面の上に形成された第2の誘
    電体層と、 上記2本の結合線路用マイクロストリップ導体と電磁的
    に結合するように近接して、上記第2の誘電体層の第2
    の面上に形成され、1/4波長の長さと所定の一定の幅
    を有する浮遊導体とを備え、 上記切欠部は実質的に1/4波長の長さと所定の一定の
    幅を有し、上記切欠部は、上記接地導体が上記2本の結
    合線路用マイクロストリップ導体から所定の距離だけ離
    れて形成され、 上記基板の誘電率は上記第1の誘電体層と上記第2の誘
    電体層の各誘電率よりも高くなるように設定され、 上記切欠部と上記2本の結合線路用マイクロストリップ
    導体との間に位置する上記第1の誘電体層の一部分に空
    隙部を形成したことを特徴とする方向性結合器。
  2. 【請求項2】 上記第2の誘電体層の誘電率は上記第1
    の誘電体層の誘電率よりも高くなるように設定されたこ
    とを特徴とする請求項1記載の方向性結合器。
  3. 【請求項3】 上記基板は半導体基板であることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の方向性結合器。
  4. 【請求項4】 所定の誘電率を有する基板と、 上記基板上に、互いに電磁的に結合するように近接して
    形成され、それぞれ1/4波長の長さと所定の一定の幅
    を有する2本の結合線路用マイクロストリップ導体と、 互いに平行な第1の面と第2の面を有し、第1の誘電体
    層の第1の面が上記2本の結合線路用マイクロストリッ
    プ導体と上記基板と接触するように上記2本の結合線路
    用マイクロストリップ導体と上記基板の上に形成された
    第1の誘電体層と、 上記2本の結合線路用マイクロストリップ導体と電磁的
    に結合するように近接して、上記第1の誘電体層の第2
    の面上に形成され、1/4波長の長さと所定の一定の幅
    を有する浮遊導体と、 互いに平行な第1の面と第2の面を有し、第2の誘電体
    層の第1の面が上記浮遊導体と上記第1の誘電体層の第
    2の面とに接触するように上記浮遊導体と上記第1の誘
    電体層の第2の面の上に形成された第2の誘電体層と、 上記2本の結合線路用マイクロストリップ導体と上記浮
    遊導体とに電磁的に結合するように上記第2の誘電体層
    の第2の面の上に形成され、切欠部を有する接地導体と
    を備え、 上記切欠部は実質的に1/4波長の長さと所定の一定の
    幅を有し、上記切欠部は、上記接地導体が上記浮遊導体
    と上記2本の結合線路用マイクロストリップ導体とから
    それぞれ所定の距離だけ離れて形成され、 上記基板の誘電率は上記第1の誘電体層と上記第2の誘
    電体層の各誘電率よりも高くなるように設定されたこと
    を特徴とする方向性結合器。
  5. 【請求項5】 上記第1の誘電体層の誘電率は上記第2
    の誘電体層の誘電率よりも高くなるように設定されたこ
    とを特徴とする請求項4記載の方向性結合器。
  6. 【請求項6】 上記切欠部と上記浮遊導体との間に位置
    する上記第2の誘電体層の一部分に空隙部を形成したこ
    とを特徴とする請求項4又は5記載の方向性結合器。
  7. 【請求項7】 上記接地導体は、上記第2の誘電体層の
    第2の面の上から上記第1の誘電体層と上記第2の誘電
    体層の両方の側面を介して上記基板上に延在して形成さ
    れたことを特徴とする請求項4乃至6のうちの1つに記
    載の方向性結合器。
  8. 【請求項8】 上記基板は半導体基板であることを特徴
    とする請求項4乃至7のうちの1つに記載の方向性結合
    器。
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